(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して本発明の一実施形態について説明する。
図1は、本発明の一実施形態である情報処理システムの構成を示す図である。情報処理システムは、ナビゲーションサーバ10およびユーザ端末20を含んで構成される。なお、
図1では1つのユーザ端末20しか示されていないが、実際には、ユーザ数に応じた複数のユーザ端末20が存在する。
【0011】
ナビゲーションサーバ10は、経路案内に関する情報や、経路を通行する際に注意を喚起するための情報をユーザ端末20に提供する情報提供システムであり、1台または複数台の情報処理装置を用いて構成される。
【0012】
ユーザ端末20は、ナビゲーションサーバ10から送信される情報に基づいて、経路案内や注意情報をユーザに提示することが可能な情報処理装置であり、例えば、携帯電話や携帯端末、カーナビゲーション装置等により構成される。ユーザ端末20は、例えば、携帯電話の基地局との間で無線通信を行うことにより、ナビゲーションサーバ10と通信を行うことができる。
【0013】
図1に示すように、ナビゲーションサーバ10は、経路探索部30、経路探索情報記憶部32、ユーザ別エリア記憶部34、エリア特定部36、通行予測部38、予測情報送信部40、位置情報記憶部42、移動方向検出部44、移動速度検出部46、及び通知情報送信部48を含んで構成される。ナビゲーションサーバ10を構成する各部は、例えば、メモリや記憶装置等の記憶領域を用いたり、記憶領域に格納されているプログラムをプロセッサが実行したりすることにより実現することができる。
【0014】
経路探索部30は、ユーザ端末20からの経路探索要求に応じて経路探索を行い、経路情報や施設情報、地図情報等、経路案内に必要となる経路案内情報をユーザ端末20に送信する。経路探索要求には、例えば、出発地や経由地、目的地などの位置を示す情報や、高速道路優先や時間優先、距離優先などの各種条件を示す情報が含まれている。経路探索部30は、このような情報を含む経路探索要求に基づいて、必要に応じて外部の地図サーバに格納されている地図データを参照することなどにより、経路案内情報を生成することができる。
【0015】
経路探索情報記憶部32は、経路探索要求に応じて探索された経路探索結果を示す経路探索情報をユーザIDと対応づけて記憶する。経路探索情報には、例えば、経路に含まれるノードやリンクを識別するための情報、各ノードの通過予想時刻、移動手段などの情報が含まれている。
【0016】
ユーザ別エリア記憶部34は、後述する通知情報をユーザに通知するためにユーザごとに予め設定された、危険エリアに関する情報であるユーザ別エリア情報を記憶する。ここで、危険エリアとは、例えば、
図2に示すように、見通しが悪い交差点の周辺のエリア100や、すれ違いが困難な細い道のエリア110など、通行時に注意が必要なエリアである。
図3は、ユーザ別エリア情報の一例を示す図である。
図3に示す例では、ユーザ別エリア情報には、ユーザID、エリア情報、種別情報が含まれている。エリア情報は、危険エリアを識別するための情報であり、例えば、緯度・経度やノードID、リンクIDなどの情報を用いて構成することができる。なお、
図3に示すように、ユーザ別エリア情報には、全てのユーザに共通の危険エリアに関する情報が含まれることとしてもよい。種別情報は、エリアにおける危険の種類を示す情報であり、例えば、すれ違い注意や歩行者注意などを示す情報である。
【0017】
なお、ユーザごとの危険エリアに関する情報は、例えば、ユーザ端末20からナビゲーションサーバ10に送信されることとすることができる。そして、ユーザ別エリア記憶部34は、ユーザ端末20から送信される情報に基づいてユーザ別エリア情報を生成して記憶することができる。また、ナビゲーションサーバ10は、ユーザ別エリア記憶部34に記憶されているユーザ別エリア情報をユーザ端末20に送信する機能を備えていてもよい。
【0018】
図1に戻り、エリア特定部36は、ユーザ端末20から送信されてくる経路探索要求や位置情報に含まれるユーザIDに基づいて、ユーザ端末20のユーザ用に設定された危険エリアを特定する。なお、全てのユーザに共通の危険エリアが設定されている場合は、当該エリアもユーザ用の危険エリアとして特定される。
【0019】
通行予測部38は、経路探索情報記憶部32に記憶されている複数のユーザの経路探索情報に基づいて、特定された危険エリアをユーザが通行する際に、当該エリアを通行する別のユーザの存在を予測する。例えば、通行予測部38は、経路探索情報記憶部32に記憶されている経路探索情報に基づいて、ユーザの経路に危険エリアが含まれるかどうかを判定することができる。ユーザの経路に危険エリアが含まれる場合、通行予測部38は、経路探索情報に基づいて当該エリアの通行時刻を予測することができる。さらに、通行予測部38は、他の複数のユーザの経路探索情報に基づいて、当該エリアを通行する別のユーザが存在するかどうかを判定し、存在する場合には、別のユーザの通行時刻を予測することができる。そして、通行予測部38は、ユーザの通行時刻と別のユーザの通行時刻との差が所定時間内である場合、特定された危険エリアをユーザが通行する際に当該エリアを別のユーザが通行すると判定することができる。
【0020】
図4は、通行予測部38による予測の一例を示す図である。
図4に示すように、ユーザAの経路上に危険エリア120があり、このエリア120をユーザAが通行すると予想される時刻が10時30分であるとする。この場合、通行予測部38は、経路探索情報記憶部32に記憶されている複数のユーザの経路探索情報に基づいて、当該エリア120を10時30分から所定時間内(例えば前後5分内)に通行すると予想されるユーザを特定することができる。
図4に示す場合、ユーザBがこれに該当する。
【0021】
予測情報送信部40は、通行予測部38の予測結果に基づいて、危険エリアを通行予定のユーザに対して、当該エリアを通行予定の別のユーザの存在を通知するための予測情報を生成し、ユーザ端末20に送信する。例えば、予測情報送信部40は、危険エリアにおけるユーザの通行時刻と別のユーザの通行時刻との差が所定時間内である場合に、予測情報を生成してユーザ端末20に送信することができる。
【0022】
図5は、予測情報の一例を示す図である。
図5に示す例では、予測情報には、エリア情報、位置情報、属性情報、方向情報、予測時刻、種別情報が含まれている。エリア情報は、危険が生じると予測される危険エリアを識別するための情報である。さらに、位置情報は、危険エリアの中において危険の発生が予測される位置を識別するための情報である。位置情報には、例えば、緯度・経度やノードID、リンクIDなどを用いることができる。属性情報は、危険の原因となる別のユーザの属性を示す情報であり、例えば、当該別のユーザの移動手段(例えば、車両、徒歩、自転車等)を示す情報を属性情報に含めることができる。なお、予測情報送信部40は、例えば、経路探索情報に含まれる移動手段を示す情報に基づいて属性情報を生成することができる。方向情報は、ユーザの移動方向と別のユーザの移動方向との関係を示す情報である。移動方向の関係としては、例えば、対向、同一方向、交差などが挙げられる。なお、予測情報送信部40は、移動方向の関係が所定の関係(例えば対向)の場合に限り、予測情報を送信することとしてもよい。予測時刻は、危険の発生が予測される時刻である。種別情報は、危険エリアにおける危険の種類を示す情報である。
【0023】
図1に戻り、位置情報記憶部42は、ユーザ端末20から送信されてくる位置情報を記憶する。
図6は、位置情報の一例を示す図である。
図6に示す例では、位置情報には、ユーザID、日時、緯度・経度が含まれている。
【0024】
図1に戻り、移動方向検出部44は、位置情報記憶部42に記憶されている位置情報の履歴に基づいて、ユーザの移動方向を検出することができる。なお、ユーザ端末20から送信されてくる位置情報に移動方向を示す情報が含まれている場合、移動方向検出部44は、当該情報に基づいて移動方向を検出することとしてもよい。
【0025】
移動速度検出部46は、位置情報記憶部42に記憶されている位置情報の履歴に基づいて、ユーザの移動速度を検出することができる。なお、ユーザ端末20から送信されてくる位置情報に移動速度を示す情報が含まれている場合、移動速度検出部46は、当該情報に基づいて移動速度を検出することとしてもよい。
【0026】
通知情報送信部48は、位置情報記憶部42に記憶されている複数のユーザの位置情報に基づいて、危険エリアを通行中のユーザに対して当該エリアを通行中の別のユーザの存在を通知するための通知情報を生成し、ユーザ端末20に送信することができる。また、通知情報送信部48は、移動方向検出部44によって検出された移動方向を示す方向情報を通知情報に含めてユーザ端末20に送信することができる。同様に、通知情報送信部48は、移動速度検出部46によって検出された移動速度を示す速度情報を通知情報に含めてユーザ端末20に送信することができる。
【0027】
図7は、通知情報送信部48が通知情報を生成する場合の一例を示す図である。
図7において、エリア130がユーザAの危険エリアとして特定されていることとする。通知情報送信部48は、位置情報記憶部42に記憶されている位置情報に基づいて、ユーザAがエリア130を通行中であることを検出することができる。さらに、通知情報送信部48は、位置情報記憶部42に記憶されている複数のユーザの位置情報に基づいて、当該エリア130を通行中の別のユーザの存在を検出することができる。例えば、
図7に示すように、通知情報送信部48は、ユーザBがエリア130内の位置L1を通行中であることを検出することができる。そして、移動方向検出部44は、ユーザBの位置情報の履歴に基づいて、ユーザBの移動方向を検出することができる。また、移動速度検出部46は、ユーザBの位置情報の履歴に基づいて、ユーザBの移動速度を検出することができる。通知情報送信部48は、これらの検出結果に基づいて、例えば
図8に示すように、通知情報を生成することができる。
図8に示す例では、通知情報には、エリア情報、位置情報(位置通知情報)、属性情報、方向情報、速度情報、注意情報が含まれている。
【0028】
図1に戻り、ユーザ端末20は、操作部60、表示部62、経路探索要求部64、経路案内部66、測位部68、エリア記憶部70、位置情報送信部72、予測情報受信部74、予測通知部76、通知情報受信部78、及び通知部80を含んで構成される。ユーザ端末20を構成する各部は、例えば、各種デバイスを用いたり、メモリや記憶装置等の記憶領域を用いたり、記憶領域に格納されているプログラムをプロセッサが実行したりすることにより実現することができる。
【0029】
操作部60は、ユーザ端末20における各種操作を受け付けるものであり、例えば、操作ボタンやタッチパネル、音声認識デバイス等により実現される。
【0030】
表示部62は、ユーザ端末20において各種情報を表示するものであり、例えば、液晶ディスプレイや有機EL(Electroluminescence)ディスプレイ等により実現される。
【0031】
経路探索要求部64は、経路探索を行うためのユーザ入力を受け付けて、経路探索要求を生成し、ナビゲーションサーバ10に送信することができる。経路探索要求には、例えば、出発地や経由地、目的地などの情報や、経路探索を行う際の各種条件を示す情報が含まれる。
【0032】
経路案内部66は、経路探索要求に応じてナビゲーションサーバ10から送信されてくる経路案内情報に基づいて、経路案内のための情報を表示部62に出力する。経路案内情報には、例えば、ノードIDやリンクID等の経路に関する情報、経路を含む地図の情報、経路周辺の施設に関する情報などが含まれる。なお、経路案内情報は、情報の種類によって異なるタイミングでナビゲーションサーバ10から送信されることとしてもよい。例えば、経路を示すノードIDやリンクID等の情報は経路案内の開始時に送信され、施設情報や地図情報はユーザ端末20の現在位置に応じて随時送信されることとしてもよい。
【0033】
測位部68は、ユーザの現在位置を測位し、緯度・経度等の現在位置を示す情報を出力することができる。また、測位部68は、ユーザの移動方向や移動速度を示す情報を出力することが可能であってもよい。例えば、測位部68は、GPS(Global Positioning System)ユニットや加速度センサ、電子コンパス等の現在位置測定ユニットを備えることができる。
【0034】
エリア記憶部70は、危険エリアを示すエリア情報を記憶する。エリア情報は、例えば、ユーザ端末20において、地図上の特定のエリアを危険エリアとして指定するユーザ操作に応じて生成されることとしてもよいし、ナビゲーションサーバ10から送信されることとしてもよい。例えば、ユーザごとに個別に危険エリアを設定可能な場合においては、他のユーザによって設定された危険エリアを示すエリア情報は、ナビゲーションサーバ10から送信されることとしてもよい。
【0035】
位置情報送信部72は、測位部68の測位結果に基づいて、現在位置を示す位置情報を生成してナビゲーションサーバ10に送信する。本実施形態においては、位置情報送信部72は、エリア記憶部70に記憶されているエリア情報に基づいて、現在位置が危険エリア内にある場合にのみ位置情報をナビゲーションサーバ10に送信することとする。なお、位置情報送信部72は、現在位置が危険エリア内であるかどうかにかかわらず位置情報をナビゲーションサーバ10に送信することとしてもよい。また、位置情報送信部72は、移動方向や移動速度を示す情報を位置情報に含めて送信することとしてもよい。
【0036】
予測情報受信部74は、ナビゲーションサーバ10から送信されてくる予測情報を受信する。予測情報は、例えば、ナビゲーションサーバ10において経路探索が行われた際に生成され、ユーザ端末20に送信される。また、予測情報受信部74からの送信要求に応じて、ナビゲーションサーバ10において予測情報が生成され、ユーザ端末20に送信されることとしてもよい。
【0037】
予測通知部76は、予測情報受信部74が受信した予測情報に基づいて、探索された経路上において予測される危険に関する情報をユーザに通知する。具体的には、予測通知部76は、ユーザが通行予定の危険エリアを通行すると予測される別のユーザの存在をユーザに通知することができる。
図9は、
図5に示した予測情報に基づいて表示される危険予測情報に関する画面の一例を示す図である。
図9に示す例では、予測通知部76は、予測情報に基づいて、ユーザが通行予定の経路上にある、すれ違いの難しい道路において車両とすれ違う可能性があることを示す情報を出力している。例えば、
図9に示すように、予測通知部76は、危険が予測される位置や予測時刻を示す情報を出力することができる。
【0038】
通知情報受信部78は、ナビゲーションサーバ10から送信されてくる通知情報を受信する。通知情報は、ナビゲーションサーバ10において、ユーザ端末20から送信される位置情報に基づいて生成され、ユーザ端末20に送信される。また、通知情報受信部78からの送信要求に応じて、ナビゲーションサーバ10において予測情報が生成され、ユーザ端末20に送信されることとしてもよい。
【0039】
通知部80は、通知情報受信部78が受信した通知情報に基づいて、通行中のエリアにおける危険に関する情報をユーザに通知する。具体的には、通知部80は、ユーザが危険エリアを通行している際に、当該エリアを通行中の別のユーザの存在をユーザに通知することができる。
図10は、
図8に示した通知情報に基づいて表示される危険情報に関する画面の一例を示す図である。
図10に示す例では、通知部80は、通知情報に基づいて、ユーザが通行中のすれ違いの難しい道路を別の車両が通行中であることを示す情報を出力している。また、
図10に示す例では、通知部80は、通知情報に基づいて、別の車両の位置や移動方向、移動速度を示す情報を出力している。なお、
図10に示す画面は表示態様の一例にすぎず、通知情報に基づく通知の態様は任意である。例えば、通知部80は、危険の有無のみを示す情報を出力してもよい。また、通知部80は、画面への情報出力ではなく、音声による通知や、振動による通知等を採用することも可能である。
【0040】
図11は、ナビゲーションサーバ10における予測情報の生成処理の一例を示すフローチャートである。経路探索部30は、ユーザ端末20から経路探索要求を受信すると(S1101)、経路探索要求に応じて経路探索を実行する(S1102)。そして、経路探索部30は、経路探索により得られた経路探索情報をユーザIDと対応づけて経路探索情報記憶部32に格納する(S1103)。
【0041】
続いて、エリア特定部36は、ユーザ別エリア記憶部34を参照し、経路探索要求を送信したユーザ用に設定された危険エリアを特定する(S1104)。通行予測部38は、経路探索情報記憶部32に記憶されている複数のユーザの経路探索情報に基づいて、特定された危険エリアにおける危険を予測する(S1105)。具体的には、通行予測部38は、例えば、ユーザの当該エリアの通行時刻を予測するとともに、別のユーザの当該エリアの通行時刻を予測する。そして、通行予測部38は、予測された通行時刻に基づいて、当該エリアにおける危険を予測する。例えば、通行予測部38は、ユーザの通行時刻と別のユーザの通行時刻との差が所定時間内であれば、当該エリアにおいて危険な状況が発生する可能性があると判定することができる。
【0042】
予測情報送信部40は、通行予測部38の予測結果に基づいて予測情報を生成し、ユーザ端末20に送信する(S1106)。これにより、ユーザ端末20において、
図9に例示したように危険予測情報の通知が行われる。
【0043】
図12は、ナビゲーションサーバ10における通知情報の生成処理の一例を示すフローチャートである。位置情報記憶部42は、ユーザ端末20から送信されてくる位置情報を位置情報記憶部42に格納する(S1201)。前述したように、位置情報は、ユーザの現在位置が自身のもしくは他のユーザの危険エリア内にある場合に限ってユーザ端末20から送信されてくることとしてもよい。
【0044】
通知情報送信部48は、ユーザ端末20から受信した位置情報に基づいて、ユーザの現在位置が当該ユーザ用に設定された危険エリア内であるかどうかを判定する(S1202)。そして、危険エリア内であれば(S1202:Y)、通知情報送信部48は、さらに、位置情報記憶部42に記憶されている他のユーザの位置情報に基づいて、当該エリアを別のユーザが通行中であるかどうかを判定する(S1203)。そして、当該エリアを別のユーザが通行中であれば(S1203:Y)、通知情報送信部48は、当該エリアを別のユーザが通行中であることをユーザに通知するための通知情報を生成し、ユーザ端末20に送信する(S1204)。これにより、ユーザ端末20において、
図10に例示したように危険情報の通知が行われる。
【0045】
なお、通知情報送信部48は、移動方向検出部44及び移動速度検出部46の検出結果に基づいて、方向情報や速度情報を通知情報に含めてユーザ端末20に送信することができる。また、通知情報送信部48は、移動方向検出部44及び移動速度検出部46の検出結果に基づいて、例えば、ユーザの移動方向と所定の関係にある別のユーザのみを対象としたり、所定速度以上あるいは所定速度未満のユーザのみを対象としたりしてもよい。
【0046】
以上、本実施形態について説明した。本実施形態によれば、ナビゲーションサーバ10が、予め設定された危険エリアを示すエリア情報と、複数のユーザ端末20から送信されてくる位置情報とに基づいて、危険エリアを通行中のユーザのユーザ端末20に対して、当該エリアを通行中の別のユーザの存在を通知するための通知情報を送信することができる。したがって、ユーザ端末20同士で互いに無線通信することができない環境においても、危険エリアを通行中のユーザに対して注意喚起を行うことが可能となる。
【0047】
また、本実施形態によれば、ナビゲーションサーバ10が送信する通知情報には、別のユーザの位置を示す位置通知情報が含まれる。したがって、危険エリアを通行中のユーザに対して、当該エリアを通行中の別のユーザの位置を通知することが可能となる。
【0048】
また、本実施形態によれば、ナビゲーションサーバ10は、別のユーザの移動方向を示す方向情報を含めた通知情報を送信することができる。したがって、危険エリアを通行中のユーザに対して、当該エリアを通行中の別のユーザの移動方向を通知することが可能となる。
【0049】
また、本実施形態によれば、ナビゲーションサーバ10は、ユーザの移動方向と別のユーザの移動方向とが所定の関係にある場合に通知情報を送信することとすることができる。したがって、例えば、同一方向に移動しているユーザは除外するなど、ユーザの移動方向を考慮したうえで、別のユーザの存在を通知することが可能となる。
【0050】
また、本実施形態によれば、ナビゲーションサーバ10は、別のユーザの移動速度を示す速度情報を含めた通知情報を送信することができる。したがって、危険エリアを通行中のユーザに対して、当該エリアを通行中の別のユーザの移動速度を通知することが可能となる。
【0051】
また、本実施形態によれば、ナビゲーションサーバ10は、複数のユーザの経路探索情報に基づいて、危険エリアを通行予定のユーザのユーザ端末20に対して、当該エリアを通行予定の別のユーザの存在を通知するための予測情報を送信することができる。これにより、探索された経路上にあるエリアにおいて危険な状況の発生が予想されることをあらかじめユーザに通知することができる。
【0052】
また、本実施形態によれば、ナビゲーションサーバ10は、危険エリアをユーザが通行すると予想される時刻と、別のユーザが当該エリアを通行すると予想される時刻との差が所定時間内である場合に、予測情報を送信するようにすることができる。これにより、危険予測の精度を高めることが可能となる。
【0053】
また、本実施形態によれば、ナビゲーションサーバ10は、ユーザごとに危険エリアを特定することができる。これにより、ユーザが必要とするエリアにおいて、危険予測情報や危険情報を通知することが可能となる。
【0054】
また、本実施形態によれば、ユーザ端末20は、現在位置が危険エリア内である場合に限り位置情報をナビゲーションサーバ10に送信することも可能である。この場合、ユーザ端末20は、所定のエリア内において通知情報を受信することが可能であるとともに、他のエリアにおいては位置情報を送信する必要がない。つまり、行動軌跡を収集されたくないユーザの要求に応えることが可能となる。
【0055】
なお、本実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更/改良され得るととともに、本発明にはその等価物も含まれる。
【0056】
例えば、本実施形態では、ユーザ端末20からの経路探索要求に応じてナビゲーションサーバ10において経路探索が行われることとしたが、ユーザ端末20において経路探索が行われることとしてもよい。
【0057】
また、本実施形態では、ナビゲーションサーバ10及びユーザ端末20にナビゲーションに関する機能が設けられていることとしたが、ナビゲーションサーバ10及びユーザ端末20にナビゲーションに関する機能が無いこととしてもよい。