【実施例1】
【0014】
以下、図面に示す実施例により本発明を説明する。この容器搬送装置(全体として符号1で示す)は、上流側のブロー成形機2と下流側の充填機4の間に配置され、ブロー成形機2から搬出された際の容器6の搬送ピッチを変換して充填機4に供給する。特に、この実施例に係る装置では、小型容器6Aと大型容器6Bに兼用するために、搬送ピッチを小型容器6A用のピッチと大型容器6B用のピッチに変更できるようになっている。なお、この明細書では、小型容器を符号6Aで、また大型容器を符号6Bで示す(
図4参照)。この実施例に係る容器搬送装置1に適用される容器6は、詳細な形状は図示しないが、内容液を収容する胴部と、この胴部よりも細い首部を有するPETボトルであり、首部に形成されたフランジの上部または下部を把持し、または保持して吊り下げた状態で搬送する。小型容器6Aと大型容器6Bでは、容器の首部の径は変わらないものの、胴部の外形寸法は大きく異なっている。
【0015】
図1に示す第1チャンバー8内にブロー成型機2が配置されており、供給されたパリソンをブロー成形によりPETボトル6に成形した後、搬出ホイール10を介して前記容器搬送装置1に搬入する。この実施例では、ブロー成型機2では、PETボトル6を100πピッチで搬送するようになっており、その後、搬出ホイール10において容器6の搬送間隔を100πピッチからこれよりも小さな48πピッチにピッチ変換を行った後、容器搬送装置1に搬入する。この搬出ホイール10は、後述する第1変換ホイール30と同様に構成され、請求項に記載した搬入側縮小搬送手段を構成している。
【0016】
第2チャンバー12内に設置された容器搬送装置1では、48πピッチの搬送間隔で搬入されたPETボトル6を、30πピッチの搬送間隔に変換し、または60πピッチの搬送間隔に変換した後、充填機4に供給する。充填機4は、第2チャンバー12の下流側に連結された第3チャンバー14内に配置されており、前記容器搬送装置1から、大型容器6Bの場合には30πピッチで、また、小型容器6Aの場合には60πピッチで供給ホイール16が受け取ったPETボトル6が供給される。
【0017】
容器供給装置1の入口側に配置された受け渡しホイール18は、
図2に示すように、外周部に円周方向等間隔で複数のグリッパ20が設けられている。この受け渡しホイール18では、グリッパ20は48πピッチで配置されており、各グリッパ20にPETボトル6が保持されて搬送される。この受け渡しホイール18から次の搬入搬送手段である搬入搬送ホイール22への受け渡し位置Aにグリッパ開閉カム24が配置されている。グリッパ20の一方のアームの後端に取り付けたカムフォロア20aがこのグリッパ開閉カム24に係合して移動しており、受け渡しホイール18のグリッパ20から搬入搬送ホイール22のグリッパ26へPETボトル6の受け渡しを行う際に、このグリッパ20の開放を行う。
【0018】
次の搬入搬送ホイール22は、外周部に円周方向等間隔で複数のグリッパ26が設けられている。この実施例では、各グリッパ26は48πピッチで配置されている。この搬入搬送ホイール22の、グリッパ26が配置されている位置の内周側に円形のグリッパ開閉カム28が固定されている。各グリッパ26の一方のアームの後端にカムフォロア26aが取り付けられ、前記グリッパ開閉カム28の外周カム面28aに常時係合している。この搬入搬送ホイール22は、上流側の前記受け渡しホイール18からPETボトル6を受け取り、下流側の2箇所のピッチ変換ホイール(第1変換ホイール30と第2変換ホイール32)の何れか一方にそのPETボトル6を引き渡すようになっており、前記グリッパ開閉カム28の、前記上流側からの受け渡し位置Aと2箇所の下流側への受け渡し位置B、Cに、それぞれ開放用の凹部が形成されている。前記第1変換ホイール30と第2変換ホイール32が、請求項1に記載した間隔変更搬送手段を構成している。
【0019】
搬入搬送ホイール22には、48πピッチでグリッパ26が設けられており、その下流側に配置され、48πピッチでグリッパ34が設けられている第1変換ホイール30と、同じく48πピッチでグリッパ36が設けられている第2変換ホイール32のいずれかのグリッパ34、36へPETボトル6を受け渡す。この実施例では、搬入搬送ホイール22は図の反時計回り方向に回転しており(
図1〜
図3の矢印参照)、PETボトル6を各グリッパ26に保持して回転してきた搬入搬送ホイール22から第2変換ホイール32のグリッパ36に引き渡す場合には、そのまま受け渡し位置Cでグリッパ26を開閉させて受け渡しを行う。また、搬入搬送ホイール22のグリッパ26から第1変換ホイール30のグリッパ34にPETボトル6を引き渡す場合には、搬入搬送ホイール22のグリッパ26がPETボトル6を保持した状態で第2変換ホイール32への受け渡し位置Cを通過しなければならない。そこで、搬入搬送ホイール22の、第2変換ホイール32への受け渡し位置Cに、切換手段(切換カム)38が設置されている。この切換カム38は、エアシリンダ40によって進退動できる可動カムであり、後退時には先端カム面が前記円形のグリッパ開閉カム28のカム面28aよりも内側に位置して、グリッパ26全体の方向に影響を与えないようになっている。また、切換カム38がエアシリンダ40の作動によって前進したときには、カムフォロア26aを半径方向外方へ押し出すことによりグリッパ26を閉じた状態のまま第2変換ホイール32への受け渡し位置Cを通過させて、次の第1変換ホイール30への受け渡し位置でPETボトル6の受け渡しを行う。
【0020】
第1変換ホイール30は、その外周部に円周方向等間隔で複数のグリッパ34が設けられている。この第1変換ホイール30のグリッパ34も48πピッチで配置されており、搬入搬送ホイール22のグリッパ26からそのままPETボトル6を引き渡される。前記搬入搬送ホイール22のグリッパ26は、開閉してPETボトル6の首部を把持するグリッパであるが、この第1変換ホイール30のグリッパ34は、開閉機構を持たず、スプリング等によって引き付けられている一対のグリップ部材間にPETボトル6の首部を押し込んで保持させるタイプのグリッパである。
【0021】
この第1変換ホイール30は、48πピッチ(
図3の左側に示すグリッパ34参照)の間隔で受け取ったPETボトル6の搬送ピッチを30πピッチ(
図3の右側に示すグリッパ34参照)にピッチ変換(PETボトル6の搬送間隔の変更)をして次の第1中継ホイール42(
図3参照)に引き渡す。この第1変換ホイール30は、外周側に配置されているグリッパ34の内部側に円形のピッチ変換カム44が固定されており、各グリッパ34の後端部に設けられているカムフォロア34aがこのピッチ変換カム44に沿って移動することによりグリッパ34が揺動する。前記ピッチ変換カム44の、第1変換ホイール32から次の第1中継ホイール42へPETボトル6を受け渡す受け渡し位置Dに、揺動部44aが形成されており、各グリッパ34がこの揺動部44aの位置に到達すると、順次方向変換されてグリッパ34のPETボトル6を保持している部分が互いに接近し、30πピッチの間隔になって保持しているPETボトル6を第1中継ホイール42のグリッパ46に引き渡す。この第1変換ホイール30は、容器の搬送ピッチを縮小させる縮小搬送手段として構成されている。
【0022】
第2変換ホイール32は、その外周部に円周方向等間隔で複数のグリッパ48が設けられている。この第2変換ホイール32のグリッパ48も48πピッチで配置されており、搬入搬送ホイール22のグリッパ26からそのままPETボトル6を引き渡される。この第2変換ホイール32のグリッパ48も、前記第1変換ホイール30のグリッパ34と同様に、開閉機構を持たず、スプリング等によって引き付けられている一対のグリップ部材間にPETボトル6の首部を押し込んで保持させるタイプのグリッパである。
【0023】
この第2変換ホイール32は、48πピッチ(
図3の左側に示すグリッパ48参照)の間隔で受け取ったPETボトル6の搬送ピッチを、第1変換ホイール30と逆にピッチを拡大して60πピッチ(
図3の右側に示すグリッパ48参照)に変換をして次の第2中継ホイール50に引き渡す。この第2変換ホイール32は、外周部に配置されているグリッパ48の内部側に円形のピッチ変換カム52が固定されており、各グリッパ48の後端部に設けられているカムフォロア48aがこのピッチ変換カム52に沿って移動することによりグリッパ48が揺動する。前記ピッチ変換カム52の、第2変換ホイール32から次の第2中継ホイール50へPETボトル6を受け渡す受け渡し位置Eに、揺動部52aが形成されており、各グリッパ48がこの揺動部52aに来ると、順次方向変換されてグリッパ48のPETボトル6を保持している部分が互いに離隔し、60πピッチの間隔になって保持しているPETボトル6を第2中継ホイール50のグリッパ54に引き渡す。この第2変換ホイール32は、容器の搬送ピッチを拡大させる拡大搬送手段として構成されている。
【0024】
第1変換ホイール30からPETボトル6を受け渡される第1中継ホイール42は、外周部に円周方向等間隔で、複数のグリッパ46を備えている。この第1中継ホイール42のグリッパ46は30πピッチの間隔で配置されている。第1中継ホイール42のグリッパ46は、前記搬入搬送ホイール22のグリッパ26と同様に開閉式のグリッパであり、外周部に配置されたグリッパ46の内周側に固定されている円形のグリッパ開閉カム56に、グリッパ46の後端部に取り付けられているカムフォロア46aが沿って移動する。グリッパ開閉カム56の、第1変換ホイール30から第1中継ホイール42への受け渡し位置Dに、グリッパ開放用の凹部56aが形成されており、カムフォロア46aがこの凹部を通過する際に開放し、凹部を通過した時点でグリッパ46が閉じて、第1変換ホイール30のグリッパ34が保持しているPETボトル6を把持し、その後、第1中継ホイール42の回転に伴ってPETボトル6を取り出すようになっている。また、前記グリッパ開閉カム56の、この第1中継ホイール42から次の搬出搬送ホイール58への受け渡し位置に、グリッパ開放用の凹部(図示を省略)が形成されており、第1中継ホイール42のグリッパ46が把持しているPETボトル6を搬出搬送ホイール58のグリッパ60内に押し込んで保持させた後、開放してPETボトル6の受け渡しを行うようになっている。なお、搬出搬送ホイール58のグリッパ60も、前記第1変換ホイール30のグリッパ34と同様に、開閉機構を持たず、スプリング等によって引き付けられている一対のグリップ部材間にPETボトル6の首部を押し込んで保持させるタイプのグリッパである。
【0025】
また、第2変換ホイール32からPETボトル6を受け渡される第2中継ホイール50は、外周部に円周方向等間隔で、複数のグリッパ54を備えている。この第2中継ホイール50のグリッパ54は60πピッチの間隔で配置されている。第2中継ホイール50のグリッパ54は、第1中継ホイール42のグリッパ46と同様に開閉式のグリッパであり、各グリッパ54の内周側に固定されている円形のグリッパ開閉カム62に、グリッパ54の後端部に取り付けられているカムフォロア54aが沿って移動する。グリッパ開閉カム62の、第2変換ホイール32から第2中継ホイール50への受け渡し位置Eに、グリッパ開放用の凹部62aが形成されており、カムフォロア54aがこの凹部62aを通過する際に開放し、凹部62aを通過した時点でグリッパ54が閉じて、第2変換ホイール32のグリッパ48が保持しているPETボトル6を把持し、その後、第2中継ホイール50の回転に伴ってPETボトル6を取り出すようになっている。また、前記グリッパ開閉カム62の、この第2中継ホイール50から次の搬出搬送ホイール58への受け渡し位置Gに、グリッパ開放用の凹部62bが形成されており、第2中継ホイール50のグリッパ54が把持しているPETボトル6を搬出搬送ホイール58のグリッパ60内に押し込んで保持させた後、開放してPETボトル6の受け渡しを行うようになっている。
【0026】
第1中継ホイール42と第2中継ホイール50は、この実施例では反時計回り方向に回転している(
図1および
図3の矢印参照)。従って、これら両中継ホイール42、50からPETボトル6を受け渡される搬出搬送手段としての搬出搬送ホイール58は、時計回り方向に回転しており、第1中継ホイール42と第2中継ホイール50の何れか一方からPETボトル6の引き渡しを受けるようになっている。第1中継ホイール42から搬出搬送ホイール58に受け渡しを行う場合には、搬出搬送ホイール58のグリッパ60が第2中継ホイール50からの受け渡し位置Gを通過する際にはPETボトル6を保持していない状態なので問題はないが、第2中継ホイール50から搬出搬送ホイール58に受け渡しを行う場合には、PETボトル6を受け取って保持している搬出搬送ホイール58のグリッパ60が、第1中継ホイール42との受け渡し位置Fに到達すると、保持されているPETボトル6が第1中継ホイール42のグリッパ46と干渉してしまう。そこで、干渉を避けるために、第1中継ホイール42から搬出搬送ホイール58への受け渡し位置Fに切り換えカム64を配置している。この切り換えカム64は、エアシリンダ66によって進退動する可動カムであり、切り換えカム64がエアシリンダ66の作動によって前進すると、グリッパ46の後端に取り付けたカムフォロア46aを押圧してグリッパ46の開放位置を早めるようになっている。
【0027】
搬出搬送ホイール58は、外周部に円周方向等間隔で複数のグリッパ60が設けられている。これらグリッパ60は30πピッチの間隔で配置されている。従って、第1中継ホイール42のグリッパ46からPETボトル6の受け渡しを行う際には、両ホイール42、58ともグリッパ46、60が等しい間隔である30πピッチで配置されているので、そのまま第1中継ホイール42の各グリッパ46から搬出搬送ホイール58の各グリッパ60に受け渡しが行われる。一方、第2中継ホイール50のグリッパ54は、第1中継ホイール42のグリッパ46の倍のピッチ(60πピッチ)で配置されているので、第2中継ホイール50の各グリッパ54に把持されているPETボトル6は、搬出搬送ホイール58の各グリッパ60に対し2倍の間隔で一つおきに受け渡される。搬出搬送ホイール58に等しい間隔でPETボトル6を受け渡す第1変換ホイール30と第1中継ホイール42が、請求項の等間隔手段を構成し、2倍の間隔で受け渡す第2変換ホイール32と第2中継ホイール50が請求項の倍間隔手段を構成している。このように間隔変更搬送手段は、回転搬送手段から構成される倍間隔手段と等間隔手段を備え、これら倍間隔手段と等間隔手段の使用を切り換えることができるようになっている。
【0028】
容器搬送装置1の最終位置の搬出搬送ホイール58に設けられたグリッパ60に把持されているPETボトル6は、次の第3チャンバー14に設置されているフィラ4への入口に設けられている供給ホイール16(
図1および
図4参照)のグリッパ(図示せず)に受け渡される。この供給ホイール16のグリッパは、外周側に円周方向等間隔(前記搬出搬送ホイール58のグリッパ60と同じ30πピッチ)で配置されており、搬出搬送ホイール58のすべてのグリッパ60にPETボトル6が保持されている場合には、この供給ホイール16のグリッパのすべてにPETボトル6が受け渡され、搬出搬送ホイール58のグリッパ60に一つおきでPETボトル6が保持されている場合には、供給ホイール16の一つおきのグリッパに受け渡される。供給ホイール16は、所定位置でグリッパが開閉動作される第2中継ホイール50と同様に構成されている。
【0029】
供給ホイール16のグリッパに把持されたPETボトル6は、充填機4に供給される。充填機4には、
図4に示すように、円周方向等間隔で複数のグリッパ68が設けられている。この充填機4のグリッパ68は30πピッチの間隔で配置されている。供給ホイール16のグリッパのすべてに小型容器(小型のPETボトル)6Aが把持されている場合には、充填機4のグリッパ68すべてに順次PETボトル6Aが受け渡される(
図4の丸形の容器6A参照)。また、大型容器(大型のPETボトル)6Bの場合には、供給ホイール16のグリッパの一つおきにPETボトルが把持されており、充填機4のグリッパ68に対しても、一つおきに大型のPETボトル6Bが受け渡される(
図4の角形の容器6B参照)。
【0030】
以上の構成に係る容器搬送装置1の作動について説明する。この容器搬送装置1の上流側に配置されているブロー成型機2でPETボトル6が成型される。このブロー成型機2はPETボトル6を100πピッチで搬送しており、このブロー成型機2からPETボトル6を受け渡される搬出ホイール10で、100πピッチから48πピッチにPETボトル6の搬送間隔を変更する。
【0031】
48πピッチの搬送間隔でPETボトル6を搬送する搬出ホイール10から、容器搬送装置1の上流端の受け渡しホイール18にPETボトル6が受け渡される。受け渡しホイール18はその外周部に48πピッチでグリッパ20が配置されており、搬出ホイール10からそのまま48πピッチでPETボトル6の受け渡しが行われる。
【0032】
受け渡しホイール18の次の搬入搬送ホイール22も、48πピッチでグリッパ26が設けられており、受け渡し位置Aで、受け渡しホイール18から搬入搬送ホイール22へ48πピッチのままで受け渡しが行われる。
【0033】
搬入搬送ホイール22では、搬送しているPETボトル6のサイズによって異なるピッチにピッチ変換をするために、PETボトル6のサイズに応じて第1変換ホイール30と第2変換ホイール32のいずれかに振り分けを行う。小型容器6Aの場合には、搬入搬送ホイール22から第1変換ホイール30に受け渡す。第1変換ホイール30も、搬入搬送ホイール22と同様に、グリッパ34が48πピッチで設けられており、搬入搬送ホイール22から第1変換ホイール30への小型容器6Aの受け渡しは48πピッチのままで行われる。小型容器6Aを受け取った第1変換ホイール30は、ピッチ変換カム44の揺動部44aによってグリッパ34を揺動させることにより、受け渡し位置Dにおいてグリッパ34に保持されている小型容器6Aの間隔が30πピッチになるように切り換える。なお、搬入搬送ホイール22は、この実施例では
図1ないし
図3の反時計回り方向に回転しており、そのグリッパ26が把持しているPETボトル6を第1変換ホイール30に受け渡す場合には、PETボトル6を把持しているグリッパ26が、第2変換ホイール32との受け渡し位置Cで第2変換ホイール32にPETボトル6を引き渡さずに通過しなければならないので、エアシリンダ40の作動によって切り換えカム38を前進させてグリッパ26のカムフォロア26aを押圧することによりグリッパ26の閉鎖状態を維持させる。
【0034】
第1変換ホイール30から小型容器6Aを受け渡される第1中継ホイール42は、30πピッチでグリッパ46が配置されており、30πピッチの間隔で小型容器6Aを受け取ったまま搬送し、同じく30πピッチでグリッパ60が配置されている搬出搬送ホイール58に小型容器6Aを受け渡す。第1変換ホイール30から小型容器6Aを受け取った第1中継ホイール42は、すべてのグリッパ46に小型容器6Aが把持されており、搬出搬送ホイール58もすべてのグリッパ60に小型容器6Aが保持される。
【0035】
すべてのグリッパ60に小型容器6Aが保持された搬出搬送ホイール58から、この搬出搬送ホイール58と同様に30πピッチでグリッパ(図示せず)が配置されている供給ホイール16のすべてのグリッパに小型容器6Aが受け渡される。さらに、充填機4にも30πピッチでグリッパ68が設けられており、すべてのグリッパ68に小型容器6Aが受け渡される(
図4の円形容器6A参照)。
【0036】
搬入搬送ホイール22に送られてきたPETボトル6が大型容器6Bの場合には、搬入搬送ホイール22のグリッパ26から、大型容器用のルートである第2変換ホイール32に引き渡す。この場合には、搬入搬送ホイール22のグリッパ26から第2変換ホイール30のグリッパ34への引き渡しを行うので、切り換えカム38は作動させず、グリッパ26の開閉によってグリッパ48へ大型容器6Bの受け渡しを行う。第2変換ホイール32も、搬入搬送ホイール22と同様に、グリッパ48が48πピッチの間隔で設けられており、搬入搬送ホイール22から第2変換ホイール32への大型容器6Bの受け渡しは48πピッチのままで行われる。大型容器6Bを受け取った第2変換ホイール32は、ピッチ変換カム52の揺動部52aによってグリッパ48を揺動させることにより、受け渡し位置Eにおいてグリッパ48に保持されている大型容器6Bの間隔を60πピッチに切り換える。
【0037】
第2変換ホイール32から大型容器6Bを受け渡される第2中継ホイール50は、60πピッチでグリッパ54が配置されており、大型容器6Bを60πピッチの間隔で受け取ったまま搬送し、30πピッチでグリッパ60が配置されている搬出搬送ホイール58に大型容器6Bを受け渡す。第2変換ホイール32から大型容器6Bを受け取った第2中継ホイール50は、60πピッチで配置されているすべてのグリッパ54に大型容器6Bが保持されており、次に受け渡しを行う搬出搬送ホイール58は30πピッチでグリッパ60が配置されているので、搬出搬送ホイール58の一つおきのグリッパ60に大型容器6Bが引き渡される。
【0038】
搬出搬送ホイール58のグリッパ60に第2中継ホイール50から大型容器6Bが受け渡された場合には、このグリッパ60が大型容器6Bを保持した状態で第1中継ホイール42との受け渡し位置Fを通過するので、第2中継ホイール42のグリッパ46との干渉を避けなければならない。そこで、エアシリンダ66の作動によって切り換えカム64を前進させて各グリッパ46のカムフォロア46aを押圧し、グリッパ46を小型容器6Aの受け渡しを行うときよりも早く開放し、開放した状態のまま受け渡し位置Fを通過させる。
【0039】
一つおきのグリッパ60に大型容器6Bが保持された搬出搬送ホイール58から、この搬出搬送ホイール58のグリッパ60と同様に30πピッチでグリッパ(図示せず)が配置されている充填機4への供給ホイール16には、一つおきのグリッパに大型容器6Bが受け渡される。また、充填機4にも30πピッチでグリッパ68が設けられており、一つおきのグリッパ68に大型容器6Bが受け渡される(
図4の角形容器6B参照)。なお、ブロー成型機はボトルを成形するための金型を備えているため、容器の搬送ピッチは充填機よりも大きく、多くの場合は2倍よりも大きい。充填機に1本ずつ連続的に、また、一つおきに容器を受け渡す場合には、ブロー成型機から充填機の2倍を越える搬送ピッチで搬出される容器の搬送ピッチを、一旦、搬出搬送手段のグリッパの配置間隔以上、かつ、2倍以下の搬送ピッチに縮小させてから、その後、搬出搬送手段と等間隔または2倍の間隔に変更しているので、特に搬出搬送手段と等間隔に変更する場合に、変更幅が大きくなりすぎず、回転搬送手段間で安定的に受け渡しを行うことができる。