特許第5873888号(P5873888)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5873888
(24)【登録日】2016年1月22日
(45)【発行日】2016年3月1日
(54)【発明の名称】電線布設ロボットの制御システム
(51)【国際特許分類】
   H02G 1/06 20060101AFI20160216BHJP
   G02B 6/46 20060101ALI20160216BHJP
【FI】
   H02G1/06
   G02B6/46 321
【請求項の数】14
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2014-82949(P2014-82949)
(22)【出願日】2014年4月14日
(65)【公開番号】特開2015-42135(P2015-42135A)
(43)【公開日】2015年3月2日
【審査請求日】2014年4月14日
(31)【優先権主張番号】10-2013-0098981
(32)【優先日】2013年8月21日
(33)【優先権主張国】KR
(31)【優先権主張番号】10-2013-0114512
(32)【優先日】2013年9月26日
(33)【優先権主張国】KR
(31)【優先権主張番号】10-2013-0159104
(32)【優先日】2013年12月19日
(33)【優先権主張国】KR
(31)【優先権主張番号】10-2014-0007428
(32)【優先日】2014年1月21日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】513049387
【氏名又は名称】デウ シップビルディング アンド マリン エンジニアリング カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100111372
【弁理士】
【氏名又は名称】津野 孝
(74)【代理人】
【識別番号】100168538
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 来
(74)【代理人】
【識別番号】100186495
【弁理士】
【氏名又は名称】平林 岳治
(72)【発明者】
【氏名】キム、ドンホ
(72)【発明者】
【氏名】キム、ジョンミン
(72)【発明者】
【氏名】ソ、ジェウォン
(72)【発明者】
【氏名】ジョン、ドンヒョン
(72)【発明者】
【氏名】キム、ドンス
(72)【発明者】
【氏名】パク、ジュイ
(72)【発明者】
【氏名】キム、スホ
(72)【発明者】
【氏名】イム、チャンホ
(72)【発明者】
【氏名】リ、ドンジュン
【審査官】 甲斐 哲雄
(56)【参考文献】
【文献】 特開2001−112134(JP,A)
【文献】 実開平02−015966(JP,U)
【文献】 特開平01−174210(JP,A)
【文献】 国際公開第2012/160552(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02G 1/06
G02B 6/46
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
空圧により駆動され、ケーブルトレーに装着されてケーブルを布設する複数の電線布設ロボットと、
前記複数の電線布設ロボットの駆動をそれぞれ連動制御する操作盤と、
前記複数の電線布設ロボットに空圧を供給する空圧供給部と、
前記電線布設ロボットを駆動及び制御する駆動源を供給するため、前記複数の電線布設ロボットと前記空圧供給部との間に、それぞれ連結された複数の空圧ラインとを含み、
前記空圧ラインは、複合カプラにより互いに連結され、
前記空圧ラインは、前記電線布設ロボットを駆動するための空気を供給又は排出するホースと、前記電線布設ロボットを制御する電源を供給するために、前記ホース内に設けられた電源線とを備えることを特徴とする電線布設ロボットの制御システム。
【請求項2】
前記空圧ラインは、
前記空圧供給部と前記操作盤とに連結された第1の空圧ラインと、
前記操作盤と前記複数の電線布設ロボットとにそれぞれ連結された第2の空圧ラインとを備えることを特徴とする請求項1に記載の電線布設ロボットの制御システム。
【請求項3】
前記操作盤は、
前記複数の電線布設ロボットをそれぞれ操作する操作部と、
前記複数の電線布設ロボットの繰返し周期速度をそれぞれ調節する速度調節部とを備えることを特徴とする請求項2に記載の電線布設ロボットの制御システム。
【請求項4】
前記操作盤は、更に、前記複数の電線布設ロボットをそれぞれ互いに異ならせて前進又は後進で駆動させる連続モード部を備えることを特徴とする請求項3に記載の電線布設ロボットの制御システム。
【請求項5】
前記操作盤は、更に、前記複数の電線布設ロボットを同じく前進又は後進で駆動させるように制御する同期化モード部を備えることを特徴とする請求項3又は4に記載の電線布設ロボットの制御システム。
【請求項6】
前記第2の空圧ラインは、電線布設ロボットと電線布設ロボットとの間に連結されることを特徴とする請求項5に記載の電線布設ロボットの制御システム。
【請求項7】
前記複数の電線布設ロボットは、それぞれ空圧回路を備え、
前記操作盤は、前記空圧回路を制御して、前記電線布設ロボットの速度及び繰返し周期を制御することを特徴とする請求項1に記載の電線布設ロボットの制御システム。
【請求項8】
前記複合カプラは、雌カプラと雄カプラとを備え、
前記雌カプラと雄カプラとはそれぞれ、ホースに結合された結合端子と、前記結合端子に設けられた絶縁部材と、前記絶縁部材上に設けられた電源線とを備え、
前記雌カプラと雄カプラとの結合によって、前記ホースと電源線が互いに連結されることを特徴とする請求項1に記載の電線布設ロボットの制御システム。
【請求項9】
前記操作盤は、前記複数の電線布設ロボットをそれぞれ無線で制御するためのアンテナと、前記複数の電線布設ロボットの作動をそれぞれオン/オフするスイッチと、前記複数の電線布設ロボットの速度をそれぞれ制御する速度調節部と、前記複数の電線布設ロボットの繰返し周期をそれぞれ表示する表示部とを備えることを特徴とする請求項8に記載の電線布設ロボットの制御システム。
【請求項10】
前記複数の電線布設ロボットは、制御器を備え、
前記制御器は、パルス生成器と、ソレノイドバルブと、無線モジュールとを備え、
前記速度調節部での指令によって、前記ソレノイドバルブに与えられるパルス幅を調節することにより、前記電線布設ロボットの繰返し周期が制御されることを特徴とする請求項9に記載の電線布設ロボットの制御システム。
【請求項11】
前記複数の電線布設ロボットは、それぞれ有線で制御し、
前記空圧ライン内には、前記電線布設ロボットをそれぞれ制御するための制御線が設けられることを特徴とする請求項1に記載の電線布設ロボットの制御システム。
【請求項12】
前記複合カプラは、更に、前記ホース、結合端子、電源線を固定させる固定部材を備えることを特徴とする請求項8に記載の電線布設ロボットの制御システム。
【請求項13】
前記操作盤と連結されて分散制御する中央コントローラを含むことを特徴とする請求項1に記載の電線布設ロボットの制御システム。
【請求項14】
前記電線布設ロボットは、前記ケーブルの前後進方向に運動可能なベースとリンクを有する胴体と、前記リンクと連携して、前記ケーブルを把持するグリッパ本体を有するグリッパとを備えることを特徴とする請求項1に記載の電線布設ロボットの制御システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電線布設ロボットの制御システムに関し、特に、大型船舶及び海洋工事現場において電線の布設を助ける複数の電線布設ロボットを制御する電線布設ロボットの制御システムに関する。
【背景技術】
【0002】
電線布設が難しい理由の1つとして、電路(トレー)とケーブルとの間の摩擦による抵抗で、電線布設に多い労動力を要する。例えば、船舶乾燥において、電源供給及び装置間の連結のために、各種のケーブル又はチューブ、及び電線などの支持対象物が布設される。このような電線は、多段のケーブルトレー(Cable Tray)内に設置されて船舶に固定され、その種類及びサイズが様々であり、船種によって、最大で百万メートルが布設される。
【0003】
このような電線布設作業は、人員も多数投入されるだけでなく、狭い作業空間と、高くて深い電路(Cable Tray)のため、作業条件が非常に劣悪であって、生産性が低下し、さらには、電線布設に際して、人力を多く要するので、作業者の筋骨格係疾患が急増している。
【0004】
これを解決するために、布設作業に電線布設ロボットが用いられている。このような電線布設は、ケーブルドラムに巻回されているケーブルを、キャタピラー装置が押してくれながらケーブルを繰り出し、反対側にウインチでケーブルを引き寄せながら布設する。または、ケーブル中端に、ケーブル布設装置のうち、フィードタイプを設置して、ケーブル供給を助ける方式を用いている。
【0005】
例えば、図1に示しているように、管路57を通じて電力ケーブル2を布設するためには、マンホールを通じて垂直溝56に作業者が入って作業を行い、まず、布設する電力ケーブルの曲律半径及び垂直溝56内で折れる部分を考えて、キャタピラー52、及びケーブルドラム53を設置し、作業を制御するための制御器51を設置する。以後、プーリングアイ54を用いて、管路57内の引継ロープ55と、電力ケーブル2とを連結し、電力ケーブル2を布設する。
【0006】
このような技術の一例が、下記の文献に開示されている。
【0007】
例えば、下記の特許文献1は、ケーブル配線装置に関するものであって、ドラムの下部を支持する支持ローラが、駆動モータの駆動力によって回転して、支持ローラの上部に安着されるドラムが回転することにより、ドラムに巻取布設されたケーブルの配線作業を容易にし、補助支持体が支持体の一側又は両側に設けられ、ドラムに巻取布設されたケーブルを、3線以上に同時に配線する技術について開示している。
【0008】
また、下記の特許文献2には、送・配電用の電力ケーブルを地中の電力溝内に布設するため、 地上のハブに巻取されたケーブルが布設飛階によって電力溝内に供給され、電力溝内のケーブルは、固設された多数のキャタピラーによって引き出されながら、案内ローラに沿って移送され、ケーブルが案内ローラに安着されながら、固定したキャタピラーに装着され、複数のキャタピラーの牽引によってケーブルが案内ローラに沿って移送され、移送されたケーブルは、電力溝の壁に設けられたハンガーに布設する布設用ガイドローラについて開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】大韓民国公開特許公報 第2011-0097172号(2011.08.31公開)
【特許文献2】大韓民国登録実用新案公報 第20-0263315号(2002.01.23 登録)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかし、上述したような従来技術では、電線布設ロボットをそれぞれ運営し、それぞれの布設ロボットにおける電線布設のための速度が一定に設定されているので、電線布設作業において、いずれか1つの布設ロボットに障害が生じた場合、全体の布設作業を中断しなければならないという問題があった。
【0011】
また、前記の従来技術では、空圧を適用する布設ロボットの場合、空圧供給ホースにおいて、それぞれの布設ロボットに空圧ラインを構築しなければならないので、設置時間が増加し、複数の空圧ラインがもつれるなどの問題によって、ホースにロスが発生するという問題もあった。
【0012】
本発明は、前記のような従来の問題点を改善するためになされたものであって、その目的は、複数の電線布設ロボットをそれぞれ連動制御することにより、ロボットの障害発生を解決することができる電線布設ロボットの制御システムを提供することである。
【0013】
本発明の他の目的は、1つの操作盤で複数の布設ロボットを制御することができる電線布設ロボットの制御システムを提供することである。
【0014】
また、本発明の更に他の目的は、複数の布設ロボットの速度、繰返し周期、及び動作モードをそれぞれ制御することができる電線布設ロボットの制御システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
前記目的を達成するために、本発明による電線布設ロボットの制御システムは、空圧により駆動され、ケーブルトレーに装着されてケーブルを布設する複数の電線布設ロボットと、前記複数の電線布設ロボットの駆動をそれぞれ連動制御する操作盤と、前記複数の電線布設ロボットに空圧を供給する空圧供給部と、前記電線布設ロボットを駆動及び制御する駆動源を供給するため、前記複数の電線布設ロボットと前記空圧供給部との間に、それぞれ連結された複数の空圧ラインとを含み、前記空圧ラインは、複合カプラにより互いに連結され、前記空圧ラインは、前記電線布設ロボットを駆動するための空気を供給又は排出するホースと、前記電線布設ロボットを制御する電源を供給するために、前記ホース内に設けられた電源線とを備えることを特徴とする。
【0016】
前記空圧ラインは、前記空圧供給部と前記操作盤とに連結された第1の空圧ラインと、前記操作盤と前記複数の電線布設ロボットとにそれぞれ連結された第2の空圧ラインとを備える。
【0017】
前記操作盤は、前記複数の電線布設ロボットをそれぞれ操作する操作部と、前記複数の電線布設ロボットの繰返し周期速度をそれぞれ調節する速度調節部とを備える。
【0018】
前記操作盤は、更に、前記複数の電線布設ロボットをそれぞれ互いに異ならせて前進又は後進で駆動させる連続モード部を備える。
【0019】
前記操作盤は、更に、前記複数の電線布設ロボットを同じく前進又は後進で駆動させるように制御する同期化モード部を備える。
【0020】
前記第2の空圧ラインは、電線布設ロボットと電線布設ロボットとの間に連結される。
【0021】
前記複数の電線布設ロボットは、それぞれ空圧回路を備え、前記操作盤は、前記空圧回路を制御して、前記電線布設ロボットの速度及び繰返し周期を制御する。
【0022】
前記複合カプラは、雌カプラと雄カプラとを備え、前記雌カプラと雄カプラとはそれぞれ、ホースに結合された結合端子と、 前記結合端子に設けられた絶縁部材と、前記絶縁部材上に設けられた電源線とを備え、前記雌カプラと雄カプラとの結合によって、前記ホースと電源線が互いに連結される。
【0023】
前記操作盤は、前記複数の電線布設ロボットをそれぞれ無線で制御するためのアンテナと、前記複数の電線布設ロボットの作動をそれぞれオン/オフするスイッチと、前記複数の電線布設ロボットの速度をそれぞれ制御する速度調節部と、前記複数の電線布設ロボットの繰返し周期をそれぞれ表示する表示部とを備える。
【0024】
前記複数の電線布設ロボットは、制御器を備え、前記制御器は、パルス生成器と、ソレノイドバルブと、無線モジュールとを備え、前記速度調節部での指令によって、前記ソレノイドバルブに与えられるパルス幅を調節することにより、前記電線布設ロボットの繰返し周期が制御される。
【0025】
前記複数の電線布設ロボットは、それぞれ有線で制御し、前記空圧ライン内には、前記電線布設ロボットをそれぞれ制御する制御線が設けられる。
【0026】
前記複合カプラは、更に、前記ホース、結合端子、電源線を固定させる固定部材を備える。
【0027】
更に、複数の操作盤と連結されて分散制御する中央コントローラを含む。
【0028】
前記電線布設ロボットは、前記ケーブルの前後進方向に運動可能なベースとリンクを有する胴体と、前記リンクと連携して、前記ケーブルを把持するグリッパ本体を有するグリッパとを備える。
【発明の効果】
【0029】
本発明による電線布設ロボットの制御システムによると、空圧を供給するための空圧ホースに操作盤が結合され、前記操作盤に複数の電線布設ロボットが結合されるので、作業現場において空圧を供給するための設置時間を短縮することができ、また、布設ロボットの運営費用を節減することができるという効果を得られる。
【0030】
また、本発明による電線布設ロボットの制御システムによると、一つの操作盤で複数の電線布設ロボットを制御するので、布設ロボットの運営費用を節減することができるという効果も得られる。
【0031】
更に、本発明による電線布設ロボットの制御システムによると、電線布設のための区間と形態によって、様々な工法と応用が要求される電線布設に対応して、複数の電線布設ロボットをそれぞれ連動制御するので、布設ロボットの障害を防止することができ、布設ロボットを効率よく運営することができるという効果も得られる。
【0032】
なお、本発明による電線布設ロボットの制御システムによると、空圧を供給するためのホース内に電源線が設けられるので、作業現場において、ホースと電源線による障害を防止することができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
図1図1は、従来の電線布設の過程を説明するための図である。
図2図2は、本発明の実施例1による電線布設ロボットの制御システムの構成図である。
図3図3は、図2における操作盤の構成の一例を示す図である。
図4図4は、図2における操作盤の構成の他の例を示す図である。
図5図5は、図2における電線布設ロボットの制御システムにおける結合状態を説明するための図である。
図6図6は、本発明の実施例2による電線布設ロボットの制御システムの構成図である。
図7図7は、本発明の実施例3による電線布設ロボットの制御システムの構成図である。
図8図8は、図7における操作盤の構成図である。
図9図9は、図7における電線布設ロボットの構成を示す図である。
図10図10は、図7における空圧ラインの結合を説明するための複合カプラの構造を示す図である。
図11図11は、図10における複合カプラの他の例を示す図である。
図12図12は、本発明の実施例1又は実施例2に適用される電線布設ロボットの制御システムの結線図である。
図13図13は、本発明に適用される布設ロボットの構造の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
本発明の前記及びその他の目的と新たな特徴は、本明細書の技術及び添付の図面により、明確になるだろう。
【0035】
以下、本発明の構成を、図面によって説明する。
【0036】
[実施例1]
図2は、本発明の実施例1による電線布設ロボットの制御システムの構成図であり、図3は、 図2における操作盤の構成の一例を示す図である。
【0037】
図2に示しているように、本発明の実施例1による電線布設ロボットの制御システムは、空圧により駆動され、ケーブルトレーに装着されて、ケーブルを布設する複数の電線布設ロボット10と、前記複数の電線布設ロボットに空圧を供給する空圧供給部(図示せず)と、前記電線布設ロボットを駆動及び制御する駆動源を供給するため、前記複数の電線布設ロボットと前記空圧供給部との間にそれぞれ連結された複数の空圧ライン20と、前記複数の電線布設ロボット10の駆動をそれぞれ連動制御する操作盤30とを含む。
【0038】
前記空圧ライン20は、複合カプラにより互いに連結され、前記空圧供給部と前記操作盤30に連結された第1の空圧ライン21と、前記操作盤30と前記複数の電線布設ロボット10にそれぞれ連結された第2の空圧ライン22とを含むことができる。
【0039】
また、前記空圧ライン20は、前記電線布設ロボット10を駆動するための空気を供給又は排出するホースと、前記電線布設ロボットの制御のための電源を供給するために、前記ホース内に設けられた電源線とを含む。 また、前記実施例1では、空圧ライン20がホースに設けられた構造をもって説明したが、これに限られず、パイプなどに代替することができる。
【0040】
前記電線布設ロボット10は、空圧で駆動され、図2の例では、2台の電線布設ロボット10を、操作盤30が連動制御する構造を示している。しかし、前記操作盤30が制御する電線布設ロボット10の個数は、2台に限られず、設定条件によって変更可能である。
【0041】
空圧を用いる場合、電気と比較して現場のメインテナンス性がよく、また、一時的に多数の装備間に同期駆動が合わないことで、ケーブルが動かない過負荷がかかった状態であっても、電気式モータの過負荷でのような誤作動を排除することができる。むしろ、自動に同期が合わせる状態、即ち、各アクチュエータの最大圧力が適用される状態まで動作遅延の効果があるため、自動で同期を合わせることに有利である。
【0042】
図3に示しているように、前記操作盤30には、前記複数の電線布設ロボット10をそれぞれ操作する操作部31と、前記複数の電線布設ロボット10の繰返し周期速度をそれぞれ調節する速度調節部32とが設けられる。
【0043】
前記操作部31と速度調節部32とは、操作盤30上に設けられた2つのレバーであって、前記操作部31においては、電線布設ロボット10の動作開始、停止、初期化を選択することができ、前記速度調節部32においては、前記電線布設ロボット10の繰返し周期速度を調節する。
【0044】
前記のような速度の調節は、例えば、電線布設ロボット10に設けられた空圧回路を調節することによって行われる。
【0045】
また、本発明による電線布設ロボットの制御システムの他の例を、図4によって説明する。
【0046】
図4は、図2における操作盤の構成の他の例を示す図である。
【0047】
図4に示しているように、前記操作盤30には、図3に示している構成である複数の電線布設ロボット10をそれぞれ操作する操作部31と、前記複数の電線布設ロボット10の繰返し周期速度をそれぞれ調節する速度調節部32とに加えて、前記複数の電線布設ロボットを同様に前進又は後進で駆動させるように制御する同期化モード部33と、前記複数の電線布設ロボットをそれぞれ互いに異ならせて前進又は後進で駆動させる連続モード部34とが設けられる。
【0048】
それで、第1の電線布設ロボットと、第2の電線布設ロボットとに分類して、第1の電線布設ロボットと第2の電線布設ロボットとの動作駆動方式を、2つのモードで制御することができる。即ち、同期化モード部33で制御する場合、第1の電線布設ロボットと第2の電線布設ロボットとが同じく前進、後進動作する。これに対して、連続モード部34で制御する場合、第1の電線布設ロボットと第2の電線布設ロボットとはそれぞれ反対に動作する。例えば、第1の電線布設ロボットが前進すると、第2の電線布設ロボットは後進して、互いに異なる状態で作動する。これにより、ケーブルの連続布設が可能である。
【0049】
また、複数台の設置を要する布設区間には、図2に示しているように、装備運営者間の通信機器を用いて、互いの状態、例えば、電線布設ロボットの速度、同期化モード運営、連続モード運営を全区間の電線布設ラインで確認して布設することができる。
【0050】
上述したように、作業運営者が図2に示しているように、2台の電線布設ロボット10を連動制御することにより、2台の電線布設ロボット10のいずれか1つに障害が生じた場合、例えば、第1の電線布設ロボットにおいて、電線布設の実行に障害が発生する場合、第2の電線布設ロボットにおける電線布設を逆方向に行うことによって、第1の電線布設ロボットでの障害を解決することができる。
【0051】
また、例えば、第1の電線布設ロボットにおいて障害が発生した場合、第1の電線布設ロボットは、フリーラン状態で作動され、第2の電線布設ロボットの速度を増加することによって、全区間における電線の布設を一定の速度で維持することができる。
【0052】
また、図4においては、操作部31、速度調節部32、同期化モード部33、及び連続モード部34を全て設けた構造として説明したが、電線布設の区間、電線の種類によって、操作部31、速度調節部32、及び同期化モード部33を設けて用いるか、または、操作部31、速度調節部32、及び連続モード部34を設けて用いることができる。
【0053】
次に、上述したような操作盤30に、複数の電線布設ロボットを連結して作動する構造について、図5によって説明する。
【0054】
図5は、図2における電線布設ロボットの制御システムにおける結合状態を説明するための図である。
【0055】
図5に示しているように、本発明による電線布設ロボットの制御システムでは、操作盤30に、複数の電線布設ロボットを順次連結して用いることができる。
【0056】
例えば、前記空圧供給部と操作盤30を連結する第1の空圧ライン21は、3〜5mの距離に維持され、前記操作盤30と電線布設ロボット10を連結する第2の供給ライン22は、2〜4mの距離に維持される。
【0057】
前記第1の空圧ライン21と、第2の供給ライン22とには、それぞれ、T字状のカプラが設けられ、空圧の供給ラインを容易に実現することができる。
【0058】
図5に示している構造では、図2での構造とは異なり、前記第2の空圧ライン22が、電線布設ロボット10と電線布設ロボット10との間に順次連結される。また、前記電線布設ロボット10と電線布設ロボット10との間の連結も、T字状のカプラによって行われる。
【0059】
図5に示しているような構造を適用することにより、複数の電線布設ロボット10を、1つの操作盤30で制御することができる。
【0060】
[実施例2]
次に、本発明の実施例2を、図6によって説明する。
【0061】
図6は、本発明の実施例2による電線布設ロボットの制御システムの構成図である。
【0062】
図6に示している実施例では、前記複数の電線布設ロボット10がそれぞれ、有線で制御される構造である。
【0063】
即ち、図6に示しているように、前記空圧ライン20内には、前記電線布設ロボット10をそれぞれ制御するための制御線222が設けられ、前記複数の電線布設ロボット10は、それぞれ、空圧シリンダと、空圧回路とを備える。
【0064】
空圧ライン20内には、空圧線210と、電源線221と、制御線222とが設けられ、電線布設ロボット10には、空圧線210が、電源線221及び制御線222の結合線220と分離して連結され、操作盤30は、前記空圧回路を制御して、前記電線布設ロボット10の速度及び繰返し周期を制御する。
【0065】
図6において、符号130は、電線を移動させるために電線を把持するグリッパを示す。前記グリッパ130としては、カー状グリッパ、U字状グリッパ、風船状グリッパのいずれか1つを用いることができる。
【0066】
前記カー状グリッパは、アームの回動でケーブルの移動を断続し、U字状グリッパは、U字状バンドの昇下降でケーブルの移動を断続し、風船状グリッパは、空圧でバンドの膨脹と収縮を誘発して、ケーブルの移動を断続する。前記カー状グリッパ、U字状グリッパ、風船状グリッパは、小型化ができ、狭小な船舶のトレーに容易に設置することができる。
【0067】
[実施例3]
図7は、本発明の実施例3による電線布設ロボットの制御システムの構成図であり、図8は、図7における操作盤の構成図であり、図9は、図7における電線布設ロボットの構成を示す図であり、図10は、図7における空圧ラインの結合を説明するための複合カプラの構造を示す図である。
【0068】
図7及び図8に示しているように、本発明の実施例3による電線布設ロボットの制御システムは、ケーブルトレー1に装着されてケーブル2を布設する複数の電線布設ロボット10が、それぞれ、空圧ライン20に連結され、前記電線布設ロボット10をそれぞれ連動制御する操作盤30が、複数の電線布設ロボットをそれぞれ無線で制御する構造である。
【0069】
即ち、図8に示しているように、前記操作盤30は、前記複数の電線布設ロボット10をそれぞれ無線で制御するためのアンテナと、E-STOP部410と、前記複数の電線布設ロボット10の作動をそれぞれオン/オフするスイッチ420と、前記複数の電線布設ロボット10の速度をそれぞれ制御する速度調節部と、前記複数の電線布設ロボットの繰返し周期を表示する表示部430とを含む。前記表示部430には、図8に示しているように、LEDバーが設けられて、それぞれの電線布設ロボット10の速度状態を作業運営者が認知することができる。
【0070】
また、図9に示しているように、前記電線布設ロボット10は、布設ロボット110と、前記布設ロボット110を制御するための制御器120とを含む。
【0071】
前記制御器120は、パルス生成器121と、ソレノイドバルブ122と、無線モジュール123とを含む。
【0072】
それで、前記操作盤30のアンテナを介して、前記無線モジュール123に伝送された前記速度調節部の指令に従って、前記ソレノイドバルブ122に与えられるパルス幅を調節することによって、前記布設ロボット110の繰返し周期が制御される。
【0073】
上述したような速度調節は、布設ロボット110に設けられた空圧シリンダの往復繰返し周期を調節することで、制御器120のソレノイドバルブに与えられるパルス幅を調節する。すなわち、操作盤30からパルス幅値を伝送し、パルス生成器121で指令されたパルス幅を生成し、ソレノイドバルブ122を駆動することによって、速度調節、及び繰返し周期の調節が行われる。
【0074】
上述したように、作業運営者が、図7における3台の電線布設ロボット10を連動制御することによって、3台の電線布設ロボット10のいずれか1つに障害が生じた場合、例えば、2番目の電線布設ロボット10において、電線布設の実行に障害が発生した場合、3番目の電線布設ロボット10における電線布設を逆方向に行うことによって、2番目の電線布設ロボット10における障害を解決することができる。
【0075】
また、例えば、1番目の電線布設ロボット10において障害が発生した場合、1番目の電線布設ロボット10は、フリーラン状態とし、2番目及び3番目の電線布設ロボット10の速度を増加することによって、電線の布設を一定速度に維持することができる。
【0076】
前記複合カプラ300は、図10に示しているように、雌カプラ310と、雄カプラ320とを含む。
【0077】
前記雌カプラ310と雄カプラ320とはそれぞれ、ホース312に結合された結合端子311、321と、前記結合端子311、321上に設けられた絶縁部材314と、前記絶縁部材314上に設けられた電源線313とを含む。即ち、前記結合端子311、321は、結合力を増加するために、金属材で形成することが望ましい。このように金属材で形成する場合、電気的導電性のため絶縁部材314を設けたが、強化プラスチックのような材質で結合端子311、321を形成する場合、絶縁部材314は省略してもよい。
【0078】
上述したような構造を有する雌カプラ310と雄カプラ320との結合によって、前記ホース312と電源線313とが互いに連結される。
【0079】
本発明では、前記したように、電源線313がホース312内に設けられるので、従来の技術とは異なり、電線布設ロボット10を制御するための別の電線を設ける必要がない。これによって、電線布設の作業現場を整理することができ、ホース312と電源線313とのもつれによる問題も解決される。
【0080】
また、前記雌カプラ310に雄カプラ320を挿入することによって、空圧ライン20の長さを容易に延ばすことができる。
【0081】
また、前記複合カプラ300は、図11に示しているように、前記ホース312と、結合端子311、321と、電源線313を固定する固定部材330とを設けることもできる。このような固定部材330は、例えば固定リングのような構造を設けて、前記結合端子311、321に向けて、ホース312と電源線313とが押し付けられる機能を有するので、ホース312と電源線313とが、結合端子311、321から離脱することを防止する。
【0082】
次に、布設ロボット110、操作盤30、制御器120の結合状態を、図12によって説明する。
【0083】
図12は、本発明の実施例1又は実施例2に適用される電線布設ロボットの制御システムの結線図である。
【0084】
また、図12においては、回路の説明のために有線の結合で示しているが、これに限られず、実施例3に適用するように、無線で連結されることもできる。
【0085】
図12に示しているように、布設ロボット110と操作盤30とに連結される制御器120は、ソレノイドバルブに設けられたタイムディレイバルブ45で作動タイミングを調節する。前記制御器120は、空圧式往復駆動アクチュエータが適切であるが、油圧シリンダ、電気式、 エンジン式などを使用することもできる。
【0086】
このようなアクチュエータの作動は、例えば、操作盤30に設けられた操作部31の開始、停止、リセットのレバーを作業者が操作することによって、タイムディレイバルブ45が、布設ロボット110と制御器120とからなる装備間の開始と停止時点に差を設定する。
【0087】
一方、本発明は、布設ロボット110を制御器120のアクチュエータに取り付けて、往復動に際して、ケーブル2が自動に進行する構造を取ることもできる。また、アクチュエータの場合には、空圧式だけでなく、往復動を行う全てのアクチュエータに適用することができる。ケーブル2の進行方向において抵抗が小さい場合、布設ロボット110に代えて、ローラ(図示省略)を用いることもできる。
【0088】
また、本発明では、前記電線布設ロボット10と制御器120とを、操作盤30と中央コントローラとに分散して制御することができる。
【0089】
前記中央コントローラは、操作が容易な位置で複数の操作盤30と連結される。本発明のプロセスロジッグを、複数の操作盤30に分散させることで、作動速度と信頼性を向上し、異常発生時には、その危険負担を最小化する。中央コントローラは、分散した操作盤30への管理機能の他に、外部装置との情報処理の機能も有する。また、操作盤30と中央コントローラとの間には、無線操作機を介在することもできる。
【0090】
次に、本発明に適用される布設ロボット110の構造について、図13によって説明する。
【0091】
図13は、本発明に適用される布設ロボットの構造の一例を示す図である。
【0092】
図13に示しているように、本発明に適用される布設ロボット110は、グリッパ130と、胴体140、制御器120とを含む。
【0093】
本発明による胴体140は、ケーブル2の前後進方向に運動可能なベース141と、リンク142とを備える。胴体140は、ケーブルトレー1に固定するためのフレームを基盤とし、フレーム上にリンク142を前後進運動ができるように収容する。‘前後進' 運動とは、ケーブル2が布設される方向であるので、ケーブルトレー1の経路である水平、垂直、曲線方向を全て含む意味である。リンク142の前後進運動は、必ず、直線運動に限られず、回動を含む。
【0094】
前記胴体140のリンク142は、一方向運動時にのみ、ケーブル2と共に移動する。従って、前記リンク142は、前進運動時に、摩擦力の作用により電線と共に移動することができ、後進運動時、電線とは別に後進することができる。また、胴体140を逆に回して、制御器120に取り付ける場合は、後進運動時、ケーブル1に摩擦力を作用して電線を後進させ、前進運動時、ケーブル2とは別に前進することができる。リンク142が胴体140上で前進と後進運動が繰り返し行われる間、例えば、前進時にのみ、ケーブル2に摩擦力が作用するようにして、布設力を与える原理である。このような1方向(one-way)布設は、簡単な機構的メカニズムによって行われるので、全般的な構成を単純化する。
【0095】
前記胴体140とリンク220との連結のためのヒンジ軸143は、分割ピン、スナップリング、ねじ、キーの少なくとも1つを介在して、分離可能に設けられる。前記リンク142は、胴体140上にヒンジ軸223を介して、回動(搖動)可能に設けられる。使用及びメインテナンスの便宜のため、リンク142は、分離容易な構造が望ましい。このため、ヒンジ軸143は、分割ピン、スナップリング、ねじ、キーなどに分離容易に結合する。
【0096】
前記胴体140とリンク142は、前後進運動範囲を制限するため、ストッパ143を介在する。ストッパ143の一例として、胴体140とリンク140との間に凹凸構造を適用することもできる。ストッパ145は、隠される構造が適切であるが、外部に露出する構造であってもよい。また、ストッパ145は、リンク142の実質的な運動範囲ではなく、最大許容の運動範囲に設定することもできる。
【0097】
また、本発明によるグリッパ130は、前記リンク142と連携して、ケーブル2を把持するグリッパ本体131を有する。グリッパ本体131は、前述したリンク142と共に、ケーブル2に対する布設力を断続する。通常、1つのリンク142に1つのグリッパ本体131を適用しているが、複数のグリッパ本体131を適用することもできる。
【0098】
前記グリッパ130のグリッパ本体131は、線材、ベルト、U字棒、1方向ローラの少なくとも1つを用いる。線材は、柔軟に折曲可能であり、ケーブル2の着脱(ロード・アンロード)側面で有利である。ベルトは、線材のような柔軟性を有し、相対的に広い幅を持ち、場合によって、内面に凹凸を含むことができる。U字棒は、ケーブル2の着脱には不都合であるが、高強度で耐久性を向上することができる。また、1方向ローラは、ローラと1方向クラッチとが結合した構造であって、軽薄短小の側面で不利であるが、後進時に摩擦力を最小化することができる。グリッパ本体131の線材、ベルト、U字棒、1方向ローラは、単独又は併合して用いることができる。
【0099】
ここで、前記グリッパ本体131が線材の場合、ワイヤーロープ、チェーン、纎維、樹脂の少なくとも1つを用いることができる。ワイヤーロープは、鋼材が望ましいが、纎維や樹脂でもよい。チェーンは、軽薄短小においては不利であるが、切断時に部分入替が容易である。纎維と樹脂は、高強度を有する単芯又は同軸状として用いることができる。
【0100】
一方、前記グリッパ本体131は、更に、ケーブル2の径に対応するように、複数のブロック、螺旋、噛合凹凸の少なくとも1つを備えるのが望ましい。グリッパ本体131に、長さ調節のための構成を加える場合、ケーブル2の径が変わっても、そのままの使用が可能である。ブロックは、金属材で形成された球体、多面体、円錐体などを用いることが望ましいが、標準品であるナットを少なくとも部分的に入れ替えることもできる。いずれの場合でも、ブロックは、線材の一定区間に結合して、所望する地点で隙間を開けて、リンク142に結合する。その他に、一部の領域を螺旋で結合するか、凹凸を噛合して、一側にねじで加圧する方式で、グリッパ本体131の長さを調節することもできる。
【0101】
更に、前記グリッパ130は、グリッパ本体131の着脱のためのロック体135を備え、ロック体135は、ポケット、ブラケット、ねじの少なくとも1つを用いる。グリッパ本体131の一端は、リンク142に強固に固定され、他端は、ロック体135に解体可能に固定される。グリッパ本体131に線材を用い、線材に複数のブロックが結合された場合、リンク142にはブロックと噛合可能なポケットを形成する。これと同様に、グリッパ本体131及びその長さ調節方式により、ロック体135として、ブラケットやねじを用いることができる。
【0102】
前記グリッパ本体131は、更に、ケーブル2の損傷を防止するため、エアホース、ビニル、皮、纎維、ゴムの少なくとも1つからなる被覆材133を備える。リンク142に結合されたグリッパ本体131の加圧力がケーブル2に作用すると、高荷重によってケーブル2の被覆が損傷する恐れが大きい。これを防止するため、グリッパ本体131の外面に摩擦系数が高く、且つ、耐磨耗性を有した被覆材133を加える。被覆材133は、樹脂材であるエアホース、ビニル、皮、纎維、ゴムの少なくとも1つを用いる。また、ケーブル2の損傷の虞がない場合、被覆材133を使用しなくても良い。
【0103】
以上で本発明は、前記の実施例に限られず、本発明の思想及び範囲を逸脱しない範囲で、様々に修正・変形できることは、当該技術の分野における通常の知識を有する者にとって自明である。従って、そのような変形例又は修正例は、本発明の特許請求の範囲に属すると言える。
【符号の説明】
【0104】
10: 電線布設ロボット
20: 空圧ライン
21: 第1の空圧ライン
22: 第2の空圧ライン
30: 操作盤
31: 操作部
32: 速度調節部
33: 同期化モード部
34: 連続モード部
図2
図3
図4
図6
図7
図8
図9
図12
図1
図5
図10
図11
図13