特許第5873353号(P5873353)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5873353
(24)【登録日】2016年1月22日
(45)【発行日】2016年3月1日
(54)【発明の名称】緩衝器
(51)【国際特許分類】
   F16F 9/32 20060101AFI20160216BHJP
   F16F 9/348 20060101ALI20160216BHJP
【FI】
   F16F9/32 L
   F16F9/348
【請求項の数】2
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2012-36276(P2012-36276)
(22)【出願日】2012年2月22日
(65)【公開番号】特開2013-170663(P2013-170663A)
(43)【公開日】2013年9月2日
【審査請求日】2014年10月23日
(73)【特許権者】
【識別番号】000000929
【氏名又は名称】KYB株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100067367
【弁理士】
【氏名又は名称】天野 泉
(74)【代理人】
【識別番号】100122323
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 憲
(72)【発明者】
【氏名】君嶋 和之
【審査官】 岩田 健一
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−107003(JP,A)
【文献】 特開2011−179550(JP,A)
【文献】 実公昭49−009431(JP,Y1)
【文献】 特開2004−176775(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16F 9/32
F16F 9/348
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧力室を区画する隔壁体と、上記隔壁体に積層されるリーフバルブとを有し、上記リーフバルブの内周側端部を定着させるボス部と、上記リーフバルブの外周側端部を離着座させるシート部とを有し、上記ボス部と上記シート部との間に上記ボス部より上記シート部を高くする高低差を有してなる緩衝器において、
上記隔壁体における上記ボス部の外周縁から上記シート部の外周縁までの間にある上記リーフバルブを着座させる面が、上記隔壁体の内側から外側に向けて徐々に高くなる同一湾曲面上あるいは同一円弧面上にあるようにし、
上記ボス部が上記湾曲面上あるいは上記円弧面上にあるか、または、水平面とされてなることを特徴とする緩衝器。
【請求項2】
上記シート部と上記ボス部との間に凹部が設けられ、
上記凹部は、上記ボス部と、上記シート部と、上記ボス部と上記シート部を連結する連結部とで区画される開口窓からなり、
上記湾曲面あるいは上記円弧面は、上記連結部を含んでなる請求項1に記載の緩衝器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、緩衝器に関し、特に、車両のサスペンションに組み込まれる油圧緩衝器の改良に関する。
【背景技術】
【0002】
車両のサスペンションに組み込まれる油圧緩衝器にあっては、車両の乗り心地を良くするために、たとえば、四輪各部で発生される減衰力が設定通りに具現化されることが要求される。
【0003】
そのため、油圧緩衝器が備える減衰バルブは、たとえば、隔壁体たるピストンと、このピストンに積層されるリーフバルブとを有し、ピストンは、このピストンが区画する圧力室を連通させるポートを有し、リーフバルブは、ピストンの一端に内周側端部固定で外周側端部自由の態勢に設けられて、ポートの下流側端を開放可能に閉塞する。
【0004】
一方、ピストンの一端には、たとえば、特許文献1に開示されているように、リーフバルブの内周側端部を固定的に定着させる内周側のボス部と、リーフバルブの外周側端部を離着座自在に着座させる外周側のシート部とを有してなる。
【0005】
そして、ボス部とシート部との間に高低差を有するとし、この高低差は、シート部をボス部より高くすることで実現され、具体的には、圧力室に対向するボス部とシート部とが同一円錐面上にあるようにしている。
【0006】
それゆえ、ピストンの一端に積層されるリーフバルブにあっては、ボス部とシート部とに高低差があるため、内周側端部がボス部に定着されて外周側端部がシート部に着座する状態になると、イニシャル荷重が付与されることになる。
【0007】
したがって、油圧緩衝器にあって、高圧側からの作動流体がリーフバルブの外周側端部を撓ませてシート部との間の隙間を通過して低圧側に流出するときに、リーフバルブがイニシャル荷重を付与されてなるから、このイニシャル荷重が付与されていない場合に比較して、全体的に大きくなる圧力損失があり、高い減衰力の発生を可能にすることになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2004−176775号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、上記の油圧緩衝器にあっては、リーフバルブで発生される減衰力が設定通りにならず、減衰力の大きさが製品毎にバラツクことが危惧される。
【0010】
上記の油圧緩衝器にあっては、図3に示すように、ボス部P1とシート部P2とが有する高低差Hは、ボス部P1と、シート部P2とが同一円錐面上にあるようにすることで具現化されている。
【0011】
このことから、リーフバルブVをピストンPの一端に積層するのにあっては、上下方向からの力で内周側端部をボス部P1に押し付けることになるが、その際に、ボス部P1の外側縁P3が弾性変形することが考えられる。
【0012】
そのため、リーフバルブVにあっては、図3中に実線図で示すように、ボス部P1に押し付けられる内周側端部と、ボス部P1の外側縁P3よりピストンPの外側寄りとなる部分V1との繋がり部分V2に局部的な変形が起きることになる。
【0013】
そして、ボス部P1に内周側端部を定着する力が区々となったり、あるいは、ボス部P1の高さや外径に寸法誤差があったりすると、上記の繋がり部分V2における変形量が区々となり、リーフバルブVの外周側端部に付与されるイニシャル荷重が区々になる。
【0014】
その結果、油圧緩衝器において、発生される減衰力が設定通りにならず、また、減衰力の大きさが製品毎にバラツクことになって、車両における乗車フィーリングが異なることになる不具合を招く。
【0015】
この発明は、上記した現状を鑑みて創案されたものであって、減衰力を設定通りに発生することができる緩衝器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0016】
上記した目的を達成するために、この発明の構成を、圧力室を区画する隔壁体と、上記隔壁体に積層されるリーフバルブとを有し、上記リーフバルブの内周側端部を定着させるボス部と、上記リーフバルブの外周側端部を離着座させるシート部とを有し、上記ボス部と上記シート部との間に上記ボス部より上記シート部を高くする高低差を有してなる緩衝器において、上記隔壁体における上記ボス部の外周縁から上記シート部の外周縁までの間にある上記リーフバルブを着座させる面が、上記隔壁体の内側から外側に向けて徐々に高くなる同一湾曲面上あるいは同一円弧面上にあるようにし、上記ボス部が上記湾曲面上あるいは上記円弧面上にあるか、または、水平面とされてなるとする。
【0017】
それゆえ、ボス部が水平面からなり、あるいは、隔壁体の内側から外側に向けて徐々に高くなる同一の湾曲面上または同一の円弧面上にあるとされるから、ボス部を水平面、あるいは、ほぼ水平面に近い状態にし得る。
【0018】
そして、ボス部の外側縁からシート部の外側縁の間が隔壁体の内側から外側に向けて徐々に高くなる同一湾曲面上あるいは同一円弧面上にあるとされるから、ボス部とシート部とに架け渡されるリーフバルブにあって、ボス部に定着される内周側端部と、ボス部の外側縁より外周側となる部分との繋がり部分に局部的な変形が発現されなくなる。
【0019】
したがって、リーフバルブの内周側端部をボス部に定着する力が区々となったりしても、あるいは、ボス部の高さや外径に寸法誤差があったりしても、上記の繋がり部分に局部的な変形が発現されず、また、変形が発現されるとしても変形量が大きくならず、リーフバルブに付与されるイニシャル荷重が区々とならないことになる。
【発明の効果】
【0020】
その結果、緩衝器において、減衰力が設定通りに発生され、減衰力の大きさが製品毎にバラツクことにならず、たとえば、車両のサスペンションに組み込まれる油圧緩衝器とされるとき、乗車フィーリングを安定させてバラツキをなくし、また、乗車フィーリングの再現性を良くすることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】この発明の一の実施形態によるピストン部分を示す部分縦断面図である。
図2図1中のリーフバルブシート部を拡大して示す縦断面図である。
図3】従来例とされるリーフバルブシート部を拡大して示す縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下に、図示した実施形態に基づいて、この発明を説明するが、この発明による緩衝器は、たとえば、車両のサスペンションに組み込まれる油圧緩衝器とされ、伸縮作動時に所定の減衰作用をなして、車両の車体と車軸の振動を抑制する。
【0023】
そして、油圧緩衝器は、作動流体たる作動油を収容するシリンダ1内に出入自在に挿通のロッド2の先端部2aに保持されてシリンダ1内に摺動自在に挿入される環状に形成の隔壁体たるピストン3を有し、このピストン3に伸側のリーフバルブ4と圧側のリーフバルブ5を積層してなる。なお、作動流体については、作動油以外の流体からなるとしても良い。
【0024】
詳しく説明すると、ピストン3は、シリンダ1内に摺動自在に挿入されてシリンダ1内に図1中で下方側の圧力室たる一方室R1と、図1中で上方側の圧力室たる他方室R2とを区画すると共に、一方室R1と他方室R2との連通を可能にする内周側に開穿の伸側のポート3aおよび外周側に開穿の圧側のポート3bを有する。
【0025】
それゆえ、油圧緩衝器にあって、ピストン3がシリンダ1内を移動して一方室R1および他方室R2が広狭されるときには、作動油が伸側のポート3aおよび圧側のポート3bを通じて一方室R1と他方室R2とを往復し得ることになる。
【0026】
一方、ピストン3は、他方室R2側端たる一端に伸側のリーフバルブ4を積層させるために、内周側に環状に形成されてリーフバルブ4の内周側端部(符示せず)を固定的に着座させるボス部12と、外周側に環状に形成されてリーフバルブ4の外周側端部(符示せず)を離着座自在に着座させるシート部13とを有し、図示するところでは、ボス部12とシート部13と間に凹部たる環状溝11を区画している。
【0027】
なお、ピストン3は、一方室R1側端たる他端に圧側のリーフバルブ5を積層させるために、内周側に環状に形成のボス部3dと、外周側に環状に形成のシート部3eとを有し、ボス部3dおよびシート部3eとの間に環状溝3cを有している。
【0028】
各側のリーフバルブ4,5は、図示するところでは、それぞれが同径となる環状のリーフバルブ(符示せず)を複数枚積層し、さらに、異径となる環状のリーフバルブ(符示せず)を複数枚積層してなり、内周側端部固定で外周側端部自由の態勢にピストン3に積層されている。
【0029】
そして、各側のリーフバルブ4,5は、ピストン3をいわゆる上下から挟む態勢でロッド2の先端部2aに介装され、内周側端部がピストン3のボス部12,3dに着座された状態でロッド2の段差部2bとロッド2の先端螺条部2cに螺装のピストンナット6との間に挟持されて定着され、外周側端部がシート部13,3eに離着座自在に着座されて、各側のポート3a,3bの下流側端を開放可能に閉塞している。
【0030】
ちなみに、圧側のリーフバルブ5は、図示するところでは、同径の複数枚と異径の複数枚とを積層してなるが、これに代えて、図示しないが、同径の複数枚のみからなるとして異径の複数枚を積層しないとしても良く、また、同径の複数枚からなるのに代えて、一枚からなるとしても良い。
【0031】
それゆえ、油圧緩衝器にあっては、ピストン3がシリンダ1内を移動して、たとえば、一方室R1が狭くなるときには、一方室R1からの作動油が伸側のリーフバルブ4の外周側端部を撓ませて、シート部13との間に出現する隙間を通過して他方室R2に流出することになり、このときの圧力損失で所定の減衰作用がなされることになる。
【0032】
上記と反対に、他方室R2が狭くなるときには、他方室R2からの作動油が圧側のリーフバルブ5の外周側端部を撓ませて、シート部3eとの間に出現する隙間を通過して一方室R1に流出することになり、このときの圧力損失で所定の減衰作用がなされることになる。
【0033】
以上のように、油圧緩衝器にあって、ピストン3は、一端に伸側のリーフバルブ4を積層させるが、図示するところでは、図2に示すように、一端にあって、ボス部12の内側縁aの高さ位置H1に対して、シート部13の外側縁bの高さ位置H2が一端の外方、つまり、他方室R2側に高くなるとして、ボス部12よりシート部13を高くする高低差を有してなる。
【0034】
なお、図2にあっては、説明の都合上、リーフバルブ4を二点鎖線図で示す一枚からなるとし、また、図2中の符号3fは、ピストン3の軸芯部に設けられてロッド2の先端部2aの貫通を許容する孔を示す。
【0035】
このように、ピストン3の一端にあって、ボス部12に対してシート部13が高くなる高低差を有する場合には、この一端に積層されるリーフバルブ4にあって、内周側端部のボス部12への定着の際に外周側端部がシート部13の上端に押し付けられるようになり、イニシャル荷重を付与することが可能になる。
【0036】
したがって、リーフバルブ4による圧力損失、つまり、一方室R1からの作動油がリーフバルブ4の外周側端部を撓ませてシート部13との間に出現する隙間を通過して他方室R2に流出する際の圧力損失が、リーフバルブ4にイニシャル荷重が付与されない場合に比較して、大きくなり、高い減衰力の発生が可能とされることになる。
【0037】
ちなみに、図示しないが、圧側のリーフバルブ5を積層させるピストン3の他端にあっても、ボス部3dよりシート部3eを高くする高低差を有してなるとしても良いことはもちろんである。
【0038】
次に、ピストン3の一端は、図示するところにあって、ボス部12の内側縁aからシート部13の外側縁bまで連続する面が図2中で左側となるピストン3の内側から図2中で右側となるピストン3の外側に向けて徐々に高くなる同一湾曲面上にあるとされている。
【0039】
ピストン3の一端にあって、ボス部12の内縁aとシート部13の外側縁bとの間の面が内側から外側に向けて徐々に高くなる同一湾曲面上にあるとされるから、ボス部12がほぼ水平面に近い状態になる。
【0040】
そして、ピストン3の一端にあって、ボス部12の外側縁cからシート部13の外側縁bとの間の面が内側から外側に向けて徐々に高くなる同一湾曲面上にあるとされるから、リーフバルブ4がピストン3の一端に積層されるとき、ボス部12に定着される内周側端部と、ボス部12の外側縁cより外側となる部分4aとの繋がり部分4bに局部的な変形が発現されなくなる。
【0041】
すなわち、前記したように、図3に示す従来例では、ボス部P1とシート部P2とが有する高低差は、ボス部P1とシート部P2とで形成される円錐面で具現化されるから、積層されるリーフバルブVにあっては、ボス部P1に積層される内周側端部と、ボス部P1の外側縁P3より外側となる部分V1との繋がり部分V2に局部的な変形が起きる。
【0042】
それに対して、この発明にあっては、図2に示すように、リーフバルブ4の内周側端部を定着させるボス部12を水平面に近くするから、リーフバルブ4の内周側端部がボス部12に定着されるとき、リーフバルブ4の内周側端部と、ボス部12の外側縁cより外側となる部分4aとの繋がり部分4bに局部的な変形が発現されなくなる。
【0043】
そして、一端に積層されたリーフバルブ4を全体として見ると、ボス部12の内側縁aとシート部13の外側縁bとの間の面を内側から外側に向けて徐々に高くなる同一湾曲面上にあるとするから、リーフバルブ4がボス部12からシート部13にかけて変局部的な変形なくして連続する自然な変形状態になる。
【0044】
したがって、リーフバルブ4の内周側端部をボス部12に定着する力が区々となったり、あるいは、ボス部12の高さや外径に寸法誤差があったりしても、上記の繋がり部分4bにおける変形量が大きくならず、リーフバルブ4の外周側端部に付与されるイニシャル荷重が区々にならないようにすることが可能になり、油圧緩衝器において、減衰力を設定通りに発生して、乗車フィーリングを安定させてバラツキをなくし、また、乗車フィーリングの再現性を良くすることが可能になる。
【0045】
上記したところでは、ピストン3の一端において、ボス部12の内側縁aからシート部12の外側縁bまで連続する面が内側から外側に向けて徐々に高くなる同一湾曲面上にあるとしたが、これに代えて、図示しないが、内側から外側に向けて徐々に高くなる同一円弧面上にあるとしても良い。ちなみに、円弧面は、曲率を同じにして曲がる面であるが、湾曲面は、曲率を同じにしないで曲がる面であり、二次曲線からなる面や楕円を形成する面を含む。
【0046】
そして、ボス部12の内側縁aからシート部13の外側縁bまで連続する面が内側から外側に向けて徐々に高くなる同一円弧面上にある場合にも、ボス部12は、極めて水平面に近いほぼ水平面とされることになり、上記した繋がり部分4bにおける局部的な変形を発現させないようにすることが可能になる。
【0047】
そして、このことからすると、ボス部12は、上記した同一湾曲面上や同一円弧面上にあることに代えて、図示しないが、水平面からなるとしても良く、この場合であっても、ボス部12の外側縁cとシート部13の外側縁bとの間が内側から外側に向けて徐々に高くなる同一湾曲面上あるいは同一円弧面上にあるから、ボス部12に積層される伸側のリーフバルブ4における内周側端部と、この内周側端部に外側となる部分4aとの繋がり部分4bに局部的な変形を発現させないようにすることが可能になる。ちなみに、シート部13については、図示しないが、上記した同一湾曲面あるいは同一円弧面からなるのに代えて、水平面からなるとしても良い。
【0048】
前記したところでは、隔壁体がシリンダ1内に挿入のピストン3とされる場合を例にして説明したが、この発明が意図するところからすると、図示しないが、隔壁体がシリンダ1内に設けられるベースリーフバルブにおけるリーフバルブディスクとされるとしても良い。
【0049】
そして、前記したところでは、ピストン3の一端にボス部12とシート部13とで間に凹部たる環状溝11が形成されるとしたが、この発明の具現化の観点からすると、これに代えて、図示しないが、上記の凹部がボス部12とシート部13およびボス部12とシート部13とを左右で連結する連結部とで区画される独立型の開口窓からなるとしても良い。そして、この場合には、ボス部12の内側縁cとシート部13の外側縁bとの間となる同一湾曲面あるいは同一円弧面に上記の連結部の上面を含むことになる。
【0050】
また、図示したところでは、油圧緩衝器が倒立型に設定されてなるとしたが、油圧緩衝器が正立型に設定されてなるとしても、この発明の具現化が可能になることはもちろんである。
【符号の説明】
【0051】
1 シリンダ
2 ロッド
2a 先端部
2b 段差部
2c 先端螺条部
3 隔壁体たるピストン
3a,3b ポート
3c,11 環状溝
3d,12 ボス部
3e,13 シート部
3f 孔
4,5 リーフバルブ
4a 外側となる部分
4b 繋がり部分
5a 透孔
6 ピストンナット
a 内側縁
b,c 外側縁
H1,H2 高さ位置
R1 圧力室たる一方室
R2 圧力室たる他方室
図1
図2
図3