(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5873740
(24)【登録日】2016年1月22日
(45)【発行日】2016年3月1日
(54)【発明の名称】アネモスタット用フィルタ、ダクト工事方法およびダクト内清掃方法
(51)【国際特許分類】
F24F 13/28 20060101AFI20160216BHJP
B01D 46/10 20060101ALI20160216BHJP
【FI】
F24F1/00 371A
B01D46/10 A
【請求項の数】6
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2012-52407(P2012-52407)
(22)【出願日】2012年3月9日
(65)【公開番号】特開2013-185777(P2013-185777A)
(43)【公開日】2013年9月19日
【審査請求日】2014年11月10日
(73)【特許権者】
【識別番号】000001834
【氏名又は名称】三機工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100095359
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100143834
【弁理士】
【氏名又は名称】楠 修二
(72)【発明者】
【氏名】西大條 清文
【審査官】
渡邉 聡
(56)【参考文献】
【文献】
実開平07−042912(JP,U)
【文献】
特表2002−537523(JP,A)
【文献】
特開2005−226949(JP,A)
【文献】
特開2011−149584(JP,A)
【文献】
特開2002−004837(JP,A)
【文献】
特開2013−076528(JP,A)
【文献】
特開平10−122639(JP,A)
【文献】
特開2000−320886(JP,A)
【文献】
登録実用新案第3167699(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24F 13/28
B01D 46/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ダクトに接続され給気を行うアネモスタットの中コーンよりダクト側で、外コーンのネック管の内部に着脱可能に、前記ダクトの改修工事や前記ダクト内部清掃の際に仮設で取り付け、給気を行ってダクト由来の塵埃を付着するためのアネモスタット用フィルタであって、
前記ネック管の内周形状を有する板状のフィルタ本体と、
針金から成り、前記フィルタ本体の形状を保持するよう、前記フィルタ本体の周囲に設けられた補強枠部材と、
前記ネック管の内壁に密着可能に、前記フィルタ本体の両面で前記フィルタ本体の周縁部と前記補強枠部材とを覆い、前記補強枠部材とともに前記フィルタ本体の周縁部に縫い付けられた密着部材とを有することを
特徴とするアネモスタット用フィルタ。
【請求項2】
前記給気を行なっても、前記中コーンの上端縁周部で支えられるよう、前記ネック管の内部に取り付けられることを特徴とする請求項1記載のアネモスタット用フィルタ。
【請求項3】
帯状部材から成り、前記ネック管の内壁に取り付けたとき室内側に突出するよう、一端が前記密着部材と前記フィルタ本体との間に挟まれて、前記密着部材とともに前記フィルタ本体に縫い付けられたタブを有することを特徴とする請求項1または2記載のアネモスタット用フィルタ。
【請求項4】
ダクトに接続されたアネモスタットへの給気を止め、前記アネモスタットの中コーンよりダクト側で外コーンのネック管の内部に、請求項1乃至3のいずれか1項に記載のアネモスタット用フィルタを着脱可能に取り付けた後、前記ダクトの工事を行うことを特徴とするダクト工事方法。
【請求項5】
前記ダクトの工事終了後、前記アネモスタットへの給気を行って前記ダクト内の塵埃を前記アネモスタット用フィルタに付着させ、所定時間後に前記アネモスタット用フィルタを取り外すことを特徴とする請求項4記載のダクト工事方法。
【請求項6】
ダクトに接続されたアネモスタットへの給気を止め、前記アネモスタットの中コーンよりダクト側で外コーンのネック管の内部に、請求項1乃至3のいずれか1項に記載のアネモスタット用フィルタを着脱可能に取り付けた後、前記ダクトの内部清掃を行い、内部清掃後、前記アネモスタットへの給気を行って前記ダクト内の塵埃を前記アネモスタット用フィルタに付着させ、所定時間後に前記アネモスタット用フィルタを取り外すことを特徴とするダクト内清掃方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アネモスタット用フィルタ、ダクト工事方法およびダクト内清掃方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ビル等の空調用ダクトの改修工事は、室内に人がいるときには給気を停止できないため、室内に人がいない休日に行われることが多い。また、最初の休日で工事が終了しない場合には、工事終了までの期間中の平日はいつも通りに空調できるようにしなければならない。
【0003】
ビル等の空調用ダクトの改修工事では、ダクト内の塵埃等がアネモスタットから出ないようにする必要がある。また、ダクトの改修工事終了後は、ダクト切粉や工事の振動によってダクトから剥離した塵埃等がダクト内に残留しているため、ダクト内へ通気したとき、しばらくの間、切粉や塵埃などがアネモスタットから吹き出すおそれがある。このため、休日に工事を行った後、平日は送風を続けつつ、塵埃等を捕集する必要がある。
【0004】
このような塵埃等を防ぐものとして、エアフィルタ(例えば、特許文献1参照)や作業足場(例えば、特許文献2参照)が開発されている。しかし、特許文献1に記載のエアフィルタは、アネモスタット用のものではなく、これをアネモスタットに取り付けると気流の拡散ができなくなるという課題があった。また、特許文献2に記載の作業足場は、大掛かりであるため、大きいビル等で、一度に数十箇所のアネモスタットに設置する必要がある場合には、その数を揃えたり、設置したりするのが困難であるという課題があった。また、工事期間中のほか工事終了後にも塵埃等がアネモスタットから吹き出すおそれがあるので、平日であっても作業足場を取り外すことができず、邪魔になるという課題もあった。
【0005】
そこで、これらの課題を解決するため、
図5に示すように、ロールフィルタを現場で四角形や円形などの適当な大きさに裁断し、裁断したフィルタ51を、天井1に取り付けられたアネモスタット2の中コーン5の奥で、外コーン4のネック管4aの内側に、養生テープ52で隙間なく貼り付ける方法が考えられる。このようにした場合、工事中のアネモスタット2からの塵埃等を防ぐとともに、工事後しばらくの間、取り付けたままにしておくことで、平日に送風を続けつつ、アネモスタット3から吹き出す塵埃等を防いで捕集することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2000−320886号公報
【特許文献2】特開平11−210221号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、
図5に記載の養生方法を採った場合、一箇所毎にロールフィルタを裁断して貼り付けることになるため、数十箇所のアネモスタット2がある工事現場では、取付作業にかなりの時間がかかるという問題がある。また、使用したフィルタ51に貼り付けられた養生テープ52を剥がす作業は煩雑なため、使用したフィルタ51は再利用されず、養生テープ52が張り付いたままで廃棄されていた。
【0008】
また、
図5に記載の養生方法を採った場合、給気の圧力で次第に養生テープ52が剥がれて、フィルタ51と外コーン4のネック管4aの内側との間に生じた隙間を通ったダクト内の塵埃等が、アネモスタットから出てくるおそれがある。さらに、養生テープ52が剥がれて、養生テープ52やフィルタ51がアネモスタットから落下してくるおそれもある。このため、これらの場合には、養生テープ52の補修作業が必要となるという問題もある。
【0009】
本発明は、このような課題に着目してなされたもので、着脱作業が容易かつ補修が不要で、再利用可能なアネモスタット用フィルタ、ダクト工事方法およびダクト内清掃方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、本発明に係るアネモスタット用フィルタは、ダクトに接続され
給気を行うアネモスタットの中コーンよりダクト側で、外コーンのネック管の内部に着脱可能に
、前記ダクトの改修工事や前記ダクト内部清掃の際に仮設で取り付け、給気を行ってダクト由来の塵埃を付着するためのアネモスタット用フィルタであって、前記ネック管の内周形状を有する板状のフィルタ本体と、針金から成り、前記フィルタ本体の形状を保持するよう、前記フィルタ本体の周囲に設けられた補強枠部材と、前記ネック管の内壁に密着可能に、前記フィルタ本体の両面で前記フィルタ本体の周縁部と前記補強枠部材とを覆い、前記補強枠部材とともに前記フィルタ本体の周縁部に縫い付けられた密着部材とを有することを特徴とする。
【0011】
本発明に係るアネモスタット用フィルタは、ビル等の空調用ダクトの改修工事や清掃のときに好適に使用される。本発明に係るアネモスタット用フィルタは、アネモスタットの中コーンよりダクト側で、ネック管の内部に取り付けることにより、アネモスタットから塵埃等が室内に吹き出るのを防ぐことができる。アネモスタットの中コーンを外して、ネック管の内部に設けるだけで取り付けられるので、取付作業が容易で、取付作業時間を短縮することができる。また、取り外しも容易であり、再利用することができる。
本発明に係るアネモスタット用フィルタは、密着部材をネック管の内壁に密着させて取り付けることにより、確実に取付可能で、ネック管を通過する塵埃等をより確実に捕らえることができる。密着部材には、柔軟性を有するウレタン材などが好ましい。
本発明に係るアネモスタット用フィルタは、ネック管の内周形状を有する板状のフィルタ本体と補強枠部材により、形が崩れて周囲にできた隙間から塵埃等が吹き出るのを防ぐことができる。フィルタ本体には、空気中の塵埃を捕捉可能なものが用いられ、例えば、合成繊維不織布から成り、捕集率の高い粗塵用フィルタなどが好適である。
【0012】
本発明に係るアネモスタット用フィルタは、
前記給気を行なっても、前記中コーンの上端縁周部で支えられるよう、前記ネック管の内部に取り付けられることが好ましい。この場合、中コーンの上端縁周部で支えられるため、脱落するおそれがなく、補修が不要である。
【0013】
本発明に係るアネモスタット用フィルタは、
帯状部材から成り、前記ネック管の内壁に取り付けたとき室内側に突出するよう、一端が前記密着部材と前記フィルタ本体との間に挟まれて、前記密着部材とともに前記フィルタ本体に縫い付けられたタブを有していてもよい。この場合、密着部材によりネック管の内壁に密着した状態から取外しを容易にする
ことができる。
【0014】
本発明に係るダクト工事方法は、ダクトに接続されたアネモスタットへの給気を止め、前記アネモスタットの中コーンよりダクト側で外コーンのネック管の内部に
、本発明に係るアネモスタット用フィルタを着脱可能に取り付けた後、前記ダクトの工事を行うことを特徴とする。
【0015】
本発明に係るダクト内清掃方法は、ダクトに接続されたアネモスタットへの給気を止め、前記アネモスタットの中コーンよりダクト側で外コーンのネック管の内部に
、本発明に係るアネモスタット用フィルタを着脱可能に取り付けた後、前記ダクトの内部清掃を行い、内部清掃後、前記アネモスタットへの給気を行って前記ダクト内の塵埃を前記
アネモスタット用フィルタに付着させ、所定時間後に前記フィルタを取り外すことを特徴とする。
【0016】
本発明に係るダクト工事方法およびダクト内清掃方法は、
本発明に係るアネモスタット用フィルタにより、工事中または清掃中にアネモスタットから出てくる塵埃等を防ぐことができる。
アネモスタット用フィルタをネック管の内部に嵌めるだけで簡単に取り付けることができるため、取付作業が容易で、取付作業時間を短縮することができる。また、
アネモスタット用フィルタの取り外しも容易であり、
アネモスタット用フィルタを再利用することもできる。また、
アネモスタット用フィルタが、中コーンの上端縁周部で支えられるため、脱落するおそれがなく、
アネモスタット用フィルタの補修も不要である。
【0017】
本発明に係るダクト工事方法およびダクト内清掃方法において、
本発明に係るアネモスタット用フィルタを前記密着部材で前記ネック管の内壁に密着するよう取り付けることが好ましい。この場合、
アネモスタット用フィルタを確実に取付可能で、ネック管を通過する塵埃等をより確実に捕らえることができる。
また、形が崩れて周囲にできた隙間から塵埃等が吹き出るのを防ぐことができる。
【0018】
本発明に係るダクト工事方法およびダクト内清掃方法は、前記ダクトの工事または内部清掃の終了後、前記アネモスタットへの給気を行って前記ダクト内の塵埃を前記
アネモスタット用フィルタに付着させ、所定時間後に前記
アネモスタット用フィルタを取り外すことが好ましい。この場合、アネモスタットへ給気を行うことにより、工事または内部清掃の終了後にダクト内に残留しているダクト切粉や塵埃等を、
アネモスタット用フィルタに付着させることができる。これにより、工事中から工事後まで、または、清掃中から清掃後まで、工事または清掃に伴う塵埃等が室内に吹き出るのを防ぐことができる。
アネモスタット用フィルタは、ダクト内に塵埃等が殆ど残っていない頃合いを見計らって取り外すことが好ましい。例えば、休日にダクトの工事または清掃を行い、休日後の平日に
アネモスタット用フィルタを取り付けた状態で空調を稼働させ、次の休日に
アネモスタット用フィルタを取り外すことにより、平日の室内の通常業務に影響を及ぼすことなく、ダクトの工事または清掃を行うことができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、着脱作業が容易かつ補修が不要で、再利用可能なアネモスタット用フィルタ、ダクト工事方法およびダクト内清掃方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】本発明の実施の形態のアネモスタット用フィルタを示す正面図である。
【
図2】
図1のアネモスタット用フィルタの使用状況を示す断面図である。
【
図3】本発明の実施の形態のダクト工事方法およびダクト内清掃方法を示すアネモスタットの断面図である。
【
図4】本発明の実施の形態のダクト工事方法およびダクト内清掃方法を示す建物内部の側面図である。
【
図5】従来のアネモスタットへのフィルタの取付状況を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、図面に基づき、本発明の実施の形態について説明する。
図1乃至
図4は、本発明の実施の形態のアネモスタット用フィルタ、ダクト工事方法およびダクト内清掃方法を示している。
図1に示すように、アネモスタット用フィルタ10は、円板状を成し、フィルタ本体11と補強枠部材12と密着部材13とタブ14とを有している。
【0022】
フィルタ本体11は、空気中の塵埃の捕集率の高い約5mm厚の合成繊維不織布製の粗塵用フィルタから成り、円板状を成している。補強枠部材12は、針金から成り、フィルタ本体11の形状を保持するよう、フィルタ本体11の周縁部に沿って取り付けられている。密着部材13は、柔軟性を有するウレタン材から成り、フィルタ本体11の周縁に沿って取り付けられている。密着部材13は、フィルタ本体11の両面でフィルタ本体11の周縁部と補強枠部材12とを覆い、補強枠部材12とともにフィルタ本体11の周縁部に縫い付けられている。
【0023】
タブ14は、帯状部材から成り、フィルタ本体11の一方の面に2つまたは4つ取り付けられている。各タブ14は、フィルタ本体11の周縁部の等間隔の位置に配置され、一端が密着部材13とフィルタ本体11との間に挟まれて、密着部材13とともにフィルタ本体11に縫い付けられている。
【0024】
図2に示すように、アネモスタット用フィルタ10は、天井1に取り付けられたアネモスタット2に取り付け可能である。アネモスタット2は、天井裏のダクト3に外コーン4が接続され、外コーン4のネック管4aの内側に中コーン5が着脱可能に取り付けられている。アネモスタット用フィルタ10は、取り付けられるアネモスタット2の外コーン4のネック管4aの内径より、やや大きい外形を有している。アネモスタット用フィルタ10は、中コーン5よりダクト3の側でネック管4aの内部に配置される。アネモスタット用フィルタ10は、ネック管4aの内周に沿って密着部材13でネック管4aの内壁に密着するよう着脱可能に取り付けられる。このとき、アネモスタット用フィルタ10は、中コーン5の上端縁周部で支えられるため、脱落するおそれがない。
【0025】
アネモスタット用フィルタ10は、ビル等の空調用ダクトの改修工事や清掃のときに、好適に使用される。本発明の実施の形態のダクト工事方法およびダクト内清掃方法では、まず、
図3(a)および
図4(a)に示すように、ダクト3に接続されたアネモスタット2への給気を止め、
図4(b)に示すように、室内の机7や備品等の上に養生シート6をかけて養生する。
【0026】
次に、立馬8などを設置し、それらを利用して、
図3(b)に示すように、アネモフィルタの中コーン5を取り外す。中コーン5を取り外したならば、
図3(c)および(d)に示すように、外コーン4のネック管4aの内部の、中コーン5よりダクト3の側の位置にアネモスタット用フィルタ10を取り付けてから、中コーン5を取り付ける。このとき、タブ14のある面を室内側にして、密着部材13でネック管4aの内壁に気密的に密着するよう、アネモスタット用フィルタ10を取り付ける。アネモスタット用フィルタ10はアネモスタット2の中コーン5を外して、ネック管4aの内部に嵌めるだけで取り付けられるので、粗塵用フィルタを切断して粘着テープなどで貼り付ける場合に比べて取付作業が容易で、取付作業時間を短縮することができる。例えば、大きいビル等で、一度に数十箇所のアネモスタット2に取り付ける必要がある場合、粗塵用フィルタを切断して貼り付けるのに比べて、1/3〜1/4程度の時間で取付作業を行うことができる。
【0027】
アネモスタット用フィルタ10の取り付け後、
図4(a)に示すように、養生シート6、立馬8などを取り外し、ダクト3の工事や清掃を行う。このとき、アネモスタット用フィルタ10により、工事中や清掃中にアネモスタット2から出てくる塵埃等が室内に吹き出るのを防ぐことができる。アネモスタット用フィルタ10は、周囲にその形状を保持する補強枠部材12を有するため、フィルタ形状が崩れて周囲にできた隙間から塵埃等が吹き出るのを防ぐことができる。また、アネモスタット用フィルタ10は、密着部材13がネック管4aの内壁に密着して取り付けられるので、確実に取付可能で、ネック管4aを通過する塵埃等をより確実に捕らえることができる。
【0028】
ダクト3の工事や清掃の終了後、
図3(d)および
図4(a)の状態で、数日間、アネモスタット2への給気を行う。これにより、ダクト3の内部に残留しているダクト切粉や塵埃等を、アネモスタット用フィルタ10に付着させることができる。このとき、アネモスタット用フィルタ10は、補強枠部材12により形状が保持され、密着部材13により取り付けられるので、粗塵用フィルタを切断して粘着テープなどで貼り付ける場合と異なり、給気の圧力などで外れることがなく、取り付け直す必要がない。アネモスタット用フィルタ10は、中コーン5の上端部に支持されているため、給気の圧力を受けても、外れるおそれがなく、周囲とネック管4aとの間に塵埃等が吹き出る隙間を生じない。
【0029】
ダクト3の内部に塵埃等が殆ど残っていない頃合いを見計らって、
図4(b)に示すように、室内の机7や備品等の上に養生シート6をかけて養生し、立馬8などを設置してアネモスタット用フィルタ10を取り外し、
図3(a)に示す元の状態に戻す。このとき、タブ14を室内側に引っ張ることにより、アネモスタット用フィルタ10をネック管4aから容易に取り外すことができる。取り外したアネモスタット用フィルタ10は、捕集された塵埃等を掃除機などで除去することにより再利用することができる。同じビル内でフロア毎に作業日程をずらしてダクト工事やダクト清掃を進める場合には、アネモスタット用フィルタ10をフロア毎に再利用することができ、材料費を低減することができる。
【0030】
このように、本発明の実施の形態のダクト工事方法およびダクト内清掃方法によれば、工事中から工事後まで、または、清掃中から清掃後まで、工事または清掃に伴う塵埃等が室内に吹き出るのを防ぐことができる。本発明の実施の形態のダクト工事方法およびダクト内清掃方法では、例えば、休日にダクト3の工事または清掃を行い、休日後の平日にアネモスタット用フィルタ10を取り付けた状態で空調を稼働させ、次の休日にアネモスタット用フィルタ10を取り外すことにより、平日の室内の通常業務に影響を及ぼすことなく、ダクトの工事または清掃を行うことができる。また、アネモスタット用フィルタ10は、ダクト3の上流側にある空気調和装置の改修工事の際に発生する塵埃等の捕捉にも有効である。
【符号の説明】
【0031】
1 天井
2 アネモスタット
3 ダクト
4 外コーン
4a ネック管
5 中コーン
6 養生シート
7 机
8 立馬
10 アネモスタット用フィルタ
11 フィルタ本体
12 補強枠部材
13 密着部材
14 タブ