【実施例1】
【0014】
まず、本発明の実施例1に係る溶液供給装置について
図1を参照しつつ説明する。
図1に示す溶液供給装置は、ノズル100と、タンク200と、気体供給部300と、溶液供給路400と、第1、第2通気路500a、500bと、開閉弁600と、制御部700と、操作部800とを備えている。以下、溶液供給装置の各構成要素について詳しく説明する。
【0015】
タンク200は、石けん水等の溶液Lを貯留可能な気密性を有する容器である。気体供給部300は、空気(気体)を供給可能なエアポンプやコンプレッサである。
【0016】
ノズル100は、吐き出し口110と、混合部120と、第1、第2接続部131、132と、連絡路140と、メッシュ150とを有している。吐き出し口110は、ノズル100の先端部内に設けられた穴である。混合部120はノズル100内部に設けられた円錐状又は多角錘状の空間である。第1、第2接続部131、132は、ノズル100の後端部に併設された筒であって、混合部120に連通している。第1接続部131には、後述するように気体供給部300の空気が供給可能である。第2接続部132には、後述するようにタンク200内の溶液Lが供給可能である。第1接続部131に供給された空気と、第2接続部132に供給された溶液Lは、混合部120で混合可能である。連絡路140は、ノズル100内部に設けられ、吐き出し口110と混合部120の頂部とを連絡している。連絡路140の短手方向の外形は、吐き出し口110及び混合部120の短手方向の外形よりも小さい。メッシュ150は、吐き出し口110に貼付された網である。混合部120で混合された空気と溶液Lは、連絡路140内を通って吐き出し口110から吐き出される。吐き出し時に混合された空気と溶液Lは、メッシュ150で撹拌され、ムースにされる。
【0017】
第1通気路500aは長尺状の管であり且つ長さ方向第1、第2端と、分岐部510aと、弁接続部520aとを有している。第1通気路500aの第1端が気体供給部300に接続され、第1通気路500aの第2端がノズル100の第1接続部131に接続されている。気体供給部300から供給される空気が、当該気体供給部300から第1通気路500a内を通ってノズル100に流通可能となっている。分岐部510aは、第1通気路500aの第1、第2端の間の部分に連続して設けられ且つ当該第1通気路500aから分岐している。弁接続部520aは、第1通気路500aの分岐部510aよりも空気の流通方向の下流部分に設けられている。
【0018】
第2通気路500bは長尺状の管であり且つ長さ方向第1、第2端を有している。第2通気路500bの第1端が第1通気路500aの分岐部510aに接続され、第2通気路500bの第2端がタンク200の上端部に接続されている。気体供給部300から供給される空気が、当該気体供給部300から第2通気路500b内を通ってタンク200に流通可能となっている。
【0019】
溶液供給路400は長尺状の管であり且つ長さ方向第1、第2端を有している。溶液供給路400の第1端がタンク200に接続され且つ当該タンク200内部の底部付近まで延びている。溶液供給路400の第2端は、ノズル100の第2接続部132に接続されている。タンク200に貯留された溶液Lが、タンク200から溶液供給路400内を通ってノズル100に流通可能となっている。
【0020】
開閉弁600は、第1通気路500aの弁接続部520aに設けられている。開閉弁600は、第1通気路500aの弁接続部520aを開閉可能な2方向電磁弁である。開閉弁600が閉状態であるとき(開閉弁600がオン状態であるとき)、気体供給部300から供給される空気は、第1通気路500aの第1端から当該第1通気路500aの分岐部510a、第2通気路500bを通じてタンク200に供給される。これにより、タンク200内が加圧され、当該タンク200から溶液Lが排出され、溶液供給路400を通じてノズル100の第2接続部132に供給される。
【0021】
開閉弁600が開状態であるとき(開閉弁600がオフ状態であるとき)、気体供給部300から供給される空気は、第1通気路500aを通じてノズル100の第1接続部131に供給される。このとき、気体供給部300から供給される空気は、第1通気路500aの第1端から当該第1通気路500aの分岐部510a、第2通気路500bを通じてタンク200にも供給される。しかし、気体供給部300から供給される空気の全てがタンク200に供給されないので、タンク200の内圧は、溶液Lがタンク200から排出される程度まで上がらない。
【0022】
操作部800は、タクトスイッチ等の押下スイッチ、静電容量方式等のタッチスイッチ又は人感センサ等のセンサである。操作部800は、上記溶液供給装置の使用者に操作されることにより、操作信号を制御部700に出力可能となっている。
【0023】
制御部700はマイコン又は制御回路等である。制御部700の入力ポートには、操作部800が接続されている。制御部700の入出力ポートには、開閉弁600及び気体供給部300が接続されている。制御部700のメモリには、第1溶液供給プログラムが予め記録されている。制御部700はメモリ上の第1溶液供給プログラムを処理することによって、操作部800の操作信号に応じて所定期間、所定のデューティ比で開閉弁600を制御すると共に、当該所定期間、気体供給部300をオンにするようになっている。
【0024】
以下、前記第1溶液供給プログラムの内容について上記
図2を参照しつつ詳しく説明すると共に、溶液供給装置の各構成要素の動作について説明する。溶液供給装置の電源がオンにされると、制御部700は、メモリ上の第1溶液供給プログラムを処理する。その後、操作部800が操作され、制御部700に操作部800の操作信号が入力される(S1)と、制御部700は、当該制御部700内部のタイマ回路を作動させる(S2)。その後、制御部700は、気体供給部300をオンにする(S3)と共に、所定のデューティ比の制御電流を開閉弁600に供給する(S4)。これにより、開閉弁600が前記デューティ比に応じてオン/オフを繰り返す(すなわち、開閉弁600が前記デューティ比に応じて閉開を繰り返す)。
【0025】
開閉弁600が開状態であるとき、気体供給部300から供給された空気は、第1通気路500a内を通ってノズル100の第1接続部131に供給される。開閉弁600が閉状態であるとき、気体供給部300から供給された空気は、第1通気路500aの第1端から第1通気路500aの分岐部510a、第2通気路500b内を通ってタンク200に供給される。これにより、タンク200の溶液Lが溶液供給路400内を通ってノズル100の第2接続部132に供給される。すなわち、開閉弁600が開閉を繰り返すことにより、気体供給部300の空気とタンク200の溶液Lとがノズル100に交互に供給される。当該空気及び溶液Lは、ノズル100の混合部120により混合され、連絡路140を通って吐き出し口110から吐き出される。このとき、混合された空気及び溶液Lは、ノズル100のメッシュ150により撹拌され、ムースとして吐き出し口110から吐き出される。
【0026】
その後、制御部700は、タイマ回路のカウント値を参照して開閉弁600の制御開始から所定期間経過したか否かを判定する(S5)。その後、制御部700が、所定期間経過したと判定したときには、気体供給部300をオフにする(S6)と共に、開閉弁600に対して制御電流の供給を停止する(S7)。これにより、開閉弁600の開閉が停止する。
【0027】
以上のような溶液供給装置による場合、ノズル100から混合された空気及び溶液Lが排出される際に、所定期間だけ気体供給部300がオンとなる構成であることから、気体供給部300の省電力化及び長寿命化を図ることができる。また、前記溶液供給装置は、開閉弁600が閉状態であるとき、気体供給部300の空気がタンク200に供給され、タンク200内の溶液Lのみが排出される構成であることから、タンク200内を加圧する圧力を数kPaと小さくすることができる。よって、気体供給部300の小型化を図ることができる。
【0028】
しかも、開閉弁600の開閉により、一つの気体供給部300から供給される空気が、ノズル100及びタンク200に選択的に供給されるようになっている。タンク200に供給された空気は、タンク200を加圧し、タンク200から溶液Lを排出させる。すなわち、気体供給部300が、ノズル100に空気を供給する気体供給手段と、タンク200を加圧する加圧手段との2つの役割を果たしているので、上記溶液供給装置は、気体供給手段と加圧手段とが別途備えられる場合に比べて、装置の小型化及び低コスト化を図ることができる。よって、上記溶液供給装置は、洗面台下のビルトインタイプとしてだけではなく、洗面台等の一角に設置可能な設置タイプとしても用いることが可能である。また、気体供給手段と加圧手段とが別体である場合、両者の性能公差や劣化等により、ノズルの混合部で混合される空気と溶液との混合比が安定しない事態が生じる可能性がある。しかし、本溶液供給装置は、一つの気体供給部300が気体供給手段と加圧手段とを兼ねているので、空気と溶液Lの混合比を安定させることができる。
【0029】
また、制御部700が所定のデューティ比の制御電流を開閉弁600に供給することにより開閉弁600に開閉を繰り返させているので、ノズル100で混合される空気と溶液Lとの混合比を一定にすることができる。よって、上記溶液供給装置は良質のムースを生成することができる。制御部700が、所定のデューティ比の制御電流を開閉弁600に供給し、当該開閉弁600の開閉を制御するようになっているので、制御電流のデューティ比を変えることにより、空気と溶液Lとの混合比を可変させることができる。更に、制御電流のデューティ比を一定とするのではなく、デューティ比を可変させることにより、開閉弁600の開閉のタイミングを変えることができる。具体的には、ムース排出開始時と、ムース排出終了時とで、制御電流のデューティ比を変えることにより、ムース排出開始時におけるムースのスムーズな排出を実現できると共に、ムース排出終了時におけるムースの泡残りを抑制することができる。
【実施例2】
【0030】
次に、本発明の実施例2に係る溶液供給装置について上記
図3を参照しつつ説明する。
図3に示す溶液供給装置は、ノズル100’と、タンク200と、気体供給部300と、溶液供給路400’と、第1、第2通気路500a’、500bと、開閉弁600’と、制御部700’と、操作部800と、三叉路900とを備えている。前記溶液供給装置は次の2点で実施例1の溶液供給装置と相違している。第1点は、ノズル100’、溶液供給路400’、第1通気路500a’、開閉弁600’及び制御部700’の構成が実施例1のノズル100、溶液供給路400、第1通気路500a、開閉弁600及び制御部700の構成と相違していることである。第2点は、前記溶液供給装置に三叉路900が加えられている点である。以下、前述の相違点について詳しく説明し、重複する説明は省略する。なお、ノズル100’、溶液供給路400’、第1通気路500a’、開閉弁600’及び制御部700’は、’を付して実施例1実施例1のノズル100、溶液供給路400、第1通気路500a、開閉弁600及び制御部700と区別する。
【0031】
ノズル100’は、吐き出し口110’と、混合部120’と、接続部130’と、連絡路140’と、メッシュ150’とを有している。吐き出し口110’は、ノズル100’の先端部内に設けられた穴である。混合部120’はノズル100’内部に設けられた円錐状又は多角錘状の空間である。接続部130’は、ノズル100’の後端部に突設された筒であって、混合部120’に連通している。接続部130’には、後述するように気体供給部300の空気とタンク200内の溶液Lとが交互に供給可能である。供給された空気及び溶液Lは、混合部120’で混合可能である。連絡路140’は、ノズル100’内部に設けられ、吐き出し口110’と混合部120’の頂部とを連絡している。連絡路140’の短手方向の外形は、吐き出し口110’及び混合部120’の短手方向の外形よりも小さい。メッシュ150’は、吐き出し口110’に貼付された網である。混合部120’で混合された空気と溶液Lは、連絡路140’内を通って吐き出し口110’から吐き出される。吐き出し時に混合された空気と溶液Lは、メッシュ150’で撹拌され、ムースにされる。
【0032】
三叉路900は、T字状の管であり且つ第1、第2、第3路910、920、930を有している。第1、第2、第3路910、920、930は互いに連通している。第2、第3路920、930は、相対する方向に延びている。第1路910は、第2、第3路920、930に対して直角な方向に延び、ノズル100’の接続部130’に接続されている。
【0033】
溶液供給路400’は長尺状の管であり且つ長さ方向第1、第2端を有している。溶液供給路400’の第1端がタンク200’に接続され且つ当該タンク200’内部の底部付近まで延びている。溶液供給路400’の第2端は、三叉路900の第2路920に接続されている。タンク200に貯留された溶液Lが、タンク200から溶液供給路400’及び三叉路900内を通ってノズル100に流通可能となっている。
【0034】
第1通気路500a’は長尺状の管であり且つ長さ方向第1、第2端と、分岐部510a’とを有している。第1通気路500a’の第1端が気体供給部300に接続され、第1通気路500a’の第2端が三叉路900の第3路930に接続されている。気体供給部300から供給される空気が、気体供給部300から第1通気路500a’及び三叉路900内を通ってノズル100’に流通可能となっている。分岐部510a’は、第1通気路500a’の第1、第2端の間の部分に連続して設けられ且つ当該第1通気路500a’から分岐している。
【0035】
開閉弁600’は、三叉路900に設けられている。開閉弁600’は、三叉路900の第1、第2、第3路910、920、930を各々開閉可能な3方向電磁弁である。開閉弁600’が三叉路900の第1、第2路910、920を開放し且つ三叉路900の第3路930を塞いでいるとき(すなわち、開閉弁600’がオン状態であるとき)、気体供給部300から供給される空気は、第1通気路500a’の第1端から第1通気路500a’の分岐部510a’、第2通気路500bを通じてタンク200に供給される。これにより、タンク200内が加圧され、当該タンク200から溶液Lが排出され、溶液供給路400’及び三叉路900の第1、第2路910、920を通じてノズル100’の接続部130’に供給される。
【0036】
開閉弁600’が三叉路900の第1、第3路910、930を開放し且つ三叉路900の第2路920を塞いでいるとき(すなわち、開閉弁600’がオフ状態であるとき)、気体供給部300から供給される空気は、第1通気路500a’及び三叉路900の第1、第3路910、930を通じてノズル100’の接続部130’に供給される。このとき、気体供給部300から供給される空気は、第1通気路500a’の第1端から第1通気路500a’の分岐部510a’、第2通気路500bを通じてタンク200にも供給される。しかし、気体供給部300から供給される空気の全てがタンク200に供給されないので、タンク200の内圧は、溶液Lがタンク200から排出される程度まで上がらない。
【0037】
制御部700’はマイコン又は制御回路等である。制御部700’の入力ポートには、操作部800が接続されている。制御部700’の入出力ポートには、開閉弁600’及び気体供給部300が接続されている。制御部700’のメモリには、第2溶液供給プログラムが予め記録されている。制御部700はメモリ上の第2溶液供給プログラムを処理することによって、操作部800の操作信号に応じて所定期間、所定のデューティ比で開閉弁600’を制御すると共に、当該所定期間、気体供給部300をオンにするようになっている。
【0038】
以下、前記第2溶液供給プログラムの内容について上記
図4を参照しつつ詳しく説明すると共に、溶液供給装置の各構成要素の動作について説明する。溶液供給装置の電源がオンにされると、制御部700’は、メモリ上の第2溶液供給プログラムを処理する。その後、操作部800が操作され、制御部700’に操作部800の操作信号が入力される(S11)と、制御部700’は、当該制御部700’内部のタイマ回路を作動させる(S12)。その後、制御部700’は、気体供給部300をオンにする(S13)と共に、所定のデューティ比の制御電流を開閉弁600’に供給する(S14)。これにより、開閉弁600’が、前記デューティ比に応じてオン/オフを繰り返す(すなわち、開閉弁600’が前記デューティ比に応じて、三叉路900の第1、第2路910、920の開放及び第3路930の閉塞と、三叉路900の第1、第3路910、930の開放及び第2路920の閉塞とを繰り返す)。
【0039】
開閉弁600’が三叉路900の第1、第3路910、930を開放し且つ三叉路900の第2路920を塞いでいるとき、気体供給部300から供給された空気は、第1通気路500a’及び第1、第3路910、930内を通ってノズル100’の接続部130’に供給される。開閉弁600’が三叉路900の第1、第2路910、920を開放し且つ三叉路900の第3路930を塞いでいるとき、気体供給部300から供給された空気は、第1通気路500a’の第1端から第1通気路500a’の分岐部510a’、第2通気路500b内を通ってタンク200に供給される。これにより、タンク200の溶液Lが溶液供給路400’及び第1、第2路910、920内を通ってノズル100’の接続部130’に供給される。すなわち、開閉弁600’が三叉路900の第1、第2路910、920の開放及び第3路930の閉塞と、三叉路900の第1、第3路910、930の開放及び第2路920の閉塞とを繰り返すことにより、気体供給部300の空気とタンク200の溶液Lとがノズル100’に交互に供給される。当該空気及び溶液Lは、ノズル100’の混合部120’により混合され、連絡路140’を通って吐き出し口110’から吐き出される。このとき、混合された空気及び溶液Lは、ノズル100’のメッシュ150’により撹拌され、ムースとして吐き出し口110’から吐き出される。
【0040】
その後、制御部700’は、タイマ回路のカウント値を参照して開閉弁600’の制御開始から所定期間経過したか否かを判定する(S15)。その後、制御部700が、所定期間経過したと判定したときには、気体供給部300をオフにする(S16)と共に、開閉弁600’に対して制御電流の供給を停止する(S17)。これにより、開閉弁600’が停止する。
【0041】
以上のような溶液供給装置による場合、ノズル100’から混合された空気及び溶液Lが排出される際に、所定期間だけ気体供給部300がオンとなる構成であることから、気体供給部300の省電力化及び長寿命化を図ることができる。また、前記溶液供給装置は、開閉弁600’が三叉路900の第1、第2路910、920を開放し且つ三叉路900の第3路930を塞いでいるとき、気体供給部300の空気がタンク200に供給され、タンク200内の溶液Lのみが排出される構成であることから、タンク200内を加圧する圧力を数kPaと小さくすることができる。よって、気体供給部300の小型化を図ることができる。
【0042】
しかも、開閉弁600’が三叉路900の第1、第2路910、920の開放及び第3路930の閉塞と、三叉路900の第1、第3路910、930の開放及び第2路920の閉塞とを繰り返すことにより、一つの気体供給部300から供給される空気が、ノズル100’及びタンク200に選択的に供給されるようになっている。タンク200に供給された空気は、タンク200を加圧し、タンク200から溶液Lを排出させる。すなわち、気体供給部300が、ノズル100’に空気を供給する気体供給手段と、タンク200を加圧する加圧手段との2つの役割を果たしているので、上記溶液供給装置は、気体供給手段と加圧手段とが別途備えられる場合に比べて、装置の小型化及び低コスト化を図ることができる。よって、上記溶液供給装置は、洗面台下のビルトインタイプとしてだけではなく、洗面台等の一角に設置可能な設置タイプとしても用いることが可能である。また、気体供給手段と加圧手段とが別体である場合、両者の性能公差や劣化等により、ノズルの混合部で混合される空気と溶液との混合比が安定しない事態が生じる可能性がある。しかし、本溶液供給装置は、一つの気体供給部300が気体供給手段と加圧手段とを兼ねているので、空気と溶液Lの混合比を安定させることができる。
【0043】
また、制御部700’が所定のデューティ比の制御電流を開閉弁600’に供給することにより、開閉弁600’に三叉路900の第1、第2路910、920の開放及び第3路930の閉塞と、三叉路900の第1、第3路910、930の開放及び第2路920の閉塞とを繰り返させているので、ノズル100’で混合される空気と溶液Lとの混合比を一定にすることができる。また、開閉弁600’が、ノズル100’に接続された三叉路900に設けられている。すなわち、開閉弁600’が、ノズル100’の近傍に配置されていることから、ノズル100’に供給される空気
及び溶液Lの混合比の精度を向上させることができる。よって、空気と溶液Lとがノズル100’で混合され易くなるので、上記溶液供給装置は良質のムースを生成することができる。また、制御部700’が、所定のデューティ比の制御電流を開閉弁600’に供給し、当該開閉弁600’の開閉を制御するようになっているので、制御電流のデューティ比を変えることにより、空気と溶液Lとの混合比を可変させることができる。更に、制御電流のデューティ比を一定とするのではなく、デューティ比を可変させることにより、開閉弁600’の開閉のタイミングを変えることができる。具体的には、ムース排出開始時と、ムース排出終了時とで、制御電流のデューティ比を変えることにより、ムース排出開始時におけるムースのスムーズな排出を実現できると共に、ムース排出終了時におけるムースの泡残りを抑制することができる。
【0044】
なお、上述した溶液供給装置は、上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載範囲において任意に設計変更することが可能である。以下、詳しく述べる。
【0045】
上記実施例1及び2では、気体供給部300は、空気を供給可能なエアポンプ又はコンプレッサであるとした。しかし、気体供給部は、気体を供給可能である限り任意に設計変更することが可能である。例えば、気体供給部としては、ファン又はガスボンベを用いることが可能である。また、気体供給部により供給される気体は、空気以外の気体とすることが可能である。例えば、気体として炭酸ガス、二酸化炭素ガス、窒素ガス等を用いることが可能である。
【0046】
上記実施例1及び2では、タンク200に貯留される溶液Lは、石けん水であるとした。しかし、溶液は、これに限定されるものではない。例えば、溶液として、消毒液、化粧水、洗浄液や防虫剤を用いることが可能である。
【0047】
上記実施例1では、ノズル100は、吐き出し口110と、混合部120と、第1、第2接続部131、132と、連絡路140と、メッシュ150とを有しているとした。上記実施例2では、ノズル100’は、吐き出し口110’と、混合部120’と、接続部130’と、連絡路140’と、メッシュ150’とを有しているとした。しかし、ノズルは、当該ノズルに気体と溶液とが供給可能であり且つ供給された気体及び溶液を混合可能な混合部を有する限り任意に設計変更することが可能である。
【0048】
上記実施例1及び2では、混合部は円錐状又は多角錘状の空間であるとした。しかし、混合部は、供給された気体及び溶液を混合することが可能である限り任意に設計変更することが可能である。
【0049】
上記実施例1では、第1、第2接続部131、132はノズル100の後端部に突設された筒であるとした。しかし、第1接続部は、第1通気路に接続可能である限り任意に設計変更することが可能である。第2接続部は、溶液供給路に接続可能である限り任意に設計変更することが可能である。例えば、第1、第2接続部は、第1通気路、液体供給路が接続可能な凹部に設計変更することが可能である。また、上記実施例2では、接続部130’は、ノズル100’の後端部に突設された筒であるとした。しかし、接続部は、三叉路の第1路が接続可能である限り任意に設計変更することが可能である。例えば、接続部は、三叉路の第1路が接続可能な凹部に設計変更することが可能である。
【0050】
上記実施例1及び2では、ノズルに通気路及び吐き出し口が設けられているとした。しかし、通気路及び吐き出し口は省略可能である。この場合、混合部から混合された気体と溶液とが吐き出される構成とすれば良い。また、上記実施例1及び2では、ノズルの吐き出し口にメッシュが設けられているとしたが、メッシュは省略可能である。すなわち、本発明に係る溶液供給装置は、気体と溶液とを混合し、ムースにして吐き出すものに限定されない。また、上記実施例1及び2では、メッシュが、混合された気体と溶液を撹拌し、ムースとするムース生成部であるとした。しかし、ムース生成部は、混合された気体と溶液を撹拌し、ムースとし得るものである限り任意に設計変更することが可能である。例えば、ムース生成部としては、多孔質材(粗めのスポンジ)がある。
【0051】
上記実施例1では、開閉弁600は、第1通気路500aの弁接続部520に設けられているとした。しかし、開閉弁は、第1通気路の分岐部及び第1通気路の分岐部よりも気体の流通方向の下流部分の何れかに設けることが可能である。また、上記実施例1では、開閉弁600は、第1通気路500aの弁接続部520aを開閉可能な2方向電磁弁であるとした。しかし、開閉弁は、第1通気路の分岐部又は第1通気路の分岐部よりも気体の流通方向の下流部分で当該第1通気路を開閉可能な構成である限り設計変更することが可能である。上記実施例2では、開閉弁600’は、三叉路900の第1、第2路910、920の開放及び第3路930の閉塞と、三叉路900の第1、第3路910、930の開放及び第2路920の閉塞とを繰り返す3方向電磁弁であるとした。しかし、開閉弁は、少なくとも三叉路の第2、第3路を開閉可能であり且つ前記三叉路の前記第2路の開放及び前記第3路の閉塞と、当該三叉路の前記第3路の開放及び前記第2路の閉塞とを所定期間交互に繰り返すことができるものである限り設計変更することが可能である。例えば、二つの開閉弁を三叉路の第2、第3路に設け、当該第2、第3路を開閉させることも可能である。なお、上記実施例1、2及び上述した設計変更例の開閉弁は、電磁弁に限定されるものではない。例えば、開閉弁としては、モータ駆動する電動弁を用いることが可能である。
【0052】
上記実施例1及び2では、制御部は、開閉弁を制御する所定期間のみ気体供給部をオンにするとした。しかし、制御部は、開閉弁を制御する所定期間以外で気体供給部をオンにすることが可能である。例えば、制御部が、開閉弁を制御する所定期間よりも長い期間、気体供給部をオンにし、当該気体供給部により供給される気体でノズルに残るムースの泡を除去する構成とすることが可能である。
【0053】
上記実施例1及び2では、制御部は、所定のデューティ比で開閉弁を制御するとした。しかし、制御部は、開閉弁に開閉を所定期間繰り返させる又は三叉路の第2路の開放及び第3路の閉塞と、当該三叉路の前記第3路の開放及び前記第2路の閉塞とを所定期間交互に繰り返させる限りどのように制御しても構わない。
【0054】
上記実施例2では、三叉路900は、T字状であるとしたが、Y字状に設計変更することが可能である。
【0055】
なお、上述した溶液供給装置の各構成要素を構成する素材、形状、寸法、数及び配置等はその一例を説明したものであって、同様の機能を実現し得る限り任意に設計変更することが可能である。