【実施例】
【0012】
[実施例1]
図1及び
図2は、本発明のブラウス1の正面図である。本発明のブラウス1は、前身頃の部分においては、表地2と裏地3とを有する。表地2及び裏地3はいずれも伸縮性の素材である。伸縮性を有する素材であるため、身体にぴったりとしたサイズに設定し、見た目はすっきりとしたデザインであっても、動きやすい。本発明のブラウス1は、羽毛61が充填された羽毛パック62が、表地2と裏地3の間に設けられている。そして、羽毛パック6は、裏地3に縫合されているため、
図1でもわかるように、表地2には羽毛を備えるための縫合部はない。ブラウス1の前身頃以外の部分、すなわち、袖の部分及び後身頃には、羽毛パックは設けていない。なお、「伸縮性を有する」とは、40%以上の伸長率であることを言う。
【0013】
図2からわかるように、羽毛61を含む羽毛パック62は、表地2と裏地3の間に備えられており、裏地2に縫合されているため、裏地3には、裏地3と羽毛パック62とを縫合する縫合部4が設けてある。縫合部4は、裏地3における着用者の胸囲に対応する部分と、腰の上部に対応する部分とに、水平方向に施されている。
【0014】
図3は、羽毛パック62が備えられている前身頃の断面図である。羽毛パック62は、羽毛61を包む袋状のものであり、伸縮性不織布から構成される。羽毛パック62は羽毛61が中から出ないように、構成されている。そして、
図3のように、前身頃の表地2と、裏地3との間に複数の羽毛パック62が設けられている。
【0015】
伸縮性不織布が伸縮し、伸縮性不織布が表地2及び裏地3の伸縮に追随することで、羽毛61を備えるブラウス1は、極めて動きやすい構造になっている。
【0016】
羽毛パック62の大きさ及び形状は特に限定されない。比較的小さい羽毛パック62を複数個、表地2と裏地3との間に設けてもよいし、比較的大きい1つの羽毛パック62を、表地2と裏地3との間に設けてもよい。
【0017】
実施例では、羽毛パック62は、裏地3、及び前身頃と後身頃との境界に縫合されており、表地2には縫合されていない。したがって、表地2に縫合部はない。しかし、これらは限定されるものではなく、羽毛パック62は表地2に縫合してもよいし、表地2及び裏地3の両方に縫合してもよい。
【0018】
羽毛パック62は、ポリエステルのメッシュに、ポリウレタンコーティングが施されているものである。この構成により、極めて羽毛プルーフ性が高くなる。すなわち、羽毛パック62が伸びた状態であっても、ミクロな穴が開きにくいため、中の羽毛61が外に出にくい構造になっている。また、ポリウレタンコーティングが施されているポリエステルメッシュは、適切な伸縮性及び透水性を兼ね備えている。
【0019】
羽毛パック62の厚みは、1cm未満である。厚さは特に限定されるものではないが、1cm未満であれば、ブラウスがモコモコせず、スッキリとした印象になる。なお、本実施例の厚さは7mmである。
【0020】
羽毛パック62は透水性を有するため、水洗いが可能である。ブラウス1の水洗いにおいては、羽毛パック62に流入してしまった水を羽毛パック62の外に流出させることが必須であるが、羽毛パック62に使用されるものは、透水性を有するため、外に出すことができる。
【0021】
なお、水洗いした場合に水がそのまま下にしたたり落ちるように、ブラウス1の裾5も適切に処置されている。
【0022】
本発明のブラウス1の後身頃には、羽毛パック62を設けない方が好ましい。後身頃に羽毛パック62を設けてしまうと、ブラウス1の背中がモコモコしたような状態になってしまい、着用した際にスッキリとした印象にならない。
【0023】
[実施例2]
別の実施例として、羽毛パック62は、伸縮生地部と、透水生地部とから構成される材質が使用される。生地の比率として、伸縮生地部の比率が80%以上であり、透水生地部の比率が20%以下である。このような材質であれば、羽毛パック62は、水洗いしても、水がダウンパック内に停留せずに流れることができるため、乾燥しやすい。
【0024】
伸縮生地部は、例えば、メッシュ素材のポリエステルであり、透水生地部は、例えば、非メッシュのポリエステルである。
【0025】
実施例2における羽毛パック62は、大部分を占める伸縮生地部の中に部分的に透水生地部を有している。透水生地部の大きさは例えば、一辺が20mmの正方形であり、その正方形の透水生地部を、ランダムに伸縮生地部を配置する。透水生地部の割合が多すぎると、伸縮性が減少してしまい、一方、透水生地部の割合が少なすぎると、水がダウンパックに停留してしまう。
【0026】
羽毛パック62は、いろいろな方向に伸縮させることができるが、その伸縮方向を含む平面で切断した断面に伸縮生地部が十分に含まれていれば、伸縮性が保たれる。伸縮生地部の伸縮率をx、切断した断面における伸縮生地部の比率をrとすると、伸縮方向に対して、rxの伸縮率となる。断面の方向によってrの値が変化し得るが、どの方向についても、r>0.8にすることにより、伸縮生地部の伸縮率を80%以上の伸縮率を保つことができる。
【0027】
本発明の効果について説明する。
[1]伸縮性を有する表地と伸縮性を有する裏地との間に設けられ、伸縮性を有する少なくとも1つの羽毛パックと、前記羽毛パックに充填された羽毛と、を備える、ブラウスは、伸縮性を有する表地と伸縮性を有する裏地の間に羽毛を備えることで、身体にフィットとするようなサイズに設定することができ、羽毛を備えるブラウスであっても、すっきりとしたデザインにすることができる。
【0028】
[2]前記羽毛パックが、前記ブラウスの前身頃にのみ設けられる場合であっても、十分な防寒性能が得られる。後身頃に羽毛がないことで、背中部分がモコモコすることがなく、ファッション的にすっきりとした印象になる。また、後見頃に羽毛を入れない方が、室内着としても着用可能となり、保温しすぎることがなくなる。
【0029】
[3]前記羽毛パックの厚みが1cm以下であれば、羽毛パックが薄くなり、着用しても、上半身が動きやすくなる。しかも、軽量であり、室内着として着用しやすいブラウスである。
【0030】
[4]前記羽毛パックは、前記裏地に縫合され、前記表地に縫合されなければ、表地に不自然な縫合部を露出することがない。羽毛が使用されるダウンベストは、表地にも縫合部があるのが通常であるため、表地に縫合部がないダウンベストは求められない。しかし、ブラウスは高いファッション性が求められ、表地に縫合しないことにより、表地に縫合部が現れず、羽毛を備えないブラウスに近い外観を有し、ファッション性が向上する。
【0031】
[5]前記羽毛パックは、ポリウレタンでコーティングされたポリエステルメッシュから構成される場合は、前記羽毛パックは、伸縮性と透水性を兼ね備えているため、表地及び裏地の伸縮にも追随しつつ、水洗いをすることも可能である。ダウンベストに比べ、ブラウスは直接肌に触れることが多く、家庭での水洗い選択をする要望が高い。透水性を有する羽毛パックを持用いれば、水洗い後に乾燥しやすく、清潔に保つことができる。