(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記搬送制御部が、前記搬送先よりも搬送方向下流側に前記授受箇所が存在する場合において、前記第2搬送装置が他の搬送指令による搬送作業を実行中でなく、かつ、当該授受箇所が前記第2搬送装置の現在位置と前記搬送先との間に位置するときには、前記目標搬送位置を当該授受箇所に変更する搬送区間外先送り処理を実行する請求項1に記載の物品搬送設備。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の自動倉庫設備は、物品の搬送先として指定された収納部との搬送距離が最も短い授受箇所まで物品をコンベヤ装置で搬送することにより、スタッカークレーンの移動距離が長くなることを抑制することができる。
しかしながら、一般に、コンベヤ装置は、合流搬送や分岐搬送を行う等の理由に起因して物品の搬送速度をあまり高速化することができず、スタッカークレーンよりも物品を搬送する搬送速度が遅いものとなる。このため、上述の如く指定された収納部との搬送距離が最も短い授受箇所までコンベヤ装置で搬送する形態とすると、指定された収納部がコンベヤ装置の搬送方向下流側に位置するときには、搬送速度の遅いコンベヤ装置にて物品を搬送する距離が長くなり、最終的に物品を収納部まで搬送するための時間が長くなる虞がる。
【0006】
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、搬送元から搬送方向下流側の搬送先までの搬送区間において物品を2つの搬送装置で中継搬送する場合において、搬送時間が長くなることを抑制可能な物品搬送設備、及び、そのような搬送設備を備えたピッキング設備を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するための本発明に係る物品搬送設備の第1特徴構成は、搬送元から搬送方向下流側の搬送先までの搬送区間のうち前記搬送元から授受箇所まで物品を搬送する第1搬送装置と、前記搬送区間のうち前記授受箇所から前記搬送先まで物品を搬送する第2搬送装置と、が設けられ、
前記第1搬送装置及び前記第2搬送装置は、前記授受箇所において搬送対象の物品を前記第1搬送装置から前記第2搬送装置に授受自在に構成され、
前記第1搬送装置の搬送経路と前記第2搬送装置の搬送経路とが互いに隣接する状態で設けられた並行区間に、搬送方向に沿って並ぶ状態で複数の前記授受箇所が設定され、
前記第1搬送装置及び前記第2搬送装置の作動を制御する搬送制御部は、前記搬送区間を指定する搬送指令が指令されると、設定選択条件に基づいて前記複数の授受箇所のうち前記搬送区間内の一つを前記第1搬送装置の目標搬送位置として選択し、前記目標搬送位置とした授受箇所で搬送対象の物品を前記第1搬送装置から前記第2搬送装置に授受させる形態で、当該搬送対象の物品を搬送元から搬送先まで搬送する中継搬送処理を実行するように構成された物品搬送設備であって、
前記第2搬送装置は、搬送対象の物品を支持して搬送経路を往復移動自在な移動体であり、かつ、前記第1搬送装置の搬送速度が、前記第2搬送装置の搬送速度よりも低速であり、
前記搬送指令による搬送対象の物品が前記目標搬送位置とした前記授受箇所に対応する判別用位置まで搬送されたことを検出する搬送位置検出部が設けられ、
前記搬送制御部が、前記搬送位置検出部にて前記搬送対象の物品が前記判別用位置まで搬送されたことが検出された時点において、前記第2搬送装置が他の搬送指令による搬送作業を実行中である場合は、前記目標搬送位置を搬送方向下流側の前記授受箇所に変更する先送り搬送処理を実行する点にある。
【0008】
すなわち、搬送位置検出部にて搬送指令による搬送対象の物品が目標搬送位置とした授受箇所に対応する判別用位置まで搬送されたことが検出された時点において、第2搬送装置が他の搬送指令による搬送作業を実行中である場合は、搬送指令による搬送対象の物品を搬送方向下流側の授受箇所に向けて先送りしておくことによって、第2搬送装置が搬送指令による搬送対象の物品の搬送を実行できる状態となるまでの時間を利用した搬送ができる。
【0009】
説明を加えると、例えば第2搬送装置が搬送経路に沿って往復移動自在なスタッカークレーンであり、第1搬送装置がそのスタッカークレーンの搬送経路に沿って物品を搬送自在で、かつ、上流側からの物品を合流搬送したり分岐搬送することが自在な搬送装置(例えば、ベルトコンベヤやローラコンベヤ等のコンベヤ装置)である場合、そのようなコンベヤ装置は、上述のように合流搬送や分岐搬送を行うことに起因して搬送速度をあまり高速化することができず、スタッカークレーンよりも搬送速度が遅いものとなる場合がある。
【0010】
このような場合、できるだけコンベヤ装置で搬送する距離を短くし、スタッカークレーンにて搬送する距離を長くすべく、並行区間の最上流側に近い箇所で物品を授受する構成とすれば、物品を搬送先まで搬送するのに要する時間を短くすることができる。
しかしながら、コンベヤによって搬送対象の物品が目標搬送位置とした授受箇所まで搬送された時点で、スタッカークレーンが常に当該物品を受け取ることができる状態であるとは限らない。スタッカークレーンが物品を受け取ることができる状態でない場合、搬送対象の物品をその授受箇所に待機させておくよりも、その搬送対象の物品を当該授受箇所の下流側の授受箇所に物品を搬送した方が、物品を搬送先まで搬送するのに要する時間を短くすることができる。
【0011】
すなわち、スタッカークレーンが他の搬送指令による搬送作業を実行している時間を有効に利用して、より目標搬送箇所に近い授受箇所に物品を到達させておくことができるため、搬送対象の物品を搬送元から搬送方向下流側の搬送先まで搬送するのに要する時間が長くなることを抑制することができる。
【0012】
このように、第1特徴構成によれば、搬送元から搬送方向下流側の搬送先までの搬送区間において物品を2つの搬送装置で中継搬送する場合において、搬送時間が長くなることを抑制可能な物品搬送設備を提供することができる。
【0013】
本発明に係る物品搬送設備の第2特徴構成は、上記第1特徴構成に加えて、前記搬送先よりも搬送方向下流側に前記授受箇所が存在する場合において、前記搬送制御部が、前記第2搬送装置が他の搬送指令による搬送作業を実行中でなく、かつ、当該授受箇所が前記第2搬送装置の現在位置と前記搬送先との間に位置するときには、前記目標搬送位置を当該授受箇所に変更する搬送区間外先送り処理を実行する点にある。
【0014】
すなわち、授受箇所が第2搬送装置の現在位置と搬送先との間に位置する場合、第2搬送装置が搬送先に移動する経路の途中に授受箇所が存在することになる。
そして、第2搬送装置の移動距離は、搬送区間内の授受箇所まで移動して物品を受け取り、さらに搬送先に移動するよりも、第2搬送装置の現在位置と搬送先との間に位置する授受箇所で物品を受け取り、その後搬送先に移動する方が短くて済むことになり、搬送にかかる時間が短くて済む。
【0015】
そこで、第2搬送装置が他の搬送指令による搬送作業を実行中でなく、搬送先よりも搬送方向下流側に授受箇所が存在する場合であって、かつ、上記のように、当該授受箇所が第2搬送装置の現在位置と搬送先との間に位置する、という条件に合致する場合には目標搬送位置を当該授受箇所に変更することによって、搬送にかかる時間が長くなることを抑制することができる。
【0016】
本発明に係る物品搬送設備の第3特徴構成は、上記第1又は第2特徴構成に加えて、前記判別用位置が、当該判別用位置に対応する前記授受箇所よりも上流側に設定されている点にある。
【0017】
すなわち、授受箇所よりも上流側で搬送対象の物品が当該授受箇所に到達することを判別することができるため、搬送対象の物品が実際に授受箇所に到達する前に、第2搬送装置が他の搬送指令による搬送作業を実行中であるか否かを判別することができる。
このため、搬送対象の物品が実際に授受箇所に到達したときには、先送り搬送処理を行うか否かの判別を完了させておくことができ、その判別が完了するまでの間搬送対象の物品を授受箇所にて待機させることなく、迅速に物品の搬送を行うことができる。
なお、上記判別用位置は、それに対応する授受箇所よりも上流側であればよいが、当該授受箇所と、その授受箇所の上流側に隣接する授受箇所との間の位置とすることが好ましい。
【0018】
本発明に係るピッキング設備の第1特徴構成は、上記第1〜第3特徴構成のいずれかに記載の物品搬送設備を備えたピッキング設備であって、
前記第1搬送装置が、搬送方向に長尺状の搬送面を形成する搬送面形成部材を備えて、当該搬送面形成部材に載置される物品を搬送するように構成され、前記第2搬送装置が、前記第1搬送装置との間で物品を移載自在な移載装置を備えて構成され、前記第2搬送装置の搬送経路に沿って、複数のピッキング箇所が設けられ、前記搬送指令が、搬送先として前記複数のピッキング箇所に対応する搬送位置を指定するように構成されている点にある。
【0019】
すなわち、ピッキング設備は、自動倉庫から出庫した物品をピッキングするピッキング箇所を複数備えるものであり、自動倉庫等から出庫されて上流側の搬送装置であるコンベヤ装置(ベルトコンベヤやローラコンベヤ等)等で搬送される物品を、下流側の搬送装置であるスタッカークレーンや上部に移載装置を備える自動搬送車等に授受し、上記スタッカークレーンや自動搬送車等が、その物品を複数のピッキング箇所のいずれかに搬送するように構成されている。
【0020】
したがって、上記第1搬送装置を上記コンベヤ装置等とし、上記第2搬送装置を上記スタッカークレーンや自動搬送車等として、搬送先を上記複数のピッキング箇所のいずれかとする形態で、上記第1〜第3特徴構成のいずれかに記載の物品搬送設備をピッキング設備に適用すれば、搬送に要する時間が長くなることを抑制できるピッキング設備を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0022】
〔第1実施形態〕
本発明に係る物品搬送設備を備えたピッキング設備について、図面に基づいて説明する。
図1は、本発明に係る物品搬送設備を備えたピッキング設備の概略平面図である。
図示はしないが、複数の荷を収納したケースBを搬送対象の物品として、そのケースBを複数収納する自動倉庫が設けられている。また、自動倉庫を搬送元とし、当該自動倉庫から搬送方向下流側の複数のピッキングステーションS1〜S10を搬送先とする搬送区間のうち、自動倉庫から授受箇所まで物品を搬送する第1搬送装置としてのコンベヤ装置Cが設けられている。さらに、搬送区間のうち上記授受箇所にてコンベヤ装置Cから受け取ったケースBをからピッキングステーションS1〜S10のいずれかまで物品を搬送する第2搬送装置としてのスタッカークレーンSTが設けられている。
【0023】
図2に示すように、スタッカークレーンSTは、搬送経路に設けられる走行レール5上を走行自在な走行台車10、走行台車状に立設された昇降案内マスト12、昇降案内マスト12に案内されて昇降移動自在な昇降台13、及び、昇降台13に備えられ、ケースBを移載対象箇所と自己との間で移載自在な移載装置14を備えて構成されている。移載装置14は、上記コンベヤ装置Cにおける授受箇所との間でケースBを移載自在に構成されている。
【0024】
コンベヤ装置Cは、
図1及び
図2に示すように、ケースBの搬送方向に長尺状の搬送面を形成する搬送面形成部材Cfとしての搬送ローラをその搬送方向に複数並べて備えて、自動倉庫から出庫され当該搬送ローラに載置されるケースBを下流に向けて搬送するコンベヤ装置Cとしての基幹コンベヤC1と授受用コンベヤC2とを備えて構成されている。基幹コンベヤC1における分岐箇所CP1には基幹コンベヤC1にて搬送されるケースBを授受用コンベヤC2に分岐させる分岐装置G1が設けられている。なお、当該ピッキング設備には、上記複数のピッキングステーションSを1つのピッキングエリアに設けられる一群のピッキングステーションとした場合、当該ピッキングエリアとは異なるピッキングエリアを設ける形態としてもよく、分岐装置G1にて分岐されなかった場合、上記異なるピッキングエリアにケースBを搬送することができる。
【0025】
授受用コンベヤC2には、スタッカークレーンSTの搬送経路に隣接する搬送経路である並行区間が設けられ、ケースBをスタッカークレーンSTの搬送経路に沿って搬送自在に構成されている。授受用コンベヤC2における上記並行区間には、その搬送方向に沿って、スタッカークレーンSTとの間でケースBを授受自在な授受箇所Jが複数(
図1においてはJ1〜J6にて示す6箇所)設けられている。
【0026】
また、ケースBの夫々には、そのケースBを識別するための識別情報が記録されたバーコードラベルが貼付されており、授受用コンベヤにおける授受箇所Jの夫々(授受箇所J1〜授受箇所J6)に対応して、その授受箇所Jよりも所定距離上流側の箇所の夫々に、ケースBに貼り付けられた上記バーコードラベルの識別情報を読取り自在な光学センサにて構成される物品到達センサK(物品到達センサK1〜物品到達センサK6)が配設されている。物品到達センサKは、搬送制御部により指令される目標搬送位置(詳細は後述する)に搬送対象のケースBが到達したか否かを検出する搬送位置検出部として機能する。
【0027】
すなわち、搬送元から搬送方向下流側の搬送先までの搬送区間(
図4参照)のうち搬送元から授受箇所JまでケースBを搬送するコンベヤ装置Cと、搬送区間のうち授受箇所Jから搬送先までケースBを搬送するスタッカークレーンSTとが設けられ、コンベヤ装置C及びスタッカークレーンSTは、授受箇所Jにおいて搬送対象のケースBをコンベヤ装置CからスタッカークレーンSTに授受自在に構成され、コンベヤ装置Cの搬送経路とスタッカークレーンSTの搬送経路とが互いに隣接する状態で設けられた並行区間に、搬送方向に沿って並ぶ状態で複数の授受箇所Jが設定されている。
【0028】
なお、一般に授受用コンベヤC2による物品搬送速度は、スタッカークレーンSTによる物品搬送速度よりも低速であり、本実施形態においても、授受用コンベヤC2による物品搬送速度はスタッカークレーンSTによる物品搬送速度よりも低速に設定されている。
また、基幹コンベヤC1における分岐箇所CP1よりも上流側の合流箇所CP2に、授受用コンベヤC2の搬送方向最下流端部まで搬送されたケースBを基幹コンベヤC1に合流させる合流装置G2が設けられている。これにより、授受用コンベヤC2の搬送方向最下流端部まで搬送されたケースBを再度基幹コンベヤC1にて搬送する形態で授受用コンベヤC2との間で循環させることができるものとなり、ケースBが授受用コンベヤC2上で滞留して授受用コンベヤC2が駆動できなくなる等の不都合が回避できる。
【0029】
図1に示すように、スタッカークレーンSTの走行レール5に沿って、複数のピッキング箇所としての複数のピッキングステーションS1〜S10が設けられている。そして、
図2に示すように、複数のピッキングステーションS1〜S10の夫々は、ピッキング作業対象のケースBをピッキング作業者に供給する供給棚部20を備えている。
【0030】
供給棚部20の夫々は、支柱21にて支持される棚段22を上下方向に4つ離間して設けた流動棚にて構成されている。流動棚の夫々は、その一端側にスタッカークレーンSTによって搬送された供給ケースが移載される移載箇所を備えている。移載箇所に移載された供給ケースは、ピッキング作業を行うピッキングステーションSが設けられる他端側に向けて移送される。流動棚の夫々は、スタッカークレーンST側端部からピッキングステーションSに向かう方向に沿って複数の供給ケースを並べて載置することが可能に構成されている。
【0031】
また、ピッキングステーションSにおける流動棚端部と対向する位置には、ピッキングした荷を例えば出荷先ごとに詰める集品用ケースBSを載置する集品台Sdが設けられ、さらに集品用ケースBSを出荷箇所に向けて搬送する集品コンベヤVが設けられている。
ピッキング作業者は、流動棚端部のケースB内の荷を集品台Sd上の集品用ケースBSに詰めるピッキング作業を行う。ピッキング作業の進行に伴ってケースB内の荷がなくなると、そのケースBを撤去することによって流動棚における当該撤去されたケースBの後列に待機していたケースBがピッキングステーションS側端部に自重によって移動する。また、これに伴い流動棚にはケースBを1個補充する余裕が生じるので、ピッキング作業者は、集品台Sdに備えられた補充要求ボタンYを押して、新たなケースBの補充を要求する。
【0032】
図3に示すように、スタッカークレーンST並びに基幹コンベヤC1及び授受用コンベヤC2の作動を制御する搬送制御部50と、搬送制御部50に対して搬送指令を指令する上位制御装置51とが設けられている。
搬送制御部50は、例えば演算装置と記憶装置と入出力装置とを備えたコンピュータにて構成され、コンベヤ装置Cを制御するコンベヤコントローラ及びスタッカークレーンSTを制御するクレーンコントローラが、LAN等のネットワークを介して接続されている。また、搬送制御部50には、物品到達センサKの出力情報と、上記補充要求ボタンYの押下情報とが入力されるように構成されている。
【0033】
上位制御装置51は、当日のピッキング作業計画に基づく搬送スケジュール情報、又は、上記補充要求ボタンYの押下情報に基づいて、搬送対象のケースBの識別情報と、指定されたピッキングステーションSとを含む搬送指令データを生成し、その搬送指令データを搬送制御部50に送信する。搬送制御部50は、上記搬送指令データを搬送指令として、スタッカークレーンST並びに基幹コンベヤC1及び授受用コンベヤC2の作動を制御することになる。
すなわち、搬送指令が、搬送先として複数のピッキングステーションSに対応する搬送位置を指定するように構成されている。
【0034】
授受用コンベヤC2における授受箇所J1〜授受箇所J6の夫々に対応する物品到達センサK1〜物品到達センサK6の夫々は、常にケースBの到達を監視するように作動している。そして、ケースBが到達したことを検出した物品到達センサKは、そのケースBの識別情報を読み取り、搬送制御部50に対して当該識別情報を送信するようになっている。搬送制御部50は、物品到達センサKから送信された情報に基づいて、いずれの授受箇所Jに対応する判別用位置に搬送指令にて指令されたケースBが到達したかを判別する。
【0035】
搬送制御部50は、上位制御装置51からの搬送指令データに基づいて、図示しない自動倉庫の出庫装置、コンベヤ装置C、及びスタッカークレーンSTに作動を指令する。つまり、出庫装置が、搬送指令データにて指定された搬送対象のケースB(以下、対象ケースBtと称する)を出庫するように制御され、出庫した対象ケースBtをコンベヤ装置Cに引き渡す。コンベヤ装置Cは、対象ケースBtを基幹コンベヤC1にて分岐箇所CP1まで搬送し、対象ケースBtが分岐装置G1の配設箇所に到達すると、分岐装置G1が、対象ケースBtを授受用コンベヤC2の搬送方向最上流位置に搬送する。
【0036】
以下、
図4のフローチャートに基づいて、授受用コンベヤC2からスタッカークレーンSTに搬送対象の物品を授受する際に搬送制御部50が実行する先送り搬送処理を説明する。なお、以下の説明において、現在搬送目標位置に設定されている授受箇所Jを指定授受箇所J
n、授受箇所J
nより搬送方向に1つ下流側の授受箇所を下流隣接授受箇所J
n+1と表記し、指定授受箇所J
nに対応する物品到達センサKを物品到達センサK
nと表記する。
【0037】
搬送制御部50は、上位制御装置51から搬送指令データを受信すると(ステップ#11)、並行区間において搬送方向で最上流に位置する授受箇所J1を目標搬送位置に設定する(ステップ#12)。つまり、授受箇所J1を指定授受箇所J
nに設定する。
その後、対象ケースBtが物品到達センサK
nに到達するまで、コンベヤ装置C(基幹コンベヤC1、授受用コンベヤC2)を作動させる(ステップ#13)。
【0038】
対象ケースBtが到達したことを物品到達センサK
nが検出したと判別すると(ステップ#13:Yes)、続いて、スタッカークレーンSTが他の搬送指令による搬送作業中か否かを判別する(ステップ#14)。
スタッカークレーンSTが他の搬送指令による搬送作業中であると判別すると(ステップ#14:Yes)、下流隣接授受箇所J
n+1がピッキングステーションSに対応する位置である搬送先Htよりも搬送方向で上流側か否かを判別する(ステップ#15)。
下流隣接授受箇所J
n+1がピッキングステーションSに対応する位置である搬送先Htよりも搬送方向で上流側であると判別すると、搬送制御部50は、指定授受箇所J
nを下流隣接授受箇所J
n+1に更新する(ステップ#16)。ステップ#16の処理が終了すると、ステップ#13に戻り、更新された指定授受箇所J
nに対応する物品到達センサK
nが対象ケースBtの到達を検出するまで授受用コンベヤC2を作動させる。
【0039】
また、ステップ#14において、スタッカークレーンSTが他の搬送指令による搬送作業中でないと判別した場合(ステップ#14:No)、及び、ステップ#5において、下流隣接授受箇所J
n+1がピッキングステーションSに対応する位置である搬送先Htよりも搬送方向で上流側でないと判別した場合(ステップ#15:No)には、搬送制御部50は、指定授受箇所J
nに対象ケースBtを停止させ、スタッカークレーンSTにより、指定授受箇所J
nから搬送指令データにて指令されたピッキングステーションSに対象ケースBtを搬送させる(ステップ#17)。
【0040】
次に、
図5に基づいて、ピッキングステーションS3まで対象ケースBtを搬送する搬送指令が指令された場合について、その具体例を説明する。
【0041】
図5(a)に示すように、搬送制御部50が、物品到達センサKが授受用コンベヤC2における搬送方向で最も上流側に位置する授受箇所J1にケースBが到達したことを検出したと判別したときにおいて、スタッカークレーンSTが他の搬送指令による搬送作業を実行中である場合、先送り搬送処理を実行してケースBを授受箇所J2に搬送する(
図5(b))。そして、その時点においても、スタッカークレーンSTがまだ他の搬送指令による搬送作業を実行中である場合には、先送り搬送処理を実行してケースBを授受箇所J3に搬送する(
図5(c))。
このような先送り搬送処理を、搬送区間Hf〜Htの間に存在する授受箇所Jのうち、最も下流側に位置する授受箇所JにケースBが到達するまで継続して行う。
【0042】
すなわち、スタッカークレーンST及びコンベヤ装置Cの作動を制御する搬送制御部50は、搬送区間Hf〜Htを指定する搬送指令が指令されると、設定選択条件に基づいて複数の授受箇所Jのうち搬送区間内の一つをコンベヤ装置Cの目標搬送位置として選択し、その目標搬送位置とした授受箇所Jで搬送対象のケースBをコンベヤ装置CからスタッカークレーンSTに授受させる形態で、当該搬送対象のケースBを搬送元Hfから搬送先Htまで搬送する中継搬送処理を実行するように構成され、かつ、物品到達センサKにて搬送対象のケースBが判別用位置まで搬送されたことが検出された時点において、スタッカークレーンSTが他の搬送指令による搬送作業を実行中である場合は、目標搬送位置を搬送方向下流側の授受箇所Jに変更する先送り搬送処理を実行するように構成されている。
【0043】
このように、スタッカークレーンSTが他の搬送指令による搬送作業を実行中である場合には、その間ケースBを授受用コンベヤC2上で停止させておくのではなく、搬送区間内においてより搬送先のピッキングステーションSに近接する位置まで先送りする先送り搬送処理を実行することによって、ケースBの搬送に要する時間が長くなる事態を抑制することができる。
【0044】
〔第2実施形態〕
次に、本発明の第2実施形態について説明するが、本第2実施形態は上記第1実施形態にて説明した事項のうち、制御の内容が異なるのみであるため、制御のみを説明して機器構成についての説明は省略する。
【0045】
図6のフローチャートに示すように、搬送制御部50は、上位制御装置51から搬送指令データを受信すると(ステップ#21)、並行区間において搬送方向で最上流に位置する授受箇所J1を目標搬送位置に設定する(ステップ#22)。つまり、授受箇所J1を指定授受箇所J
nに設定する。
その後、対象ケースBtが物品到達センサK
nに到達するまで、コンベヤ装置C(基幹コンベヤC1、授受用コンベヤC2)を作動させる(ステップ#23)。
【0046】
対象ケースBtが到達したことを物品到達センサKnが検出したと判別すると(ステップ#23:Yes)、続いて、スタッカークレーンSTが他の搬送指令による搬送作業中か否かを判別する(ステップ#24)。
スタッカークレーンSTが他の搬送指令による搬送作業中であると判別すると(ステップ#24:Yes)、下流隣接授受箇所J
n+1がピッキングステーションSに対応する位置である搬送先Htよりも搬送方向で上流側か否かを判別する(ステップ#25)。
下流隣接授受箇所J
n+1がピッキングステーションSに対応する位置である搬送先Htよりも搬送方向で上流側であると判別すると、搬送制御部50は、指定授受箇所Jnを下流隣接授受箇所J
n+1に更新する(ステップ#26)。ステップ#26の処理が終了すると、ステップ#23に戻り、更新された指定授受箇所J
nに対応する物品到達センサK
nが対象ケースBtの到達を検出するまで授受用コンベヤC2を作動させる。
【0047】
そして、この第2実施形態においては、ステップ#25において下流隣接授受箇所J
n+1がピッキングステーションSに対応する位置である搬送先Htよりも搬送方向で上流側でないと判別した場合(ステップ#25:No)において、スタッカークレーンSTが他の搬送指令による搬送作業中でなく(ステップ#27:No)、かつ、下流隣接授受箇所J
n+1がスタッカークレーンSTの現在位置と搬送先Htとの間に位置する(ステップ#28:Yes)と判別したときには、指定授受箇所J
nを下流隣接授受箇所J
n+1に更新する(ステップ#26)。
スタッカークレーンSTが他の搬送指令による搬送作業中である場合(ステップ#27:Yes)、及び、下流隣接授受箇所J
n+1がスタッカークレーンSTの現在位置と搬送先Htとの間に位置しない場合(ステップ#28:No)には、引き続き、スタッカークレーンSTにより、指定授受箇所J
nから搬送指令データにて指令されたピッキングステーションSに対象ケースBtを搬送させる(ステップ#29)。
【0048】
次に、
図7に基づいて、ピッキングステーションS3まで対象ケースBtを搬送する搬送指令が指令された場合について、その具体例を説明する。
搬送制御部50は、ピッキングステーションS9までケースBを搬送する搬送指令を受け取ると、上記第1実施形態で説明した先送り搬送処理によって、ケースBを授受箇所J5に搬送すべくコンベヤ装置Cを作動させる。
図7の例においては、物品到達センサKが授受箇所J5に対応する判別用位置にケースBが到達したことを検出したと判別した時点で、スタッカークレーンSTが授受箇所J6よりも搬送方向下流側に位置し、かつ、授受箇所J6が上記スタッカークレーンSTの現在位置と搬送先Htとの間に位置するため、スタッカークレーンSTは、授受箇所J5まで戻って対象ケースBtを受け取るよりも、授受箇所J6で対象ケースBtを受け取った方が、移動距離が短くなる(図中D1及びD2にて移動距離を示す)。
【0049】
つまり、搬送制御部50は、搬送先のピッキングステーションSよりも搬送方向下流側に授受箇所Jが存在する場合において、スタッカークレーンSTが他の搬送指令による搬送作業を実行中でなく、かつ、当該授受箇所JがスタッカークレーンSTの現在位置と搬送先のピッキングステーションSとの間に位置する場合には、目標搬送位置を当該授受箇所Jに変更する搬送区間外先送り処理を実行するように構成されている。
【0050】
このように構成することによって、スタッカークレーンが指定授受箇所J
nに移動しようとするときにおいて、搬送区間内の授受箇所までスタッカークレーンSTの移動する経路の途中でケースBの授受が可能であるときには、搬送区間外であってもケースBを受け取って、ケースBを搬送指令にて指令されるピッキングステーションSに搬送するために係る時間が長くなる事態を抑制することができる。
【0051】
〔別実施形態〕
(1)上記第1及び第2実施形態では、第1搬送装置を、搬送経路に固定状態で設けられて当該搬送経路に亘って搬送作用して物品を一方向に搬送する搬送装置としてのローラコンベヤにて構成する例を説明したが、第1搬送装置をベルトコンベヤやスラットコンベヤ等、ローラコンベヤ以外のコンベヤ装置Cにて構成してもよい。また、第1搬送装置の搬送速度が第2搬送装置の搬送速度よりも低速なものであれば、第1搬送装置を天井搬送用の移動体とし、第2搬送装置を、地上側を走行する有軌道台車等で構成することや、逆に、第1搬送装置を有軌道台車等で構成し、第2搬送装置を天井搬送用の移動体とする等、各種の構成が適用可能である。
【0052】
(2)上記第1及び第2実施形態では、物品到達センサKの配設位置を、
図1に示すように、対応する授受箇所Jよりも上流側で、かつ、その授受箇所よりも1つ上流側の授受箇所との中間位置近傍に位置させる構成を例示したが、物品到達センサKの配設位置は、対応する授受箇所Jより上流であれば、当該授受位置に近接する位置や1つ上流側の授受箇所に近接する位置であってもよく、また、1つ上流側の授受箇所より皿に上流側に位置させてもよい。つまり、物品到達センサKの配設位置は、対応する授受箇所Jより上流である限り、その配設位置は任意である。
【0053】
(3)上記第1及び第2実施形態では、搬送位置検出部としてバーコードラベル読取式の物品到達センサKを用いる構成を例示したが、このような構成に代えて、ケースBにRFIDタグを取付け、物品到達センサKとしてタグリーダを取り付ける構成としてもよい。
また、上記のようにセンサを用いるのではなく、コンベヤ装置C近傍の所定位置にカメラ1つ又は複数配設し、搬送制御部50が、上記カメラにて撮像した画像を解析して、物品が判別用位置まで搬送されたか否かを判別するように構成してもよい。
さらに、コンベヤ装置Cの搬送面の移動距離をロータリーエンコーダ等の検出上方に基づいて算出し、その算出情報に基づいてケースBがどの位置まで搬送されたかを算出して、ケースBの位置を検出するように構成してもよい。
【0054】
(4)上記第1及び第2実施形態では、走行経路(走行レール5)上に一台のスタッカークレーンSCが走行するように設けられる構成を説明したが、2台のスタッカークレーンSCが同一の走行レール5上を走行自在に設けられ、当該2台のスタッカークレーンにて分担して物品を搬送する構成としてもよい。