(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記所定条件は、前記集計結果が過去の目標値または過去の集計結果に対して所定割合以上であることを条件とすることを特徴とする請求項1に記載のエネルギ等の使用量表示装置。
前記集計部は、前記単位期間内での集計に加え、この単位期間内において前記単位期間より短く設定された第2の単位期間におけるエネルギ等の使用量の集計を複数回行うように構成され、
前記所定条件は、前記第2の単位期間の集計結果の最大値と最小値の差が一定値以上であることを条件とする、ことを特徴とする請求項1に記載のエネルギ等の使用量表示装置。
前記集計部は、前記単位期間内での集計に加え、この単位期間内において前記単位期間より短く設定された第2の単位期間におけるエネルギ等の使用量の集計を複数回行うように構成され、
前記所定条件は、前記第2の単位期間の集計結果の最大値と最小値の差が過去の目標値または過去の集計結果に対して所定割合以上であることを条件とする、ことを特徴とする請求項1に記載のエネルギ等の使用量表示装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に示すように過去の一定期間の使用量の積算値から目標値を設定する方法には以下のような問題があり、その改善が望まれていた。
【0006】
すなわち、このような方法では、使用量を積算する一定期間の間に、たとえばユーザが旅行等で不在となる期間が介在すると、その間はガスや水道が使用されないためにこれらの積算値が極端に少なくなるが、そのような少ない積算値であっても当該積算値に基づいて目標値が演算・設定されるために、目標値が実際の生活とかけ離れた極端に小さい数値になってしまい、表示部に表示される目標値をユーザが参考にできないという不便があった。
【0007】
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、旅行等で不在となる期間が介在しても適切な目標値を設定・表示することができるエネルギ等の使用量表示装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明のエネルギ等の使用量表示装置は、ガス、水道、電気など家庭または施設で使用されるエネルギ等の使用量を表示する表示装置であって、
複数の種類のエネルギ等のそれぞれについて、所定の単位期間における使用量を集計する集計部と、上記集計部で集計された集計結果を一定回数分積算し、その積算値から単位期間あたりの目標値を演算する演算部と、上記演算部での演算結果を上記目標値として表示する表示部とを備えたものにおいて、上記演算部は、上記目標値の演算にあたり、所定条件を満たさない集計結果を積算対象から除外して目標値を演算する制御構成を備え
、かつ、上記エネルギ等のうちいずれか1種のエネルギ等について上記所定条件を満たさないものがある場合には、上記所定条件を満たさない集計結果と同一期間に集計された他のすべてのエネルギ等の集計結果も上記積算対象から除外する制御構成を備えていることを特徴とする。
【0009】
そして、上記所定条件として、上記集計結果が所定の閾値以上であること、または、上記集計結果が過去の目標値または過去の集計結果に対して所定割合以上であること、を条件とする。
【0010】
すなわち、本発明のエネルギ等の使用量表示装置は、ガス、水道、電気など家庭等で使用されるエネルギ等の使用量の目標値を表示部に表示するにあたり、これらエネルギ等のそれぞれについて、たとえば、1日を単位期間として、1日ごとの使用量を集計部で集計するとともに、この集計部で得た集計結果を演算部で一定回数分(たとえば14日分)積算し、その積算値を平均して1日あたりの目標値を演算する。つまり、目標値の演算はガス、水道などのエネルギ等の種類ごとに行われ、かつ、目標値の表示もこれら種類ごとに表示するようになっている。なお、ここで「エネルギ等」とは、ガス、水道、電気などの家庭等で消費される資源やエネルギの総称として用いている。
【0011】
そして、本発明では、演算部での積算にあたり、集計部の集計結果が所定の閾値未満または過去に演算した目標値(または過去の集計結果)に対して所定割合未満となり所定条件を満たさない場合には、当該集計結果を目標値演算の積算対象から除外するようにしている。つまり、この場合、演算部は、積算対象から除外した集計結果を除いた他の14日分の集計結果を積算して目標値を演算するようになっている。
【0012】
なお、たとえば集計部で集計された集計結果が2日間連続して所定条件を満たさない場合は、この2日分の集計結果を積算対象から除外して、他の14日分の集計結果を積算して目標値を演算する。
【0013】
そのため、この発明によれば、旅行などで不在となり、ガス、水道などが使用されない(または、使用があっても極端に少ない)日が含まれる場合、これら不在の間は上記所定条件を満たさないことになって目標値演算の積算対象から除外されるので、表示部に表示される目標値は実際の生活(不在期間を除外した生活)に即したものとなり、目標値として適切な数値目標が設定・表示される。
また、本発明では、上記エネルギ等のうちいずれか1種のエネルギ等について上記所定条件を満たさないものがある場合には、上記所定条件を満たさない集計結果と同一期間に集計された他のすべてのエネルギ等の集計結果も上記積算対象から除外する制御構成を備えているため、旅行などで不在となった場合に使用量の減少が顕著に現れるガスや水道の集計結果を積算対象から除外した場合に、電気などのように不在によっては集計結果の減少が顕著に現れにくいエネルギ等についても当該単位期間の集計結果が積算対象から除外されるので、電気などの目標値も適切に設定・表示することができるようになる。
【0014】
また、本発明はその好適な実施態様として、上記集計部は、上記単位期間内での集計に加え、この単位期間内において上記単位期間より短く設定された第2の単位期間におけるエネルギ等の使用量の集計を複数回行うように構成され、そして、上記所定条件として、上記第2の単位期間の集計結果の最大値と最小値の差が一定値以上であること、または、上記第2の単位期間の集計結果の最大値と最小値の差が過去の目標値または過去の集計結果に対して所定割合以上であること、を条件とすることを特徴とする。
【0015】
すなわち、この実施態様のエネルギ等の使用量表示装置では、ガス、水道、電気などエネルギ等の使用量を単位期間で集計することに加えて、単位期間(たとえば、1日)よりも短い第2の単位期間(たとえば、1時間)でのエネルギ等の使用量の集計を単位期間中に複数回行う。たとえば、1日(単位期間)について1時間(第2の単位期間)ごとに24回エネルギ等の使用量の集計を行う。
【0016】
そして、第2の単位期間についての複数の集計結果のうちの最大値と最小値を比較してその差が一定値未満であったり、または、その差が過去の目標値または過去の集計結果に対して所定割合未満(つまり、目標とされる使用量に対して実際の使用量の変化が少なすぎる)である場合には、当該第2の単位期間を含んだ1日分(単位期間)の集計結果を積算対象から除外して目標値を演算する。
【0017】
そのため、この実施態様においても、旅行などで不在となり、ガス、水道などが使用されない(または、使用があっても極端に少ない)日が含まれる場合、これら不在の間は上記所定条件を満たさないことになって目標値の演算の積算対象から除外されるので、表示部に表示される目標値は実際の生活(不在期間を除外した生活)に即したものとなり、目標値として適切な数値目標が設定・表示される。
【0018】
しかも、この実施態様では、単位期間をさらに細かく細分化した集計結果に基づいて単位期間での集計結果を目標値演算の積算対象に含めるか否かを判断するので、たとえば、午後から不在になったような場合でも、午前中の使用がそれなりにあればその日の集計結果は積算対象に含められることとなり、より実生活に即した目標値を設定・表示することができる。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、ガス、水道、電気など家庭等で使用されるエネルギ等の使用量の目標値を、これらエネルギ等の過去の使用実績に基づいて演算・表示するエネルギ等の使用量表示装置において、旅行などで不在となった期間があるときは当該期間を除外して目標値が設定されるので、実際の生活に即した適切な目標値を設定して表示することができる。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
本発明は、家庭等において使用(消費)されるガス、水道、電気などのエネルギ等の使用量を表示するエネルギ等の使用量表示装置であって、
図1はこのエネルギ等の使用量表示装置を集合住宅や戸建て住宅などの一般の家庭で使用される給湯システムに適用した場合を示している。
【0024】
この給湯システムは、給湯装置1とそのリモコン2を主要部として備えており、本発明のエネルギ等の使用量表示装置はリモコン2の表示部22に適用されている。すなわち、本実施形態に示す給湯システムでは、家庭で使用されるガス、水道、電気などの使用量やその目標値がリモコン2の表示部22に表示されるようになっており、特に、電気の使用量を表示できるようにするために測定ユニット3を備えている。
【0025】
給湯装置1は、ガスを燃料とする公知の構成を有する給湯装置であって、
図2に示すように、水道メータ4を介して水道本管(図示せず)から水が供給される入水管5と、入水管5から供給される水をバーナ6で加熱・昇温させる熱交換器7と、熱交換器7で加熱・昇温された温水を図示しないカランなどの給湯栓に供給する出湯管8と、入水管5と出湯管8を接続するバイパス管9とを主要部として構成されている。
【0026】
入水管5には、給湯装置1への入水流量を検出する入水流量センサ10と入水温度を検出する入水温度センサ11とが備えられ、出湯管8には出湯温度を検出する出湯温度センサ12と出湯流量を調節する出湯流量調節弁13とが備えられている。また、熱交換器7の下流側の直近位置には熱交換器7から吐出される温水の温度を検出する缶体温度センサ14が備えらえている。
【0027】
一方、バーナ6には、ガスメータ15を介してガス供給源(図示せず)と接続されたガス供給管16が接続されており、このガス供給管16には、バーナ6へのガス供給を遮断可能な元ガス弁17とバーナ6へのガス供給量を調整するガス比例弁18とが備えられるとともに、バーナ6の基端部には燃焼管の燃焼本数を数段階に切り替える主ガス弁および能力切替弁(いずれも図示せず)が備えられている。
【0028】
19は給湯装置1のコントローラを示している。コントローラ19は給湯装置1の各部を制御する制御装置であって、制御中枢としてマイコン19aを備えている(
図1参照)。また、コントローラ19にはリモコン2や測定ユニット3と通信(双方向通信)を行うための2芯通信回路19bも備えられている。なお、この2芯通信回路19bは2芯の通信ケーブル20を介してリモコン2および測定ユニット3と通信接続されている。
【0029】
コントローラ19は、主として、リモコン2で設定される給湯設定温度に基づいて出湯管8から出湯される温水の温度が給湯設定温度になるようにバーナ6の燃焼制御を行うように構成されている。この燃焼制御では、入水流量センサ10で検出される入水流量と入水温度センサ11で検出される入水温度と上記給湯設定温度とに基づいて、コントローラ19がバーナ6の能力切替弁およびガス比例弁18を制御することによってバーナ6の火力(熱量)を調節し出湯温度が給湯設定温度になるようにしている。
【0030】
また、本実施形態に示す給湯システムは、上述したように、リモコン2の表示部22にガス、水道などのエネルギ等の使用量を表示する機能が付与されているので、これに伴って、コントローラ19には、バーナ6でのガス使用量および給湯装置1における水道使用量を測定する機能が備えられている。すなわち、ガス使用量については燃焼制御時の火力(熱量)からガス使用量を演算するように構成されており、また、水道使用量については入水流量センサ10の検出値から測定するように構成されている。そして、これらの測定結果はいずれも2芯通信回路19bを介して逐次リモコン2に送信されるようになっている。
【0031】
リモコン2は、給湯装置1を遠隔操作するための操作装置であって、操作内容を入力するための操作部21と、給湯装置1の状態や操作部21での操作内容などを表示する表示部22と、リモコン各部を制御するマイコン23と、上記マイコン23が給湯装置1および測定ユニット3と通信するための2芯通信回路24とが備えられている。
【0032】
操作部21は図示しない複数の操作スイッチで構成されており、これら操作スイッチで操作された内容がマイコン23に入力されるようになっている。表示部22は文字や図形などの表示ができる表示装置(たとえば、液晶表示パネルや蛍光管マトリクス表示パネルなど)が使用される。本実施形態では、リモコン2の表示部22には、ガス、水道などのエネルギ等の使用量やその目標値が表示されるようにしているので、表示部22にはこれらの表示が可能な表示領域が備えられている。
【0033】
マイコン23は、リモコン2の各部を制御する制御中枢を構成しており、本実施形態では、このマイコン23は、その機能的な構成として、リモコン各部の制御を行うリモコン制御部25と、ガス、水道、電気などのエネルギ等の使用量を集計する集計部26と、ガス、水道、電気などのエネルギ等の使用量の目標値を演算する演算部27とを備えている。
【0034】
リモコン制御部25は、リモコン2の基本的な制御、すなわち、操作部21の操作の受付、表示部22の表示制御、2芯通信回路24を介した制御信号のやりとりなどを行うほか、操作部21の操作に応じて給湯装置1の動作状態の設定(給湯待機状態/給湯停止状態の切り替え設定)や給湯設定温度の設定など、給湯装置1の遠隔操作に関する各種制御を行うようになっている。ここで、給湯待機状態とは、入水流量センサ10で一定流量以上の通水が検出されることを条件にコントローラ19がバーナ6の燃焼制御を開始できる状態を意味する。また、給湯停止状態とは、上記一定流量以上の通水があっても燃焼制御は行わない、つまり、バーナ6を燃焼させないで停止している状態を意味する。
【0035】
集計部26は、2芯通信回路24を介した通信によって取得されるガス、水道、電気などのエネルギ等の使用量を、エネルギ等の種類ごとに、それぞれあらかじめ設定された所定の単位期間T1ごとに集計する機能部分で構成されている。本実施形態では、この集計部26は、給湯装置1から得られる給湯装置1で使用されるガスおよび水道の使用量を集計するとともに、後述する測定ユニット3から得られる電気使用量を集計するように構成されている。
【0036】
なお、電気使用量については、測定ユニット3で測定された電力使用量を取得するように構成してもよいが、本実施形態では、後述するように、測定ユニット3では電流値のみを測定するように構成し、この電流値を集計部26が取得して電力使用量を演算・集計するように構成されている(なお、集計の詳細については後述する)。
【0037】
そして、この集計部26に関連して、マイコン23には不揮発性のメモリ28が備えられており、集計部26で集計した集計結果はエネルギ等の種類ごとに適宜このメモリ28に記憶するようになっている。なお、マイコン23には上記単位期間T1との関係で時計機能も備えられている。
【0038】
演算部27は、集計部26で集計された単位期間T1におけるエネルギ等の使用量、具体的には、不揮発性のメモリ28に記憶された集計部26の集計結果を一定回数分積算し、その積算値から単位期間T1あたりの使用量の目標値を演算する機能部分で構成されている。本実施形態では、この演算部27は、目標値の演算にあたり、一定回数分の積算値から単位期間T1あたりの平均値を求め、この平均値を目標として設定するように構成されている。なお、この目標の設定にあたっては、上記平均値をユーザの設定による補正係数などで補正して用いることもできる。たとえば、平均値×0.9(ただし、0.9は補正係数)を目標値として用いることも可能である。
【0039】
2芯通信回路24は、リモコン2を給湯装置1および測定ユニット3と通信接続するための通信回路であって、2芯の通信ケーブル20を介して給湯装置1の2芯通信回路19bおよび測定ユニット3の2芯通信回路32と通信接続されている。
【0040】
測定ユニット3は、主として、給湯装置1が設置される家屋(家庭)に供給される電力を測定するための測定装置であって、この測定ユニット3には分電盤30に供給される電力(商用交流電源から供給される電力)を測定するための電流測定部31が備えられている。この電流測定部31は、分電盤30に備えられた図示しないカレントトランスを介して分電盤30に供給される電流値を測定するようになっており、その測定結果は2芯通信回路32を介してリモコン2のマイコン23(具体的には、上記集計部26)に送信されるようになっている。
【0041】
なお、この測定ユニット3は、たとえば、上述した水道メータ4やガスメータ15と接続可能に構成し(
図1の一点鎖線参照)、これらメータ4,15から水道使用量やガス使用量を取得してリモコン2に送信するように構成しておけば、リモコン2の表示部22で家庭全体での水道使用量やガス使用量を表示できるとともに、これらの目標値も表示できるようになる。
【0042】
次に、このように構成された給湯システムにおいて、リモコン2における給湯装置1でのガスおよび水道の使用量と、家庭での電気使用量の表示、および、これら各使用量の目標値の表示について説明する。
【0043】
まず、給湯装置1におけるガス、水道の使用量および家庭での電気使用量の表示について説明する。これらのうち、給湯装置1におけるガスおよび水道の使用量は、マイコン23(集計部26)が給湯装置1のコントローラ19と通信を行い、給湯装置1のコントローラ19から取得する。そして、取得した給湯装置1におけるガスおよび水道の使用量は、マイコン23においてそれぞれ表示部22への表示単位に換算(たとえば、ガス使用量であれば1時間あたりのガス量[m
3/時]、水道使用量であれば1分間あたりの水量[L/分])して、その結果をリモコン2の表示部22に表示させる。一方、家庭での電気使用量については、マイコン23(集計部26)が測定ユニット3と通信を行い、測定ユニット3の電流測定部31で測定された電流値を取得する。そして、マイコン23は取得した電流値から電力使用量を算出し、その算出結果を表示部22への表示単位に換算(たとえば、電力使用量[kWh])して、表示部22に表示させる。
【0044】
なお、この表示部22へのガス、水道、電気の各使用量の表示は、表示部22の所定領域に常時表示するように構成することができるほか、操作部21の所定操作に応じて表示部22の画面上に表示されるように構成することもできる。
【0045】
次に、これらガス、水道、電気の使用量の目標値の表示について説明する。
これら目標値の表示にあたり、マイコン23は以下の手順でガス、水道、電気の各使用量の目標値を演算している。
【0046】
すなわち、これら目標値の演算にあたり、まず、マイコン23(集計部26)は、ガス、水道、電気のそれぞれについて、あらかじめ設定された所定の単位期間T1(たとえば、「1日」。以下の説明では単位期間T1を「1日」とする)ごとに使用量を集計し、その集計結果を1日ごとに不揮発性のメモリ28に記憶させる。
【0047】
そして、マイコン23(演算部27)は、ガス、水道、電気のそれぞれについて、メモリ28に記憶されている過去の使用量の集計結果の中からあらかじめ設定された一定回数分の集計結果、具体的には、直近の集計結果から一定回数分遡った間の集計結果を積算する。たとえば、上記一定回数が「14」である場合、直近に記憶された昨日分の集計結果から14日前の集計結果までの14日分(14回分)の集計結果を積算して、ガス、水道、電気のそれぞれの積算値を求める。
【0048】
そして、このようにしてガス、水道、電気の各積算値を求めると、次に、マイコン23(演算部26)は、各積算値を上記一定回数で除算して、ガス、水道、電気のそれぞれについて1日あたりの平均値を算出し、これら平均値をガス、水道、電気の1日当たりの使用量の目標値として、表示部22に表示させる。
【0049】
ところで、このようにしてガス、水道、電気の各目標値を演算するにあたり、本実施形態の給湯システムでは、マイコン23(集計部26)が1日ごとの集計結果をメモリ28に記憶させる際に、ガス、水道、電気の各集計結果が、それぞれについて予め設定された所定条件Aを満たすか否かを判断し、所定条件Aを満たさない場合には、その集計結果(所定条件Aを満たさない集計結果)はメモリ28には記憶させないようにしている。すなわち、所定条件Aを満たさない集計結果はマイコン23(演算部27)での目標値演算における積算対象には含めないようにしている。
【0050】
ここで、上記所定条件Aは、単位期間T1の集計結果のうち目標値演算の積算対象に含めるのが相応しくない集計結果を選別するために設定される条件であり、この所定条件Aとしては、たとえば、単位期間T1の集計結果があらかじめ設定された所定の閾値以上であること、または、単位期間T1の集計結果が過去に設定した目標値(たとえば、1日前の目標値)もしくは過去の単位期間T1における集計結果(たとえば、1日前の集計結果)に対して所定割合以上であること、などが用いられる。
【0051】
すなわち、ユーザが在宅であれば最低限見込まれる使用量(経験値)に基づいて上記閾値を設定することにより、集計結果がこの閾値未満であればユーザは不在とみなすことができ、また、集計結果が過去の目標値(または過去の集計結果)に対して割合が極端に低い場合も同様にユーザは不在とみなすことができ、このようにユーザが不在とみなせるときの集計結果を積算対象に含めるのは相応しくないので除外できるように上記所定条件Aが設定される。
【0052】
なお、本実施形態では、上記所定条件Aを満たさない集計結果はメモリ28に記憶させないようにしたことにより、たとえば、ガスの集計結果が所定条件Aを満たさない場合には、水道と電気の集計結果のみがメモリ28に記憶されることとなり、ガスの集計結果の記憶領域が一か所空くことになるが、この空き領域はデータを書き換えずに過去に記憶したデータをそのまま残しておき、ガスについの次の単位期間T1(つまり、翌日)の集計結果が所定条件Aを満たしたときに、この集計結果を上記空き領域に記憶するようにしている。つまり、本実施形態では、メモリ28においてガス、水道、電気の各集計結果を記憶する領域は、ガス、水道、電気のそれぞれについて上記一定回数分の集計結果を記憶できれば十分であり、また、目標値の演算に当たってマイコン23(演算部27)が一定回数分の集計結果を遡って積算する際には、ガス、水道、電気の集計結果として記憶されているデータを単純に加算するだけですむようになる。
【0053】
このように、本実施形態の給湯システムでは、ガス、水道、電気についての目標値を設定するにあたり、集計部26で集計された集計結果が所定条件Aを満たさない場合には当該所定条件Aを満たさない集計結果を目標値演算の積算対象から除外するので、旅行などで不在となり、ガス、水道などが使用されない(または、使用があっても極端に少ない)日の集計結果は目標値演算の基礎にされなくなり、リモコン2の表示部22には実際の生活に即した目標値が表示される。
【0054】
なお、上述した本実施形態では、上記所定条件Aとして、目標値の演算対象であるガス、水道、電気のすべてについて個別に条件を設定し、かつ、集計結果をメモリ28に記憶させるか否かの決定をガス、水道、電気のそれぞれについて個別に行う場合を示したが、たとえば、ガス、水道、電気のうちの少なくともいずれか1種でも所定条件Aを満たさないものがあれば(たとえば、ガスの集計結果が所定条件Aを満たさないとすると)、当該エネルギ等の集計結果はもちろんのこと、これと同じ所定期間T1に集計された他のすべてのエネルギ等(この場合、水道および電気)の集計結果もメモリ28に記憶させないように構成することができる。これにより、目標値演算の基礎とする期間をすべてのエネルギ等について同一にすることができ、より実際の生活に即した目標値を演算することができるようになる。
【0055】
また、たとえば、ガス、水道、電気のうちの一部(たとえば、ガス)についてのみ上記所定条件Aを設定しておき、所定条件Aが設定されたエネルギ等(つまり、ガス)の集計結果が所定条件Aを満たさなければ、当該エネルギ等の集計結果はもちろんのこと、これと同じ所定期間T1に集計された他のすべてのエネルギ等(この場合、水道および電気)の集計結果もメモリ28に記憶させないように構成することもできる。なお、この場合、所定条件Aを設定するエネルギ等としては、ユーザの在宅/不在で集計結果に大きな相違が出やすいエネルギ等(たとえば、ガスおよび水道)が好適に採用される。
【0056】
実施形態2
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
この第2の実施形態に示す給湯システムは、上述した第1の実施形態の給湯システムのリモコン2におけるエネルギ等の使用量の目標値の演算方法を改変したもので、その他の構成は第1の実施形態に示す給湯システムと共通する。したがって、構成が共通する部分には同一の符号を付して説明を省略する。
【0057】
本実施形態に示す給湯システムでは、リモコン2のマイコン23(集計部26)は、上述したように、ガス、水道、電気のそれぞれについて所定の単位期間T1で各使用量を集計することに加えて、この単位期間T1内において、単位期間T1よりも短く設定された第2の単位期間T2におけるエネルギ等の使用量の集計を複数回行うように構成されている。
【0058】
具体的には、上記単位期間T1が1日とされる場合、第2の単位期間T2は単位期間T1よりも短い期間(たとえば、1時間とする)に設定される。そして、マイコン23(集計部26)は、単位期間T1中にガス、水道、電気の各使用量を集計するのと並行して、第2の単位期間T2で区切られた短い期間におけるガス、水道、電気のそれぞれの使用量の集計を複数回行う。たとえば、1日(単位期間T1)を1時間(第2の単位期間T2)で区切って、1時間ごとにガス、水道、電気の各使用量を集計する。つまり、この場合、第2の単位期間T2におけるエネルギ等の使用量の集計を24回行うことになる。そして、このようにして集計した第2の単位期間T2における各集計結果をそれぞれ図示しないメモリに記憶させる。
【0059】
そして、マイコン23(集計部26)は、上記単位期間T1におけるガス、水道、電気の使用量の集計結果、すなわちガス、水道、電気の1日分の集計結果をメモリ28に記憶させるにあたり、上記第2の単位期間T2の集計結果として上記図示しないメモリに記憶されている集計結果の最大値と最小値を比較して、その差が所定条件Bを満たしているか否かを判断し、単位期間T1における集計結果をメモリ28に記憶させるか否かを判断する。
【0060】
このように、上記単位期間T1より短い第2の単位期間T2を用い、かつ、この第2の単位期間T2におけるエネルギ等の集計結果の最大値と最小値の差をみることで、単位期間T1内においてガス、水道、電気の使用量に変化があったか否かを判断することができる。すなわち、1日中ユーザが不在であれば、ガス、水道、電気の使用量は日中を通してほとんど変化がみられないが、1日のうちある程度の時間ユーザが在宅していれば、その間にガス、水道、電気の使用量に変化がみられるので、このような変化の有無を第2の単位期間T2の複数の集計結果から判断するようにしている。
【0061】
したがって、上記所定条件Bとしては、たとえば、上記第2の単位期間T2の集計結果の最大値と最小値の差が一定値以上であること、または、上記第2の単位期間T2の集計結果の最大値と最小値の差が過去の目標値または過去の集計結果に対して所定割合以上であることなどが用いられる。
【0062】
このように、本実施形態の給湯システムでは、ガス、水道、電気についての目標値を設定するにあたり、マイコン23(集計部26)が単位期間T1でのガス、水道、電気の使用量の集計に加え、単位期間T1内において、単位期間T1より短く設定された第2の単位期間T2におけるガス、水道、電気の各使用量の集計を複数回行い、これら第2の単位期間T2の集計結果の最大値と最小値の差が所定条件Bを満たさない場合には、当該第に2の単位期間T2を含む単位時間T1におけるガス、水道、電気の集計結果を目標値演算の積算対象から除外するので、旅行などで不在となり、ガス、水道などが使用されない(または、使用があっても極端に少ない)日の集計結果は目標値演算の基礎にされなくなり、リモコン2の表示部22には実際の生活に即した目標値が表示される。
【0063】
しかも、この本実施形態では、単位期間T1をさらに細かく細分化した第2の単位期間T2の集計結果に基づいて単位期間T1での集計結果を目標値演算の積算対象に含めるか否かを判断するので、たとえば、午後から不在になったような場合でも、たとえば、午前中にガスのみが上記所定条件Bを満たす程度使用されれば、ガスについてはその日(単位期間T1)の集計結果が目標値演算の積算対象に含められる一方、所定条件Bを満たさなかった水道、電気のその日の集計結果は目標値演算の積算対象から除外されることになり、より実生活に即した目標値が設定されることになる。
【0064】
なお、この第2の実施形態においても、上記所定条件Bを目標値の演算対象であるガス、水道、電気のすべてについて個別に設定し、かつ、単位期間T1の集計結果をメモリ28に記憶させるか否かの決定をガス、水道、電気のそれぞれについて個別に行う場合を示したが、たとえば、ガス、水道、電気のうちの少なくともいずれか1種でも所定条件Bを満たさないものがあれば、当該エネルギ等の集計結果はもちろんのこと、これと同じ所定期間T1に集計された他のすべてのエネルギ等の集計結果もメモリ28に記憶させないように構成することができるのは、実施形態1と同様である。
【0065】
また、ガス、水道、電気のうちの一部についてのみ上記所定条件Bを設定しておき、所定条件Bが設定されたエネルギ等について所定条件Bを満たさなければ、当該エネルギ等の集計結果はもちろんのこと、これと同じ所定期間T1に集計された他のすべてのエネルギ等の集計結果もメモリ28に記憶させないように構成することができる点も、実施形態1と同様である。
【0066】
なお、上述した実施形態は本発明の好適な実施態様を示すものであって、本発明はこれらに限定されることなく発明の範囲内で種々の設計変更が可能である。
【0067】
たとえば、上述した実施形態では、本発明を給湯システムのリモコン2に適用した場合を示したが、本発明は給湯装置1のリモコン2に限られず、給湯装置以外の熱源機のリモコンの表示部に適用可能であることはもちろん、熱源機以外の住宅設備機器や家電機器などの表示部にも適用することができる。なお、給湯装置1が石油を燃料とする場合(石油熱源機の場合)は、ガスに代えて石油の使用量を目標値として表示するように構成されるのは勿論である。
【0068】
また、上述した実施形態では、リモコン2はガス、水道、電気の使用量について目標値を設定・表示するように構成した場合を示したが、これらのうち少なくとも1種類(たとえば、ガス)についてのみ目標値を設定・表示すように構成することもでき、また、水道メータ4やガスメータ15から水道やガスの使用量を取り込んで、家庭全体の水道やガスの使用量の目標値を設定・表示するように構成することもできる。
【0069】
また、上述した実施形態では、所定条件A(または所定条件B)を満たさない集計結果はメモリ28に記憶させないことによって目標値演算の積算対象から除外するように構成した場合を示したが、たとえば、所定条件A(または所定条件B)を満たさない集計結果もメモリ28に記憶させるように構成しておき、演算部27で積算するときにこれら所定条件A(または所定条件B)を満たさない集計結果を目標値演算の積算対象から除外するように構成してもよい。なお、所定条件A(または所定条件B)を満たさない集計結果を積算対象から除外して行う目標値の演算は、積算対象から除外した集計結果をメモリ28に記憶させない場合はもちろん記憶させる場合においても、その平均値を演算するにあたり集計結果を積算する上記一定回数から除外した期間に相当する回数を差し引いて平均値を求めるように構成することも可能である。つまり、上述した実施形態のように、古いデータを含めて平均値を求めるのではなく、最新の集計結果だけで平均値を求めるように構成することが可能である。
【0070】
また、上述した実施形態では、エネルギ等の使用量やその目標値を表示する場合を示したが、たとえば、ガス、石油、電気など使用量からCO
2の排出量やその削減目標などを表示するように構成することも可能である。つまり、本発明はエネルギ等の使用量とその目標値の表示だけでなく、エネルギ等から換算される他の項目の表示にも応用することができる。
【0071】
また、上述した実施形態では、集計部26および演算部27をリモコン2に内蔵させた場合を示したが、これらはエネルギ等の使用量表示装置を構成するリモコン2が備えるようになっていれば、特にリモコン2に内蔵されていなくてもよく、たとえば、給湯装置1や測定ユニット3に分散して配置されていてもよい。
【0072】
また、上述した実施形態では、本発明に係るエネルギ等の使用量表示装置を集合住宅や戸建て住宅などの一般家庭で使用される家庭用の給湯システムに適用した場合を示したが、本発明はこのような家庭用の給湯システムだけでなく、たとえば、スポーツジムのシャワールームやホテルの浴室などの施設(いわゆる商業施設)で使用される業務用の給湯システムにももちろん適用可能である。