(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【実施例】
【0022】
以下に、参考例、実施例及び試験例により本発明をさらに詳細に説明する。本発明の化合物の合成法は以下の方法に限定されず、各工程の順序を入れ替える、官能基の保護・脱保護を経る、等の当業者に周知の方法を用いて合成することもできる。
【0023】
以下の参考例、実施例記載の各機器データは以下の測定機器で測定した。
NMRスペクトル:日本電子社JNM-ECA600(600MHz)、日本電子社JNM-ECA500(500MHz)
MSスペクトル:島津社LCMS−2010EVあるいはmicromass社 Platform LC
以下の参考例、実施例において、高速液体クロマトグラフィーマススペクトル(LCMS)は以下の条件により測定した。
測定機械:Agilent 2900およびAgilent 6150
カラム:Waters Acquity CSH C18,1.7μm,φ2.1x50mm
溶媒:A液;0.1%ギ酸含有水、B液;0.1%ギ酸含有アセトニトリル
(条件1)
グラジエント:0分(A液/B液=80/20)、1.2−1.4分(A液/B液=1/99)
流速:0.8mL/分、検出法:UV、ELSD
(条件2)
グラジエント:0分(A液/B液=95/5)、1.20分(A液/B液=50/50)、1.0mL/分、1.38分(A液/B液=3/97)
流速:0.8mL/分、検出法:UV、ELSD
イオン化法:ESI
参考例、実施例中の略号を以下に示す。
ESI:エレクトロスプレーイオン化法
MS:マススペクトル
CDCl
3:重クロロホルム
NMR:核磁気共鳴
s:シングレット
brs:ブロードシングレット(幅広いシングレット)
d:ダブレット
m:マルチプレット
t:トリプレット
q:カルテット
【0024】
参考例1 N,N-ジイソプロピル-N-メチルエタン-1,2-ジアミンの合成
<スキームA>
【化2】
【0025】
8.9mol/Lメチルアミンのメタノール溶液135mLに氷冷下、ジイソプロピルアミノエチルクロリド塩酸塩24.0gのメタノール72mL溶液を滴下し、室温にて20分間撹拌した。反応液を減圧濃縮して得た残渣をクロロホルムに溶解し、氷冷下2 mol/L 水酸化ナトリウム水溶液を加えた。反応液をクロロホルムにて2回抽出し、有機層を減圧下濃縮した後に、得られた残渣をアミノシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:クロロホルム=5:1からクロロホルムのみ)にて精製し、標記化合物19.4gを得た。
MS(ESI) m/z= 159 [M+H]+
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3) δ(ppm) : 0.99 (d, J=1.71 Hz, 6 H) 1.00 (d, J=1.71 Hz, 6 H) 2.43 (s, 3 H) 2.54 -2.57 (m, 4 H) 2.96 -3.03 (m, 2 H)
【0026】
参考例2 2-アミノ-N-エチルアセトアミドの合成
<スキームB>
【化3】
【0027】
(1)N-(ベンジルオキシカルボニル)グリシン209gのクロロホルム1.0L溶液に70%エチルアミン水溶液108mLを加え、氷冷下1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩249gを加えた後、室温にて終夜攪拌した。反応液に飽和重曹水を加え、クロロホルムにて抽出した。有機層を減圧下濃縮した後に、得られた残渣を酢酸エチル400mLに懸濁し、ヘキサン200mLを加え攪拌し、生じた個体をろ取しアミド体150gを得た。
【0028】
<スキームC>
【化4】
【0029】
(2)上記の参考例2−(1)にて得られたアミド体150gのメタノール630mL溶液に 10% パラジウム炭素15gを加え、水素雰囲気下、室温にて6日間攪拌した。反応液をろ過した後、濾液を減圧下濃縮し、標記化合物64.4gを得た。
MS(ESI) m/z= 103 [M+H]+
1H-NMR (400 MHz, CDCl
3) δ(ppm) : 1.17 (t, J=7.2 Hz, 3 H) 1.38 (brs, 2 H) 3.29 - 3.37 (m, 4 H) 7.20 (brs, 1 H)
【0030】
参考例3 式[2]で示される化合物の製造
式[2]:
【化5】
【0031】
<スキームD>
【化6】
【0032】
(1)クラリスロマイシン200gをアセトン1.5Lに溶解し、無水酢酸30.3mLを滴下して、室温にて終夜攪拌した。反応液を減圧濃縮して得られた残渣に酢酸エチル、ヘキサン、水酸化ナトリウム水溶液を加えた後、飽和重曹水を加えてpH=9に調整した。析出した固体をグラスフィルターにて濾取、蒸留水で洗浄した後、減圧下乾燥してアセチル体202gを得た。
MS(ESI) m/z= 790.6 [M+H]+
【0033】
<スキームE>
【化7】
【0034】
(2)上記の参考例3−(1)で得られたアセチル体202gをクロロホルム1.8Lに溶解し、ピリジン210mLを加えた後氷冷し、トリホスゲン77.4gのクロロホルム0.8L溶液を40分間かけて滴下した。反応液を室温まで昇温した後、3時間攪拌した。反応液にピリジン158mLを加えて、氷冷下、トリホスゲン57.9gのクロロホルム溶液を滴下して、室温にて15分間攪拌した。反応液に蒸留水、飽和重曹水を加えてクロロホルムにて抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥して濾過した。濾液を減圧濃縮して得られた残渣に酢酸エチルとヘキサンの1:1混合溶媒を加えて攪拌し、更にヘキサンを加え室温にて終夜攪拌した。生じた固体を濾取し、酢酸エチルとヘキサンの1:2混合溶媒で洗浄した後、減圧下乾燥してカーボネート体220gを得た。
MS(ESI) m/z= 816.5 [M+H]+
【0035】
<スキームF>
【化8】
【0036】
(3)N-クロロコハク酸イミド99.7gをクロロホルム1Lに溶解し、-25℃に冷却した。反応液にジメチルスルフィド210mLのクロロホルム0.2L溶液を20分間かけて滴下して、15分間攪拌した後、上記(2)で得られたカーボネート体のクロロホルム1L溶液を30分間かけて滴下して、15分間攪拌した。反応液にトリエチルアミン136mLのクロロホルム0.2L溶液を加えて、30分間攪拌した。反応液に飽和重曹水を加えて室温まで昇温し、クロロホルムにて分液した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥して濾過した後、濾液を減圧濃縮して得られた残渣に酢酸エチルとヘキサンの1:5の混合溶媒を加え室温にて終夜攪拌した。生じた固体を濾取し、酢酸エチルとヘキサンの1:2混合溶媒で洗浄してケトン体109gを得た。濾液を減圧濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:1からアセトン:ヘキサン:トリエチルアミン = 10:10:0.2)にて精製した後、上記と同様の方法にて結晶化してケトン体59.5gを得た。
MS(ESI) m/z= 814.5 [M+H]+
【0037】
<スキームG>
【化9】
【0038】
(4)トリメチルスルホキソニウムヨージド210g をジメチルスルホキシドとテトラヒドロフランの5:1混合溶媒1.2Lに溶解し、70%水素化ナトリウム32.6gを少量ずつ加えて、室温にて1.5時間攪拌した。氷冷下、上記(3)で得られたケトン体155gのテトラヒドロフラン0.8L溶液を滴下して、室温にて30分間攪拌した。反応液を氷冷し、蒸留水を加え、酢酸エチルを加えて分液し、得られた有機層を蒸留水で洗浄した。水層を酢酸エチルにて抽出し、有機層を蒸留水で洗浄した。集めた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥して濾過した。濾液を減圧濃縮してエポキシ体146gを得た。
MS(ESI) m/z= 784.5 [M+H]+
1H-NMR (600 MHz, CDCl
3) δ(ppm) : 0.90 (t, J=7.57 Hz, 3 H) 0.97 (d, J=7.34 Hz, 3 H) 1.04 (d, J=6.88 Hz, 3 H) 1.07 (s, 3 H) 1.14 (d, J=6.88 Hz, 3 H) 1.18 (d, J=5.96 Hz, 3 H) 1.21 - 1.36 (m, 7 H) 1.42 (s, 3 H) 1.47 - 1.55 (m, 1 H) 1.67 - 1.73 (m, 1 H) 1.83 - 1.98 (m, 5 H) 2.02 (d, J=1.83 Hz, 6 H) 2.18 - 2.29 (m, 1 H) 2.25 (s, 6 H) 2.58 - 2.69 (m, 1 H) 2.63 (d, J=4.13 Hz, 1 H) 2.80 - 2.89 (m, 1 H) 2.94 (d, J=4.13 Hz, 1 H) 3.12 - 3.26 (m, 1 H) 3.17 (s, 3 H) 3.34 (s, 3 H) 3.43 - 3.51 (m, 1 H) 3.66 (d, J=6.42 Hz, 1 H) 3.94 (brs, 1 H) 4.57 (d, J=7.34 Hz, 1 H) 4.73 (dd, J=10.55, 7.34 Hz, 1 H) 4.80 (q, J=6.42 Hz, 1 H) 4.98 - 5.06 (m, 2 H) 6.50 (s, 1 H)
【0039】
<スキームH>
【化10】
【0040】
(5)上記参考例3−(4)で得られたエポキシ体138gをテトラヒドロフランとジメチルホルムアミドの1:1混合溶媒1.4Lに溶解し、1,1’-カルボニルジイミダゾール85.6gを加えた。氷冷下、70%水素化ナトリウム18.1gを40分間かけて加えて、室温にて0.5時間攪拌した。反応液を氷冷し、蒸留水を加え、酢酸エチルにて抽出し、有機層を蒸留水で2回洗浄した。水層を酢酸エチルにて抽出し、有機層を蒸留水で2回洗浄した。集めた有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥して濾過した。濾液を減圧濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサンからヘキサン:酢酸エチル=1:1からアセトン:ヘキサン:トリエチルアミン=10:10:0.2) にて精製した。得られた精製物に酢酸エチル、ヘキサン(1:1)を加えて、室温にて終夜攪拌した。生じた固体を濾取し、酢酸エチルとヘキサンの1:4混合溶媒にて洗浄し、式[2]で示される化合物87.1gを得た。
MS(ESI) m/z= 878.6 [M+H]+
1H-NMR (600 MHz, CDCl
3) δ(ppm) : 0.85 - 1.41 (m, 25 H) 1.64 - 1.78 (m, 3 H) 1.79 (s, 3 H) 1.90 (dd, J=14.67, 5.04 Hz, 4 H) 1.86 (s, 3 H) 2.04 (s, 3 H) 2.19 - 2.28 (m, 1 H) 2.25 (s, 6 H) 2.60 - 2.68 (m, 1 H) 2.65 (d, J=4.13 Hz, 1 H) 2.86 - 2.97 (m, 1 H) 2.95 (d, J=4.13 Hz, 1 H) 3.15 (s, 3 H) 3.22 - 3.29 (m, 1 H) 3.35 (s, 3 H) 3.38 - 3.47 (m, 1 H) 3.66 (d, J=6.42 Hz, 1 H) 3.79 - 3.88 (m, 1 H) 4.56 (d, J=6.88 Hz, 1 H) 4.72 (dd, J=10.32, 7.57 Hz, 1 H) 4.79 (q, J=6.27 Hz, 1 H) 5.01 - 5.09 (m, 1 H) 5.83 (dd, J=10.55, 2.75 Hz, 1 H) 6.66 (s, 1 H) 7.07 (s, 1 H) 7.34 - 7.38 (m, 1 H) 8.08 (s, 1 H)
【0041】
参考例4 式[3]で示される化合物の製造
式[3]:
【化11】
【0042】
<スキームI>
【化12】
【0043】
(1)参考例3で得られた式[2]で示される化合物360mgをアセトニトリル1.5mLに溶解し、1,8-ジアザビシクロ[5,4,0]-7-ウンデセン280μl、3-メタンスルホニルプロピルアミン塩酸塩273mgを加えて、室温にて1日間攪拌した。反応液に酢酸エチル、飽和塩化アンモニウム水溶液を加えて分液した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥して濾過し、濾液を減圧濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルムからクロロホルム:メタノール:28%アンモニア水=25:1:0.1から15:1:0.1)にて精製してカーバメート体117mgを得た。
【0044】
<スキームJ>
【化13】
【0045】
(2)上記の参考例4−(1)で得られたカーバメート体115mgをエタノール1mLに溶解し、N,N-ジエチル-N'-メチルエタン-1,2-ジアミン195μlを加えて、封管中100℃にて1日間攪拌した。反応液に酢酸エチル、飽和塩化アンモニウム水溶液を加えて分液した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥して濾過し、濾液を減圧濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルムからクロロホルム:メタノール:28%アンモニア水=12:1:0.1)、分取用薄層クロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール:28%アンモニア水=20:1:0.1)にて精製し、式[3]で示される化合物62.7mgを得た。
【0046】
なお、式[3]で示される化合物は、特許文献7、8に好ましい化合物として記載された実施例15である。
【0047】
実施例1 式[1]で示される化合物の製造
式[1]:
【化14】
【0048】
<スキームK>
【化15】
【0049】
(1)参考例3で得られた式[2]で示される化合物277gをアセトニトリル315mLに溶解し、参考例2で得られた化合物64.4gおよび1,8-ジアザビシクロ[5,4,0]-7-ウンデセン 191mLを加え、室温にて1.5時間攪拌した。反応液に水500mLを加え、酢酸エチル400mLにて抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄、硫酸マグネシウムにて乾燥濾過後、減圧下濃縮した。残渣を酢酸エチル 300mLとヘキサン 300mLより再結晶し、カーバメート体 83.5gを得た。濾液を減圧下濃縮後、再結晶(酢酸エチル 200mL, ヘキサン 200mL)することでカーバメート体34.4gを得た。さらに濾液を減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール:28%アンモニア水=99:1:0.1から85:15:1.5)で精製した後に、酢酸エチル 100mLとヘキサン 100mLより再結晶し、カーバメート体16.3gを得た。濾液と前記カラムで得られた一部のフラクションを併せて、アミノシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=20:80 から 酢酸エチルのみ)で精製した後に、酢酸エチル 200mLとヘキサン 200mLより再結晶することでカーバメート体55.3gを得た。これらカーバメート体を合わせて189.5g得た。
MS(ESI) m/z= 912.6 [M+H]+
1H-NMR (499 MHz, CDCl
3) δ(ppm) : 0.85 - 0.90 (m, 6 H) 0.95 (d, J=7.55 Hz, 3 H) 0.99 - 1.29 (m, 19 H) 1.33 (s, 3 H) 1.44 (s, 3 H) 1.50 - 1.65 (m, 3 H) 1.68 - 1.73 (m, 1 H) 1.84 - 2.00 (m, 3 H) 2.05 (s, 3 H) 2.21 (dd, J=14.75, 3.09 Hz, 1 H) 2.26 (s, 6 H) 2.53 - 2.60 (m, 1 H) 2.62 (d, J=4.12 Hz, 1 H) 2.63 - 2.70 (m, 1 H) 2.86 - 2.91 (m, 1 H) 2.93 (s, 3 H) 2.94 (d, J=4.12 Hz, 1 H) 3.06 (q, J=6.86 Hz, 1 H) 3.27 - 3.36 (m, 2 H) 3.34 (s, 3 H) 3.41 - 3.50 (m, 1 H) 3.68 (d, J=6.17 Hz, 1 H) 3.73 (d, J=10.29 Hz, 1 H) 3.76 (s, 1 H) 4.20 (d, J=16.81 Hz, 1 H) 4.49 (d, J=16.81 Hz, 1 H) 4.63 (d, J=7.55 Hz, 1 H) 4.68 - 4.77 (m, 2 H) 5.04 (dd, J=4.63, 3.26 Hz, 1 H) 5.25 (dd, J=10.63, 2.40 Hz, 1 H) 6.17 (t, J=5.66 Hz, 1 H)
【0050】
<スキームL>
【化16】
【0051】
(2)上記の実施例1−(1)で得られたカーバメート体189gをメタノール 410mLに溶解し、4時間加熱還流した後、室温にて一昼夜攪拌した。反応液を減圧下濃縮した。残渣に酢酸エチル50mLおよびヘキサン300mLを加え、30分間攪拌し、生じた固体を濾取し、脱アセチル体41.2gを得た。濾液をアミノシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=20:80 から 100:0)およびシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール:28%アンモニア水=99:1:0.1から85:15:1.5)で3回精製した。得られた粗精製物に酢酸エチル50mLおよびヘキサン 600mLを加え、30分間攪拌し、生じた固体を濾取し、脱アセチル体62.8gを得た。濾液をさらにシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール:28%アンモニア水=99:1:0.1から85:15:1.5) で精製し、同様に酢酸エチル 20mLとヘキサン 50mLより再結晶し、脱アセチル体2.99gを得た。
MS(ESI) m/z= 870.6 [M+H]+
1H-NMR (499 MHz, CDCl
3) δ(ppm) : 0.88 (t, J=7.38 Hz, 3 H) 1.00 - 1.08 (m, 9 H) 1.09 - 1.27 (m, 1 H) 1.10 - 1.15 (m, 9 H) 1.18 (d, J=6.17 Hz, 3 H) 1.24 (d, J=7.20 Hz, 3 H) 1.36 (s, 3 H) 1.43 (s, 3 H) 1.58 (ddd, J=14.24, 10.46, 7.20 Hz, 1 H) 1.62 - 1.78 (m, 3 H) 1.88 (dd, J=14.92, 4.97 Hz, 1 H) 1.91 - 2.00 (m, 2 H) 2.23 (dd, J=14.75, 2.74 Hz, 1 H) 2.28 (s, 6 H) 2.42 - 2.50 (m, 1 H) 2.59 (dd, J=7.03, 4.29 Hz, 1 H) 2.62 (d, J=4.12 Hz, 1 H) 2.89 - 2.96 (m, 1 H) 2.93 (d, J=4.12 Hz, 1 H) 2.95 (s, 3 H) 3.08 (q, J=6.86 Hz, 1 H) 3.18 (dd, J=10.29, 7.20 Hz, 1 H) 3.27 - 3.39 (m, 2 H) 3.32 (s, 3 H) 3.42 - 3.50 (m, 1 H) 3.71 (d, J=6.52 Hz, 1 H) 3.76 (d, J=9.95 Hz, 1 H) 3.77 (s, 1 H) 4.21 (d, J=16.81 Hz, 1 H) 4.50 (d, J=10.63 Hz, 1 H) 4.52 (s, 1 H) 4.76 (q, J=6.52 Hz, 1 H) 5.04 (dd, J=4.80, 2.74 Hz, 1 H) 5.21 (dd, J=10.63, 2.40 Hz, 1 H) 6.25 (t, J=5.66 Hz, 1 H)
【0052】
<スキームM>
【化17】
【0053】
(3)上記の実施例1−(2)で得られた脱アセチル体104gをエタノール 120mLに溶解し、参考例1で得られた化合物56.5gを加え、2時間加熱還流した。反応液を減圧下濃縮した。残渣を酢酸エチルに溶解させ、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液にて3回洗浄した後、水を加え分液した。水層を酢酸エチルで再度抽出し、水で洗浄した。あわせた有機層を飽和食塩水で洗浄、硫酸マグネシウムにて乾燥ろ過後、減圧下濃縮した。残渣を酢酸エチル 100mLとヘキサン 600mLより再結晶し、式[1]で示される化合物41.4gを得た。更に、濾液を減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール:28%アンモニア水=99:1:0.1から85:15:1.5)で精製した後に酢酸エチル 100mLと ヘキサン 500mLより再結晶し、式[1]で示される化合物62.1gを得た。このようにして得られた式[1]で示される化合物を合せ、合計で103.5gを得た。
MS(ESI) m/z= 1028.8 [M+H]+
1H-NMR (499 MHz, CDCl
3) δ(ppm) : 0.87 (t, J=7.20 Hz, 3 H) 1.00 (m, J=10.60, 6.50 Hz, 15 H) 1.06 - 1.26 (m, 22 H) 1.38 (s, 3 H) 1.42 (s, 3 H) 1.52 - 1.79 (m, 4 H) 1.84 - 2.07 (m, 5 H) 2.29 (s, 6 H) 2.35 (s, 3 H) 2.39 - 2.55 (m, 5 H) 2.57 - 2.64 (m, 1 H) 2.83 (d, J=14.75 Hz, 1 H) 2.89 (dd, J=9.26, 7.20 Hz, 1 H) 2.94 (s, 3 H) 2.95-3.03 (m, 2 H) 3.08 (q, J=7.09 Hz, 1 H) 3.17 (dd, J=10.12, 7.38 Hz, 1 H) 3.22 - 3.32 (m, 1 H) 3.28 (s, 3 H) 3.34 - 3.48 (m, 3 H) 3.64 (d, J=7.55 Hz, 1 H) 3.73 (d, J=9.61 Hz, 1 H) 3.78 (s, 1 H) 4.08 (q, J=6.40 Hz, 1 H) 4.21 (d, J=17.15 Hz, 1 H) 4.40 (d, J=7.20 Hz, 1 H) 4.57 (d, J=16.81 Hz, 1 H) 4.95 (brs, 1 H) 4.99 (d, J=4.80 Hz, 1 H) 5.11 (dd, J=10.63, 2.06 Hz, 1 H) 6.39 (t, J=5.66 Hz, 1 H)
本発明化合物の作用は以下の薬理試験により確認された。
【0054】
試験例1 インビトロ抗菌活性
本発明品、実施例1の式[1]で表される化合物の各種試験菌に対するインビトロ抗菌力は、微量液体希釈法(CLSI法)に準じて測定した。また、参考例4の式[3]で表される化合物も同様に測定した。使用した試験菌を表1に示した。菌体番号A、B、C、D、E、F、G、H、I、J、K及びLの試験菌に対するMIC値(微生物生育最小阻止濃度 μg/ml)を表2に示した。
【0055】
【表1】
【0056】
【表2】
【0057】
試験例2 インフルエンザ菌感受性試験
インフルエンザ菌(Haemophilus influenzae)39種類の臨床分離株を用い、試験例1と同様の手法を用いて、薬剤感受性について評価を実施した。表3に結果を示した。
【0058】
【表3】
【0059】
試験例3 インフルエンザ菌感染動物における治療効果試験
薬理効果の評価は下記に示す方法を用いた。
細菌として、Haemophilus influenzae ATCC43095株(菌体番号A)を用いた。チョコレート寒天培地で1晩培養した菌体を掻き取り、ヘモフィルス感受性試験培地またはフィルズエンリッチメント添加ブレインハートインフュージョン培地に懸濁後、1晩培養した。これをヘモフィルス感受性試験培地またはフィルズエンリッチメント添加ブレインハートインフュージョン培地で希釈し、接種菌液とした。マウス(ICR系、雄性、4週齢)に接種菌液0.05mLを気道内接種して感染させた。接種菌量は2.25x10
6CFU/マウスまたは9.00x10
5CFU/マウスであった。接種翌日から1日1回2日間、実施例1の式[1]で表される化合物(100および200mg/kg)または媒体(0.1mol/Lラクトビオン酸溶液および0.5w/v%炭酸水素ナトリウム溶液の等量混液)を経口投与した。接種3日後の肺内生菌数(1群6例、平均値±標準誤差)を
図1に示した。
【0060】
なお、
図1についての備考は以下の通りである。媒体との有意差:Steel検定 *:p<0.05、**:p<0.01 実施例1、式[1]の化合物MIC値は4μg/mL、参考例4、式[3]の化合物MIC値は4μg/mL
【0061】
以下において、試験結果としての肺内生菌数は、肺内生菌数(CFU/肺)の常用対数(常用対数は以下logと記載する)として表すこととする。
媒体投与群の肺内生菌数は5.88±0.14[log(CFU/肺)]であった。実施例1の式[1]で表される化合物 100および200mg/kg投与群の肺内生菌数は、それぞれ3.54±0.49[log(CFU/肺)]および2.83±0.53[log(CFU/肺)]であり、媒体投与群と比較して有意に減少した。同様に、参考例4の式[3]で表される化合物(100および200mg/kg)または媒体(0.1mol/Lラクトビオン酸溶液および0.5w/v%炭酸水素ナトリウム溶液の等量混液)を経口投与した。結果を、肺内生菌数(CFU/肺)の常用対数(常用対数は以下logと記載する)として表すこととすると、接種3日後の肺内生菌数は、媒体投与群で5.67±0.32[log(CFU/肺)]であった。参考例4の式[3]で表される化合物 100および200mg/kg投与群の肺内生菌数は、それぞれ4.37±0.27[log(CFU/肺)]および2.53±0.23[log(CFU/肺)]であり、媒体投与群と比較して有意に減少した。以上より、実施例1の式[1]で表される化合物は、当該菌株に対して参考例4の式[3]で表される化合物と同程度の治療効果を示した。
【0062】
試験例4 エリスロマイシン耐性(erm(B)遺伝子保有)肺炎球菌感染動物における治療効果試験
薬理効果の評価は下記に示す方法を用いた。
【0063】
細菌として、 Streptococcus pneumoniae 1101 株(臨床分離株)を用いた。使用菌株の凍結保存液を30vol%非働化ウマ血清添加トッドヒューイット液体培地に添加し、濁度(OD600)が約0.3となるまで培養した。これを30vol%非働化ウマ血清添加トッドヒューイット液体培地で希釈し、接種菌液とした。マウス(CBA/JN系、雄性、5週齢)に接種菌液0.05mLを経鼻接種して感染させた。接種菌量は7.50x10
4CFU/マウスまたは1.65x10
5CFU/マウスであった。接種翌日から1日1回2日間、実施例1の式[1]で表される化合物(30および100mg/kg)または媒体(0.1mol/Lラクトビオン酸溶液および0.5w/v%炭酸水素ナトリウム溶液の等量混液)を経口投与した。接種3日後の肺内生菌数(1群5〜6例、平均値±標準誤差)を
図2に示した。
【0064】
なお、
図2についての備考は以下の通りである。媒体との有意差:Steel検定 *:p<0.05、**:p<0.01 実施例1、式[1]の化合物MIC値は0.25μg/mL、参考例4、式[3]の化合物MIC値は0.12μg/mL
【0065】
媒体投与群の肺内生菌数は5.83±0.08[log(CFU/肺)]であった。実施例1の式[1]で表される化合物 30および100mg/kg投与群の肺内生菌数は、それぞれ4.14±0.19[log(CFU/肺)]および2.28±0.24[log(CFU/肺)]であり、媒体投与群と比較して有意に減少した。同様に、参考例4の式[3]で表される化合物(10、30および100mg/kg)または媒体(0.1mol/Lラクトビオン酸溶液および0.5w/v%炭酸水素ナトリウム溶液の等量混液)を経口投与した結果、接種3日後の肺内生菌数は、媒体投与群で5.91±0.18[log(CFU/肺)]であった。参考例4の式[3]で表される化合物 10、30および100mg/kg投与群の肺内生菌数は、それぞれ5.86±0.12[log(CFU/肺)]、5.22±0.16[log(CFU/肺)]および3.65±0.36[log(CFU/肺)]であり、参考例4の式[3]で表される化合物 100mg/kg投与群で媒体投与群と比較して有意に減少した。以上より、実施例1の式[1]で表される化合物は参考例4の式[3]で表される化合物より優れた治療効果を示した。
【0066】
試験例5 エリスロマイシン耐性(mef(A)遺伝子保有)肺炎球菌感染動物における治療効果試験
薬理効果の評価は下記に示す方法を用いた。
細菌として、 Streptococcus pneumoniae 1028 株(臨床分離株)を用いた。使用菌株の凍結保存液を30vol%非働化ウマ血清添加トッドヒューイット液体培地に添加し、濁度(OD600)が約0.3となるまで培養した。これを30vol%非働化ウマ血清添加トッドヒューイット液体培地で希釈し、接種菌液とした。マウス(CBA/JN系、雄性、5週齢)に接種菌液0.05mLを経鼻接種して感染させた。接種菌量は3.45x10
4CFU/マウスまたは3.90x10
4CFU/マウスであった。接種翌日から1日1回2日間、実施例1の式[1]で表される化合物(3、10、30および100mg/kg)または媒体(0.1mol/Lラクトビオン酸溶液および0.5w/v%炭酸水素ナトリウム溶液の等量混液)を経口投与した。接種3日後の肺内生菌数(1群5〜6例、平均値±標準誤差)を
図3に示した。
【0067】
なお、
図3についての備考は以下の通りである。媒体との有意差:Steel検定 *:p<0.05、**:p<0.01 実施例1、式[1]の化合物MIC値は0.12μg/mL、参考例4、式[3]の化合物MIC値は0.03μg/mL
【0068】
媒体投与群の肺内生菌数は6.94±0.07[log(CFU/肺)]であった。実施例1の式[1]で表される化合物 3、10、30および100mg/kg投与群の肺内生菌数は、それぞれ6.45±0.18[log(CFU/肺)]、1.30±0.00[log(CFU/肺)]、1.30±0.00[log(CFU/肺)]および1.30±0.00[log(CFU/肺)]であり、実施例1の式[1]で表される化合物 10、30および100mg/kg投与群で肺内生菌数は全例検出限界値以下を示し、媒体投与群と比較して有意に減少した。同様に、参考例4の式[3]で表される化合物(10、30および100mg/kg)または媒体(0.1mol/Lラクトビオン酸溶液および0.5w/v%炭酸水素ナトリウム溶液の等量混液)を経口投与した結果、接種3日後の肺内生菌数は、媒体投与群で7.03±0.22[log(CFU/肺)]であった。参考例4の式[3]で表される化合物 10、30および100mg/kg投与群の肺内生菌数は、それぞれ5.67±0.38[log(CFU/肺)]、1.30±0.00[log(CFU/肺)]および1.30±0.00[log(CFU/肺)]であり、参考例4の式[3]で表される化合物 10、30および100mg/kg投与群で媒体投与群と比較して有意に減少した。ただし全例で検出限界値以下を示したのは参考例4の式[3]で表される化合物 30および100mg/kg投与群のみであった。以上より、実施例1の式[1]で表される化合物は参考例4の式[3]で表される化合物より優れた治療効果を示した。
従来のマクロライド系抗生物質では十分な抗菌活性が得られなかったエリスロマイシン耐性菌、例えば耐性肺炎球菌、連鎖球菌、及びマイコプラズマなどに対しても優れた抗菌活性を示す下記の化合物若しくは薬学的に許容されるその塩、又はそれらの水和物若しくはそれらの溶媒和物。