【文献】
Ericsson,Carrier aggregation in LTE-Advanced,R1-082468,フランス,3GPP,2008年 6月24日,paragraph 4
【文献】
Samsung, NTT DoCoMo, Panasonic, Qualcomm,UL ACK/NACK resource indication for DL persistent scheduling,R1-080681,フランス,3GPP,2008年 2月 5日,paragraph 2
【文献】
Panasonic,Technical proposals and considerations for LTE advanced,R1-081791,フランス,3GPP,2008年 5月 9日,p.8
【文献】
NTT DoCoMo, Inc.,Proposals for LTE-Advanced Technologies,R1-082575,フランス,3GPP,2008年 6月25日,p.21
【文献】
Fujitsu,Anchor component carrier,R1-090382,フランス,3GPP,2008年 1月16日,paragraph 1,2
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
単一のコンポーネントキャリアで通信を行う第1のシステムとは異なる第2のシステムにおいて、複数のコンポーネントキャリアで通信を行う処理を制御する集積回路であって、
前記複数のコンポーネントキャリアのうち、第一のコンポーネントキャリアに追加される第二のコンポーネントキャリアにおいて、端末がフィジカル・ダウンリンク・コントロール・チャネル(PDCCH)を受信するために必要な指示情報を形成する処理と
前記指示情報を、前記端末に、前記第一のコンポーネントキャリアのPDSCHで送信する処理と、
を制御し、
前記指示情報は、前記第二のコンポーネントキャリアにおける上り回線及び周波数に関する情報を含む、
集積回路。
単一のコンポーネントキャリアで通信を行う第1のシステムとは異なる第2のシステムにおいて、複数のコンポーネントキャリアで通信を行う端末装置における受信方法であって、
前記複数のコンポーネントキャリアのうち、前記第一のコンポーネントキャリアに追加される第二のコンポーネントキャリアにおいてフィジカル・ダウンリンク・コントロール・チャネル(PDCCH)を受信するために必要な指示情報を、前記第一のコンポーネントキャリアのPDSCHで受信する工程と、
前記指示情報に基づいて、前記第二のコンポーネントキャリアにおいて前記PDCCHを受信する工程と、
を含み、
前記指示情報は、前記第二のコンポーネントキャリアにおける上り回線及び周波数に関する情報を含む、
受信方法。
単一のコンポーネントキャリアで通信を行う第1のシステムとは異なる第2のシステムにおいて、複数のコンポーネントキャリアで通信を行う処理を制御する集積回路であって、
前記複数のコンポーネントキャリアのうち、前記第一のコンポーネントキャリアに追加される第二のコンポーネントキャリアにおいてフィジカル・ダウンリンク・コントロール・チャネル(PDCCH)を受信するために必要な指示情報を、前記第一のコンポーネントキャリアのPDSCHで受信する処理と、
前記指示情報に基づいて、前記第二のコンポーネントキャリアにおいて前記PDCCHを受信する処理と、
を制御し、
前記指示情報は、前記第二のコンポーネントキャリアにおける上り回線及び周波数に関する情報を含む、
集積回路。
【発明を実施するための形態】
【0020】
上記したように、LTE+基地局は、LTE端末をサポートする必要があるため、LTE端末で用いられる第1同期信号(Primary SCH:P−SCH)、第2同期信号(Secondary SCH:S−SCH)、第1報知信号(Primary BCH:P−BCH)及び動的報知信号(Dynamic BCH:D−BCH)をLTEの規定に従って送信する必要がある。ここで、P−SCH及びS−SCHは、第1システム同期信号に対応し、P−BCHは、第1システム報知信号に対応し、D−BCHは、第1システム動的報知信号に対応する。
【0021】
さらに、LTE+基地局は、LTE+端末もサポートする必要がある。従って、LTE+基地局は、LTE+端末で用いられる、第1同期信号改(Primary SCH+:P−SCH+)、第2同期信号改(Secondary SCH+:S−SCH+)、第1報知信号改(Primary BCH+:P−BCH+)及び動的報知信号改(Dynamic BCH+:D−BCH+)も送信する必要がある。ここで、P−SCH+及びS−SCH+は、第2システム同期信号に対応し、P−BCH+は、第2システム報知信号に対応し、D−BCH+は、第2システム動的報知信号に対応する。
【0022】
そこで本発明者は、まず、
図1に示すSCH、BCHのマッピング周波数に、SCH+、BCH+もマッピングするマッピング方法を考えた(
図2参照)。
【0023】
図2に示したマッピング方法によれば、LTE端末及び端末能力が20MHzのLTE+端末が全ての帯域でSCH、BCH(SCH+、BCH+)を受信することができる。従って、全帯域でLTE端末及びLTE+端末が共存することができるので、統合通信システムにおけるデータトラフィックの平滑化が期待できる。
【0024】
しかしながら、
図2から明らかなように、LTEシステムに比べて、SCH、BCHの送信に用いられる下りリソースが増加するため、リソース利用効率が低下する。
【0025】
そこで、リソース利用効率を向上するために、LTE+端末の通信帯域に含まれる一部の単位バンドにのみSCH、BCH(SCH+、BCH+)をマッピングする方法を考えた。
【0026】
図3は、60MHzに対応するLTE+基地局が一部の単位バンドでのみSCH、BCHを送信する概念図である。ここでは、LTE+端末の通信帯域に含まれる複数の単位バンドのうち中心の単位バンド(
図3では単位バンド2)でのみSCH、BCHを送信する。これにより、SCH、BCHの送信にかかるリソースが削減される。
【0027】
しかし、この場合には、20MHzしか対応できない端末(LTE端末及びLTE+端末を含む)は、単位バンド1及び単位バンド3には接続することができない。従って、40MHz又は60MHzに対応したLTE+端末の数が少ない場合には、両側の単位バンドが未使用となる場合があり、リソース利用効率が劣化する問題がある。
【0028】
以上のような問題を認識した上で、本発明者は、まず、LTE+端末もLTE基地局に接続する必要があるため、LTE+端末にはLTE端末向けのSCH、BCHを受信する能力があることに着目した。
【0029】
さらに、同一のLTE+基地局がLTE端末及びLTE+端末をサポートする場合、各単位バンドにおけるシステムに関する報知信号の内容(例えば、アンテナポート数、システム帯域等)は非常に似通ったものとなることに着目した。
【0030】
以上の点に着目し、本発明者は、本発明をするに至った。
【0031】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、実施の形態において、同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明は重複するので省略する。
【0032】
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1に係る通信システムは、所定の帯域幅を持つ単位バンドごとに独立した単一の通信を割り当てる第1システムと、第1システムを踏襲すると共に、単一の通信に前記単位バンドを複数割り当て可能な第2システムとを含む統合通信システムである。以下では、第1システムがLTEシステムであり、第2システムがLTE+システムである場合を例に説明する。
【0033】
[端末の構成]
図4は、本発明の実施の形態1に係る端末100の構成を示すブロック図である。端末100は、LTE+端末である。
図4において、端末100は、受信RF部105と、OFDM信号復調部110と、フレーム同期部115と、分離部120と、報知情報受信部125と、PDCCH受信部130と、PDSCH(Physical Downlink Shared Channel)受信部135と、制御部140と、RACH(Random Access Channel)プリアンブル部145と、変調部150と、SC−FDMA(Single-Carrier Frequency Division Multiple Access)信号形成部155と、送信RF部160とを有する。
【0034】
受信RF部105は、受信帯域を変更可能に構成されている。受信RF部105は、制御部140から中心周波数指示を受け取り、当該中心周波数指示に基づいて中心周波数を移動することにより、受信帯域を移動する。受信RF部105は、アンテナを介して受信帯域で受信した受信無線信号に対して受信無線処理(ダウンコンバート、アナログディジタル(A/D)変換など)を施し、得られた受信信号をOFDM信号復調部110に出力する。なお、ここでは、受信帯域の中心周波数を基準周波数としているが、受信帯域に含まれる任意の周波数を基準周波数とすることができる。
【0035】
OFDM信号復調部110は、CP(Cyclic Prefix)除去部111と、高速フーリエ変換(FFT)部112とを有する。OFDM信号復調部110は、受信RF部105から受信OFDM信号を受け取る。OFDM信号復調部110において、CP除去部111が受信OFDM信号からCPを除去し、FFT部112がCP除去後の受信OFDM信号を周波数領域信号にそれぞれ変換する。この周波数領域信号は、フレーム同期部115に出力される。
【0036】
フレーム同期部115は、OFDM信号復調部110から受け取る信号に含まれる、同期信号(SCH)をサーチすると共に、後述する基地局200との同期をとる。見つけられた同期信号(SCH)が含まれる単位バンドが、初期アクセス単位バンドとなる。同期信号には、P−SCHとS−SCHとが含まれる。具体的には、フレーム同期部115は、P−SCHをサーチすると共に、後述する基地局200との同期をとる。
【0037】
フレーム同期部115は、P−SCHを見つけた後に、P−SCHの配置リソースと所定の関係を有するリソースに配置されたS−SCHをブラインド判定する。これにより、より精密な同期がとられると共に、S−SCH系列と対応付けられたセルIDが取得される。すなわち、フレーム同期部115では、通常のセルサーチと同様の処理が行われる。
【0038】
フレーム同期部115は、確立同期タイミングに係るフレーム同期タイミング情報を分離部120に出力する。
【0039】
分離部120は、OFDM信号復調部110から受け取る受信信号を、これに含まれる報知信号と制御信号(つまり、PDCCH信号)とデータ信号(つまり、PDSCH信号)とに、フレーム同期タイミング情報に基づいて分離する。報知信号は報知情報受信部125に出力され、PDCCH信号はPDCCH受信部130に出力され、PDSCH信号はPDSCH受信部135に出力される。ここで、PDSCHには、或る端末に向けた個別情報が含まれる。
【0040】
報知情報受信部125は、入力されたP−BCHの内容を読み取り、後述する基地局200のアンテナ本数、及び、下りシステム帯域幅に関する情報を取得する。この情報は、制御部140に出力される。
【0041】
報知情報受信部125は、PDCCH信号に含まれPDCCH受信部130で抽出されたD−BCHリソース位置情報(ここでは、D−BCH周波数位置情報)が示すリソースに配置されたD−BCH信号を受信すると共に、当該受信D−BCH信号に含まれる情報(例えば、上りペアバンドの周波数及び周波数帯域、又は、PRACH(Physical Random Access Channel)等の情報)を取得する。この情報は、制御部140に出力される。なお、本明細書では、リソースとして周波数を例にとり説明する。
【0042】
PDCCH受信部130は、制御部140からの復号指示に係る周波数位置に基づいて、分離部120から受け取るPDCCH信号に含まれる情報(D−BCH及びD−BCH+が配置される周波数位置と、PDSCHが配置される周波数位置と、上り周波数割り当て情報(ここでは、PUSCH周波数位置情報)とが含まれる)を抽出する。この抽出情報のうちD−BCH及びD−BCH+は報知情報受信部125に出力され、PDSCHが配置される周波数位置情報はPDSCH受信部135に出力され、上り周波数割り当て情報はSC−FDMA信号形成部155に出力される。ここで、D−BCHが配置される周波数位置情報及びPDSCHが配置される周波数位置情報は、RACHプリアンブルの送信前に抽出され、上り周波数割り当て情報は、RACHプリアンブルの送信後に抽出され、D−BCH+が配置される周波数位置情報は、データ信号の受信が開始された後に抽出される。すなわち、D−BCH+が配置される周波数位置情報だけが移動先単位バンドにおいて抽出され、それ以外の情報は、初期アクセス単位バンドにおいて抽出される。
【0043】
PDSCH受信部135は、PDCCH受信部130から受け取る、PDSCHの配置される周波数位置情報に基づいて、分離部120から受け取るPDSCH信号からバンド移動指示を抽出する。そして、抽出されたバンド移動指示は、制御部140に出力される。
【0044】
ここで、バンド移動指示には、移動先単位バンドで通信が開始されるために必要な情報が全て含まれている。バンド移動指示には、例えば、移動先単位バンドとペアの上りバンド情報、移動先単位バンドの中心周波数(つまり、LTE+端末向けPDCCHの中心周波数に対応)、移動後の単位バンドにおけるPDCCH及びPDSCH等を読み取るために必要な情報(つまり、PDCCH及びPDSCHが配置される周波数位置情報等)が含まれている。ただし、LTE+端末の受信RF部105が合わせるべき、移動先単位バンドの中心周波数は、バンド移動指示に必要なシグナリング量を削減するために、下りサブキャリアの帯域幅(15KHz)と、LTE+端末の受信RF部105が設定できる周波数の最小解像度(100KHz)の最小公倍数である300KHzの倍数として通知される。なぜなら、LTE+基地局が1つのIFFT回路を用いて複数のSCHを送信する場合には、SCHの間隔は、15KHzの整数倍にしかなり得ず、さらに、端末側でいずれのSCHにも受信帯域の中心周波数を合わせるためには、100KHzの倍数でもなければならないからである。
【0045】
制御部140は、同期の確立前に、受信RF部105の受信帯域を順次変更する。また、制御部140は、同期の確立後で且つRACHプリアンブルの送信前に、後述する基地局200から同期チャネルの周波数位置を含む初期アクセス単位バンドで送信され、且つ、LTE端末及びLTE+端末の両方が解読可能な、LTE報知信号、コントロールチャネル、及びLTE動的報知信号に基づいてRACHプリアンブルの送信を準備する。また、制御部140は、RACHプリアンブルの送信後に、後述する基地局200からコントロールチャネルによって通知された報告リソース割り当て情報を取得し、当該報告リソース割り当て情報の示すリソースを用いて自機の端末能力情報を基地局200に送信し、基地局200により端末能力情報に応じて送信されたバンド移動指示に基づいて、初期アクセス単位バンドから使用単位バンドに受信帯域を変更する。
【0046】
具体的には、制御部140は、報知情報受信部125で取得された情報に基づいて、PDCCHの配置情報を特定する。このPDCCHの配置情報は、後述する基地局200のアンテナ本数、及び、下りシステム帯域幅によって一意に定まる。制御部140は、PDCCHの配置情報をPDCCH受信部130に出力し、その情報に応じた周波数位置に配置された信号の復号を指示する。
【0047】
また、制御部140は、報知情報受信部125から受け取る受信D−BCH信号に含まれる情報、つまり、上り周波数帯及びPRACHの周波数位置によってRACHプリアンブルを送信するように、RACHプリアンブル部145に対して指示する。
【0048】
また、制御部140は、PDCCH受信部130から上り周波数割り当て情報を受け取ると、自機の端末能力情報(つまり、Capability情報)を変調部150に出力すると共に、上り周波数割り当て情報をSC−FDMA信号形成部155に出力する。これにより、端末能力情報が上り周波数割り当て情報に対応する周波数にマッピングされて送信される。
【0049】
また、制御部140は、PDSCH受信部135から受け取るバンド移動指示に基づいて、受信RF部105の受信帯域が移動先バンドと一致するように中心周波数指示を受信RF部105に出力する。ここで、制御部140は、このバンド移動指示に基づいて受信帯域の移動制御を行った場合には、復号指示をPDCCH受信部130に出力する。これにより、PDCCH受信部130は、移動先単位バンドにおいてPDCCH信号の受信が可能となる。この移動先単位バンドにおけるPDCCH信号からD−BCH+の配置周波数が特定されることにより、報知情報受信部125は、移動先単位バンドに配置されているD−BCH+を受信することができる。そして、その復号指示は、PDSCH受信部135でデータ信号の受信が開始された後に、出力される。
【0050】
また、制御部140は、後述する基地局200との一連のデータ通信を終了した際(つまり、基地局200側と端末100側の両方に送信すべきデータがなくなった際)、端末100のモードをアイドルモード(Idle mode)に遷移させる。このとき、制御部140は、移動先単位バンドから初期アクセス単位バンドに端末100の受信帯域を移動させる。これにより、端末100は、アイドルモード中にも、SCH及びBCH等を受信することができので、新たな通信をスムーズに開始することができる。
【0051】
RACHプリアンブル部145は、制御部140からの指示に応じてRACHプリアンブル系列と共に、その指示に含まれる上り周波数帯及びPRACHの周波数位置に関する情報をSC−FDMA信号形成部155に出力する。
【0052】
変調部150は、制御部140から受け取る端末能力情報を変調し、得られた変調信号をSC−FDMA信号形成部155に出力する。
【0053】
SC−FDMA信号形成部155は、変調部150から受け取る変調信号及びRACHプリアンブル部145から受け取るRACHプリアンブル系列からSC−FDMA信号を形成する。SC−FDMA信号形成部155において、離散フーリエ変換(DFT)部156は、入力変調信号を周波数軸上に変換し、得られた複数の周波数成分を周波数マッピング部157に出力する。この複数の周波数成分は、周波数マッピング部157にて上り周波数割り当て情報に応じた周波数にマッピングされ、IFFT部158によって時間軸波形にされる。RACHプリアンブル系列も、周波数マッピング部157にて上り周波数割り当て情報に応じた周波数にマッピングされ、IFFT部158によって時間軸波形にされる。CP付加部159において、その時間軸波形にCPが付加されてSC−FDMA信号が得られる。
【0054】
送信RF部160は、SC−FDMA信号形成部155で形成されたSC−FDMA信号に送信無線処理を施してアンテナを介して送信する。
【0055】
[基地局の構成]
図5は、本発明の実施の形態1に係る基地局200の構成を示すブロック図である。基地局200は、LTE+基地局である。基地局200は、常に、P−SCH、S−SCH、P−BCH、D−BCH、D−BCH+、D−BCHの周波数スケジューリング情報を示すPDCCH、及び、D−BCH+の周波数スケジューリング情報を示すPDCCHを、OFDM方式によって送信し続けている。
【0056】
図5において、基地局200は、PDCCH生成部205と、PDSCH生成部210と、報知信号生成部215と、変調部220と、OFDM信号形成部225と、送信RF部230と、受信RF部235と、CP除去部240と、FFT部245と、抽出部250と、RACHプリアンブル受信部255と、データ受信部260と、制御部265とを有する。CP除去部240と、FFT部245と、抽出部250と、RACHプリアンブル受信部255と、データ受信部260とは、SC−FDMA信号復調手段を形成する。
【0057】
PDCCH生成部205は、制御部265から、端末100への上り周波数割り当て情報を受け取り、当該上り周波数割り当て情報を含めたPDCCH信号を生成する。PDCCH生成部205は、端末100が送信してきたRACHプリアンブル系列に応じたCRCで上り周波数割り当て情報をマスキングした上で、PDCCH信号に含める。生成されたPDCCH信号は、変調部220に出力される。ここで、RACHプリアンブル系列は十分な数が準備されており、端末はそれらのRACHプリアンブル系列から任意の系列を選択して基地局にアクセスする。すなわち、基地局200に対して同時に複数の端末が同一のRACHプリアンブル系列を用いてアクセスしてくる可能性は非常に低いため、端末100は当該RACHプリアンブル系列に対応したCRCマスクがかかっているPDCCHを受信することにより、自機宛の上り周波数割り当て情報を問題なく検出することができる。
【0058】
PDSCH生成部210は、制御部265からバンド移動指示を受け取り、当該バンド移動指示を含めたPDSCH信号を生成する。また、PDSCH生成部210は、バンド移動指示の送信後には、送信データが入力される。そして、PDSCH生成部210は、入力送信データを含めたPDSCH信号を生成する。PDSCH生成部210にて生成されたPDSCH信号は、変調部220に入力される。
【0059】
報知信号生成部215は、報知信号を生成して変調部220に出力する。この報知信号には、P−BCH、D−BCH、D−BCH+が含まれる。
【0060】
変調部220は、入力信号を変調して変調信号を形成する。入力信号は、PDCCH信号、PDSCH信号、及び報知信号である。形成された変調信号は、OFDM信号形成部225に入力される。
【0061】
OFDM信号形成部225は、変調信号及び同期信号(P−SCH、S−SCH)を入力とし、それぞれが所定のリソースにマッピングされたOFDM信号を形成する。OFDM信号形成部225において、多重部226が変調信号及び同期信号を多重し、IFFT部227が多重信号をシリアルパラレル変換した後に逆高速フーリエ変換して時間波形を得る。この時間波形にCP付加部228がCPを付加することにより、OFDM信号が得られる。
【0062】
送信RF部230は、OFDM信号形成部225で形成されたOFDM信号に対して送信無線処理を施し、アンテナを介して送信する。
【0063】
受信RF部235は、アンテナを介して受信帯域で受信した受信無線信号に対して受信無線処理(ダウンコンバート、アナログディジタル(A/D)変換など)を施し、得られた受信信号をCP除去部240に出力する。
【0064】
CP除去部240は、受信SC−FDMA信号からCPを除去し、FFT部245がCP除去後の受信SC−FDMA信号を周波数領域信号に変換する。
【0065】
抽出部250は、FFT部245から受け取る周波数領域信号のうち、RACHに対応するリソースにマッピングされた信号を抽出し、抽出信号をRACHプリアンブル受信部255に出力する。このRACHに対応するリソースにマッピングされた信号の抽出は、LTE+端末がいつ基地局200に対してRACHプリアンブルを送信してきてもよいように、常に行われている。
【0066】
また、抽出部250は、制御部265から受け取る上り周波数割り当て情報に対応する信号を抽出し、抽出信号をデータ受信部260に出力する。この抽出信号には、端末100がPUSCHにて送信してくる端末能力情報等が含まれている。
【0067】
RACHプリアンブル受信部255は、まず、抽出部250から受け取る抽出信号を時間軸上のシングルキャリア信号に変換する。すなわち、RACHプリアンブル受信部255には、逆離散フーリエ変換(IDFT)回路が含まれている。そして、RACHプリアンブル受信部255は、得られたシングルキャリア信号と、RACHプリアンブルパタンとの相関をとり、相関値が一定レベル以上であるときに、RACHプリアンブルを検出したと判断する。そして、RACHプリアンブル受信部255は、検出されたRACHプリアンブルのパターン情報(例えば、RACHプリアンブルの系列番号)を含むRACH検出報告を制御部265に出力する。
【0068】
データ受信部260は、抽出部250から受け取る抽出信号を時間軸上のシングルキャリア信号に変換し、得られたシングルキャリア信号に含まれる端末能力情報を制御部265に出力する。また、データ受信部260は、バンド移動指示の送信後には、得られたシングルキャリア信号を受信データとして上位レイヤに送出する。
【0069】
制御部265は、RACHプリアンブル受信部255からRACH検出報告を受け取ると、検出RACHプリアンブルを送信してきた端末100に対して、上り周波数を割り当てる。この割り当てられた上り周波数は、端末100における端末能力情報の送信等に用いられる。そして、上り周波数割り当て情報は、PDCCH生成部205に出力される。
【0070】
また、制御部265は、データ受信部260から端末能力情報を受け取ると、端末能力情報に基づいて送信元端末がLTE端末であるかLTE+端末であるかを判断する。LTE+端末であると判断すると、制御部265は、そのLTE+端末に対するバンド移動指示を形成して、PDSCH生成部210に出力する。バンド移動指示は、各単位バンドの混み具合に応じて形成される。ただし、前述の通り、このバンド移動指示には、端末が備える受信RF部の中心周波数位置からの差分情報が含まれる。その差分情報は、300KHzの整数倍の値を持つ。また、バンド移動指示には、移動先単位バンドにおけるPDCCH及びPDSCHの配置位置情報も含められる。バンド移動指示は、PDSCH生成部210にて通常の下りデータと同様に各端末向けにまとめられて変調部に入力される。
【0071】
また、制御部265は、バンド移動指示を出した後は、その指示の対象端末に対するPDCCH及びPDSCHが移動先単位バンドに配置されるように制御する。
【0072】
また、端末100との一連のデータ通信を終了した後(つまり、基地局200側と端末100側の両方に送信すべきデータがなくなった後)に、端末100に対して何らかのデータを送信する必要が生じた場合には、制御部265は、初期アクセス単位バンドを用いて送信する。これは、一連のデータ通信を終了した後に、端末100が、移動先単位バンドから初期アクセス単位バンドに受信帯域を移動させてアイドル状態になるためである。
【0073】
[端末100及び基地局200の動作]
(同期信号、報知信号、及びコントロールチャネルのマッピング方法)
図6は、基地局200における同期信号、報知信号、及びコントロールチャネルのマッピング方法の説明に供する図である。基地局200は、
図6に示すようなマッピング方法により同期信号、報知信号、及びコントロールチャネルを送信する。
【0074】
図6に示すように基地局200は、通信帯域に複数の単位バンドを有している。そして、複数の単位バンドのうち、一部の単位バンドのみにLTE端末及びLTE+端末の両方に解読可能なP−SCH、S−SCH、P−BCH、及びD−BCHがマッピングされている。さらに、LTE+端末のみに解読可能なD−BCH+が複数の単位バンドの全てにマッピングされている。また、P−SCH、S−SCHがマッピングされる周波数位置は、マッピングされる単位バンドの中心周波数又はその近傍である。
【0075】
このマッピング方法は、
図2に示したマッピング方法に比べて、リソース利用効率の高いマッピング方法となっている。なお、P−SCH、S−SCH、P−BCH、D−BCH及びD−BCHの周波数位置情報を示すコントロールチャネル(PDCCH)は、常に繰り返し送信されている。
【0076】
(端末100と基地局200との間の信号送受信)
図7は、端末100と基地局200との間の信号送受信を示すシーケンス図である。
【0077】
ステップS1001及びステップS1002では、同期信号が送信され、この同期信号を用いたセルサーチ処理が行われる。すなわち、ステップS1001では、制御部140の制御により受信RF部105の受信帯域が順次ずらされると共に、フレーム同期部115がP−SCHをサーチする。これにより初期同期が確立される。そして、ステップS1002では、フレーム同期部115がP−SCHの配置リソースと所定の関係を有するリソースに配置されたS−SCHをブラインド判定する。これにより、より精密な同期がとられると共に、S−SCH系列と対応付けられたセルIDが得られる。
【0078】
ステップS1003乃至ステップS1005では、報知信号及びコントロールチャネルが送信され、これらを用いてRACHプリアンブルの送信準備が行われる。
【0079】
すなわち、ステップS1003では、報知情報受信部125にて取得された、受信D−BCH信号に含まれる情報(例えば、上りペアバンドの周波数及び周波数帯域、又は、PRACH(Physical Random Access Channel)等の情報)に基づいて、制御部140が、PDCCHの配置情報を特定する。そして、制御部140は、PDCCHの配置情報をPDCCH受信部130に出力し、その情報に応じた周波数位置に配置された信号の復号を指示する。
【0080】
ステップS1004では、制御部140からの復号指示に従ってPDCCH受信部130にてD−BCHの周波数位置情報が抽出される。
【0081】
ステップS1005では、D−BCHの周波数位置情報に基づいて、受信D−BCH信号に含まれる情報(例えば、上りペアバンドの周波数及び周波数帯域、又は、PRACH(Physical Random Access Channel)等の情報)が報知情報受信部125にて抽出される。
【0082】
ステップS1006では、制御部140の制御によりRACHプリアンブル部145が、ステップS1003で得られた上り周波数帯及びPRACHの周波数位置によってRACHプリアンブルを送信する。
【0083】
ステップS1007では、RACHプリアンブルを受信した基地局200の制御部265が、RACHプリアンブルを送信してきた端末100に対して上り周波数を割り当て、上り周波数割り当て情報をその端末100に対して送信する。
【0084】
ステップS1008では、上り周波数割り当て情報を受信した端末100の制御部140が、自機の端末能力情報をその上り周波数を利用して送信する。
【0085】
ステップS1009では、受信した端末能力情報がLTE+端末であることを示す場合に、制御部265がバンド移動指示を送信する。
【0086】
このバンド移動指示を受け取った端末100は、受信帯域をバンド移動指示が示す単位バンドに移動させて、データ通信を開始する。
【0087】
ステップS1010では、バンド移動指示に含まれている、移動先単位バンドのPDCCH位置情報に基づいて制御部140がPDCCH受信部130に復号指示を出し、この指示に従ってPDCCH受信部130がD−BCH+の周波数位置情報を取得する。
【0088】
ステップS1011では、報知情報受信部125が、D−BCH+の周波数位置情報に基づいて受信D−BCH+に含まれる情報を抽出する。
【0089】
ここで、上記バンド移動指示には、移動先単位バンドのPDCCH等を読むのに必要な全ての情報が含まれている。従って、LTE+端末である端末100は、移動先単位バンドにおいてデータ通信を開始するためには、D−BCH+の内容を読む必要がない。
【0090】
しかし、D−BCHには、通信開始に必要な情報の他に、上りチャネル情報を取得するために用いられるSounding Referenceを送信できるスロットの情報、及び、パワーコントロールに関する情報等、基地局と通信する端末数に応じてパラメータの内容が変化する情報が含まれる。
【0091】
このような情報は、端末100によって通信中(つまり、アクティブ状態(端末100が基地局200からのPDCCHをサブフレームごとに受信し続けている状態))にも読み取られる必要がある。従って、基地局200は、通信中に必要な情報のみを含めたD−BCH+を送信する。すなわち、端末100がアクティブ状態の時に読む必要のない情報は削除されているので、D−BCH+のサイズを小さくできる。つまり、リソースのオーバーヘッドが削減される。
【0092】
以上のように本実施の形態によれば、LTE+基地局である基地局200において、OFDM信号形成部225が、LTE端末及びLTE+端末の両方が解読可能な、P−SCH、S−SCH、P−BCH、及びD−BCHを、自局が利用可能な複数の単位バンドのうち一部の単位バンドにマッピングすると共に、LTE+端末のみが解読可能なD−BCH+を複数の単位バンドの全てにマッピングすることにより、送信多重信号を形成する。
【0093】
こうすることで、LTE端末及びLTE+端末に必要な同期信号及び報知信号を、リソース利用効率の高いマッピング方法で送信することができる。
【0094】
また、基地局200において、端末能力情報を送信してきた端末がLTE+端末である場合には、制御部265が、受信帯域の変更を指示するバンド移動指示をその端末に送信する。これに対して、端末100において、制御部265が、初期アクセス単位バンドから、バンド移動指示に対応する単位バンドに受信帯域を変更する。
【0095】
こうすることで、各単位バンドで通信を行う端末の数を単位バンド間で平準化することができる。すなわち、上記マッピング方法によれば、LTE端末は、一部の単位バンド(つまり、P−SCH、S−SCH、P−BCH、及びD−BCHがマッピングされている単位バンド)にしか接続できないので、その一部の単位バンドにLTE端末が固まる傾向がある。そこで、LTE+端末の受信帯域を、P−SCH、S−SCH、P−BCH、及びD−BCHがマッピングされている単位バンド以外に移動させることにより、各単位バンドにバランス良く端末を振り分けることができる。すなわち、
図3のマッピング方法で生じるようなリソースの無駄を防止できる。
【0096】
詳細には、端末100において、受信RF部105が受信帯域を変更可能に構成され、フレーム同期部115が、受信RF部105で受信した受信信号から、基地局200から所定の周波数位置に配置されて送信され、且つ、LTE端末及びLTE+端末の両方が解読可能なSCHを取得し且つ基地局200との同期をとり、RACHプリアンブル部145がRACHプリアンブル送信の準備が完了した段階でRACHプリアンブルを基地局200に送信する。そして、制御部140が、同期の確立前に、受信RF部105の受信帯域を順次変更し、同期の確立後で且つRACHプリアンブルの送信前に、基地局200から同期チャネルの周波数位置を含む初期アクセス単位バンドで送信され、且つ、LTE端末及びLTE+端末の両方が解読可能な、P−BCH、PDCCH、及びD−BCHに基づいてRACHプリアンブルの送信を準備する。さらに、制御部140は、RACHプリアンブルの送信後に、基地局200からPDCCHによって通知された報告リソース割り当て情報を取得し、当該報告リソース割り当て情報の示すリソースを用いて自機の端末能力情報を基地局200に送信し、基地局200により端末能力情報に応じて送信されたバンド移動指示に基づいて、初期アクセス単位バンドから受信帯域を変更する。
【0097】
また、基地局200から送信されるバンド移動指示には、移動先単位バンドでのデータ通信開始に必要な情報が含まれている。具体的には、バンド移動指示には、中心周波数の位置、PDCCHの周波数軸方向への広がり、移動先のバンドにおける基地局のアンテナ数すなわちReference Signalを送信するアンテナ数、PDCCH以外(例えば上りデータ信号に対する応答信号)に用いられるOFDMリソースの数が含まれる。
【0098】
こうすることで、P−SCH、S−SCH、P−BCH、及びD−BCHがマッピングされていない単位バンドに端末100を移動させても、端末100は不都合なくデータ通信を開始することができる。
【0099】
また、上記マッピング方法によれば、端末100の移動先単位バンドには必ずD−BCH+がマッピングされている。このD−BCH+には、LTE+端末が通信を継続するために必要な情報が含まれている。従って、端末100は、移動先単位バンドにおいて安定的な通信を継続することができる。
【0100】
なお、以上の説明では、基地局200との一連のデータ通信を終了した場合に、端末100がRF中心周波数を自主的に切り替えてアイドルモードに遷移するとした。しかしながら、これに限定されるものではなく、端末100と基地局200との一連のデータ通信を終了した場合に、基地局200が端末100に対して再びバンド移動指示を送信することにより、初期アクセス単位バンドに端末100を移動させてもよい。
【0101】
(実施の形態2)
実施の形態2では、LTE+基地局が、LTE+端末のみに解読可能な参照信号を、LTE同期チャネル、LTE報知信号及びLTE動的報知信号がマッピングされた単位バンド以外の単位バンドにマッピングする。そして、LTE+端末が、移動先単位バンドにおいて、上記参照信号の受信強度を測定してハンドオーバに備える。なお、本実施の形態に係る端末及び基地局の基本構成は、実施の形態1で説明された端末及び基地局の構成と同じである。従って、本実施の形態に係る端末についても、
図4及び
図5を用いて説明する。
【0102】
実施の形態2に係る基地局200において、OFDM信号形成部225は、実施の形態1と同様に、LTE端末及びLTE+端末の両方が解読可能な、P−SCH、S−SCH、P−BCH、及びD−BCHを、自局が利用可能な複数の単位バンドのうち一部の単位バンドにマッピングすると共に、LTE+端末のみが解読可能なD−BCH+を複数の単位バンドの全てにマッピングする。そして、OFDM信号形成部225は、さらに、P−SCH、S−SCH、P−BCH、及びD−BCHがマッピングされた単位バンド以外の単位バンドにLTE+端末のみに解読可能な参照信号をマッピングする。この参照信号には、具体的には、LTE+端末のみに解読可能な同期信号(P−SCH+、S−SCH+)が用いられる。すなわち、実施の形態2に係る基地局200は、
図8に示すようなマッピング方法で、同期信号、報知信号、及びコントロールチャネルを送信する。
【0103】
また、実施の形態2に係る端末100において、報知情報受信部125は、移動先単位バンドでデータ通信の相手である基地局200以外のLTE+基地局から送信された参照信号を受信する。
【0104】
そして、制御部140に備えられるメジャメント部(図示せず)が、報知情報受信部125で受信された参照信号の受信強度を測定する。
【0105】
以上の構成を有する端末100の動作について説明する。
図9は、実施の形態2に係る端末100の動作説明に供する図である。
図9において、隣接するセルAとセルBとが同様の通信帯域を有している。
【0106】
今、端末100がセルB(基地局200のセル)の単位バンド3に移動された上でデータ通信を行っている。このとき、セルAのLTE+基地局は、単位バンド3で参照信号(P−SCH+、S−SCH+)を送信している。従って、端末100は、単位バンドを移動させることなく、隣接セルAから送信された参照信号(P−SCH+、S−SCH+)を受信することができる。よって、端末100は、基地局200とデータ通信を行いながら、隣接セルAから送信された参照信号の受信強度を測定することができる。すなわち、ハンドオーバ準備のために行われる隣接セルAに対するメジャメント処理とセルBからの下りデータ受信とを同時に実行することができる。これにより、端末100の消費電力が低減される。
【0107】
なお、サブフレーム(つまり、所定の周波数帯域幅と所定の時間長とにより規定される領域)において参照信号(P−SCH+、S−SCH+)がマッピングされるシンボルの数は、P−SCH及びS−SCHがマッピングされるシンボルの数より少なくてもよい。この場合には、隣接するLTE+基地局の間で互いに相手の、サブフレームにおいて参照信号(P−SCH+、S−SCH+)がマッピングされるシンボル数等の情報を共有しておく。そして、基地局200は、隣接セルで送信された参照信号のメジャメント処理を容易にするために、端末100に対して隣接セルの参照信号(P−SCH+、S−SCH+)の送信位置情報(周波数、時間)を明示的に通知してもよいし、もしくは隣接セルが参照信号を送信するタイミングに合わせて端末に該当する周波数に対してメジャメント実行の指示を出すことにより暗示的に通知してもよい。
【0108】
また、上記実施の形態では、本発明をハードウェアで構成する場合を例にとって説明したが、本発明はソフトウェアで実現することも可能である。
【0109】
また、上記実施の形態の説明に用いた各機能ブロックは、典型的には集積回路であるLSIとして実現される。これらは個別に1チップ化されてもよいし、一部または全てを含むように1チップ化されてもよい。ここでは、LSIとしたが、集積度の違いにより、IC、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。
【0110】
また、集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路または汎用プロセッサで実現してもよい。LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサーを利用してもよい。
【0111】
さらには、半導体技術の進歩または派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行ってもよい。バイオ技術の適用等が可能性としてありえる。
【0112】
2008年8月4日出願の特願2008−201005の日本出願に含まれる明細書、図面および要約書の開示内容は、すべて本願に援用される。