(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
図柄を変動/確定表示可能な図柄表示部と、キャラクタによる表示演出を行うための演出用表示部とが設けられている一方、遊技球が流下可能な遊技領域内に、遊技球が通過可能な特別領域を開閉する可動部材を備えた特別可動手段が設けられ、さらに遊技に係る動作や前記図柄表示部及び前記演出用表示部における表示動作を制御する制御手段が備えられており、
前記制御手段が、所定条件の充足にもとづいて1又は複数の乱数から数値を取得すると、取得した前記数値にもとづいて前記図柄の確定表示態様及び前記図柄の変動時間を決定し、前記図柄表示部において前記図柄の変動を開始させ、前記変動時間の経過に伴い前記図柄を所定の確定表示態様で確定表示させる一方、前記図柄の変動表示中に前記演出用表示部において所定の表示演出を行い、
さらに、前記図柄を所定の特定確定表示態様で確定表示させたことにもとづいて、前記特別可動手段の前記可動部材を第1開放時間にわたり開動作させる特定特別遊技状態を生起させる一方、前記図柄を所定の非特定確定表示態様で確定表示させたことにもとづいて、前記特別可動手段の前記可動部材を前記第1開放時間よりも短い第2開放時間にわたり開動作させる非特定特別遊技状態を生起させ、
前記特定特別遊技状態若しくは前記非特定特別遊技状態中に遊技球の前記特別領域の通過を検出すると、前記図柄を前記特定確定表示態様と前記非特定確定表示態様との何れか一方で確定表示させる確率が高い特定遊技状態を生起させる一方、前記特定特別遊技状態若しくは前記非特定特別遊技状態中に遊技球の前記特別領域の通過を検出しないと、前記図柄を前記特定確定表示態様と前記非特定確定表示態様との何れか一方で確定表示させる確率が前記特定遊技状態よりも低い通常遊技状態を生起させるパチンコ機であって、
前記制御手段は、前記特定遊技状態において前記図柄を前記特定確定表示態様で確定表示させる際の前記変動時間を決定すべく、前記乱数に対応づけられた複数種類の変動時間を有する変動時間決定テーブルとして、第1変動時間、及び該第1変動時間よりも変動時間が短い第2変動時間を有しているとともに前記第1変動時間の方を選択しやすい第1変動時間決定テーブルと、前記第1変動時間及び前記第2変動時間を有しているとともに前記第2変動時間の方を選択しやすい第2変動時間決定テーブルとを有し、さらに、前記特定遊技状態において前記図柄を前記非特定確定表示態様で確定表示させる際の前記変動時間を決定すべく、第3変動時間を有する第3変動時間決定テーブルを有しており、さらにまた、前記第1変動時間での前記図柄の変動表示中における前記演出用表示部での表示演出である特定演出を含んだ第1演出と、前記第2変動時間での前記図柄の変動表示中における前記演出用表示部での表示演出であって、前記特定演出を含まない特殊演出と、前記第3変動時間での前記図柄の変動表示中における前記演出用表示部での表示演出である特定演出を含んだ第2演出とを記憶しており、
前記特定遊技状態において前記図柄を前記特定確定表示態様で確定表示させる際の前記変動時間を決定するにあたり、該特定遊技状態が、前記通常遊技状態において前記図柄を前記特定確定表示態様で確定表示させたことにもとづき生起させた前記特定特別遊技状態中に、遊技球の前記特別領域の通過を検出したことにもとづき生起させた特定遊技状態であると、前記第1変動時間決定テーブルを選択し、前記演出用表示部において前記第1演出が実行されやすい状態とする一方、前記特定遊技状態において前記図柄を前記特定確定表示態様で確定表示させたことにもとづき生起させた前記特定特別遊技状態中に、遊技球の前記特別領域の通過を検出したことにもとづき生起させた特定遊技状態であると、前記第2変動時間決定テーブルを選択し、前記演出用表示部において前記特殊演出が実行されやすい状態とすることを特徴とするパチンコ機。
図柄を変動/確定表示可能な図柄表示部と、キャラクタによる表示演出を行うための演出用表示部とが設けられている一方、遊技球が流下可能な遊技領域内に、遊技球が通過可能な特別領域を開閉する可動部材を備えた特別可動手段が設けられ、さらに遊技に係る動作や前記図柄表示部及び前記演出用表示部における表示動作を制御する制御手段が備えられており、
前記制御手段が、所定条件の充足にもとづいて1又は複数の乱数から数値を取得すると、取得した前記数値にもとづいて前記図柄の確定表示態様及び前記図柄の変動時間を決定し、前記図柄表示部において前記図柄の変動を開始させ、前記変動時間の経過に伴い前記図柄を所定の確定表示態様で確定表示させる一方、前記図柄の変動表示中に前記演出用表示部において所定の表示演出を行い、
さらに、前記図柄を所定の特定確定表示態様で確定表示させたことにもとづいて、前記特別可動手段の前記可動部材を第1開放時間にわたり開動作させる特定特別遊技状態を生起させる一方、前記図柄を所定の非特定確定表示態様で確定表示させたことにもとづいて、前記特別可動手段の前記可動部材を前記第1開放時間よりも短い第2開放時間にわたり開動作させる非特定特別遊技状態を生起させ、
前記特定特別遊技状態若しくは前記非特定特別遊技状態中に遊技球の前記特別領域の通過を検出すると、前記図柄を前記特定確定表示態様と前記非特定確定表示態様との何れか一方で確定表示させる確率が高い特定遊技状態を生起させる一方、前記特定特別遊技状態若しくは前記非特定特別遊技状態中に遊技球の前記特別領域の通過を検出しないと、前記図柄を前記特定確定表示態様と前記非特定確定表示態様との何れか一方で確定表示させる確率が前記特定遊技状態よりも低い通常遊技状態を生起させるパチンコ機であって、
前記制御手段は、前記特定遊技状態において前記図柄を前記特定確定表示態様で確定表示させる際の前記変動時間を決定すべく、前記乱数に対応づけられた複数種類の変動時間を有する変動時間決定テーブルとして、第1変動時間、及び該第1変動時間よりも変動時間が短い第2変動時間を有しているとともに前記第1変動時間の方を選択しやすい第1変動時間決定テーブルと、前記第1変動時間及び前記第2変動時間を有しているとともに前記第2変動時間の方を選択しやすい第2変動時間決定テーブルとを有し、さらに、前記特定遊技状態において前記図柄を前記非特定確定表示態様で確定表示させる際の前記変動時間を決定すべく、第3変動時間を有する第3変動時間決定テーブルを有しているとともに、前記特定特別遊技状態を挟んで連続的に前記特定遊技状態が生起した回数を遊技履歴として記憶しており、さらにまた、前記第1変動時間での前記図柄の変動表示中における前記演出用表示部での表示演出である特定演出を含んだ第1演出と、前記第2変動時間での前記図柄の変動表示中における前記演出用表示部での表示演出であって、前記特定演出を含まない特殊演出と、前記第3変動時間での前記図柄の変動表示中における前記演出用表示部での表示演出である特定演出を含んだ第2演出とを記憶しており、
前記特定遊技状態において前記図柄を前記特定確定表示態様で確定表示させる際の前記変動時間を決定するにあたり、該特定遊技状態が、前記回数が特定数に満たない特定遊技状態であると、前記第1変動時間決定テーブルを選択し、前記演出用表示部において前記第1演出が実行されやすい状態とする一方、前記回数が前記特定数以上となる前記特定遊技状態であると、前記第2変動時間決定テーブルを選択し、前記演出用表示部において前記特殊演出が実行されやすい状態とすることを特徴とするパチンコ機。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、一般的にバトル演出は演出時間(すなわち特別図柄の変動時間)が長い演出となっている。したがって、バトル演出中において、「特定大当たり」であるにしろ「非特定大当たり」であるにしろ大当たり抽選の結果が「大当たり」となる度に味方キャラクタと敵キャラクタとをバトルさせるような演出を行うと、結果が確定するまでに時間がかかるため、所定の時間内に獲得し得る賞球の数が少ない、すなわち賞球獲得効率が悪いという問題がある。そこで、大当たり抽選の結果が「特定大当たり」となる際のバトル演出の1つとして、味方キャラクタと敵キャラクタとのバトルを行うことのない演出時間の短い特殊演出(たとえば、演出用表示部でバトル演出を行うことなく、突発的に装飾図柄を特定大当たり装飾図柄表示態様で確定表示する等)を備えることが考えられる。しかしながら、その特殊演出ばかりが選択されてしまうと、バトル演出を有しているにも拘わらず、遊技者がバトル演出(特にバトルに勝利するという演出)を楽しめないという問題がある。
【0005】
そこで、本発明は、上記問題に鑑みなされたものであって、演出時間、言い換えれば図柄の変動時間が短い特殊演出を有していて賞球獲得効率が良い上、特殊演出に比べて演出時間の長いバトルに勝利するといった演出も楽しみやすいパチンコ機を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明のうち請求項1に記載の発明は、図柄を変動/確定表示可能な図柄表示部と、キャラクタによる表示演出を行うための演出用表示部とが設けられている一方、遊技球が流下可能な遊技領域内に、遊技球が通過可能な特別領域を開閉する可動部材を備えた特別可動手段が設けられ、さらに遊技に係る動作や前記図柄表示部及び前記演出用表示部における表示動作を制御する制御手段
が備え
られており、前記制御手段が、所定条件の充足にもとづいて1又は複数の乱数から数値を取得すると、取得した前記数値にもとづいて前記図柄の確定表示態様及び前記図柄の変動時間を決定し、前記図柄表示部において前記図柄の変動を開始させ、前記変動時間の経過に伴い前記図柄を所定の確定表示態様で確定表示させる一方、前記図柄の変動表示中に前記演出用表示部において所定の表示演出を行い、さらに、前記図柄を所定の特定確定表示態様で確定表示させたことにもとづいて、前記特別可動手段の前記可動部材を第1開放時間にわたり開動作させる特定特別遊技状態を生起させる一方、前記図柄を所定の非特定確定表示態様で確定表示させたことにもとづいて、前記特別可動手段の前記可動部材を前記第1開放時間よりも短い第2開放時間にわたり開動作させる非特定特別遊技状態を生起させ、前記特定特別遊技状態若しくは前記非特定特別遊技状態中に遊技球の前記特別領域の通過を検出すると、前記図柄を前記特定確定表示態様と前記非特定確定表示態様との何れか一方で確定表示させる確率が高い特定遊技状態を生起させる一方、前記特定特別遊技状態若しくは前記非特定特別遊技状態中に遊技球の前記特別領域の通過を検出しないと、前記図柄を前記特定確定表示態様と前記非特定確定表示態様との何れか一方で確定表示させる確率が
前記特定遊技状態よりも低い通常遊技状態を生起させるパチンコ機であって、前記制御手段は、前記特定遊技状態において前記図柄を前記特定確定表示態様で確定表示させる際の前記変動時間を決定すべく、前記乱数に対応づけられた複数種類の変動時間を有する変動時間決定テーブルとして、第1変動時間、及び該第1変動時間よりも変動時間が短い第2変動時間を有しているとともに前記第1変動時間の方を選択しやすい第1変動時間決定テーブルと、前記第1変動時間及び前記第2変動時間を有しているとともに前記第2変動時間の方を選択しやすい第2変動時間決定テーブルとを有し
、さらに、前記特定遊技状態において前記図柄を前記非特定確定表示態様で確定表示させる際の前記変動時間を決定すべく、第3変動時間を有する第3変動時間決定テーブルを有しており、さらにまた、前記第1変動時間での前記図柄の変動表示中における前記演出用表示部での表示演出である特定演出を含んだ第1演出と、前記第2変動時間での前記図柄の変動表示中における前記演出用表示部での表示演出であって、前記特定演出を含まない特殊演出と、前記第3変動時間での前記図柄の変動表示中における前記演出用表示部での表示演出である特定演出を含んだ第2演出とを記憶しており、前記特定遊技状態において前記図柄を前記特定確定表示態様で確定表示させる際の前記変動時間を決定するにあたり、該特定遊技状態が、前記通常遊技状態において前記図柄を前記特定確定表示態様で確定表示させたことにもとづき生起させた前記特定特別遊技状態中に、遊技球の前記特別領域の通過を検出したことにもとづき生起させた特定遊技状態であると、前記第1変動時間決定テーブルを選択
し、前記演出用表示部において前記第1演出が実行されやすい状態とする一方、前記特定遊技状態において前記図柄を前記特定確定表示態様で確定表示させたことにもとづき生起させた前記特定特別遊技状態中に、遊技球の前記特別領域の通過を検出したことにもとづき生起させた特定遊技状態であると、前記第2変動時間決定テーブルを選択
し、前記演出用表示部において前記特殊演出が実行されやすい状態とすることを特徴とする。
また、上記目的を達成するために、本発明のうち請求項2に記載の発明は、図柄を変動/確定表示可能な図柄表示部と、キャラクタによる表示演出を行うための演出用表示部とが設けられている一方、遊技球が流下可能な遊技領域内に、遊技球が通過可能な特別領域を開閉する可動部材を備えた特別可動手段が設けられ、さらに遊技に係る動作や前記図柄表示部及び前記演出用表示部における表示動作を制御する制御手段
が備え
られており、前記制御手段が、所定条件の充足にもとづいて1又は複数の乱数から数値を取得すると、取得した前記数値にもとづいて前記図柄の確定表示態様及び前記図柄の変動時間を決定し、前記図柄表示部において前記図柄の変動を開始させ、前記変動時間の経過に伴い前記図柄を所定の確定表示態様で確定表示させる一方、前記図柄の変動表示中に前記演出用表示部において所定の表示演出を行い、さらに、前記図柄を所定の特定確定表示態様で確定表示させたことにもとづいて、前記特別可動手段の前記可動部材を第1開放時間にわたり開動作させる特定特別遊技状態を生起させる一方、前記図柄を所定の非特定確定表示態様で確定表示させたことにもとづいて、前記特別可動手段の前記可動部材を前記第1開放時間よりも短い第2開放時間にわたり開動作させる非特定特別遊技状態を生起させ、前記特定特別遊技状態若しくは前記非特定特別遊技状態中に遊技球の前記特別領域の通過を検出すると、前記図柄を前記特定確定表示態様と前記非特定確定表示態様との何れか一方で確定表示させる確率が高い特定遊技状態を生起させる一方、前記特定特別遊技状態若しくは前記非特定特別遊技状態中に遊技球の前記特別領域の通過を検出しないと、前記図柄を前記特定確定表示態様と前記非特定確定表示態様との何れか一方で確定表示させる確率が
前記特定遊技状態よりも低い通常遊技状態を生起させるパチンコ機であって、前記制御手段は、前記特定遊技状態において前記図柄を前記特定確定表示態様で確定表示させる際の前記変動時間を決定すべく、前記乱数に対応づけられた複数種類の変動時間を有する変動時間決定テーブルとして、第1変動時間、及び該第1変動時間よりも変動時間が短い第2変動時間を有しているとともに前記第1変動時間の方を選択しやすい第1変動時間決定テーブルと、前記第1変動時間及び前記第2変動時間を有しているとともに前記第2変動時間の方を選択しやすい第2変動時間決定テーブルとを有し
、さらに、前記特定遊技状態において前記図柄を前記非特定確定表示態様で確定表示させる際の前記変動時間を決定すべく、第3変動時間を有する第3変動時間決定テーブルを有しているとともに、前記特定特別遊技状態を挟んで連続的に前記特定遊技状態が生起した回数を遊技履歴として記憶しており、
さらにまた、前記第1変動時間での前記図柄の変動表示中における前記演出用表示部での表示演出である特定演出を含んだ第1演出と、前記第2変動時間での前記図柄の変動表示中における前記演出用表示部での表示演出であって、前記特定演出を含まない特殊演出と、前記第3変動時間での前記図柄の変動表示中における前記演出用表示部での表示演出である特定演出を含んだ第2演出とを記憶しており、前記特定遊技状態において前記図柄を前記特定確定表示態様で確定表示させる際の前記変動時間を決定するにあたり、該特定遊技状態が、前記回数が特定数に満たない特定遊技状態であると、前記第1変動時間決定テーブルを選択
し、前記演出用表示部において前記第1演出が実行されやすい状態とする一方、前記回数が前記特定数以上となる前記特定遊技状態であると、前記第2変動時間決定テーブルを選択
し、前記演出用表示部において前記特殊演出が実行されやすい状態とすることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明では、制御手段が、特定遊技状態において図柄を特定確定表示態様で確定表示させる際の変動時間を決定するための変動時間決定テーブルとして、第1変動時間、及び該第1変動時間よりも変動時間が短い第2変動時間を有しているとともに第1変動時間の方を選択しやすい第1変動時間決定テーブルと、第1変動時間及び第2変動時間を有しているとともに第2変動時間の方を選択しやすい第2変動時間決定テーブルとを有している。
また、特定遊技状態において図柄を非特定確定表示態様で確定表示させる際の変動時間を決定すべく、第3変動時間を有する第3変動時間決定テーブルを有している。さらに、第1変動時間での図柄の変動表示中における演出用表示部での表示演出である特定演出を含んだ第1演出と、第2変動時間での図柄の変動表示中における演出用表示部での表示演出であって、特定演出を含まない特殊演出と、第3変動時間での図柄の変動表示中における演出用表示部での表示演出である特定演出を含んだ第2演出とを記憶している。そして、特定遊技状態において図柄を特定確定表示態様で確定表示させる際の変動時間を決定するにあたり、請求項1に記載の発明では、該特定遊技状態が、通常遊技状態において図柄を特定確定表示態様で確定表示させたことにもとづき生起させた特定特別遊技状態中に、遊技球の特別領域の通過を検出したことにもとづき生起させた特定遊技状態であると、第1変動時間決定テーブルを選択
し、演出用表示部において第1演出が実行されやすい状態とする一方、特定遊技状態において図柄を特定確定表示態様で確定表示させたことにもとづき生起させた特定特別遊技状態中に、遊技球の特別領域の通過を検出したことにもとづき生起させた特定遊技状態であると、第2変動時間決定テーブルを選択
し、演出用表示部において特殊演出が実行されやすい状態とするようになっている。また、請求項2に記載の発明では、該特定遊技状態が、特定特別遊技状態を挟んで連続的に特定遊技状態が生起した回数が特定数に満たない特定遊技状態であると、第1変動時間決定テーブルを選択
し、演出用表示部において第1演出が実行されやすい状態とする一方、回数が特定数以上となる特定遊技状態であると、第2変動時間決定テーブルを選択
し、演出用表示部において特殊演出が実行されやすい状態とするようになっている。したがって、本発明によれば、特定遊技状態が連続的に生起する所謂連チャン時では、変動時間の長さが比較的短い第2変動時間が選択されやすくなるため、遊技者にしてみると所定の時間内に獲得し得る賞球の数が従来よりも多い、遊技性の高いパチンコ機とすることができる。また、請求項1に記載の発明では1回目の特定遊技状態、請求項2に記載の発明では所謂連チャン回数が特定数に満たない特定遊技状態については、第1変動時間が選択されやすくなるため、たとえば第1変動時間に
対応づけられた第1演出に含まれている特定演出をバトル演出
としておけば、遊技者がバトル演出を楽しめないという事態が起こりにくく、パチンコ機の趣向性を向上することができる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の一実施形態となるパチンコ機について、図面にもとづき詳細に説明する。
【0010】
(パチンコ機の全体的な説明)
図1は、パチンコ機1を前面側から示した説明図である。また、
図2は、遊技盤2を前面側から示した説明図である。さらに、
図3は、パチンコ機1を後面側から示した説明図である。
パチンコ機1は、遊技盤2の前面に形成された遊技領域16内へ遊技球を打ち込み、遊技領域16内を流下させて遊技するものであって、遊技盤2は、支持体として機能する機枠3の前面上部に、金属製のフレーム部材であるミドル枠5を介して設置されている。また、遊技盤2の前方には、ガラス板を嵌め込み設置してなる前扉4が、左端縁を軸として片開き可能に機枠3に蝶着されており、該前扉4によって閉塞される遊技盤2の前方空間が遊技領域16とされている。
【0011】
当該遊技領域16は、遊技盤2の前面に円弧状に配設された外レール23及び内レール24等によって囲まれており、遊技領域16に左部における両レール23、24間が遊技球を遊技領域16内へ打ち込むための発射通路13とされている。また、遊技領域16の略中央には、「0」〜「9」の数字からなる装飾図柄や保留情報の数を表す保留表示を表示、キャラクタを利用したバトル演出等を表示するための演出用表示部6が設けられている。さらに、演出用表示部6を囲むように種々の電動役物71や装飾ランプ72、72・・を備えたセンター部材26が遊技盤2に設置されており、該センター部材26の下方には、遊技球が入賞可能な始動入賞口19と、一対の翼片(可動部材)を開閉動作可能に備え、内部に遊技球が通過可能な特別領域としての入賞口(図示せず)を有するV入賞アタッカー17とが上下に並設されている。また、センター部材26の左方には、遊技球が流下可能な左打ち用スペースSLが形成されており、左打ち用スペースSLを流下する遊技球に限り、始動入賞口19への入賞が狙えるようになっている。なお、V入賞アタッカー17への遊技球の入賞(すなわち、遊技球の特別領域の通過)は、翼片が開動作している状態でのみ可能となっており、翼片が閉じた状態にあるV入賞アタッカー17へは遊技球が入賞しないようになっている。
【0012】
一方、センター部材26の右方にも遊技球が流下可能な右打ち用スペースSRが形成されている。また、該右打ち用スペースSRには、遊技球が通過可能なゲート部材20が設けられている。さらに、センター部材26の右部には、開閉動作可能な翼片を備えた翼片付き電動役物65が設けられている。該翼片付き電動役物65は、開状態になると翼片が右打ち用スペースSR内へ突出し、センター部材26の右部に設けられた開口を開放して、センター部材26内部に設けられた入賞口への遊技球の入賞を可能とする一方、閉状態になると翼片が開口を閉塞し、遊技球の入賞を不可能とするようになっている。加えて、右打ち用スペースSRの下部(センター部材26の下方で、始動入賞口19やV入賞アタッカー17の右側となる位置)には、開閉可能な扉部材を有する大入賞アタッカー18が設置されている。そして、遊技球を左打ち用スペースSLではなく右打ち用スペースSRを流下させることにより、ゲート部材20を通過させたり、開状態にある翼片付き電動役物65へ入賞させたりすることができるとともに、開成した大入賞アタッカー18や翼片が開動作しているV入賞アタッカー17へ効率良く入賞させることができる。なお、センター部材26の左右を問わず、遊技領域16の略全面には多数の遊技釘(図示せず)が植設されている。また、遊技領域16外となる遊技盤2の右下部には、特別図柄を表示するための7セグメント表示器からなる特別図柄表示部61(
図4に示す)が設けられている。
【0013】
また、機枠3の前面側であって上記遊技盤2の下方には、遊技球を発射装置10へ供給するための供給皿7、及び供給皿7から溢れた遊技球を貯留するための貯留皿8が取り付けられており、供給皿7は前扉4の開放に伴い、貯留皿8はミドル枠5の開放に伴い夫々機枠3に対して片開き可能となっている。さらに、貯留皿8の右側には、発射装置10を作動させるためのハンドル9が回動操作可能に設置されている。加えて、供給皿7の前方には、遊技者が任意に押し込み操作可能な押しボタン25が設けられている。
さらに、前扉4の上部には、効果音や各種メッセージ等を報音する一対のスピーカ14、14が設けられており、前扉4の側部には、パチンコ機1の遊技状態等に応じて点灯・点滅する複数のLEDを備えたランプ部材15、15が設けられている。
【0014】
一方、機枠3の後面側には、供給皿7へ貸球や賞品球として払い出される遊技球を貯留するための貯留タンク11、当該貯留タンク11と連結された払出装置12、払出装置12における払い出し動作を制御する払出制御装置28、及び各制御基板や装置・部材に電源電圧を供給するための電源装置29等が設置されている。また、21は、合成樹脂製のカバー状に形成されたセンターカバーであって、当該センターカバー21の内部には、遊技に係る主たる制御(たとえば、所謂大当たり抽選等)を実行するためのメイン制御装置30(
図4に示す)、演出用表示部6における表示動作等を制御する表示制御装置50(
図4に示す)、ランプ部材15の点灯/点滅動作等を制御する発光制御装置51(
図4に示す)、スピーカ14からの報音動作を制御する音制御装置52(
図4に示す)、及び表示制御装置50や音制御装置52等の動作を統合的に制御するサブ制御装置40(
図4に示す)等が設置されている。尚、22は、パチンコ機1をトランスに接続するためのプラグであり、27は、アースである。
【0015】
次に、パチンコ機1の制御機構について、
図4をもとに説明する。
図4は、パチンコ機1の制御機構を示したブロック図である。
メイン制御装置30には、大当たり抽選の実行とともに下記部材の動作を制御するメインCPU32、ROMやRAM等といった記憶手段33、タイマ34、及びインターフェイス35等が搭載されたメイン制御基板31が内蔵されている。そして、該メイン制御基板31は、インターフェイス35を介して、始動入賞口19やV入賞アタッカー17、大入賞アタッカー18、払出制御装置28、電源装置29、ゲート部材20、及び翼片付き電動役物65等と接続されている。また、メイン制御基板31は、サブ制御装置40内に内蔵されたサブ統合基板41とも電気的に接続されている。
【0016】
記憶手段33には、翼片付き電動役物65を開動作させるか否かの「開放抽選」に使用するaカウンタ、大当たり抽選に使用するcカウンタ(大当たり判定用乱数)、生起させる「大当たり」の種別を決定するdカウンタ(大当たり種別決定用乱数)、及び主に特別図柄や装飾図柄の変動時間である基本変動パターン(図柄変動パターン)を決定するeカウンタ(変動時間決定用乱数)等の複数のカウンタが内蔵されている。各カウンタは、電源投入時から所定の規則に従って所定の数値の間をごく短時間(たとえば1割込2.000ms)のうちに1ずつ加算しながらループカウントするループカウンタであって、当該カウンタを用いた数値の取得は、乱数からの数値の取得とみなすことができる。また、aカウンタは0〜10(11通り)の間を、cカウンタは0〜700(701通り)の間を、dカウンタは0〜10(11通り)の間を、及びeカウンタは0〜30(31通り)の間を夫々ループカウントするようになっている。そして、メインCPU32は、遊技球のゲート部材20の通過検出を契機としてaカウンタから1つの数値を取得するとともに、遊技球の始動入賞口19や翼片付き電動役物65への入賞検出を契機として、cカウンタ、dカウンタ、及びeカウンタから夫々1つの数値を取得する(大当たり抽選を実行する)。
【0017】
また、記憶手段33には、特別図柄表示部61に表示する特別図柄、
図5に示す如くdカウンタの数値と「大当たり」の種別とを対応づけた大当たり種別決定テーブルと、
図6に示す如くeカウンタの数値と基本変動パターンとを対応づけた基本変動パターン決定テーブルとが記憶されている。この基本変動パターンとは、主に特別図柄及び装飾図柄の変動時間(変動開始から確定表示までの時間)を規定するものである。さらに、記憶手段33には、たとえば特別図柄表示部61において特別図柄が変動表示中に始動入賞口19や翼片付き電動役物65へ遊技球が入賞したような場合に、当該入賞に伴うcカウンタ、dカウンタ、及びeカウンタからの取得数値を保留情報として、始動入賞口19と翼片付き電動役物65とを区別した状態で夫々最大4つまで記憶する保留情報記憶領域が設けられている。尚、保留情報記憶領域に記憶されている保留情報の数は、後述するようにサブ統合基板41による制御のもと、演出用表示部6に表示される保留表示によって遊技者に報知される。また、保留情報は、特別図柄及び装飾図柄が確定表示される度に記憶した順番で順次消化され、該消化に伴って新たな保留情報が記憶可能となる。さらに、始動入賞口19への入賞に係る保留情報と、翼片付き電動役物65への入賞に係る保留情報との両方が存在する場合には、翼片付き電動役物65への入賞に係る保留情報を優先して消化するようになっている。
【0018】
サブ制御装置40には、サブ統合CPU42、記憶手段43、タイマ44、及びインターフェイス45等が搭載されたサブ統合基板41が内蔵されている。該サブ統合基板41は、インターフェイス45を介してメイン制御基板31と電気的に接続されているとともに、表示制御装置50、発光制御装置51、及び音制御装置52と電気的に接続されており、サブ統合CPU42は、後述するようにメイン制御基板31から大当たり抽選に係る信号を受信すると、その信号の内容に応じて各制御装置を制御し、スピーカ14やランプ部材15の動作や、演出用表示部6における装飾図柄の表示動作を制御するようになっている。さらに、サブ統合基板41には、インターフェイス45を介して、押しボタン25等も接続されており、押しボタン25の操作はサブ統合CPU42で検知可能となっている。
【0019】
また、記憶手段43には、演出用表示部6に表示する装飾図柄を記憶する図柄記憶領域(図示せず)と、該装飾図柄の詳細な変動表示態様やキャラクタ(後述するバトル演出で使用する味方キャラクタや敵キャラクタも含む)の動画を用いたキャラクタ演出等からなる複数の詳細変動パターンを記憶した表示演出記憶領域46とが設けられており、種々の詳細変動パターンが
図7に示す如くメイン制御基板31で決定される基本変動パターンと対応づけて記憶されている。
【0020】
以下、上記パチンコ機1における基本的な遊技動作について、以下簡略に説明する。
まず遊技者は一般的に後述する大当たり抽選の結果が「大当たり」となる確率の低い通常状態(通常遊技状態)から遊技を開始することになり、遊技者によってハンドル9が回動操作されると、発射装置10が作動し、発射通路13を介して遊技球が遊技領域16内へ打ち込まれる。そして、まずは左打ち用スペースSLを流下した遊技球が始動入賞口19へ入賞する(所定条件の充足)と、当該入賞がメインCPU32により検出される。すると、メインCPU32は、入賞検出のタイミングでcカウンタ、dカウンタ、及びeカウンタから夫々1つの数値を取得するとともに、特別図柄表示部61において特別図柄を変動表示中であるか否か、及び保留情報の有無を確認する。そして、特別図柄表示部61において特別図柄が変動中でなく、且つ、保留情報が1つも存在しない場合、通常時大当たり判定用テーブルを参照し、今回cカウンタから取得した数値が所定の「大当たり数値(たとえば“0”、“300”の2通り)」であるか否か、及び当該「大当たり数値」であるか否かを踏まえた上でのeカウンタからの取得数値に対応する基本変動パターンを先読み判定として一旦判定し、後述するような保留情報を記憶する際と同様の制御(たとえば先読みコマンドの作成及びサブ統合CPU42への送信等)を実行した後、再度通常時大当たり判定用テーブルを参照して、今回cカウンタから取得した数値が所定の「大当たり数値」であるか否か、すなわち今回の大当たり抽選の結果が「大当たり」であるか否かを大当たり判定として判定する。そして、大当たり抽選の結果が「大当たり」である(すなわち、cカウンタからの取得数値が「大当たり数値」である)と、
図6(b)に示す基本変動パターン決定テーブルを用い、eカウンタからの取得数値に対応する基本変動パターンを読み出す。一方、大当たり抽選の結果が「外れ」である(すなわち、cカウンタからの取得数値が「大当たり数値」以外の数値である)と、
図6(a)に示す基本変動パターン決定テーブルを用い、eカウンタからの取得数値に対応する基本変動パターンを読み出す。その後、メインCPU32は、大当たり抽選の結果(「大当たり」であるか「外れ」であるか)、「大当たり」である場合にはその種別(
図5に示す大当たり種別決定テーブルを用い、dカウンタからの取得数値を基にして決定する)、及び読み出した基本変動パターン(特に変動時間)の種類を示す情報を含んだ開始コマンドを作成するとともに、当該開始コマンドをサブ統合CPU42へと送信する。また、特別図柄表示部61において特別図柄を所定の態様で変動させるとともに、タイマ34による計時を開始する。そして、読み出した基本変動パターンの変動時間が経過すると、大当たり抽選の結果、及び「大当たり」である場合にはその種別に対応する特別図柄を確定表示させる(「大当たり」であり、且つ、dカウンタからの取得数値が“0”〜“3”である場合には「非特定大当たり」として非特定大当たり特別図柄確定表示態様である“3”で、「大当たり」であり、且つ、dカウンタからの取得数値が“4”〜“10”である場合には「特定大当たり」として特定大当たり特別図柄確定表示態様である“7”で、「外れ」の場合には“−”で夫々確定表示させる)とともに、停止信号を含んだ停止コマンドをサブ統合CPU42へと送信する。
【0021】
また、特別図柄表示部61において特別図柄を変動表示中であったり、保留情報の有無を確認した際に保留情報が存在した場合には、当該入賞に伴うcカウンタ、dカウンタ、及びeカウンタからの取得数値にもとづく先読み判定を実行し、当該先読み判定の結果を含んだ先読みコマンドをサブ統合CPU42へ送信するとともに、cカウンタ、dカウンタ、及びeカウンタからの取得数値を保留情報として保留情報記憶領域に記憶する。さらに、保留情報記憶領域に記憶されている保留情報の数が既に最大値に達していると、cカウンタ、dカウンタ、及びeカウンタからの取得数値の先読み判定を実行することなく、そしてcカウンタ、dカウンタ、及びeカウンタからの取得数値を保留情報として記憶することなく削除する。
【0022】
一方、サブ統合CPU42では、開始コマンドを受信すると、該開始コマンドに含まれている大当たり抽選の結果に係る情報及び「大当たり」の種別に応じて最終的に確定表示する装飾図柄の表示態様を決定するとともに、基本変動パターンに係る情報に対応する詳細変動パターンを表示演出記憶領域46から読み出し、タイマ44により計時しながら、読み出した詳細変動パターンにしたがって演出用表示部6における装飾図柄を変動表示させる。そして、停止コマンドの受信に伴い、上記決定した表示態様で装飾図柄を演出用表示部6に確定表示させる。つまり、大当たり抽選の結果が「大当たり」であり、その種別が「特定大当たり」であると、同一の奇数装飾図柄を3つ並べる特定大当たり装飾図柄表示態様(たとえば“7・7・7”)で確定表示させ、大当たり抽選の結果が「大当たり」であり、その種別が「非大当たり」であると、同一の偶数装飾図柄を3つ並べる非特定大当たり装飾図柄表示態様(たとえば“4・4・4”)で確定表示させる。また、大当たり抽選の結果が「外れ」であると、3つのうち少なくとも1つの装飾図柄が異なる外れ装飾図柄表示態様(たとえば“1・2・3”)で確定表示させる。
【0023】
そして、大当たり抽選の結果が「外れ」であると、装飾図柄及び特別図柄の確定表示後、保留情報が存在する場合には、メインCPU32が、記憶している保留情報のうち優先順位が最も高い保留情報(ここでは最も古い保留情報)について、該保留情報に係るcカウンタ、dカウンタ、及びeカウンタからの取得数値にもとづき特別図柄の変動を開始する直前に大当たり抽選の結果が「大当たり」であるか否かや「大当たり」である場合にはその種別、更に変動時間を再度大当たり判定として判定し、開始コマンドを作成して送信する等の上記同様の制御を実行するとともに、当該保留情報を保留情報記憶領域から削除する。また、保留情報が存在しない場合には、次の始動入賞口19への遊技球の入賞をもって、大当たり抽選等の上記制御を実行する。
【0024】
一方、大当たり抽選の結果が「大当たり」であると、装飾図柄及び特別図柄の確定表示後、メインCPU32は、特別遊技状態である大当たり状態の開始を報知する開始デモ、大入賞アタッカー18の所定回数にわたる断続的な開成、V入賞アタッカー17における翼片の開動作、及び大当たり状態の終了を報知する終了デモからなる大当たり状態を生起させる。このとき、「大当たり」の種別が「非特定大当たり」であると、開成時間が30秒間に達するまで若しくは遊技球が8個入賞するまでの何れかの条件が満たされるまで大入賞アタッカー18を開成させることを断続的に2回繰り返した後、V入賞アタッカー17の翼片を0.5秒だけ開動作させるという非特定特別遊技状態を生起させる。また、「大当たり」の種別が「特定大当たり」であると、上記条件が満たされるまで大入賞アタッカー18を開成させることを断続的に2回繰り返した後、V入賞アタッカー17の翼片についても開成時間が30秒間に達するまで若しくは遊技球が8個入賞するまでの何れかの条件が満たされるまで開動作させ、更に再び上記条件が満たされるまで大入賞アタッカー18を開成させることを断続的に13回繰り返すという特定特別遊技状態を生起させる。したがって、特定特別遊技状態が生起すると、比較的高い確率で遊技球をV入賞アタッカー17へ入賞させることができる一方、非特定特別遊技状態が生起すると、V入賞アタッカー17へ遊技球を入賞させる確率が極めて低くなる。また、大当たり状態を生起させるにあたって、右打ち用スペースSRへと遊技球を打ち込む所謂「右打ち」を行うように、演出用表示部6を利用して遊技者に報知する。そして、右打ち用スペースSRを流下した遊技球が断続的に開成する大入賞アタッカー18や翼片が開動作したV入賞アタッカー17へ入賞すると、多くの遊技球を賞品球として遊技者に払い出す。なお、大当たり状態の生起中、サブ統合CPU42は、「大当たり」の種別に対応した演出用表示部6での表示演出を記憶手段43から読み出し、演出用表示部6での表示動作を制御する。
【0025】
また、大当たり状態中に遊技球がV入賞アタッカー17へ入賞する(遊技球が特別領域を通過することであり、メインCPU32により検出される)と、大当たり状態の終了後に、大当たり抽選の結果「大当たり」となる確率が通常状態よりも向上した高確率状態(特定遊技状態)を生起させる。したがって、特定特別遊技状態が生起すると、高い確率で大当たり状態の終了後に高確率状態が生起する。そのため、非特定特別遊技状態が生起していたとしても、低い確率ではあるもののV入賞アタッカー17へ遊技球が入賞すると、大当たり状態の終了後に高確率状態が生起する。また、たとえば非特定特別遊技状態が生起した等により、大当たり状態中に遊技球がV入賞アタッカー17へ入賞しないと、大当たり状態の終了後、上述したような通常状態を生起させる。なお、たとえ特定特別遊技状態が生起していたとしても、大当たり状態中に遊技球がV入賞アタッカー17へ入賞しないと、大当たり状態の終了後に高確率状態を生起させることはなく、上記同様に通常状態を生起させる。
【0026】
そして、高確率状態では「右打ち」が継続され、右打ち用スペースSRを流下する遊技球がゲート部材20を通過すると、当該通過がメインCPU32により検出される。すると、メインCPU32は、通過検出のタイミングでaカウンタから1つの数値を取得するとともに、aカウンタからの取得数値が所定の「開放数値(たとえば“0”〜“9”の10通り)であるか否かを判定する。そして、aカウンタからの取得数値が「開放数値」である、すなわち「開放抽選」の結果が「当選」であると、翼片付き電動役物65を特別開放動作態様(たとえば、通常状態と比べると長い1秒間に亘り翼片付き電動役物65を開状態とすることを断続的に3回繰り返す態様)で作動させ、翼片付き電動役物65へ遊技球が入賞しやすい状態とする。また、aカウンタからの取得数値が「開放数値」でない、すなわち「開放抽選」の結果が「外れ」であると、翼片付き電動役物65を作動させない。なお、上述したような通常状態では、「開放抽選」における「開放数値」の数が少なくなっている(たとえば“0”の1通りのみ)とともに、たとえ「開放抽選」の結果が「当選」であったところで、翼片付き電動役物65を通常開放動作態様(たとえば、高確率状態と比べて短い0.2秒間に亘り、しかも1回だけしか翼片付き電動役物65を開状態としない態様)でしか作動させず、翼片付き電動役物65へ遊技球が入賞しづらい状態としている。また、翼片付き電動役物65の作動中等に遊技球がゲート部材20を通過した場合は、上記保留情報と同様、当該通過のタイミングで取得したaカウンタの数値を所定個数まで記憶手段33に記憶するとともに、翼片付き電動役物65の作動が終了する度に記憶した順で「開放抽選」の結果の確認等を実行する。
【0027】
そして、開放状態にある翼片付き電動役物65へ遊技球が入賞する(所定条件の充足)と、当該入賞がメインCPU32により検出される。すると、メインCPU32は、始動入賞口19への入賞時と同様、入賞検出のタイミングでcカウンタ、dカウンタ、及びeカウンタから夫々1つの数値を取得するとともに、特別図柄表示部61において特別図柄を変動表示中であるか否か、及び保留情報の有無を確認する。そして、特別図柄表示部61において特別図柄が変動中でなく、且つ、保留情報が1つも存在しない場合、高確時大当たり判定用テーブルを参照し、今回cカウンタから取得した数値が所定の「大当たり数値」であるか否か、及び当該「大当たり数値」であるか否かを踏まえた上で後述の如くしてeカウンタからの取得数値にもとづき決定される基本変動パターンを先読み判定として一旦判定し、保留情報を記憶する際と同様の制御を実行した後、再度高確時大当たり判定用テーブルを参照して今回cカウンタから取得した数値が所定の「大当たり数値」であるか否か、すなわち今回の大当たり抽選の結果が「大当たり」であるか否かを大当たり判定として判定する。この高確時大当たり判定用テーブルは、通常時大当たり判定用テーブルと比べると「大当たり数値」の数が大幅に増やされている(たとえば“0”、“50”、“100”、“150”、“200”、“250”、“300”、“350”、“400”、“450”、“500”、“550”、“600”、“650”、“700”の15通り)。また、大当たり抽選の結果を踏まえた上で、eカウンタからの取得数値をもとに本発明の要部となる後述するような制御で基本変動パターンを決定し、該基本変動パターンを読み出す。その後、メインCPU32は、大当たり抽選の結果(「大当たり」であるか「外れ」であるか)、「大当たり」である場合にはその種別(通常状態同様、
図5に示す大当たり種別決定テーブルを用い、dカウンタからの取得数値を基にして決定する)、及び読み出した基本変動パターンの種類を示す情報を含んだ開始コマンドを作成するとともに、当該開始コマンドをサブ統合CPU42へと送信する。また、特別図柄表示部61において特別図柄を所定の態様で変動させるとともに、タイマ34による計時を開始する。そして、読み出した基本変動パターンの変動時間が経過すると、大当たり抽選の結果、及び「大当たり」である場合にはその種別に対応する特別図柄を確定表示させるとともに、停止信号を含んだ停止コマンドをサブ統合CPU42へと送信する。
【0028】
また、特別図柄表示部61において特別図柄を変動表示中であったり、保留情報の有無を確認した際に保留情報が存在した場合には、通常状態時同様、当該入賞に伴うcカウンタ、dカウンタ、及びeカウンタからの取得数値にもとづく先読み判定を実行し、当該先読み判定の結果を含んだ先読みコマンドをサブ統合CPU42へ送信するとともに、cカウンタ、dカウンタ、及びeカウンタからの取得数値を保留情報として保留情報記憶領域に記憶する。さらに、保留情報記憶領域に記憶されている保留情報の数が既に最大値に達していると、cカウンタ、dカウンタ、及びeカウンタからの取得数値の先読み判定を実行することなく、そしてcカウンタ、dカウンタ、及びeカウンタからの取得数値を保留情報として記憶することなく削除する。
【0029】
そして、大当たり抽選の結果が「非特定大当たり」であると、特別図柄の確定表示後、上記同様の非特定特別遊技状態を、大当たり抽選の結果が「特定大当たり」であると、上記同様の特定特別遊技状態を夫々生起させる。また、大当たり抽選の結果が「外れ」であると、特別図柄の確定表示後、保留情報が存在する場合には、メインCPU32が、記憶している保留情報のうち優先順位が最も高い保留情報について、該保留情報に係るcカウンタ、dカウンタ、及びeカウンタからの取得数値にもとづき特別図柄の変動を開始する直前に大当たり抽選の結果が「大当たり」であるか否かや「大当たり」である場合にはその種別、更に変動時間を再度大当たり判定として判定し、開始コマンドを作成して送信する等の上記同様の制御を実行するとともに、当該保留情報を保留情報記憶領域から削除する。また、保留情報が存在しない場合には、次の翼片付き電動役物65への遊技球の入賞をもって、大当たり抽選等の上記制御を実行する。
なお、高確率状態において、遊技球が始動入賞口19へ入賞する事態も考えられる。そして、その場合にもメインCPU32は、翼片付き電動役物65へ遊技球が入賞した場合と同じ大当たり抽選に係る制御を実行する。
【0030】
(高確率状態における基本変動パターンの選択)
ここで、本発明の要部となる高確率状態における基本変動パターンの選択制御について説明する。
まず、パチンコ機1は、通常状態における大当たり抽選の結果が「大当たり」になると、上述したような大当たり状態を生起させるとともに、大当たり状態中に遊技球がV入賞アタッカー17へ入賞すると、所定のタイミング(たとえばV入賞アタッカー17への最初の遊技球の入賞検出時)で特定フラグをONとする。そして、大当たり状態の終了後に生起させる高確率状態において、メインCPU32は、翼片付き電動役物65(若しくは始動入賞口19)への遊技球の入賞に起因して取得したcカウンタ、dカウンタ、及びeカウンタからの取得数値について上記大当たり判定(すなわち変動開始直前に実行する判定)を行うにあたって状態判別手段36となり、高確率状態中における特定フラグのON/OFFを確認する。そして、大当たり抽選の結果が「特定大当たり」であり、且つ、高確率状態中において特定フラグがONであると、メインCPU32はテーブル選択手段37となり、変動時間の平均値が比較的長い
図8(b)に示す基本変動パターン決定テーブル(第1変動時間決定テーブル)を用い、eカウンタからの取得数値に対応する基本変動パターンを読み出す。また、大当たり抽選の結果が「非特定大当たり」であると、
図8(d)に示す基本変動パターン決定テーブルを用い、eカウンタからの取得数値に対応する基本変動パターンを読み出す。一方、大当たり抽選の結果が「外れ」であると、
図8(a)に示す基本変動パターン決定テーブルを用い、eカウンタからの取得数値に対応する基本変動パターンを読み出す。その後、メインCPU32は、上記通常状態中における制御同様、大当たり抽選の結果(「大当たり」であるか「外れ」であるか)、「大当たり」である場合にはその種別、及び読み出した基本変動パターンの種類を示す情報を含んだ開始コマンドを作成するとともに、当該開始コマンドをサブ統合CPU42へと送信したり、特別図柄表示部61における特別図柄の変動/確定表示制御、停止コマンドの送信制御等を実行する。
【0031】
一方、サブ統合CPU42では、上記通常状態中における制御同様、開始コマンドを受信すると、該開始コマンドに含まれている大当たり抽選の結果に係る情報及び「大当たり」の種別に応じて装飾図柄の確定表示態様を決定するとともに、
図9に示す如き対応で表示演出記憶領域46の記憶されている詳細変動パターンの中から、開始コマンドに含まれている基本変動パターンに係る情報に対応する詳細変動パターンを読み出し、タイマ44により計時しながら、読み出した詳細変動パターンにしたがって演出用表示部6における装飾図柄を変動表示させる。その後は、上記通常状態中における制御同様、停止コマンドの受信に伴い、決定した確定表示態様で装飾図柄を演出用表示部6に確定表示させる。
【0032】
ここで、基本変動パターンF、H(第1変動時間)に対応する詳細変動パターンが、演出用表示部6において味方キャラクタと敵キャラクタとのバトルを行わせる所謂バトル演出となっており、基本変動パターンFに対応する詳細変動パターンでは、最終的に味方キャラクタが敵キャラクタに勝利する一方、基本変動パターンHに対応する詳細変動パターンでは、最終的に味方キャラクタが敵キャラクタに敗北するようになっている。また、基本変動パターンG(第2変動時間)に対応する詳細変動パターンは、バトル演出と比べると極めて短時間で確定表示となる特殊演出となっており、高確率状態における大当たり抽選の結果が「特定大当たり」である場合にのみ選択され得る演出となっている。したがって、メインCPU32は、特定フラグがONである(すなわち、大当たり抽選の結果が「特定大当たり」となった際の高確率状態が、通常状態において大当たり抽選の結果が「特定大当たり」となったことにもとづいて生起した高確率状態である)と、バトルに勝利する演出を比較的選択しやすい基本変動パターン決定テーブルを選択することになる。
【0033】
また、大当たり抽選の結果が「特定大当たり」若しくは「非特定大当たり」であると、メインCPU32は、夫々対応する大当たり状態を生起させる等の制御を実行するとともに、特定フラグを参照する。そして、特定フラグがONであると、大当たり状態中に特定フラグをOFFとした後、大当たり状態の終了に伴い、V入賞アタッカー17へ遊技球が入賞したか否かに対応する遊技状態を生起させる。したがって、高確率状態から通常状態へと移行する場合は勿論、高確率状態が継続する場合にも特定フラグはOFFとなる。
【0034】
さらに、高確率状態が継続した場合、メインCPU32が状態判別手段36となって特定フラグのON/OFFを確認する際、当然ながら特定フラグはOFFとなっている。そこで、大当たり抽選の結果が「特定大当たり」であり、且つ、高確率状態中において特定フラグがOFFであると、メインCPU32はテーブル選択手段37となり、変動時間の平均値が比較的短い
図8(c)に示す基本変動パターン決定テーブル(第2変動時間決定テーブル)を用い、eカウンタからの取得数値に対応する基本変動パターンを読み出し、以下同様の制御を行う。すなわち、所謂連チャン時には、演出時間が短い特殊演出を比較的選択しやすい基本変動パターン決定テーブルを選択することになる。なお、大当たり抽選の結果が「非特定大当たり」である場合、及び「外れ」である場合には、上記同様、
図8(d)に示す基本変動パターン決定テーブルや
図8(a)に示す基本変動パターン決定テーブルを用いる。
【0035】
(本実施形態のパチンコ機による効果)
以上のような構成を有するパチンコ機1によれば、通常状態において大当たり抽選の結果が「大当たり」になり、該「大当たり」に起因して生起した大当たり状態中に遊技球がV入賞アタッカー17へ入賞すると、その大当たり状態中に特定フラグをONする。また、高確率状態において大当たり抽選の結果が「大当たり(特定大当たり若しくは非特定大当たり)」になった際、特定フラグがONであると、該「大当たり」に起因して生起した大当たり状態中に特定フラグをOFFする。さらに、メインCPU32は、高確率状態において大当たり判定を実行するにあたり、状態判別手段36として特定フラグのON/OFFを確認し、大当たり抽選の結果が「特定大当たり」である際、特定フラグがONであるとバトルに勝利する演出が比較的選択されやすい基本変動パターン決定テーブルを、特定フラグがOFFであるとバトル演出よりも特殊演出が選択されやすい基本変動パターン決定テーブルを夫々選択して用い、特別図柄の変動時間、ひいては演出用表示部6における演出時間を決定するようになっている。したがって、特定特別遊技状態を挟みながら高確率状態が連続して生起する際(所謂連チャン時)、比較的演出時間が短い特殊演出が選択されやすいため、バトル演出を行うタイプのパチンコ機1であるにも拘わらず、遊技者にしてみると所定の時間内に獲得し得る賞球の数が従来よりも多い、遊技性の高いパチンコ機とすることができる。また、1回目の高確率状態については、バトル演出(特にバトルに勝利する演出)が選択されやすくなっているため、遊技者がバトル演出を楽しめないという事態が起こりにくく、パチンコ機1の趣向性を向上することができる。
【0036】
(本発明の変更例について)
なお、本発明のパチンコ機に係る構成は、上記実施形態に何ら限定されるものではなく、パチンコ機全体の構成は勿論、基本変動パターン決定テーブルの選択に係る構成についても、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で必要に応じて適宜変更可能である。
【0037】
たとえば上記実施形態では、バトルに勝利する演出に対応する基本変動パターンやバトルに敗北する演出に対応する基本変動パターンを夫々1種類ずつしか設定していないが、たとえばバトルに勝利する演出に対応する基本変動パターンを複数設定することも当然可能である。一方、サブ制御装置において、同じ基本変動パターンFに対応するものの、バトルの詳細な態様が異なる複数の詳細変動パターンを設定するとともに、それらの複数の詳細変動パターンから1つの詳細変動パターンを選択する抽選手段を備える等し、演出用表示部で行われるバトル演出にバリエーションをもたせるように構成してもよい。なお、特殊演出についても、上記バトル演出同様、複数パターン設定してもよいことは言うまでもない。
【0038】
また、高確率状態において大当たり抽選の結果が「外れ」となった際にもバトル演出を行い、味方キャラクタと敵キャラクタとが引き分けるような演出を行うように構成しても何ら問題はないし、特定フラグのON/OFFにもとづき、大当たり抽選の結果が「外れ」の際にも、引き分けとなる演出の選択率が異なる基本変動パターン決定テーブルを選択するように構成することも可能である。
【0039】
さらに、大当たり抽選の結果が「特定大当たり」であり、且つ、高確率状態中において特定フラグがONである際に選択する基本変動パターン決定テーブルにおけるバトルに勝利する演出に対応する基本変動パターンの選択率や、大当たり抽選の結果が「特定大当たり」であり、且つ、高確率状態中において特定フラグがOFFである際に選択する基本変動パターン決定テーブルにおける特殊演出に対応する基本変動パターンの選択率等について、適宜設計変更可能であることは言うまでもない。
【0040】
さらにまた、上記実施形態では、特定特別遊技状態において遊技球が特別領域を通過した場合と、非特定特別遊技状態において遊技球が特別領域を通過した場合とで、特別遊技状態の終了後に同様の遊技状態(上記実施形態では、大当たり抽選の結果「大当たり」となる確率が向上しているとともに、翼付き電動役物が高確率で且つ長時間にわたり開動作する状態)を生起させているが、上記両場合で、夫々特別遊技状態の終了後に生起させる遊技状態を異ならせるようにしてもよい。たとえば、特定特別遊技状態において遊技球が特別領域を通過した場合には、上記実施形態の遊技状態を生起させる一方、非特定特別遊技状態において遊技球が特別領域を通過した場合には、大当たり抽選の結果「大当たり」となる確率が向上するのみの遊技状態を生起させるような構成が考えられる。
またさらに、特定特別遊技状態であろうと非特定特別遊技状態であろうと、遊技球が特別領域を通過した場合、特別遊技状態の終了後に大当たり抽選の結果「大当たり」となる確率が向上するのみの遊技状態を特定遊技状態として生起させるように構成することも当然可能である。
【0041】
また、基本変動パターン決定テーブルの選択に関しても、上記実施形態の構成に限定されることはなく、上記実施形態では、通常状態において大当たり抽選の結果が「大当たり」になったことをもって生起した大当たり状態が特定特別遊技状態であろうと非特定特別遊技状態であろうと、遊技球が特別領域を通過すると特定フラグをONするようにしているが、特定特別遊技状態において遊技球が特別領域を通過したことを契機としてのみ特定フラグをONし、その後の特定遊技状態において第1変動時間決定テーブルの選択に係る上記制御を実行するように構成することも可能である。
【0042】
さらに、上記実施形態では、通常状態から始まり最初の高確率状態においてのみバトルに勝利する演出を比較的選択しやすい基本変動パターン決定テーブルを選択しているが、生起した大当たり状態の種別や大当たり状態中に遊技球がV入賞アタッカーへ入賞した旨を遊技履歴として記憶するとともに、高確率状態の連続数(たとえば、特定特別遊技状態を挟んで連続的に高確率状態が生起した回数)をカウントするように構成し、高確率状態において大当たり抽選の結果が「特定大当たり」であった際、高確率状態の連続数が特定数(たとえば3)に達するまではバトルに勝利する演出を比較的選択しやすい基本変動パターン決定テーブル(第1変動時間決定テーブル)を選択する一方、上記特定数を超えると特殊演出が選択されやすい基本変動パターン決定テーブル(第2変動時間決定テーブル)を選択するように構成することも可能である。なお、上記実施形態も、高確率状態の連続数が特定数(ここでは1)に達するまでバトルに勝利する演出を比較的選択しやすい基本変動パターン決定テーブルを選択する構成と言うこともできる。
【0043】
さらにまた、各基本変動パターンにおける変動時間についても当然ながら適宜変更可能である。
またさらに、上記実施形態では、メイン制御装置からサブ制御装置へ開始コマンドと停止コマンドとを送信するようにしているが、サブ制御装置のタイマを用いる等することで、停止コマンドについては送信しない構成としても何ら問題はない。
【0044】
また、大当たり抽選の結果が「特定大当たり」であった場合や、「非特定大当たり」であった場合に、どのような内容の特別遊技状態を生起させるかについても適宜変更可能である。
さらに、「特定大当たり」である際に生起する大当たり状態として、大入賞アタッカーの開成回数や最大開成時間の平均値等が異なる複数種類の大当たり状態を設定しておくことも当然可能である。また、上記実施形態では、cカウンタ、dカウンタ、及びeカウンタの3つのカウンタから数値を取得するとしているが、1つのカウンタのみで対応することも可能であるし、2つのカウンタ若しくは4つ以上のカウンタから数値を取得するように構成することも当然可能である。
【0045】
さらにまた、上記実施形態では、特別図柄表示部を遊技領域外に設けているが、遊技領域内に特別図柄表示部を設けてもよいし、更には演出用表示部内に特別図柄表示部を設けることも可能である。さらに、上記実施形態では、特別図柄と装飾図柄との2種類の図柄を用いるパチンコ機としているが、特別図柄のみを用いたパチンコ機であってもよい。
またさらに、上記実施形態では、メイン制御装置とサブ制御装置との2つの制御装置に分けて制御するように構成しているが、メイン制御装置1つで制御するように構成してもよく、メイン制御装置の記憶手段に詳細変動パターンを記憶するための表示演出記憶領域を設けてもよいし、メイン制御装置1つで制御する際には、開始コマンド等を作成する必要はない。
【0046】
また、始動入賞口へ遊技球が入賞した場合と、翼片付き電動役物へ遊技球が入賞した場合とで、大当たり抽選の結果が「大当たり」であった際に、「非特定大当たり」ではなく「特定大当たり」となる確率(V入賞アタッカーへの遊技球の入賞が容易となる特定特別遊技状態が生起する確率であって、ひいては特定遊技状態の生起が期待できる確率)を同一としているが、始動入賞口へ遊技球が入賞した場合と、翼片付き電動役物へ遊技球が入賞した場合とで、その確率を異ならせることも可能である。たとえば翼片付き電動役物へ遊技球が入賞した場合の方が、始動入賞口へ遊技球が入賞した場合よりも、大当たり抽選の結果が「大当たり」であった際にV入賞アタッカーへの遊技球の入賞が容易となる「特定大当たり」となる確率が高くなるようにしてもよい。
【0047】
さらに、特別図柄表示部を複数設け、遊技球の入賞した部材の違いもとづいて変動/確定表示させる特別図柄を異ならせるように構成することも可能である。たとえば、始動入賞口と翼片付き電動役物とで変動/確定表示させる特別図柄表示部を異ならせるように構成してもよい。
さらにまた、V入賞アタッカー内に設けられた入賞口を特別領域としているが、入賞口と特別領域とを夫々別個に設け、遊技球の入賞口への入賞と遊技球の特別領域の通過とを夫々別個に検知するようにしてもよい。また、そのような特別可動手段においては、入賞口及び特別領域の両者を開閉させる第1可動部材と、該第1可動部材よりも内側で特別領域のみを開閉させる第2可動部材とを設けるといった構成を採用することも可能であり、第1可動部材を開動作させた特別遊技状態において、入賞口へ入賞した遊技球と特別領域を通過した遊技球との合計が所定個数へ達したことをもって第1可動部材を閉動作させるといった制御(したがって、第2可動部材の開閉状況によっては、特別領域を通過した遊技球がなくとも第1可動部材を閉動作させる場合がある)を実行するように構成することも可能である。
【0048】
加えて、図柄表示部、演出表示部、特別領域、可動部材、特別可動手段、制御手段等の各装置や手段、部材は、単一であっても複数であってもよく、適宜配置の変更が行われてもよい。また、上記例示した各要素に限らず、特許請求の範囲の請求項、明細書、及び図面に記載される全ての要素は、個数を意識的に限定する明確な記載がない限り、単一であっても複数であっても構わないし、適宜配置の変更が行われてもよい。さらに、請求項、明細書および図面に記載される要素を各々別体で構成するか、適宜一体的に構成するか、或いはひとつの要素を複数の要素に分けて構成するかは、当業者であれば何れも容易に考えられる事項である。したがって、その範囲内での構成上の差異を有するパチンコ機を、実施形態に記載がされていないからといって採用することのみでは、本発明に係る権利を回避したことにはならない。