(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
物品を収納する収納部を複数備えた物品収納棚における前記複数の収納部を識別するための複数の識別符号を、前記複数の収納部の夫々に関連付けて記憶する識別符号記憶部が備えられている物品収納棚の識別符号登録装置であって、
前記物品収納棚における複数の収納部の配列を棚パターン情報として記憶する棚パターン記憶部と、
前記棚パターン情報に基づいて、登録対象の前記物品収納棚における前記複数の収納部の夫々に対して前記識別符号を割り振る符号割り振り部と、を備え、
前記識別符号記憶部が、前記符号割り振り部にて割り振った前記識別符号を前記登録対象の物品収納棚における前記複数の収納部の夫々に関連付けて記憶する物品収納棚の識別符号登録装置。
前記表示部が、前記複数の棚シンボルと、前記複数種の棚パターン情報の夫々についての複数種の棚パターン情報シンボルと、前記複数種の棚パターン情報シンボルの夫々に関連付けた状態で表示するパターンシンボルと、を表示するとともに、前記棚パターン情報に基づいて前記識別符号が割り振られた前記物品収納棚を示す前記棚シンボルについては、当該棚シンボルとともに前記識別符号の割り振りに用いた前記棚パターン情報に対応する前記パターンシンボルを表示するように構成されている請求項3記載の物品収納棚の識別符号登録装置。
前記表示部が、前記複数の棚シンボルとともに前記棚設置領域において前記物品収納棚の間に形成される通路の情報を表示する請求項3又は4記載の物品収納棚の識別符号登録装置。
前記物品収納棚が、前記収納部に収納されている物品を作業者が取り出してピッキング作業を行うピッキング用棚である請求項1〜6のいずれか1項に記載の物品収納棚の識別符号登録装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の物品収納棚の識別符号登録装置は、一般的には、登録対象の物品収納棚における複数の収納部のそれぞれについて、作業者が個別に識別符号として入力することで、登録対象の物品収納棚における複数の収納部のそれぞれに識別符号を割り振るようにしており、各収納部のそれぞれについて識別符号を入力して記憶部に記憶させる登録作業が必要である。
このように、登録対象の物品収納棚における複数の収納部に対して識別符号を割り振って記憶部に記憶させる登録作業が煩わしいものとなっており、識別符号の登録作業の容易化を図ることが望まれている。
【0005】
本発明は、上記実状に鑑みて為されたものであって、その目的は、登録対象の物品収納棚における複数の収納部について識別符号を容易に登録できる物品収納棚の識別符号登録装置を提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明にかかる物品収納棚の識別符号登録装置は、物品を収納する収納部を複数備えた物品収納棚における前記複数の収納部を識別するための複数の識別符号を、前記複数の収納部の夫々に関連付けて記憶する識別符号記憶部が備えられているものであって、その第1特徴構成は、
前記物品収納棚における複数の収納部の配列を棚パターン情報として記憶する棚パターン記憶部と、前記棚パターン情報に基づいて、登録対象の前記物品収納棚における前記複数の収納部の夫々に対して前記識別符号を割り振る符号割り振り部と、を備え、前記識別符号記憶部が、前記符号割り振り部にて割り振った前記識別符号を前記登録対象の物品収納棚における前記複数の収納部の夫々に関連付けて記憶する点にある。
【0007】
すなわち、登録対象の物品収納棚における収納部の配列が、棚パターン記憶部に記憶されている棚パターン情報が示す配列と同じ場合は、棚パターン情報に基づいて符号割り振り部にて識別符号を各収納部に割り振ることで、登録対象の物品収納棚における複数の収納部に対して一括して識別符号を割り振って登録できる。
【0008】
具体的に説明すると、棚パターン記憶部に記憶されている棚パターン情報として、例えば、段数が3で、各段に並ぶ収納部の数が上から5,3,3という配列を示す棚パターン情報が記憶されている。そして、登録対象の物品収納棚が、段数が3で、各段に並ぶ収納部の数が上から5,3,3という配列である場合は、棚パターン情報に基づいて、上から5,3,3の各段の収納部のそれぞれの収納部について識別符号を割り振ることで、登録対象の物品収納棚における複数の収納部に対して一括して識別符号を割り振って登録できる。
このように登録対象の物品収納棚について複数の収納部のそれぞれに識別符号を容易に登録できる。
【0009】
本発明にかかる物品収納棚の識別符号登録装置の第2特徴構成は、第1特徴構成において、前記物品収納棚として、前記複数の収納部の配列が異なる複数種の物品収納棚があり、前記棚パターン記憶部は、前記棚パターン情報として、前記複数の収納部の配列が異なる複数種の物品収納棚についての複数種の棚パターン情報を記憶し、前記複数種の棚パターン情報のうち前記登録対象の物品収納棚における前記複数の収納部の配列に対応する棚パターン情報を人為操作により選択するパターン選択部を備え、前記符号割り振り部が、前記パターン選択部にて選択された棚パターン情報に基づいて、前記登録対象の物品収納棚における前記複数の収納部のそれぞれに対して前記識別符号を割り振るように構成されている点にある。
【0010】
すなわち、棚パターン記憶部には、棚パターン情報として、複数の収納部の配列が異なる複数種の物品収納棚についての複数種の棚パターン情報が記憶されている。そのため、物品収納棚として、複数の収納部の配列が異なる複数種の物品収納棚があったとしても、登録対象の物品収納棚の配列に合致する棚パターン情報をパターン選択部にて選択することで、登録対象の物品収納棚の配列に応じて複数の収納部のそれぞれについて符号割り振り部が識別符号を割り振ることができる。
このように、複数種の物品収納棚における複数の収納部のそれぞれについて識別符号を割り振ることができるため、物品収納棚の識別符号登録装置が使い勝手の良いものとなっている。
【0011】
本発明にかかる物品収納棚の識別符号登録装置の第3特徴構成は、第2特徴構成において、前記物品収納棚を示す棚シンボルを表示画面上に表示する表示部を備え、前記物品収納棚として、棚設置領域に設置された複数の物品収納棚があり、前記表示部は、前記棚設置領域における前記複数の物品収納棚のそれぞれの実際の設置位置に対応した前記表示画面における位置に前記複数の物品収納棚のそれぞれについての棚シンボルを表示し、前記表示部が表示する前記複数の棚シンボルのうちから1つ又は2つ以上の前記棚シンボルを人為操作により選択する棚シンボル選択部を備え、前記登録対象の物品収納棚に対応する1つ又は2つ以上の前記棚シンボルを前記棚シンボル選択部により選択することで1つ又は2つ以上の登録対象の物品収納棚が特定される点にある。
【0012】
すなわち、表示部には、棚設置領域における物品収納棚のそれぞれの実際の設置位置に対応した表示画面における位置に複数の物品収納棚のそれぞれについて棚シンボルが表示されている。そのため、棚設置領域における物品収納棚の設置位置と表示画面における棚シンボルの位置とから、登録対象の物品収納棚についての棚シンボルを棚シンボル選択部にて選択し易い。
また、複数の棚シンボルから2つ以上の棚シンボルを同時に選択することで、2つ以上の登録対象の物品収納棚を特定することができ、符号割り振り部は、同時に特定された2つ以上の登録対象の物品収納棚における複数の収納部のそれぞれについて一括して識別符号を割り振ることができる。
【0013】
本発明にかかる物品収納棚の識別符号登録装置の第4特徴構成は、第3特徴構成において、前記表示部が、前記複数の棚シンボルと、前記複数種の棚パターン情報の夫々についての複数種の棚パターン情報シンボルと、前記複数種の棚パターン情報シンボルの夫々に関連付けた状態で表示するパターンシンボルと、を表示するとともに、前記棚パターン情報に基づいて前記識別符号が割り振られた前記物品収納棚を示す前記棚シンボルについては、当該棚シンボルとともに前記識別符号の割り振りに用いた前記棚パターン情報に対応する前記パターンシンボルを表示するように構成されている点にある。
【0014】
すなわち、既に識別符号が登録された物品収納棚を示す棚シンボルについては、当該棚シンボルとともに識別符号の割り振りに用いた棚パターン情報に対応するパターンシンボルが表示される。そのため、棚シンボルとパターンシンボルとから、当該棚シンボルに対応する物品収納棚に対して識別符号が登録済みか否かを認識することができ、また、当該物品収納棚に対して棚パターン情報に基づいて識別符号が登録されたかを認識することができる。
また、登録対象の物品収納棚の配列が、既に識別符号が登録積みの物品収納棚の配列と同じであれば、既に登録積みの物品収納棚についての棚シンボルについての棚パターン情報シンボルを参考にして、棚パターン情報を入力することができるため、登録対象の物品収納棚の登録作業が一層行い易くなる。
【0015】
本発明にかかる物品収納棚の識別符号登録装置の第5特徴構成は、第3又は第4特徴構成において、前記表示部が、前記複数の棚シンボルとともに前記棚設置領域において前記物品収納棚の間に形成される通路の情報を表示する点にある。
【0016】
すなわち、表示部に、複数の棚シンボルとともに通路の情報が表示されているため、棚シンボルと通路との位置関係から、棚シンボルが棚設置領域のどの物品収納棚に対応するかを認識し易く、表示部に表示されている棚シンボルから登録対象の物品収納棚についての棚シンボルを選択し易くなり、識別符号の割り振り作業が行い易くなる。
【0017】
本発明にかかる物品収納棚の識別符号登録装置の第6特徴構成は、第2〜第5特徴構成のいずれか1つにおいて、前記物品収納棚を設置する棚設置領域に、床面上に収納部を形成して前記床面上に物品を載置させる載置領域が設定され、前記符号割り振り部が、前記パターン選択部にて選択された棚パターン情報に基づいて、前記棚設置領域を前記登録対象の物品収納棚として、前記登録対象の物品収納棚における前記複数の収納部のそれぞれに対して前記識別符号を割り振るように構成されている点にある。
【0018】
すなわち、棚設置領域に実際に設置された物品収納棚だけでなく、床面上に物品を載置させる載置領域を登録対象の物品収納棚とすることができる。そのため、棚パターン情報に基づいて載置領域における収納部に対して識別符号を割り振ることができ、物品収納棚の識別符号登録装置が使い勝手の良いものとなる。
【0019】
本発明にかかる物品収納棚の識別符号登録装置の第7特徴構成は、第1〜第6特徴構成のいずれか1つにおいて、前記物品収納棚が、前記収納部に収納されている物品を作業者が取り出してピッキング作業を行うピッキング用棚である点にある。
【0020】
すなわち、ピッキング用棚は、自動倉庫に比べて物品収納棚の入れ替えや増設の頻度が多いが、入れ替えた物品収納棚や増設した物品収納棚や収納部の配列を変更した物品収納棚における複数の収納部に識別符号を容易に割り振ることができる。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の物品収納棚の識別情報登録装置を用いたピッキング設備を図面に基づいて説明する。
図1に示すように、ピッキング設備には、物品を収納する収納部1を複数備えた物品収納棚2と、作業者が押引操作する作業用台車3と、物品収納棚2に収納されている物品を管理し且つ作業用台車3の端末4にピッキング情報を送信する制御装置H(
図4参照)と、が設けられている。
【0023】
作業用台車3の端末4には、制御装置Hから送信されたピッキング情報に基づいて、収納部1から取り出す物品の種類や個数、及び、取り出す物品が収納されている取出対象の収納部1が示されており、作業者は、端末4に示されている取出対象の収納部1の近くまで作業用台車3を移動させて端末4に示されている物品を取出対象の収納部1から取り出すようにして、物品を収集するようになっている。
【0024】
そして、本実施形態のピッキング設備では、物品収納棚2が設置される棚設置領域Eは、第1エリアE1と第2エリアE2とに区分けされている。
第1エリアE1では、物品収納棚2として、物品を載置支持する棚板12が水平姿勢で設置されている固定棚2aが設けられている。固定棚2aの前方には、作業者が物品を補充し且つ作業者がピッキング作業を行うための通路10が形成されている。第1エリアE1には、載置領域eが設定されており、この載置領域eには、
図2に示すように、床面F上に収納部1が形成されており、床面F上に物品を直接に載置させるようになっている。
また、第2エリアE2では、物品収納棚2として、物品を載置支持する棚板12が傾斜姿勢で設置されている流動棚2bが設けられている。流動棚2bの前方には、作業者がピッキング作業を行うためのピッキング通路6が形成されている。また、流動棚2bの後方には、天井近くを走行経路7に沿って走行移動する天井搬送車8にて物品を補充するための補充通路9が形成されている。
このように、物品収納棚2は、収納部1に収納されている物品を作業者が取り出してピッキング作業を行うピッキング棚に構成されている。
【0025】
図3に示すように、物品収納棚2は、収納部1が棚横幅方向に並ぶ棚段を上下方向に複数段備えて、複数の収納部1の配列が形成されている。
物品収納棚2は、棚板12を取り外す又は取り付けることにより、棚段の数を変更自在に構成されており、また、棚板12の取り付け高さにより棚段の上下幅を変更自在に構成されている。また、物品収納棚2は、収納する物品の大きや個数等に応じて各段に並ぶ収納部1の数を変更自在に構成されている。尚、棚横幅方向に並ぶ収納部1は物理的に区切られていないが、支柱や仕切り板や収納箱等により区切るようにしてもよい。
以下、物品収納棚2における棚段の数(上下方向に並ぶ収納部1の数)を段数と称し、各段における棚横幅方向に並ぶ収納部1の数を間口数と称して説明する。
【0026】
物品収納棚2として、棚設置領域Eに設置された複数の物品収納棚2があり、複数の収納部1の配列が異なる複数種の物品収納棚2がある。物品収納棚2の種類は、収納部1の段数及び間口数により定められる配列によって決められている。そのため、段数及び各段における間口数が同じ物品収納棚2については、同じ配列で同じ種類の物品収納棚2とし、段数及び各段における間口数のいずれかが異なる物品収納棚2については、異なる配列で異なる種類の物品収納棚2としている。
【0027】
具体的には、
図3(a)に示す段数が3で各段における間口数が上から5,3,3の物品収納棚2と、
図3(b)に示す段数が3で各段における間口数がいずれも3の物品収納棚2と、
図3(c)に示す段数が5で各段における間口数がいずれも10の物品収納棚2と、
図2に示す段数が1で間口数が3の物品収納棚2として扱う載置領域eとは、段数及び間口数のうちのいずれか又は両方が異なるため、異なる配列であり、異なる種類の物品収納棚2としている。
また、
図3(a)に示す物品収納棚2と、
図3(d)に示す物品収納棚2とは、収納部1の大きさは異なるものの、ともに段数が3で各段における間口数が上から5,3,3であり、段数及び間口数が同じであるため、同じ配列であり、同じ種類の物品収納棚2としている。
【0028】
ちなみに、本実施形態では、棚設置領域Eの第1エリアE1に設置された物品収納棚2は全て同じ大きさの物品収納棚2であるが、物品収納棚2として、棚横幅方向での大きさが異なるものや上下方向での大きさが異なるものを設けてもよく、物品収納棚2の大きさが異なったとしても、段数及び各段における間口数が同じ物品収納棚2については同じ種類の物品収納棚2とする。また、固定棚2aと流動棚2bとでも、段数及び各段における間口数が同じ物品収納棚2については同じ種類の物品収納棚2としている。
【0029】
また、物品収納棚2の各段において仕切り体(図示せず)により物理的に領域を区切ってもよい。ちなみに、仕切り体により区切った1つの領域を1つの間口として扱ってもよく、複数の領域を1つの間口として扱ってもよく、また、1つの領域を複数の間口として扱ってもよい。
具体的には、例えば、
図3(b)に示す物品収納棚2において、最も左側に位置する間口を+字状の仕切り体により上下に2つ左右に2つの領域に物理的に区切っていてもよく、このように物理的に区切られた4領域を1つの間口として扱ってもよい。
【0030】
制御装置Hには、物品収納棚2における複数の収納部1を識別するための識別符号が、複数の収納部1の夫々に関連付けた状態で記憶部16に記憶されている、そして、収納部1に物品が収納された場合は、制御装置Hに物品が収納された収納部1の位置を示す収納位置情報や収納された物品の種類や個数等を示す収納物品情報が入力され、制御装置Hは、物品が収納された収納部1の識別符号と、収納された物品の情報である収納物品情報と、を関連付けて記憶部16に記憶するようになっている。
そして、制御装置Hは、外部からピッキング指令が指令されると、ピッキング指令と識別符号と収納物品情報とに基づいて、ピッキング作業により収納部1から取り出す物品の種類や個数の情報やピッキング作業により物品を取り出す収納部1の情報をピッキング情報として端末4に送信するように構成されている。
【0031】
ところで、ピッキング設備に新たに物品収納棚2を設置した場合等では、物品収納棚2における複数の収納部1と、複数の収納部1を識別するための識別符号と、を関連付けて記憶部16に記憶させる登録作業が必要となる。本実施形態のピッキング設備には、識別符号を複数の収納部1に関連付けて記憶する記憶部16を備えた識別符号登録装置15が設けられている。次に、この識別符号登録装置15について説明する。
【0032】
図4に示すように、識別符号登録装置15は、記憶部16を備えた制御装置Hと、物品収納棚2を示す棚シンボルS1を表示画面上に表示する表示部としてのモニター17と、入力手段としてのマウス18及びキーボード19とを備えて構成されており、制御装置Hの記憶部16が、識別符号を複数の収納部1に関連付けて記憶する識別符号記憶部16a、及び、物品収納棚2における複数の収納部1の配列を棚パターン情報として記憶する棚パターン記憶部16bとして機能している。また、制御装置Hには、棚パターン情報に基づいて、登録対象の物品収納棚2における複数の収納部1の夫々に対して識別符号を生成して割り振る符号割り振り部20をプログラム形式で備えている。そして、制御装置Hは、符号割り振り部20にて割り振った識別符号を登録対象の物品収納棚2における複数の収納部1の夫々に関連付けて記憶部16に記憶させるようになっている。
このようにして、識別符号登録装置15には、識別符号記憶部16aと棚パターン記憶部16bと符号割り振り部20とが備えられている。
【0033】
図10に示すように、モニター17は、棚設置領域Eにおける複数の物品収納棚2のそれぞれの実際の設置位置に対応した表示画面の位置に複数の物品収納棚2のそれぞれについての棚シンボルS1と、複数種の棚パターン情報のそれぞれについての棚パターン情報シンボルS2と、複数種の棚パターン情報シンボルS2の夫々に関連付けた状態で表示するパターンシンボルS3と、を表示するように構成されている。
【0034】
また、モニター17は、棚パターン情報に基づいて識別符号が割り振られた物品収納棚2を示す棚シンボルS1については、当該棚シンボルS1ととともに識別符号の割り振りに用いた棚パターン情報に対応するパターンシンボルS3を表示するように構成されている。
また、モニター17は、複数の棚シンボルS1とともに棚設置領域Eにおいて物品収納棚2の間に形成される通路10等の情報を示す通路シンボルS4を表示するように構成されている。通路シンボルS4は、列を形成する棚シンボルS1と一列に並ぶ状態で表示されており、通路シンボルS4には、通路10を識別する情報として、対応する棚列の前側(物品を収納部1から取り出す側)に位置する通路10の番号を示す数字が示されている。具体的には、
図1における第1エリアE1の中央に位置する通路10の番号を2とした場合は、列番号02と列番号03の棚列に対応する通路シンボルS4に通路10の番号として2が表示されている。
【0035】
そして、マウス18及びキーボード19の入力装置を用いて、モニター17が表示する複数の棚シンボルS1のうちから登録対象の物品収納棚2に対応する1つ又は2つ以上の棚シンボルS1を人為操作により選択する。このように登録対象の物品収納棚2に対応する1つ又は2つ以上の棚シンボルS1をマウス18及びキーボード19により選択することで1つ又は2つ以上の登録対象の物品収納棚2が特定される。
また、モニター17が表示する複数の棚パターン情報のうちから使用対象の棚パターン情報に対応する1つの棚パターン情報シンボルS2を人為操作により選択する。このように使用対象の棚パターン情報に対応する1つの棚パターン情報シンボルS2をマウス18及びキーボード19により選択することで当該使用対象の1つの棚パターン情報が選択される。
尚、マウス18及びキーボード19の入力装置が、本発明のパターン選択部や本発明の棚シンボル選択部に相当する。
【0036】
制御装置Hは、マウス18及びキーボード19にて選択された棚パターン情報に基づいて、マウス18及びキーボード19にて選択された1つ又は2つ以上の登録対象の物品収納棚2について、登録対象の物品収納棚2における複数の収納部1のそれぞれに対して識別符号を生成して割り振るように構成されている。そして、制御装置Hは、このように割り振った識別符号を登録対象の物品収納棚2における複数の収納部1の夫々に関連付けて記憶部16に記憶させるように構成されている。
【0037】
次に、識別符号登録装置15にて登録対象の物品収納棚2における複数の収納部1を登録する操作について、第1エリアE1を例に挙げて詳しく説明する。
【0038】
〔エリア登録〕
まず、収納部1に対して識別符号を割り振るエリアを登録する。
モニター17に表示されている「エリア登録」のタブをマウス18でクリック(選択)することで、
図5に示すようなエリア登録の表示状態となる。エリア登録の表示状態では、上部にエリア選択表示部22や「表示」が表示され、エリア選択表示部22に表示されているエリア選択表示部22に「新規エリアの作成」を表示させた状態で「表示」をマウス18でクリック(選択)することで、下部にエリアNo.やエリア名、エリア種別表示部23等の項目が表示される。また、エリア種別表示部23にエリアの種別を表示させることで、表示させた種別のエリアに対応する項目がエリア種別表示部23の下方に表示される。
【0039】
そして、エリア登録の表示状態で、マウス18やキーボード19を用いて、各項目に対して第1エリアE1の情報を入力する。本実施形態では、第1エリアE1の情報として、エリアNo.については「001」、エリア名については「エリアA」と入力している。
【0040】
〔物品収納棚登録〕
次に、識別情報を割り振る登録対象の物品収納棚2を登録する。
モニター17に表示されている「棚登録」のタブをマウス18でクリックすることで、
図6に示すような棚登録の表示状態となる。棚登録の表示状態では、上部にエリア表示部25が表示され、下部の左部に棚レイアウト表示部26が表示され、下部の右部に列連設定表示部27及び棚パターン設定表示部28が表示される。
【0041】
エリア表示部25に第1エリアE1を示す「001:エリアA」を表示させることで、第1エリアE1(エリアA)についての棚のレイアウトが棚レイアウト表示部26に表示される。
棚レイアウト表示部26には、棚シンボルS1がマトリクス状に表示されており、物品収納棚2の連方向(棚横幅方向)は上下方向に示され、物品収納棚2の列方向(棚前後方向)は左右方向に示されている。また、棚シンボルS1に関連付けた状態で列番号及び連番号が表示されており、列番号については、棚シンボルS1の上方に表示され、連番号については、棚シンボルS1の左方に表示されている。
【0042】
そして、列連設定表示部27の「連+」をマウス18でスリックすることで、表示される棚シンボルS1の連数を増やすことができ、列連設定表示部27の「連−」をマウス18でクリックすることで、表示される棚シンボルS1の連数を減らすことができる。また、列連設定表示部27の「列+」をマウス18でクリックすることで、表示される棚シンボルS1の列数を増やすことができ、列連設定表示部27の「列−」をマウス18でクリックすることで、表示される棚シンボルS1の列数を減らすことができる。
ちなみに、第1エリアE1には、物品収納棚2として扱う載置領域eも含めて、物品収納棚2の数は、列方向では最大5、連方向では最大5であるため、
図6では、エリア表示部25に表示される棚シンボルS1の連数を5、列数を5としている。
【0043】
〔棚パターン登録〕
次に、棚パターン情報を新たに登録する。
棚パターン設定表示部28に表示されている「棚パターン登録」をマウス18でクリックすることで、棚登録の表示状態において
図7に示す棚パターン設定用の窓が表示される。この窓には、複数種の棚パターン情報のそれぞれについて、パターンシンボルS3、段数表示部30、各段の収納部1の間口数が表示されている。ちなみに、間口数が5の場合は5間口と表示される。
【0044】
パターンシンボルS3は、棚パターン情報を識別する情報として、棚パターン情報の番号を表す数字と棚パターン情報の番号に対応する色とで表示されている。ちなみに、複数種の棚パターン情報のそれぞれとして、段数が1、間口数が1の棚パターン情報が予め登録されており、この予め登録された棚パターン情報を更新する形態で新たに棚パターン情報を登録するようになっている。
【0045】
そして、棚パターン情報を更新したい棚パターン情報について、段数表示部30に登録したい棚パターン情報の段数を表示させる。段数表示部30に段数を表示させることで、その右側に各段の間口数が表示される。
そして、各段の間口数をキーボード19にて入力し、マウス18にて「保存」をクリックすることで、入力した内容で棚パターン情報が更新されて、棚パターン情報が新たに登録される。
【0046】
具体例を挙げて説明すると、番号1の棚パターン情報に
図3(a)に示す物品収納棚2に対応する棚パターン情報を登録する場合は、番号1が示されたパターンシンボルS3の右側に隣接する段数表示部30に、
図3(a)に示す物品収納棚2の段数である「3」を入力する。その後、各段の収納部1の間口数について、〔1〕の欄に下段の間口数である3、〔2〕の欄に中段の間口数である3、〔3〕の欄に上段の間口数である5を入力し、マウス18にて「保存」をクリックする。これにより、番号1の棚パターン情報として、段数が3、間口数が上から5,3,3の棚パターン情報が登録される。
【0047】
〔識別符号の生成と割り振り〕
次に、登録対象の物品収納棚2における複数の収納部1に対して識別符号を生成して割り振る。
棚パターン登録により新たに棚パターン情報を登録することで、
図8に示すように、その新たに登録された棚パターン情報についての棚パターン情報シンボルS2とパターンシンボルS3とが表示される。尚、棚パターン情報シンボルS2は、棚パターン情報を更新することで、更新された新たな棚パターン情報に対応する段数と最大間口数を表示した棚パターン情報シンボルS2に変化するが、パターンシンボルS3は、棚パターン情報が更新されても変化しない。
【0048】
登録対象の物品収納棚2における収納部1に対して識別符号を割り振る場合は、まず、登録対象の物品収納棚2に対応する1つ又は2つ以上の棚シンボルS1をマウス18にてクリックする。その後、使用する棚パターン情報に対応する棚パターン情報シンボルS2をマウス18にてクリックする。
また、符号割り振り部20にて、選択された棚シンボルS1に対応する物品収納棚2における複数の収納部1のそれぞれについての識別符号が生成されると共に複数の収納部1のそれぞれに対して識別符号が割り振られ、その割り振った識別符号を登録対象の物品収納棚2における複数の収納部1の夫々に関連付けて記憶部16に記憶される。
【0049】
具体例を挙げて説明すると、
図1の第1エリアE1における最も左側に位置する棚列を形成する5つの物品収納棚2を登録対象の物品収納棚2とする場合であり、これら登録対象の物品収納棚2のすべてが、
図3(a)に示す種類の物品収納棚2の場合は、
図9(a)に示すように、棚レイアウト表示部26において棚列01に対応する棚シンボルS1を全て(5つ)をマウス18にてクリックし、その後、番号1の棚パターン情報シンボルS2をマウス18にてクリックする。
また、符号割り振り部20にて、
図1の第1エリアE1における最も左側に位置する棚列を形成する5つの物品収納棚2のそれぞれに対して番号1の棚パターン情報に基づいて、
図11に示すように識別符号が割り振られる。ちなみに識別符号は、前から順に、エリア−棚列−棚連−棚段−間口の順で表されている。そして、その割り振った識別符号を登録対象の物品収納棚2における複数の収納部1の夫々に関連付けて記憶部16に記憶される。
【0050】
そして、上述の如く識別符号を割り振ることで、識別符号が割り振られた棚シンボルS1については、棚シンボルS1とともに識別符号に割り振りに用いた棚パターン情報に対応するパターンシンボルS3が表示される。具体的には、
図9(b)に示すように、棚レイアウト表示部26において棚列01に対応する棚シンボルS1を全てについて、棚シンボルS1とともに番号1のパターンシンボルS3が表示される。
その他の物品収納棚2についても、同様に複数の収納部1のそれぞれについて識別符号を生成して割り振ことで、
図10に示すように棚シンボルS1とともにパターンシンボルS3が表示される。
【0051】
また、棚シンボルS1をマウス18にてクリックするときに、棚設置領域Eにおける実際の設置位置に対応した棚レイアウト表示部26の棚シンボルS1をクリックすることで、棚設置領域Eにおける物品収納棚2の実際の設置位置に対応した棚レイアウト表示部26における位置に当該物品収納棚2についての棚シンボルS1を表示させることができるようになっている。
【0052】
〔ゾーン・ブロック登録〕
識別符号登録装置15では、棚設置領域E(エリア)をさらに細かく分割して管理できるようになっており、識別符号登録装置15にて、棚設置領域Eを複数の細分化された区域に分割して登録できるようになっている。棚設置領域Eを複数の細分化された区域に分割して登録する場合、列、連、段を指定したゾーン単位で区域を管理するゾーン管理と、列を指定したブロック単位で区域を管理するブロック管理とがある。
【0053】
ゾーン管理では、モニター17に表示されている「ゾーン登録」のタブをマウス18でクリックし、その後表示される画面にて棚列、棚連、棚段を入力して、ゾーンZに該当する棚列、棚連、棚段を指定することで、
図12に示すような、棚列、棚連、棚段を指定した区域をゾーンZとして管理できるようになっている。
ちなみに、棚設置領域EをゾーンZに分けて管理することで、例えば、重い物品は作業者が比較的物品を取り出し易い中段のゾーンZに収納し、軽い物品は作業者が比較的取り出し難い上段や下段のゾーンZに収納するというように管理できる。
【0054】
また、ブロック管理では、モニター17に表示されている「ブロック登録」のタブをマウス18でクリックし、その後表示される画面にて棚列を入力してブロックBに該当する棚列を指定することで、
図13に示すように、棚列を指定した区域をブロックBとして管理できるようになっている。
棚設置領域EをブロックBに分けて管理することで、例えば、各収納部1に識別符号をプリントした表示体を貼付する場合に、モニター17に表示されている「帳票・ラベル登録」のタブをマウス18でクリックし、その後表示される画面にて、ブロックBと当該ブロックBに設置したプリンタとを指定して紐付けることで、ブロックBの物品収納棚2の収納部1に対して貼付する表示体についてはブロックBに設けられたプリンタにて印刷するというように、対応するブロックBごとで別々に表示体を印刷して、収納部1に対する表示体の貼付の間違いを生じ難くできる。
【0055】
また、モニター17に表示されている「禁止棚登録」のタブをマウス18でクリックし、その後表示される画面にて、棚列、棚連、棚段、間口を入力することで、指定した間口を禁止棚として登録することができるようになっている。このように禁止棚として間口を登録することで、登録した間口を物品の補充やピッキング作業を行わないようにできる。
【0056】
〔別実施形態〕
(1) 上記実施形態では、棚パターン記憶部16bに、棚パターン情報として、複数の収納部1の配列が異なる複数種の物品収納棚2についての複数種の棚パターン情報を記憶させたが、棚パターン記憶部16bに、棚パターン情報として、1種類の棚パターン情報のみを記憶させるようにしてもよい。そして、例えば、1種類の物品収納棚2に対して、物品収納棚2の番号を入力装置にて入力することで、符号割り振り部20が、棚パターン記憶部16bに記憶された1つの棚パターン情報に基づいて、当該番号の物品収納棚2における複数の収納部1に対して識別符号を割り振るように構成してもよい。
【0057】
(2) 上記実施形態では、表示部に、複数の棚シンボルS1とともに通路10の情報を表示したが、表示部に、複数の棚シンボルS1とともに通路10の情報を表示しなくてもよい。
【0058】
(3) 上記実施形態では、1つの物品収納棚2について、1つの棚パターン情報に基づいて識別符号を割り振ったが、複数の物品収納棚2について、1つの棚パターン情報に基づいて識別符号を割り振ってもよく、また、1つの物品収納棚2について、2つ以上の棚パターン情報に基づいて識別符号を割り振ってもよい。
具体的には、例えば、
図3(a)に示す物品収納棚2を棚前後方向に2つ並べた場合において、この2つの物品収納棚2に対して、段数が3、各段の間口数が上から10,6,6という1つの棚パターン情報に基づいて、識別符号を割り振ってもよい。
また、例えば、
図3(a)に示す物品収納棚2の1つに対して、その物品収納棚2の前半分について段数が3、各段の間口数が上から5,3,3という棚パターン情報に基づいて、識別符号を割り振り、物品収納棚2の後半分について段数が3、各段の間口数が上から5,3,3という棚パターン情報に基づいて、識別符号を割り振るようにしてもよい。
【0059】
(4) 上記実施形態では、物品収納棚2を、収納部1に収納されている物品を作業者が手作業で取り出してピッキング作業を行うピッキング棚としたが、物品収納棚2を、収納部1に収納されている物品をスタッカークレーンやフォークリフト等が取り出す収納棚としてもよい。
また、物品収納棚2としては、列方向に移動自在な移動棚等でもよく、また、段数が1のものや、間口数が1のものでもよく、物品収納棚2の形状は適宜変更可能である。
【0060】
(5) 上記実施形態では、棚パターン情報を新たに記憶部16に記憶させて登録するようにしたが、棚パターン情報は予め記憶部16に記憶させておいてもよい。そして、例えば、予め物品収納棚2の型番情報と棚パターン情報とを関連付けて記憶部16に記憶させておき、登録対象の物品収納棚2の型番情報を入力手段にて入力することで、当該登録対象の物品収納棚2における収納部1に対して識別符号を割り振るように構成してもよい。
【0061】
棚シンボルS1や、棚パターン情報シンボルS2や、パターンシンボルS3や、通路シンボルS4の表示形態は適宜変更してもよい。例えば、棚シンボルS1を、物品収納棚2の形状をしたシンボルにしてもよく、棚パターン情報シンボルS2を、「1段 5−3−5」というように各段の間口を表示する、或いは、「1段」というように段数のみを表示するようにしてもよく、また、パターンシンボルS3を、棚パターン情報を識別する情報として色のみを備えてもよい。
【0062】
棚パターン情報として、物品収納棚2についての段数及び各段における間口数を登録するようにしたが、物品収納棚2における複数の棚段の間口数が全て同じ場合は、棚パターン情報として、物品収納棚2についての段数及び1つの間口数を登録するようにしてもよく、また、物品収納棚2における各段ごとに異なる種類の物品を収納する場合では、棚パターン情報として、登録対象の物品収納棚2についての段数のみを登録するようにしてもよく、棚パターン情報としての登録内容は適宜変更してもよい。