【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の状況において、免疫調節とは、免疫系のメディエータ細胞およびエフェクター細胞、例えば主に、ヘルパー機能を備えた現在知られている胸腺細胞および細胞傷害性胸腺細胞、B細胞およびいわゆるNK(ナチュラルキラー)細胞、マクロファージおよび単核球ならびに樹状細胞およびそれらの前駆体、ならびに免疫系で機能するが今まで明らかに同定されていない機能を有する細胞集団の増殖、移動、分化または活性が、核酸分子を使用することによって刺激されることを意味する。免疫調節とは、前記で定義した意味の免疫応答の全般的な改善の他に、免疫反応の開始または発達に影響を及ぼすか、またはそれらの特性に関して確立された反応を変化させることによって、免疫反応の種類または特性が影響を受けることも意味する。
【0011】
本発明が請求する改善された免疫調節特性を有する分子は、WO01/07055のダイマー物質とは対照的に、非コーディングポリマー核酸分子である。ポリマー核酸分子は、いわゆる高分子コンカテマーと理解すべきである。発明したポリマー分子は、以下のステップ、
5’−リン酸化デオキシリボヌクレオチド酸を提供するステップ、
アルコール沈殿し、その後、乾燥残渣が得られるまで50℃でこの沈殿物を乾燥するか、または、特にMgCl
2の存在下で50℃でDNA分子を凍結乾燥し、その後緩衝液中に再懸濁するステップ、
T4−DNAリガーゼを添加し、それによって反応混合物を生成するステップ、および
この反応混合物を37℃で少なくとも30分インキュベートするステップを含む方法によって製造することができる。
【0012】
コンカテマーは、全体として閉環した共有結合モノマー単位を含み、構成要素であるモノマーの範囲内には2本鎖部分および好ましくは1本鎖部分に存在する免疫調節CGモチーフが有る。非常に驚くべきことに、共有結合により閉環した免疫調節DNAのテトラマー、ヘキサマーまたは高分子集合体を含むこれらのポリマーは、従来技術のダイマー分子と比較して驚くほど改善された効果を有する。
【0013】
特許請求されているポリマー分子の分子的性質に関しては
図1および2に示し、機能的性質に関しては
図3および4に示し、このポリマーは当業者がその製造方法を適用することによって生じる。記載した方法において、回文構造の5’末端および3’末端を有する核酸分子を反応物質として使用することによって、様々な大きさのポリマーが生じ、そのうち特許請求されているテトラマーまたは高分子集合体のみが高い潜在的機能を満たす。構造特性によって特徴付けることは、分子の大きさが幅広く異なっているため実行不可能なので、製造方法によってポリマーを特徴付けることが非常に正確である。新規方法は、従来技術で記載されたものとは異なる産物をもたらす。これは、
図3で示したように、ダイマーと本発明によるポリマーの性質の明らかな違いによって示すことができる。本発明による高分子ポリマーは驚くべきことに、従来技術で知られている非ポリマー型構造物よりも免疫調節に適している。
【0014】
本発明による分子はまた、ポリアクリルアミドゲル電気泳動と同等の方法、特にHPLC次いでFPLCを併用した精製方法によって精製するならば、5’リン酸化デオキシリボヌクレオチド酸を水中で形成することによって製造することができる。HPLCまたはFPLCなどのいくつかの高性能な方法を併用することによって、PAGE精製と類似の精製度を得ることができることは、当業者に知られている。
【0015】
驚くべきことに、この方法のこれらの単一ステップのこの順序によって、環状に互いに安定に共有結合したモノマーから構成されて少なくとも24ヌクレオチドを有する多量体分子が生じる。同時に形成された高分子ポリマーは常に、同数のモノマー成分を含む。形成された分子鎖は、遊離の5’末端または3’末端を含まない。本発明の分子間エステル化によって上記分子を形成するモノマーの特徴は、
適切な条件下でモノマーの別の部分と2本鎖のステムを形成する少なくとも2個の連続したヌクレオチドの部分を含み、
これらの逆相補的部分の間が少なくとも4ヌクレオチドであり、
細胞構造によって認識されるCGモチーフは好ましくは1本鎖部分に存在し、
改変されたヌクレオチドはまた、脂肪酸、糖またはアミノ酸に共有結合する1本鎖領域の一部であり得ることである。
【0016】
本発明による分子は、少なくとも4個のモノマーを含み、その立体構造に関しては前述の合成の間に形成される。このモノマーは共有結合を形成することによって、分子間結合を介して2、4、6個以上の連鎖を形成している。これによって、いわゆるダイマー、テトラマーまたはヘキサマーの形成が引き起こされ、ダイマー以外は全てポリマーと称される。
【0017】
本発明による分子はまた、コンカテマーと定義することができる。好ましい実施形態において、本発明による分子はコンカテマー分子であり、個々のモノマーの少なくとも4個のループが互いに結合しており、好ましくは直鎖であり、したがって好ましくは2個の、特に好ましくは数個の2本鎖部分が1本鎖ループ要素によって互いから分離されているものである。
【0018】
本発明による分子は、従来技術の分子と比較してヒトまたは動物の免疫系の活性を良好に改変することができる。従来技術による分子は、既知の免疫調節核酸配列であり、低分子のダンベル型構造として効果的である。最も知られている、免疫を調節する短いオリゴデオキシリボヌクレオチド酸には、非メチル化シトシン−グアノシン−モチーフが含まれる。このような核酸の生理学的効果はまた免疫調節、つまり本発明の意味における免疫系の活性の調節として理解される。EP1196178は、例えば、EP1196178の
図1および2に開示されているように、少なくとも1個のループを有するステムからなるいくつかの分子をさらに開示している。本発明の意味において、このような分子はダイマー構造である。本発明には、このようなダイマーは含まれない。ポリマーという用語は、科学においてはいくつかの異なる意味で使用されることに注意しなければならない。ポリマーは、例えば、長い核酸、ならびに大きな集合体を形成する同一の、または類似の分子をいくつか含む構造であってもよい。本発明の意味においてポリマーとは、少なくとも4個のモノマーを含む分子の連鎖を意味する。好ましいモノマーを使用すれば、得られるテトラマーの分子量は、約170kDa(
図2参照)に対応する。本発明の意味におけるポリマーは、例えば、
図1に示したいくつかのステムループ構造で、同じ、または類似のステムループ構造のいくつかによって高分子構造(ポリマー)が組み立てられている。ポリマーは、23kDaより大きいことが示された本発明による分子全てである。記載された反応条件は、モノマーの一時的な付着が連結する間に生じ、この連結はリガーゼによってエステル化され得る。得られたポリマーは、その立体構造に関する合成の間に、特殊な反応条件下でのみ形成される。既に形成されたダイマーからは高分子ポリマーを製造することはできない。ポリマーを形成するモノマー構造は、互いに共有結合している。形成したポリマーは、熱または変性剤に関して安定で、反対にダイマーは、単純な物理的手段で、本発明による高分子から得ることはできない。
【0019】
驚くべきことに、比較的簡単な方法のステップによって、ダイマー構造と比較して改善された非自明な特性を有するこのようなポリマー構造を得ることができる。例えば、高分子集合体の製造は、免疫系の調節に関してダイマーと比較して改善された性質を有する非常に複雑な構造、例えば、テトラマー、ヘキサマーまたはその他を検出し入手するために、遠心分離、ゲル電気泳動またはカラムクロマトグラフィーによって実施することができる(
図3および4参照)。研究動物またはヒトにおける様々な形態の免疫調節によってこのことは解明された。
【0020】
以下の特徴によるデオキシリボ核酸は全て、重合化方法で使用することができる。
5’−P−W−S−3’、式中、
P、W、Sは、ホスホジエステル結合「−」を介して、列記した読み取りの順番で互いに結合した核酸であり、
核酸P、WまたはSの配列は、デオキシリボヌクレオチド配列CGの少なくとも1個のモチーフを含み、
Wは少なくとも4ヌクレオチドの長さであり、
核酸部分SおよびPの配列は、互いに逆相補的である。
【0021】
得られたポリマーは、下式に従う。すなわち、
【化1】
式中、
式の右側の核酸Pは左の核酸Wに共有結合しており、
「n」は内部のモノマー単位の数を示すことによってコンカテマー化の程度を表す。
【0022】
特許請求されているポリマーは、立体構造によって性質が形成されるので、本出願の意味におけるポリマー構造は、配列同一性のないモノマーから組み立てることができる。核酸群Wは、この連結分子中にB、U、K、Yの配列を含むことができ、核酸群PはJ、E、R、Gの配列を有する分子を含むことができ、核酸群SはM、A、T、Iの配列を含むことができる。得られたポリマーの中心部分のモノマーの数nに応じて、いくつかの異なる配列部分J−U−AおよびR−Y−Iそれぞれが存在し、互いに関して配列同一性である必要はなく、このことは指標「i」および「n−i+1」それぞれによって示される。同一の、または異なるモノマー成分の配列を有する特許請求されているポリマーは、下式に従う。すなわち、
【化2】
式中、
前記モノマー単位は、G-B-M、Ji-Ui-Ai、E-K-T及びRn-i+1-Yn-i+1-ln-i+1で表わされ、
Ai、B、E、G、ln-i+1、Ji、K、M、Rn-i+1、T、Ui、Yn-i+1は、デオキシリボヌクレオチド配列であり、
下付き文字iは、{[Ji-Ui-Ai]1..n}nで表わされる繰り返し配列におけるモノマー単位Ji-Ui-Aiの上記式の5´末端からの順番を意味し、下付き文字n-i+1は、{[Rn-i+1-Yn-i+1-ln-i+1]1..n}nで表わされる繰り返し配列におけるモノマー単位Rn-i+1-Yn-i+1-ln-i+1の上記式の3´末端からの順番を意味し、
「-」は、デオキシリボヌクレオチド配列が互いに共有結合するホスホジエステル結合を表し、
nが2以上の場合、複数のJi-Ui-Aiは異なっていてもいなくてもよく、かつ、複数のRn-i+1-Yn-i+1-ln-i+1は異なっていてもいなくてもよく、
Ai、B、E、G、ln-i+1、Ji、K、M、Rn-i+1、T、Ui、Yn-i+1のうち少なくとも1つは、デオキシリボヌクレオチド配列cgを有するモチーフを含み、
B、Ui、KおよびYn-i+1は、1本鎖であり、
B、Ui、KおよびYn-i+1は、それぞれ、少なくとも4個のデオキシリボヌクレオチドで組み立てられており、
Jiとln-i+1、AiとRn-i+1、MとGおよびEとTの配列は、互いに逆相補的であり、
Gは、ホスホジエステル結合によってBに共有結合されている。
【0023】
好ましくは、本発明によるポリマーは、この方法で使用されるデオキシリボ核酸が以下の配列:
5'-
gggttaccaccttcattggaaaacgttcttcggggcgttcttaggtggtaaccc-3' (SEQ ID No. 1)
を含むことを特徴とし、このデオキシリボ核酸は、20から400ヌクレオチドの長さを有する。
【0024】
好ましい配列を有する反応物質を合成することによって、免疫応答の調節に驚くほど適した分子が生じる。1本鎖分子部分内の塩基配列が部分的または完全に以下の配列、
5'-
tcattggaaacgttcttcggggcgttctt-3' (SEQ ID No. 2)
に従うならば、特に好ましい。
【0025】
これらの配列の存在が、コンカテマーポリマーの非常に良好な活性を引き起こすことは驚くべきことである。分子のコンカテマー構造内のデオキシリボヌクレオチドの部分的に1本鎖である共有結合により閉環した鎖は、導入された標的生物内における分子の長期効果に関与する。
【0026】
本発明のさらに好ましい実施形態では、モノマーは、塩基配列
n1n2cgn3n4を含み、式中、
n1n2は、
gt、
gg、
ga、
atまたは
aaの群の要素であり、
n3n4は
ctまたは
ttの群の要素であり、ならびに
cはデオキシシトシン、
gはデオキシグアノシン、
aはデオキシアデノシンおよび
tはデオキシチミジンであるものとする。
【0027】
特に好ましい実施形態では、塩基配列
n1n2cgn3n4はデオキシリボヌクレオチドの閉環した鎖の1本鎖部分内に位置するものとする。特に、これらの好ましい分子は、免疫系の調節中、非常に強い効果を示す。
【0028】
当然、本発明による分子は、共有結合を介して結合した1個または複数の置換基を有し得る。このような置換基は、例えば、ペプチド、タンパク質、糖類、脂質、抗原構造、DNAおよび/またはRNAであってもよい。
【0029】
本発明は、産物の前述した構造的および機能的な特徴の他に、以下のステップ、
ポリアクリルアミドゲル電気泳動によって精製して、水中に5’リン酸化DNA分子を提供するステップ、
乾燥残渣が得られるまで50℃で凍結乾燥し、その後緩衝液中に再懸濁するステップ、
T4 DNA−リガーゼを添加し、反応混合物を形成するステップ、および
37℃で少なくとも30分間反応混合物をインキュベートするステップ、あるいは、
沈殿後、デオキシリボヌクレオチド酸モノマーを提供し、その後沈殿物を50℃で乾燥するか、またはDNA分子を塩化マグネシウムの存在下で50℃で凍結乾燥するステップ、
T4 DNA−リガーゼを添加するステップ、および
37℃で少なくとも10分間、好ましくは少なくとも30分間インキュベートするステップを含む、分子の製造方法にも関する。
【0030】
上記沈殿または凍結乾燥を塩化マグネシウムの存在下で行うことによって、特に、デオキシリボヌクレオチド酸がポリアクリルアミド電気泳動、またはHPLCおよびFPLCの組み合わせで精製された場合、ポリマーの製造に関して同じ結果を得ることができる。
【0031】
この方法を適用することによって、従来技術(WO2007/131495またはWO01/07055)で記載されたダイマーとは異なる分子構造が生じることは非常に驚くべきことである。この方法では、いくつかのステップにおける違いのみが示されているが、より驚くべきことは、比較的わずかな改変で異なる分子の製造がもたらされたことである。従来技術(WO01/07055またはWO2007/131495)で知られている方法で得られた構造は、著しい異なる性質を示す。これらの分子は、免疫調節効果に関して明らかに差異を示し、例えば、副作用などのその他の特性においても差異を示す。方法のステップの相違の他に、好ましい配列を有する反応物質を使用することによって、特異的で、優れた性質を備えた非常に特異的な反応産物の形成がもたらされる。前述の方法ステップと一緒に本発明による配列を使用すると、従来技術で得られたポリマーよりも好ましい特性を示す有利なポリマーが生じる。
【0032】
本発明によるポリマーは、好ましくは2+2モノマーを含み(
図1参照)、好ましくは部分的に1本鎖の、デオキシリボヌクレオチド成分の共有結合により閉環した鎖であり、このモノマーはステムおよびループを有し、ステムは少なくとも2個のデオキシリボヌクレオチドを有し、ループは少なくとも4個のデオキシリボヌクレオチドを有し、ループは1から6個のCGモチーフを有し、変数nは自然数全体の集合の1要素である。
【0033】
本発明はさらに、本発明による少なくとも1個の分子および化学療法薬を含む組成物に関する。本発明の分子による免疫応答の予期せぬ強力な改善はさらに、既知の化学療法薬と本発明による療法を併用し、好ましくは、例えば腫瘍の治療のための組成物を使用することによって、明らかに改善され得ることは驚くべきことであった。当業者には、WO01/07055によるダイマーが免疫調節効果を有することは知られており、化学療法薬が腫瘍に対して効果を有することはさらに知られているが、モノマーから構成される免疫調節ダイマーが化学療法薬と組み合わせて相加効果以上の効果を引き起こすことは驚くべきことである。さらにより驚くべきことに、モノマーからなるポリマー、つまりコンカテマーは化学療法薬と組み合わせることによってダイマーより正の効果を示す。本発明による組成物と一緒にした要素は、病原、特に腫瘍を治療する同じ目的に対して効果を有する。各要素は、本発明による組成物内で個々の結果を示すだけでなく、単一の要素間の相互作用によって驚くべき効果をもたらし、その効果はダイマーよりもポリマーにおいて顕著である。本発明による組成物はキットとして供給され、キット内で、本発明による分子および従来技術による化学療法薬は別々に供給される。したがって、好ましい実施形態では、キットの少なくとも2個の成分は、同時に、または時間をおいて適用することができる。本発明による組成物の適用によって、例えば、免疫系を活性化することができ、したがって、その後化学療法薬を適用すると非常に良好な効果を得ることができる。化学療法薬を最初に適用し、その後、時間をおいて本発明による分子をヒトまたは動物の生体内に適用することが可能であることは当然である。特定の腫瘍には、本発明による分子と化学療法薬の同時適用が好ましい。
【0034】
本発明の好ましい実施形態では、化学療法薬は、抗体、アルキル化剤、白金類似体、インターカレート剤、抗生物質、有糸分裂抑制剤、タキサン、トポイソメラーゼ抑制剤、代謝拮抗剤および/またはL−アスパラギナーゼ、ヒドロキシカルバミド、ミトタンおよび/またはアマニチンを含む群から選択される。
【0035】
本発明の好ましい実施形態では、アルキル化剤は、
ナイトロジェンマスタード誘導体、特に
シクロホスファミド、
イホスファミド、
トロホスファミド、
メルファランおよび/もしくは
クロラムブシル、
アルキルスルホン酸、特に
ブスルファン、および/もしくは
トレオスルファン、
ニトロソウレア、特に
カルムスチン、
ロムスチン、
ニムスチン、
エストラムスチン、および/もしくは
ストレプトゾトシン、
プロカルバジンおよびダカルバジン、
テモゾロミドならびに/または
チオテパ
を含む群から選択される。
【0036】
アルキル化剤は、腫瘍に対して非常に良好な効果を有し、その増殖を阻害する。
【0037】
本発明の好ましい実施形態では、プラチナ類似体は、
シスプラチン、
カルボプラチン、および/または
オキサリプラチンを含む群から選択される。
【0038】
本発明のさらに好ましい実施形態では、インターカレート剤は、
アントラサイクリン、特に
ドキソルビシン(アドリアマイシン)、
ダウノルビシン、
エピルビシンおよび/もしくは
イダルビシン、
ミトキサントロン、
アムサクリンならびに/または
ドキシフルリジン
を含む群から選択されるものとする。
【0039】
本発明のさらに好ましい実施形態では、抗生物質は、
ブレオマイシン、
アクチノマイシンD(ダクチノマイシン)および/または
マイトマイシン
を含む群から選択されるものとする。
【0040】
本発明の有利な別の好ましい実施形態では、有糸分裂抑制剤は、
ニチニチソウアルカロイド、特に
ビノレルビン、
ビンクリスチン(オンコビン)、
ビンブラスチンおよび/または
ビンデシン
を含む群から選択されるものとすることができる。
【0041】
本発明のさらに特に好ましい実施形態では、タキサンは、
パクリタキセルおよび/または
ドセタキセル
を含む群から選択される。
【0042】
さらに、トポイソメラーゼ抑制剤は、
トポイソメラーゼ−I阻害剤、特に
カンプトテシン、
トポテカンおよび/もしくは
イリノテカンならびに/または
トポイソメラーゼ−II阻害剤、特に
エトポシド、
テニポシド
を含む群から選択されることが好ましい可能性がある。
【0043】
さらに、本発明の特別な実施形態では、代謝拮抗剤は、
葉酸拮抗剤、特に
メトトレキセート、
ピリミジン類似体、特に
5−フルオロウラシル(5−flouridacil)、
カペシタビン、
シトシンアラビノシド(シタラビン)および/または
ゲムシタビン、
プリン類似体、特に、
6−チオグアニン(6−thiogunaine)、
ペントスタチン、
アザチオプリン、
6−メルカプトプリン、
フルダラビンおよび/または
クラドリビン
を含む群から選択されることが好ましい。
【0044】
本発明はさらに、適切であれば、キットの内容物の組み合わせについての情報と一緒に、本発明による分子および化学療法薬を含むキットに関する。本発明はまた、既に記載したように、適切であれば、薬学的に適合性の担体と一緒に、本発明による分子または組成物を含む製剤に関する。
【0045】
本発明はさらに、ヒトもしくは動物の免疫系の調節のため、または前記免疫系の活性の調節のための治療薬を製造するための分子、組成物または製剤の使用に関する。ヒトまたは動物の免疫系の調節は、免疫系に対するそれぞれの影響と理解され、免疫系は腫瘍または癌を阻害する効果を有する。免疫系の活性の調節は、これと同義に理解することができるか、または当業者にとって腫瘍を対象とする免疫系の公知の活性として記述することができ、本発明による治療薬によってその効果が驚くほど増加する。調節とは特に、免疫系の効果、つまり免疫系自体の刺激または増加であり、腫瘍抑制効果または腫瘍緩解予防効果を意味する。したがって、本発明による治療薬は、好ましい実施形態では、T細胞媒介性免疫応答を刺激するためだけでなく、T細胞非依存性免疫応答も変化させるためにも使用することができる。このプロセスは、本発明の好ましい実施形態において、B細胞の増殖またはB細胞活性化を含むことができる。
【0046】
特に好ましい実施形態では、免疫系の活性の調節によって改善が引き起こされ、様々な関連細胞集団のサイトカインの分泌が変化または逆戻りする効果が生じる。本発明による分子および本発明による組成物は治療用ワクチンまたは予防用ワクチンにおいてアジュバントとして使用されることが特に好ましい可能性がある。本発明による治療薬は、細胞増殖性障害の治療に非常に有効に使用することができ、好ましい実施形態では、この細胞増殖性障害は腫瘍疾患である。好ましくは、腫瘍疾患は、内鼻、副鼻腔、鼻咽喉、唇、口腔、中咽頭、喉頭、下喉頭、耳、唾液腺の腫瘍およびパラガングリオーマを含む耳鼻咽喉領域の腫瘍、非小細胞性気管支癌腫、小細胞性気管支癌腫を含む肺の腫瘍、縦隔腫瘍、食道、胃、膵臓、肝臓、胆嚢および胆道、小腸、結腸および直腸の腫瘍ならびに肛門癌を含む胃腸管腫瘍、腎臓、尿管、膀胱、前立腺、尿道、陰茎および睾丸の腫瘍を含む泌尿器性殖器腫瘍、子宮頸部、膣、外陰の腫瘍、子宮癌、悪性絨毛性疾患、卵巣癌腫、卵管(Tuba Faloppii)の腫瘍を含む婦人科腫瘍、腹腔の腫瘍、乳癌、甲状腺、副甲状腺、副腎皮質の腫瘍、膵内分泌部腫瘍、カルチノイド腫瘍およびカルチノイド症候群、多発性内分泌腫瘍を含む内分泌器官の腫瘍、骨および軟部組織の肉腫、甲皮腫、皮膚腫瘍、皮膚および眼球内黒色腫を含む黒色腫、中枢神経系の腫瘍、網膜芽腫、ウイルムス腫瘍、神経線維腫症、神経芽細胞腫、ユーイング肉腫腫瘍ファミリー、横紋筋肉腫を含む幼児期の腫瘍、非ホジキンリンパ腫、皮膚T細胞リンパ腫、中枢神経系の原発性リンパ腫、ホジキン病を含むリンパ腫、急性白血病、慢性骨髄性およびリンパ性白血病を含む白血病、形質細胞腫、脊髄異形成症状群、腫瘍随伴症候群、原発不明腫瘍による腫瘍転移(CUP症状群)、脳転移、肺転移、肝転移、骨転移、胸膜および心膜転移および悪性腹水、腹膜癌を含む転移腫瘍、カポジ肉腫などのAIDS関連悪性腫瘍、AIDS関連リンパ腫、中枢神経系のAIDS関連リンパ腫、AIDS関連ホジキン病およびAIDS関連肛門性器部腫瘍、移植関連悪性腫瘍を含む免疫抑制に関連する悪性腫瘍を含む群から選択される疾患である。