【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の目的は、特に、少なくとも2つのシェル部およびベース部を有するブロー成形用金型を運搬する運搬デバイスと、ベース部受け手段とベース部受け手段を保持する保持デバイスと有するベース部固定デバイス(10)とを備え、ベース部受け手段が、ポジティブロック締め具により保持手段に固定されることが可能なポジティブロック締め具が、セラミック材料から製造されるポジティブロック領域を有する、プラスチック材料容器を形成するためのプラスチック材料予備成形品の延伸ブロー成形を行う成形用装置によって達成される。
【0013】
本発明によれば、ポジティブロック締め具の形成にセラミック材料を使用し、その結果、非常に高い安定性を確保すると同時に、それにもかかわらず、互いに対応する、あるいは互いに係合するポジティブロック部品において、周知のブロー成形用金型のポジティブロック締め具の場合よりも十分に良好な滑り特性を、有益な方法で達成することができる。特に、セラミック材料は、かなり高い耐摩耗性を特徴とするとともに、非常に低い熱膨張挙動を有する。その結果、本発明のポジティブロック締め具は、上述の従来技術よりさらに明らかに突出している。この点に関し、ポジティブロック締め具は、極めて高い耐摩耗性があり、良好な滑り特性のために、潤滑剤を追加することを必要としない。
【0014】
本発明では、セラミック複合材料もセラミック材料とみなされる。
【0015】
この場合、例えば異なるブロー成形用金型に変更する場合のように、例えば接続金具を交換する際に、ポジティブロックセラミック領域を延伸ブロー成形装置に留めたままにしておくことが特に好ましい。その結果、下記において詳細に説明するように、必要なセラミック部品の数を少なく保つことができ、その結果、さらにコストを低減することが可能となる。
【0016】
この点に関し、ポジティブロックセラミック領域またはそれぞれの部品を、例えば適切なフランジ締結を手段として、ブロー成形用金型を運搬する運搬デバイスに、交換可能な方法で直接または間接的に配置することが極めて好ましい。このように、接続金具を交換する際に、これらを永久的に本発明の装置に留めることができるとともに、更に他のブロー成形用金型にも有利に利用することができる。致命的な摩耗が生じたときにのみポジティブロックセラミック部位を交換する必要がある。
【0017】
最後に挙げたこれらの特徴は、セラミック材料を、このポジティブロック機構留め具に関し、より経済的に使用できるということに大きく貢献するので、これら最後に挙げた特徴だけで、本発明の装置を従来技術に対して非常に有利に発展させることができる。
【0018】
また、少なくとも部分的に、クリーンルームにおける延伸ブロー成形装置のポジティブロック締め具の潤滑剤の代替として、セラミック材料で被覆されるセラミック部品および/または機能部品を使用することにより、本発明の目的を達成する。本発明によると、これらの部品を用いることによって、衛生面の厳しい条件を満たす飲料ボトル製造用延伸ブロー成形プラントのクリーンルームにおいて潤滑剤の追加を不要とすることが可能となる。
【0019】
この延伸ブロー成形装置を特に構造的に小さくできるように、ポジティブロック締め具が、例えば冷媒のような調節媒体(tempering medium)を提供する付属装置を備えることが非常に好ましい。例として、ポジティブロック締め具を形成または構成するベース部受け手段には、この種の付属装置が設けられており、この場合、ベース部受け手段を、完全にセラミック部品またはセラミック部品群の形で製造することが好ましい。
【0020】
平板状に設計することが好ましいベース部受け手段を、ベース部固定デバイスの保持デバイスで満足に保持または固定することができるように、前記保持デバイスは、対応する保持シェルを備えることが好ましい。
【0021】
このポジティブロック締め具を様々な方法で設計することができる。ブロー成形分野で特に効果が得られているのは、半径方向に重ね合わせるように協働し、特にベース部受け手段上で軸方向に作用する主な力を吸収することが可能な締め付け要素を備えているが、互いに滑りながら半径方向に重ね合わせるような厳しいやり方で協働する締め付け要素は備えていない締め具である。この場合、指の間の皮膜(web)形態の締め付け要素が、対応する下面くり抜き部(undercut)部の後方に半径方向に十分に突出している。例として、この点に関し、ポジティブロック方式のバネ・溝締め具についてより詳細に説明する。
【0022】
このため、本発明のポジティブロック締め具が、ベース部固定デバイスのバネおよび/または溝が少なくとも部分的にセラミック材料から製造されるバネ・溝デバイスを備えることが好ましい。バネ・溝デバイスは非常に頑丈であるとともに、単純であることが特徴でもある。
【0023】
バネおよび溝は、主にバネ・溝締め具において協働するので、この点に関し、バネおよび溝は、特に滑り面の領域において、少なくとも部分的にセラミック材料から構成されることが好ましい。
【0024】
特に保持シェルに対するベース部受け手段の良好なセンタリングを達成するために、ポジティブロック締め具の互いに対応する部品、特にバネ・溝デバイスのバネおよび溝が、角柱状の外形を有することが好ましい。
【0025】
本発明において、「バネ・溝デバイス」という語は、少なくとも1つの凹部の下面くり抜き部に係合する少なくとも1つのウェブを用いて、互いに対応する部品間でポジティブロック締め具を作り出すことが可能な締結デバイスを表している。
【0026】
この場合、ベース部受け手段に溝を配置することが可能であり、保持デバイスにバネを配置することが可能である。しかし、逆の配置も可能である。
【0027】
本願のベース部固定デバイスを、ブロー成形用金型のシェル部を運搬および作動させる運搬デバイスと一体で製造することができる。ベース部固定デバイスを運搬デバイス上の別個の部品として配置できることも好ましい。
【0028】
相互に交換可能な方法でベース部固定デバイス上の挿入部として装着されることが特に好ましいセラミックベース体を、ベース部固定デバイスのバネが、少なくとも1個有する場合、もし必要であれば、バネを迅速にかつ容易に交換することが可能である。この点に関し、メンテナンスおよび/または修理作業も有利に実施されることが可能となる。
【0029】
相互交換可能な方法でベース部固定デバイス上の挿入部として装着されることが特に好ましいセラミックベース体を、ベース部固定デバイスの溝が、少なくとも1個有する場合、バネにもたらされる効果を、溝にももたらせることが可能となる。
【0030】
この場合、ベース部固定デバイスの残りの部品または部品群は、従来技術と同様、都合の良い方法で、スチールから製造することが可能である。
【0031】
さらに好ましい実施の形態の変形例として、ベース部受け手段および/または保持デバイスまたは保持シェルの各々が、完全にセラミック材料から形成することができる。実施の形態の本変形例では、セラミック/金属複合部品を製造することが絶対必要ではないので、製造が容易であるという効果を得ることができる。
【0032】
例として、保持シェルのみを完全にセラミック材料から製造し、一方で、ベース部受け手段を、スチールのままで製造して、ベース部受け手段を従来技術タイプとすることや、その逆とすることが可能である。
【0033】
本発明の別の側面によれば、少なくとも2つのシェル部およびベース部を備えるブロー成形用金型を運搬する運搬デバイスと、ベース部受け手段とベース部受け手段を保持する保持デバイスとを備えるベース部固定デバイスとを備え、ベース部受け手段が、ポジティブロック締め具により保持デバイスに固定することが可能なプラスチック材料容器を形成するためのプラスチック材料予備成形品の延伸ブロー成形装置であって、ベース部固定デバイスが、ベース部受け手段およびそれぞれベース部受け手段を保持する保持デバイスまたは保持シェルを備える。そして、ベース部受け手段および保持デバイスまたは保持シェルの各々が、いずれの場合も、少なくとも1つの溝を有し、これら溝は、ベース部受け手段および保持デバイスまたは保持シェルがポジティブロッキング方法で互いに接続されるように、少なくとも1つの滑りブロックにより互いに対応し、滑りブロックが、ベース部受け手段および保持デバイスまたは保持シェルのそれぞれの材料とは異なる材料から製造されることが好ましいことを特徴とする装置であることによって、本発明の目的を達成する。
【0034】
本解決手段は、特に、ブロー成形用金型に非常に少数のセラミック部品を用いてポジティブロックセラミック締め具を実現することが可能な、極めて簡易な設計を特徴としている。その結果、前記ブロー成形用金型を容易に据え付けすることが難なく可能となる。
【0035】
この点に関し、滑りブロックがセラミックベース体を有することが好ましい。
【0036】
ベース部固定デバイスのベース部受け手段は、少なくとも2つの溝を有する下面くり抜き部を備え、外側に半径方向に設けられ、この溝は、下面くり抜き部よりさらに内側に半径方向に延在する、部材に設けられた凹部により、ベース部受け手段の周辺方向に互いに離間して配置され、その結果、滑りブロックを溝内部に非常に良好に固定することができ、滑りブロックが不要に周方向に移動することを防ぐことができる。
【0037】
特にブロー成形用金型のベース部とベース部固定デバイスのベース部受け手段との間で、締結領域を封鎖できるように、衛生面で満足できる方法で、ベース部受け手段を少なくとも1つのOリングシールによりベース部から切り離すことが好ましい。その結果、衛生面の危険度をさらに低減することができる。
【0038】
特に好ましい実施形態の変形例としては、延伸ブロー成形装置を、プラスチック材料予備成形品の延伸ブロー成形プラントのクリーンルームに配置する。クリーンルームで潤滑剤を使用することは、衛生面で非常に危険であると見なされているので、この延伸ブロー成形装置をクリーンルームに配置することは特に目的にかなっている。しかし、本発明に係る延伸ブロー成形装置によると、ポジティブロック締め具を滑りやすくするための潤滑剤の使用を省くことが可能となる。このような延伸ブロー成型機の無菌設計は、本発明者のWO2010/020529号公報において知られている。本文献の開示内容は、全体にわたり本願の開示内容に引用として組み込まれている。ブロー成形工程の搬送路周辺のダクトの形で無菌室を設計することが好ましい。ブロー成形部が配置される搬器の領域を望ましいクリーンルームの外部に配置することも好ましい形態である。
【0039】
さらに、本発明の目的は、ここで述べたいずれかの特徴を有し、クリーンルームと、少なくとも1つのブロー成形工程とでプラスチック材料予備成形品をを成形するためのブロー成形用金型を備える、プラスチック材料予備成形品をプラスチック材料容器に延伸ブロー成形するためのプラントにより達成される。プラントは、複数のブロー成形装置、特に上述のタイプの延伸ブロー成形装置を有することが好ましい。
【0040】
特に、クリーンルームおよびブロー成形用金型における潤滑剤使用の問題については、このように構造的に特に簡単かつ低価な方法で対処することができる。
【0041】
全ての上記部品、特にベース部受け手段および保持シェルの固定を、微生物学的に問題がない方法で、延伸ブロー成形装置上で、好ましくはネジ締結により理想的に行う必要がある。これは、特に、これらの部品に摩耗または不良が生じた場合に、これらの部品を簡単に交換できるという利点を有する。また、これらの部品は、殺菌が簡単である。
【0042】
まとめると、セラミック材料の使用に関して、特に下記の実施の形態の変形例が好ましい。すなわち、まず1つ目は、セラミック材料の解除式挿入部を、保持シェルにて締結でき、残りの部品をスチールから製造することができる。2つ目は、代わりに解除式挿入部をベース部受け手段に締結でき、残りの部品をスチールから製造する。3つ目は、保持シェルを完全にセラミック材料から構成することができ、4つ目は、ベース部受け手段を追加的または交換的にセラミック材料から構成することができる。