(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記発光装置は、前記複数の光源が実装された領域を、少なくとも第一光源が位置する第一発光領域と第二光源が位置する第二発光領域とに区画する区画部材を有することを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
【発明を実施するための形態】
【0010】
(遊技機の全体構成)
以下、本発明にかかる実施形態について図面を参照して詳細に説明する。まず、
図1〜
図3等を参照して遊技機1の構成について簡単に説明する。遊技機1の骨格は、周知の構成が適用できる。例えば、
図1に示すように、額縁形状の機枠90に前面枠91が回動自在に支持されてなる。前面枠91には、前側から遊技盤11を視認可能とする透明な板が設けられている。
【0011】
遊技盤11は、ほぼ正方形の合板により成形されており、前面枠91に着脱可能に取り付けられている。この遊技盤11には、略中央に形成された開口111を取り囲むように装飾部材等を有するセンター役物12が取り付けられており、この遊技盤11およびセンター役物12の一部の前側に、発射された遊技球が流下する遊技領域13が設けられる。遊技盤11には、発射装置96の操作によって発射された遊技球を遊技領域13に案内する金属製の薄板からなる帯状のガイドレール92が略円弧形状となるように設けられている。
【0012】
遊技領域13には、表示装置93、第一始動入賞口941、第二始動入賞口942、第一大入賞口943、第二大入賞口944、アウト口95などが設けられている。本実施形態では、上記第一始動入賞口941や第一大入賞口943が、いわゆる左打ち遊技時(通常の遊技状態時)で狙う入賞口であり、上記第二始動入賞口942および第二大入賞口944が、いわゆる右打ち遊技時(例えば、確率変動状態、時短状態、第二大入賞口944が開放する大当たり遊技時等のことをいう。この状態が本発明における「通常の遊技状態とは異なる所定の遊技状態」に相当する。以下単に所定の遊技状態という)に狙う入賞口となっている。通常の遊技状態においては、第一始動入賞口941を狙って遊技領域13の左側に遊技球が進入するよう発射装置96を操作する。所定の遊技状態時には、第二始動入賞口942や大入賞口943を狙って遊技領域13の右側に遊技球が進入するように(通常の遊技状態の場合よりも遊技球の発射力を強めるように)発射装置96を操作する。つまり、所定の遊技状態時には、
図1および
図2に示す特別経路14を通じて遊技球は遊技領域13の右側に進入することになる。表示装置93は、例えば液晶表示装置が用いられ、表示装置93の表示画面(表示部)において特別図柄や普通図柄等が表示される。かかる表示装置93の表示画面は、遊技盤11に形成された開口111を通じて視認可能である。
【0013】
遊技領域13の右上には発光装置2が設けられている。発光装置2は、上記特別経路14に沿って当該経路の下側に設けられている。遊技盤11の開口111の右上は大きく切り欠かれており、当該切り欠かれた部分に嵌め込まれるようにして発光装置2が取り付けられている。具体的には、発光装置2は遊技盤11に取り付けられるセンター役物12の一部を構成し、このセンター役物12の本体部分を介して遊技盤11に取り付けられている。当該発光装置2の詳細については後述する。なお、かかる発光装置2以外の装飾装置(部材)の有無やその構成等はどのようなものであってもよい。
【0014】
また、遊技領域13には、流下する遊技球が衝突することにより遊技球の流下態様に変化を与える障害物としての図示しない遊技釘が複数設けられている。遊技領域13を流下する遊技球は、遊技釘に衝突したときの条件に応じて様々な態様に変化する。
【0015】
遊技機1の背面側には、図示されないセンターベースユニットが設けられている。このセンターベースユニットには主制御基板やサブ制御基板等の各種制御基板や、球タンク、レール等が設けられている。
【0016】
このような遊技機1では、発射装置96(ハンドル)を操作することにより遊技領域13に向けて遊技球を発射する。遊技領域13を流下する遊技球が、始動入賞口941、942や大入賞口943、944等の入賞口に入賞すると、所定の数の賞球が払出装置により払い出される。その他、大当たりの抽選方法や演出等は、公知の遊技機と同様のものが適用できるため、説明は省略する。
【0017】
(発光装置の構成)
以下、遊技機1が備える発光装置2の構成について
図4〜
図9を参照して詳細に説明する。なお、以下の説明において単に平面方向というときは基板30の平面方向をいい、単に前後方向というときは基板30の平面方向に直交する方向(遊技者側を前、その反対を後とする)をいうものとする。
【0018】
図4に示すように、発光装置2は、基板30、複数の光源、および区画部材50を備える。基板30は、表面側(遊技者側を表面、その反対側を裏面とする)に電気回路が形成されたものである。基板30の表面は可視光を反射させる反射材料で被覆されている。この基板30の表面に複数の光源(例えばLED)が実装されている。各光源は点状の光源であって、第一光源41および第二光源42を含む。第一光源41と第二光源42とは、基板30の表面から発光面411までの距離が異なる。第一光源41のON/OFFおよび第二光源42のON/OFFの切替は、図示されない遊技機1の制御手段(制御基板)によって制御される。制御手段は、少なくとも第一光源41群および第二光源42群を別個に制御可能である。
【0019】
第一光源41は前後方向における基板30の表面から発光面411までの距離d1が相対的に大きい(第二光源42よりも大きい)ものであり、第二光源42は前後方向における基板30の表面から発光面421までの距離d2が相対的に小さい(第一光源41よりも小さい)ものである(
図8および
図9参照)。その距離の設定方法は特に限定されない。光源の下面から発光面までの距離が異なる二種類の光源を用いてもよいし、同種の光源を用い一方の光源の下面と基板30の表面との間に土台を介在させることにより当該距離を異ならせてもよいし、同種の光源を用い一方の光源の下面および他方の光源の下面と基板30の表面との間に厚みが異なる土台を介在させることにより当該距離を異ならせてもよい。また、第一光源41が発する光の色と、第二光源42が発する光の色は異ならせるとよい。本実施形態では、第一光源41がP色、第二光源42がQ色の光を発光する。
【0020】
区画部材50は、複数の光源が実装された領域を、第一光源41が位置する第一発光領域A1と第二光源42が位置する第二発光領域A2とに区画する部材であり、基板30の表面側に設けられる(
図7参照)。なお、これ以外の領域の有無は問わない。区画部材50は、基板30の外縁に略沿って形成される外側壁部51、第一発光領域A1を囲む内側壁部52(本発明における隔壁に相当する)、およびこの外側壁部51と内側壁部52を繋ぐ連結部53を有する。外側壁部51および内側壁部52は前後方向に延びる壁であり、遮光性のある材料で形成されている。外側壁部51と内側壁部52で囲まれる領域が第二発光領域A2である。本実施形態では、内側壁部52は外側壁部51の内側の領域内に三つ設けられており、各内側壁部52の内側の平面形状、すなわち第一発光領域A1の平面形状が左から右に向かう「矢印」のような形状に形成されている。発光装置2が所定位置に取り付けられると、この矢印の指示する方向は上記特別経路14の左から右に沿う方向となる。各第一発光領域A1内には、当該領域を満遍なく照らすことができるように複数の第一光源41が位置する。第二発光領域A2内には、当該領域を満遍なく照らすことができるように複数の第二光源42が位置する。なお、第一発光領域A1内の第一光源41の数、および第二発光領域A2内の第二光源42の数は適宜変更可能である。
【0021】
図9に示すように、内側壁部52の下端(下面)は外側壁部51の下端(下面)よりも前側に位置する。区画部材50は、外側壁部51の下面を基板30の表面に接触させて配置される。そのため、基板30の表面と内側壁部52の下面との間には空間S(隙間)が存在する。前後方向における当該空間Sの大きさ(空間Sの幅D)は、前後方向における基板30の表面から第二光源42の発光面421までの距離d2よりも大きく設定されている。また、前後方向における当該空間Sの大きさ(空間Sの幅D)は、前後方向における基板30の表面から第一光源41の発光面411までの距離d1よりも小さく設定されている。このように、区画部材50は、基板30に接触する外側壁部51により光源が配置された領域全体を囲んだ上で、基板30に接触しない内側壁部52により第一光源41が配置された第一発光領域A1と第二光源42が配置された第二発光領域A2とを区画する。なお、本実施形態では、外側壁部51と内側壁部52を繋ぐ連結部53と基板30の表面との間にも空間(隙間)が存在する(なお、以下の説明において単に空間というときはこの空間ではなく、上述した基板30の表面と内側壁部52の下面との間に存在する空間Sをいうものとする)。前後方向における当該空間Sの大きさは、前後方向における基板30の表面から第二光源42の発光面421までの距離d2よりも大きく設定されている。
【0022】
また、
図7から分かるように、本実施形態では、第二発光領域A2は第一発光領域A1を囲むように設けられる。すなわち、第一発光領域A1の周囲には必ず第二発光領域A2が存在する。そして、第一発光領域A1とこれを囲む第二発光領域A2を区画する内側壁部52の全体と、基板30の表面との間に上記空間Sが存在する。つまり、第一発光領域A1とそれを囲む第二発光領域A2の間には、必ず上記空間Sが存在する。
【0023】
本実施形態における発光装置2は、さらに
図4〜
図6に示す第一カバー部材61および第二カバー部材62を有する。第一カバー部材61は、基板30および区画部材50を覆う(これらの部材と前後方向に重なる)部材である。この第一カバー部材61は、基板30に対して略平行に設けられる第一透過部611および第二透過部612を有する。第一透過部611は、第一カバー部材61を所定位置に取り付けたとき、前後方向で第一発光領域A1に重なる部分であって、可視光の透過率が相対的に高い(第二透過部612よりも高い)部分である。つまり、第一透過部611は第一発光領域A1(外側壁部51)と同じ左から右に向かう「矢印」の形状である。第二透過部612は、第一カバー部材61を所定位置に取り付けたとき、前後方向で第二発光領域A2に重なる部分であって、可視光の透過率が相対的に低い(第一透過部611よりも低い)部分である。第一透過部611を前後方向に貫通する部分とすることで、第二透過部612よりも可視光の透過率が相対的に高い部分としてもよい。なお、第一光源41の光(P色の光)および第二光源42の光(Q色の光)の両方において、当該透過率の大小関係を満たすように設定するとよい。
【0024】
第二カバー部材62は、第一カバー部材61を覆う(第一カバー部材61と前後方向に重なる)部分である。この第二カバー部材62は、基板30に対して略平行な部分であって、前後方向で第一透過部611および第二透過部612の両方に重なる拡散部621を有する。後方から前方に向かって拡散部621を通過しようとする光は、当該拡散部621によって乱反射される。つまり、拡散部621の面方向に均一な光となって出射される。
【0025】
本実施形態における発光装置2を構成する上記各部材は、後側から、第一光源41および第二光源42が実装された基板30、区画部材50、第一カバー部材61、第二カバー部材62の順で重ねられて一体化される。これらは、区画部材50と第一カバー部材61の間に位置するベース部材70に支持され、このベース部材70を介して遊技盤11の所定位置に固定される。装置のベース部材70の上側は、上記特別経路14に面する部分となる。つまり、本実施形態において、ベース部材70は特別経路14を構築する部分でもある。
【0026】
(発光装置の作用)
以下、上記構成を備える発光装置2の作用(動作)について説明する。第一光源41を発光させずに第二光源42を発光させたときには、当該第二光源42が位置する第二発光領域A2は第二光源42の光(本実施形態ではQ色の光)で照らされる。さらには、基板30の表面と内側壁部52(第一発光領域A1と第二発光領域A2を区画する壁部)の下面との間の空間Sの大きさ(幅)は、基板30の表面から第二光源42の発光面421までの距離d2よりも大きく設定されているため、第二光源42から出射された光は当該空間Sを通り第一発光領域A1に進入し、第一発光領域A1を照らす。つまり、第二光源42から出射された光によって、第二発光領域A2だけでなく、第一発光領域A1も照らされることになる。なお、本実施形態では、第二発光領域A2に位置する連結部53と基板30の表面との間にも空間(隙間)が存在するため、第二光源42から出射された光は、当該空間を通って第二発光領域A2の全体に行き渡る。
【0027】
両発光領域を照らす光は、第一カバー部材61の第一透過部611または第二透過部612を透過し、第一カバー部材61と第二カバー部材62の間の領域に進入する。第一透過部611と第二透過部612とは可視光の透過率が異なるため、光が第一カバー部材61を透過した時点では可視光の透過率が相対的に高い第一透過部611が第二透過部612よりも明瞭に(よりくっきりと)光に照らされたような状態にある。つまり、第一カバー部材61の面方向で光にムラができる可能性がある。しかし、このようなムラがあったとしても、第一カバー部材61を透過した光が第二カバー部材62の拡散部621に到達すると、当該拡散部621によって乱反射することで平面的な光となる。つまり、発光装置2の一番前面にある第二カバー部材62から平面的な光が前方に向かって出射される。このように第一光源41を発光させずに第二光源42を発光させた場合、発光装置2から平面的なQ色の光(第二カバー部材62の拡散部621の平面形状と一致する平面的なQ色の光)が出射される(
図10(a)参照)。上述したように発光装置2は遊技盤11に固定されるものであるから、第一光源41を発光させずに第二光源42を発光させた場合、発光装置2は遊技領域13(遊技盤11)の所定部位を照らす装飾機能を発揮する。
【0028】
一方、第二光源42を発光させずに第一光源41を発光させたときには、当該第一光源41が位置する第一発光領域A1は第一光源41の光(本実施形態ではP色の光)で照らされる。このとき、基板30の表面と内側壁部52(第一発光領域A1と第二発光領域A2を区画する壁部)の下面との間の空間Sの大きさ(幅)は、基板30の表面から第一光源41の発光面411までの距離d1よりも小さく設定されているため、第一光源41から出射された光はほとんどがそのまま第一発光領域A1に留まる。つまり、第一光源41の発光面411は空間Sよりも前方に位置するため、当該発光面411から前方に出射された光(光の大部分)は発光面411より後方に位置する空間Sを通って第二発光領域A2に進入しにくい。そのため、第二発光領域A2は光で照らされていない(ごくわずかな光が進入した)暗い状態にある。
【0029】
第一光源41から出射された光は第一カバー部材61を透過する。第一カバー部材61には前後方向で第一発光領域A1に重なる可視光の透過率が相対的に高い第一透過部611が設けられているため、第一光源41から出射された光の大部分は第一透過部611を透過する。また、第一透過部611の周囲には第一透過部611よりも可視光の透過率が低い第二透過部612が存在するため、当該第二透過部612により発散した光の透過が抑制される。つまり、第一カバー部材61を透過した光は、第一発光領域A1(第一透過部611)の輪郭がよりはっきりとしたものとなる。かかる第一カバー部材61を透過した光は第二カバー部材62を透過し、第二カバー部材62の表面から出射されることとなる。第二カバー部材62には拡散部621が設けられているため、上記第二光源42のみを発光させた場合と同様に第二カバー部材62に到達した光は拡散部621によって拡散される。しかし、第二カバー部材62に到達する光は第一発光領域A1(第一透過部611)の形状と略一致するものである、すなわち発光装置2全体で見れば局所的な光であるため、拡散部621によって拡散されて若干輪郭がぼやけるものの第一発光領域A1の形状が維持された光となる(第二カバー部材62(拡散部621)全体にまで広がることはない)。つまり、第一発光領域A1の形状のP色の光が第二カバー部材62の表面から出射され遊技者に到達することになる。
【0030】
第一発光領域A1およびそれに重なる第一カバー部材61の第一透過部611は、左から右に向かう「矢印」形状である。そのため、第二光源42を発光させずに第一光源41を発光させた場合には、P色の矢印が第二カバー部材62の表面に浮かび上がる(
図10(b)参照)。本実施形態では、上述した所定の遊技状態が開始されるとき(所定の遊技状態が開始される直前、開始された直後の両方を含む)、または所定の遊技状態中に第一光源41のみを発光させることにより上記左から右に向かう矢印を表示する。発光装置2は特別経路14に沿って設けられているため、特別経路14に沿って左から右に向かう矢印を見た遊技者は遊技球を特別経路14に遊技球を通過させるべきこと(いわゆる右打ち遊技を実行すべきであること)を認識する。このように、第二光源42を発光させずに第一光源41を発光させた場合には、今後または現在の遊技方法(操作方法)を遊技者に報知する案内機能を発揮する。なお、かかる案内機能を発揮させる場合、三つの「矢印」を同時に表示させてもよいし、左の「矢印」から順に表示していくことを繰り返すことにより、いわゆる右打ち遊技を実行すべきであることがより分かりやすくなるようにしてもよい。
【0031】
以上のように本実施形態では、発光装置2の発光パターンとして、第一光源41を発光させずに第二光源42を発光させて発光装置2(第二カバー部材62)全体に広がる平面的な光を発光させる場合と、第二光源42を発光させずに第一光源41を発光させて局所的な光を発光させる場合の二つを搭載しているが、第一光源41と第二光源42の両方を発光させる場合があってもよい。第一光源41と第二光源42の両方を発光させた場合、第一光源41から出射された光は主に第一発光領域A1を照らす一方、第二光源42から出射された光は第二発光領域A2だけでなく第一発光領域A1にも進入する。つまり、第一発光領域A1は、第一光源41の光と第一発光領域A1に進入した第二光源42の光が混合した光で照らされることになり、第二発光領域A2は第二光源42の光で照らされることになる。
【0032】
(本実施形態の主な効果)
以上説明した本実施形態にかかる遊技機1によれば、次のような効果が奏される。
【0033】
本実施形態にかかる遊技機1が備える発光装置2は、基板30の表面から発光面411までの距離d1が相対的に大きい(d2よりも大きい)第一光源41が第一発光領域A1に位置し、基板30の表面から発光面411までの距離d2が相対的に小さい(d1よりも小さい)第二光源42が第二発光領域A2に位置する。そして、第一発光領域A1と第二発光領域A2を区画する内側壁部52と基板30の表面の間の空間Sは、基板30の表面から第二光源42までの距離d2よりも大きく設定されているため、第二光源42が発光したとき、その光は第二発光領域A2だけでなく、上記空間Sを通過し第一発光領域A1をも照らす発光態様となる。
【0034】
一方、上記内側壁部52と基板30の表面との間の空間Sの幅Dは、基板30の表面から第一光源41の発光面411までの距離d1よりも小さく設定されているため、第一光源41のみが発光したときの光は、第二発光領域A2に進入しにくい。つまり、第一光源41のみが発光した場合には、その光の大部分が第一発光領域A1を照らすことになるため、第一発光領域A1のみが照らされ、第二発光領域A2が照らされていないように見える発光態様となる。
【0035】
このように、第一光源41を発光させずに第二光源42のみを発光させたときには第一発光領域A1と第二発光領域A2の両方が照らされるように構成され、第二光源42を発光させずに第一光源41のみを発光させたときには第一発光領域A1が照らされるように構成されているため、簡易な構成で(光源を増やすことなく)バリエーションに富む発光パターンが実現可能である。
【0036】
本実施形態では、第一光源41を発光させずに第二光源42のみを発光させたときには遊技領域13(表示装置93の周囲)を照らす装飾機能を発揮し、第二光源42を発光させずに第一光源41のみを発光させたときには、所定の遊技状態での遊技方法を遊技者に報知する案内機能を発揮する。つまり、一の発光装置2が二つの機能を発揮する。
【0037】
なお、第一光源41と第二光源42の両方を発光させた場合には、第一光源41の光が第二発光領域A2に進入し、第二光源42の光と混ざり合ってしまうことを抑制することが可能となる。
【0038】
また、第一カバー部材61は可視光の透過率が異なる第一透過部611と第二透過部612を有し、第一発光領域A1には光透過率が高い第一透過部611が重なり、第二発光領域A2には光透過率が低い第二透過部612が重なるように設定されているため、第一発光領域A1を照らす第一光源41の光をより鮮明に見せることが可能となる。また、第一カバー部材61を透過した光を拡散させる第二カバー部材62が設けられているため、第二光源42の発光により第一発光領域A1および第二発光領域A2が照らされたときに発光装置2からの出射光を面方向に均一なものとすることが可能となる。
【0039】
また、第二発光領域A2は第一発光領域A1を囲むように設けられ、第一発光領域A1とこれを囲む第二発光領域A2を区画する内側壁部52の全体と基板30の表面との間に空間Sが設けられているため、第二光源42を発光させたとき、第一発光領域A1にはその周囲に位置する第二発光領域A2から光が進入してくる構成となる。そのため、第二光源42の光で第一発光領域A1をより均一に照らすことが可能となる。
【0040】
また、第一光源41の光の色(P色)と第二光源42の光の色(Q色)が異なっていることで、出射される光の面積が異なりかつ当該光の色が異なるという複数種の発光態様をもつ発光装置2となる。
【0041】
以上、本発明の実施の形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で以下のような種々の改変が可能である。
【0042】
例えば、本実施形態において、発光装置2は遊技領域13内に設けられていることを説明したが、遊技領域13の周囲(例えば前面枠91)に設けられていてもよい。
【0043】
また、上記実施形態において、第二光源42を発光させずに第一光源41を発光させた場合には「矢印」が表示されることを説明したが、この形状は「矢印」に限られない。
【0044】
また、上記実施形態において、光源が実装される領域には、第一発光領域A1と第二領域A2以外の領域(その形状等は問わない)があってもよい。