(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を詳細に説明する。
本実施形態に係るスロットマシン10の外観を
図1に示す。
図1は、本実施形態に係るスロットマシンの外観を示す正面図である。同図において、スロットマシン10の筐体の前面部には、フロントパネル20が設けてある。このフロントパネル20の略中央には、垂直方向に縦長矩形の3つの表示窓22L、22C及び22Rが形成してある。
【0035】
スロットマシン10の筐体の内部には、3個のリール40L、40C及び40Rが回転自在に設けてある。各リール40L、40C及び40Rは、それぞれリング形状となっており、その外周面には、図柄を印刷したリールテープが貼着してある。このリールテープには、例えば、21個の図柄が等間隔で描かれている。これら図柄の配列は、リール40L,40C及び40Rごとにそれぞれ異なっている。なお、各リールの具体的な図柄配置については、
図27を用いて追って詳細に説明する。
各リール40L、40C及び40Rは、上述した表示窓22L、22C及び22Rを介してそれぞれ視認可能となっている。リールが停止しているときには、1つの表示窓において、1本のリールの連続した3つの図柄が視認可能となる。このため、3つの表示窓22L、22C及び22Rの全てからは、合計9つの図柄が視認可能となる。
後述するように、各リール40L、40C及び40Rは、それぞれモータ(図示せず)により回転駆動され、各表示窓22L、22C及び22Rにおいて、各リール40L、40C及び40Rの外周面に描かれた図柄が上から下に向かって移動する。
【0036】
これらの3つの表示窓22L、22C及び22Rの前面には、5本の入賞ラインが定めてある。これら5本の入賞ラインは、水平の3本(中央L1、上下L2A、L2B)の入賞ラインと、斜めの2本(斜め右下がりL3A、斜め右上がりL3B)の入賞ラインとで構成してある。これら入賞ラインL1、L2A、L2B、L3A及びL3Bの左端部には、有効ライン表示部(ベット数表示手段)24a〜24eが設けてある。これら有効ライン表示部24a〜24eは、賭けの対象となった遊技媒体(本実施形態ではメダルを用いている。)の枚数により、有効となった入賞ライン(以下、有効ラインと称する)を表示する。なお、本実施形態では、各有効ライン表示部24a〜24eに、賭けの対象となった遊技媒体の枚数(ベット数)を、上から順に「3」、「2」、「1」、「2」、「3」のように表示してあり、入賞ラインとともにベット数をも表示する役割をもたせてある。
なお、
図26に示す実施形態においては、下側の水平入賞ラインL2Bは設定されていない。
【0037】
上述したフロントパネル20の下方には、略水平の操作パネル部30が設けてある。この操作パネル部30の左側には、1−ベットスイッチ32、2−ベットスイッチ34及び3−ベットスイッチ36が配設してある。また、操作パネル部30の右側には、遊技媒体を投入することができる遊技媒体投入口38が設けてある。
遊技媒体投入口38から遊技媒体が投入されると、遊技媒体カウンタ(図示せず)が遊技媒体の枚数を計数する。この遊技媒体投入口38から規定枚数以上の遊技媒体が投入された場合には、規定以上の枚数をクレジット数として後述するRAM110に記憶するとともに、このクレジット数をクレジット数表示部53に表示するようになっている。
1−ベットスイッチ32は、クレジット数のうちの1枚だけを遊技の賭けの対象とするためのスイッチである。2−ベットスイッチ34は、クレジット数のうちの2枚だけを遊技の賭けの対象とするためのスイッチである。3−ベットスイッチ36は、クレジット数のうちの3枚のメダルを遊技の賭けの対象とするためのスイッチである。
【0038】
また、スロットマシン10の筐体の上方には、液晶ディスプレイパネルから構成される画像表示装置70が設けてある。なお、画像表示装置70は、上述した液晶ディスプレイパネルに限らず、遊技者が、画像情報や文字情報を遊技中に視認し得る装置であれば、その他あらゆる表示装置を用いることが可能である。
【0039】
操作パネル部30の前面の左側には、スタートスイッチ(スタートレバー)50が傾動可能に設けてあり、また、操作パネル部30の前面の中央部には、3つのリール停止スイッチ52L、52C及び52Rが設けてある。リール停止スイッチ52Lは左リール40Lに対応し、リール停止スイッチ52Cは中リール40Cに対応し、リール停止スイッチ52Rは右リール40Rに対応している。
遊技者が、スタートスイッチ50を傾動操作すると、上述した3つのリール40L、40C及び40Rが一斉に回転を開始する。これらリール40L,40C及び40Rの回転速度が一定速度に達すると、遊技者によるリール停止スイッチ52L、52C及び52Rの操作が有効となる。
遊技者が、リール停止スイッチ52Lを押動操作すると左リール40Lが停止する。リール停止スイッチ52Cを押動操作すると中リール40Cが停止する。リール停止スイッチ52Rを押動操作すると右リール40Rが停止する。
各リール40L、40C又は40Rが停止したときは、それぞれの外周面に描かれた図柄が、上述した表示窓22L、C、R中に見える縦3つのコマの位置に停止するように停止制御している。
【0040】
スロットマシン10の筐体の下方の右側には、筐体の内部に収納した図示しないスピーカ(後述する
図4に示すスピーカ64に対応する)から発せられた音を筐体の外部へ出すための透音穴60が設けてある。スロットマシン10の筐体の下方の中央部には、遊技媒体払出口62が設けてある。各リール40L、40C又は40Rが停止して、有効ライン上に停止表示された図柄の組み合わせが、所定の組み合わせ、すなわち、役を構成する図柄の組み合わせとなった場合には、この組み合わせに応じて予め定めた枚数の遊技媒体を遊技媒体払出口62から払い出したり、下記に示す当たり遊技や再遊技を実施して、遊技者に所定の特典を与えるようになっている。
上述したように、スロットマシン10における遊技は、停止させた複数のリール40L、40C又は40Rの図柄の組み合わせによって遊技結果が定まるというものである。また、この遊技は、スタートスイッチ50を遊技者が傾動操作するたびに行なわれ、複数のリール40L、40C又は40Rの回転開始から回転停止までの行程を1単位の遊技として、繰り返し行なうことができる。
【0041】
上述した役の種類には、例えば、当たり役、一般役、再遊技役等の種類がある。当たり役は、抽選で当たり役に当選し、その当たり役に応じた図柄が揃って入賞したときには、遊技を遊技者にとって有利に進行させる当たり遊技を行なうことができる役である。また、一般役は、抽選で一般役に当選し、その一般役に応じた図柄が揃って入賞すると、予め定めた数の遊技媒体を払い出す役である。なお、一般役の中には、遊技媒体の払い出し枚数が1枚の所謂一枚役も含まれる。また、再遊技役は、抽選で再遊技役に当選し、再遊技役に応じた図柄が揃って入賞したときに、遊技媒体を新たに投入することなく再遊技(リプレイとも称する)を行なうことができる役である。
【0042】
また、例えば、リール停止操作で所定の図柄が表示されたとき、役抽選手段により再遊技役が当選する確率が通常の遊技より高い値に設定されたRT作動状態(再遊技選択高状態)を実施するという特典を遊技者に与えることもできる。この所定の図柄としては、上記のような役を構成する図柄だけでなく、当選した役に対応する図柄を停止させることができなかった場合に表示される図柄(所謂こぼし目)であってもよいし、役抽選ではずれの場合に表示される図柄の1つであってもよい。
【0043】
また、当たり役には、ビッグボーナス役(以下、BB役と称する)がある。BB役は、当たり遊技の1つであるBB遊技に移行させる役であり、このBB遊技は、所定の役が高確率で当選する遊技を、予め定められた遊技媒体の払い出し数に達するまで、連続して行なうことができる。なお、複数のBB遊技を設定することも可能であり、例えば、所定の役の当選確率や終了枚数の設定が異なる複数のBB遊技を設けることもできる。
更に、当たり役として、ミドルボーナス役(以下、MB役と称する)やシングルボーナス(以下、SB役)を設定することもできる。MB役(「2種BB役」と称する場合がある)は、当たり遊技の1つであるMB遊技(「2種BB遊技」と称する場合がある)に移行させる役であり、このMB遊技は、役抽選の結果によらず、所定の図柄の組み合わせが停止したとき入賞処理が行なわれる遊技(CB遊技と称する場合がある))を、予め定められた遊技媒体の払い出し数に達するまで、連続して行なうことができる。SB役は、当たり遊技の1つであるSB遊技に移行させる役であり、このSB遊技は、1遊技だけ行なわれる当たり遊技である。
【0044】
<制御手段の説明>
スロットマシン10を制御する制御手段は、主制御回路100と副制御回路200から構成される。ここで、主制御回路100のブロック図を
図2に示し、これに電気的に接続されている副制御回路200のブロック図を
図3に示す。
上述したスタートスイッチ50は、主制御回路100のインターフェイス回路102に接続され、インターフェイス回路102は、入出力バス104に接続されている。スタートスイッチ50から発せられたリール回転開始信号は、インターフェイス回路102において所望の信号に変換された後、入出力バス104に供給される。入出力バス104は、中央処理回路(以下、CPUと称する)106にデータ信号又はアドレス信号が入出力されるようになされている。上述したリール回転開始信号は、「操作信号」の1つを構成する。
【0045】
また、上述したインターフェイス回路102には、リール停止スイッチ52L、52C及び52R、並びに1−ベットスイッチ32、2−ベットスイッチ34及び最大ベットスイッチ36も接続されている。これらのボタンやスイッチから発せられる信号もインターフェイス回路102に供給され、所望の信号に変換された後、入出力バス104に供給される。上述したリール停止スイッチ52L、52C又は52Rから発せられる信号も、操作信号を構成する。
上述した入出力バス104には、ROM(リード・オンリー・メモリ)108及びRAM(ランダム・アクセス・メモリ)110も接続されている。ROM108は、スロットマシンの全体の流れを制御する制御プログラムや、制御プログラムを実行するための初期データを記憶する。また、RAM110は、上述した制御プログラムで使用するフラグや変数の値を一時的に記憶することができる。
【0046】
入出力バス104には、乱数を発生させるための乱数発生器112も接続されている。乱数発生器112は、一定の範囲の数値、例えば0〜65535(2の16乗)に含まれる乱数を発生させる。尚、CPU106の演算処理により乱数を発生させるように構成してもよい。
入出力バス104には、モータ駆動回路114が接続されている。モータ駆動回路114には、上述した3つのリール40L、40C及び40Rの各々を回転駆動するステッピングモータ80L、80C及び80Rが接続されている。ステッピングモータ80L、80C及び80Rの各々は、3つのリール40L、40C及び40Rの内部に設けられ、ステッピングモータ80L、80C及び80Rの回転シャフトがリール40L、40C及び40Rの回転中心となるように、ステッピングモータ80L、80C及び80Rに取り付けられている。
【0047】
CPU106から発せられる駆動制御命令は、モータ駆動回路114により駆動信号に変換され、駆動信号はステッピングモータ80L、80C及び80Rに供給される。なお、駆動制御命令には、回転速度の命令も含まれており、ステッピングモータ80L、80C及び80Rの回転制御及び停止制御を行なうとともに、回転速度の制御も行なう。
CPU106が、上述したように、ステッピングモータ80L、80C及び80Rに対する制御をすることにより、リール40L、40C及び40Rの回転制御及び停止制御を行なうとともに、回転速度の制御を行なうことができる。
【0048】
リール40L、40C及び40Rの各々には、各リールの回転角度位置を検出するための回転角度位置センサ(図示せず)が設けられており、回転角度位置センサは、リール回転角度位置検出回路116に接続されている。リール40L、40C及び40Rの各々の回転角度位置を示す信号が回転角度位置センサから発せられたときには、リール回転角度位置検出回路116に供給され、所定の信号に変換された後、入出力バス104に供給される。CPU106は、供給された回転角度位置から図柄の番号を算出し、表示窓22L、22C及び22Rの各々に表示される図柄を特定する。
【0049】
更に、インターフェイス回路102には、接続線118も接続されている。この接続線118によって、主制御回路100は、後述する副制御回路200に電気的に接続される。この副制御回路200を示すブロック図を
図3に示す。
上述した接続線118は、副制御回路200のインターフェイス回路202に接続され、インターフェイス回路202は、入出力バス204に接続されている。主制御回路100から副制御回路200に送信された信号は、インターフェイス回路202において所望の信号に変換された後、入出力バス204に供給される。入出力バス204は、中央処理回路(以下、CPUと称する)206にデータ信号又はアドレス信号が入出力されるようになされている。
【0050】
上述した入出力バス204には、ROM(リード・オンリー・メモリ)208及びRAM(ランダム・アクセス・メモリ)210も接続されている。ROM208は、後述するランプ駆動回路218や、表示駆動回路220や、スピーカ駆動回路222を制御する制御プログラムや、制御プログラムを実行するための初期データを記憶する。ROM208は、表示装置70に表示するための種々の画像データや、スピーカ64から発するための音声データも記憶する。
入出力バス204には、各表示ランプ124を駆動するためのランプ駆動回路218も接続されている。CPU206は、主制御回路100から供給される制御情報に応じて駆動指令をランプ駆動回路218に発し、駆動指令に応じて表示ランプ124を点灯駆動する。
【0051】
また、入出力バス204には、表示装置70を駆動する表示駆動回路220も接続されている。CPU206は、主制御回路100から供給される制御情報に応じてROM208に記憶されている画像データや文字データ等を読み出し、そのデータを表示駆動回路220に供給する。このようにすることにより、表示装置70には、様々な画像データや文字データが画像として表示される。
更に、入出力バス204には、スピーカ64を駆動するためのスピーカ駆動回路222も接続されている。CPU206は、主制御回路100から供給される制御情報に応じてROM208に記憶されている音声データを読み出し、そのデータをスピーカ駆動回路222に供給する。このようにすることにより、スピーカ64から所定の音声が発せられる。
【0052】
(機能ブロック図の説明)
次に、スロットマシン10の制御の機能ブロック図を
図4に示す。
制御回路として、主制御回路100と副制御回路200が電気的に接続され、主制御回路100には、操作手段300が電気的に接続され、また、リール40L、40C及び40Rの各々に設けられたモータ80L、80C及び80Rが電気的に接続されている。副制御回路200には、表示装置70、表示ランプ124、及びスピーカ64が電気的に接続されている。
3つのリール停止スイッチ52L、52C及び52Rから停止操作手段310が構成され、この停止操作手段310と、スタートスイッチ50と、ベットスイッチ32、34及び36とから操作手段300が構成される。この操作手段300は、スイッチに限られず、遊技者の四肢を用いた操作に基づいて操作信号を発生させるものであれば、あらゆる手段が適用できる。
【0053】
<主制御回路100の説明>
主制御回路100は、役抽選手段410と、リール制御手段440と、入賞処理制御手段450と、再遊技制御手段460と、再遊技選択高状態制御手段470と、特殊演出状態制御手段480とを含む。
役抽選手段410は、役抽選処理によって、役(当たり役、一般役、再遊技役等)の抽選を行なうものである。役抽選手段410は、例えば、役抽選用の乱数発生器112(ハード乱数等)と、この乱数発生器112が発生する乱数を抽出する乱数抽出手段420と、乱数抽出手段420が抽出した乱数値に基づいて役の当選の有無及び当選役を判定する乱数判定手段430とを備えている。この役抽選手段410による制御処理は、役抽選処理サブルーチン(
図6〜
図7参照)に示される。
【0054】
リール制御手段440は、スタートスイッチ50から発信されたリール回転開始信号を受信することによって、モータ80L、80C、80Rの制御を行なって、リール40L、40C、40Rを回転させ、そして、リール停止スイッチ52L、52C、52Rの操作開始時に発信されるリール停止立ち上り信号または操作終了時に発信されるリール停止立ち下り信号に基づき、リール40L、40C、40Rを停止させるリール作動に関する制御を行なう。停止の制御においては、当選した役に対応して、停止図柄が揃うまたは揃わないようにするための図柄組み合わせ制御を行なう。以上のようなリール制御手段440による制御処理は、リール変動、停止サブルーチン(
図15参照)に示される。
【0055】
入賞処理制御手段450は、役抽選処理で当たり役や一般役が当選し、停止した図柄に関する入賞図柄判定により、各々の役に対応した図柄が揃って入賞したと判別したときに、遊技が遊技者にとって有利に進行する当たり遊技や所定枚数の遊技媒体の払い出しを実施するための制御を行なう。
再遊技制御手段460は、抽選処理で再遊技役が当選し、停止した図柄に関する入賞図柄判定により、再遊技役に対応した図柄が揃ったと判別したときに、遊技媒体を投入しないで、次の遊技を行なうための制御を行なう。なお、入賞処理制御手段450や再遊技制御手段460による制御処理は、後述する入賞判定。フラグオフ処理サブルーチン(
図16〜
図21参照)。
【0056】
再遊技選択高状態制御手段470は、所定の開始要件を満たしたときに、遊技の態様を、役抽選手段により再遊技役が当選する確率が通常の遊技より高い値に設定されたRT作動状態(再遊技選択高状態)に変更し、RT作動状態(再遊技選択高状態)に変更後、所定の解除要件を満たしたときに、RT作動状態(再遊技選択高状態)を解除する制御処理を行なう。なお、RT作動状態では、再遊技役の当選確率が通常の遊技より高い場合だけに限られず、通常の遊技と同じ場合や通常の遊技よりも低い場合もあり得る。
【0057】
フリーズ実施手段480は、遊技機の操作手段の機能を一時停止状態にするフリーズ演出を実施するための制御手段である。フリーズ演出としては、例えば、遊技媒体の受け付け、または予めクレジットされた遊技媒体の賭け枚数を定めるためのベットスイッチの操作を一時停止状態にすることも考えられるし、遊技を開始するためのスタートスイッチの操作を一時停止状態にすることも考えられるし、リールの停止操作を一時停止状態にすることも考えられる。
ここで、操作手段の機能を一時停止状態にする態様としては、遊技者の操作に基づく制御処理(例えば、遊技媒体の投入を感知するセンサ、ベットスイッチからの信号に基づく賭け枚数設定処理、スタートスイッチまたはリール停止スイッチの操作に基づいて送信される信号によるリールの回転または停止処理)を行なわない場合が考えられる。
この場合、所定期間に遊技者の操作に基づいて送信された信号を受け付けたときは、受け付けた信号に基づく制御処理を行なわないことも考えられるし、遊技者の操作に基づいて送信された信号を所定期間は受け付けないことも考えられる。
なお、所定期間に遊技者の操作に基づいて送信された信号を受け付けたときは、遊技者の操作に基づく信号の受け付けは行なうが、受け付けた信号に基づいて行なう操作手段の制御処理を所定期間は行なわずに、所定期間の経過後に受け付けた信号に基づいた制御処理を行なう場合も考えられる。
この場合、所定期間に全ての制御処理を行なわずに、所定期間の経過後に一斉に制御処理を行なうことも考えられるし、所定期間に一の制御処理を行なうが他の制御処理は行なわずに、所定期間の経過後に他の制御処理を行なうことも考えられる。
また、スタートスイッチの操作に基づいて行なわれるフリーズ演出に関しては、スタートスイッチが操作されても、所定期間はリールの回転を行なわずに、所定期間の経過後にリールの回転を行なう場合や、スタートスイッチが操作されたときに、所定期間はリールを不規則に回転させて、所定期間の経過後にリールを停止操作可能な定速回転にさせる場合や、スタートスイッチが操作されても、所定期間は役抽選とリールの回転を行なわずに、所定期間の経過後に役抽選とリールの回転を行なう場合や、スタートスイッチが操作されたときに、所定期間は役抽選を行なうがリールの回転は行なわずに、所定期間の ここで、遊技機の操作手段の機能を一時停止状態にする「フリーズ演出」としては、例えば、遊技媒体の受け付け、または予めクレジットされた遊技媒体の賭け枚数を定めるためのベットスイッチの操作を一時停止状態にすることも考えられるし、遊技を開始するためのスタートスイッチの操作を一時停止状態にすることも考えられるし、リールの停止操作を一時停止状態にすることも考えられる。
ここで、操作手段の機能を一時停止状態にする態様としては、遊技者の操作に基づく制御処理(例えば、遊技媒体の投入を感知するセンサ、ベットスイッチからの信号に基づく賭け枚数設定処理、スタートスイッチまたはリール停止スイッチの操作に基づいて送信される信号によるリールの回転または停止処理)を行なわない場合が考えられる。
この場合、所定期間に遊技者の操作に基づいて送信された信号を受け付けたときは、受け付けた信号に基づく制御処理を行なわないことも考えられるし、遊技者の操作に基づいて送信された信号を所定期間は受け付けないことも考えられる。
なお、所定期間に遊技者の操作に基づいて送信された信号を受け付けたときは、遊技者の操作に基づく信号の受け付けは行なうが、受け付けた信号に基づいて行なう操作手段の制御処理を所定期間は行なわずに、所定期間の経過後に受け付けた信号に基づいた制御処理を行なう場合も考えられる。
この場合、所定期間に全ての制御処理を行なわずに、所定期間の経過後に一斉に制御処理を行なうことも考えられるし、所定期間に一の制御処理を行なうが他の制御処理は行なわずに、所定期間の経過後に他の制御処理を行なうことも考えられる。
また、スタートスイッチの操作に基づいて行なわれるフリーズ演出に関しては、スタートスイッチが操作されても、所定期間はリールの回転を行なわずに、所定期間の経過後にリールの回転を行なう場合や、スタートスイッチが操作されたときに、所定期間はリールを不規則に回転させて、所定期間の経過後にリールを停止操作可能な定速回転にさせる場合や、スタートスイッチが操作されても、所定期間は役抽選とリールの回転を行なわずに、所定期間の経過後に役抽選とリールの回転を行なう場合や、スタートスイッチが操作されたときに、所定期間は役抽選を行なうがリールの回転は行なわずに、所定期間の経過後にリールの回転を行なう場合を例示することができる。
【0058】
<副制御回路200の説明>
副制御回路200には、画像制御手段510、音声制御手段520、ランプ制御手段530、及び演出制御手段540が設けられている。画像制御手段510は、演出制御手段540等から受信した画像データに基づいて、表示駆動回路220を制御して、表示装置70に所定の演出画像を表示することができる。なお、表示装置70、表示駆動回路220、画像制御手段510を含めて、画像表示手段と称する場合もある。
【0059】
また、ランプ制御手段520は、演出制御手段540等から受信したランプ点灯データに基づいて、ランプ駆動回路218を制御して、所定の表示ランプ124を点灯することができる。また、音声制御手段530は、演出制御手段540等から受信した音声データに基づいて、スピーカ駆動回路222を制御して、スピーカ64から所定の音声を発することができる。
【0060】
また、演出制御手段540は、上述の画像制御手段510、ランプ制御手段520、及び音声制御手段530に演出データを含む制御信号を送信して、所定の演出を実施するための制御処理を行なう。この所定の演出には、遊技者がリール停止操作により役抽選で当選した役に対応した図柄を表示させるのに有用な情報を有する報知演出が含まれる。
報知演出回数決定手段550は、上述のフリーズ実施手段480により行なわれるフリーズ演出の実施時間に対応させて、報知演出の実施回数を定める制御処理を行なう。
【0061】
(制御処理の説明)
以下に、上述した制御手段において行なわれる各種の制御について、フローチャートを用いながら詳細に説明する。
図5には、主制御回路100で行なわれる制御処理のメインルーチンを示す。
図6から
図20には、このメインルーチンで行なわれる制御処理である各サブルーチンを示す。
図6〜
図7には、役抽選手段410により行なわれる役抽選と、役抽選に引き続き行なわれるフラグオン処理を行なう役抽選処理サブルーチンを示す。
図8〜
図14には、リール制御手段440により、リールの回転、停止のための制御を行なうリール変動、停止サブルーチン及びフリーズ演出を実施するための各制御処理を示すフローチャートを示す。
図15には、リール変動、停止サブルーチンにより図柄が停止した後の制御処理である入賞判定・フラグオフ処理サブルーチンを示す。
【0062】
図16には、入賞判定・フラグオフ処理サブルーチンの制御処理の一部であるBB遊技中処理サブルーチンを示し、
図17には、入賞判定・フラグオフ処理サブルーチンの制御処理の一部である役当選時処理サブルーチンを示す。
図18には、役当選時処理サブルーチンの制御処理の一部である当たり役入賞時サブルーチンを示し、
図19には、役当選時処理サブルーチンの制御処理の一部である再遊技役入賞時サブルーチンを示し、
図20には、役当選時処理サブルーチンの制御処理の一部である不利益図柄判定サブルーチンを示す。
【0063】
図21〜
図23には、主制御回路100から受信した信号に基づき、副制御回路200で実施する制御処理を示し、
図21には、フリーズ対応演出制御サブルーチンを示し、
図22には、報知画像表示回数加算サブルーチンを示し、
図23には、報知画像表示サブルーチンを示す。
また、
図39〜
図45には、実施時間の異なるフリーズ演出を実施するための制御処理に関するその他の実施形態に対応するフローチャートを示す。
なお、以下に説明する制御処理においては、スロットマシン10は予め起動されており、上述した主制御回路100や副制御回路200において用いられる変数は所定の値に初期化され、定常動作しているものとする。
【0064】
<メインルーチンの説明>
まず、メインルーチンの制御処理の説明を、
図5のフローチャートを用いながら説明する。このメインルーチンでは、遊技者が遊技媒体を投入して、複数の図柄が表示された複数のリールを回転させて停止させるまでの1工程を1回とする遊技を、1回行なうときの制御処理を示す。
まず、パラメータNRPの値が、0より大きいか否かを判断する(ステップS10)。ここでNRPは、再遊技を行なうか否かを定めるパラメータであり、0より大きい場合には再遊技を行ない、0以下の場合には再遊技を行なわないように設定されている。また、
図17のステップS510に示すように、役抽選で再遊技役に当選し、当選役に対応した図柄が停止して入賞したときに、NRPの値として1をインプットするようになっている。
【0065】
ステップS10の判断で、もし、NRPの値が0以下である(NO)と判別したときには、再遊技を行なわないと判断して、次に、遊技媒体が投入されたか否かを判断する(ステップS12)。この判断で、もし、遊技媒体が投入された(YES)と判別したときには、ステップS18へ進み、遊技媒体投入口38の下部に設置された遊技媒体カウンタでカウントした投入枚数を、ベット数として検出する。ただし、規定枚数(本実施形態では3枚)を越える枚数の遊技媒体が投入されたときには、規定枚数を越える分の遊技媒体は、クレジット枚数としてRAM110に記憶する。
ステップS12の判断において、もし、遊技媒体が投入されていない(NO)と判断したときには、次に、クレジットされた遊技媒体が有るか否かを判断する(ステップS14)。この判断で、もし、クレジットされた遊技媒体はない(NO)と判別したときには、再びステップS12へ戻り、ステップS12とステップS14の判断処理を繰り返し実行する。
【0066】
また、ステップS14の判断で、もし、クレジットされた遊技媒体が有る(YES)と判別したときには、次に、ベット操作信号を受信したか否かを判断する(ステップS16)。このベット操作信号は、遊技者がベットスイッチ32、34または36の何れか1のスイッチを操作したときに発信される。この判断で、もし、ベット操作信号を受信していない(NO)と判別したときには、再びステップS12に戻り、ステップS12からステップS16までの判断処理を繰り返し実行する。ステップS16の判断で、もし、ベット信号を受信した(YES)と判別したときには、受信したベット操作信号からベット数を検出する(ステップS18)。そして、遊技媒体の投入またはクレジットされた遊技媒体の使用の何れの場合においても、検出したベット数を新たなベット数としてRAM110に記憶し、クレジットされた遊技媒体を使用する場合には、同時に、遊技媒体のクレジット数から、検出したベット数分の枚数だけ減じる処理を行なう(ステップS20)。そして、役抽選処理サブルーチン(ステップS24)へ進む。
【0067】
ステップS10の判断において、もし、NRPの値が0より大きく(YES)、再遊技状態にあると判別したときには、NRPの値に0をインプットして再遊技状態を解除し(ステップS22)、ステップS12からステップS20の処理を行なわない再遊技の制御処理を行なって、役抽選処理サブルーチン(ステップS24)へ進む。つまり、再遊技状態にあると判別したときには、遊技媒体を新たに投入したり、クレジットした遊技媒体を消費することなく、遊技を行なうことができる。また、再遊技におけるベット数としては、本実施形態では、前の遊技におけるベット数と同じベット数を設定するような制御が行なわれるが、前の遊技のベット数と異なる値のベット数を設定する制御も可能である。
【0068】
ステップS24の役抽選処理サブルーチンでは、役抽選手段410による役抽選が行なわれ、当選した役に応じて、BBフラグ、再遊技フラグ、一般役フラグをオンにするフラグオンの処理が行なわれる。このサブルーチンの詳細については、
図6〜
図7のフローチャートを用いて後述する。
役抽選処理サブルーチン(ステップS24)に引き続いて、この役抽選の結果に基づいて、リール40L、40C、40Rを回転させてから停止させるリールの動きに関する制御処理を行なうリール変動、停止サブルーチン(ステップS26)が行なわれる。このリール変動、停止サブルーチンは、リール制御手段440によって行なわれ、このサブルーチンの詳細については、
図8〜
図14のフローチャートを用いて後述する。また、リール変動、停止サブルーチンの中で実施されるフリーズ演出に関する制御処理の詳細についても、
図8〜
図14のフローチャートを用いて後述する。
【0069】
次に、リール変動、停止サブルーチンによってリールが停止した後、入賞図柄判定を行なって、その判定結果に基づいて、フラグオフの処理を行ない、また、RT作動状態(再遊技選択高状態)を設定するためのRT設定処理を行なう入賞判定・フラグオフ処理サブルーチン(ステップS28)が行なわれる。このサブルーチンの詳細については、
図15〜
図20のフローチャートを用いて後述する。
そして、役抽選、入賞図柄判定の結果に基づいて、入賞した当たり遊技に対応した所定枚数の遊技媒体を払い出す払い出し処理(ステップS30)が行なわれる。この払い出し処理は、実際に遊技媒体を遊技媒体払出口62から払い出すことも可能であるし、払い出す代わりに、所定枚数の遊技媒体をクレジットすることも可能である。以上の制御処理によって1回分の遊技が終了する。このメインルーチンに示される制御処理を繰り返すことによって、遊技者は複数回数の遊技を行なうことができる。
【0070】
<遊技状態の流れの説明>
次に、
図24の模式図を用いて、下記に示す制御処理により進行する遊技状態の流れの概要を説明する。
本実施形態では、役抽選で一般役3(詳細には一般役3A〜3Eの何れかの組み合わせ)に当選して「不利益図柄」が表示されたとき、遊技状態を、通常の遊技またはRT2作動状態の遊技からRT1作動状態の遊技へ移行するようになっている。ここで、一般役3は一般役3A〜3Eから構成され、役抽選で
図33(b)に示すような役の組み合わせに当選する可能性がある。
図33(b)から明らかなとおり、役抽選で一般役3に当選する場合には、常に一般役3Aを含む役の組み合わせに当選し、
図33(b)に示す一般役3A〜3Eの各組み合わせに対応した順番でリールを停止操作したとき、中リールにおいて、図柄ベルが縦3つの位置のうち中央の位置に表示される。一方、一般役3A〜3Eの各組み合わせに対応した順番でリールを停止操作しなかった場合には、図柄ベルが縦3つの位置のうち上の位置に表示される。つまり、正しい順番でリール停止操作を行なわなかったとき、中リールにおいて図柄ベルが縦3つの位置のうち上の位置に表示された「不利益図柄」を表示することになる。なお、「不利益図柄」が表示された場合には、一般役3A〜3Eの各組み合わせに対応した順番でリールを停止操作して、「利益図柄」が表示された場合に比べて、遊技媒体の払い出し枚数が少なくなっている。
【0071】
図24に示すように、RT作動状態でもBB作動状態でもない通常(非RT、非BB)遊技において、この「不利益図柄」が表示されたとき、遊技状態を通常の遊技からRT1作動状態の遊技に移行する(
図20のステップS626参照)。
【0072】
RT1作動状態では、通常の再遊技役と、入賞すると遊技者にとってより有利な遊技状態であるRT2作動状態へ移行する昇格再遊技役とが設定されている(
図28参照)。役抽選でこれらの2つの再遊技役の何れかが当選する確率は、通常(非RT、非BB)遊技の場合と同一な確率(確率1/7.3)になっている。RT1作動状態の遊技において、もし、役抽選で昇格再遊技役に当選し対応する図柄が表示されて入賞したとき、RT1作動状態の遊技からRT2作動状態の遊技へ移行する(
図19のステップS604参照)。
【0073】
RT2作動状態は、再遊技役の当選確率が、通常(非RT、非BB)遊技より高く(確率1/2)、遊技者にとってより有利な遊技状態となっている(
図29参照)。
後述するように、昇格再遊技役に当選したとき、正しいリール停止順でリール停止操作を行なった場合に、対応する図柄が表示されて入賞するようになっている(
図28参照)。
後述するように、フリーズ演出が行なわれたとき、フリーズ演出の実施時間に応じた回数だけ報知画像の表示(所謂AT:(アシストタイム))を行なうことができるので、例えば、RT1作動状態の遊技で、正しいリール停止順を示す報知画像が表示される場合がある。このとき、遊技者は、報知画像に基づいて昇格再遊技役を入賞させて、遊技状態をRT1作動状態からより有利なRT2作動状態へ移行させることができる。
【0074】
RT2作動状態において、上述と同様の「不利益図柄」が表示されたとき、遊技者にとって不利なRT1作動状態へ移行する(
図20のステップS626参照)。
後述するように、一般役3に当選したとき、正しいリール停止順でリール停止操作を行なった場合に、利益図柄が表示され、正しいリール停止順でリール停止操作を行なわなかった場合に、不利益図柄が表示されるようになっている(
図33参照)。よって、正しいリール停止順を示す報知画像表示(AT)が実施される場合には、遊技者は、報知画像に基づいて利益図柄を表示させて、有利なRT2作動状態を維持できる。一方、報知画像表示(AT)が実施されない場合には、不利益図柄が表示されて、不利なRT1作動状態へ転落する虞がある。
【0075】
また、通常(非RT、非BB)遊技、RT1作動状態の遊技、またはRT2作動状態の遊技において、役抽選でBB役に当選してBBフラグがオンになったとき、つまり内部中の遊技状態になったとき、内部中の遊技状態に対応したRT3作動状態の遊技へ移行する(
図7のステップS74参照)。
【0076】
RT3作動状態では、役抽選における再遊技役の当選確率が通常(非RT、非BB)遊技と同一(確率1/7.3)である(
図30参照)。RT3作動状態の遊技で、フラグがオンになっているBB役が入賞すると、RT3作動状態を解除して、BB遊技へ移行する(
図18のステップS540、S544参照)。
【0077】
BB遊技においては、役抽選における一般役3の当選確率(詳細には一般役3A〜3Bの何れかが当選する確率)が非常に高くなっており(確率1/1.15)、遊技者にとって最も有利な態様で遊技が進行する。このBB遊技が終了すると、通常(非RT、非BB)遊技へ戻る(
図16のステップS412、S414参照)。
以上のような遊技の流れを実現するための各制御処理の説明を、メインサブルーチンの流れに沿って以下に説明する。
【0078】
<役抽選処理サブルーチン>
次に、メインルーチンのステップS24で行なわれる役抽選処理サブルーチンについて、
図6〜
図7に示したフローチャートを用いながら詳細に説明する。
まず、スタートスイッチONの信号を受信したか否か判断する(ステップS40)。このスタートスイッチONの信号は、遊技者によるスタートスイッチ50の操作をしたときに操作手段300により発信される信号であり、この信号に基づいてリール制御手段440は、リールの回転を開始する制御を行なう(
図8のステップS104参照)。
【0079】
この判断で、もし、スタートスイッチONの信号を受信していない(NO)と判別したときには、このステップS40の判断処理を繰り返す。つまり、遊技者がスタートスイッチ50を操作するまで、遊技のスタートを待つ待機状態となっている。
ステップS40の判断で、もし、スタートスイッチONの信号を受信した(YES)と判別したときには、次に、遊技開始信号を副制御回路200へ送信し(ステップS41)、ステップS42へ進む。ここで、ステップS41で副制御回路200へ送信される遊技開始信号は、報知画像表示サブルーチンの制御処理で用いられる(
図23参照)。
【0080】
次に、ステップS42において、パラメータNBBの値が0より大きい値であるか否かを判断する(ステップS42)。ここで、NBBは、BB遊技を行なうか否か定めるパラメータであり、BB役に当選し入賞したときに、NBBの値に1をインプットするようになっている(
図18のステップS540参照)。この判断で、もし、NBBの値が0より大きい(YES)と判別したときには、ROM108に記憶されたBB作動時一般抽選表を読み出して(ステップS44)、ステップS56へ進む。
【0081】
ここで、BB作動時抽選テーブルの実施例を
図27に示す。BB作動時抽選テーブルでは、図柄番号1の一般役1と、図柄番号2の一般役2と、図柄番号3〜7の一般役3A〜3Eと、図柄番号8の一枚役と、図柄番号9のはずれとが設定されている。
【0082】
図柄番号1の一般役1は、役抽選における当選確率が1/80であって、左リールで図柄がチェリーが有効ライン上に表示されれば、残り2つのリールの表示図柄については、何れの図柄であっても入賞するように設定されている。なお、以下の記述では、「有効ライン上に」の記載を省略して、図柄が「表示される」とだけ記載する。
図柄番号2の一般役2は、役抽選における当選確率が1/100であって、右・中・左リールで図柄スイカが表示される場合に入賞するように設定されている。
図柄番号3〜7の一般役3A〜3Eにおいては、役抽選で一般役3A〜3Eの中の何れかが当選する確率が1/1.15であって、
図27に示すような図柄が表示される場合に入賞するように設定されている。つまり、BB遊技中においては、役抽選で一般役3A〜3Eの何れかに当選する可能性が非常に高くなっている。
【0083】
図柄番号8の一枚役は、役抽選における当選確率が1/10であって、右リールで図柄バーが、中リールで図柄ベルが、右リールで図柄リプレイが表示される場合に入賞するように設定されている。
図柄番号9のはずれの確率は、約1/126という低い値が設定されている。なお、リールの図柄配置の実施例が、
図32に示される。
【0084】
次に、ステップS42の判断で、もし、NBBの値が0以下である(NO)と判別したときには、次に、パラメータNRTの値が、0より大きいか否かを判断する(ステップS46)。ここでNRTは、遊技状態が、役抽選における再遊技役の当選確率が通常遊技に対して変動するRT作動状態であるか否か、及びRT作動状態が複数設定されている場合には、どのRT作動状態であるかを定めるパラメータである。なお、「再遊技役の当選確率が変動する」とは、RT作動状態における再遊技役の当選確率が、遊技状態の移行によって変動することを意味し、通常遊技より高く設定された場合だけでなく、RT作動状態における再遊技役の当選確率が、通常の遊技における当選確率と同じ、または通常の遊技における当選確率より低く設定された場合も含まれることを意味する。
【0085】
本実施形態では、NRTは、初期状態では0に設定されており、RT作動状態の開始要件が満たされたとき、NRTに1〜3の値をインプットして、RT1〜RT3作動状態の設定を行なう。具体的には、通常(非RT、非BB)遊技において、一般役3(詳細には一般役3A〜3Eの何れかの組み合わせ)が役抽選で当選したときの「不利益図柄」が表示されたとき、NRTの値に1をインプットして、遊技状態をRT1作動状態に移行する(
図20のステップS626参照)。また、RT1作動状態の遊技において、もし、役抽選で昇格再遊技役に当選して対応する図柄が表示されたとき、NRTの値に2をインプットして、RT2作動状態へ移行する(
図19のステップS604参照)。また、役抽選でBB役に当選して、BBフラグがオンになった内部中の遊技状態になったとき、NRTの値に3をインプットして、内部中の遊技状態に対応したRT3作動状態へ移行する(
図7のステップS74参照)。
【0086】
ステップS46においてパラメータNRTの値が0より大きい(YES)と判別すると、次に、ROM108に記憶されたNRTの値に対応したRT1〜RT3作動時一般抽選テーブルの何れかを読み出して(ステップS48)、ステップS50へ進む。
ここで、RT1作動時一般抽選テーブルの実施例を
図28に示し、RT2作動時一般抽選テーブルの実施例を
図29に示し、RT3作動時一般抽選テーブルの実施例を
図30に示す。
【0087】
RT1〜3作動時抽選テーブルでは、設定されている一般役及び一枚役及びそれらに対応する図柄は同一であり、図柄番号1の一般役1(チェリー)と、図柄番号2の一般役2A(スイカ)と、図柄番号3〜7の一般役3A〜3Eと、図柄番号8の一枚役とが設定されている。また、これらの役の当選確率も、RT1〜RT3作動時抽選テーブルで同一である。
RT1作動状態では、図柄番号9の通常再遊技役と図柄番号10の昇格再遊技役とが設定されているが、RT2、RT3作動状態では、図柄番号9の通常再遊技役のみが設定されている点で異なる。また、RT1、RT2作動状態では、BB役が設定されているが、内部中に対応したRT3作動状態では、BB役が設定されていない点で異なる。
【0088】
RT1〜3作動時一般抽選テーブルの共通部分において、図柄番号1の一般役1は、役抽選における当選確率が1/80であって、左リールで図柄チェリーが表示されれば、残り2つのリールの停止図柄については、何れの図柄であっても入賞するように設定されている。図柄番号2の一般役2は、役抽選における当選確率が1/100であって、右・中・左リールで図柄スイカが表示される場合に入賞するように設定されている。
図柄番号3〜7の一般役3A〜3Eにおいては、役抽選で一般役3A〜3Eの中の何れかが当選する確率が1/5であって、
図28〜30に示すような図柄が表示される場合に入賞するように設定されている。
【0089】
更に詳細に説明すると、
図33(b)の表の右欄に示すような5種類の役の組み合わせが役抽選で当選するようになっており、
図33(b)の表の左欄に示すように、各組み合わせに対応したリールの停止順が設定されている。そして、
図33(a)に示すように、役抽選で当選した一般役3A〜3Eの何れかの組み合わせに対応したリール停止順でリール停止操作を行なったとき、中リールにおいて、図柄ベルが縦3つの位置のうち中央の位置に表示され、一方、役抽選で当選した組み合わせに対応したリール停止順でリール停止操作を行なわなかったとき、中リールにおいて、図柄ベルが縦3つの位置のうち上の位置に表示されるように、リールの停止制御が行なわれる。
【0090】
図33(b)に示すように、役抽選で当選する一般役3A〜3Eの各組み合わせにおいて、常に一般役3Aが含まれている。役抽選で一般役3Aに当選した場合には、中リールで図柄ベルが表示されれば、左、右リールでは任意の図柄が表示された場合に入賞するようになっている。
図28〜30に示すように、一般役3A〜3Eが入賞したとき、それぞれ3枚の遊技媒体の払い出しがある。
よって、中リールにおいて、図柄ベルが縦3つの位置のうち中央の位置に表示されたとき、中央の水平有効ラインL1、斜め右下がりの有効ラインL3A及び斜め右上がりの有効ラインL3Bの3本の有効ライン上に、一般役3Aに対応する図柄が表示されたことになる。よって、3枚×3ライン=9枚の遊技媒体の払い出しを受けることができる。
一方、図柄ベルが縦3つの位置のうち上の位置に表示されたとき(つまり「不利益図柄」が表示されたとき)には、上側の水平上有効ラインL2A上のみに、一般役3Aに対応する図柄が表示されたことになるので、3枚の遊技媒体の払い出しのみを受けることになる。
【0091】
このため、もし、後述する報知画像表示(所謂AT:(アシストタイム))によって、当選した役の組み合わせに応じた正しいリールの停止順を報知することができれば、遊技者は9枚の遊技媒体の払い出しを受けることができる。
更に、例えば、所定のリール停止順(例えば、右リールを最初に停止)でリール停止操作を行なった場合には報知画像を表示し、所定のリール停止順でリール停止操作を行なうことができなかった場合には、ペナルティとして報知画像を表示しないようにすることもできる。この場合には、あるタイミングにおけるリール停止順により、報知画像の表示の可否が定まり、これにより、獲得できる遊技媒体の枚数に差異が付くので、遊技の進行に変化がつき、遊技の興趣を高めることができる。
【0092】
なお、このような一般役3のリール停止順に基づくリール停止操作は、RT1〜3作動状態の遊技及び通常(非RT、非BB)遊技において実施される。また、BB遊技においても、リール停止順に基づくリール停止制御を行なって、報知画像の表示の可否で遊技媒体の獲得枚数に差異を付けることも可能である。
図柄番号8の一枚役は、役抽選における当選確率が1/10であって、右リールで図柄バーが、中リールで図柄ベルが、右リールで図柄リプレイが表示される場合に入賞するように設定されている。
【0093】
RT1作動時抽選テーブルにおいては、図柄番号9の通常再遊技役及び図柄番号10A〜10Cの昇格再遊技役の何れかが当選する確率が1/7.3であり、
図28に示すように、図柄番号9の通常再遊技役では、図柄リプレイ・リプレイ・リプレイが表示されたとき、図柄10Aの昇格再遊技役では、図柄ベル・リプレイ・リプレイが表示されたとき、図柄10Bの昇格再遊技役では、図柄リプレイ・ベル・リプレイが表示されたとき、図柄10Cの昇格再遊技役では、図柄リプレイ・リプレイ・ベルが表示されたとき、入賞するようになっている。
【0094】
ここで、図柄10Aの昇格再遊技役は、役抽選で当選した場合、左、中、右リールの順番でリール停止操作を行なったときに、対応する図柄ベル・リプレイ・リプレイが表示されて入賞し、図柄10Bの昇格再遊技役は、役抽選で当選した場合、中、左、右リールの順番でリール停止操作を行なったときに、対応する図柄リプレイ・ベル・リプレイが表示されて入賞し、図柄10Cの昇格再遊技役は、役抽選で当選した場合、右、中、左リールの順番でリール停止操作を行なったときに、対応する図柄リプレイ・リプレイ・ベルが表示されて入賞するようになっている。
なお、図柄10Aの昇格再遊技役及び図柄番号9の通常再遊技役が同時当選し、図柄10Bの昇格再遊技役及び図柄番号9の通常再遊技役が同時当選し、図柄10Cの昇格再遊技役及び図柄番号9の通常再遊技役が同時当選するようになっている。
【0095】
後述するように、フリーズ演出が行なわれてAT抽選処理で当選した場合には、正しいリール停止順を報知する報知画像の表示(AT)が実施されるが、この場合には、遊技者は、報知画像から得られた情報に基づいて昇格再遊技役を入賞させることができる。
また、後述するように、RT1作動状態の遊技で、昇格再遊技役が入賞すると、遊技者にとってより有利なRT2作動状態へ移行するようになっている(
図19のステップS604参照)。
なお、正しいリール停止順でリール停止操作を行なわなかった場合には、同時当選した通常再遊技役に対応した図柄リプレイ・リプレイ・リプレイが表示されるようになっており、この場合には、RT1作動状態からRT2作動状態へ移行することはなく、RT1作動状態が維持される。
【0096】
RT2作動時抽選テーブルにおいては、図柄番号9の通常再遊技役の当選確率が1/2に設定され、右・中・左リールで図柄リプレイが停止する場合に入賞するように設定されている。つまり、RT2作動状態は、通常の遊技やRT1、3作動状態の遊技よりも、遊技者にとって有利な遊技状態になっている。
【0097】
RT3作動時抽選テーブルにおいては、図柄番号9の通常再遊技役の当選確率が1/7.3に設定され、右・中・左リールで図柄リプレイが停止する場合に入賞するように設定されている。ただし、RT3作動状態における通常再遊技役の当選確率を、RT2作動状態と同様に高く(例えば、確率1/2)に設定することもできる。
下記に示す通常(非RT・非BB)遊技中一般抽選テーブルに比べて、RT2作動時抽選テーブルにおいては、(通常)再遊技役の当選確率が高く設定されており、RT1、RT3作動時抽選テーブルにおいては、再遊技役の当選確率が同一に設定されている。
RT1、RT2作動時抽選テーブルにおいて、図柄番号11(または10)のBB役については、役抽選における当選確率が1/300であって、右・中・左リールで図柄赤7が表示される場合に入賞するように設定されている。RT1〜3作動時抽選テーブルにおいて、図柄番号12(11または10)のはずれの確率は、RT1作動時抽選テーブルで約1/1.86、RT2作動時抽選テーブルで約1/5.74、RT3作動時抽選テーブルで約1/1.85に設定されている。
【0098】
フローチャートの説明に戻り、ステップS50では、RT1またはRT2作動状態であるか否か判断する(ステップS50)。この判断で、もし、RT1またはRT2作動状態であると判別したときには、RT1、2情報信号を副制御回路200へ送信して(ステップS52)、ステップS56へ進む。
ステップS52で副制御回路200へ送信したRT1、2情報信号は、報知画像表示サブルーチンの制御処理に用いられる(
図23参照)。つまり、RT1またはR2作動状態において、報知画像の表示(所謂AT)を行なうようになっている。
ステップS50の判断で、もし、RT1作動状態でもRT2作動状態でもない(NO)と判別したときには、そのままステップS56へ進む。
【0099】
ステップS46の判断で、もし、NRTの値が0以下である(NO)と判別したときには、次に、ROM108に記憶した通常(非RT・非BB)遊技中一般抽選テーブルを読み出し(ステップS54)、ステップS56へ進む。ここで、通常(非RT・非BB)遊技中一般抽選テーブルの実施例を
図31に示す。
【0100】
通常(非RT・非BB)遊技中一般抽選テーブルは、通常の遊技状態において用いられる抽選テーブルであり、上述のRT2作動状態一般抽選テーブルと同一の役及びはずれが設定されている。通常(非RT・非BB)遊技中一般抽選テーブルとRT2作動状態一般抽選テーブルとを比べると、通常再遊技役及びはずれの当選確率のみが異なっている。RT2作動状態一般抽選テーブルにおいては、通常再遊技役の当選確率が1/2に設定されているが、通常(非RT・非BB)遊技中一般抽選テーブルでは、1/7.3という低い値が設定されている(ただし、RT1、RT3作動状態とは同一)。また、はずれの確率は、通常再遊技役の当選確率に応じて異なっている。
【0101】
以上のように、遊技の状態に応じた抽選テーブルを読み出した後、乱数を取得して抽選判定を行なう役抽選を実施する(ステップS56)。具体的には、乱数発生器112で発生させた乱数を乱数抽出手段420で抽出し、乱数判定手段430が、この抽出した乱数と上述の読み出した抽選テーブルを照らし合わせて当選の判定を行なう。
そして、
図6に引き続いて
図7に移り、抽選判定の結果、BB役に当選したか否かを判断する(ステップS70)。この判断で、もし、BB役に当選した(YES)と判別したときには、BBフラグをオンにする(ステップS71)。ここで、「フラグ」とは、データの状態またはCPU106の演算状態を示す値(標識)である。次に、NRTの値に3をインプットして、RT3作動状態の設定を行なって(ステップS72)、ステップS82へ進む。
【0102】
ステップS70の判断で、もし、BB役に当選していない(NO)と判別したときには、次に、再遊技役に当選したか否かを判断する(ステップS74)。この判断で、もし、役抽選によって再遊技役に当選した(YES)と判別したときには、再遊技フラグをオンにして、RAM110に記憶し(ステップS76)、ステップS82へ進む。
ステップS74の判断で、もし、再遊技役に当選していない(NO)と判別したときには、次に、一般役に当選したか否かを判断する(ステップS78)。この判断で、もし、役抽選によって一般役に当選した(YES)と判別したときには、一般役フラグをオンにして、RAM110に記憶し(ステップS80)、ステップS82へ進む。なお、一般役の中には一枚役も含まれる。
【0103】
ステップS78の判断で、もし、一般役に当選していない(NO)と判別したときには、抽選判定の結果は、はずれであると判断し、はずれ時の所定の制御処理を行なって、ステップS82へ進む。
以上のようにフラグオンに関する一連の処理を行なった後、ステップ82において、役抽選で当選した役に対応した図柄番号、制御図柄データをROM108から読み出して、後述するリール変動、停止サブルーチンに用いるため、このデータをRAM110に記憶して(ステップS82)、ステップS84へ進む。
ステップS84では、役抽選情報信号を副制御回路200へ送信して(ステップS84)、本サブルーチンを終了する。なお、ステップS84で副制御回路200へ送信される役抽選情報信号は、報知画像表示サブルーチンの制御処理に用いられる(
図23参照)。
【0104】
<リール変動、停止サブルーチンの説明>
次に、
図5のメインルーチンにおいて、上述の役抽選処理サブルーチン(ステップS24)が終了すると、次に、リール変動、停止サブルーチン(ステップS26)を行なう。
図8に示すフローチャートを用いて、リール変動、停止サブルーチンの詳細な説明を行なう。
まず、
図7のステップS82で記憶した図柄番号と制御図柄データを読み出す(ステップS100)。次に、スタート時フリーズ制御サブルーチンを行なって(ステップS101)、ステップS102へ進む。
【0105】
<<スタート時フリーズ制御サブルーチンの説明>>
スタート時フリーズ制御サブルーチンは、スタートスイッチの操作時にフリーズ演出を行なうための制御処理を示しており、
図9のフローチャートを用いて詳細に説明する。本サブルーチンでは、全リール停止時に特定図柄が表示されたときにフリーズ抽選処理を行なって、その結果に応じてインプットされたパラメータFRZの値(例えば、FRZ=1、2、3)に応じて、異なる動作パターンの組み合わせを有するフリーズ演出を行なうようになっている(
図10参照)。
【0106】
図9において、まず、パラメータFRZの値が0より大きいか否か判断する(ステップS120)。この判断で、FRZの値が0以下である(NO)と判別したときには、そのまま本サブルーチンを終了する。なお、パラメータFRZは、初期値として0がインプットされており、フリーズ抽選処理ではずれの場合にも、0がインプットされるようになっている。
【0107】
ステップS120の判断で、もし、FRZの値が0より大きい(YES)と判別したときには、次に、FRZの値が1であるか否か判断する(S122)。この判断で、FRZの値が1である(YES)と判別したときには、タイマーをオンにして(ステップS124)、次に、タイマーが示す経過時間において、フリーズ時間T1(例えば、10秒や15秒)が経過したか否か判断する(ステップS126)。この判断で、もし、フリーズ時間T1が経過していない(NO)と判別したときには、ステップS126の判断処理を繰り返す。つまり、フリーズ時間T1が経過するまで以降の制御処理が一時停止状態になり、スタートスイッチを操作しても、フリーズ演出により、リールが停止した状態が継続する。
なお、フリーズ時間T1として2〜15秒を例示することができるが、これに限られるものではなく、その他の任意の時間を適用することができる。また、後述するように、スタートスイッチの機能が停止状態にある時間(例えば15秒)と、報知演出の回数を定める有効フリーズ時間が同一の場合も、異なる場合(例えば、実際フリーズしている時間が15秒であるが、有効フリーズ時間が10秒である場合)も考えられる。
【0108】
ステップS126の判断で、もし、フリーズ時間T1が経過した(YES)と判別したときには、次に、タイマーをオフにして(ステップS156)、パラメータFRZの値に0をインプットして初期化し(ステップS158)、次に、フリーズ情報信号を副制御回路200へ送信する(ステップS160)。ステップS160で副制御回路200へ送信したフリーズ情報信号は、報知画像表示回数加算サブルーチンの制御処理に用いられる(
図22参照)。なお、フリーズ情報信号には、パラメータFRZの値の情報も含まれる。
ステップS160に引き続いて、有効フリーズ時間を検出する(ステップS162)。ここで、有効フリーズ時間は、後述する報知画像の表示回数を定める時間であって、実際に操作手段の機能が停止した時間(例えば、上述のフリーズ時間T1)と一致する場合もあるし、実際のフリーズ時間の一部が有効フリーズ時間となる場合もある。そして、この有効フリーズ時間の情報を副制御回路200へ送信する(ステップS164)。ステップS164で副制御回路200へ送信した有効フリーズ時間の情報は、報知画像表示回数加算サブルーチンの制御処理に用いられる(
図22参照)。
【0109】
<
図25の模式図の説明>
以上のような制御処理で実現されるスタートスイッチ操作における、FRZ=1の場合のフリーズ演出を、
図25(a)及び(b)に模式的に示す。
図25(a)はフリーズ時間T1=10秒の場合を示し、
図25(a1)では、スタートスイッチの操作から10秒が経過するまで、スタートスイッチの機能がフリーズ状態となって、リールが停止したままになっているところを示し、
図25(a2)では、スタートスイッチ操作から10秒経過後に、フリーズ演出が終了して、リールの正回転が開始されたところを示す。この場合、有効フリーズ時間がフリーズ時間T1と同じ10秒であって、10(秒)×10=100回の報知画像を表示する権利が得られる(
図22参照)。
【0110】
図25(b)はフリーズ時間T1=15秒の場合を示し、
図25(b1)では、スタートスイッチの操作から5秒が経過するまで、スタートスイッチの機能がフリーズ状態となって、リールが停止したままになっているところを示し、更に、
図25(b2)でも、スタートスイッチの操作から15秒が経過するまで、スタートスイッチの機能がフリーズ状態となって、リールが停止したままになっているところを示す。
図25(b3)では、スタートスイッチ操作から15秒経過後、フリーズ演出が終了してリールの正回転が開始されたところを示す。ただし、
図25(a)の実施例と異なり、フリーズ時間T1のうち、はじめの5秒を除く10秒(
図25(b2)対応部分)が有効フリーズ時間となっており、10(秒)×10=100回の報知画像を表示する権利が得られる(
図22参照)。有効フリーズ時間に該当しないはじめの5秒間(
図25(b1)対応部分)においては、副制御回路200の演出制御手段540により、フリーズ開始を報知する演出画像が表示される。
【0111】
図9のフローチャートの説明に戻り、ステップS122の判断で、もし、FRZの値が1ではない(NO)と判別したときには、次に、FRZの値が2であるか否か判断する(S128)。この判断で、FRZの値が2である(YES)と判別したときには、タイマーをオンにして(ステップS130)、次に、タイマーが示す経過時間において、フリーズ時間T2A(例えば、10秒)が経過したか否か判断する(ステップS132)。この判断で、もし、フリーズ時間T2Aが経過していない(NO)と判別したときには、ステップS132の判断処理を繰り返す。つまり、フリーズ時間T2Aが経過するまで、以降の制御処理が一時停止状態になり、リールが停止した状態が継続する。
【0112】
ステップS132の判断で、もし、フリーズ時間T2Aが経過した(YES)と判別したときには、次に、リールを正回転させる制御処理を行なう(ステップS134)。次に、タイマーが示す経過時間において、フリーズ時間T2B(例えば、12秒)が経過したか否か判断する(ステップS136)。この判断で、もし、フリーズ時間T2Bが経過していない(NO)と判別したときには、ステップS136の判断処理を繰り返す。つまり、フリーズ時間T2Bが経過するまで、以降の制御処理が一時停止状態になり、リールが正回転した状態が継続する。
ステップS136の判断で、もし、フリーズ時間T2Bが経過した(YES)と判別したときには、次に、正回転しているリールを停止させる制御処理を行なう(ステップS138)。次に、タイマーが示す経過時間において、フリーズ時間T2C(例えば、17秒)が経過したか否か判断する(ステップS140)。この判断で、もし、フリーズ時間T2Cが経過していない(NO)と判別したときには、ステップS140の判断処理を繰り返す。つまり、フリーズ時間T2Bが経過するまで、以降の制御処理が一時停止状態になり、リールが停止した状態が継続する。
【0113】
ステップS140の判断で、もし、フリーズ時間T2Cが経過した(YES)と判別したときには、ステップS156へ進んで、ステップS156からS164の制御処理を行なって、本サブルーチンを終了する。ステップS156からS164の制御処理については、既に説明しているので、更なる説明は省略する。
フリーズ時間T2A、T2B、T2Cについては、一実施例として、T2A=10秒、T2B=12秒(T2B−T2A=2秒)、T2C=17秒(T2C−T2B=5秒)を例示することができるが、T2A<T2B<T2Cの関係を有するのであれば、その他の任意の時間の組み合わせを適用することができる。
【0114】
<
図25の模式図の説明>
以上のような制御処理で実現されるFRZ=2の場合のフリーズ演出を、
図25(c)に模式的に示す。
図25(c)では、T2A=10秒、T2B=12秒(T2B−T2A=2秒)、T2C=17秒(T2C−T2B=5秒)の場合を示す。
まず、
図25(c1)では、スタートスイッチの操作から10秒(T2A)が経過するまで、その機能がフリーズ状態となっていて、リールが停止したままになっているところを示す。このような、遊技者にフリーズ演出が実施されていることを印象付けることができる動作パターンを有する演出を、フリーズ演出の第1の演出と称する場合がある。
次に、
図25(c2)では、スタートスイッチの操作から10秒(T2A)経過後、停止していたリールが正回転を開始し、スタートスイッチ操作から12秒(T2B:T2B−T2A=2秒)経過するまで、リールが正回転する状態が継続するところを示す。このような、フリーズ演出終了後に実施されるような動作パターン、つまり遊技者にフリーズ演出が終了したことを印象付けることができる動作パターンを有する演出を、フリーズ演出の第2の演出と称する場合がある。
【0115】
次の
図25(c3)では、スタートスイッチの操作から12秒(T2B)経過後、正回転していたリールが再び停止し、スタートスイッチの操作から17秒(T2C:T2C−T2B=5秒)経過するまで、リールが停止した状態が継続するところを示す。つまり、
図25(c2)でフリーズ演出の第2の演出を実施した後に、
図25(c3)では、フリーズ演出の第1の演出を実施することになる。
次に、
図25(c4)では、スタートスイッチの操作から17秒(T2C)経過後、フリーズ演出が終了してリールの正回転が開始されたところを示す。この場合、有効フリーズ時間がフリーズ時間T2Cと同じ17秒であって、17(秒)×10=170回の報知画像を表示する権利が得られる(
図22参照)。
【0116】
図9のフローチャートの説明に戻り、ステップS128の判断で、もし、FRZの値が2ではない(NO)と判別したときには、FRZの値が3であると判断して、タイマーをオンにして(ステップS142)、次に、リールを逆回転させる制御処理を行なう(ステップS144)。次に、タイマーが示す経過時間において、フリーズ時間T3A(例えば、5秒)が経過したか否か判断する(ステップS146)。この判断で、もし、フリーズ時間T3Aが経過していない(NO)と判別したときには、ステップS146の判断処理を繰り返す。つまり、フリーズ時間T3Aが経過するまで、以降の制御処理が一時停止状態になっており、リールの逆回転が継続する。
【0117】
ステップS146の判断で、もし、フリーズ時間T3Aが経過した(YES)と判別したときには、次に、逆回転していたリールを正回転させる制御処理を行なう(ステップS148)。そして、タイマーが示す経過時間において、フリーズ時間T3B(例えば、10秒)が経過したか否か判断する(ステップS150)。この判断で、もし、フリーズ時間T2Bが経過していない(NO)と判別したときには、ステップS150の判断処理を繰り返す。つまり、フリーズ時間T3Bが経過するまで、以降の制御処理が一時停止状態になり、リールの正回転が継続する。
ステップS150の判断で、もし、フリーズ時間T3Bが経過した(YES)と判別したときには、正回転していたリールを停止させる制御処理を行なう(ステップS152)。次に、タイマーが示す経過時間において、フリーズ時間T3C(例えば、15秒)が経過したか否か判断する(ステップS154)。この判断で、もし、フリーズ時間T3C経過していない(NO)と判別したときには、ステップS154の判断処理を繰り返す。つまり、フリーズ時間T3Cが経過するまで、以降の制御処理が一時停止状態になり、リールが停止した状態が継続する。
【0118】
ステップS154の判断で、もし、フリーズ時間T3Cが経過した(YES)と判別したときには、ステップS156へ進んで、ステップS156からS164の制御処理を行なって、本サブルーチンを終了する。ステップS156からS164の制御処理については、既に説明しているので、更なる説明は省略する。
フリーズ時間T3A、T3B、T3Cについては、一実施例として、T3A=5秒、T3B=10秒(T3B−T3A=5秒)、T3C=15秒(T3C−T3B=5秒)を例示することができるが、T3A<T3B<T3Cの関係を有するのであれば、その他の任意の時間の組み合わせを適用することができる。
【0119】
<
図25の模式図の説明>
以上のような制御処理で実現されるFRZ=3の場合のフリーズ演出を、
図25(d)に模式的に示す。
図25(d)では、T3A=5秒、T3B=10秒(T2B−T2A=5秒)、T3C=15秒(T3C−T3B=5秒)の場合を示す。
まず、
図25(d1)では、フリーズ状態の一つとして、スタートスイッチの操作から5秒間(T3A)経過するまで、リールが逆回転した状態が継続するところを示す。このような、遊技者にフリーズ演出が継続しているか、フリーズ演出が終了したのか判別が困難な動作パターンを有する演出を、フリーズ演出の第3の演出と称する場合がある。
【0120】
次に、
図25(d2)では、スタートスイッチ操作から5秒(T3A)経過後、逆回転していたリールが正回転を開始し、スタートスイッチ操作から10秒(T3B:T3B−T3A=5秒)経過するまで、リールが逆回転した状態が継続するところを示す。このような、フリーズ演出終了後に実施されるような動作パターン、つまり遊技者にフリーズ演出が終了したことを印象付けることができる動作パターンを有する演出を、フリーズ演出の第2の演出と称する場合がある。
次の
図25(d3)では、スタートスイッチ操作から10秒(T3B)経過後、正回転していたリールが停止し、スタートスイッチ操作から15秒(T3C:T3C−T3B=5秒)経過するまで、リールが停止した状態を継続するところを示す。つまり、
図25(d2)に示すフリーズ演出の第2の演出を実施した後、
図25(d3)では、フリーズ演出の第1の演出を実施することになる。
次に、
図25(d4)では、スタートスイッチ操作から15秒(T3C)経過後、フリーズ演出が終了してリールの正回転が開始されたところを示す。この場合、有効フリーズ時間がフリーズ時間T2Cと同じ15秒であって、15(秒)×10=150回の報知画像を表示する権利が得られる(
図22参照)。
【0121】
以上のように、本実施形態では、フリーズ演出の実施時間に応じた回数だけ、遊技者が高い関心を示す報知画像の表示(所謂AT)が実施されるので、遊技者はどれぐらいフリーズ演出が継続するか注視するようになり、遊技者のフリーズ演出に関する関心、延いては遊技者の遊技に対する関心を高めることが期待できる。
更に、
図9のフローチャート及び
図25の模式図(特に(
図25(c)及び(d)参照)で示されるフリーズ演出では、動作パターンの異なる複数の演出(
図25(c)では第1及び第2の演出の2種類、
図25(d)では第1、第2及び第3の演出の3種類)が含まれるので、フリーズ演出の進行に変化をつけることができ、遊技者のフリーズ演出、延いては遊技に対する関心を高めることが期待できる。
特に、
図25(c2)や(d2)に示すような、フリーズ演出終了後に実施されるリールの正回転を行なう動作パターンを有するフリーズ演出の第2の演出が実施される場合には、フリーズ演出が終了した印象を遊技者に与えることができる。よって、遊技者にスリル感や遊技的な面白さを与えることができる。
【0122】
図25(c2)〜(c3)及び(d2)〜(d3)に示すように、フリーズ演出終了後に実施されるようなリールの正回転を行なう動作パターンを有するフリーズ演出の第2の演出が実施された後に、フリーズ演出実施中に実施されるようなリールが停止した動作パターンを有するフリーズ演出の第1の演出が実施される。よって、遊技者は、リール正回転の動作パターンを有する第2の演出により、一時、フリーズ演出が終了したと感じるので、フリーズ演出の実施時間に対応して定められる報知画像の表示回数もあまり多くを期待できないと考えて落胆する。しかし、その後、リールが停止する動作パターンを有する第1の演出が実施されるので、遊技者は、フリーズ演出が継続しているのを知って、遊技者はより大きな喜びを感じるようになる。また、実際にフリーズ演出が終了したときにおいても、遊技者に、再びリールが停止する動作パターンを有する第1の演出が行なわれるのではないか、つまりフリーズ演出が継続しているのではないかという期待感を与えることができるので、遊技者に遊技的な面白さを与えることができる。
【0123】
図9のフローチャート及び
図25の模式図で示す実施形態では、操作手段がリールの回転を開始させるためのスタートスイッチの場合であり、スタートスイッチ操作時において、リールが停止している動作パターン及びリールが正回転または逆回転する動作パターンによって、フリーズ演出の進行に変化をつけることができ、遊技者のフリーズ演出、延いては遊技に対する関心を高めることが期待できる。
なお、動作パターンとしては、これらに限られるものではなく、例えば、リールが間欠的に回転、停止する動作パターンや、リールが異なる回転速度で回転する動作パターンをはじめとして、その他の様々な動作パターンを適用することができる。
【0124】
<リール変動、停止サブルーチンの説明(続き)>
再び、
図8に示すリール変動、停止サブルーチンの説明に戻り、ステップS101のスタート時フリーズ制御サブルーチンを実施した後、次に、予め定められた最短時間を経過したか否かの判断を行なう(ステップS102)。この判断で、もし、最短時間が経過していない(NO)と判別したときには、このステップS102の判断処理を繰り返し実行する。つまり、最短時間が経過するまで次の工程であるリールの回転開始を行なえないようなっている。この制御によって、一定時間に行なわれる遊技の回数を、所定の回数以内に抑える制御を行なっている。
【0125】
ステップS102の判断で、もし、最短時間が経過した(YES)と判別したときには、既にスタートスイッチONの信号を受信しているので(
図6のステップS40参照)、リール回転開始信号をモータ駆動回路114に送信して、モータ80L、80C、80Rの回転を開始させ、リール40L、40C、40Rを回転させる(ステップS104)。
次に、回転を始めたリールが定速回転になっているか否かを判断する(ステップS106)。この判断で、もし、リールの回転がまだ定速回転になっていない(NO)と判別したときには、このステップS106の判断処理を繰り返す。つまり、リールの回転が定速回転に達するまでは、次の工程であるリールの停止制御が行なえないようになっている。
【0126】
ステップS106の判断で、もし、リールの回転が定速回転になっている(YES)と判断したときには、次に、リール停止信号を受信したか否かを判断する(ステップS108)。ここで、リール停止信号は、停止スイッチ52L、52C、52Rのうち、遊技者が何れか1つの停止スイッチを押動操作したときに、操作手段300によって発信される信号である。
ステップS108の判断で、もし、リール停止信号を受信した(YES)と判別したときには、リール制御手段440は、リール停止信号を発信した停止スイッチに対応するリールの図柄組み合わせ制御(停止制御)を行なう(ステップS110)。
【0127】
ここで、ステップS108、S110の制御処理を更に詳細に説明すれば、左リール用の停止スイッチ52Lが押動操作された場合には、リール制御手段440は、左リール40Lを回転させるモータ80LについてステップS110の停止制御を行なう。同様に、中リール用の停止スイッチ52Cが押動操作された場合には、中リール40Cを回転させるモータ80CについてステップS110の停止制御を行ない、右リール用の停止スイッチ52Rが押動操作された場合には、右リール40Rを回転させるモータ80RについてステップS110の停止制御を行なう。
【0128】
ステップS110の図柄組み合わせ制御(停止制御)は、ステップS100で読み出した図柄番号、制御図柄データに基づいて、リール停止信号を受信したときのコマを1コマ目として、最大5コマ目までリールを滑らして、その範囲内で、所定の図柄を有効ライン上に停止させる図柄組み合わせ制御(引き込み制御)、または停止させない図柄組み合わせ制御(蹴飛ばし制御)を行なうものである。
【0129】
図32に示すようなリール図柄配置において、役抽選で図柄番号3〜7の一般役3A〜3Eに当選したときには、
図33(b)に示す役抽選で当選した一般役3A〜3Eの何れかの組み合わせに対応したリール停止順でリール停止操作を行なったとき、中リールにおいて、図柄ベルが縦3つの位置のうち中央の位置に表示され、一方、役抽選で当選した組み合わせに対応したリール停止順でリール停止操作を行なわなかったとき、中リールにおいて、図柄ベルが縦3つの位置のうち上の位置に表示されるように、リールの停止制御が行なわれる。
このとき、中リールにおいて、図柄ベルが縦3つの位置のうち中央の位置に表示されたときには、3枚×3ライン=9枚の遊技媒体の払い出しを受けることができる。一方、図柄ベルが縦3つの位置のうち上の位置に表示されたときには、上側の水平上有効ラインL2A上のみに、一般役3Aに対応する図柄が表示されたことになるので、3枚の遊技媒体の払い出しのみを受けることになる。
【0130】
また、役抽選では、図柄10Aの昇格再遊技役及び図柄番号9の通常再遊技役が同時当選し、図柄10Bの昇格再遊技役及び図柄番号9の通常再遊技役が同時当選し、図柄10Cの昇格再遊技役及び図柄番号9の通常再遊技役が同時当選するようになっており、
図28に示す正しいリール停止順でリール停止操作を行なったときに、図柄番号10A〜10Cに対応する図柄が表示され、正しいリール停止順でリール停止操作を行なわなかったときには、図柄9の通常再遊技役に対応する図柄リプレイ・リプレイ・リプレイが表示されるようになっている。
【0131】
以上のように、リール停止信号に対応したリールの図柄組み合わせ制御(停止制御)を行なった後、全リールが停止したか否か判断する(ステップS111)。この判断で、もし、全リールが停止してはいない(NO)と判別したときには、ステップS108へ戻り、全リールが停止するまで、ステップS108からS111までの制御処理を繰り返す。ステップS111の判断で、もし、全リールが停止した(YES)と判別したときには、次に、フリーズ判定サブルーチンを行なって(ステップS112)、ステップS113へ進む。ここで、ステップS112のフリーズ判定サブルーチンについては、
図10のフローチャートを用いて追って詳細に説明する。
ステップS113では、全リール停止信号を副制御回路200へ送信して(ステップS113)、本サブルーチンを終了する。ステップS113で副制御回路200へ送信した全リール停止信号は、報知画像表示サブルーチンにおける制御処理で用いられる(
図23参照)。
【0132】
<フリーズ判定サブルーチンの説明>
次に、
図10を用いて、
図8のリール変動、停止サブルーチンのステップS112の制御処理であるフリーズ判定サブルーチンの説明を行なう。本サブルーチンは、リール停止操作で特定図柄が表示されたとき、フリーズ抽選を行なって、抽選結果に応じたパラメータFRZの値を定める制御処理を行なう。
図8に示すフローチャートにおいては、全リール停止後に特定図柄が表示されたか否か判断し、後述する
図11に示すフローチャートにおいては、リール停止操作ごとに特定図柄が表示されたか否か判断する。
図10において、まず、特定図柄が表示されたか否か判断する(ステップS180)。ここで、特定図柄としては、全リールが停止した後に判断する場合であれば、一枚役に対応した図柄バー・ベル・リプレイを例示することができるが、これに限られるものではない。また、後述するリール停止操作ごとに判断する場合であれば、例えば、左リールで図柄バーが表示されたときに、特定図柄が表示されたと判別することが考えられる。
【0133】
ステップS180の判断で、もし、特定図柄が表示されていない(NO)と判別したときには、そのまま本サブルーチンを終了する。ステップS180の判断で、もし、特定図柄が表示された(YES)と判別したときには、次に、フリーズ抽選テーブルを読み出してフリーズ抽選処理を行なう(ステップS182)。
ここで、
図34に、スタートスイッチ操作時に行なうフリーズ演出を定めるフリーズ抽選テーブルの実施例を示す。本抽選テーブルでは、パラメータFRZ=0、1、2、3が設定され、それぞれの当選確率が1/4となっている。FRZ=0の場合は、フリーズ演出を実施せず、実質的にはずれなっている。
【0134】
上述のように、FRZ=1に当選した場合には、総フリーズ時間がT1であって、スタートスイッチ操作後、フリーズ時間T1経過までリール停止状態を維持するフリーズ演出を行なう。FRZ=2に当選した場合には、総フリーズ時間がT2Cであって、スタートスイッチ操作後、フリーズ時間T2A経過までリール停止状態を維持し、フリーズ時間T2B経過までリールを正回転状態にし、フリーズ時間T2C経過までリールを停止状態にするフリーズ演出を行なう。FRZ=3に当選した場合には、総フリーズ時間がT3Cであって、スタートスイッチ操作後、フリーズ時間T3A経過までリールを逆回転状態にし、フリーズ時間T2B経過までリールを正回転状態にし、フリーズ時間T3C経過までリールを停止状態にするフリーズ演出を行なう。
フローチャートの説明に戻り、ステップS184でフリーズ抽選処理を行なった後、次に、フリーズ抽選処理で選択されたFRZの値をRAM110に記憶させ(ステップS184)、本サブルーチンを終了する。
【0135】
<リール変動、停止制御のその他の実施形態の説明>
次に、
図11〜
図14を用いて、リール停止操作時にフリーズ演出を行なうリール変動、停止制御のその他の実施形態の説明を行なう。
【0136】
<リール変動、停止サブルーチンの説明(その他の実施形態)>
リール変動、停止制御のその他の実施形態の説明として、はじめに、
図11を用いて、リール停止操作時にフリーズ演出を行なう場合のリール変動、停止サブルーチンの説明を行なう。
図11のフローチャートと、
図8のフローチャートを比較すると、
図11のフローチャートでは、スタートスイッチ操作後にスタート時フリーズ制御サブルーチン(
図8のステップS101参照)を実施しているが、
図11のフローチャートではこのような制御処理を行なわない。また、
図8のフローチャートでは、リール停止信号を受信したとき、それに対応したリールについて、図柄組み合わせ制御(
図8のステップS110参照)を行なっているが、
図11のフローチャートでは、リール停止信号を受信したとき、それに対応したリールについて、リール停止時フリーズ制御サブルーチン(ステップS110参照)を行なうようになっている。
【0137】
また、
図8のフローチャートでは、全リール停止後にフリーズ判定サブルーチン(
図8のステップS112参照)を行なっているが、
図11のフローチャートでは、各リールでリール停止信号を受信するごとに、上記のリール停止時フリーズ制御サブルーチンを実施した後、フリーズ判定サブルーチン(ステップS111参照)を行なうようになっている。
よって、
図8のフローチャートでは、全リール停止後に特定図柄が表示されたか否かの判断を行ない、スタートスイッチ操作後にフリーズ演出を行なうのに対して、
図11のフローチャートでは、リール停止操作ごとに特定図柄が表示されたか否かの判断を行ない、リール停止操作ごとにフリーズ演出を行なうようにまっている。
【0138】
図11のフローチャートにおけるその他の制御処理については、
図8のフローチャートと同様であり、更なる説明は省略する。
次に、
図11のリール変動、停止サブルーチンのステップS110の制御処理であるリール停止時フリーズ制御サブルーチの説明を、
図12〜
図14のフローチャートを用いて行なう。
【0139】
<リール停止時フリーズ制御サブルーチ(その1)の説明>
まず、1番目の実施形態であるリール停止時フリーズ制御サブルーチ(その1)について、
図12を用いて説明する。本サブルーチンでは、
図26(a)及び(b)に示すようなフリーズ演出を行なうための制御処理を行なう。
図12において、はじめに、パラメータFRZの値が0より大きいか否か判断する(ステップS200)。この判断で、FRZの値が0以下である(NO)と判別したときには、そのままステップS224へ進む。
【0140】
ステップS200の判断で、もし、FRZの値が0より大きい(YES)と判別したときには、次に、副制御回路200へ表示開始信号を送信する(ステップS202)。ステップS202で副制御回路200へ送信した表示開始信号は、フリーズ対応演出制御サブルーチンにおいて、リール停止操作時のフリーズ演出に合わせて演出画像を表示するために用いる(
図21参照)。
【0141】
ステップS202に引き続いて、タイマーをオンにして(ステップS204)、次に、FRZの値が1であるか否か判断する(ステップS206)。なお、FRZの値については、フリーズ判定サブルーチンの説明において後述する。ステップS206の判断で、もし、FRZの値が1である(YES)と判別したときには、次に、タイマーが示す経過時間において、フリーズ時間T1(例えば、5秒)が経過したか否か判断する(ステップS208)。この判断で、もし、フリーズ時間T1が経過していない(NO)と判別したときには、ステップS208の判断処理を繰り返す。つまり、フリーズ時間T1(5秒)が経過するまで以降の制御処理が一時停止状態になり、リール停止スイッチの操作(
図11のステップS108でYES参照)にもかかわらず、リールが回転した状態が継続するフリーズ演出を行なうことになる。なお、フリーズ時間T1として5秒を例示してあるが、これに限られるものではなく、その他の任意の時間を適用することができる。
ステップS208の判断で、もし、フリーズ時間T1が経過した(YES)と判別したときには、ステップS212へ進む。
【0142】
ステップS206の判断で、もし、FRZの値が1でない(NO)と判別したときには、FRZの値が2であると判断して、次に、タイマーが示す経過時間において、フリーズ時間T2(例えば、10秒)が経過したか否か判断する(ステップS210)。この判断で、もし、フリーズ時間T2が経過していない(NO)と判別したときには、ステップS210の判断処理を繰り返す。つまり、フリーズ時間T2(10秒)が経過するまで以降の制御処理が一時停止状態になり、リール停止スイッチの操作(
図11のステップS108でYES参照)にもかかわらず、リールが回転した状態が継続する。なお、フリーズ時間T2として10秒を例示してあるが、これに限られるものではなく、T1<T2の関係を有するのであれば、その他の任意の時間を適用することができる。
【0143】
ステップS212では、タイマーをオフにして(ステップS212)、パラメータFRZの値に0をインプットして初期化し(ステップS214)、次に、表示終了信号を副制御回路200へ送信して(ステップS216)、ステップS218へ進む。ステップS216で副制御回路200へ送信した表示終了信号は、フリーズ対応演出制御サブルーチンにおいて、演出画像の表示を終了するために用いる(
図21参照)。
ステップS218では、フリーズ情報信号を副制御回路200へ送信する(ステップS218)。ステップS218で副制御回路200へ送信したフリーズ情報信号は、報知画像表示回数加算サブルーチンの制御処理に用いられる(
図22参照)。なお、フリーズ情報信号には、パラメータFRZの値の情報も含まれる。
【0144】
次に、有効フリーズ時間を検出する(ステップS222)。この有効フリーズ時間は、後述する報知画像の表示回数を定める時間であって、実際に操作手段の機能が停止した時間(例えば、上述のフリーズ時間T1またはT2)と一致する場合もあるし、実際のフリーズ時間の一部が有効フリーズ時間となる場合もある。そして、この有効フリーズ時間の情報を副制御回路200へ送信して(ステップS222)、ステップS224へ進む。 ステップS222で副制御回路200へ送信した有効フリーズ時間の情報は、報知画像表示回数加算サブルーチンの制御処理に用いられる(
図22参照)。
ステップS224では、図柄組み合わせ制御(停止制御)を行なって(ステップS224)、本サブルーチンを終了する。この図柄組み合わせ制御(停止制御)により、リールは停止し、遊技者はフリーズ演出が終了したことを認識する。図柄組み合わせ制御(停止制御)は、上述の
図8のステップS110に示す制御処理と同様なので、更なる説明は省略する。
【0145】
<フリーズ対応演出制御サブルーチンの説明>
次に、
図12のステップS202で副制御回路200へ送信した表示開始信号に基づいて、副制御回路200の演出制御手段540により、フリーズ演出に対応した演出画像を表示する制御処理について、
図21のフリーズ対応演出制御サブルーチンを用いて説明する。
図21において、まず、主制御回路100から表示開始信号を受信したか否か判断する(ステップS700)。ここで、表示開始信号は、フリーズ演出を開始するときに主制御回路100から送信される信号である(
図12のステップS202、
図13のステップS232、
図14のステップS272参照)。
ステップS700の判断で、もし、表示開始信号を受信していない(NO)と判別したときには、そのまま本サブルーチンを終了する。なお、本サブルーチンは、所定のインターバルで起動されており、表示信号の受信を速やかに判定できるようになっている。
【0146】
ステップS700の判断で、もし、表示開始信号を受信した(YES)と判別したときには、次に、主制御回路100からフリーズ情報信号を受信したか否か判断する(ステップS702)。ここで、フリーズ情報信号は、フリーズ演出が終了したときに主制御回路100から送信される信号である(
図12のステップS218、
図13のステップS256、
図14のステップS288参照)。
ステップS702の判断で、もし、フリーズ情報信号を受信していない(NO)と判別したときには、そのまま本サブルーチンを終了する。ステップS702の判断で、もし、フリーズ情報信号を受信した(YES)と判別したときには、タイマーをオンにして(ステップS704)、次に、ROM208から画像データを読み出して、5秒(時間T1に相当)後に停止スイッチを操作することを遊技者の指示する演出画像を表示装置70に表示する(ステップS706)。
【0147】
次に、タイマーが示す経過時間において、フリーズ時間T1(5秒)が経過したか否か判断する(ステップS708)。この判断で、もし、フリーズ時間T1が経過していない(NO)と判別したときには、ステップS708の判断処理を繰り返す。つまり、フリーズ時間T1(5秒)が経過するまで、上述の演出画像の表示が継続する。
ステップS708の判断で、もし、フリーズ時間T1が経過した(YES)と判別したときには、タイマーをオフにして(ステップS710)、次に、フリーズ情報信号に基づき、FRZの値が1であるか否か判断する(ステップS712)。この判断で、もし、FRZの値が1である(YES)と判別したときには、次に、ROM208から画像データを読み出して、遊技者に失敗を示唆する演出画像を表示装置70に表示して(ステップS714)、ステップS718へ進む。
【0148】
ステップS714の判断で、もし、FRZの値が1でない(NO)と判別したときには、FRZの値が2であると判断して、ROM208から画像データを読み出して、遊技者に成功を示唆する演出画像を表示装置70に表示して(ステップS716)、ステップS718へ進む。
ステップS718では、主制御回路100から表示終了信号を受信したか否か判断する(ステップS718)。ここで、表示終了信号は、フリーズ演出が終了したときに主制御回路100から送信される信号である(
図12のステップS216、
図13のステップS254、
図14のステップS286参照)。
【0149】
ステップS718の判断で、もし、表示終了信号を受信していない(NO)と判別したときには、この判断処理を繰り返し、上述の演出画像の表示が継続する。ステップS718の判断で、もし、表示終了信号を受信した(YES)と判別したときには、本サブルーチンを終了する。
【0150】
<
図26の模式図の説明>
以上のような
図12及び
図21に示される制御処理で実現されるフリーズ演出及びそれに対応した演出画像の表示に関し、
図26(a)、(b)を用いて説明する。
図26の本実施例では、第1リール停止時に左リールに図柄バーが表示されることにより、特定図柄が表示されたと判別されてフリーズ抽選処理が行なわれ、その結果、FRZの値に1または2がインプットされ、第2リール停止時に(本実施例では中リールにおいて)フリーズ演出が実施されたところを示す。
【0151】
図12においてFRZ=1の場合のフリーズ演出を、
図26(a)に模式的に示す。
図26(a1)では、中リールのリール停止操作を行なったとき、「5秒後に停止スイッチを操作しろ」という演出画像が表示され、フリーズ演出により、中リールの回転が継続しているところを示す。
図26(a2)では、リール停止操作から5秒経過後に、フリーズ演出が終了して中リールが停止し、「残念」という演出画像が表示されたところを示す。
【0152】
このとき、遊技者が、演出画像の指示に従って5秒後に停止スイッチの操作をした場合には、「演出画像の指示に従って停止スイッチを操作したにもかかわらず、願いがかなえられなかった」と感じたり、「操作のタイミングが適切でなかったのではないか」と考えたりすることがあり得る。よって、遊技者に遊技的な面白さを与えることができる。
また、有効フリーズ時間がフリーズ時間T1と同じ5秒であって、5(秒)×10=50回の報知画像を表示する権利が得られる(
図22参照)。
【0153】
一方、
図26(b1)では、中リールのリール停止操作を行なったとき、「5秒後に停止スイッチを操作しろ」という演出画像が表示され、フリーズ演出により、中リールの回転が継続しているところを示す。
図26(b2)では、リール停止操作から5秒経過後でも、フリーズ演出が継続して中リールの回転が継続し、「成功」という演出画像が表示されたところを示す。そして、
図26(b3)では、リール停止操作から10秒経過後、フリーズ演出が終了して中リールが停止したところを示す。
【0154】
このとき、遊技者が演出画像の指示に従って5秒後に停止スイッチの操作をした場合には、「演出画像の指示に従って停止スイッチを操作したことにより、願いがかなえられた」という喜びを感じることができる。
また、有効フリーズ時間がフリーズ時間T2と同じ10秒であって、10(秒)×10=100回の報知画像を表示する権利が得られる(
図22参照)。
【0155】
以上のように、
図12、
図21、
図26(a)、(b)に示す実施形態では、演出制御手段540により、遊技者が所定のタイミング(例えば、リール停止操作後、5秒経過時)までに所定の操作(例えば、停止スイッチの操作)を行なうことを指示する演出画像を表示し、フリーズ演出に、
図26(a)に示すような所定のタイミングに終了するフリーズ演出と、
図26(b)に示すような所定のタイミング以降も継続するフリーズ演出とがある。
【0156】
よって、本実施形態では、所定のタイミング以降も継続するフリーズ演出が実施された場合には、演出の指示に従って操作したことによりフリーズ演出が継続するという特典が得られたという印象を遊技者に与えることができ、一方、所定のタイミングに終了するフリーズ演出が実施された場合には、遊技者にスリル感や遊技的な面白さを与えることができるので、遊技者のフリーズ演出に関する関心、延いては、遊技に対する関心を高めることが期待できる。
【0157】
<リール停止時フリーズ制御サブルーチ(その2)の説明>
次に、2番目の実施形態であるリール停止時フリーズ制御サブルーチ(その2)について、
図13を用いて説明する。本サブルーチンでは、
図26(b)、(c)に示すようなフリーズ演出を行なうための制御処理を行なう。
図13において、はじめに、パラメータFRZの値が0より大きいか否か判断する(ステップS230)。この判断で、FRZの値が0以下である(NO)と判別したときには、そのままステップS262へ進む。
【0158】
ステップS230の判断で、もし、FRZの値が0より大きい(YES)と判別したときには、次に、副制御回路200へ表示開始信号を送信する(ステップS232)。ステップS232で副制御回路200へ送信した表示開始信号は、フリーズ対応演出制御サブルーチンにおいて、リール停止操作時のフリーズ演出に合わせて演出画像を表示するために用いる(
図21参照)。
【0159】
ステップS232に引き続いて、タイマーをオンにして(ステップS234)、次に、タイマーが示す経過時間において、フリーズ時間T1(例えば、5秒)が経過したか否か判断する(ステップS236)。この判断で、もし、フリーズ時間T1が経過していない(NO)と判別したときには、ステップS236の判断処理を繰り返す。つまり、フリーズ時間T1(5秒)が経過するまで以降の制御処理が一時停止状態になり、リール停止スイッチの操作(
図11のステップS108でYES参照)にもかかわらず、リールが回転した状態が継続するフリーズ演出を行なうことになる。なお、フリーズ時間T1として5秒を例示してあるが、これに限られるものではなく、その他の任意の時間を適用することができる。
【0160】
次に、FRZの値が1であるか否か判断する(ステップS238)。この判断で、もし、FRZの値が1である(YES)と判別したときには、次に、回転しているリールを停止させ(ステップS240)、次に、タイマーが示す経過時間において、フリーズ時間T2(例えば、10秒)が経過したか否か判断する(ステップS242)。この判断で、もし、フリーズ時間T2が経過していない(NO)と判別したときには、ステップS242の判断処理を繰り返す。つまり、フリーズ時間T2(10秒)が経過するまで以降の制御処理が一時停止状態になり、リールが停止して、あたかもフリーズ演出が終了したかのような印象を遊技者に与えることができる。なお、フリーズ時間T2として10秒を例示してあるが、これに限られるものではなく、その他の任意の時間を適用することができる。
【0161】
ステップS242の判断で、もし、フリーズ時間T2が経過した(YES)と判別したときには、再びリールを回転させて(ステップS244)、次に、タイマーが示す経過時間において、フリーズ時間T3(例えば、15秒)が経過したか否か判断する(ステップS246)。この判断で、もし、フリーズ時間T3が経過していない(NO)と判別したときには、ステップS246の判断処理を繰り返す。つまり、フリーズ時間T3(15秒)が経過するまで以降の制御処理が一時停止状態になり、リールの回転が継続する。なお、フリーズ時間T3として15秒を例示してあるが、これに限られるものではなく、その他の任意の時間を適用することができる。
ステップS246の判断で、もし、フリーズ時間T3が経過した(YES)と判別したときには、ステップS250へ進む。
【0162】
ステップS238の判断で、もし、FRZの値が1ではない(NO)と判別したときには、FRZの値が2であると判断して、次に、タイマーが示す経過時間において、フリーズ時間T2(例えば、10秒)が経過したか否か判断する(ステップS248)。この判断で、もし、フリーズ時間T2が経過していない(NO)と判別したときには、ステップS248の判断処理を繰り返す。つまり、フリーズ時間T2(10秒)が経過するまで以降の制御処理が一時停止状態になり、リールの回転状態が継続する。ステップS248の判断で、もし、フリーズ時間T2が経過した(YES)と判別したときには、ステップS250へ進む。
【0163】
ステップS250では、タイマーをオフにして(ステップS250)、パラメータFRZの値に0をインプットして初期化し(ステップS252)、次に、表示終了信号を副制御回路200へ送信して(ステップS254)、ステップS256へ進む。ステップS254で副制御回路200へ送信した表示終了信号は、フリーズ対応演出制御サブルーチンにおいて、演出画像の表示を終了するために用いる(
図21参照)。
ステップS256では、フリーズ情報信号を副制御回路200へ送信する(ステップS256)。ステップS256で副制御回路200へ送信したフリーズ情報信号は、報知画像表示回数加算サブルーチンの制御処理に用いられる(
図22参照)。なお、フリーズ情報信号には、パラメータFRZの値の情報も含まれる。
【0164】
ステップS256に引き続いて、有効フリーズ時間を検出する(ステップS258)。この有効フリーズ時間は、後述する報知画像の表示回数を定める時間であって、実際に操作手段の機能が停止した時間と一致する場合もあるし、実際のフリーズ時間の一部が有効フリーズ時間となる場合もある。そして、この有効フリーズ時間の情報を副制御回路200へ送信して(ステップS260)、ステップS262へ進む。ステップS260で副制御回路200へ送信した有効フリーズ時間の情報は、報知画像表示回数加算サブルーチンの制御処理に用いられる(
図22参照)。
ステップS262では、図柄組み合わせ制御(停止制御)を行なって(ステップS262)、本サブルーチンを終了する。この図柄組み合わせ制御(停止制御)により、リールは停止し、遊技者はフリーズ演出の終了を認識する。図柄組み合わせ制御(停止制御)は、上述の
図8のステップS110に示す制御処理と同様なので、更なる説明は省略する。
【0165】
<フリーズ対応演出制御サブルーチンの説明>
次に、
図13のステップS232で副制御回路200へ送信した表示開始信号に基づいて、副制御回路200の演出制御手段540により、フリーズ演出に対応した演出画像を表示する制御処理が行なわれるが、基本的に、上述の
図21のフリーズ対応演出制御サブルーチンと同様な制御処理が行なわれる。ただし、FRZ=1と判断したときに、リール停止操作から時間T1経過後に、「失敗」という演出画像を表示した後もタイマーを継続させて、リール停止操作から時間T2経過後に、「フリーズ復活」という演出画像を表示する点で異なる。その他の制御処理は、
図21に示す制御処理と同様であるので、更なる説明は省略する。
【0166】
<
図26の模式図の説明>
以上のような
図13及び
図21で示される制御処理で実現されるフリーズ演出及びそれに対応した演出画像の表示に関し、
図26(b)、(c)を用いて説明する。
後述するように、第1リール停止時に左リールに図柄バーが表示されることにより、特定図柄が表示されたと判別されてフリーズ抽選処理が行なわれ、その結果、FRZの値に1または2がインプットされ、第2リール停止時に(本実施例では、中リールにおいて)フリーズ演出が実施されたところを示す。
【0167】
図12においてFRZ=1の場合のフリーズ演出及びそれに対応した演出画像の表示を、
図26(c)に模式的に示す。
図26(c1)では、中リールのリール停止操作を行なったとき、「5秒後に停止スイッチを操作しろ」という演出画像が表示され、フリーズ演出により、中リールの正回転が継続しているところを示す。このリールの正回転が継続している動作パターン、つまりフリーズ演出が行なわれているという印象を遊技者に与えることができる動作パターンを有する演出を、フリーズ演出の第1の演出と称する場合がある。
【0168】
図26(c2)では、リール停止ス操作から5秒(T1)経過後に、中リールが停止し、あたかもフリーズ演出が終了したような演出が行なわれ、更に「残念」という演出画像が表示されたところを示す。この正回転しているリールが停止した動作パターン、つまり、あたかもフリーズ演出が終了したような印象を遊技者の与えることができる動作パターンを有する演出を、フリーズ演出の第2の演出と称する場合がある。
図26(c3)では、停止スイッチの操作から10秒(T2)経過後に、停止していた中リールが正回転して、「フリーズ復活」という演出画像が表示されたところを示す。つまり、
図26(c2)に示すようなフリーズ演出の第2の演出を行なった後に、
図26(c3)に示すような、フリーズ演出が継続していることを遊技者に印象付けることができるフリーズ演出の第1の演出を行なったところを示す。
そして、
図26(c4)では、停止スイッチの操作から15秒(T3)経過後にフリーズ演出が終了して、中リールが停止したところを示す。
【0169】
このとき、遊技者が演出画像の指示に従ってリール停止操作から5秒後に再び停止スイッチの操作をした場合には、リールが停止する第2の演出パターン及び「残念」という演出画像により、「演出画像の指示に従って操作したにも関わらず願いがかなえられなかった」と、遊技者は一時落胆するが、リール停止操作から10秒後に、再びリールが回転する第1の演出及び「フリーズ復活」という演出画像により、フリーズ演出が継続していることを知って、遊技者により大きな喜びを与えることができる。
また、有効フリーズ時間がフリーズ時間T3と同じ15秒であって、15(秒)×10=150回の報知画像を表示する権利が得られる(
図22参照)。
【0170】
図13においてFRZ=2の場合のフリーズ演出及びそれに対応した演出画像の表示を、
図26(b)に模式的に示す。
この場合は、
図12でFRZ=2の場合と同様であり、
図26(b1)では、中リールのリール停止操作を行なったとき、「5秒後に停止スイッチを操作しろ」という演出画像が表示され、フリーズ演出により、中リールの正回転が継続しているところを示す。
図26(b2)では、停止スイッチの操作から5秒経過後でも、フリーズ演出が継続して中リールの正回転が継続し、「成功」という演出画像が表示されたところを示す。そして、
図26(b3)では、停止スイッチの操作から10秒(T2)経過後、フリーズ演出が終了して、中リールが停止したところを示す。
【0171】
このとき、遊技者が演出画像の指示に従って5秒後に停止スイッチの操作をした場合には、「演出画像の指示に従って停止スイッチを操作したことにより願いがかなえられた」という喜びを遊技者に与えることができる。
また、有効フリーズ時間がフリーズ時間T2と同じ10秒であって、10(秒)×10=100回の報知画像を表示する権利が得られる(
図22参照)。
【0172】
演出制御手段540により、遊技者が所定のタイミング(例えば、リール停止操作後5秒経過時)までに所定の操作(例えば、停止スイッチの操作)を行なうことを指示する演出画像を表示し、フリーズ演出に、
図26(c)に示すような所定のタイミングで、リールが停止して、フリーズ演出が終了したような印象を遊技者に与える第2の演出を行ない、更に「残念」という演出画像を表示する。その後(例えば、リール停止操作後10秒経過時)、再びリールが回転して、フリーズ演出が継続している印象を遊技者に与える第1の演出を行ない、更に「フリーズ復活」という演出画像を表示する。
【0173】
以上のように、リール停止操作時のフリーズ演出においても、フリーズ演出の実施時間に応じた実施回数だけ、遊技者が高い関心を示す報知演出が実施されるので、遊技者はどれぐらいフリーズ演出が継続するか注視するようになり、遊技者のフリーズ演出に関する関心、延いては遊技者の遊技に対する関心を高めることが期待できる。
更に、本実施形態では、フリーズ演出に、動作パターンの異なる第1の演出(リール回転)と第2の演出(リール停止)とが含まれるので、フリーズ演出の進行に変化をつけることができ、遊技者のフリーズ演出、延いては遊技に対する関心を高めることが期待できる。
また、操作手段が回転しているリールを停止させるための停止スイッチであり、リール停止操作時において、リールが回転している動作パターン、つまりフリーズ演出が継続している印象を遊技者に与えることができる動作パターンを有するフリーズ演出の第1の演出、及びリールが停止する動作パターン、つまりフリーズ演出が終了したという印象を遊技者に与えることができる動作パターンを有するフリーズ演出の第2の演出によって、フリーズ演出の進行に変化をつけることができ、遊技者のフリーズ演出、延いては遊技に対する関心を高めることが期待できる。
【0174】
特に、
図13、
図21、
図26(b)、(c)に示す実施形態では、演出制御手段540により、遊技者が所定のタイミング(例えば、5秒)までに所定の操作(例えば、停止スイッチの操作)を行なうことを指示する演出画像を表示し、フリーズ演出が継続している印象を遊技者に与える第1の演出(リール回転)を実施しているときに所定のタイミングに達する場合において、所定のタイミングに第1の演出(リール回転)から、フリーズ演出が終了した印象を遊技者に与える第2の演出(リール停止)に切り替える場合と、所定のタイミング以降も第1の演出を継続する場合があり、所定のタイミングに第1の演出(リール回転)から第2の演出(リール停止)に切り替える場合において、切り替えられた第2の演出(リール停止)を行なった後に、第1の演出(リール回転)を行なうようになっている。
更に、所定のタイミングに第1の演出(リール回転)から第2の演出(リール停止)に切り替えるとともに、演出制御手段540により、遊技者のフリーズ終了を印象付ける演出画像(例えば「残念」という演出画像)を表示することにより、遊技者を一時落胆させ、この第2の演出(リール停止)を行なった後に、第1の演出(リール回転)を行なうとともに、演出制御手段540により、フリーズ演出が継続している印象を遊技者に与える演出画像(例えば、「フリーズ復活」という演出画像)を表示することにより、フリーズ演出が継続している印象を遊技者に強く与えることができる。
【0175】
以上のように、所定のタイミングにおいて、第1の演出(リール回転)から第2の演出(リール停止)に切り替わったことにより、遊技者は、「演出の指示に従って操作したにも関わらず、フリーズが終了した」と感じて落胆するが、その後、第1の演出(リール回転)が実施されるので、再び遊技者により大きな喜びを与えることができる。よって、遊技者のフリーズ演出に関する関心、延いては、遊技に対する関心を高めることが期待できる。
【0176】
<リール停止時フリーズ制御サブルーチ(その3)の説明>
次に、3番目の実施形態であるリール停止時フリーズ制御サブルーチ(その3)について、
図14を用いて説明する。本サブルーチンでは、フリーズ演出を実施中に、遊技者が停止スイッチの操作を行なった場合に、フリーズ演出を実施する時間を追加する制御処理を行なう。
図14において、はじめに、パラメータFRZの値が0より大きいか否か判断する(ステップS270)。この判断で、FRZの値が0以下である(NO)と判別したときには、そのままステップS294へ進む。
【0177】
ステップS270の判断で、もし、FRZの値が0より大きい(YES)と判別したときには、次に、副制御回路200へ表示開始信号を送信する(ステップS272)。ステップS272で副制御回路200へ送信した表示開始信号は、フリーズ対応演出制御サブルーチンにおいて、リール停止操作時のフリーズ演出に合わせて演出画像を表示するために用いる(
図21参照)。
【0178】
ステップS272に引き続いて、タイマーをオンにして(ステップS274)、次に、タイマーが示す経過時間において、フリーズ時間T1が経過したか否か判断する(ステップS276)。なお、後述するフリーズ抽選処理(
図10、
図37参照)において、フリーズ時間の初期値であるT1として、2秒、5秒、10秒等がインプットされるようになっている。
この判断で、もし、フリーズ時間T1が経過していない(NO)と判別したときには、次に、リール停止信号を受信したか否か判断する(ステップS278)。この判断で、もし、リール停止信号を受信した(YES)と判別したときには、フリーズ時間T1に追加時間ADDを加える制御処理を行なって(ステップS280)、ステップS276へ戻る。なお、後述するフリーズ抽選処理(
図10、
図37参照)において、フリーズ時間の追加時間であるADDとして、2秒、3秒、4秒等がインプットされるようになっている。
【0179】
ステップS278の判断で、もし、リール停止信号を受信していない(NO)と判別したときには、そのままステップS276へ戻る。
以上のように、フリーズ時間T1が経過するまでに、ステップS276からS280の制御処理を繰り返し、この間に遊技者が停止スイッチを操作して、リール停止信号を受信するたびに、フリーズ時間T1に追加時間ADDを加える制御処理を行なう。
【0180】
ステップ276の判断で、もし、フリーズ時間T1が経過した(YES)と判別したときには、タイマーをオフにして(ステップS282)、パラメータFRZの値に0をインプットして初期化し(ステップS284)、次に、表示終了信号を副制御回路200へ送信して(ステップS286)、ステップS288へ進む。ステップS286で副制御回路200へ送信した表示終了信号は、フリーズ対応演出制御サブルーチンにおいて、演出画像の表示を終了するために用いる(
図21参照)。
ステップS288では、フリーズ情報信号を副制御回路200へ送信する(ステップS288)。ステップS288で副制御回路200へ送信したフリーズ情報信号は、報知画像表示回数加算サブルーチンの制御処理に用いられる(
図22参照)。なお、フリーズ情報信号には、パラメータFRZの値の情報も含まれる。
【0181】
次に、有効フリーズ時間を検出する(ステップS290)。この有効フリーズ時間は、後述する報知画像の表示回数を定める時間であって、実際に操作手段の機能が停止した時間(例えば、上述のフリーズ時間T1)と一致する場合もあるし、実際のフリーズ時間の一部が有効フリーズ時間となる場合もある。そして、この有効フリーズ時間の情報を副制御回路200へ送信して(ステップS292)、ステップS294へ進む。ステップS292で副制御回路200へ送信した有効フリーズ時間の情報は、報知画像表示回数加算サブルーチンの制御処理に用いられる(
図22参照)。
ステップS294では、図柄組み合わせ制御(停止制御)を行なって(ステップS294)、本サブルーチンを終了する。この図柄組み合わせ制御(停止制御)により、リールは停止しフリーズ演出は終了する。図柄組み合わせ制御(停止制御)は、上述の
図8のステップS110に示す制御処理と同様なので、更なる説明は省略する。
【0182】
以上のように、
図14に示される制御処理で実現されるフリーズ演出では、フリーズ演出を実施中に、操作手段(例えば、停止スイッチ)の操作に基づく信号を受信したときに、フリーズ演出の実施時間が延長される。なお、本実施形態では、操作手段操作として、停止スイッチの操作を例にとって説明したが、これに限られるものではなく、例えば、遊技媒体の投入、ベットスイッチの操作、スタートスイッチの操作等に適用することも可能である。
【0183】
本実施形態では、フリーズ演出を実施中に、遊技者が操作手段の操作を行なうとフリーズ演出の実施時間が延長されるので、これに伴い、遊技者が高い関心を示す報知画像の表示回数が増えることが期待できる。よって、遊技者に遊技的な面白みや報知演出回数が増加することに対する期待感を与えることができ、遊技者のフリーズ演出に関する関心、延いては、遊技に対する関心を高めることが期待できる。
<フリーズ判定サブルーチンの説明>
次に、
図11のステップS111に示すフリーズ判定サブルーチンの説明を行なう。本サブルーチンの制御処理は、
図10に示すフローチャートと同様である。ただし、ステップS182で行なうフリーズ抽選処理で読み出すフリーズ抽選テーブルが、上述のスタートスイッチ操作時にフリーズ演出を行なう場合と異なる。リール停止時にフリーズ演出を行なう場合のフリーズ抽選テーブルの実施例を、
図35〜
図37に示す。
なお、
図26に示すような場合であれば、第1リール停止時に、
図10のステップS180の判断処理で、特定図柄が表示された(YES)場合を示す。
図35に示すフリーズ抽選テーブルは、パラメータFRZ=0、1、2が設定され、それぞれの当選確率が1/3となっている。FRZ=0の場合は、フリーズ演出を実施せず、実質的にはずれなっている。
【0184】
FRZ=1に当選した場合には、総フリーズ時間がT1(5秒)であって、スタートスイッチ操作後、フリーズ時間T1(5秒)経過までリール停止を維持するフリーズ演出を行なう。FRZ=2に当選した場合には、総フリーズ時間がT2(10秒)であって、スタートスイッチ操作後、フリーズ時間T2(10秒)経過までリール停止を維持するフリーズ演出を行なう。このようなフリーズ演出を実現するための具体的な制御処理については、上述のように、
図12のフローチャートに示されている。
【0185】
図36に示すフリーズ抽選テーブルでは、パラメータFRZ=0、1、2が設定され、それぞれの当選確率が1/3となっている。FRZ=0の場合は、フリーズ演出を実施せず、実質的にはずれなっている。
FRZ=1に当選した場合には、総フリーズ時間がT1C(15秒)であって、スタートスイッチ操作後、フリーズ時間T1A(5秒)経過までリールの正回転状態が継続し、フリーズ時間T1B(10秒)経過までリールが停止状態となり、フリーズ時間T3C(15秒)経過までリールが正回転状態となるフリーズ演出を行なう。
【0186】
FRZ=2に当選した場合には、総フリーズ時間がT2(10秒)であって、スタートスイッチ操作後、フリーズ時間T2(10秒)経過までリールの正回転状態が継続するフリーズ演出を行なう。
このようなフリーズ演出を実現するための具体的な制御処理については、上述の
図13のフローチャートに示されている。
【0187】
図37に示すフリーズ抽選テーブルでは、パラメータFRZ=0、1、2、3が設定され、それぞれの当選確率が1/4となっている。FRZ=0の場合は、フリーズ演出を実施せず、実質的にはずれなっている。
FRZ=1に当選した場合には、フリーズ時間の初期値T1=5秒、追加時間ADD=2秒がインプットされるようになっている。FRZ=2に当選した場合には、フリーズ時間の初期値T1=2秒、追加時間ADD=4秒がインプットされるようになっている。FRZ=3に当選した場合には、フリーズ時間の初期値T1=10秒、追加時間ADD=3秒がインプットされるようになっている。
【0188】
<入賞判定、フラグオフ処理サブルーチンの説明>
再び、フローチャートの説明に戻り、
図5のメインルーチンにおいて、上述のリール変動、停止サブルーチン(ステップS26)が終了すると、次に、入賞判定、フラグオフ処理サブルーチン(ステップ28)を行なう。
図15に示すフローチャートを用いて、入賞判定、フラグオフ処理サブルーチンの詳細な説明を行なう。
【0189】
まず、遊技の状態がBB遊技中であるか否かを判断する(ステップS300)。この判断で、もし、BB遊技中である(YES)と判別したときには、BB遊技中処理サブルーチン(ステップS302)を行なって、本サブルーチンを終了する。BB遊技中処理サブルーチンの詳細な説明は後述する。
ステップS300の判断で、もし、遊技の状態がBB遊技中ではない(NO)と判別したときには、次に、当選役があるか否かを判断する(ステップS304)。この判断で、もし、当選役がある(YES)と判別したときには、役当選時処理サブルーチン(ステップS306)を行なって、入賞判定、フラグオフ処理サブルーチンを終了する。役当選時処理サブルーチンの詳細な説明は後述する。ステップS304の判断で、もし、当選役がない(NO)と判別したときには、そのまま本サブルーチンを終了する。
以下に、ステップS302、S306に示されるサブルーチンの詳細な説明を行なう。
【0190】
<BB遊技中処理サブルーチンの説明>
次に、入賞判定、フラグオフ処理サブルーチン(
図15参照)において、ステップS300でBB遊技中であると判別したときに実施するBB遊技中処理サブルーチン(ステップS302参照)の詳細な説明を、
図16に示すフローチャートを用いて説明する。
まず、上述のリール変動、停止サブルーチンによって停止したリール図柄が入賞しているか入賞図柄判定を行ない(ステップS400)、次に、入賞図柄判定の結果、何らかの役が入賞しているか否かを判断する(ステップS402)。この判断で、もし、入賞がない(NO)と判別したときには、一般役のフラグがオンになっていればフラグオフにして(ステップS404)、ステップS410へ進む。
【0191】
ステップS402の判断で、もし、入賞がある(YES)と判別したときには、払出枚数をカウントして、払出枚数のデータを更新し、更新したデータをRAM110に記憶する(ステップS406)。そして、一般役フラグをオフにして(ステップS408)、ステップS410へ進む。なお、このデータは、BB遊技の終了条件に用いられ、払出枚数が終了枚数に達したときには、BB遊技を終了する。なお、BB遊技の終了条件となる払出枚数としては、300枚を例示することができるが、これに限られるものではない。
次に、BB遊技の終了条件が達成したか否かを判断する(ステップS410)。この判断で、もし、BB遊技の終了条件を達成してない(NO)と判別したときには、そのまま、本サブルーチンを終了する。また、ステップS410の判断で、もし、BB遊技の終了条件を達成している(YES)と判別したときには、NBBの値に0をインプットしてBB遊技状態を解除する(ステップS412)。次に、NRTの値に0をインプットして(ステップS414)、本サブルーチンを終了する。つまり、BB遊技が終了すると、通常(非RT、非BB)の遊技が開始される。なお、BB遊技開始時にNRTの値に0をインプットする制御処理を行なっているので(
図15のステップS570参照)、ステップS414の制御処理を実施しなくても、次遊技から、通常(非RT、非BB)の遊技が開始される。
【0192】
<役当選時処理サブルーチンの説明>
次に、入賞判定、フラグオフ処理サブルーチン(
図15参照)において、ステップS304で当選役ありと判別したときに実施する役当選時処理サブルーチン(ステップS306参照)の詳細な説明を、
図17に示すフローチャートを用いて説明する。
まず、上述のリール変動、停止サブルーチンによって停止したリール図柄が入賞しているか入賞図柄判定を行ない(ステップS500)、この入賞図柄判定の結果、何らかの役が入賞しているか否かを判断する(ステップS502)。この判断で、もし、入賞している(YES)と判別したときには、次に、BB役が入賞したのか否かの判断を行なう(ステップS504)。この判断で、もし、BB役が入賞した(YES)と判別したときには、当たり役入賞時サブルーチンを行なって(ステップS506)、本サブルーチンを終了する。なお、当たり役入賞時サブルーチンについては、
図18を用いて追って詳細に説明する。
【0193】
ステップS504の判断で、もし、BB役が入賞していない(NO)と判別したときには、次に、再遊技役が入賞したか否か判断する(ステップS508)。この判断で、もし、再遊技役が入賞した(YES)と判別したときには、次に、再遊技役入賞時サブルーチンを行なって(ステップS510)、本サブルーチンを終了する。なお、再遊技役入賞時サブルーチンについては、
図19を用いて追って詳細に説明する。
【0194】
ステップS508の判断で、もし、再遊技役が入賞していない(NO)と判別したときには、一般役が入賞したと判断して、不利益図柄判定サブルーチンを行なって(ステップS512)、ステップS514へ進む。なお、不利益図柄判定サブルーチンについては、
図20を用いて追って詳細に説明する。
ステップS514では、一般役フラグをオフにして、BBフラグがオンになっていれば持ち越し処理を行なって(ステップS514)、本サブルーチンを終了する。
【0195】
ステップS502の判断に戻って、もし、入賞がない(NO)と判別したときには、次に、BBフラグがオンになっているか否かを判断する(ステップS516)。この判断で、もし、BBフラグがオンになっている(YES)と判別したときには、BBフラグの持ち越し処理を行ない、他のフラグ(再遊技役、一般役)がオンになっていれば、そのフラグをオフにして(ステップS518)、本サブルーチンを終了する。
ステップS516の判断で、もし、BBフラグがオンになっていない(NO)と判別したときには、フラグオンになっているフラグ(再遊技役、一般役)をオフにして(ステップS520)、本サブルーチンを終了する。
【0196】
<当たり役入賞時サブルーチンの説明>
次に、
図17のフローチャートのステップS506に示す当たり役入賞時サブルーチンについて、
図18を用いて詳細に説明する。
図18において、まず、BB役が入賞したか否か判断する(ステップS540)。この判断で、もし、BB役が入賞した(YES)と判別したときには、NBBの値に1をインプットし(S542)、BBフラグをオフにして(ステップS544)、ステップS544へ進む。ステップS544の制御処理により、次の遊技からBB遊技が開始される。
【0197】
ステップS544では、NRTの値に0をインプットして(ステップS544)、本サブルーチンを終了する。この制御処理により、内部中に対応するRT3作動状態であった場合には解除され、次遊技から、BB遊技が開始される。
【0198】
<再遊技役入賞時サブルーチンの説明>
次に、
図17のフローチャートのステップS510に示す再遊技役入賞時サブルーチンについて、
図19を用いて詳細に説明する。
図19において、まず、NRTの値が1であるか否か、つまりRT1作動状態であるか否か判断する(ステップS600)。この判断で、もし、NRTの値が1でない(NO)、つまりRT1作動状態でないと判別したときには、ステップS602〜S608の制御処理を行なわずに、そのままステップS610へ進む。
ステップS600の判断で、もし、NRTの値が1である(YES)、つまりRT1作動状態であると判別したときには、次に、役抽選で昇格再遊技役に当選したか否か判断する(ステップS602)。
【0199】
この判断で、もし、昇格再遊技役が入賞した(YES)と判別したときには、次に、NRTの値に2をインプットして(ステップS604)、ステップS606へ進む。つまり、RT1作動状態の遊技において、役抽選で昇格再遊技役に当選したときには、次の遊技から、RT2作動状態へ移行する。ステップS602の判断で、もし、昇格再遊技役に当選していない(NO)と判別したときには、そのままステップS606へ進む。
【0200】
上述のように、昇格再遊技役は、対応する図柄が異なる3つの昇格再遊技役から構成され、
図28の抽選表における図柄10Aの昇格再遊技役では、役抽選で当選したとき、左、中、右リールの順番でリール停止操作を行なったときに、対応する図柄ベル・リプレイ・リプレイが表示されて入賞し、図柄10Bの昇格再遊技役では、役抽選で当選したとき、中、左、右リールの順番でリール停止操作を行なったときに、対応する図柄リプレイ・ベル・リプレイが表示されて入賞し、図柄10Cの昇格再遊技役では、役抽選で当選したとき、右、中、左リールの順番でリール停止操作を行なったときに、対応する図柄リプレイ・リプレイ・ベルが表示されて入賞するようになっている。
【0201】
よって、フリーズ演出が行なわれてAT抽選処理で当選した場合には、フリーズ演出の実施時間に対応した回数だけ、報知画像を表示する権利を得ることができるので、RT1作動状態の遊技で、正しいリール停止順を示す報知画像の表示(AT)が実施される場合がある。この場合、遊技者は、報知画像に基づいて昇格再遊技役を入賞させて、遊技状態をRT1作動状態からより有利なRT2作動状態へ移行させることができる。
なお、正しいリール停止順でリール停止操作を行なわなかった場合には、同時当選した通常再遊技役に対応する図柄リプレイ・リプレイ・リプレイが表示され、この場合には、RT1作動状態からRT2作動状態へ移行することはなく、RT1作動状態が維持される。
【0202】
ステップS606では、NRPの値に1をインプットし(ステップS606)、次に、再遊技フラグをオフにして、BBフラグがオンの状態であれば持ち越し処理を行なって(ステップS608)、本サブルーチンを終了する。ステップS606の制御処理により、次の遊技においては、遊技媒体を投入せずに遊技を行なう再遊技が実施される(
図5のステップS22参照)。
【0203】
<不利益図柄判定サブルーチンの説明>
次に、
図17のフローチャートのステップS512に示す不利益図柄判定サブルーチンについて、
図20を用いて詳細に説明する。
図20において、まず、役抽選で一般役3A〜3Eの何れかの組み合わせ(ただし、一般役3Aは常に含まれる)が当選したとき、所定のリール停止順でリール停止操作を行なわなかったときに表示される「不利益図柄」が表示されたか否か判断する(ステップS620)。
【0204】
この判断で、もし、「不利益図柄」が表示された(YES)と判別したときには、次に、NRTの値が0より大きいか否か、つまりRT作動状態であるか否か判断する(ステップS622)。この判断で、もし、NRTの値が0以下である(NO)、つまり通常の遊技状態であると判別したときには、NRTの値に1をインプットして(ステップS626)、本サブルーチンを終了する。つまり、通常の遊技において「不利益図柄」が表示されたときには、次遊技から、RT1作動状態の遊技に移行するようになっている。
【0205】
ステップS622の判断で、もし、NRTの値が0より大きい(YES)、つまりRT作動状態であると判別したときには、次に、NRTの値が2であるか否か、つまり、RT2作動状態であるか否か判断する(ステップS624)。この判断で、もし、NRTの値が2でない(NO)、つまりRT2作動状態でないと判別したときには、そのまま、本サブルーチンを終了する。
ステップS624の判断で、もし、NRTの値が2である(YES)、つまりRT2作動状態であると判別したときには、NRTの値に1をインプットして(ステップS626)、本サブルーチンを終了する。つまり、RT2作動状態において「不利益図柄」が表示されたときには、次遊技から、RT1作動状態の遊技に移行するようになっている。
【0206】
上述のように、RT2作動状態は再遊技役の当選確率が高く、RT1作動状態より遊技者にとって有利な遊技状態になっている。従って、RT2作動状態の遊技において、役抽選で一般役3A〜3Eの何れかの組み合わせに当選したとき、当選した組み合わせに対応したリール停止順でリール停止操作を行なえば、RT2作動状態が継続され、当選した組み合わせに対応したリール停止順でリール停止操作を行なわなかった場合には、「不利益図柄」が表示されて、RT2作動状態から遊技者にとって不利なRT1作動状態に移行することになる。
よって、遊技者は、リールの停止順によって、RT2作動状態を継続させたり、RT1作動状態に移行させたりすることができるので、遊技者に、遊技の進行をコントロールする遊技的な面白さを与えることができる。特に、報知画像の表示(所謂AT)により、正しいリール停止順が報知される場合には、比較的遊技経験の少ない遊技者であっても、「不利益図柄」が表示されないようにリールの停止操作をして、RT2作動状態を継続させることができる。
【0207】
<メインルーチンの説明(続き)>
以上のように、ステップS302、S306に示されるサブルーチンが終了して、
図17に示す入賞判定、フラグオフ処理サブルーチンが終了する。ここで、
図5のメインルーチンに戻り、ステップS28の入賞判定、フラグオフ処理サブルーチンを終了し、ステップS30の払い出し処理を行なって(ステップS30)、本メインルーチンを終了する。
以上のようにして、図柄が変動してから停止するまでの1工程を1回とする遊技を行なうための制御処理が終了する。
【0208】
(副制御回路200により行なわれる制御処理の説明)
次に、主制御回路100から受信した信号に基づいて、副制御回路200で行なわれる制御処理を示す各サブルーチンの説明を、
図22〜
図23のフローチャートを用いて行なう。なお、
図21に示すフリーズ対応演出制御サブルーチンについては、既に説明をしているので、更なる説明は省略する。
<AT抽選サブルーチンの説明>
まず、主制御回路100から受信した信号に基づいて、副制御回路200で行なわれる報知画像表示回数加算サブルーチンの説明を、
図22のフローチャートを用いて行なう。本サブルーチンでは、主制御回路100から受信した有効フリーズ時間の情報に基づいて、フリーズ時間に応じた報知画像(AT)の表示回数を加える制御処理を行なう。
【0209】
図22において、はじめに、主制御回路100からフリーズ情報信号(
図9のステップS160、
図12のステップS218、
図13のステップS256、
図14のステップS288参照)を受信したか否か判断する(ステップS730)。この判断で、もし、フリーズ情報信号を受信していない(NO)と判別したときには、そのまま本サブルーチンを終了する。
ステップS730の判断で、もし、フリーズ情報信号を受信した(YES)と判別したときには、次に、主制御回路100から有効フリーズ時間の情報(
図9のステップS164、
図12のステップS222、
図13のステップS260、
図14のステップS292参照)を受信したか否か判断する(ステップS732)。
この判断で、もし、有効フリーズ時間の情報を受信していない(NO)と判別したときには、そのまま本サブルーチンを終了する。
【0210】
ステップS802の判断で、もし、有効フリーズ時間の情報を受信した(YES)と判別したときには、次に、ROM208からAT抽選テーブルを読み出して、AT抽選処理を行なう(ステップS734)。本実施形態では、
図38に示すようなAT抽選テーブルをROM208から読み出して、乱数発生器を用いて乱数を発生させて抽選処理を行なう。ただし、これに限られるものではなく、コンピュータによりソフト乱数を発生させて抽選処理を行なうこともできる。
図38に示すAT抽選テーブルでは、当選の確率が1/2であり、はずれの確率が1/2になっている。ただし、これに限られるものではなく、その他の任意の当選確率を設定することができる。
【0211】
次に、ステップS734のAT抽選処理で当選したか否か判断する(ステップS736)。この判断で、もし、AT抽選処理で当選していない(NO)と判別したときには、そのまま本サブルーチンを終了する。つまり、AT抽選処理ではずれの場合には、報知画像を表示する回数を増加させることができない。
ステップS736の判断で、もし、AT抽選処理で当選している(YES)と判別したとき、報知画像の追加表示回数を表わすADNの値として、ADN=有効フリーズ時間×10をインプットする(ステップS738)。次に、報知画像の表示回数を表わすカウンタNATの値に、ステップS738で算出されたADNの値を加える制御処理を行なって(ステップS740)、本サブルーチンを終了する。
ここで、カウンタNATは、報知画像を表示する回数(遊技数)をコントロールするためのカウンタであり、報知画像(AT)を表示するたびに、NATの値から1を減じる制御処理を行ない、NATの値が0となると報知画像(AT)の表示を終了する(
図23参照)。つまり、カウンタNATの値で示される回数(遊技数)だけ報知画像(AT)を表示することができる。
【0212】
以上のように、
図22に示す制御処理により、フリーズ演出の実施時間に応じた実施回数だけ、遊技者が高い関心を示す報知画像が表示されるので、遊技者はどれぐらいフリーズ演出が継続するか注視するようになり、遊技者のフリーズ演出に関する関心、延いては遊技者の遊技に対する関心を高めることが期待できる。
<報知画像表示サブルーチンの説明>
次に、
図23のフローチャートを用いて、主制御回路100から受信した信号に基づいて、副制御回路200で行なわれる報知画像表示サブルーチンの詳細な説明を行なう。本サブルーチンでは、演出制御手段540による制御処理であって、ATが設定された遊技(NAT>0の遊技)において、役抽選で一般役3に当選したとき、リール停止スイッチ操作における正しいリール停止順を報知する演出画像を表示する(所謂ATを実施する)制御処理を行なう。この制御処理により、遊技者は利益図柄を表示させることができる。
同様に、RT1作動状態において、役抽選で昇格再遊技役に当選したとき、リール停止スイッチ操作における正しいリール停止順を報知する演出画像を表示することにより、遊技者は、昇格再遊技役を入賞させて、RT1作動状態からより有利なRT2作動状態へ移行させることができる。
【0213】
図23において、はじめに、主制御回路100から遊技開始信号(
図6のステップS41参照)を受信したか否か判断する(ステップS800)。この判断で、もし、遊技開始信号を受信していない(NO)と判別したときには、そのままステップS800の判断処理を繰り返す。つまり、遊技が開始されるまで待機状態になっている。ステップS800の判断で、もし、遊技開始信号を受信した(YES)と判別したときには、次に、主制御回路100から役抽選情報信号(
図7のステップS84参照)を受信したか否か判断する(ステップS802)。
この判断で、もし、役抽選情報信号を受信していない(NO)と判別したときには、そのままステップS802の判断処理を繰り返す。つまり、役抽選情報信号を受信するまで待機状態になっている。ステップS802の判断で、もし役抽選情報信号を受信した(YES)と判別したときには、次に、主制御回路100からRT1、2情報信号を受信したか否か判断する(ステップS803)。この判断で、もし、主制御回路100からRT1、2情報信号を受信していない(NO)と判別したときには、そのまま本サブルーチンを終了する。つまり、本実施形態では、RT1作動状態またはRT2作動状態において、報知画像の表示を行なうようになっている。
ステップS803の判断で、もし、主制御回路100からRT1、2情報信号を受信した(YES)と判別したときには、次に、カウンタNATの値が0より大きいか否か、つまりAT実施中か否か判断する(ステップS804)。この判断で、もし、NATの値が0以下である(NO)と判別しときには、本サブルーチンを終了する。
【0214】
ステップS804の判断で、もし、NATの値が0より大きい、つまりAT実施中である(YES)と判別したときには、次に、主制御回路100から受信した役抽選情報信号に基づいて、役抽選で一般役3(詳細には一般役3A〜3Eの何れかの組み合わせ)または昇格再遊技役(詳細には昇格再遊技役A〜Cの何れか)に当選したか否か判断する(ステップS806)。この判断で、もし、一般役3にも昇格再遊技役にも当選していない(NO)と判別したときには、そのまま、本サブルーチンを終了する。
ステップS806の判断で、もし、一般役3または昇格再遊技役に当選している(YES)と判別したときには、カウンタNATの値を1減じる制御処理を行なう(ステップS808)。次に、正しいリール停止順を報知するためのリール停止順報知画像を表示装置70に表示して(ステップS810)、ステップS812へ進む。ステップS812では、主制御回路100から全リール停止信号(
図8のステップS113参照)を受信した否か判断する(S812)。
【0215】
この判断で、もし、全リール停止信号を受信していない(NO)と判別したときには、ステップS810に戻り、ステップS810からS812の制御処理を繰り返す。つまり、全リールが停止するまで、リール停止順報知画像の表示を継続する。ステップS812の判断で、もし、全リール停止信号を受信した(YES)と判別したときには、本サブルーチンを終了する。
【0216】
既に説明したように、役抽選で一般役3A〜3Eの何れかの組み合わせ(ただし、常に一般役3Aが含まれる)が当選したとき、当選した組み合わせに対応したリール停止順でリール停止操作を行なったとき、中リールにおいて、図柄ベルが縦3つの位置のうち中央の位置に表示されるように引き込み制御を行なう。一方、当選した組み合わせに対応したリール停止順でリール停止操作を行なわなかったとき、中リールにおいて、図柄ベルが縦3つの位置のうち上の位置に表示されるように引き込み制御を行なう。
【0217】
中リールにおいて、図柄ベルが縦3つの位置のうち中央の位置に表示されたとき、中央の水平有効ラインL1、斜め右下がりの有効ラインL3A及び斜め右上がりの有効ラインL3Bの3本の有効ライン上に、一般役3Aに対応する図柄が表示されたことになるので、3枚×3ライン=9数の遊技媒体の払い出しを受けることができる。一方、図柄ベルが縦3つの位置のうち上の位置に表示されたときには、上側の水平有効ラインL2A上のみに、一般役3Aに対応する図柄が表示されたことになるので、3枚の遊技媒体の払い出しのみを受けることになる。
よって、ステップS810において、役の組み合わせに応じた正しいリールの停止順を報知することができれば、遊技者は、利益図柄を表示させて、9枚の遊技媒体の払い出しを受けることができるので、遊技者の演出及び遊技に対する関心が高まることが期待できる。
【0218】
同様に、役抽選で図柄10Aの昇格再遊技役(
図28参照)に当選した場合、左、中、右のリール停止順を報知することにより、対応する図柄ベル・リプレイ・リプレイを表示させて入賞させることが期待でき、役抽選で図柄10Bの昇格再遊技役(
図28参照)に当選した場合、中、左、右のリール停止順を報知することにより、対応する図柄リプレイ・ベル・リプレイを表示させて入賞させることが期待でき、役抽選で図柄10Cの昇格再遊技役(
図28参照)に当選した場合、右、中、左リールのリール停止順を報知することにより、対応する図柄リプレイ・リプレイ・ベルを表示させて入賞させることが期待できる。
【0219】
よって、RT1作動状態の遊技で、正しいリール停止順を示す報知画像の表示(AT)が実施された場合には、遊技者は、報知画像に基づいて昇格再遊技役を入賞させて、遊技状態をRT1作動状態からより有利なRT2作動状態へ移行させることができる。
【0220】
なお、演出制御手段540により表示される報知演出画像は、これに限られるものではなく、例えば、役抽選で当選した役に対応した図柄を報知する演出も考えられ、特に、所定のリールで表示すべき図柄が、3つの図柄のうちの何れか1つの場合(所謂三択の場合)に、該当する図柄を報知する演出も考えられる。その他の任意の報知演出を実施することが考えられる。
【0221】
(実施時間の異なるフリーズ演出を実施するためのその他の実施形態の説明)
次に、実施時間の異なるフリーズ演出を実施するための制御処理に関するその他の実施形態の説明を、
図39から
図47を用いて行なう。以下の実施形態については、
図8のリール変動、停止サブルーチンと同様に、スタートスイッチの操作時にフリーズ演出を行なう場合を示し、その場合における、実施時間の異なるフリーズ演出を実施するための様々な制御処理を示す。
【0222】
<実施時間の異なるフリーズ演出を実施するためのその他の実施形態における第1の実施形態の説明>
<
図39のスタート時フリーズ制御サブルーチンの説明>
はじめに、実施時間の異なるフリーズ演出を実施するための制御処理に関するその他の実施形態において、その第1の実施形態のスタート時フリーズ制御サブルーチンの説明を、
図39のフローチャートを用いて行なう。
本サブルーチンは、
図8のリール変動、停止サブルーチンのステップ101の制御処理に相当する。本サブルーチンでは、単位時間Tだけ実施される単位フリーズ演出を実施中に、次の単位フリーズ演出を実施するか否か定めるフリーズ継続抽選処理を行なって、次の単位フリーズ演出を実施すると決定した場合には、実施中の単位フリーズ演出終了後に次の単位フリーズ演出を開始して、フリーズ継続抽選処理で次の単位フリーズ演出を実施しないと決定するまで、単位フリーズ演出を繰り返し行なう制御処理を行なう。
【0223】
図39において、はじめに、パラメータFRZの値が0より大きいか否か判断する(ステップS1000)。この判断で、FRZの値が0以下である(NO)と判別したときには、そのまま本サブルーチンを終了する。
ステップS1000の判断で、もし、FRZの値が0より大きい(YES)と判別したときには、タイマーをオンにして(ステップS1002)、次に、単位フリーズ演出信号を副制御回路200へ送信して(ステップS1004)、ステップS1006へ進む。ステップS1004で副制御回路200へ送信した単位フリーズ演出信号は、フリーズ対応演出制御サブルーチンで、単位フリーズ演出に対応した演出画像の表示を開始するために用いられる(
図40参照)。
【0224】
ステップS1006では、ROM208から単位フリーズ継続抽選テーブルを読み出して、乱数発生器を用いて乱数を発生させて単位フリーズ継続抽選処理を行なう。ただし、これに限られるものではなく、コンピュータによりソフト乱数を発生させて抽選処理を行なうこともできる。
ここで、単位フリーズ継続抽選テーブルの実施例を
図46に示す。
図46の単位フリーズ継続抽選テーブルでは、当選の確率が1/2で、はずれの確率が1/2になっている。
【0225】
ステップS1006に引き続いて、タイマーが示す経過時間において、単位時間T(例えば、2秒)が経過したか否か判断する(ステップS1008)。つまり、単位時間Tだけ実施する単位フリーズ演出が終了したか否か判断する。ステップS1008の判断で、もし、フリーズ時間Tが経過していない(NO)と判別したときには、ステップS1008の判断処理を繰り返す。つまり、単位時間Tが経過するまで以降の制御処理が一時停止状態になり、スタートスイッチの操作にもかかわらず、リールが停止した状態が継続する(つまりフリーズ演出が継続する)。なお、単位時間Tとして2秒を例示してあるが、これに限られるものではなく、その他の任意の時間を適用することができる。また、抽選処理で単位時間Tを定めることもできる。
【0226】
ステップS1008の判断で、もし、単位時間Tが経過した(YES)と判別したときには、タイマーをオフにして(ステップS1010)、次に、ステップS1006のフリーズ継続抽選処理で当選したか否か判断する(ステップS1012)。この判断で、もし、フリーズ継続抽選処理で当選した(YES)と判別したときには、ステップS1002に戻り、ステップS1002からステップS1012の制御処理を繰り返す。この制御処理により、更に単位時間Tの単位フリーズ演出が行なわれる。また、この間に実施されるフリーズ継続抽選処理で当選した場合には、更に単位時間Tの単位フリーズ演出が行なわれる。このようにして、フリーズ継続抽選処理ではずれとなる、つまり、次の単位フリーズ演出を実施しないと決定するまで、単位時間Tの単位フリーズ演出を繰り返し行なう制御処理を行なう。
【0227】
ステップS1012の判断で、もし、フリーズ継続抽選処理ではずれである(NO)と判別したときには、パラメータFRZの値に0をインプットして初期化し(ステップS1014)、次に、フリーズ終了信号を副制御回路200へ送信して(ステップS1016)、ステップS1018へ進む。ステップS1016で副制御回路200へ送信したフリーズ終了信号は、フリーズ対応演出制御サブルーチンにおいて、単位フリーズ演出に対応した演出画像の表示を終了するために用いる(
図40参照)。
ステップS1018では、フリーズ情報信号を副制御回路200へ送信する(ステップS1018)。ステップS1018で副制御回路200へ送信したフリーズ情報信号は、報知画像表示回数加算サブルーチンの制御処理に用いられる(
図22参照)。なお、フリーズ情報信号には、パラメータFRZの値の情報も含まれる。
【0228】
ステップS1018に引き続いて、有効フリーズ時間を検出する(ステップS1020)。この有効フリーズ時間は、報知画像の表示回数を定める時間であって、実際に操作手段の機能が停止した時間と一致する場合もあるし、実際のフリーズ時間の一部が有効フリーズ時間となる場合もある。そして、この有効フリーズ時間の情報を副制御回路200へ送信して(ステップS1022)、本サブルーチンを終了する。ステップS1022で副制御回路200へ送信した有効フリーズ時間の情報は、報知画像表示回数加算サブルーチンの制御処理に用いられる(
図22参照)。
【0229】
<
図40のフリーズ対応演出制御サブルーチンの説明>
次に、
図39のステップS1004で副制御回路200へ送信した単位フリーズ演出信号に基づいて、副制御回路200の演出制御手段540により、単位フリーズ演出に対応した演出画像を表示する制御処理について、
図40のフリーズ対応演出制御サブルーチンを用いて説明する。
図40において、まず、主制御回路100から単位フリーズ演出信号を受信したか否か判断する(ステップS1050)。この判断で、もし、単位フリーズ演出信号を受信していない(NO)と判別したときには、そのまま本サブルーチンを終了する。なお、本サブルーチンは、所定のインターバルで起動されており、単位フリーズ演出信号の受信を速やかに判定できるようになっている。
【0230】
ステップS1050の判断で、もし、単位フリーズ演出信号を受信した(YES)と判別したときには、次に、ROM208から画像データを読み出して、単位フリーズ演出に対応した演出画像を表示装置70に表示する(ステップS1052)。そして、次の単位フリーズ演出信号を受信したか否か判断する(ステップS1054)。この判断で、もし、単位フリーズ演出信号を受信していない(NO)と判別したときには、次に、主制御回路100からフリーズ終了信号を受信したか否か判断する(ステップS1056)。
この判断で、もし、フリーズ終了信号を受信していない(NO)と判別したときには、表示中の演出画像を継続して(ステップS1058)、ステップS1054へ戻り、ステップS1054からS1058の制御処理を繰り返す。
【0231】
この制御処理によって、主制御回路100からフリーズ終了信号を受信するまで、単位フリーズ演出信号を受信するたびに、単位フリーズ演出に対応した演出画像を繰り返して表示するようになっている。
ステップS1056の判断で、もし、フリーズ終了信号を受信した(YES)と判別したときには、表示していた演出画像を消去して(ステップS1060)、本サブルーチンを終了する。
【0232】
以上のように、本実施形態では、単位フリーズ継続抽選処理で次の単位フリーズ演出を実施すると決定した場合には、実施中の単位フリーズ演出終了後に次の単位フリーズ演出を開始して、この抽選処理で次の単位フリーズ演出を実施しないと決定するまで、単位フリーズ演出を繰り返し行なう。よって、1つまたは限られた数の単位フリーズ演出を記憶するだけで、単位フリーズ継続抽選処理の結果に応じて、様々な実施時間のフリーズ演出を実現することができる。
よって、フリーズ演出の実施時間について、記憶容量が限られていても、様々な実施時間を有する多彩なフリーズ演出を実現できるので、遊技を継続してもフリーズ演出に飽きることなく、遊技者のフリーズ演出及び遊技に対する関心を高め、それを持続させることが期待できる。
【0233】
本実施形態では、抽選処理に基づいて、次の単位フリーズ演出を実施するか否か定めているが、これに限られるものではなく、例えば、遊技状態や、役抽選の結果や、リール停止操作による表示図柄や、遊技者が行なった何らかの操作の結果等に基づいて定めることもでき、これを「単位フリーズ演出決定処理」と称する場合もある。
本実施態様では、実施されるフリーズ演出の実施時間に対応し、かつ実施される個々の単位フリーズ演出に適合した内容の演出画像を表示できるので、遊技を継続してもフリーズ演出に飽きることなく、遊技者のフリーズ演出及び遊技に対する関心を高め、それを持続させることが期待できる。
本実施形態では、有効フリーズ時間に応じた実施回数だけ、遊技者が高い関心を示す報知演出が実施されるので、遊技者はどれぐらいフリーズ演出が継続するか注視するようになり、遊技者のフリーズ演出、延いては遊技に対する関心を高めることが期待できる。
【0234】
<実施時間の異なるフリーズ演出を実施するためのその他の実施形態における第2の実施形態の説明>
<
図41のスタート時フリーズ制御サブルーチンの説明>
次に、実施時間の異なるフリーズ演出を実施するための制御処理に関するその他の実施形態において、その第2の実施形態のスタート時フリーズ制御サブルーチンの説明を、
図41のフローチャートを用いて行なう。
本サブルーチンも、
図8のリール変動、停止サブルーチンのステップ101の制御処理に相当する。
図39のフローチャートにおいては、フリーズ継続抽選処理で当選した場合に、同じ単位フリーズ演出を繰り返すようになっているが、本サブルーチンでは、フリーズ継続抽選処理で当選した場合に、同じ単位フリーズ演出を繰り返すのではなく、単位フリーズ選択抽選処理によって選択された実施態様の異なる単位フリーズ演出を実施できるようになっている。
【0235】
図41において、はじめに、パラメータFRZの値が0より大きいか否か判断する(ステップS1100)。この判断で、FRZの値が0以下である(NO)と判別したときには、そのまま本サブルーチンを終了する。
ステップS1100の判断で、もし、FRZの値が0より大きい(YES)と判別したときには、タイマーをオンにして(ステップS1102)、次に、ROM208から単位フリーズ選択抽選テーブルを読み出して、乱数発生器を用いて乱数を発生させて単位フリーズ選択抽選処理を行なう(ステップS1104)。ただし、これに限られるものではなく、コンピュータによりソフト乱数を発生させて抽選処理を行なうこともできる。
【0236】
ここで、単位フリーズ選択抽選テーブルの実施例を
図47に示す。
図47の単位フリーズ選択抽選テーブルでは、パラメータFRZ=1、2、3、4、5が設定され、それぞれの当選確率が1/5となっている。
FRZ=1に当選した場合には、単位フリーズ時間T1=1秒で、リールの停止状態が維持される動作パターンを有する単位フリーズ演出が行なわれる。FRZ=2に当選した場合には、単位フリーズ時間T1=2秒で、リールの停止状態が維持される動作パターンを有する単位フリーズ演出が行なわれる。FRZ=3に当選した場合には、単位フリーズ時間T1=3秒で、リールの停止状態が維持される動作パターンを有する単位フリーズ演出が行なわれる。
【0237】
FRZ=4に当選した場合には、単位フリーズ時間T=2秒で、単位フリーズ演出開始後、時間T4A(1秒)経過までリールを正回転状態にする動作パターンと、その後、フリーズ時間T(2秒)経過までリールを停止状態にする動作パターンとを有するフリーズ演出を行なう。
FRZ=5に当選した場合には、単位フリーズ時間T=3秒で、単位フリーズ演出開始後、時間T5A(1秒)経過までリールを逆回転状態にする動作パターンと、その後、フリーズ時間T5B(2秒)経過までリールを正回転状態にする動作パターンと、その後、フリーズ時間T(3秒)経過までリールを停止状態にする動作パターンとを有するフリーズ演出を行なう。
【0238】
ステップS1104に引き続いて、ステップS1104の単位フリーズ選択抽選処理の結果に対応したFRZの値をRAM110に記憶し(ステップS1106)、次に、単位フリーズ演出信号を、その当選順とともに副制御回路200へ送信して(ステップS1108)、ステップS1110へ進む。なお、この単位フリーズ演出信号には、FRZの値に関する情報も含まれる。ステップS1108で副制御回路200へ送信した単位フリーズ演出信号は、フリーズ対応演出制御サブルーチンで、単位フリーズ演出に対応した演出画像の表示を行なうために用いられる(
図43参照)。
ステップS1110では、フリーズ実施サブルーチンが行なわれ(ステップS1110)、単位フリーズ選択抽選処理で選択されたFRZの値に対応した単位フリーズ演出を行なう。なお、フリーズ実施サブルーチンの更に詳細な説明は、
図42を用いて後述する。
【0239】
ステップS1110に引き続いて、単位フリーズ継続抽選処理を行なって(ステップS1112)、次に、タイマーをオフにして(ステップS1114)、ステップS1116へ進む。ここで、ステップS1112の単位フリーズ継続抽選処理は、
図39のステップS1006に示す単位フリーズ継続抽選処理と同様であり、更なる説明は省略する。
ステップS1116では、ステップS1012のフリーズ継続抽選処理で当選したか否か判断する(ステップS1016)。この判断で、もし、フリーズ継続抽選処理で当選した(YES)と判別したときには、ステップS1102に戻り、ステップS1102からS1116の制御処理を繰り返す。この制御処理により、単位フリーズ選択抽選処理で定められたFRZに対応した単位フリーズ演出が行なわれる。この間に、単位フリーズ選択抽選処理及び単位フリーズ継続抽選処理が行なわれ、単位フリーズ継続抽選処理で当選した場合には、単位フリーズ選択抽選処理で定められたFRZに対応した単位フリーズ演出が行なわれる。このようにして、単位フリーズ継続抽選処理ではずれとなる、つまり、次の単位フリーズ演出を実施しないと決定するまで、FRZの値に対応した様々な態様の単位フリーズ演出を繰り返し行なうことができる。
【0240】
ステップS1116の判断で、もし、単位フリーズ継続抽選処理ではずれである(NO)と判別したときには、パラメータFRZの値に0をインプットして初期化し(ステップS1118)、次に、フリーズ終了信号を副制御回路200へ送信して(ステップS1120)、ステップS1122へ進む。ステップS1120で副制御回路200へ送信したフリーズ終了信号は、フリーズ対応演出制御サブルーチンにおいて、単位フリーズ演出に対応した演出画像の表示を終了するために用いる(
図43参照)。
ステップS1122では、フリーズ情報信号を副制御回路200へ送信する(ステップS1122)。ステップS1122で副制御回路200へ送信したフリーズ情報信号は、報知画像表示回数加算サブルーチンの制御処理に用いられる(
図22参照)。なお、フリーズ情報信号には、パラメータFRZの値の情報も含まれる。
【0241】
ステップS1122に引き続いて、有効フリーズ時間を検出する(ステップS1124)。この有効フリーズ時間は、報知画像の表示回数を定める時間であって、実際に操作手段の機能が停止した時間と一致する場合もあるし、実際のフリーズ時間の一部が有効フリーズ時間となる場合もある。そして、この有効フリーズ時間の情報を副制御回路200へ送信して(ステップS1126)、本サブルーチンを終了する。ステップS1126で副制御回路200へ送信した有効フリーズ時間の情報は、報知画像表示回数加算サブルーチンの制御処理に用いられる(
図22参照)。
【0242】
<<
図42のフリーズ実施サブルーチンの説明>>
次に、
図41のスタート時フリーズ制御サブルーチンのステップS1110の制御処理であるフリーズ実施サブルーチンの説明を、
図42のフローチャートを用いて行なう。
【0243】
図42において、まず、パラメータFRZの値が0より大きいか否か判断する(ステップS1200)。この判断で、FRZの値が0以下である(NO)と判別したときには、そのまま本サブルーチンを終了する。
ステップS1200の判断で、もし、FRZの値が0より大きい(YES)と判別したときには、次に、FRZの値が1から3の何れかの値であるか否か判断する(S1202)。この判断で、もし、FRZの値が1から3の何れかの値である(YES)と判別したときには、リールの停止状態を継続して(ステップS1204)、ステップS1224へ進む。
【0244】
ステップS1202の判断で、もし、FRZの値が1から3の何れの値でもない(NO)と判別したときには、次に、FRZの値が4であるか否か判断する(S1206)。この判断で、もし、FRZの値が4である(YES)と判別したときには、リールを正回転させる制御処理を行ない(ステップS1208)、次に、タイマーが示す経過時間において、フリーズ時間T4A(例えば、1秒)が経過したか否か判断する(ステップS1210)。この判断で、もし、フリーズ時間T4Aが経過していない(NO)と判別したときには、ステップS1210の判断処理を繰り返す。つまり、フリーズ時間T4Aが経過するまで以降の制御処理が一時停止状態になり、リールが正回転した状態が継続する。
ステップS1210の判断で、もし、フリーズ時間T4Aが経過した(YES)と判別したときには、正回転しているリールを停止させる制御処理を行なって(ステップS1212)、ステップS1224へ進む。この制御処理により、後述するステップS1224の判断で、フリーズ時間Tが経過したと判断するまで、リールは停止した状態を維持する。
【0245】
ステップS1206の判断で、もし、FRZの値が4でない(NO)と判別したときには、FRZの値が5であると判断して、リールを逆回転させる制御処理を行ない(ステップS1214)、次に、タイマーが示す経過時間において、フリーズ時間T5A(例えば、1秒)が経過したか否か判断する(ステップS1216)。この判断で、もし、フリーズ時間T5Aが経過していない(NO)と判別したときには、ステップS1216の判断処理を繰り返す。つまり、フリーズ時間T5Aが経過するまで以降の制御処理が一時停止状態になり、リールが逆回転した状態が継続する。
【0246】
ステップS1216の判断で、もし、フリーズ時間T5Aが経過した(YES)と判別したときには、逆正回転しているリールを正回転させる制御処理を行なって(ステップS1218)、次に、タイマーが示す経過時間において、フリーズ時間T5B(例えば、2秒)が経過したか否か判断する(ステップS1220)。この判断で、もし、フリーズ時間T5Bが経過していない(NO)と判別したときには、ステップS1220の判断処理を繰り返す。つまり、フリーズ時間T5Bが経過するまで以降の制御処理が一時停止状態になり、リールが正回転した状態が継続する。
【0247】
ステップS1220の判断で、もし、フリーズ時間T5Bが経過した(YES)と判別したときには、正回転しているリールを停止させる制御処理を行なって(ステップS1222)、ステップS1224へ進む。この制御処理により、後述するステップS1224の判断で、フリーズ時間Tが経過したと判断するまで、リールは停止した状態を維持する。
【0248】
ステップS1224では、タイマーが示す経過時間において、フリーズ時間T(例えば、2秒または3秒)が経過したか否か判断する(ステップS1224)。この判断で、もし、フリーズ時間Tが経過していない(NO)と判別したときには、ステップS1224の判断処理を繰り返す。つまり、フリーズ時間Tが経過するまで以降の制御処理が一時停止状態になり、リールが停止した状態が継続する。ステップS1224の判断で、もし、フリーズ時間Tが経過した(YES)と判別したときには、本サブルーチンを終了する。
本サブルーチン終了後、
図41のスタート時フリーズ制御サブルーチンの残りの制御処理を行ない、
図8のリール変動、停止サブルーチンのステップS104によりリールの回転が開始し、遊技者は、フリーズ演出が終了したことを認識する。
【0249】
なお、
図39から
図42では、スタートスイッチ操作時において、様々な実施時間のフリーズ演出を行なう制御処理を示しているが、同様に、
図11のステップS110の制御処理に適用することも可能であり、リール停止操作時において、単位フリーズ継続抽選処理を行なって、様々な実施時間のフリーズ演出を行なうこともできる。
【0250】
<
図43のフリーズ対応演出制御サブルーチンの説明>
次に、
図41のステップS1108で副制御回路200へ送信した単位フリーズ演出信号に基づいて、副制御回路200の演出制御手段540により、単位フリーズ演出に対応した演出画像を表示する制御処理について、
図43のフリーズ対応演出制御サブルーチンを用いて説明する。
図43において、まず、主制御回路100から単位フリーズ演出信号を受信したか否か判断する(ステップS1250)。この判断で、もし、単位フリーズ演出信号を受信していない(NO)と判別したときには、そのまま本サブルーチンを終了する。なお、本サブルーチンは、所定のインターバルで起動されており、単位フリーズ演出信号の受信を速やかに判定できるようになっている。
【0251】
ステップS1250の判断で、もし、単位フリーズ演出信号を受信した(YES)と判別したときには、次に、単位フリーズ演出信号に含まれるFRZの値の情報に基づいて、ROM208から画像データを読み出して、単位フリーズ演出のFRZの値に対応した演出画像を表示装置70に表示する(ステップS1252)。そして、次の単位フリーズ演出信号を受信したか否か判断する(ステップS1254)。この判断で、もし、単位フリーズ演出信号を受信していない(NO)と判別したときには、次に、主制御回路100からフリーズ終了信号を受信したか否か判断する(ステップS1256)。
この判断で、もし、フリーズ終了信号を受信していない(NO)と判別したときには、表示中の演出画像を継続して(ステップS1258)、ステップS1254へ戻り、ステップS1254からS1258の制御処理を繰り返す。
【0252】
この制御処理によって、主制御回路100からフリーズ終了信号を受信するまで、単位フリーズ演出信号を受信するごとに、単位フリーズ選択抽選処理で定められたFRZに対応した演出画像を繰り返し表示することができる。
ステップS1256の判断で、もし、フリーズ終了信号を受信した(YES)と判別したときには、表示していた演出画像を消去して(ステップS1260)、本サブルーチンを終了する。
【0253】
以上のように、本実施形態では、単位フリーズ演出として、異なる動作パターンの組み合わせを有する実施態様の異なる複数の単位フリーズ演出があるので、単位フリーズ演出選択抽選処理の結果により、実施態様の異なる多彩な単位フリーズ演出の組み合わせが実現できる。よって、記憶容量が限られていても、様々な実施態様を有する多彩なフリーズ演出を実現できるので、遊技を継続してもフリーズ演出に飽きることなく、遊技者のフリーズ演出及び遊技に対する関心を高め、それを持続させることが期待できる。
【0254】
また、本実施形態では、フリーズ演出の実施時間に対応し、かつ実施される個々の単位フリーズ演出に適合した内容の演画像を表示できるので、遊技を継続してもフリーズ演出に飽きることなく、遊技者のフリーズ演出及び遊技に対する関心を高め、それを持続させることが期待できる。
【0255】
更に、本実施形態では、有効フリーズ時間に応じた実施回数だけ、遊技者が高い関心を示す報知演出が実施されるので、遊技者はどれぐらいフリーズ演出が継続するか注視するようになり、遊技者のフリーズ演出、延いては遊技に対する関心を高めることが期待できる。
【0256】
<実施時間の異なるフリーズ演出を実施するためのその他の実施形態における第3の実施形態の説明>
<
図44のスタート時フリーズ制御サブルーチンの説明>
次に、実施時間の異なるフリーズ演出を実施するための制御処理に関するその他の実施形態において、その第3の実施形態のスタート時フリーズ制御サブルーチンの説明を、
図44のフローチャートを用いて行なう。
本サブルーチンも、
図8のリール変動、停止サブルーチンのステップ101の制御処理に相当する。
図44のフローチャートにおいては、フリーズ演出を実施する前に、単位フリーズ実施抽選処理を複数回数、実施可能である。つまり、単位フリーズ実施抽選処理で次の単位フリーズ演出を実施しないと決定するまで、単位フリーズ実施抽選処理を繰り返し行なって、単位フリーズ実施抽選処理で実施が決定された回数だけ単位フリーズ演出を行なう制御処理を行なう。
【0257】
図44において、はじめに、パラメータFRZの値が0より大きいか否か判断する(ステップS1300)。この判断で、FRZの値が0以下である(NO)と判別したときには、そのまま本サブルーチンを終了する。
【0258】
ステップS1300の判断で、もし、FRZの値が0より大きい(YES)と判別したときには、カウンタNの値に1をインプットして(ステップS1302)、ROM208から単位フリーズ実施抽選テーブルを読み出して、乱数発生器を用いて乱数を発生させて単位フリーズ実施抽選処理を行なう。ただし、これに限られるものではなく、コンピュータによりソフト乱数を発生させて抽選処理を行なうこともできる。
ここで、単位フリーズ実施抽選テーブルとしては、
図46に示す単位フリーズ継続抽選テーブルと同様な抽選テーブルを用いることができ、当選の確率が1/2で、はずれの確率が1/2になっている。
【0259】
ステップS1304に引き続いて、ステップS1304の単位フリーズ実施抽選処理の結果、当選であるか否か判断する(ステップS1306)。この判断で、もし、単位フリーズ実施抽選処理で当選している(YES)と判別したときには、単位フリーズ選択抽選処理を行なって(ステップS1308)、ステップS1310へ進む。この単位フリーズ選択抽選処理は、
図41のステップS1104の抽選処理と同様であり、
図47の単位フリーズ選択抽選テーブルを用いて抽選処理を行なう。この単位フリーズ選択抽選処理については、既に説明しているので、更なる説明は省略する。
【0260】
ステップS1310では、単位フリーズ選択抽選処理の結果に対応したFRZの値をNの値と対応させてRAM210に記憶し(ステップS1310)、カウンタNに1を加える制御処理を行なって(ステップS1312)、ステップS1304へ戻る。よって、ステップS1306の判断で、単位フリーズ実施抽選処理の結果がはずれであると判別するまで、ステップS1304からS1312の制御処理を繰り返し、様々な動作パターンの組み合わせを有する態様の異なるN個の単位フリーズ演出を選択できる。
【0261】
ステップS1306の判断で、もし、単位フリーズ実施抽選処理ではずれである(NO)と判別したときには、MMAXの値にNをインプットし(ステップS1314)、次に、NMAX個の単位フリーズ演出信号を、選択順(1〜NMXの順)、FRZの値の情報とともに副制御回路200へ送信する(ステップS1316)。ステップS1316で副制御回路200へ送信した単位フリーズ演出信号は、フリーズ対応演出制御サブルーチンで、単位フリーズ演出に対応した演出画像を表示するための制御処理に用いられる(
図45参照)。
ステップS1316に引き続いて、カウンタNに1をインプットして(ステップS1318)、タイマーをオンにして(ステップS1320)、次に、フリーズ実施サブルーチンを行なう(ステップS1322)。このフリーズ実施サブルーチンの制御処理は、
図42のフローチャートに示される制御処理と同様である。よって、
図42のフローチャートの説明は、既に行なっているので、更なる説明は省略する。
【0262】
ステップS1322に引き続いて、カウンタNに1を加える制御処理を行ない(ステップS1324)、タイマーをオフにする制御処理を行なう(ステップS1326)。次に、カウンタNの値がNMAXより大きいか否か判断する(ステップS1328)。この判断で、もし、カウンタNの値がNMAX以下である(NO)と判別したときには、ステップS1320へ戻り、ステップS1320からステップS1328の制御処理を繰り返す。この制御処理により、単位フリーズ実施抽選処で当選となって、単位フリーズ選択抽選処理でFRZの値が選択されたN=1からNMXまでの単位フリーズ演出を実施することができる。
【0263】
ステップS1328の判断で、もし、カウンタNの値がNMAXより大きい(YES)と判別したときには、パラメータFRZの値に0をインプットして初期化し(ステップS1330)、次に、フリーズ情報信号を副制御回路200へ送信する(ステップS1332)。ステップS1332で副制御回路200へ送信したフリーズ情報信号は、報知画像表示回数加算サブルーチンの制御処理に用いられる(
図22参照)。なお、フリーズ情報信号には、パラメータFRZの値の情報も含まれる。
【0264】
ステップS1332に引き続いて、有効フリーズ時間を検出する(ステップS1334)。この有効フリーズ時間は、報知画像の表示回数を定める時間であって、実際に操作手段の機能が停止した時間と一致する場合もあるし、実際のフリーズ時間の一部が有効フリーズ時間となる場合もある。そして、この有効フリーズ時間の情報を副制御回路200へ送信して(ステップS1336)、本サブルーチンを終了する。ステップS1336で副制御回路200へ送信した有効フリーズ時間の情報は、報知画像表示回数加算サブルーチンの制御処理に用いられる(
図22参照)。
【0265】
<
図45のフリーズ対応演出制御サブルーチンの説明>
次に、
図44のステップS1316で副制御回路200へ送信した1〜NAX番目の単位フリーズ演出信号に基づいて、副制御回路200の演出制御手段540により、NMAX個の個々の単位フリーズ演出に対応した演出画像を表示する制御処理について、
図45のフリーズ対応演出制御サブルーチンを用いて説明する。
図45において、まず、主制御回路100から単位フリーズ演出信号を受信したか否か判断する(ステップS1350)。この判断で、もし、単位フリーズ演出信号を受信していない(NO)と判別したときには、そのまま本サブルーチンを終了する。なお、本サブルーチンは、所定のインターバルで起動されており、単位フリーズ演出信号の受信を速やかに判定できるようになっている。
【0266】
ステップS1350の判断で、もし、単位フリーズ演出信号を受信した(YES)と判別したときには、カウンタNの値に1をインプットして(ステップS1352)、タイマーをオンにする(ステップS1354)。次に、単位フリーズ信号に含まれる選択順の情報に基づいて、N番目の単位フリーズ演出のFRZの値に対応した演出画像を表示装置70に表示する(ステップS1356)。
そして、タイマーが示す経過時間において、単位時間T(N)が経過したか否か判断する(ステップS1358)。ここで、単位時間T(N)は、N番目の単位フリーズ演出の実施時間と一致する。ステップS1358の判断で、もし、単位時間T(N)が経過していない(NO)と判別したときには、ステップS1358の判断処理を繰り返す。つまり、単位時間T(N)が経過するまで、N番目の単位フリーズ演出に対応した演出画像の表示が継続する。
【0267】
ステップS1358の判断で、もし、単位時間T(N)が経過した(YES)と判別したときには、カウンタNに1を加える制御処理を行ない(ステップS1360)、タイマーをオフにする制御処理を行なう(ステップS1362)。次に、カウンタNの値がNMAXより大きいか否か判断する(ステップS1364)。この判断で、もし、カウンタNの値がNMAX以下である(NO)と判別したときには、ステップS1354へ戻り、ステップS1354からステップS1364の制御処理を繰り返す。この制御処理により、1〜NMAX番目までの単位フリーズ演出に対応した演出画像を表示することができる。
ステップS1364の判断で、もし、カウンタNの値がNMAXより大きい(YES)と判別したときには、表示していた演出画像を消去して(ステップS1366)、本サブルーチンを終了する。
【0268】
以上のように、本実施形態では、1つまたは限られた数の単位フリーズ演出を記憶するだけで、単位フリーズ演出決定処理の結果に応じて、様々な実施時間のフリーズ演出を実現することができる。よって、フリーズ演出の実施時間について、記憶容量が限られていても、様々な実施時間を有する多彩なフリーズ演出を実現できるので、遊技を継続してもフリーズ演出に飽きることなく、遊技者のフリーズ演出及び遊技に対する関心を高め、それを持続させることが期待できる。
更に、フリーズ演出の開始前に、予め、実施予定の一連の単位フリーズ演出が定められるので、これに合わせて、連続した演出やストーリー性のある演出を実現でき、遊技者にとって魅力のあるフリーズ演出を容易に実現することができる。
【0269】
なお、本実施形態では、フリーズ演出を開始する前に、単位フリーズ演出実施抽選処理を行なって、この抽選処理で次の単位フリーズ演出を実施しないと決定するまで繰り返し行なうようになっているが、これに限られるものではなく、例えば、予め定められた回数だけ、または抽選処理等で定められた回数だけ、単位フリーズ演出実施抽選処理を行なうことも考えられる。
更に詳細に述べれば、例えば、複数の抽選回数(個々に当選確率を設定することができる)が設定された抽選回数抽選テーブルを用いて抽選処理を行ない、この抽選処理で定められた回数だけ単位フリーズ演出実施抽選処理を行なうことが考えられる。この場合には、実施する単位フリーズ演出の総数が予め定められているので、単位フリーズ演出に合わせて、副制御回路200の演出制御手段540により実施する演出についても、予めストーリー性のある演出を設定することができ、演出の数も予め定めることができるので、より少ない記憶容量でより効果的な演出を実現できる。
【0270】
また、本実施形態では、抽選処理に基づいて、次の単位フリーズ演出を実施するか否か定めているが、これに限られるものではなく、例えば、遊技状態や、役抽選の結果や、リール停止操作による表示図柄や、遊技者が行なった何らかの操作の結果等に基づいて定めることもでき、これを「単位フリーズ演出決定処理」と称する場合もある。
【0271】
本実施形態では、フリーズ演出の実施時間に対応し、かつ実施される個々の単位フリーズ演出に適合した内容の演出画像を表示できるので、遊技を継続してもフリーズ演出に飽きることなく、遊技者のフリーズ演出及び遊技に対する関心を高め、それを持続させることが期待できる。
【0272】
以上のような単位フリーズ継続(実施)抽選処理の結果に応じて、様々な実施時間のフリーズ演出を実施する制御処理は、例えば、
図8のリール変動、停止サブルーチンのステップ101の制御処理や、
図11のリール変動、停止サブルーチンのステップS110の制御処理として用いることができるので、
図22に示すような、フリーズ演出を実施する時間に対応させて報知演出画像の表示回数を定める制御処理を適用することができる。
よって、本実施形態では、有効フリーズ時間に応じた実施回数だけ、遊技者が高い関心を示す報知演出が実施されるので、遊技者はどれぐらいフリーズ演出が継続するか注視するようになり、遊技者のフリーズ演出、延いては遊技に対する関心を高めることが期待できる。
【0273】
上記においては、実施時間の異なるフリーズ演出を実施するためのその他の実施形態として、
図39から
図47を用いて第1から第3の実施形態の説明を行なった。以下においては、実施時間の異なるフリーズ演出を実施するためのその他の実施形態として、
図48から
図60を用いて、フリーズ演出実施中に遊技者が所定の操作を行なった場合にフリーズ演出の進行が変わる実施形態(第4から第6の実施形態)の説明を行なう。
【0274】
<実施時間の異なるフリーズ演出を実施するためのその他の実施形態における第4の実施形態の説明>
はじめに、
図48から
図52を用いて、実施時間の異なるフリーズ演出を実施するためのその他の実施形態の第4の実施形態の説明を行なう。
図48に、第4の実施形態のフリーズ演出の進行の概要を表わすタイムチャートを示す。このタイムチャートでは、単位フリーズ演出(1)から単位フリーズ演出(NMAX)のNMAX個の単位フリーズ演出が設定されており、一番上のタイムチャートは、各々の単位フリーズ演出がその終了時間が経過するまで実施され、終了時間経過時の単位フリーズ継続抽選処理で継続(当たり)が定められて、全ての単位フリーズ演出がフルタイムで実施された場合を示す。このような単位フリーズ演出がフルタイムで実施された場合については、上述の第1〜第3の実施形態の場合と同様である。
【0275】
この第4の実施形態においては、各単位フリーズ演出(N)(N=1〜NMAX)が操作受付不可期間TA(N)と操作受付許可期間TB(N)とに分けられており、時間的に、操作受付不可期間TA(N)、操作受付許可期間TB(N)の順に実施される。各単位フリーズ演出(N)の実施期間T(N)は、T(N)=TA(N)+TB(N)の関係を有する。また、各単位フリーズ演出(N)には、どのようなフリーズ演出を実施するかを定めるパラメータFRZ(N)が設定され、その値に応じたフリーズ演出が行なわれる。なお、FRZ(N)に対応したフリーズ演出については、
図51を用いて追って詳細に説明する。
操作受付許可期間TB(N)において、遊技者が所定の操作(例えば、スタートスイッチ50の操作、ストップスイッチ52L、C、Rの操作)を行なって主制御回路100で操作信号を受信した場合には、その時点で実施していた単位フリーズ演出(N)を終了させ、単位フリーズ継続抽選処理を行なって、次の単位フリーズ演出を継続させるか否かを定めるようになっている。
【0276】
図48の上から斜め下へ繋がるタイムチャートは、操作受付許可期間TB(N)中に操作信号を受信した場合を含む単位フリーズ演出の進行を示す。
具体的には、1番上の列では、単位フリーズ演出(1)の操作受付許可期間TB(1)中に操作信号を受信して、単位フリーズ演出(1)の実施期間T(1)が経過する前に、単位フリーズ演出(1)が途中で終了したところを示す。
上から2番目の列では、操作受付許可期間TB(1)における操作時の単位フリーズ継続抽選処理で継続(当たり)が定められて、単位フリーズ演出(2)が実施されたところを示す。この単位フリーズ演出(2)の操作受付許可期間TB(2)中には操作信号を受信せず、単位フリーズ演出(2)の実施時間T(2)が経過するまで、単位フリーズ演出(2)が実施されたところを示す。
【0277】
上から3番目の列では、単位フリーズ演出(2)の実施期間T(2)経過時の単位フリーズ継続抽選処理で継続(当たり)が定められて、単位フリーズ演出(3)が実施されたところを示す。そして、単位フリーズ演出(3)の操作受付許可期間TB(3)中に操作信号を受信して、単位フリーズ演出(3)の実施期間T(3)が経過する前に、単位フリーズ演出(3)が途中で終了したところを示す。
【0278】
上から4番目の列では、操作受付許可期間TB(3)における操作時の単位フリーズ継続抽選処理で継続(当たり)が定められて、単位フリーズ演出(4)が実施されたところを示す。そして、単位フリーズ演出(4)の操作受付許可期間TB(4)中に操作信号を受信して、単位フリーズ演出(4)の実施期間T(4)が経過する前に、単位フリーズ演出(4)が途中で終了したところを示す。
【0279】
上から5番目の列では、操作受付許可期間TB(4)における操作時の単位フリーズ継続抽選処理で非継続(はずれ)が定められて、単位フリーズ演出が終了したところを示す。本実施形態では、1番上のタイムチャートに示すような全ての単位フリーズ演出がフルタイムで実施された場合の所要時間(T(1)+T(2)+・・・T(N))が経過するまで、時間調整用の演出を行なうようになっている。具体的には、実際に行なった有効フリーズ期間を算出し、調整期間TCHOSEI(=所要時間(T(1)+T(2)+・・・T(N))− 有効フリーズ時間)だけ、所定の演出を行なうようになっている。本実施形態においては、副制御回路200により画像と音声で時間調整用の演出を行なうようになっているが(
図52のステップS2264、S2266参照)、これに限られるものではなく、例えば、主制御回路100により所定のフリーズ演出で時間調整用の演出を行なうこともできる。
【0280】
次に、
図49〜
図52のフローチャートを用いて、
図48に示す単位フリーズ演出を実施するための制御処理の詳細な説明を行なう。
はじめに、
図49に示すスタート時フリーズ制御サブルーチンの説明を行なう。本サブルーチンは、
図8のリール変動、停止サブルーチンのステップ101の制御処理に相当する。
【0281】
<
図49のスタート時フリーズ制御サブルーチンの説明>
図49において、はじめに、パラメータFRZの値が0より大きいか否か判断する(ステップS2000)。ここで、パラメータFRZは、フリーズ演出を行なうか否かを定めるパラメータであって、初期値として0がインプットされており、所定のフリーズ実施要件を達成したとき(例えば、リール停止操作で特定図柄が表示されたとき)に、FRZの値として1をインプットするようになっている(
図10参照)。なお、
図9のステップS182のフリーズ抽選処理では、その値として0〜3の値が定められるようになっているが、本実施形態では、どのような単位フリーズ演出を行なうかは、単位フリーズ演出データ抽選処理(ステップS2004参照)において定めるので、FRZの値としては、1(実施)または0(不実施)のみでよい。
【0282】
ステップ2000この判断で、FRZの値が0以下である(NO)と判別したときには、そのまま本サブルーチンを終了する。
ステップS2000の判断で、もし、FRZの値が0より大きい(YES)と判別したときには、カウンタNの値に1をインプットして(ステップS2002)、次に、ROM208から単位フリーズ演出データ抽選テーブルを読み出して、単位フリーズ演出データ抽選処理を行なう(ステップS2004)。
【0283】
ここで、
図57に単位フリーズ演出データ抽選テーブルの実施例を示す。
図57の抽選テーブルでは、抽選番号1から8の8つの単位フリーズ演出データの組み合わせが設定されており、各々の組み合わせが選択される確率が1/8になっている。また、各々の単位フリーズ演出データの組み合わせには、FRZ(N)の値、操作受付不可期間TA(N)の値(秒数)、操作受付許可期間TB(N)の値(秒数)、及び単位フリーズ(N)の演出実施期間T(N)の値(秒数)が定められている。ただし、T(N)=TA(N)+TB(N)の関係を有する。
後述するように、FRZ(N)の値が1の場合にはリール停止を継続し、FRZ(N)の値が2の場合にはリールを逆回転させ、FRZ(N)の値が3の場合にはリールを間欠正回転させ、FRZ(N)の値が4の場合にはリールの正逆回転を繰り返すようにフリーズ演出を行なう(
図51参照)。
【0284】
例えば、単位フリーズ演出データ抽選処理で抽選番号1が選択された場合には、最大で3秒間リールの停止が継続する単位フリーズ演出が実施され、そのときの操作受付不可期間TA(N)が2秒、操作受付許可期間TB(N)が1秒になっている。また、単位フリーズ演出データ抽選処理で抽選番号6が選択された場合には、最大で5秒間リールを間欠正回転させる単位フリーズ演出が実施され、そのときの操作受付不可期間TA(N)が2.5秒、操作受付許可期間TB(N)が2.5秒になっている。
【0285】
ステップS2004では、単位フリーズ演出データ抽選処理で定められた単位フリーズ演出データ(FRZ(N)、TA(N)、TB(N)、T(N))をRAM210に記憶する。なお、最初の単位フリーズ演出(1)は、継続抽選処理を行なうことなく必ず実施するようになっている。
ステップS2004に引き続き、タイマーをオンにして(ステップS2006)、次に、上述の単位フリーズ演出データを含む単位フリーズ演出信号を副制御回路200へ送信して(ステップS2008)、ステップS2010へ進む。ステップS2008で副制御回路200へ送信した単位フリーズ演出信号は、フリーズ対応演出制御サブルーチンで、単位フリーズ演出に対応した演出画像の表示を開始するために用いられる(
図52参照)。
【0286】
次に、RAM210に記憶した単位フリーズ演出データに基づいて、フリーズ実施サブルーチンを行なって(ステップS2010)、ステップS2012へ進む。フリーズ実施サブルーチンでは、FRZ(N)の値に応じたフリーズ演出を実施する。なお、詳細な説明は
図51を用いて詳述する。また、単位フリーズ演出を実施中には、本サブルーチンとは別に、次の単位フリーズ演出を実施するか否か判断する単位フリーズ継続抽選処理を行なう(
図50参照)。
ステップS2012では、操作受付不可期間TA(N)が経過したか否か判断する(ステップS2012)。この判断で、もし、操作受付不可期間TA(N)が経過していない(NO)と判別したときには、操作受付不可期間TA(N)が経過するまで、そのまま実施中のフリーズ演出を継続する(S2014)。
【0287】
ステップS2012の判断で、もし、操作受付不可期間TA(N)が経過した(YES)と判別したときには、次に、所定の操作信号(例えば、スタートスイッチやストップスイッチ操作の信号)を受信したか否か判断する(ステップS2016)。この判断で、もし、所定の操作信号を受信していない(NO)と判別したときには、次に、単位フリーズ演出(N)の演出実施期間T(N)を経過したか否か判断する(ステップS2018)。この判断で、もし、単位フリーズ演出(N)の演出実施期間T(N)を経過していない(NO)と判別したときには、所定の操作信号を受信するまたは演出実施期間T(N)が経過するまで、ステップS2012からS2018の制御処理を繰り返して、実施中のフリーズ演出を継続する。
【0288】
ステップS2018の判断で、もし、演出実施期間T(N)が経過した(YES)と判別したときには、実施していた単位フリーズ演出を終了して、タイマーをオフにする(ステップS2020)。また、演出実施期間T(N)が経過する前であっても、ステップS2016の判断処理で、もし、所定の操作信号を受信した(YES)と判別したときには、同様に、実施していた単位フリーズ演出を終了して、タイマーをオフにする(ステップS2020)。
次に、単位フリーズ継続抽選処理(
図50参照)で継続(当選)となったか否か判断する(ステップS2022)。この判断で、もし、単位フリーズ継続抽選処理で継続(当選)となった(YES)と判別したときには、カウンタNの値に1を加える制御処理を行なって(ステップS2024)、次に、Nの値がNMAXより大きいか否か判断する(ステップS2026)。
【0289】
ここで、NMAXは単位フリーズ演出の最大実施数であり、例えば、5回〜10回の間の任意の回数を挙げることができるが、これに限られるものではない。また、NMAXの設定は行なわずに、単位フリーズ継続抽選で非継続(はずれ)となるまで、任意の回数だけ単位フリーズ演出が実施できるようにすることもできる。
ステップS2026の判断で、もし、Nの値がNMAX以下である(NO)と判別したときには、ステップSS2004に戻り、ステップS2004からS2026の制御処理を繰り返す。これにより、次の単位フリーズ演出が行なわれる。
【0290】
ステップS2026の判断で、もし、Nの値がNMAXより大きい(YES)と判別したときには、フリーズ終了信号を副制御回路200へ送信して(ステップS2027)、本サブルーチンを終了する。ステップS2027で副制御回路200へ送信したフリーズ終了信号は、フリーズ対応演出制御サブルーチンにおいて、単位フリーズ演出に対応した演出画像の表示を終了するために用いられる(
図52のステップS2155参照)。
つまり単位フリーズ演出が最大実施数だけ行なわれた場合には、更なる演出等を行なうことなく一連のフリーズ演出が終了する。
【0291】
ステップS2022の判断に戻り、もし、単位フリーズ継続抽選で非継続(はずれ)と判別したときには、パラメータFRZの値に0をインプットして初期化し、更にRAM210に記憶していた単位フリーズ演出データをクリアする(ステップS2028)。次に、単位フリーズ終了信号を副制御回路200へ送信して(ステップS2030)、ステップS2032へ進む。ステップS2032で副制御回路200へ送信した単位フリーズ終了信号は、フリーズ対応演出制御サブルーチンにおいて、単位フリーズ演出に対応した演出画像の表示を終了して、次に時間調整用の演出を開始するために用いられる(
図52のステップS2156参照)。
ステップS2032では、有効フリーズ時間を検出し(ステップS2032)、次に、この有効フリーズ時間の情報を副制御回路200へ送信して(ステップS1034)、本サブルーチンを終了する。ステップS1034で副制御回路200へ送信した有効フリーズ時間の情報は、時間調整用の演出の実施時間の算出に用いられる(
図52のステップS2262参照)。
【0292】
なお、上述の実施形態では、検出した有効フリーズ時間に対応した回数だけ報知演出(AT)の実施回数を付加するようになっているが(
図22のステップS738参照)、本実施形態では、操作受付許可期間TB(N)に所定の操作を行なうと、有効フリーズ時間が短くなるので、それによって遊技者が不利にならないような制御処理が必要である。
具体的には、有効フリーズ時間に関わらず、常に一定の報知演出(AT)の実施回数が付加されるように制御処理することや、抽選処理で付加する報知演出(AT)の実施回数を定めることも考えられる。
【0293】
<
図50の単位フリーズ継続抽選サブルーチンの説明>
次に、
図50を用いて、
図49のスタート時フリーズ制御サブルーチンにより単位フリーズ演出が実施されているときに、平行して実施される単位フリーズ継続抽選サブルーチンの詳細な説明を行なう。
図50において、まず、各単位フリーズ演出(N)が開始されたか否か判断する(ステップS2050)。この判断で、もし、単位フリーズ演出(N)が開始されていない(NO)と判別したときには、そのままこの判断処理を繰り返す。つまり、次の単位フリーズ演出(N)が開始されるまで待機状態になっている。
ステップS2050の判断で、もし、単位フリーズ演出(N)が開始された(YES)と判別したときには、次に、ROM208から単位フリーズ継続抽選テーブルを読み出して、単位フリーズ継続抽選処理を行なって(ステップS2052)、本サブルーチンを終了する。
【0294】
単位フリーズ継続抽選テーブルとしては、例えば、
図46に示す抽選テーブルを用いることができ、この場合には、当選して単位フリーズ演出が継続する確率は1/2になっている。更に、単位フリーズ継続抽選テーブルとして、
図58に示すような抽選テーブルを用いることもでき、この場合には、実施中の単位フリーズ演出(N)におけるFRZ(N)の値(つまり、どの内容のフリーズ演出を行なうか)によって、単位フリーズ演出が継続する確率が異なる。
図58の抽選テーブルでは、FRZ(N)の値が1から4と大きくなるにつれて、当選確率が低くなるように設定されている。
以上のようにして、単位フリーズ演出の実施中に単位フリーズ継続抽選処理を行ない、1つの単位フリーズ演出(N)が終了した時点で、単位フリーズ継続抽選処理の結果の判定を行なうようになっている(
図49のステップS2022参照)。
【0295】
<
図51のフリーズ実施サブルーチンの説明>
次に、
図51を用いて、
図49のスタート時フリーズ制御サブルーチンのステップS2010の制御処理であるフリーズ実施サブルーチンの詳細な説明を行なう。
図51において、まず、FRZ(N)の値が1であるか否か判断する(ステップS2100)。この判断で、もし、FRZ(N)の値が1である(YES)と判別したときには、リールの停止を継続させる制御処理を行なって(ステップS2102)、本サブルーチンを終了する。
ステップS2100の判断で、もし、FRZ(N)の値が1ではない(NO)と判別したときには、次に、FRZ(N)の値が2であるか否か判断する(ステップS2104)。この判断で、もし、FRZ(N)の値が2である(YES)と判別したときには、リールを逆回転させる制御処理を行なって(ステップS2106)、本サブルーチンを終了する。
【0296】
ステップS2104の判断で、もし、FRZ(N)の値が2ではない(NO)と判別したときには、次に、FRZ(N)の値が3であるか否か判断する(ステップS2108)。この判断で、もし、FRZ(N)の値が3である(YES)と判別したときには、リールを間欠正回転させる制御処理を行なって(ステップS2110)、本サブルーチンを終了する。
ステップS2108の判断で、もし、FRZ(N)の値が3ではない(NO)と判別したときには、FRZ(N)の値が4であると判別して、リールの正逆回転を繰り返す制御処理を行なって(ステップS2112)、本サブルーチンを終了する。
【0297】
なお、リールを用いたフリーズ演出は、上述の実施形態に限られるものではなく、例えば、フリーズ演出中のリールの停止により、あたかも所定の図柄が表示されたかのような印象を遊技者に与える制御処理も可能である。例えば、フリーズ演出中に、所定のリールであたかも図柄青7が表示されたかのような印象を遊技者に与えるには、下記のような制御処理が考えられる。
フリーズ演出を実施する前の遊技のリール停止制御で、所定のリールにおいて図柄青7を有効ライン上に停止させるリール停止制御を行なう。その後、フリーズ演出において、この停止位置から所定の回転角度だけ所定のリールを回数させる制御処理を行ない、その後、フリーズ演出開始時の角度に戻る(つまり回転角度0度となる)ようにリールを回転及び停止させることによって、遊技者にあたかも図柄青7が表示されたかのような印象を与えることができる。このとき、副制御回路200によって、図柄青7が表示されたという印象を与える演出を行なうことも有効である。
更に、この図柄青7の疑似表示に対応するように、報知演出(AT)の加算処理の結果を報知すれば、フリーズ演出における図柄青7の表示によって、特典を得ることができたという印象を遊技者に与えることができるので、遊技者のフリーズ演出に対する関心を高めることが期待できる。
【0298】
更に、予め図柄青7と図柄赤7の相対的な角度(例えば右リールであれば、360度×7コマ/21コマ=120度)が明らかになっている場合には、その角度を考慮して回転、停止させることにより、フリーズ演出において、あたかも図柄赤7が表示されたような印象を遊技者に与えることもできる。なお、このような疑似表示をさせる図柄については、図柄青7や赤7に限られるものではなく、その他の任意の図柄に適用可能である。
【0299】
<
図52のフリーズ対応演出制御サブルーチンの説明>
次に、
図49のステップS2008で副制御回路200へ送信した単位フリーズ演出信号に基づいて、副制御回路200の演出制御手段540により、単位フリーズ演出に対応した演出画像を表示する制御処理について、
図52のフリーズ対応演出制御サブルーチンを用いて説明する。
図52において、まず、主制御回路100から単位フリーズ演出信号を受信したか否か判断する(ステップS2150)。この判断で、もし、単位フリーズ演出信号を受信していない(NO)と判別したときには、そのまま本サブルーチンを終了する。なお、本サブルーチンは、所定のインターバルで起動されており、単位フリーズ演出信号の受信を速やかに判定できるようになっている。
【0300】
ステップS2150の判断で、もし、単位フリーズ演出信号を受信した(YES)と判別したときには、次に、ROM208から画像データを読み出して、FRZ(N)の値、つまり実施中の単位フリーズ演出(N)の内容に対応した演出画像を表示装置70に表示する(ステップS2152)。そして、次の単位フリーズ演出信号を受信したか否か判断する(ステップS2154)。この判断で、もし、単位フリーズ演出信号を受信していない(NO)と判別したときには、次に、主制御回路100からフリーズ終了信号(
図49のステップS2027参照)を受信したか否か判断する(ステップS2155)。
この判断で、もし、フリーズ終了信号を受信した(YES)と判別したときには、ステップS2268へ進んで、演出画像を消去して(ステップS2268)、本サブルーチンを終了する。つまり単位フリーズ演出が最大実施数だけ行なわれた場合には、更なる演出を行なうことなく単位フリーズ演出(N)に対応した演出も終了するようになっている。
【0301】
ステップS2155の判断で、もし、フリーズ演出信号を受信していない(NO)と判別したときには、次に、主制御回路100から単位フリーズ終了信号(
図49のステップS2030参照)を受信したか否か判断する(ステップS2156)。
この判断で、もし、単位フリーズ終了信号を受信していない(NO)と判別したときには、フリーズ終了信号または単位フリーズ終了信号を受信するまで、ステップS2154からS2156の制御処理を繰り返して、表示中の演出画像を継続する(ステップS2158)。ステップS2156の判断で、もし、単位フリーズ終了信号を受信した(YES)と判別したときには、次に、主制御回路100から有効フリーズ時間の情報信号(
図49のステップS2034参照)を受信したか否か判断する(ステップS2260)。
【0302】
この判断で、もし、有効フリーズ時間の情報信号を受信していない(NO)と判別したときには、そのままこの判断処理を繰り返す。つまり、有効フリーズ時間の情報信号を受信するまで、待機状態になっている。ステップS2260の判断で、もし、有効フリーズ時間の情報信号を受信した(YES)と判別したときには、次に、所定のフリーズ時間から有効フリーズ時間を減じて、期間TCHOSEIを算出する制御処理を行なう(ステップS2262参照)。
ここで、所定のフリーズ時間としては、上述のように、単位フリーズ演出が途中で終了することなく、最大実施数(NMAX回)行なわれた場合の総フリーズ時間であるT(1)+T(2)+・・・+T(NMAX)が考えられる。
【0303】
次に、ROM208から時間調整用の演出画像のデータを読み出して、表示装置70に時間調整用の演出画像の表示を行なって(ステップS2264)、ステップS2266へ進む。ステップS2266では、期間TCHOSEIが経過したか否か判断する(ステップS2266)。この判断で、もし、期間TCHOSEIが経過していない(NO)と判別したときには、ステップS2264へ戻って、時間調整用の演出画像の表示を継続する。ステップS2266の判断で、もし、期間TCHOSEIが経過した(YES)と判別したときには、演出画像を消去して(ステップS2268)、本サブルーチンを終了する。
【0304】
以上のような制御処理により、操作受付許可期間TB(N)における遊技者の操作等により、最大フリーズ時間が経過する前に、実際の単位フリーズ演出が終了したとしても、時間調整用の演出によって、あたかもフリーズが継続しているような印象を遊技者の与えることができる。
ただし、時間調整用の演出を行なう場合に限られるものではなく、
図52のステップS2260からS2266の制御処理を行なわずに、実際の単位フリーズ演出が終了した時点で全てのフリーズ演出を終了することもできる。また、本実施形態では、副制御回路200により時間調整用の演出を行なっているが、これに限られるものではなく、主制御回路100によるリールを用いた時間調整用の演出を行なうこともできる。
【0305】
以上のように、この第4の実施形態においては、各単位フリーズ演出(N)が操作受付不可期間TA(N)と操作受付許可期間TB(N)とに分けられており、操作受付許可期間TB(N)において、遊技者が所定の操作を行なった場合には、その時点で実施していた単位フリーズ演出を終了させ、単位フリーズ継続抽選処理を行なって、次の単位フリーズ演出を継続させるか否かを定めるようになっている。よって、遊技者の能動的な操作によってフリーズ演出の進行を変更させることができるので、遊技者に遊技的な面白さを与えることができる。更に、単位フリーズ演出が終了した後に時間調整用の演出を実施しない実施態様の場合であれば、遊技者の操作によって、フリーズ時間を短縮することもできる。
なお、上述のように、フリーズ時間が短くなっても、付与する報知演出(AT)の回数が減って遊技者に不利にならないような制御処理を行なうことが好ましいと言えるが、フリーズ時間の短縮によるメリットと、付与する報知演出(AT)の回数が減るデメリットとのバランスは取れるような制御処理を行なうことにより、遊技者に遊技的な面白さを与えることも可能である。
【0306】
<実施時間の異なるフリーズ演出を実施するためのその他の実施形態における第5の実施形態の説明>
次に、
図53及び
図54を用いて、実施時間の異なるフリーズ演出を実施するためのその他の実施形態の第5の実施形態の説明を行なう。この第5の実施形態においては、第4の実施形態に示す制御処理に加えて、更に、フリーズ演出の開始時にフリーズ導入演出を行ない、フリーズ演出の終了時にフリーズ終了演出を行なう制御処理を実施するようになっている。
図53に、第5の実施形態のフリーズ演出の進行の概要を表わすタイムチャートを示し、
図54に第5の実施形態のスタート時フリーズ制御サブルーチンを示す。以下の説明においては、主に第4の実施形態と異なる点に絞って説明を行なう。
【0307】
はじめに
図53のタイムチャートの説明を行なう。第5の実施形態では、フリーズ演出の開始時、つまり単位フリーズ演出(1)を開始する直前に、期間TDONYUだけフリーズ導入演出を行なうようになっている。同様に、フリーズ演出を終了するとき、つまり最後の単位フリーズ演出(N)が終了した直後に、期間TSHURYOだけフリーズ終了演出を行なうようになっている。なお、単位フリーズ演出が最大実施数(NMAX回)行なわれた場合であっても、最大実施数(NMAX回)行なわれる前に、単位フリーズ継続抽選処理で非継続(はずれ)となった場合であっても、常にフリーズ終了演出を行なうようになっている。
最長のフリーズ演出実施期間、つまり単位フリーズ演出が途中で終了することなく、最大実施数(NMAX回)行なわれたときの期間よりも前に、単位フリーズ演出が終了した場合には、最後の単位フリーズ演出が終了した後、更に、期間TCHOSEI(=T(1)+T(2)+・・・+T(NMAX)− 有効フリーズ時間)だけ、時間調整用の演出を行なうようになっている。
【0308】
<
図54のスタート時フリーズ制御サブルーチンの説明>
次に、
図54に示すフローチャートを用いて、第5の実施形態のスタート時フリーズ制御サブルーチンの説明を行なう。以下においては、主に
図49に示すフローチャートと異なる点に絞って説明を行なう。
【0309】
本フローチャートにおいては、ステップS2300の判断で、パラメータFRZの値が0より大きい(つまりフリーズ演出実施)と判別したとき、期間TDONYUだけフリーズ導入演出を行なうようになっている(ステップS2301)。
本実施形態では、フリーズ導入演出として、主制御回路100によってリールを間欠逆転させるリール制御を行なうようになっている。ただし、これに限られるものではなく、副制御回路200により、画像や音声によってフリーズ導入演出を行なうことも可能である。
また、期間TDONYUについては、5〜20秒の任意の期間を例示することができるが、これに限られるものではなく、その他の任意の期間を設定することができる。また、遊技状態やフリーズ演出開始前の当選実績、入賞実績を始めとする所定のパラメータに応じて、設定する期間を変更することも考えられる。
【0310】
ステップS2302〜S2326の単位フリーズ演出を行なう制御処理については、
図49に示すフローチャートと同一なので、更なる説明は省略する。単位フリーズ演出を繰り返し行なうためのカウンタNの値がNMAXより大きくなったと判別したとき(ステップS2326でYES)、または単位フリーズ継続抽選処理で非継続(はずれ)と判別したとき(ステップS2322でNO)には、期間TSHURYOだけフリーズ終了演出を行なうようになっている(ステップS2327、S2328)。
本実施形態では、フリーズ終了演出として、主制御回路100によりリールを間欠逆転させるリール制御を行なうようになっている。ただし、これに限られるものではなく、副制御回路200により、画像や音声によってフリーズ終了演出を行なうことも可能である。
また、期間TSHURYOについても、期間TDONYUと同様に、5〜20秒の任意の期間を例示することができるが、これに限られるものではなく、その他の任意の期間を設定することができる。また、遊技状態やフリーズ演出開始前の当選実績、入賞実績を始めとする所定のパラメータに応じて、設定する期間を変更することも考えられる。
【0311】
以上のように、第5の実施形態においては、フリーズ演出の開始時にフリーズ導入演出を行ない、フリーズ演出の終了時にフリーズ終了演出を行なうので、遊技者にとってフリーズ演出の開始、終了が分かりやすくなり、フリーズ演出に対する遊技者の期待感を効果的に高めることもできる。
【0312】
<実施時間の異なるフリーズ演出を実施するためのその他の実施形態における第6の実施形態の説明>
次に、
図55及び
図56を用いて、実施時間の異なるフリーズ演出を実施するためのその他の実施形態の第6の実施形態の説明を行なう。この第6の実施形態においては、各単位フリーズ演出(N)(N=1〜NMAX)が操作受付不可期間TA(N)と、操作受付許可期間TB(N)と、操作受付不可期間TC(N)とに分けられており、時間的に、操作受付不可期間TA(N)、操作受付許可期間TB(N)、操作受付不可期間TC(N)の順に実施される。各単位フリーズ演出(N)の実施期間T(N)は、T(N)=TA(N)+TB(N)+TC(N)の関係を有する。つまり、第4の実施形態では、1つの単位フリーズ演出が、1つの操作受付許可期間と1つの操作受付許可期間の2つの期間で構成されているが、第6の実施形態では、1つの単位フリーズ演出が、操作受付許可期間の前後に操作受付不可期間が存在する3つの期間で構成されている。
【0313】
この第6の実施形態では、第4、第5の実施形態と同様に、単位フリーズ演出(1)から単位フリーズ演出(NMAX)までNMAX個の単位フリーズ演出(N)が設定されており、一番上のタイムチャートは、各々の単位フリーズ演出がその終了時間が経過するまで実施され、終了時間経過時の単位フリーズ継続抽選処理で継続(当たり)が定められて、全ての単位フリーズ演出(N)がフルタイムで実施された場合を示す。
【0314】
図55の上から斜め下へ繋がるタイムチャートは、操作受付許可期間TB(N)中に操作信号を受信した場合を含む単位フリーズ演出の進行を示す。
具体的には、1番上の列では、単位フリーズ演出(1)の操作受付許可期間TB(1)中に操作信号を受信して、実施期間T(1)が経過する前に、単位フリーズ演出(1)が途中で終了したところを示す。
上から2番目の列では、操作受付許可期間TB(1)における操作時の単位フリーズ継続抽選処理で継続(当たり)が定められて、単位フリーズ演出(2)が実施されたところを示す。本実施形態では、まず、実施しなかった操作受付不可期間TC(1)の単位フリーズ演出(1)を行ない、その後、単位フリーズ演出(2)を開始するようになっている。
そして、単位フリーズ演出(2)の操作受付許可期間TB(2)中に操作信号を受信して、実施期間T(2)が経過する前に、単位フリーズ演出(2)が途中で終了したところを示す。
【0315】
上から3番目の列では、操作受付許可期間TB(2)における操作時の単位フリーズ継続抽選処理で継続(当たり)が定められて、単位フリーズ演出(3)が実施されたところを示す。この場合も、実施しなかった操作受付不可期間TC(2)の単位フリーズ演出(2)を行ない、その後、単位フリーズ演出(3)を開始するようになっている。
そして、単位フリーズ演出(3)の操作受付許可期間TB(3)中に操作信号を受信して、実施期間T(3)が経過する前に、単位フリーズ演出(3)が途中で終了したところを示す。
【0316】
上から4番目の列では、操作受付許可期間TB(3)における操作時の単位フリーズ継続抽選処理で非継続(はずれ)が定められて、単位フリーズ演出が終了したところを示す。この場合、ケース1として、実施しなかった操作受付不可期間TC(3)の期間だけフリーズ終了演出を実施することが考えられる。
また、ケース2として、1番上のタイムチャートに示すような全ての単位フリーズ演出がフルタイムで実施された場合の所要時間(T(1)+T(2)+・・・T(N))が経過するまで、フリーズ終了演出を実施することが考えられる。つまり、TSHURYO=所要時間(T(1)+T(2)+・・・T(N))− 有効フリーズ時間という関係を有する期間TSHURYOだけ、フリーズ終了演出を実施する実施することも考えられる。
本実施形態では、主制御回路100によってリールの制御処理を行なってフリーズ終了演出を実施しているが、これに限られるものではなく、副制御回路200によって、画像や音声を用いてフリーズ終了演出を実施してもよい。
【0317】
<
図56のスタート時フリーズ制御サブルーチンの説明>
次に、
図56に示すフローチャートを用いて、第6の実施形態のスタート時フリーズ制御サブルーチンの説明を行なう。
図56において、はじめに、パラメータFRZの値が0より大きいか否か判断する(ステップS2400)。この判断で、FRZの値が0以下である(NO)と判別したときには、そのまま本サブルーチンを終了する。
ステップS2400の判断で、もし、FRZの値が0より大きい(YES)と判別したときには、カウンタNの値に1をインプットして(ステップS2402)、次に、ROM208から単位フリーズ演出データ抽選テーブルを読み出して、単位フリーズ演出データ抽選処理を行ない、この抽選処理で定められた単位フリーズ演出データ(FRZ(N)、TA(N)、TB(N)、TC(N)、T(N))をRAM210に記憶する。(ステップS2004)。第6の実施形態においては、
図57に示す単位フリーズ演出データ抽選テーブルにTC(N)のデータを追加した態様の抽選テーブルを用いることができる。なお、更に詳細な説明は省略する。
【0318】
ステップS2404に引き続き、タイマーをオンにして(ステップS2406)、次に、上述の単位フリーズ演出データを含む単位フリーズ演出信号を副制御回路200へ送信して(ステップS2408)、ステップS2410へ進む。ステップS2408で副制御回路200へ送信した単位フリーズ演出信号は、フリーズ対応演出制御サブルーチンで、単位フリーズ演出に対応した演出画像の表示を開始するために用いられる(
図52参照)。
【0319】
次に、RAM210に記憶した単位フリーズ演出データに基づいて、フリーズ実施サブルーチンを行なって(ステップS2410)、ステップS2412へ進む。フリーズ実施サブルーチンでは、FRZ(N)の値に応じたフリーズ演出を実施する。また、単位フリーズ演出を実施中には、次の単位フリーズ演出を実施するか否か判断する単位フリーズ継続抽選処理を行なう(
図50参照)。
ステップS2412では、タイマーでの計測時間が、操作受付不可期間TA(N)が経過し、かつ操作受付不可期間TA(N)+操作受付可能期間TB(N)の期間が経過していない、つまり操作受付可能期間TB(N)中であるか否か判断する(ステップS2412)。
【0320】
この判断で、もし、操作受付可能期間TB(N)中ではない(NO)と判別したときには、ステップS2414の操作信号を受信したか否かの判断処理を行なわずに、ステップS2416へ進む。
ステップS2412の判断で、もし、操作受付可能期間TB(N)中である(YES)と判別したときには、次に、所定の操作信号(例えば、スタートスイッチやストップスイッチ操作の信号)を受信したか否か判断する(ステップS2414)。この判断で、もし、所定の操作信号を受信していない(NO)と判別したときには、ステップS2416へ進み、単位フリーズの演出実施期間T(N)を経過したか否か判断する(ステップS2416)。この判断で、もし、単位フリーズの演出実施期間T(N)を経過していない(NO)と判別したときには、ステップS2412からS2418の制御処理を繰り返して、所定の操作信号を受信するまたは演出実施期間T(N)が経過するまで、実施中のフリーズ演出を継続する(S2418)。
【0321】
ステップS2416の判断で、もし、演出実施期間T(N)が経過した(YES)と判別したときには、ステップS2422へ進む。
ステップS2414の判断に戻り、もし、所定の操作信号を受信した(YES)と判別したときには、ステップS2416の演出実施期間T(N)が経過したか否かの判断処理を行なわずに、時間TCだけフリーズ演出を継続して(ステップS2420)、ステップS2422へ進む。この制御処理により、次の単位フリーズ演出を開始する前に、実施しなかった操作受付不可期間TCの単位フリーズ演出を行なうことができる。
【0322】
次に、ステップS2412では、実施していた単位フリーズ演出を終了して、タイマーをオフにする(ステップS2422)。次に、単位フリーズ継続抽選処理(
図50参照)で継続(当選)となったか否か判断する(ステップS2424)。この判断で、もし、単位フリーズ継続抽選処理で継続(当選)となった(YES)と判別したときには、カウンタNの値に1を加える制御処理を行なって(ステップS2426)、次に、Nの値がNMAXより大きいか否か判断する(ステップS2428)。なお、NMAXの設定は行なわずに、単位フリーズ継続抽選で非継続(はずれ)となるまで、任意の回数だけ単位フリーズ演出が実施できるようにすることもできる。
ステップS2428の判断で、もし、Nの値がNMAX以下である(NO)と判別したときには、ステップSS2404に戻り、ステップS2404からS2428の制御処理を繰り返す。これにより、次の単位フリーズ演出が行なわれる。
【0323】
ステップS2428の判断で、もし、Nの値がNMAXより大きい(YES)と判別したときには、ステップS2434へ進み、フリーズ終了信号を副制御回路200へ送信して(ステップS2434)、本サブルーチンを終了する。
ステップS2424の判断に戻り、もし、単位フリーズ継続抽選で非継続(はずれ)である(NO)と判別したときには、フリーズ終了演出として、実施しなかった操作受付不可期間TC(N)(ケース1の場合)、または期間TSHURYO(=T(1)+T(2)+・・・T(N)−有効フリーズ時間)(ケース2の場合)だけ、フリーズ終了演出を実施する(ステップS2430)。
なお、主制御回路100によるステップS2430の制御処理の代わりに、副制御回路200によって画像や音声を用いてフリーズ終了演出を実施してもよい。
次に、パラメータFRZの値に0をインプットして初期化し、更にRAM210に記憶していた単位フリーズ演出データをクリアする(ステップS2432)。次に、単位フリーズ終了信号を副制御回路200へ送信して(ステップS2434)、本サブルーチンを終了する。
【0324】
<FRZ(N)の設定について>
上述の第4から第6の実施形態6においては、1つの単位フリーズ演出(N)では1つのFRZ(N)の値を有しているが、これに限られるものではなく、例えば、操作受付不可期間TA(N)、操作受付許可期間TB(N)(操作受付不可期間TC(N))ごとに異なるFRZの値を設定して、各々の期間で異なる内容のフリーズ演出を行なうこともできる。このような制御処理により、操作受付不可期間であるか操作受付許可期間であるか、遊技者が容易に判別できるようになるので、幅広い層の遊技者がフリーズ演出に対する関心を高めることが期待できる。
【0325】
<単位フリーズ演出データの設定について>
上述の第4から第6の実施形態の説明においては、新たな単位フリーズ演出(N)を開始するたびに、抽選処理で単位フリーズ演出データを定めているが、これに限られるものではなく、例えば、予め実施する(または実施の可能性のある)単位フリーズ演出データを定めておくこともできる。例えば、第4または第5の実施形態であれば、
図59に示すような単位フリーズ演出データテーブルを用いることができ、第6の実施形態であれば、
図60に示すような単位フリーズ演出データテーブルを用いることができる。
【0326】
図59の実施例では、N=1から6の6個の単位フリーズ演出が設定され(つまり、NMAX=6)、各単位フリーズ演出(N)において、FRZ(N)、TA(N)、TB(N)、T(N)の値が設定されている。
図60の実施例では、N=1から5の5個の単位フリーズ演出が設定され(つまり、NMAX=5)、各単位フリーズ演出(N)において、FRZ(N)、TA(N)、TB(N)、TC(N)、T(N)の値が設定されている。
【0327】
例えば、第4の実施形態において、
図49のフローチャートに
図59の単位フリーズ演出データテーブルを適用する場合を考えると、ステップ2000の判断処理でYESと判別したときに、ステップS2000とS2002の間で
図59に示す一連の単位フリーズ演出データを読み出す制御処理を行ない、ステップS2004の抽選処理を省略することが考えられる。
そして、ステップS2006からステップS2026までの制御処理を繰り返す場合、Nの値が繰り上がるごとに、新たなNの値に対応した単位フリーズ演出データに基づいて制御処理を行なうことにより、同様な単位フリーズ演出を実施できる。第5の実施形態における
図54に示すフローチャートや、第6の実施形態における
図56に示すフローチャートにおいても、同様な制御処理で実現可能である。
【0328】
以上のように、第6の実施形態においては、各単位フリーズ演出(N)が、操作受付許可期間TB(N)の前後に操作受付不可期間TA(N)及びTC(N)が存在する3つの期間で構成されており、操作受付許可期間TB(N)において遊技者が所定の操作を行ない、継続抽選で継続(当選)となった場合には、実施しなかった操作受付不可期間TC(N)の単位フリーズ演出を行なった後、次の単位フリーズ演出を開始するようになっている。
よって、実施されない単位フリーズ演出を補填することができるので、遊技者のフリーズ演出に対する関心を高めることが期待できる。特に、操作受付不可期間TA(N)、操作受付許可期間TB(N)及び操作受付不可期間TC(N)で、異なるフリーズ演出を行なう場合には、操作受付不可期間TC(N)固有のフリーズ演出を遊技者に体験させることができるのでより効果的である。
【0329】
(本発明に係るその他の実施形態の説明)
本発明に係るスロットマシンは、上述の実施形態には限られず、その他様々な実施形態が含まれる。