(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記遮光部材は、前記導光部材の前記一方の端部に形成された被係止部と係止する係止部と、前記導光部材の前記出射面と対向する反射面を覆う連結部とが一体で形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の照明装置。
前記導光部材の前記他方の端部に設けられた前記第2の光源から発光された光が入射する入射面は、前記切り欠き部と前記第2の光源との間に配置されることを特徴とする請求項1ないし7の何れか1項に記載の照明装置。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明を適用できる実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。本実施形態は、照明装置と、この照明装置が適用されるイメージセンサユニット10と、このイメージセンサユニット10が適用される画像読取装置および画像形成装置である。画像読取装置および画像形成装置では、イメージセンサユニット10が被照明体としての原稿Pに光を照射し、反射光を電気信号に変換することで画像を読み取る。
以下の説明においては、三次元の各方向を、X,Y,Zの各矢印で示す。X方向が主走査方向であり、Y方向が主走査方向に直角な副走査方向であり、Z方向が垂直方向(上下方向)である。
【0010】
(第1の実施形態)
まず、本実施形態に係る画像読取装置または画像形成装置の一例である多機能プリンタ(MFP;Multi Function Printer)の構造について
図2を参照して説明する。
図2は、MFP100の外観を示す斜視図である。
図2に示すように、MFP100は、原稿Pからの反射光を読み取る画像読取手段としての画像読取部102と、記録媒体としてのシート101(記録紙)に原稿Pの画像を形成(印刷)する画像形成手段としての画像形成部113とを備えている。
【0011】
画像読取部102はいわゆるイメージスキャナーの機能を有するものであり、例えば以下のように構成される。画像読取部102は、筐体103と、原稿載置部としてのガラス製の透明板からなるプラテンガラス104と、原稿Pを覆うことができるように筐体103に対して開閉自在に設けられるプラテンカバー105とを備えている。
筐体103の内部には、照明装置を備えたイメージセンサユニット10、保持部材106、イメージセンサユニットスライドシャフト107、イメージセンサユニット駆動モータ108、ワイヤ109、信号処理部110、回収ユニット111、給紙トレイ112などが収納されている。
【0012】
イメージセンサユニット10は、例えば密着型イメージセンサ(CIS;Contact Image Sensor)ユニットである。保持部材106は、イメージセンサユニット10を囲むように保持する。イメージセンサユニットスライドシャフト107は、保持部材106をプラテンガラス104に沿って副走査方向に案内する。イメージセンサユニット駆動モータ108は、イメージセンサユニット10と原稿Pとを相対的に移動させる移動部であり、具体的には保持部材106に取り付けられたワイヤ109を動かす。回収ユニット111は筐体103に対して開閉自在に設けられ、印刷されたシート101を回収する。給紙トレイ112は、所定のサイズのシート101を収容する。
【0013】
上述したように構成される画像読取部102では、イメージセンサユニット駆動モータ108がイメージセンサユニットスライドシャフト107に沿ってイメージセンサユニット10を副走査方向に移動させる。この際、イメージセンサユニット10はプラテンガラス104上に載置された原稿Pを光学的に読み取って、電気信号に変換することで、画像の読み取り動作を行う。
【0014】
図3は画像形成部113の構造を示す概略図である。
画像形成部113はいわゆるプリンタの機能を有するものであり、例えば以下のように構成される。画像形成部113は筐体103内部に収容されており、
図3に示すように、搬送ローラ114と、記録ヘッド115とを備えている。記録ヘッド115は、例えばシアンC、マゼンタM、イエローY、黒Kのインクを備えたインクタンク116(116c,116m,116y,116k)と、これらのインクタンク116にそれぞれ設けられた吐出ヘッド117(117c,117m,117y,117k)から構成される。また、画像形成部113は、記録ヘッドスライドシャフト118、記録ヘッド駆動モータ119、記録ヘッド115に取り付けられたベルト120を有している。
【0015】
上述したように構成される画像形成部113では、給紙トレイ112から供給されたシート101は、搬送ローラ114によって記録位置まで搬送される。記録ヘッド115は、記録ヘッド駆動モータ119によりベルト120を機械的に動かすことで、記録ヘッドスライドシャフト118に沿って印刷方向(主走査方向)に移動しつつ電気信号を基にシート101に対して印刷を行う。印刷終了まで上述した動作を繰り返した後、印刷されたシート101は搬送ローラ114によって回収ユニット111に排出される。
なお、画像形成部113としてインクジェット方式による画像形成装置を説明したが、電子写真方式、熱転写方式、ドットインパクト方式などどのような方式であっても構わない。
【0016】
次に、本実施形態のイメージセンサユニット10について図面を参照して説明する。
図4は、イメージセンサユニット10の斜視図である。
図5は、イメージセンサユニット10の分解斜視図である。
図6は、イメージセンサユニット10を副走査方向に沿って切断した断面図である。
イメージセンサユニット10は、フレーム11、導光部20、光源50、基板55、集光体58、イメージセンサ60などを備えている。これらの構成部材のうち、導光部20および光源50は、照明装置として機能させることができる。また、上述した構成部材のうち、フレーム11、導光部20、基板55、集光体58、イメージセンサ60は、読み取る原稿Pの主走査方向の寸法に応じた長さに形成されている。
【0017】
フレーム11は、イメージセンサユニット10の各構成部材を収容する収容部材である。フレーム11は、主走査方向に長い略直方体であり、内部には各構成部材を位置決めして支持できるように形成されている。
図6に示すように、フレーム11の上側の略中央には、集光体58を収容する集光体収容部12が主走査方向に形成されている。また、フレーム11には、集光体収容部12を挟んだ両側には導光部20を収容する導光収容部13が主走査方向に形成されている。導光収容部13内には、後述する連結部45の係合突起17と係合させるための係合部14が主走査方向に間隔をあけて複数形成されている(
図5を参照)。また、フレーム11の略中央には、基板55を配置するための基板収容部15が主走査方向に亘ってフレーム11の下側から凹状に形成されている。基板収容部15に収容された基板55は、例えば固定ネジにより固定される。また、フレーム11の主走査方向の両端には、光源50が配置される空間16がフレーム11の上下方向に開口して形成されている(
図5を参照)。また、フレーム11は、例えば、黒色に着色された遮光性を有する樹脂材料により形成される。樹脂材料には、例えばポリカーボネートが適用できる。
【0018】
導光部20は、光源50から発光された光をライン状に原稿Pへと導く。
本実施形態のイメージセンサユニット10は、原稿Pに照明される照度を増やすために、2つの導光部20(第1の導光部20a、第2の導光部20b)を有すると共に、1つの導光部20に対して長手方向の両端にそれぞれ光源50が配置される。
第1の導光部20aおよび第2の導光部20bは同一の構成であり、
図4に示すイメージセンサユニット10の中心線cと主走査方向に配置された集光体58とが交差する点Oを中心に点対称に配置されている。ここでは、第1の導光部20aを中心に説明する。
【0019】
図7は、
図6のうち第1の導光部20aなどを示した斜視図である。
導光部20aは、導光部材21と遮光部材30とを有し、遮光部材30が導光部材21を保持することで構成されている。
導光部材21は、例えばアクリル系の樹脂などの透明な材料により形成され、主走査方向に長い棒状に形成されている。
導光部材21は、主走査方向の両端部のうち一方の端部に第1の光源50aからの光を入射させる入射面22aが形成され、他方の端部に第2の光源50bからの光を入射させる入射面22bが形成されている。第1の入射面22aおよび第2の入射面22bは、主走査方向に対して直交している。
【0020】
図8は、導光部材21の断面図、正面図および側面図である。導光部材21には、原稿Pと対面する面に導光部材21内に入射された光を原稿Pに向かって出射させる出射面23が形成されている。出射面23は、上側に凸状の円弧状に形成されている。また、導光部材21は、出射面23と対向する面に、入射面22a、22bから入射された光を反射させて導光部材21の長手方向に伝搬させる反射面24が形成されている。反射面24には、複数の拡散部25が長手方向に間隔をあけて形成されている。拡散部25はプリズム形状に形成され、拡散部25に入射された光を反射面24の下側に向かって拡散させる。下側に向かって拡散された光は、後述する遮光部材30の反射面49により反射されることで、導光部材21の出射面23から上側に向かって出射される。
【0021】
また、出射面23および反射面24以外の面は、それぞれ入射された光を反射させる反射面として機能する。すなわち、導光部材21には、出射面23の一方側に隣接する反射面26と、他方側に隣接する反射面27と、反射面24と反射面26との間に位置する反射面28とが形成されている。
図7に示すように、導光部材21の一方の端部には、被係止部として係止爪29が一体で形成されている。係止爪29は、反射面27から導光部材21の長手方向に対して直交する方向に突出している。
【0022】
遮光部材30は、例えばポリカーボネートなどにより形成され、導光部材21よりも主走査方向に僅かに長く形成されている。遮光部材30は、光の反射率を向上させるために例えば白色に着色されている。
遮光部材30は、一方の端部に形成された第1の包囲部31と、他方の端部に形成された第2の包囲部35と、第1の包囲部31と第2の包囲部35とを繋ぐ連結部45とを有している。
第1の包囲部31は、主走査方向で見たときに外形が略矩形状であって、主走査方向に貫通する挿通孔32を有する略筒状に形成されている。挿通孔32は、導光部材21の断面形状よりも大きな形状であり、導光部材21を挿入可能である。導光部材21が遮光部材30によって保持された状態では、導光部材21の一方の端部は挿通孔32内に位置することで第1の包囲部31によって覆われる。
図9は、第1の包囲部31を
図7に示す矢印A方向から見た斜視図である。
図9に示すように、第1の包囲部31は、上部の端面から主走査方向に向かって突出する庇部33が形成されている。また、第1の包囲部31には、導光部材21の係止爪29に係止する凹状の係止部34が形成されている。係止部34は、挿通孔32に隣接した位置であって、第1の包囲部31の端面から連続して主走査方向に凹状に形成されている。なお、係止部34は、導光部材21を遮光部材30によって保持させるときに、後述するように導光部材21の挿入方向に沿って形成されている。
【0023】
第2の包囲部35は、主走査方向で見たときに外形が略矩形状であって、主走査方向に貫通する挿通孔36を有する略筒状に形成されている。挿通孔36は、導光部材21の断面形状よりも大きな形状であり、導光部材21を挿入可能である。導光部材21が遮光部材30によって保持された状態では、導光部材21の他方の端部は挿通孔36内に位置することで第2の包囲部35によって覆われる。
図10は、第2の包囲部35の正面図および側面図である。
図10では、導光部材21を二点鎖線で示している。第2の包囲部35のうち上部37は導光部材21を上側から覆う。また、側部38および側部39は、導光部材21の反射面26、反射面27を側方から覆う。また、下部40は、導光部材21の反射面24、反射面28を下側から覆う。
【0024】
第2の包囲部35は、上部37の端面から主走査方向に突出する庇部41が形成されている。庇部41は、第1の包囲部31の庇部33と同一形状である。第2の包囲部35は、上部37から第1の包囲部31側に向かって突出する遮光部42を有している。遮光部42は、導光部材21の出射面23を上側から覆うことで、漏れ光を遮蔽することができる。
遮光部42が形成された領域(
図10に示すQ)では、遮光部42に隣接して、第2の包囲部35の側部39が切り欠かれた切り欠き部43が形成されている。したがって、遮光部42が形成された領域では、導光部材21の反射面26および反射面28の一部が露出される。
【0025】
連結部45は、断面略U字状であって、主走査方向に沿って導光部材21と略同一の長さに形成されている。具体的には、連結部45は、第2の包囲部35のうち集光体58が配置される側を開口した断面形状である。導光部材21が遮光部材30によって保持された状態では、導光部材21の略半分が連結部45によって覆われる。
図11は、
図6に示す導光部20aの拡大図である。
図11に示すように、連結部45は、第2の包囲部35のうち遮光部42および側部39を省略した形状である。連結部45のうち上部46は、導光部材21の出射面23の一部を上側から覆うことにより、原稿Pに出射させる光の方向を規制する。また、側部47は、導光部材21の反射面27を側方から覆う。また、下部48は、導光部材21の反射面24を下側から覆う。
【0026】
ここで、下部48の内周面の一部は、断面略U字状の開口方向に向かって下側に傾斜する反射面49が形成されている。反射面49は、導光部材21の拡散部25によって下側に向かって拡散された光を導光部材21の出射面23側に反射させる。なお、連結部45の上部46の内周面および側部47の内周面も光を反射させる機能を有している。
また、側部47の外側面には、長手方向に間隔をあけて複数の被係合部としての係合突起17が形成されている。係合突起17はフレーム11の係合部14と係合することで、遮光部材30がフレーム11内で保持される。
【0027】
導光部材21を遮光部材30によって保持させる場合には、導光部材21の他方の端部を遮光部材30の第1の包囲部31の挿通孔32に挿入した後、連結部45内から、遮光部材30の第2の包囲部35の挿通孔36の順に挿入する。導光部材21の係止爪29が遮光部材30の第1の包囲部31の係止部34に係止するまで、導光部材21を挿入することで、導光部材21が遮光部材30によって保持される。このように、係止部34は導光部材21の挿入方向に沿って形成されている。
【0028】
光源50は、光を発光することで導光部20を介して原稿Pに光を出射する。光源50には、LEDチップ51が実装されたLEDモジュール52が用いられている。本実施形態は、第1の導光部20aの長手方向の両端に第1の光源50a、第2の光源50bが配置され、第2の導光部20bの長手方向の両端に第3の光源50c、第4の光源50dが配置される。第1の光源50a〜第4の光源50dは、同一の構成であり、以下では、第1の導光部20aの両端に配置される第1の光源50a、第2の光源50bを中心に説明する。
図7に示すように、光源50としてのLEDモジュール52は、表面にLEDチップ51が実装されたいわゆる表面実装型のLEDモジュールである。LEDモジュール52は、略直方体に形成された筐体53を有する。筐体53の表面の一部には凹状に形成され、発光部としてのLEDチップ51が配置されている。ここでは、複数(例えば3つ)のLEDチップ51(51a、51b、51c)が、透明樹脂によって封止された状態で配置されている。LEDチップ51a、51b、51cには、例えば赤、緑および青などの発光波長を有するLEDチップが適用できる。
【0029】
基板55は、主走査方向に長い平板状に形成される。基板55の実装面56は、上下方向に対して直交している。基板55の実装面56上には、LEDモジュール52を発光させるための駆動回路などが実装されている。
集光体58は、原稿Pからの反射光をイメージセンサ60上に結像する光学部材である。集光体58は、例えば複数の正立等倍結像型の結像素子(ロッドレンズ)が主走査方向に直線状に配列されるロッドレンズアレイが適用できる。集光体58は、フレーム11の集光体収容部12に上側から挿入され、導光収容部13内に保持される。なお、集光体58は、イメージセンサ60上に結像できればよく、上述した構成に限定されない。集光体58には各種マイクロレンズアレイなど、従来公知の各種集光機能を有する光学部材が適用できる。
【0030】
イメージセンサ60は、基板55に実装され、集光体58の下側に配置される。
図7に示すように、イメージセンサ60は、イメージセンサユニット10の読み取りの解像度に応じた複数の受光素子(受光素子は光電変換素子ということもある)から構成されるイメージセンサIC61の所定数を基板55の実装面56上に主走査方向に直線状に配列して実装される。イメージセンサ60は、原稿Pから反射され集光体58によって結像された反射光を受光して電気信号に変換する。なお、イメージセンサ60は、原稿Pから反射された反射光を電気信号に変換できるものであればよく、上述した構成に限定されない。イメージセンサIC61には、従来公知の各種イメージセンサICが適用できる。
【0031】
上述したように構成されるイメージセンサユニット10の組み立て方法について説明する。まず、イメージセンサ60を予め実装した基板55の長手方向の両端に、第1の光源50a〜第4の光源50dとしてのLEDモジュール52を実装する。
次に、LEDモジュール52が実装された基板55をフレーム11の下側から基板収容部15に挿入して、例えば固定ネジにより固定する。このとき、LEDモジュール52は、フレーム11の空間16内に配置される。次に、集光体58をフレーム11の上側から集光体収容部12に挿入して、例えば接着剤により固定する。また、第1の導光部20aおよび第2の導光部20bをフレーム11の上側から導光収容部13にそれぞれ挿入する。フレーム11の導光収容部13に形成された係合部14が導光部20a、20bの連結部45に形成された係合突起17と係合することにより、導光部20a、導光部20bがフレーム11に保持される。このとき、第1の包囲部31の庇部33および第2の包囲部35の庇部41がそれぞれLEDモジュール52bの筐体53の上部に載置される。
【0032】
図1は、
図4に示すII−II線の断面図(あるいは
図11に示すII−II線も参照)であり、導光部20aがフレーム11に保持された状態を示している。
図1に示すように、導光部20aがフレーム11に保持された状態では、導光部材21の入射面22aに第1の光源50aのLEDチップ51が対面し、導光部材21の入射面22bに第2の光源50bのLEDチップ51が対面する。
このとき、入射面22bは、第2の光源50bと、切り欠き部43との間に配置される。また、第1の包囲部31が導光部材21の一方の端部を覆い、第2の包囲部35が導光部材21の他方の端部を覆う。
【0033】
上述したように構成されるイメージセンサユニット10では、光源50を発光させることにより、
図6に示すように、第1の導光部20aおよび第2の導光部20bから原稿Pの下面に対して矢印R1、R2に示すように光を出射する。したがって、原稿Pには読取ラインS(主走査方向)に亘ってライン状に光が出射される。この光は原稿Pによって反射されることで、集光体58を介して反射光がイメージセンサ60上に結像される。イメージセンサ60は、結像された反射光を電気信号に変換することで、原稿Pの下面の画像を読み取ることができる。
【0034】
イメージセンサ60が反射光を1走査ライン分読み取ることで、原稿Pの主走査方向における1走査ラインの読み取り動作を完了する。1走査ラインの読み取り動作終了後、原稿Pの副走査方向への相対的な移動に伴い、上述する動作と同様に次の1走査ライン分の読み取り動作が行われる。このようにイメージセンサユニット10が副走査方向に移動しながら1走査ライン分ずつ読み取り動作を繰り返すことで、原稿Pの全面が順次走査されて反射光により画像の読み取りが行われる。
【0035】
上述したように構成されるイメージセンサユニット10では、読み取り動作時には高温になり、停止時には室温付近まで冷却される。このとき、導光部材21は、フレーム11あるいは遮光部材30と異なる材料により形成されているために、フレーム11や遮光部材30との間で伸縮率が異なる。具体的には、導光部材21は、フレーム11や遮光部材30よりも伸縮率が大きいため、高温になるほど長手方向に伸張し、低温になるほど長手方向に収縮する。
ここで、導光部材21の一方の端部は係止爪29により遮光部材30に係止されているために固定端となる。したがって、第1の光源50aと入射面22aとの隙間は温度に関わらずほぼ一定である。一方、導光部材21の他方の端部は遮光部材30に係止されていないために自由端となる。したがって、第2の光源50bと入射面22bとの隙間は、導光部材21が伸縮することによって変動する。
【0036】
特に、導光部材21が収縮して、第2の光源50bと入射面22bとの隙間が大きくなった場合には、第2の包囲部35の挿通孔36の内周面が露出される。そのため、従来では、第2の光源50bから発光された光が、挿通孔36の内周面に直接、反射される光が増えて、反射された光が導光部材21の出射面23から原稿Pに向かって出射され、漏れ光として多く発生していた。すなわち、雰囲気温度による導光部材21の伸縮に応じて漏れ光が変動するために、導光部材21から出射され原稿Pに照射される照度を均一化することが困難であった。
そこで、本実施形態では、第2の包囲部35の上部37から第1の包囲部31に向かって突出する遮光部42が形成したことにより、挿通孔36の内周面に反射された光が遮光部42により遮蔽されることから、原稿Pに向かって出射されることを防止することができる。また、遮光部42により遮蔽された光は、遮光部42により反射され、
図1に示すように、遮光部42により反射された光の一部が導光部材21内を通って切り欠き部43を通して、導光部20aの下側に出射される。すなわち、導光部20aの下側に出射された光は、フレーム11により減光され、漏れ光の発生を防止することができる。したがって、導光部材21が伸縮した場合であっても、原稿Pに照明される照度を均一化することができる。
【0037】
ここで、比較例として遮光部を形成しない遮光部材を用いたときの光の照度と、実施例として本実施形態の遮光部42を形成した遮光部材30を用いたときの光の照度について解析する。
(比較例)
図12Aは、比較例の遮光部材70の斜視図である。
図12Aに示すように、遮光部材70の包囲部(第2の包囲部)71は、本実施形態の遮光部を形成されていないことを除き実施例と同様の形状であり、同一符号を付して説明を省略する。
図13Aは、比較例の遮光部材70の包囲部71と導光部材21との関係を示す断面図である。ここでは、比較例の遮光部材70の包囲部71の主走査方向の寸法tを3mmとする。包囲部71の一方側の端部からの導光部材21の距離L1を変更させたときに、第2の光源50bから主走査方向(x方向)に応じた読取ラインSの照度を測定する。
【0038】
図14Aは、測定した照度の結果を示すグラフであり、縦軸が照度[W/mm
2]を示
し、横軸が光源50bからの距離x[mm]を示している。また、
図14Aにおいて、実線で示す特性線81がL1=0.7mmのときの照度変化であり、破線で示す特性線82がL1=1.7mmのときの照度変化であり、一点鎖線で示す特性線83がL1=2.7mmのときの照度変化である。
図14Aに示すように、遮光部を形成しない場合、導光部材21の入射面22bと第2の光源50bとの隙間が大きくなるほど漏れ光が増えてしまい、照度の均一化を図ることができない。
【0039】
(実施例)
図12Bは、実施例の遮光部材30の斜視図であり、
図7に示す矢印B方向から見た図に相当する。遮光部材30は、上述した実施形態と同様の形状であり、同一符号を付して説明を省略する。
図13Bは、実施例の遮光部材30の第2の包囲部35と導光部材21との関係を示す断面図である。ここでは、実施例の遮光部材30の第2の包囲部35のうち遮光部42を除いた主走査方向の寸法tを3mmとし、遮光部42の主走査方向の寸法uを2mmとする。第2の包囲部35の一方側の端部からの導光部材21の距離L2を変更させたときに、第2の光源50bから主走査方向(x方向)に応じた読取ラインSの照度を測定する。
【0040】
図14Bは、測定した照度の結果を示すグラフであり、縦軸が照度[W/mm
2]を示
し、横軸が光源50からの距離x[mm]を示している。また、
図14Bにおいて、実線で示す特性線91がL2=0.7mmのときの照度変化であり、破線で示す特性線92がL2=1.7mmのときの照度変化であり、一点鎖線で示す特性線93がL2=2.7mmのときの照度変化である。
図14Bに示すように、遮光部42を形成した場合、導光部材21の入射面22bと第2の光源50bとの隙間が大きくなったとしても比較例と比べて漏れ光が増えることがなく、照度の均一化を図ることができる。
【0041】
以上、本実施形態によれば、第2の包囲部35は、導光部材21の一方の端部側に突出し導光部材21の出射面23を覆う遮光部42と、遮光部42に隣接して導光部材21の反射面の一部、具体的には反射面26を露出させる切り欠き部43とを有する。このように構成することで、特に、導光部材21が収縮して第2の光源50bと入射面22bとの隙間が大きくなった場合であっても、第2の光源50bから直接、第2の包囲部35の挿通孔36の内周面によって反射された光を遮光部42によって遮蔽することで原稿Pに出射されることを防止できる。また、遮光部42により遮蔽された光は、遮光部42により反射され、その一部を切り欠き部43を通して逃がすことで、再び原稿Pに出射されることを防止できる。したがって、雰囲気温度によって導光部材21が伸縮した場合であっても、導光部材21から出射されて原稿Pが照明される照度を均一化することができる。
【0042】
また、本実施形態では、切り欠き部43は、出射面23に隣接する反射面26を露出させている。ここで、切り欠き部43が導光部材21の反射面のうち出射面23の対向する反射面24を露出させた場合には、多くの光が切り欠き部43を通して逃げてしまい、導光部材21から出射される光量が低下してしまうおそれがある。そこで、切り欠き部43が出射面23に隣接する反射面26を露出させることで遮光部42により反射された光を適度に逃がし、導光部材21から出射される光量を低下させないようにしている。
【0043】
また、本実施形態では、遮光部材30には、導光部材21の一方の端部に形成された係止爪29と係止する係止部34と、導光部材21の出射面23と対向する反射面24を覆う連結部45とが一体で形成されている。したがって、導光部材21と遮光部材30とを組み付けるだけで、導光部材21の一方の端部を固定端となるよう係止され、導光部材21の他方の端部を自由端となるように第2の包囲部35により摺動可能に覆うことができる。
また、本実施形態では、導光部材21が遮光部材30を介してフレーム11に保持されている。したがって、フレーム11の狭い空間内に導光部材21と遮光部材30とを別々に組み付ける必要がないので、組み付けを容易に行うことができる。
【0044】
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態の遮光部材について
図15を参照して説明する。なお、第1の実施形態と同様の構成は、同一符号を付してその説明を省略する。
図15は、本実施形態の遮光部材の構成を示す斜視図である。
本実施形態の遮光部材85は、第1の包囲部86が断面略U字状であって、連結部45と同様に集光体58が配置される側を開口した断面形状である。したがって、導光部材21が遮光部材85に保持された状態では、導光部材21の一方の端部の一部のみが第1の包囲部86によって覆われる。具体的には、導光部材21の一方の端部のうち、出射面23の一部および出射面23に隣接する反射面26が露出させる。
【0045】
また、第1の包囲部86には、導光部材21の係止爪29に係止する係止部87が形成されている。本実施形態の係止部87は、第1の包囲部86の端面から主走査方向から離れた位置であって、主走査方向に対して直交する方向に沿って形成された孔である。
一方、遮光部材85の第2の包囲部35は、第1の実施形態と同様に挿通孔36が形成されている。したがって、導光部材21を遮光部材85によって保持させる場合、第1の実施形態と異なり、導光部材21の他方の端部を第1の包囲部86ではなく、直接、第2の包囲部35の挿通孔36に挿入する。その後、導光部材21を主走査方向と直交する方向から遮光部材85内に嵌め込むように挿入する。このとき、導光部材21の係止爪29を主走査方向と直交する方向から第1の包囲部86の係止部87の孔に沿って挿入することで、導光部材21が遮光部材85によって保持される。
【0046】
このように、遮光部材85の第1の包囲部86を主走査方向に対して直交する方向に開口させることで、導光部材21の他方の端部を第2の包囲部35の挿通孔36のみに挿入すればよく、導光部20を容易に組み立てることができる。また、導光部材21の他方の端部を第2の包囲部35の挿通孔36のみに挿入すれば組み立てられるので、導光部材21が挿通孔36に挿入するときに両者が接触してしまう長さを少なくでき、導光部材21が傷付くことを防止することができる。
また、第1の包囲部86に形成された係止部87は、導光部材21を主走査方向と直交する方向から遮光部材85内に嵌め込むときの挿入方向に沿った孔である。この孔により、導光部材21を遮光部材85内に嵌め込むだけで、導光部材21の一方の端部を固定端となるよう係止させることができる。また、係止部87は主走査方向に対して直交する方向に沿って形成された孔であるために、導光部材21の係止爪29を係止部87に係止することで、導光部材21の主走査方向における位置決め精度を向上させることができる。
【0047】
また、本実施形態の第1の包囲部86は、端面に位置合わせ部88が一体で形成されている。位置合わせ部88は、第1の包囲部86の端面から主走査方向に沿って突出する、例えば複数(2つ)の円柱状の突起89である。位置合わせ部88は、後述する第1の光源95aの回路基板97の被位置合わせ部98に係合される。
【0048】
第1の光源95aは、LEDチップ51が配置されたトップビュータイプの表面実装型のLEDパッケージ96が回路基板97上に実装して構成されている。回路基板97は、被位置合わせ部98が形成される。被位置合わせ部98は、例えば複数(2つ)の挿入孔99である。したがって、第1の包囲部86の位置合わせ部88を回路基板97の被位置合わせ部98に係合することで、遮光部材85を介して導光部材21と第1の光源95aとが位置決めされる。なお、位置合わせ部88の突起89を被位置合わせ部98の挿入孔99に挿入し、回路基板97から露出する突起89の先端を熱かしめすることで、遮光部材85と回路基板97とを結合することができる。また、回路基板97には上述した基板55とLEDパッケージ96とを電気的に接続するための回路パターンが形成され、回路基板97を基板55に接続することで、基板55からLEDパッケージ96に給電される。
なお、第2の包囲部35にも位置合わせ部88を形成してもよく、導光部20の他方の端部に配置される第2の光源95bを第1の光源95aと同様に構成してもよい。
【0049】
以上、本発明を上述した実施形態と共に説明したが、本発明は上述した実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲内で変更などが可能であり、上述した実施形態を適宜、組み合わせてもよい。
例えば、第1の実施形態では、導光部材21の反射面24に拡散部25を形成する場合について説明したがこの場合に限られない。例えば反射面24にシルク印刷などによる光反射性の塗料からなる光拡散パターンを形成してもよい。入射面22から入射された光は光拡散パターンによって拡散されることで、出射面23から出射され原稿Pに照射される。この場合には、遮光部材30の連結部45を省略して、第1の包囲部31と第2の包囲部35とを別々に構成することができる。
【0050】
また、第1の実施形態では、集光体58の両側に第1の導光部20aと第2の導光部20bとを配置するイメージセンサユニット10について説明したが、この場合に限られず、第1の導光部20aまたは第2の導光部20bの何れか一方のみで構成してもよい。
また、第1の実施形態では、フレーム11の上方向を覆うように平板状のカバーガラスを配置してもよい。カバーガラスを配置することで、フレーム11内に塵が侵入するのを防止することができる。なお、カバーガラスはガラスに限られず、例えばアクリルやポリカーボネートなどの透明な樹脂材料の表面に必要に応じてハードコートを施した部材が適用できる。