(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5874073
(24)【登録日】2016年1月29日
(45)【発行日】2016年3月1日
(54)【発明の名称】光源装置、照明装置及び表示装置
(51)【国際特許分類】
F21S 2/00 20160101AFI20160216BHJP
G09F 13/04 20060101ALI20160216BHJP
G09F 13/14 20060101ALI20160216BHJP
【FI】
F21S2/00 480
F21S2/00 110
G09F13/04 D
G09F13/04 P
G09F13/04 R
G09F13/14
【請求項の数】6
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2011-529925(P2011-529925)
(86)(22)【出願日】2010年9月2日
(86)【国際出願番号】JP2010064987
(87)【国際公開番号】WO2011027804
(87)【国際公開日】20110310
【審査請求日】2013年6月24日
【審判番号】不服2014-22519(P2014-22519/J1)
【審判請求日】2014年11月5日
(31)【優先権主張番号】特願2009-203064(P2009-203064)
(32)【優先日】2009年9月2日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】500420476
【氏名又は名称】株式会社オプトデザイン
(74)【代理人】
【識別番号】110000039
【氏名又は名称】特許業務法人アイ・ピー・ウィン
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 榮一
(72)【発明者】
【氏名】福岡 謙二
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 弘泰
【合議体】
【審判長】
島田 信一
【審判官】
一ノ瀬 覚
【審判官】
櫻田 正紀
(56)【参考文献】
【文献】
特開2009−110696(JP,A)
【文献】
特開2003−141906(JP,A)
【文献】
特開2008−27886(JP,A)
【文献】
特開2008−300298(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2005/0083691(US,A1)
【文献】
特開2007−234470(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21S 2/00
F21S 8/00
F21S 8/04
G09F13/04
G09F13/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
発光ダイオードと、
前記発光ダイオードが底部の中央に固定され、前記底部の縁部から側壁部が所定の高さ立設されて、前記発光ダイオードと対向する側に開口を有し、内壁面が反射部材で形成された箱型のハウジングと、
前記ハウジングの開口を覆い、周囲が前記ハウジングの開口の縁部で固定された光導通反射板を備え、
複数個互いに連接して凸状曲面上へと設置して使用するための光源装置において、
前記側壁部のうち、他の光源装置の側壁部と接する少なくとも1つの側壁部は、前記底部に対して90°<θ≦150°の角度をもって立設され、且つこの側壁部の前記ハウジングの開口側に高さの異なる光導通孔が交互に設けられていることを特徴とする光源装置。
【請求項2】
前記側壁部のうち、第1の対向する一対の側壁部は前記底部に対して90°<θ≦150°の角度をもって立設され、前記第1の対向する一対の側壁部と隣り合う第2の対向する一対の側壁部は前記底部に対して90°以上の角度をもって立設されており、前記第1の対向する一対の側壁部と前記第2の対向する一対の側壁部の前記ハウジングの開口側に光導通孔が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の光源装置。
【請求項3】
請求項1又は2の光源装置を、前記底部に対する角度θが等しい前記側壁部同士が接するように複数個連接することによって構成したことを特徴とする照明装置。
【請求項4】
前記光源装置は前記底部及び前記光導通反射板の形状が等多角形状のものであり、前記光源装置を複数個正多面体状、球面状又は球状に連接することによって構成したことを特徴とする請求項3に記載の照明装置。
【請求項5】
前記光源装置は前記底部及び前記光導通反射板の形状が長方形状をしていると共に前記発光ダイオードが前記底部の長手方向に沿った中央に所定の間隔を隔てて複数個配置されているものであり、前記光源装置を前記長手方向が垂直方向となるように横方向に複数個半円状又は円筒状に連接することによって構成したことを特徴とする請求項3に記載の照明装置。
【請求項6】
請求項3に記載の照明装置の光導通反射板又は拡散板の外方に表示板が設けられていることを特徴とする表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光源装置、照明装置及び表示装置に関し、さらに詳しくは、光源に指向性の強い点光源を用いて、円柱の外壁面等の凸状曲面上に設置されてもこの点光源からの光で均一な照度分布の照明光を得ることのできる光源装置、照明装置及び表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、駅構内や地下街などの空間に設置されている円柱の表面に広告を設けたものが多くみられるようになっている。これらの広告はこれまでポスターの掲示が主流であったが、円柱を取り巻くように内照式の看板を設置したものもみられるようになってきている。
【0003】
また、近年、発光ダイオード(以下、「LED」という)の研究、開発が急速に進み、様々なタイプのLEDが開発・製品化され、幅広い分野で使用されている。これらのLEDは、その低消費電力、長寿命、小型といった特徴により、例えば液晶パネル用バックライト、各種の表示板、電光掲示板、電飾装置、照明装置などにおいて多く使用されている。
【0004】
これらの表示装置等に使用される光源装置としては、均一に発光する面状光源が要求されるが、LEDは光の指向性が強いため、そのまま表示装置等に使用するには適していない。そのため、LEDを光源として用いた、面状の均一な照度分布の照明光を得るための従来の光源装置としては、光の放射面に反射手段を設けて光を多重反射させたものが知られている。
【0005】
例えば、下記特許文献1にはLEDのような指向性の強い光源を用いても、LEDの放射方向の厚みを増大させることなく広い面積で均一な照明光を得ることのできる面照明光源装置及びこれを用いた面照明装置の発明が開示されている。
【0006】
下記特許文献1に記載された面照明光源装置は、指向性の強い発光源と、該発光源の放射方向に放射面を有する導光体と、前記発光源に囲設されると共に前記導光体の放射面以外の面を閉鎖するケーシングとによって構成される面照明光源装置において、前記ケーシングと前記導光体の間の全体に設けられた内側反射手段と、前記放射面に設けられ、前記発光源からの光を所定の割合で反射させる放射側反射手段とを具備している。このケーシングの側面は必ずしも背面に対して垂直でなくてもよく、側面が上方に向かって広がった形状となっている。このような形状のケーシングを有する面照明光源装置を多数マトリクス状に配列してできた面照明装置では、隣接するケーシングの間に余剰の空間が形成されている。このため、この余剰の空間を、例えば構造材や電気配線などに用いることができる。
【0007】
しかし、これらの光源装置においては、単体では面状の均一な照度分布の照明光を得ることができるが、光源装置を複数個連接して大型の面照明装置としたときに、光源装置の連接部が暗くなり、照明装置の光出射面全体で均一な照明光を得ることができないという課題があった。この課題を解消するべく、光源装置を複数連接した照明装置において、光源装置の連接部が暗くなることがなく、照明装置の光出射面全体で均一な照明光を得るために、光源装置の連接部にあたる側壁部に開孔を設けた構成のものも知られている。
【0008】
例えば、下記特許文献2には、面照明ユニットを複数配置して面照明装置を構成した場合に面照明ユニットを効率的に使用できる面照明ユニット及び面照明装置の発明が開示されている。なお、下記特許文献2は本願の出願人に係る特許出願の公開公報である。
以下、
図14を参照して、下記特許文献2に開示されている面照明ユニット及び面照明装置を説明する。なお、
図14は、面照明装置における二つの面照明光源装置の境界部分の拡大断面図である。
【0009】
面照明装置20は、面照明ユニット22を用いた面照明光源装置21をマトリクス状に複数配置することにより構成されている。面照明光源装置21は面照明ユニット22の底面部の中央に光源23が配置されたものである。面照明ユニット22は、底面部24、及び底面部24から立設する側壁部25を有するケーシングと、底面部24と光の放射方向に所定の間隔を隔てて配置される光学反射板26とを備えており、全体として箱型をなしている。
【0010】
底面部24、側壁部25の内側には、反射面が形成され、光を反射する機能を有している。また、光学反射板26の底面部と対向する面にも反射面が形成されている。光学反射板26には、光源からの光の反射量(又は光の透過量)を調接するために溝や孔などの開口部27が設けられ、開口部27は、光学反射板26をカッティングプロッタ等で切り抜くことにより作成される。また、面照明ユニット22の側壁部25には、光学反射板26の開口部27に連続する孔28(側壁孔)が設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】特開2008−027886号公報
【特許文献2】特開2009−110696号公報(段落〔0018〕、〔0019〕、〔0032〕、〔0066〕、
図8)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
上記特許文献2に開示されているように、従来の面照明装置においては、面照明光源装置の境目部分の上部であるA箇所(
図9参照)は、側壁部があるため、光が当たり難く暗くなってしまい、均一な照明とならなかった。しかしながら、上記特許文献2に開示されている面照明装置においては、面照明ユニットの側壁部にも光学反射板の丸孔から連続した孔(側壁孔)が設けられているため、この側壁孔を通過する光により、側壁部の上部においても光が十分に得られ、全体的に均一な照明光を得ることができる。
【0013】
しかし、上記特許文献2に開示されている面照明装置においては、光源装置を一平面上に配置した場合には均一な照度分布の照明光を得ることができるが、凸状の曲面等に配置する場合には光源装置の連接部に対応する部分が広がるため、その部分が暗くなり、照明装置の光出射面全体で均一な照明光を得ることが困難になる。すなわち、上記特許文献2に開示されている面照明光源装置を始め、従来の光源装置は光出射面から垂直方向に所定の距離離れた位置で、光源装置の直上の光出射面に相当する面積において、照度分布が均一になるように設計されている。しかし凸状曲面等にこのような光源装置を配置する場合には、光源装置の直上の照度分布が均一であっても、凸状曲面上の連接部においては照度が不足し、連接部が暗くなってしまっていた。
【0014】
そこで、本発明においては、指向性の強い点光源からの光を用い、凸状曲面等に配置する場合にも連接部が暗くならず、全体として均一な照度分布の照明光を得ることができる光源装置及び表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
前記課題を解決するために、本発明の光源装置は、
発光ダイオードと、前記
発光ダイオードが底部の中央に固定され、前記底部の縁部から側壁部が所定の高さ立設されて、前記
発光ダイオードと対向する側に開口を有し、内壁面が反射部材で形成された箱型のハウジングと、前記ハウジングの開口を覆い、周囲が前記ハウジングの開口の縁部で固定された光導通反射板を備え、複数個互いに連接して
凸状曲面上へと設置して使用するための光源装置において、前記側壁部のうち、他の光源装置の側壁部と接する少なくとも1つの側壁部は、前記底部に対して90°<θ≦150°の角度をもって立設され、且つこの側壁部の前記ハウジングの開口側に
高さの異なる光導通孔が交互に設けられていることを特徴とする。
【0016】
なお、本発明の光源装置における「光導通反射」という用語は、一部の光は透過するが残部の光は反射することを意味するものとして用いられている。
【0017】
本発明の光源装置においては、少なくとも一つのハウジング側壁部が底面部に対して90°<θ≦150°の角度を有している。底面部が同一平面上にない状態に複数の光源装置が連接される際に、90°<θ≦150°の角度を有する側壁部が互いに接するように配置されると、光源装置の光導通反射板が隙間なく並ぶために、光源装置の連接部が暗くなりにくい。さらに、ハウジング側壁部の開口側に開孔が設けられることで、光源装置の側壁部における光透過率が従来の光源装置よりも高くなり、従来の光源装置に比べ光源装置上方のより広い範囲を均一に照射することができる。そのため、本発明の光源装置によると、光源装置を複数連接した場合にも、連接部の上方が暗くなることがない。
【0018】
また、本発明の光源装置において、前記側壁部のうち、第1の対向する一対の側壁部は前記底部に対して90°<θ≦150°の角度をもって立設され、前記第1の対向する一対の側壁部と隣り合う第2の対向する一対の側壁部は前記底部に対して90°以上の角度をもって立設されており、前記第1の対向する一対の側壁部と前記第2の対向する一対の側壁部の前記ハウジングの開口側に光導通孔が設けられていることを特徴とする。
【0019】
本発明の光源装置においては、対向する1対の側壁部が底面部に対して90°<θ≦150°の角度を有し、且つ、広い面積の開口が設けられているので、例えば円柱の側壁面のような一方向に湾曲した凸状曲面、あるいは正三角柱、四角柱等の多角柱上にこの光源装置を複数連接しても、連接部が暗くなることを防止することができる。
【0034】
更に、上記目的を達成するため、本発明の照明装置は、上記いずれかの光源装置を、前期底部に対する角度θが等しい前記側壁部同士が接するように複数個連接することによって構成したことを特徴とする。
【0035】
本発明の照明装置によれば、側壁部の底部に対する角度θが等しい側壁部同士が接するように光源装置を複数個連接することにより、照明装置の底部が任意の設置面に沿った形状を有し、しかも光源装置の連接部において暗くなることがなく、均一な照度分布をもつ照明装置を得ることができる。
【0036】
また、本発明の照明装置においては、前記光源装置は前記底部及び前記光導通反射板の形状が等多角形状のものであり、前記光源装置を複数個正多面体状、球面状又は球状に連接することによって構成したことを特徴とする。
【0037】
本発明の照明装置によれば、光源装置を複数個正多面体状、球面状又は球状に連接することにより、球状の形状を有し、しかも光源装置の連接部において暗くなることがなく、均一な照度分布をもつ照明装置を得ることができる。
【0038】
また、本発明の照明装置においては、前記光源装置は前記底部及び前記導通反射板の形状が長方形状をしていると共に前記
発光ダイオードが前記底部の長手方向に沿った中央に所定の間隔を隔てて複数個配置されているものであり、前記光源装置を前記長手方向が垂直方向となるように横方向に複数個半円状又は円筒状に連接することによって構成したことを特徴とする。
【0039】
本発明の照明装置によれば、一つの光源装置に点光源が複数個配置されることにより、より大きな照明面積の光源装置を得ることができるとともに、光源装置の構造を簡略化し、部品の点数を減らして容易に製造できるとともに製造費用を抑えることができる。
【0040】
更に、上記目的を達成するため、本発明の表示装置は、上記照明装置の光導通反射板又は拡散板の外方に表示板が設けられていることを特徴とする。
【0041】
本発明の表示装置によれば、光源装置の連接部において暗くなることがなく、均一な照度分布をもつ表示装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【
図1】本発明の第1の実施形態に係る照明装置を円柱に取り付けた状態の正面図である。
【
図3】
図3Aは
図1の照明装置を構成する光源装置を3個連接した断面図、
図3Bは
図3Aの光源装置を一平面上に配置した場合の断面図である。
【
図7】
図4の光源装置のハウジング及び光導通反射板の展開図である。
【
図8】本発明の第2の実施形態に係る照明装置の断面図である。
【
図9】本発明の第3の実施形態に係る照明装置を円柱に取り付けた状態の正面図である。
【
図10】
図9の照明装置を構成する光源装置の斜視図である。
【
図12】本発明の第4の実施形態に係る照明装置の斜視図である。
【
図13】
図12の照明装置を構成する光源装置の変形例である。
【
図14】先行技術の面照明装置の一部断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0043】
以下、図面を参照して本発明の各実施形態を説明する。但し、以下に示す実施形態は、本発明の技術思想を具体化するための光源装置、照明装置及び表示装置を例示するものであって、本発明をこれらの光源装置、照明装置及び表示装置に特定することを意図するものではなく、特許請求の範囲に含まれるその他の実施形態のものにも等しく適応し得るものである。
【0044】
[第1の実施形態]
本発明の第1の実施形態に係る照明装置について、
図1〜
図2を用いて説明する。なお、
図1は本発明の第1の実施形態に係る照明装置の斜視図、
図2Aは
図1の照明装置のIIA−IIA線における断面図、
図2Bは
図2Aの一部拡大図である。
【0045】
照明装置1は、
図1、
図2に示すように、円柱の側面等の凸状曲面に設置される枠体2と、枠体2の開口部に嵌め込まれた拡散板3と、枠体内部に複数連接して配置された光源装置4から構成されている。
【0046】
枠体2は金属板材もしくは合成樹脂成形体で形成され、円柱の側面等の凸状曲面に沿う形状となっている。枠体2の開口部には拡散板3が嵌め込まれている。拡散板3は、光を一様に散乱させる材質のものであればよい。例えば、乳白板、擦りガラス、和紙などである。また、多数のレンズ状、角錐形状、柱状などの形状が並び、周期的に特定の方向に光を拡散させるものを用いてもよい。本実施形態の照明装置においては光源装置の外方に各光源装置に共通して拡散板3が設けられているが、この拡散板を表示板に変更、あるいは拡散板の外方にさらに表示板を設けることによりこの照明装置を表示装置として利用することができる。表示板には図や文字、模様などが描かれた板及び和紙などが用いられる。
【0047】
枠体2の内部には、光源装置が円周方向及び円柱の高さ方向に複数個隙間なく連接されている。以下では1個の光源装置4について、
図3〜
図6を用いて説明する。なお、
図3Aは
図1の照明装置を構成する光源装置を3個連接した断面図、
図3Bは
図3Aの光源装置を一平面上に配置した場合の断面図、
図4は
図3Aの光源装置の斜視図、
図5は
図4の光源装置の分解斜視図、
図6Aは
図4の光源装置をX方向から見た側面図、
図6Bは同じくY方向から見た側面図である。
【0048】
光源装置4は、
図4〜
図6に示すように、指向性の強い点光源5と、点光源5が中央部に固定された箱型のハウジング6とを備えている。点光源5は、一つの発光素子あるいは複数の発光素子を有するLEDとなっているが、LEDの代わりにLDを用いることもできる。
【0049】
ハウジング6は、底部7、側壁部8〜11及び開口6aとを有している。底部7の中央には点光源5が設置されるための装着孔7aが設けられている。なお、底部7は、ハウジングの設置状態によっては天井面となることもあり、また側壁面となることもある。ハウジング6は、高い光反射率を有する超微細発泡光反射部材等の材料で形成されており、ハウジング内壁面において点光源5からの光を高い光反射率で反射し、効率よく利用することができる。
【0050】
光源装置4は
図2に示すように円柱の外壁面に隙間なく配置される。このとき、円柱の円周方向に平行な、対向する一対の側壁部8、10は前記底部に対して90°の角度をもって立設され、隣り合う光源装置の側壁部は隙間なく密着する。なお、この角度は90°より大きくすることも可能である。対向する一対の側壁部の前記底部に対する角度を90°より大きくすると、
図3Bに示すように隣り合う光源装置の側壁部は互いに開口部側の端部において接し、底部側の端部には間隙を有することとなる。この間隙に、たとえば図示は省略するが光源装置の配線などを配置することも可能である。
【0051】
円柱の高さ方向に平行な、対向する一対の側壁部9、11は、
図2、
図3に示すように底部に対して90°<θ1<135°の角度をもって立設される。この角度は、円柱の半径及び光源装置の円柱の高さ方向に平行な側壁部の長さLに応じて以下のように決定される。
【0052】
光源装置に対する円柱の中心角をθa、中心角θaの1/2の角度をθbとすると、ハウジング底部に対する側壁部の角度θ1はθ1=90°+θbとなる。円柱の周囲に設置する光源装置の大きさを小さくし、光源装置の数を増やすに従い、θbは小さくなっていく。すなわち、θ1は90°に近づいていくこととなる。
【0053】
側壁部8〜11には、
図6に示すようにその開口部側の端部に後述する光導通反射板12の端部から連続して導通孔が設けられている。側壁部の底部に対する角度が大きいほど側壁部の開孔面積は大きくなっている。
【0054】
ハウジング底部7から光導通反射板12までの高さ、すなわち側壁部の高さをh1とする。底部に対する角度が90°である側壁部8、10には一定の高さh4の導通孔が設けられ、底部に対する角度が90°よりも大きい側壁部9、11には、高さh2の導通孔と高さh3の導通孔が交互に設けられており、h4≦h3<h2<h1となっている。このように、側壁部の角度に応じて側壁部の開口部側の端部に所定面積を有する導通孔を設けることにより、円柱の側壁面のような凸状曲面上にこの光源装置を複数連接しても連接部が暗くなることを防止することができる。なお、側壁部の導通孔は、光導通反射板の導通孔と連続させることなく、別途独立して設けてもよい。
【0055】
ハウジング6の開口6aは、光導通反射板12によって覆われている。本実施形態においては、光導通反射板12は、高い光反射率と低い光透過率を有する超微細発泡光反射部材等の材料で形成される。これにより、点光源5からの光を高い光反射率で内部に反射して効率よく利用することができ、また点光源5の真上部分においても一定の光が透過するので、LEDの真上部分が暗くなりすぎることがない。また、超微細発泡光反射部材は軽量であるため、面照明装置を大型化しても、面照明装置の重量を抑えることができる。さらに、超微細発泡光反射部材は容易に入手可能であり、比較的安価であることから、大型の面照明装置を作成する場合にもコストを抑えることができる。
【0056】
この光導通反射板12は、
図5に示すように、点光源5の直上部に中央光導通反射部13、中央光導通反射部13の外周囲に外方光導通反射部14が設けられている。中央光導通反射部13の中央部、すなわち点光源5の直上部分には中央部13aが設けられている。中央部13aは高光反射率に形成されており、点光源5から放射される強い光を反射し、さらにその反射光がハウジング内壁面及び光導通反射板12によって多重反射するようになっている。中央部13aの光反射率は、光学反射板材の選択、この材料の加工(例えばハーフ溝の形成、板厚の調整)によって適宜設定され、これによって、光を効率よく利用することができるようになる。中央部13aの周辺すなわち外方光導通反射部14との境界部に周辺部13bが設けられている。周辺部13bには小孔が設けられ、中央部13aに次いで光反射率を高くする一方で、一部の光を透過させるように設計されている。なお、この小孔はスリット、細溝などに代えてもよい。
【0057】
外方光導通反射部14には、長方形の導通孔14aが所定間隔で形成されている。導通孔14aの大きさは前記中央光導通反射部から外方へ離れるにしたがって徐々に大きくなる。なお、この導通孔14aは円形、三角形や四角形、星形など、種々の形状をとることができる。また、導通孔14aの代わりに、同心状の環状ないし方形状のスリットを設け、中央光導通反射部13から外方へ離れるほどその幅長が増加するようにしてもよい。
【0058】
なお、透明板などの光導通部材に、印刷や蒸着等により反射部を設けたフィルムを貼付することによって光導通反射板を形成してもよい。このとき、中央光導通反射部の周辺部及び外方光導通反射部には、導通孔及びスリットの代わりに反射ドットを設け、光反射率及び光透過率を適切な値に設定する。反射ドットのパターンは、前記導通孔のパターンと同様のものの他、任意のパターンをとることができる。また、反射ドットの形状は前記導通孔と同様に、円形や方形、その他の形状を取ることが可能である。
【0059】
印刷や蒸着等によって光導通反射板を形成すると、既存の設備を利用することができ、また光導通反射板の量産が容易になることから、光導通反射板を大量に生産する際の費用を抑えることができる。
【0060】
光導通反射板12は、側壁部8〜11の開口6a側の端部に固定されている。本実施形態においては、ハウジング6と光導通反射板12は、それぞれに相当する部分を一枚の板体より切り出し、折り曲げることにより一体に形成されている。
【0061】
図7はハウジング6と光導通反射板12からなる光源ユニット15の展開図である。光源ユニット15は高い光反射率と低い光透過率を有する超微細発泡光反射部材等の材料を用いて形成される。光導通反射板12には側壁部8〜11が開口部側の端部8a〜11aを光導通反射板12の各端部に接して形成されており、光導通反射板12から端部8a〜11aに連続して導通孔が打ち抜かれている。さらに側壁部9の底部側の端部9bに底部7の半分に相当する部分7Bが、また、側壁部11の底部側の端部11b側に底部7のもう一方の半分に相当する部分7Aが形成されている。
【0062】
底部7A,7Bの端部には点光源5を配置するための装着孔7aの半分7Cがそれぞれ設けられている。底部7及び側壁部8〜11には係止爪16a〜16f及び係止溝17a〜17fが形成されており、折り曲げ部である側壁部の開口部側の端部8a〜11a及び底部側の端部9b、11bには、組み立て後ハウジング外側となる面に溝が形成されている。この溝に沿って光源ユニット15を折り曲げ、係止爪16a〜16fに係止溝17a〜17fを嵌め込んで光源ユニット15を組み立てる。以上のように、ハウジング6及び光導通反射板12からなる光源ユニット15を一枚の板体より切り出し、一体に形成することにより、光源ユニット15を簡易にかつ低コストで製造することができる。なお、ハウジング6と光導通反射板を別々に形成し、光導通反射板12をハウジング6の側壁部8〜11の開口6a側の端部に任意の方法で固定してもよい。
【0063】
[第2の実施形態]
本発明の第2の実施形態に係る照明装置について、
図8を用いて説明する。なお、
図8A、
図8Bはそれぞれ
図2Aに対応する本発明の第2の実施形態に係る照明装置の断面図である。
【0064】
本発明の第2の実施形態に係る照明装置は、多角柱の側壁面の1つの面に対して1つの光源装置が配置され、その外方に円筒状の拡散板が設けられた構成となっている。
図8Aに示すように、照明装置1Aは、正四角柱の一側面に、四角柱の高さ方向と直交する方向に光源装置4Aを1つ配置し、それぞれの光源装置4Aの側壁部が互いに接するように連接される。すなわち、照明装置1Aの横断面においては光源装置4Aが4つ連接されている。なお、四角柱の高さ方向には、光源装置4Aが1つ又は複数個配置される。光源装置4Aの外方には、円筒状の拡散板3Aが設けられている。光源装置4A及び拡散板3Aの構成については、第1の実施形態に係る光源装置4及び拡散板3と共通であるため、その詳細な説明は省略する。光源装置4Aにおいて、四角柱の中心角θcは90°、中心角の1/2の角度θdは45°となり、四角柱の高さ方向に平行な側壁部の底部に対する角度θ2は135°となる。
【0065】
図8Bは、正三角柱の側壁に光源装置4Bを1つずつ配置し、その外方に円筒状の拡散板3Bを設けた照明装置1Bの断面図である。正三角柱の周囲に3つの光源装置を設けた場合、正三角柱の中心角θe及び中心角の1/2の角度θfはそれぞれ120°、60°となり、正三角柱の高さ方向に平行な側壁部の底部に対する角度θ3は150°となる。
【0066】
本発明の第2の実施形態の照明装置によると、少ない光源装置の個数で、第1の実施形態の照明装置よりも細い円柱状の照明装置を得ることができる。なお、光源装置を多角柱の全側壁に配置することなく、連続する2面もしくは複数面に配置し、拡散板を光源装置の外方に設けることにより、第1の実施形態の照明装置のように、円柱の側壁の一部に照明装置が設けられた外観をとることもできる。
【0067】
[第3の実施形態]
本発明の第3の実施形態に係る照明装置について、
図9〜
図11を用いて説明する。なお、
図9は第3の実施形態に係る照明装置を円柱に取り付けた状態の正面図、
図10は
図9の照明装置を構成する光源装置の斜視図、
図11は
図10の光源装置の分解斜視図である。
【0068】
本発明の第3の実施形態に係る照明装置は、第1の実施形態に係る照明装置と光源装置の構成が異なり、他の部分は共通しているので、共通する部分においては同じ符号を使用し、その詳細な説明は省略する。
【0069】
照明装置1Cは、
図9に示すように、円柱の側面等の凸状曲面に設置される枠体2と、枠体2の開口部に嵌め込まれた拡散板3と、枠体内部に複数連接して配置された光源装置4Cから構成されている。枠体2の内部には、光源装置が円周方向に複数個隙間なく連接されている。光源装置4Cは、
図9〜
図11に示すように、指向性の強い点光源5と、点光源5が光源装置の長手方向に沿った中央に所定の間隔を隔てて複数個固定されたハウジング6Cとを備えている。
【0070】
ハウジング6Cは、第1の実施形態に係る光源装置のうち、円柱の高さ方向に連接したものを一体化した構造となっている。ハウジング6Cは、底部7C、側壁部8C〜11C及び開口6Caを有しており、底部7Cの長手方向に沿った中央には点光源5が設置されるための装着孔7Caが複数設けられている。なお、底部7Cは、ハウジングの設置状態によっては天井面となることもあり、また側壁面となることもある。
【0071】
光源装置4Cは
図9に示すように円柱の外壁面に隙間なく配置される。このとき、円柱の円周方向に平行な、対向する一対の側壁部8C、10Cは前記底部に対して90°の角度をもって立設される。なお、この角度は90°より大きくしてもよい。
【0072】
円柱の高さ方向に平行な、対向する一対の側壁部9C、11Cは、
図10、
図11に示すように底部に対して90°<θ1<135°の角度をもって立設される。この角度は、第1の実施形態の光源装置と同様に決定される。
【0073】
ハウジング6Cの開口6Caは、光導通反射板12Cによって覆われている。本実施形態においては、
図10、
図11に示すように、各点光源5の直上部に点光源5に対応する中央光導通反射部13、中央光導通反射部13の外周囲に外方光導通反射部14が設けられている。中央光導通反射部13の中央部、すなわち点光源5の直上部分には中央部13aが設けられている。
【0074】
なお、本実施形態では複数の光源装置4Cを円柱の円周方向へ並べているが、円柱の高さ方向にも複数連接して並べてもよい。このように、一つの光源装置4Cに複数の点光源5を配置することにより、より照明面積の大きな光源装置を得ることができるとともに、光源装置の構造を簡略化し、部品の点数を減らして容易に製造できるとともに製造費用を抑えることができる。
【0075】
[第4の実施形態]
本発明の第4の実施形態に係る照明装置について、
図12、
図13を用いて説明する。なお、
図12は本発明の第4の実施形態に係る照明装置の斜視図、
図13は
図12の照明装置を構成する光源装置の変形例である。
【0076】
本発明の第4の実施形態にかかる照明装置は、第2の実施形態に係る照明装置と光源装置の配置が異なり、他の部分は共通しているので、共通する部分においては同じ符号を使用し、その詳細な説明は省略する。
【0077】
図12に示すように、照明装置1Dは、不図示の立方体の一側面にそれぞれ光源装置4Dを1つずつ、計6個配置し、それぞれの光源装置4Dの側壁部が互いに接するように連接されている。なお、
図14においては、光源装置4Dの光導通反射板を省略し、ハウジング6Dのみを示している。すなわち、照明装置1Dの横断面においては光源装置4dが4つ連接され、照明装置1Dの縦断面においても光源装置4Dが4つ連接されている。光源装置4Dの外方には、球状の拡散板(図示省略)が設けられる。光源装置4E及び拡散板の構成については、拡散版の形状を除き第2の実施形態に係る光源装置4A及び拡散板3と共通であるため、その詳細な説明は省略する。このような構成とすることにより、指向性の高い点光源を用いて、球状の形状を有し、しかも光源装置の連接部において暗くなることがなく、均一な照度分布をもつ照明装置を得ることができる。
【0078】
また、本実施形態においては光源装置4Dの底部は正方形であり、光源装置4Dは立方体の各面に配置されているが、
図13に示す光源装置4Eのように、底部を正六角形やその他の正多角形とすることもできる。このような光源装置4Eを用いることにより、より大きな球面や、球に近い凸状の曲面に光源装置を配置することができ、球状や半球状の照明装置を得ることができる。例えば、正六角形や正八角形の同種の光源装置を組み合わせて、より大きな球あるいは球の一部を構成する曲面に配置して照明装置を得ることや、正六角形の光源装置と正五角形の光源装置を組み合わせ、サッカーボール状に配置して照明装置を得ることが可能である。このように、正多角形状の底部や光導通反射板を有する光源装置を複数組み合わせることにより、さまざまな曲面に光源装置を配置し、照明装置を得ることができる。
【符号の説明】
【0079】
1、1A、1B、1C、1D、1E…照明装置
2…枠体
3、3A、3B、3C…拡散板
4、4A、4B、4C、4D、4E…光源装置
5…点光源
6、6C…ハウジング
7…底部
8〜11…側壁部
12…光導通反射板
13…中央光導通反射部
14…外方光導通反射部
15…光源ユニット
16a〜16f…係止爪
17a〜17f…係止溝