特許第5873344号(P5873344)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5873344
(24)【登録日】2016年1月22日
(45)【発行日】2016年3月1日
(54)【発明の名称】分割式コネクタ
(51)【国際特許分類】
   H01R 31/06 20060101AFI20160216BHJP
【FI】
   H01R31/06 P
【請求項の数】4
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2012-16035(P2012-16035)
(22)【出願日】2012年1月30日
(65)【公開番号】特開2013-157160(P2013-157160A)
(43)【公開日】2013年8月15日
【審査請求日】2014年12月17日
(73)【特許権者】
【識別番号】591150258
【氏名又は名称】株式会社ユタカ製作所
(73)【特許権者】
【識別番号】000196587
【氏名又は名称】西日本旅客鉄道株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100122552
【弁理士】
【氏名又は名称】松下 浩二郎
(72)【発明者】
【氏名】塩澤 陽
(72)【発明者】
【氏名】松本 慶一
【審査官】 竹下 晋司
(56)【参考文献】
【文献】 特開平04−094074(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R 31/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
配線の接続部に配置された一対の挿入式コネクタの各連結部に対し、中間位置で2つに分割された分割体が各々着脱可能に連結されて前記両挿入式コネクタと一体となることで前記中間位置にて前記配線を接続・分断させる分割式コネクタであって、
前記中間位置に形成された凹型被挿入体と凸型挿入体の組み合わせで一対の連結部を構成して前記中間位置での接続・分断を可能とされており、一端側が一方の前記挿入式コネクタの連結部に連結・接続可能な連結部とされ他端側がメスの接触片を有する連結部とされた第1の分割体と、一端側が他方の前記挿入式コネクタの連結部に連結・接続可能な連結部とされ他端側がオスの接触片を有する連結部とされた第2の分割体の組み合わせからなり、前記両挿入式コネクタ間に介装され前記第1の分割体他端側の連結部と前記第2の分割体他端側の連結部が連結して前記オス・メスの接触片で電気的に接続した状態で使用され、コネクタ位置における通常の接続・分断が前記第1の分割体と前記第2の分割体との間の挿抜操作により行われる、ことを特徴とする分割式コネクタ。
【請求項2】
一端側にオスの接触片を有した前記第1の分割体と一端側にオスの接触片を有した前記第2の分割体の組み合わせ、又は一端側にオスの接触片を有した前記第1の分割体と一端側にメスの接触片を有した前記第2の分割体の組み合わせ、又は一端側にメスの接触片を有した前記第1の分割体と一端側にメスの接触片を有した前記第2の分割体の組み合わせ、のうちいずれかからなることを特徴とした請求項1に記載した分割式コネクタ。
【請求項3】
請求項1又は2に記載した分割式コネクタに、前記各分割体を前記各挿入式コネクタ側に連結・接続した状態で付設され前記各分割体の分離方向の動きを規制しながら連結状態を固定する一対の固定用部材を組み合わせてなり、該固定用部材により固定されることで前記各分割体が前記挿入式コネクタと一体化した状態で挿抜操作が行われる、ことを特徴とする分割式コネクタセット。
【請求項4】
前記一対の固定用部材は、連結操作の際に前記対の分割体同士が予定した挿入深さに達する位置で互いの対向面が当接することにより、挿入方向の動作を規制するスペーサーとして機能する、ことを特徴とする請求項3に記載した分割式コネクタセット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、分割式コネクタに関し、殊に、装置表面又はケーブル端部に設けられた一対のコネクタの間に着脱可能に介装される分割式コネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
配線の接続・分断を重ねて行う部分にはコネクタが配設されるのが通常であり、斯かるコネクタとしては、図6に示すような凹型の接触片32を有したメスの連結部3aと凸型の接触片41を有したオスの連結部4aの組み合わせになる挿入式コネクタ3,4が周知であり、これらにより挿抜操作だけで配線の接続・分断を容易に行えるものとしている。
【0003】
しかし、このような挿入式コネクタ3,4は、配線の接続・分断が頻繁に行われる箇所に用いる場合、凹型の接触片32と凸型の接触片41との接触部分が挿抜作業に伴う摩耗・変形で接触不良を生じて比較的短期間で交換が必要となりやすく、その都度、挿入式コネクタ3,4の基端側で結線を解いて新たなコネクタを再接続するか内部の接触片32,41を交換する作業が必要となる。
【0004】
一方、例えば電車の編成を連結・開放する部分に用いられる電気連結器等に多用される突き当て式のコネクタも周知である。この突き当て式のコネクタは、その構造上、両接触片が当接する部分で摩耗・変形させる方向の応力が生じにくく摩耗・変形の発生が比較的少ないことから、その部分の寿命が長く交換頻度が少ないという特徴を有している。
【0005】
しかし、このような突き当て式のコネクタは、その接触片同士が当接する部分において部品の寸法バラツキを吸収して当接位置を一致させる方向に移動可能な構造にする必要があるところ、妨害電磁波から保護するためにコネクタに電磁シールドを設けたり、配線のインピーダンス管理を万全にする目的でコネクタの接触片嵌合部分に誘電体を設けたりする際には、接触片同士が移動可能であることがネックとなりやすく、また両接触片を押圧した状態を維持する機構を要し構造が複雑になってそのコンパクト化も容易ではない。そのため、電磁シールドや誘電体の配設、コンパクト化が容易である点においては挿入式コネクタの方が有利とも言える。
【0006】
そこで、コネクタの摩耗・変形しやすい部分だけを取り外しやすくした挿入式コネクタが特許第4381603号公報に提案されている。これにより、必要最小限の部分を交換するだけで、挿抜の繰り返しによる接触不良の発生を回避することができる。しかしながら、この挿入式コネクタは、既設のコネクタを有した装置・ケーブルに適用する場合にその交換作業が必要になることに加え、部分的に交換する場合にもコネクタの分解・組立作業に所定の手間を要してしまう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特許第4381603号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、上記のような問題を解決しようとするものであり、挿入式コネクタについて、挿抜操作の繰り返しに伴う接触不良の発生を既設品も含めて容易に回避・解消できるようにすることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
そこで、本発明は、配線の接続部に配置された一対の挿入式コネクタの各連結部に対し、中間位置で2つに分割された分割体が各々着脱可能に連結されて前記両挿入式コネクタと一体となることでその中間位置にて前記配線を接続・分断させる分割式コネクタであって、前記中間位置に形成された凹型被挿入体と凸型挿入体の組み合わせで一対の連結部を構成してその位置での接続・分断を可能とされており、一端側が一方の挿入式コネクタの連結部に連結・接続可能な連結部とされ他端側がメスの接触片を有する連結部とされた第1の分割体と、一端側が他方の挿入式コネクタの連結部に連結・接続可能な連結部とされ他端側がオスの接触片を有する連結部とされた第2の分割体の組み合わせからなり、両挿入式コネクタ間に介装され第1の分割体他端側の連結部と第2の分割体他端側の連結部が連結してオス・メスの接触片で電気的に接続した状態で使用され、コネクタ位置における通常の接続・分断が第1の分割体と第2の分割体との間の挿抜操作により行われる、ことを特徴とする分割式コネクタとした。
【0010】
このように、一対の挿入式コネクタ間に中間位置で分割可能な分割式コネクタを着脱可能に介装してその分割位置でコネクタ位置における接続・分断操作を行う方式としたことにより、既設のコネクタにも適用できることに加え、接触片の摩耗・変形時の対応が、第1の分割体又は/及び第2の分割体の部分だけを挿抜して交換するだけで完了するため、接触不良の発生を既設品も含めて簡易な手順だけで回避・解消できるものとなる。
【0012】
さらに、上述した分割式コネクタは、一端側にオスの接触片を有した第1の分割体と一端側にオスの接触片を有した第2の分割体の組み合わせ、又は一端側にオスの接触片を有した第1の分割体と一端側にメスの接触片を有した第2の分割体の組み合わせ、又は一端側にメスの接触片を有した第1の分割体と一端側にメスの接触片を有した第2の分割体の組み合わせ、のうちいずれかからなることを特徴としたものとすれば、介装対象である挿入式コネクタにおける接触片の組み合わせがメス・メス、メス・オス、オス・オスのいずれであっても対応できるものとなる。
【0013】
さらにまた、上述した分割式コネクタに、各分割体を挿入式コネクタ側に連結・接続した状態で付設され各分割体の分離方向の動きを規制しながら連結状態を固定する一対の固定用部材を組み合わせてなり、この固定用部材により固定されることで各分割体が挿入式コネクタと一体化した状態で挿抜操作が行われる、ことを特徴とした分割式コネクタセットとすれば、固定用部材で固定されることでそのまま一対の挿入式コネクタとして挿抜操作を行えるとともに、各固定用部材を外せば各分割体の交換が容易に行えるものとなる。
【0014】
この場合、その一対の固定用部材は、連結操作の際に対の分割体同士が予定した挿入深さに達する位置で互いの対向面が当接することにより、挿入方向の動作を規制するスペーサーとして機能する、ことを特徴としたものとすれば、連結の際や連結後に挿入方向の過剰な圧力が生じても分割体を破損させる心配のないものとなる。
【発明の効果】
【0015】
一対の挿入式コネクタの間に2つに分割可能な分割式コネクタを着脱可能に介装し、その分割位置でコネクタにおける接続の分断・再接続を行うものとした本発明によると、挿抜操作の繰り返しに伴う接触不良の発生を既設品も含めて容易に回避・解消できるものである。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明における実施の形態の分割式コネクタを分離した状態を示す正面図(一部切り欠き図)。
図2】(A)は図1の分割式コネクタを挿入式コネクタに連結する前の状態を示す斜視図、(B)は(A)の分割式コネクタを挿入式コネクタに連結した状態を示す斜視図、(C)は、(A)とは異なる態様の分割式コネクタを挿入式コネクタに連結する前の状態を示す斜視図、(D)は(C)の分割式コネクタを挿入式コネクタに連結した状態を示す斜視図である。
図3】本発明において想定される連結部のオス/メスの接触片の組み合わせの態様を示すものであって、(A)は図2(A),(B)の態様を示す正面図、(B)は図2(C),(D)の態様を示す正面図、(C)はその他の態様を示す正面図である。
図4図1の分割式コネクタを電気連結器に適用する場合の連結・固定前の状態を示す斜視図である。
図5図4の状態から、各分割体を電気連結器の挿入式コネクタ側に連結して固定した状態を示す斜視図である。
図6】従来の挿入式コネクタの構成を示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下に、図面を参照しながら本発明を実施するための形態を説明する。
【0018】
図1は、本実施の形態の分割式コネクタ1Aを分割位置で2つに分離した状態を示している。この分割式コネクタ1Aは、対の挿入式コネクタ3,3の間に着脱可能に介装されて(図2参照)、これらを連結しながら電気的に接続状態にする仲介部品であり、基本的には挿入式コネクタの一種でもある。
【0019】
この分割式コネクタ1Aの中間位置では、2つの分割体10,11に分割されており、その分割位置に形成された凹型被挿入体と凸型挿入体の組み合わせによる一対の連結部10b,11aにより、両者が分断・再接続可能とされており、コネクタ位置における通常の接続・分断が分割体10と分割体11との間の挿抜操作により行われることを特徴としている。
【0020】
図2を参照して、(A)は分割式コネクタ1Aを構成する第1の分割体10と第2の分割体11を一対の挿入式コネクタ3,3に各々連結する前の状態を示し、(B)は分割体10,11を一対の挿入式コネクタ体3,3に各々連結した状態を示している。一方、挿入式コネクタ3,3は、図示しない別個の装置表面または図示しない別個のケーブル端部側に各々設けられるが、斯かる挿入式の場合、オスの接触片とメスの接触片の組み合わせで挿抜操作により接続・分断するのが一般的である。
【0021】
しかし、対の挿入式コネクタ間に別の挿入式コネクタを介装する方式の本発明では、挿入式コネクタの組み合わせは同一形状同士であっても接続可能であることから、凸型挿入体による連結部3aの内部に凹型のメスの接触片32,32,32,32を各々備えた挿入式コネクタ3,3(図6参照)を介装対象としている。
【0022】
図1に示したように、分割体10は、一端側がオスの接触片101,101,101,101を内側に有して一方の挿入式コネクタ3の連結部3aに連結・接続可能な凹型被挿入体からなる連結部10aとされ、リング状のフランジ部10cを挟んだ他端側がメスの接触片102,102,102,102を内部に有した凸型挿入体からなる連結部10bとされている。
【0023】
一方、分割体11は、一端側がオスの接触片112,112,112,112を内側に有して他方の挿入式コネクタ3の連結部3aに連結・接続可能な凹型被挿入体からなる連結部11bとされ、リング状のフランジ部11cを挟んだ他端側がオスの接触片111,111,111,111を内側に有した凹型被挿入体からなる連結部11aとされている。
【0024】
そして、図2(B)に示すように、分割体10はその連結部10aに一方の挿入式コネクタ3の連結部3aを嵌挿することで所定の固定力にて連結状態を維持しながらこれと一体となり、分割体11もその連結部11bに他方のコネクタ3の連結部3aを嵌挿することで所定の固定力にて連結状態を維持しながらこれと一体となり、その後は分割体10の連結部10bと分割体11の連結部11aとの間(分割位置)で挿抜操作を行うだけで配線の接続・分断が行えるものとしている。
【0025】
即ち、配線の接続・分断操作を繰り返し行う部分に配設された従来の挿入式コネクタにおいては、そのオス・メスの接触片同士が接続する部分が摩耗・変形を生じ比較的短期間で交換が必要となり、その交換作業においてコネクタの結線を解いて新しいコネクタを再接続する等の手間を要していたのに対し、本実施の形態では、その交換の必要な部分が挿入式コネクタ3,3に対し着脱容易な分割体10又は/及び分割体11であることから、その交換作業が極めて容易に完了するものとなり、且つ、装置やケーブルに既設の挿入式コネクタ3,3であってもほぼそのまま適用できるものである。
【0026】
図2(C),(D)は、(A),(B)に示した分割式コネクタ1Aの応用例としての分割式コネクタ1Bを示している。この分割式コネクタ1Bは、介装対象である一対の挿入式コネクタの連結部が異なる形状の場合であり、凸型挿入体からなる連結部3aに凹型のメスの接触片32,32,32,32を備えているコネクタ3と、凹型被挿入体からなる連結部4aの内側に凸型のオスの接触片41,41,41,41を備えているコネクタ4の組み合わせに対し、適用可能とした点を特徴としている。
【0027】
即ち、一方のコネクタ3に連結するのは、前述と同様に凹型被挿入体による連結部10aと凸型挿入体による連結部10bを備えた分割体10であるが、他方の挿入式コネクタ4に連結するのは、分割体11ではなく分割体10である点で前述とは異なり、2つの同一部品の組み合わせで前述と同様の機能を発揮することから、交換部品が一種類で済むことになって導入・維持コストが低廉になる点で有利である。
【0028】
さらに、介装対象である一対の挿入式コネクタの連結部が同一形状の場合として、凹型被挿入体からなる連結部4aの内側にオスの接触片41,41,41,41を備えている挿入式コネクタ4,4の組み合わせについても適用可能であり、これら3つの態様における接触片のオス・メスの配列パターンについて記号を付して示したのが図3である。
【0029】
図3(A)は上述の分割式コネクタ1A、(B)は上述の分割式コネクタ1B、(C)は同一形状の挿入式コネクタ4,4の組み合わせに適用可能とした分割式コネクタ1Cを示している。分割式コネクタ1Cの場合は、凹型被挿入体による連結部10aと凸型挿入体による連結部10bを備えた分割体10と、凸型挿入体による同一形状の連結部12a,12bを備えた分割体12の組み合わせとなっている。このように、3種類の分割体10,11,12を適宜組み合わせて用いることで、コネクタ3,4による総ての組み合わせに対応することができる。
【0030】
図4は、図1に示した分割式コネクタ1Aを、電車の編成を連結・分離する部分で用いられる一対の電気連結器に適用する場合を示しており、各電気連結器はその一部分である伝送用連結パネル200,201以外は図示を省略している。この場合、各電気連結器の伝送用連結パネル200,201は構成が同一となっており、両者とも挿入式コネクタ3の連結部3aが3つ並んだ状態でその先端側を露出している。尚、両伝送用連結パネル200,201は実際には向かい合っているが、図の便宜上、互いに直角の向きで示している。
【0031】
このケースでは、上述の分割式コネクタ1Aを3つ用いて、一方の伝送用連結パネル200の連結部3a,3a,3aに分割体11,11,11を連結し、他方の伝送用連結パネル201の連結部3a,3a,3aには分割体10,10,10を連結する方式としている。その際、各分割体10,11を連結した状態で、そのフランジ部10c,11cよりもやや小径で他の総ての連結部は挿通可能な内径を有した挿通孔153,153,153を連結部3a,3a,3aの配置間隔と一致するように各々穿設した固定板15,15を、ネジ50,50,50,50で伝送用連結パネル200,201のネジ孔210,211,212,213各々に螺入して固定するものとしている。
【0032】
図5は、各分割体10,11の連結と各固定板15の装着が完了した状態を示している。この固定板15,15は、各分割体10,11を伝送用連結パネル200,201側に連結・接続した状態で、これらを各挿通孔153に挿通させるように外側から被せてネジ止めすることにより、各フランジ部10c,11cがそれよりも小径の挿通孔153の開口部に係止されるため、その分離方向の動きを規制しながら連結状態を固定する固定用部材として機能するものであり、各分割体10,11が各挿入式コネクタ3と一体化した状態で挿抜操作を行えるものとしている。
【0033】
また、固定板15,15は、連結操作の際に対の分割体10,11同士が予定した挿入深さに達する位置で互いの対向面が当接して、挿入方向の動作を規制するスペーサーとして機能する厚さに設定されており、連結の際や連結後に挿入量・挿入圧力を過剰にさせる動作が生じる状況においても、分割体10,11を破損させる心配のないものとしている。
【0034】
したがって、この状態で両電気連結器を対向させながら両伝送用連結パネル200,201の位置を合わせて密着方向に押し込むだけで、各分割体10の連結部10bと各分割体11の連結部11aは互いに連結して各配線が接続状態となり、両電気連結器を分離方向に引くだけで各連結部10b,11aは分離して各配線が分断されるものであり、その際に固定板15,15が固定力を発揮するため各分割体10,11が脱落することはない。
【0035】
そして、挿抜操作の繰り返しにより接触片が摩耗・変形して分割体10又は/及び分割体11の交換が必要になった場合には、各固定板15を取り外すことで交換作業が容易に行える状態となる。また、この分割式コネクタ1Aは、対になっている装置の各挿入式コネクタがメスとメスの組み合わせの場合に適用されるものであるが、オスとメスの組み合わせの場合は分割式コネクタ1B、オスとオスの組み合わせの場合は分割式コネクタ1Cを適用することにより、前述と同様の機能を発揮するものであり、且つ、これらは既に装置側に配設されているコネクタに対しても、ほぼそのまま適用することができる。
【0036】
尚、上述した実施の形態においては、ピン状金属による凸型接触片を備えた連結部と、筒状薄板金属等の凹型接触片を備えた連結部との組み合わせの場合を説明したが、本発明はこの態様に限定されるものではなく、挿入式の連結部であればあらゆる態様において同様に実施することができる。また、本発明はケーブル端部に設けた対のコネクタに適用できることも言うまでもない。
【0037】
さらに、本発明の分割式コネクタは、その各連結部分が挿入式を採用していることから、妨害電磁波から保護する目的で連結部分を含めて電磁シールドを連続的に設けることができ、インピーダンス管理を万全にする目的で所定の誘電体を凸型接触片と凹型接触片の距離・相対位置を固定するように設けることもでき、このようにしておくことが推奨されるものである。
【0038】
以上、述べたように、挿入式コネクタについて、挿抜操作の繰り返しに伴う接触不良の発生を既設品も含めて容易に回避・解消できるようになった。
【符号の説明】
【0039】
1A,1B,1C 分割式コネクタ、3,4 挿入式コネクタ、3a,4a,10a,10b,11a,11b,12a,12b 連結部、15 固定板、32,41,101,102,111,112 接触片
図1
図2
図3
図4
図5
図6