(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記位置決め部を、前記レール状凹部と前記レール状凸部の対向する側の各端面が横方向に前記第1及び第2ギヤ部のギヤの1ピッチ以内の長さ範囲でずれた位置となるよう前記操作部材を位置決めするよう構成したことを特徴とする請求項1又は2記載の空調コントロール装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の空調コントロール装置においては、空調装置の温度調整用ドアを作動させるために必要なインナワイヤーの移動量を確保するためにはレバーを長くしないと対応できないことがあり、このような場合、空調コントロール装置の奥行きが長くなって当該空調コントロール装置が大型化するという問題がある。
【0006】
又、ワイヤーは、一般的に車両のセンタパネルに設けられた空調コントロール装置からグローブボックスの裏側に設けられた空調装置まで他の部品との干渉を避けつつ配索されるが、該ワイヤーが曲がってしまうとレバーの操作力に影響があるため、ワイヤーをなるべく曲がらないように配索する必要がある。そのため、ワイヤーがなるべく曲がらないようにするためにグローブボックスを変形させる等の対応が必要な場合があり、この場合にはグローブボックスの容量が減少するという問題も発生する。
【0007】
本発明は上記問題に鑑みてなされたもので、その目的とする処は、小型化とケーブルの配置の容易化を図ることができる空調コントロール装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、ベースに移動可能に保持された操作部材の操作ノブを操作して空調装置を制御する空調コントロール装置において、
前記操作部材を前記ベースにスライド可能に保持するとともに、該操作部材の前面に前記操作ノブを、後面に第1ギヤ部をそれぞれ設け、
前記ベースにプーリを回転可能に軸支し、該プーリに、前記操作部材の第1ギヤ部に噛合する第2ギヤ部を形成し、
空調装置に連なるインナケーブルを前記プーリに巻装し
、
前記ベースと前記操作部材の一方に横方向に延びるレール状凹部、他方に前記レール状凹部に前後方向に係合するレール状凸部をそれぞれ形成するとともに、
前記ベースに、前記操作部材と横方向に係合して該操作部材を前記レール状凹部と前記レール状凸部とが横方向にずれた所定の組付位置に位置決めする位置決め部を設けたことを特徴とする。
【0009】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記操作部材の操作ノブに照明部を設けるとともに、該操作ノブと前記第1ギヤ部とを上下方向に離して配置し、
前記ベースに、前記操作ノブの照明部を照明する光源を配置するとともに、前記第1ギヤ部と前記第2ギヤ部との噛合を許容する貫通孔を形成したことを特徴とする。
【0011】
請求項
3記載の発明は、請求項
1又は2記載の発明において、前記位置決め部を、前記レール状凹部と前記レール状凸部の対向する側の各端面が横方向に前記第1及び第2ギヤ部のギヤの1ピッチ以内の長さ範囲でずれた位置となるよう前記操作部材を位置決めするよう構成したことを特徴とする。
【0012】
請求項
4記載の発明は
、ベースに移動可能に保持された操作部材の操作ノブを操作して空調装置を制御する空調コントロール装置において、
前記操作部材を前記ベースにスライド可能に保持するとともに、該操作部材の前面に前記操作ノブを、後面に第1ギヤ部をそれぞれ設け、
前記ベースにプーリを回転可能に軸支し、該プーリに、前記操作部材の第1ギヤ部に噛合する第2ギヤ部を形成し、
空調装置に連なるインナケーブルを前記プーリに巻装し、
前記ベースと前記操作部材の一方に横方向に延びるレール状凹部、他方に前記レール状凹部に前後方向に係合するレール状凸部をそれぞれ形成するとともに、
前記ベースに、前記レール状凹部と前記レール状凸部との係合状態が維持される前記操作部材の操作範囲を規制する規制面を備えた弾性変形可能なストッパ部を一体的に設け、
前記操作部材の前記ベースに対する装着方向への移動操作によって前記ストッパ部が前記操作部材に当接して弾性変形することによって前記操作部材の前記操作範囲内への移動を許容するとともに、前記ストッパ部の前記操作部材との係合が解除された後は、該ストッパ部が弾性復帰して前記ベースの前記規制面が前記操作部材に当接することによって該操作部材の前記操作範囲外への移動を阻止するよう構成したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
請求項1記載の発明によれば、ユーザーが操作ノブを操作して操作部材をベースに対してスライドさせれば、操作ノブのスライド操作力が操作部材の第1ギヤ部とプーリの第2ギヤ部を経てプーリに回転力として伝達されるため、該プーリが回動してこれに巻装されたケーブルが押し引き操作され、該ケーブルに連なる空調装置が制御される。そして、このような構成にはレバーを使用しないため、空調装置の温度調整用ドア等を作動させるために必要なケーブルの移動量を従来のようにレバーの長さを長くすることなく確保することができ、これによって空調コントロール装置の奥行き幅を縮小して当該空調コントロール装置の小型化を図ることができる。
【0014】
又、プーリに巻装されたケーブルを多少曲げて配設しても、操作ノブの操作力に与える影響は軽微であるため、ケーブルとの干渉を避けるためにグローブボックスを変形させる等の対応が不要となり、グローブボックスの容量が減少する等の不具合の発生が防がれる。
更に、第1ギヤ部が設けられた操作部材を所定の組付位置に位置決めする位置決め部をベースに設けたため、第1ギヤ部と第2ギヤ部とを所定の噛み合い位置で容易に噛合させることができ、当該空調コントロール装置の組付性が高められる。
【0015】
請求項2記載の発明によれば、操作部材において操作ノブと第1ギヤ部とを上下方向に離して配置したため、操作ノブの背面側に照明用の光源を配置することができ、導光用のレンズ等を用いることなく、簡単な構成で操作ノブを照明することができる。又、ベースに形成された貫通孔を介して操作部材の1ギヤ部とプーリの第2ギヤ部とを確実に噛合させることができる。
【0016】
請求項3記載の発明によれば、第1ギヤ部が設けられた操作部材を所定の組付位置に位置決めする位置決め部をベースに設けたため、第1ギヤ部と第2ギヤ部とを所定の噛み合い位置で容易に噛合させることができ、当該空調コントロール装置の組付性が高められる。
【0017】
請求項
3記載の発明によれば、レール状凹部とレール状凸部が前後方向に重なる位置ではベースと操作部材の組み付けができず、レール状凹部とレール状凸部が前後方向に重ならないように両者をずらす横方向にはそのずれ量がベースの位置決め部によって所定の値(第1及び第2ギヤ部のギヤの1ピッチ以内の長さ範囲)に規制される。従って、操作部材はベースの位置決め部によって位置決めされる所定の組付位置でなければベースに組み付けることができず、第1ギヤ部と第2ギヤ部とを所定の噛み合い位置で確実に噛合させて組み付けることができる。
【0018】
請求項
4記載の発明によれば、ベースに設けられたストッパ部は、弾性変形によって操作部材の操作範囲内への移動を許容するとともに、操作部材が操作範囲内へ一旦挿入された後は弾性復帰して操作部材の操作範囲外への移動を阻止するため、操作部材をベースに装着した後に別部材のストッパ部を後からベースに固定する等の作業が不要となり、当該空調コントロール装置の構造単純化と組付性の向上を図ることができる。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
【0021】
先ず、本発明に係る空調コントロール装置の構成を
図1〜
図7に基づいて以下に説明する。尚、
図1は本発明に係る空調コントロール装置の分解斜視図、
図2は同空調コントロール装置の正面図、
図3は同空調コントロール装置の前面パネルを取り外して示す側面図、
図4は同空調コントロール装置の前面パネルを取り外して示す平面図、
図5は
図2のAーA線断面図、
図6は
図2のB−B線断面図、
図7は操作部材の背面図である。
【0022】
本発明に係る空調コントロール装置1は、
図2に示すように、車両の不図示のセンタパネルに取り付けられた前面パネル2に露出する操作ノブ3をユーザーが横方向にスライド操作することによって不図示の空調装置の温度調整を行い、同前面パネル2の右端部に突出する丸いダイヤルノブ4を回動操作することによって送風モードを切り替えるものである。
【0023】
上記前面パネル2は樹脂にて一体成形され、
図1及び
図2に示すように、横方向に細長い矩形部2Aとその右端に位置する円環部2Bとを一体に備えている。そして、この前面パネル2の矩形部2Aの中央部には横方向に細長い矩形のノブ挿通孔2aが形成され、このノブ挿通孔2aには温度調整用の前記操作ノブ3が露出している(
図2及び
図6参照)。又、前面パネル2の円環部2Bには円孔状のダイヤル装着孔2bが開口しており(
図1参照)、このダイヤル装着孔2bには送風モード切替用の前記ダイヤルノブ4が回動可能に装着されている。尚、
図1及び
図2に示すように、前面パネル2の前面のノブ挿通孔2aの上方には調整温度を表示するための表示部5が設けられている。
【0024】
上記前面パネル2の裏側には樹脂にて一体成形されたベース6が取り付けられている。即ち、
図1に示すように、ベース6の前面側の上下左右の4箇所には円孔状のネジ孔6aがそれぞれ形成されており、各ネジ孔6aに挿通する不図示のネジを前面パネル2に裏側からねじ込むことによってベース6が前面パネル2の背面に取り付けられている。
【0025】
又、
図1、
図3及び
図6に示すように、ベース6の前面側の上下左右の4箇所には所定の左右幅を有する縦リブ状のレール状凸部6bが垂直に形成されており、左右の各上下に形成されたレール状凸部6bの中間高さ位置には左右方向に長い横リブ状の上下規制用レール部6cが一体に突設されている。そして、
図1に示すように、ベース6の前面の前記上下規制用レール部6cを挟んでこれの上下には横方向に細長い矩形の照明用孔6dと貫通孔6eがそれぞれ形成されており、照明用孔6dの左右には操作ノブ3の左右の移動を規制するためのストッパ部6f,6gがそれぞれ設けられている。ここで、右側のストッパ部6gは、
図8に示すように弾性変形可能な係止爪として構成されており、その一部には規制面6g1が形成されている。
【0026】
更に、
図1に示すように、ベース6の前面の前記貫通孔6eの左右(操作ノブ3の左右の移動限)にはV溝状のクリック用凹部6hがそれぞれ形成され、これらのクリック用凹部6hの近傍には後述の操作部材7の組付位置を決めるための位置決め部6iがそれぞれ形成されている。
【0027】
ところで、ベース6には横方向に細長い矩形プレート状の操作部材7が横方向にスライド可能に保持されており、この操作部材7の前面の中央部には
図1に示すように中空状の前記操作ノブ3が前方に向かって一体に突設され、操作部材7の後面の操作ノブ3の下方には
図7に示すように横方向に長いラック状の第1ギヤ部7aが一体に形成されている。ここで、操作部材7においては、操作ノブ3と第1ギヤ部7aとは上下方向に離して配置されている。尚、操作ノブ3の前面には縦スリット状の照明窓3a(
図1参照)が形成されており、
図6に示すように操作ノブ3の内部には中空状の透明なレンズ8が嵌め込まれており、このレンズ8の前面に突設された縦リブ状の突部8aは操作ノブ3の照明窓3aに嵌合して操作ノブ3の前面に露出している。
【0028】
又、
図7に示すように、操作部材7の後面の第1ギヤ部7aの下方の幅方向中央下部にはブロック状のクリック機構収納部7Aが一体に突設されており、このクリック機構収納部7Aに形成された円穴状の凹部7bには
図6に示すようにボール9とこれをベース6側(後方)に付勢するスプリング10が収容されている。ここで、ボール9は、ベース6の前面側に形成された左右の前記クリック用凹部6h(
図1参照)に選択的に係合することによって、操作ノブ3の左右の移動限において該操作ノブ3の移動にクリック感を付与する。尚、クリック機構収納部7Aの左右の端面は当接部7cを構成しており(
図7参照)、この当接部7cがベース6に形成された左右の前記位置決め部6iに当接することによって、組付時の操作部材7のベース6に対する左右方向の位置決めがなされる。
【0029】
更に、
図7に示すように、操作部材7の後面の上下左右には所定長さの(ベース6に形成された前記レール状凸部6bの長さよりも長い)レール状凹部7dが横方向に形成されており、操作ノブ3の左右であって、上下方向において上下のレール状凹部7dの間には上下規制用レール溝7eが形成されている。
【0030】
而して、
図3に示すように、操作部材7の後面に形成された前記レール状凹部7dにベース6の前記レール状凸部6bが嵌合するとともに、操作部材7の後面に形成された上下規制用レール溝7eにベース6の前記上下規制用レール部6cが嵌合することによって、操作部材7が上下方向のガタを規制されつつベース6に横方向にスライド可能に保持されている。尚、
図7に示すように、操作部材7の後面の操作ノブ3の左右には操作部7fがそれぞれ形成されており、これらの操作部7fがベース6の左右のストッパ部6f,6g(
図1参照)に当接することによって操作ノブ3の左右の移動が規制される。尚、本実施の形態では、ベース6のレール状凸部6bを形成し、操作部材7にレール状凹部7dを形成したが、ベース6にレール状凹部を形成し、操作部材7にレール状凸部を形成しても良い。
【0031】
又、
図6に示すように、ベース6の前面側にはプリント基板11が垂直に取り付けられている。このプリント基板11は、
図1に示すように矩形プレート状に成形されており、その前面の上部左右には表示部照明用のLED12が実装され、下部左右には操作ノブ照明用のLED13が実装されている。そして、プリント基板11が
図6に示すようにベース6に垂直に取り付けられた状態では、該プリント基板11の上部左右に実装された表示部照明用のLED12は、前面パネル2の前面上部に設けられた表示部5の後方に位置して該表示部5を裏面側から照明する。又、プリント基板11の下部左右に実装された操作ノブ照明用のLED13は、ベース6に形成された照明用孔6d内に収納されており、これらのLED13からの光は、レンズ8を経て操作ノブ3の照明窓3aから外部に出射する。尚、
図3及び
図4に示すように、プリント基板11の背面の上部には給電用のコネクタ14が取り付けられている。
【0032】
ところで、
図1及び
図4に示すように、ベース6の後部側にはプーリ収納部6Aとアウタケーブル固定部6Bが一体に形成されており、プーリ収納部6Aの底面中央には
図6に示すように円柱状の支軸部6jが立設され、その周囲には円環状の周壁6k(
図6参照)が立設されている。尚、
図4及び
図6に示すように、前記支軸部6jの外周3箇所には弾性変形可能な係合爪6j1が一体に形成されている。
【0033】
而して、ベース6のプーリ収納部6Aにはプーリ15が回転可能に収容されている。ここで、プーリ15は、
図6に示すように内外二重筒状に一体成形されており、その内筒15Aをベース6の前記支軸部6jに嵌め込むとともに、外筒15Bの内周をベース6の周壁6kの外周に嵌め込むことによってベース6に回転可能に支持されており、内筒15Aの下端内周に形成されたフランジ状突部15aを支軸部6jの外周に形成された3つの前記係合爪6j1に係合させることによって該プーリ15の支軸部6jからの抜けが防がれている。尚、
図4及び
図5に示すように、プーリ15には位置決めピン挿通孔15bが形成されている。
【0034】
又、プーリ15の内筒15Aの上端外周には
図1に示すようにケーブル案内溝15cが形成されており、このケーブル案内溝15cにはケーブル16のインナケーブル16aが巻装されている。ここで、ケーブル16は、アウタケーブル16bとこのアウタケーブル16bの内部に摺動可能に通された前記インナケーブル15aとで構成されており、インナケーブル16aの一部は、プーリ15の上部に形成されたV字状のインナケーブル固定部15dに嵌め込まれ、ネジ(
図4及び
図5参照)17によってプーリ15に固定されるインナケーブル固定ピース18のV字状突起18aによって押さえ込まれることによってプーリ15に固定されている。そして、インナケーブル16aは、不図示の空調装置側に設けられたプーリに巻装されており、プーリ15の回転は温度調整用ドアに伝達されて該温度調整用ドアが開閉されて所望の温度調整がなされる。
【0035】
アウタケーブル16bは、
図4及び
図5に示すようにベース6に横方向に形成された前記アウタケーブル固定部6Bに嵌め込まれ、ネジ19によってアウタケーブル固定部6Bに取り付けられたアウタケーブル固定ピース20によって押さえられてベース6のインナケーブル固定部6Bに固定されている。
【0036】
更に、
図1、
図4及び
図5に示すように、プーリ15の外周下部にはセクタギヤ状の第2ギヤ部15eが形成されており、この第2ギヤ部15eと操作部材7の後面に形成された前記第1ギヤ部7aとは
図5に示すようにベース6に形成された貫通孔6eを介して互いに噛合している。
【0037】
以上のように構成された空調コントロール装置1において、ユーザーが操作ノブ3を操作して操作部材7を左右にスライドさせると、その左右の移動は該操作部材7の第1ギヤ部7aとプーリ15の第2ギヤ部15eを介してプーリ15の回転に変換されるために該プーリ15が回転し、プーリ15のケーブル案内溝15cに巻装されたインナケーブル16aが押し引きされて空調装置の温度調整用ドアが開閉され、これによって所望の温度調整がなされる。この場合、開閉部材7を横方向に長い矩形プレート状に成形したため、これを左右にスライドさせても、前面パネル2のノブ挿通孔2aが操作部材7によって閉塞されて外観性が高められるとともに、照明光のノブ挿通孔2aからの漏れが防がれる。
【0038】
次に、本発明に係る空調コントロール装置1の組立手順を
図8〜
図11に基づいて以下に説明する。
【0039】
図8は操作部材をベースに組み込む前の状態を示す平断面図、
図9(a)は操作部材をベースに組み込む途中の状態を示す平断面図、
図9(b)は同状態における操作部材とベースとの係合状態を示す正面図、
図10(a)操作部材をベースに組み込んで右端に移動させた状態を示す平断面図、
図10(b)は同状態における操作部材とベースとの係合状態を示す正面図、
図11(a)は操作部材をベースに組み込んで左端に移動させた状態を示す平断面図、
図11(b)は同状態における操作部材とベースとの係合状態を示す正面図である。
【0040】
先ず、
図8に示すようにベース6の支軸部6jにプーリ15を装着し、該プーリ15に形成された位置決めピン挿通孔15bとベース6に形成された不図示の位置決めピン挿通孔に治具ピンを差し込んでプーリ15をベース6に対して所定位置に位置決めする。そして、プリント基板11をベース6にネジ等によって垂直に取り付ける。
【0041】
次に、操作部材7を以下の要領でベース6にスライド可能に取り付ける。
【0042】
即ち、
図8に示す状態で、操作部材7のレール状凹部7dとベース6のレール状凸部6bとが前後方向に重なると操作部材7のベース6への組み付けができないため、ベース6のレール状凸部6bの右端と操作部材7のレール状凹部7dの左端とが僅かにずれる横方向の位置に操作部材7を位置決めする。具体的には、操作部材7の後面に形成されたクリック機構収納部7Aの側面である当接部7c(
図7参照)を
図9(b)に示すようにベース6の位置決め部6i(
図1参照)に当接させることによって、操作部材7のレール状凹部7dとベース6のレール状凸部6bの対向する側の各端面が横方向に第1ギヤ部7a及び第2ギヤ部15eのギヤの1ピッチ以内の長さ範囲でずれた位置となるよう操作部材7がベース6に対して横方向に位置決めされる。
【0043】
上述のように操作部材7がベース6に対して横方向に位置決めされると、操作部材7を後方側(
図8の矢印方向)に移動させる。そして、操作部材7をベース6に向かって後方側に押し込むと、
図9(a)に示すように操作部材7の操作部7fがベース6のストッパ部6gを押圧するため、該ストッパ部6gが弾性変形して後方側に撓む。そして、この状態から操作部材7のレール状凹部7dとベース6のレール状凸部6bの端面同士を対向させ、操作部材7を左側に移動させるとレール状凹部7d内にレール状凸部6bが挿入され、操作部材7がベース6にスライド可能に保持されるとともに、操作部材7の操作部7fとベース6のストッパ部6gとの係合が解除される。すると、ベース6のストッパ部6gは、
図10(a)に示すように弾性復元して元の位置に戻る。
【0044】
以上のように、操作部材7はベース6に対して前述の組付位置でなければ組み付けができず、その組付位置で操作部材7をベース6に組み付けることによって該操作部材7の第1ギヤ部7aとプーリ15の第2ギヤ部15eとを所定の噛み合い位置で確実に噛合させることができる。
【0045】
次に、操作ノブ3を前面パネル2のノブ挿通孔2aの左右方向中央位置に移動させ、
図10(a)に示すように、ケーブル16のインナケーブル16aをプーリ15のケーブル案内溝15cに巻装し、このインナケーブル16aをインナケーブル固定ピース18を用いてプーリ15に固定し、アウタケーブル16bをアウタケーブル固定ピース20を用いてベース6に固定する。
【0046】
そして、最後にベース6の前面側に前面パネル2をネジで固定すれば、空調コントロール装置1の組み付けが完了する。このように空調コントロール装置1が組み付けられると、
図10に示すように操作部材7の操作部7fがベース6のストッパ部6gの規制面6g1に当接することによって該操作部材7の右方向の移動が規制されるとともに、
図11に示すように操作部材7の操作部7fがベース6のストッパ部6fに当接することによって該操作部材7の左方向の移動が規制される。従って、操作部材7は、その移動範囲が所定の操作範囲内に規制され、この操作範囲内では、操作部材7のレール状凹部7dとベース6のレール状凸部6bとの嵌合が維持されて操作部材7のベース6からの脱落が防がれる。
【0047】
以上において、本発明に係る空調コントロール装置1においては、ユーザーが操作ノブ3を操作して操作部材7をベース6に対してスライドさせれば、操作ノブ3のスライド操作力が操作部材7の第1ギヤ部7aとプーリ15の第2ギヤ部15eを経てプーリ15に回転力として伝達されるため、該プーリ15が回動してこれに巻装されたインナケーブル16aが押し引き操作され、該インナケーブル16aに連なる空調装置が制御される。このような構成にはレバーを使用しないため、空調装置の温度調整用ドア等を作動させるために必要なインナケーブル16aの移動量を従来のようにレバーの長さを長くすることなく確保することができ、これによって空調コントロール装置1の奥行き幅を縮小して当該空調コントロール装置1の小型化を図ることができる。
【0048】
又、2線式のケーブルを用いているため、」プーリ15に巻装されたケーブル16を多少曲げて配設しても、操作ノブ3の操作力に与える影響は軽微であるため、ケーブル16との干渉を避けるためにグローブボックスを変形させる等の対応が不要となり、グローブボックスの容量が減少する等の不具合の発生が防がれる。
【0049】
更に、本発明に係る空調コントロール装置1では、操作部材7において操作ノブ3と第1ギヤ部7aとを上下方向に離して配置したため、操作ノブ3の背面側に照明用のLED13を配置することができ、導光用のレンズ等を用いることなく、簡単な構成で操作ノブ3を照明することができる。そして、ベース6に形成された貫通孔6eを介して操作部材7の1ギヤ部7aとプーリ15の第2ギヤ部15eとを噛合させることができる。
【0050】
又、本発明に係る空調コントロール装置1においては、第1ギヤ部7aが設けられた操作部材7を所定の組付位置に位置決めする位置決め部6iをベース6に設けたため、第1ギヤ部7aと第2ギヤ部15eとを所定の噛み合い位置で容易に噛合させることができ、当該空調コントロール装置1の組付性が高められる。
【0051】
そして、本発明に係る空調コントロール装置1の組み付けにおいては、操作部材7のレール状凹部7dとベース6のレール状凸部6bが前後方向に重なる位置ではベース6と操作部材7の組み付けができず、レール状凹部7dとレール状凸部6bが前後方向に重ならないように両者をずらす横方向にはそのずれ量がベース6の位置決め部6iによって所定の値(第1及び第2ギヤ部7a,15eのギヤの1ピッチ以内の長さ範囲)に規制される。従って、操作部材7はベース6の位置決め部6iによって位置決めされる所定の組付位置でなければベース6に組み付けることができず、操作部材7の第1ギヤ部7aとプーリ15の第2ギヤ部15eとを所定の噛み合い位置で確実に噛合させて組み付けることができる。
【0052】
又、本発明に係る空調コントロール装置1の組み付けにおいて、ベース6に設けられたストッパ部6gは、弾性変形によって操作部材7の操作範囲内への移動を許容するとともに、操作部材7が操作範囲内へ一旦挿入された後は弾性復帰して操作部材7の操作範囲外への移動を阻止するため、操作部材7をベース6に装着した後に別部材のストッパ部を後からベース6に固定する等の作業が不要となり、当該空調コントロール装置1の構造の単純化と組付性の向上が図られる。