(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記抽選機会は、前記選択プレイヤによって選択された前記選択ゲーム要素を前記抽選対象に含む他人用の抽選機会及び前記選択プレイヤによって選択された前記選択ゲーム要素を前記抽選対象に含まない自己用の抽選機会を含み、
前記機会付与手段は、前記選択プレイヤに前記自己用の抽選機会を付与する一方で、前記選択プレイヤ以外のプレイヤに前記他人用の抽選機会を付与する、請求項1又は2に記載のゲームシステム。
前記所定のゲームに関連するゲームサービスを提供するユーザ端末とネットワークを介して接続され、前記ユーザ端末に前記ゲームサービスを実現するための関連サービスを提供するサーバ装置を更に備え、
前記ゲームサービスの一つとして、前記抽選機会が付与される、請求項1〜4のいずれか一項に記載のゲームシステム。
各プレイヤに所定のゲームを提供するとともに、前記所定のゲームに関連する複数のゲーム要素のうち各プレイヤが所持するゲーム要素を管理するための管理データを記憶する管理データ記憶手段を備えるゲームシステムの制御方法であって、
前記複数のゲーム要素のうちの少なくとも一つが特典候補として抽選対象に含まれる抽選機会を付与する機会付与手順と、
前記複数のゲーム要素の中から、少なくとも一人のプレイヤによって選択された少なくとも一つの選択ゲーム要素が前記特典候補として前記抽選対象に含まれるように前記抽選対象を設定する対象設定手順と、
前記抽選機会において前記選択ゲーム要素が抽選された場合に、当該選択ゲーム要素を特典として所定のプレイヤに付与する特典付与手順と、
を備え、
前記対象設定手順は、前記管理データに基づいて前記プレイヤによって自己の所持するゲーム要素が前記選択ゲーム要素として選択された場合に、当該選択ゲーム要素が前記特典候補として前記抽選対象に含まれるように前記抽選対象を設定し、
前記機会付与手順は、前記抽選対象に含まれる前記選択ゲーム要素を自己の所持するゲーム要素から選択した選択プレイヤに、当該選択プレイヤが選択した前記選択ゲーム要素の数に応じた回数の前記抽選機会を付与する、ゲームシステムの制御方法。
各プレイヤに所定のゲームを提供するゲームシステムであって、前記所定のゲームに関連する複数のゲーム要素のうち各プレイヤが所持するゲーム要素を管理するための管理データを記憶する管理データ記憶手段を備えるゲームシステムに組み込まれるコンピュータを、
前記複数のゲーム要素のうちの少なくとも一つが特典候補として抽選対象に含まれる抽選機会を付与する機会付与手段、前記複数のゲーム要素の中から、少なくとも一人のプレイヤによって選択された少なくとも一つの選択ゲーム要素が前記特典候補として前記抽選対象に含まれるように前記抽選対象を設定する対象設定手段、及び前記抽選機会において前記選択ゲーム要素が抽選された場合に、当該選択ゲーム要素を特典として前記所定のプレイヤに付与する特典付与手段として機能させ、
前記対象設定手段は、前記管理データに基づいて前記プレイヤによって自己の所持するゲーム要素が前記選択ゲーム要素として選択された場合に、当該選択ゲーム要素が前記特典候補として前記抽選対象に含まれるように前記抽選対象を設定し、
前記機会付与手段は、前記抽選対象に含まれる前記選択ゲーム要素を自己の所持するゲーム要素から選択した選択プレイヤに、当該選択プレイヤが選択した前記選択ゲーム要素の数に応じた回数の前記抽選機会を付与するように構成されたゲームシステム用のコンピュータプログラム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1のゲームシステムでは、抽選によって得られる特典は、メダルゲームのメダルと予め決まっている。したがって、抽選によって得られる特典のバリエーションが限定されてしまう。また、特典が予め決まっているので、特典に対する各プレイヤの個別のニーズを満たすことは難しい。
【0005】
そこで、本発明は、抽選によって得られる特典のバリエーションを増やすことができるゲームシステム等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のゲームシステムは、各プレイヤに所定のゲームを提供するゲームシステムであって、前記所定のゲームに関連する複数のゲーム要素のうちの少なくとも一つが特典候補として抽選対象に含まれる抽選機会を付与する機会付与手段(10)と、少なくとも一人のプレイヤによって選択された前記複数のゲーム要素のうちの少なくとも一つの選択ゲーム要素が前記特典候補として前記抽選対象に含まれるように前記抽選対象を設定する対象設定手段(10)と、前記抽選機会において前記選択ゲーム要素が抽選された場合に、当該選択ゲーム要素を特典として付与する特典付与手段(10)と、を備えている。
【0007】
本発明によれば、所定のゲームに関連する複数のゲーム要素のうちプレイヤによって選択されたゲーム要素を抽選対象とする抽選機会が付与される。また、プレイヤが選択したゲーム要素が抽選された場合には、そのゲーム要素が特典として付与される。つまり、抽選機会の抽選の特典をプレイヤが決定することができる。プレイヤによって特典が選択されるので、予め特典が限定されている場合に比べて、抽選によって得られる特典のバリエーションを増やすことができる。また、特典のバリエーションが増加するので、各プレイヤの個別のニーズを満たす可能性も増加する。これらにより、抽選への期待を増加させることができるので、ひいては特典に関連する所定のゲームの興趣性を向上させることができる。
【0008】
どのようなゲーム要素が特典候補の抽選対象に設定されてもよい。例えば、本発明のゲームシステムの一態様として、前記複数のゲーム要素のうち各プレイヤが所持するゲーム要素を管理するための管理データ(24)を記憶する管理データ記憶手段(11)を更に備え、前記対象設定手段は、前記管理データに基づいて前記プレイヤによって自己の所持するゲーム要素が前記選択ゲーム要素として選択された場合に、当該選択ゲーム要素が前記特典候補として前記抽選対象に含まれるように前記抽選対象を設定するゲームシステムが採用されてもよい。また、このゲームシステムの一態様として、ゲームシステムは、前記選択ゲーム要素を提供するプレイヤの所持するゲーム要素から前記選択ゲーム要素が除外されるように、前記管理データの内容を更新する要素除外手段(10)を更に備え、前記特典付与手段は、前記選択ゲーム要素が所持対象として追加されるように前記管理データの内容を更新することにより、前記選択ゲーム要素を特典として付与する態様が採用されてもよい。さらに、これらの態様において、前記機会付与手段は、前記抽選対象に含まれる前記選択ゲーム要素を自己の所持するゲーム要素から選択したプレイヤ以外のプレイヤに前記抽選機会を付与してもよい。これらの場合、例えば、自己の所持するゲーム要素のうち不要なゲーム要素を抽選対象として提供することにより、処分することができる。これにより、各プレイヤが所持するゲーム要素の流動性を向上させることができる。
【0009】
また、抽選対象のゲーム要素を選択するプレイヤ及び選択されるゲーム要素の数は、適宜でよい。例えば、本発明のゲームシステムの一態様において、前記対象設定手段は、複数のプレイヤによって選択された複数の選択ゲーム要素が含まれるように前記抽選対象を設定し、前記機会付与手段は、前記抽選機会として、前記複数のプレイヤを対象に当該複数のプレイヤによって選択された前記複数の選択ゲーム要素が前記抽選対象に含まれる抽選機会を付与してもよい。また、この態様において、前記機会付与手段は、前記複数のプレイヤのそれぞれに、各プレイヤが選択した前記選択ゲーム要素の数に応じた回数の前記抽選機会を付与してもよい。この場合、各ゲーム要素を抽選対象に選択する各プレイヤに、その各ゲーム要素を抽選対象とする抽選機会が提供される。また、抽選機会の数は、各プレイヤが抽選対象に選択したゲーム要素の数に応じて付与される。つまり、多くのゲーム要素を抽選対象に選択するほど、抽選機会も多く付与される。したがって、抽選対象にゲーム要素を選択する行為を促すことができる。これにより、抽選機会の興趣性を向上させることができる。
【0010】
抽選機会は、どのように付与されてもよい。例えば、本発明のゲームシステムの一態様として、前記所定のゲームに関連するゲームサービスを提供するユーザ端末(8)とネットワーク(5)を介して接続され、前記ユーザ端末に前記ゲームサービスを実現するための関連サービスを提供するサーバ装置(3)を更に備え、前記ゲームサービスの一つとして、前記抽選機会が付与されるゲームシステムが採用されてもよい。
【0011】
また、本発明のゲームシステムの一態様として、前記機会付与手段によって前記抽選機会が付与された各プレイヤから所定の対価を徴収する対価徴収手段(10)と、前記対価徴収手段の徴収結果に基づいて、前記抽選対象に含まれる前記選択ゲーム要素を選択したプレイヤに、当該抽選機会を対象に徴収された対価に応じた報酬を付与する報酬付与手段(10)と、を更に備えるゲームシステムが採用されてもよい。この場合、抽選対象のゲーム要素を選択したプレイヤには、そのゲーム要素を特典候補に含む抽選機会の対価に応じて、報酬が付与される。したがって、ゲーム要素を抽選対象に含めるための選択を促進することができる。これにより、抽選機会の興趣性を向上させることができる。
【0012】
本発明のゲームシステムの制御方法は、各プレイヤに所定のゲームを提供するゲームシステムの制御方法であって、前記所定のゲームに関連する複数のゲーム要素のうちの少なくとも一つが特典候補として抽選対象に含まれる抽選機会を付与する機会付与手順と、少なくとも一人のプレイヤによって選択された前記複数のゲーム要素のうちの少なくとも一つの選択ゲーム要素が前記特典候補として前記抽選対象に含まれるように前記抽選対象を設定する対象設定手順と、前記抽選機会において前記選択ゲーム要素が抽選された場合に、当該選択ゲーム要素を特典として付与する特典付与手順と、を備えている。
【0013】
また、本発明のゲームシステム用のコンピュータプログラムは、各プレイヤに所定のゲームを提供するゲームシステムに組み込まれるコンピュータ(10)を、前記所定のゲームに関連する複数のゲーム要素のうちの少なくとも一つが特典候補として抽選対象に含まれる抽選機会を付与する機会付与手段、少なくとも一人のプレイヤによって選択された前記複数のゲーム要素のうちの少なくとも一つの選択ゲーム要素が前記特典候補として前記抽選対象に含まれるように前記抽選対象を設定する対象設定手段、及び前記抽選機会において前記選択ゲーム要素が抽選された場合に、当該選択ゲーム要素を特典として付与する特典付与手段として機能させるように構成されたものである。本発明の制御方法或いは、コンピュータプログラムが実行されることにより、本発明のゲームシステムを実現することができる。
【0014】
なお、以上の説明では本発明の理解を容易にするために添付図面の参照符号を括弧書きにて付記したが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
【発明の効果】
【0015】
以上、説明したように、本発明によれば、抽選によって得られる特典のバリエーションを増やすことができる。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明に係るゲームシステムの一形態について説明する。
図1は、本発明の一形態に係るゲームシステムの全体構成の概要を示す図である。
図1に示すように、ゲームシステム1は、複数のゲーム機GM及びサーバ装置としてのセンターサーバ3を含んでいる。ゲーム機GMは、所定の対価の消費と引き換えに、その対価に応じた範囲でユーザにゲームをプレイさせる業務用(商業用)のゲーム機である。ゲーム機GMは、施設としての店舗4等の商業施設に適当な台数ずつ設置される。また、複数のゲーム機GMは、互いに異なる種類のゲームを提供するゲーム機を含んでいる。若しくは、各ゲーム機GMは、複数の異なるゲームを一台で提供するように構成されていてもよい。
【0018】
各ゲーム機GM及びセンターサーバ3は、ネットワーク5を介して相互に通信可能に接続されている。ネットワーク5は、WAN(ワイドエリアネットワーク)5A及びLAN(ローカルエリアネットワーク)5Bを含んでいる。WAN5Aとして、例えば、TCP/IPプロトコルを利用してネットワーク通信を実現するインターネットが利用される。LAN5Bは、各店舗4内の各ゲーム機GM間を接続するように、店舗4毎に構築される。また、LAN5Bは、例えば、TCP/IPプロトコルを利用するイントラネットによって構築されている。LAN5B及びセンターサーバ3は、ルータ6を介してWAN5Aに接続される。
【0019】
なお、ゲーム機GMとルータ6との間にローカルサーバが設置され、そのローカルサーバを介してゲーム機GMがセンターサーバ3と通信可能に接続されていてもよい。また、センターサーバ3は、一台の物理的装置によって構成されている例に限らない。例えば、複数の物理的装置としてのサーバ群によって一台の論理的なセンターサーバ3が構成されてもよい。更に、クラウドコンピューティングを利用して論理的にセンターサーバ3が構成されてもよい。また、ゲーム機GMがセンターサーバ3として機能してもよい。
【0020】
また、ゲームシステム1においては、ユーザ端末8からセンターサーバ3へのネットワーク5を介したアクセスが可能である。ユーザ端末8は、センターサーバ3から配信されるゲームソフトフェアを実行することにより、ゲーム装置として機能するネットワーク端末装置の一種である。ユーザ端末8として、例えば、パーソナルコンピュータ8a、携帯電話8b(スマートフォンを含む)等といったネットワーク接続が可能なコンピュータ装置が適宜に利用されてよい。なお、本明細書において、ユーザがゲーム機GMを使用するとき、或いは、ユーザ端末8を介してゲームをプレイするときに、当該ユーザを特にプレイヤと称すことが有る。
【0021】
センターサーバ3は、ゲーム機GM、及びユーザ端末8に対し、ネットワーク5を介して各種のサービスを提供する。例えば、センターサーバ3は、ゲーム機GM又はそのプレイヤに対して各種のゲーム機用サービスを提供する。ゲーム機用サービスとして、例えば、ゲーム機GMからプレイヤの識別情報を受け取って、そのプレイヤを認証するサービスを提供する。また、認証したプレイヤのプレイデータをゲーム機GMから受け取って保存し、或いは、保存するプレイデータをゲーム機GMに提供するサービスも提供する。更に、ゲーム機用サービスには、ネットワーク5を介してゲーム機GMのプログラム或いはデータを更新するサービス、ネットワーク5を介して複数のユーザが共通のゲームをプレイする際にユーザ同士をマッチングするマッチングサービス等が含まれる。
【0022】
また、センターサーバ3は、ネットワーク5を介してアクセスするユーザ端末8のユーザに各種のWebサービスを提供する。Webサービスとして、例えば、ゲーム機GMにて実行されるゲームを含む各種ゲームに関する各種の情報をユーザに提供するゲーム情報サービスを提供する。また、Webサービスには、ユーザによる情報発信、交換、共有といった交流の場を提供するコミュニティサービス、各ユーザを識別するためのユーザIDを付与するサービス等のサービスも含まれている。更に、Webサービスには、ユーザ端末8からのアクセスに対して所定のゲーム(モバイルゲームと呼ぶことがある)をプレイさせるモバイルゲームサービスが含まれている。そして、モバイルゲームサービスには、一例として、ゲーム機GMが提供するゲームで使用可能な各種景品を抽選して各ユーザに付与する景品抽選サービスが含まれている。景品抽選サービスは、例えば、ユーザIDを所有するユーザにのみ提供される。景品抽選サービスについては、更に後述する。また、例えば、Webサービスを介してユーザ端末8が提供するゲームに関連する各サービスが本発明のゲームサービスとして機能する。一例として、景品抽選サービスが本発明のゲームサービスに対応する。また、例えば、景品抽選サービスを提供するためのWebサービス等、Webサービスの一部が本発明の関連サービスとして機能する。
【0023】
次に、
図2を参照して、ゲーム機GM、センターサーバ3、及びユーザ端末8に関する制御系の主要部の構成を説明する。
図2は、ゲームシステム1の要部の構成を示す図である。
図2に示すように、センターサーバ3には、コンピュータとしての制御ユニット10と、記憶装置11とが設けられている。制御ユニット10は、マイクロプロセッサと、そのマイクロプロセッサの動作に必要な内部記憶装置(一例としてROM及びRAM)等の各種周辺装置とを組み合わせたコンピュータユニットとして構成されている。なお、制御ユニット10には、キーボード等の入力装置、モニタ等の出力装置等が接続され得るが、それらの図示は省略した。
【0024】
記憶装置11は、制御ユニット10に接続されている。記憶装置11は、電源の供給がなくても記憶を保持可能なように、例えば、磁気テープ等の大容量記憶媒体により構成されている。記憶装置11には、サーバ用プログラム15が記憶されている。サーバ用プログラム15は、センターサーバ3がゲーム機GM、及びユーザ端末8に各種のサービスを提供するために必要なコンピュータプログラムである。制御ユニット10がサーバ用プログラム15を読み取って実行することにより、制御ユニット10の内部には、ゲーム機サービス管理部16及びWebサービス管理部17が設けられる。
【0025】
ゲーム機サービス管理部16は、上述のゲーム機用サービスを提供するための処理を実行する。一方、Webサービス管理部17は、上述のWebサービスを提供するために必要な処理を実行する。ゲーム機サービス管理部16及びWebサービス管理部17は、コンピュータハードウェアとコンピュータプログラムとの組み合わせにより実現される論理的装置である。なお、制御ユニット10の内部には、その他にも各種の論理的装置が設けられ得るが、それらの図示は省略した。
【0026】
更に、記憶装置11には、サーバ用プログラム15の実行に伴って参照され得る各種のデータが記憶されている。このような各種のデータには、例えば、ID管理データ22、抽選用データ23、及び管理データとしてのプレイデータ24が含まれる。これらのデータの詳細は、後述する。
【0027】
一方、ゲーム機GMには、制御ユニット30と、記憶装置31とが設けられている。制御ユニット30は、マイクロプロセッサと、そのマイクロプロセッサの動作に必要な内部記憶装置(一例としてROM及びRAM)等の各種周辺装置とを組み合わせたコンピュータユニットとして構成されている。なお、制御ユニット30には、公知のゲーム機と同様に、プレイヤの操作を入力する操作入力装置、モニタ等の表示装置、スピーカ等の音声再生装置、カードリーダ、コイン認証装置といった各種の入力装置及び、出力装置が接続されるが、それらの図示は省略した。
【0028】
カードリーダは、ユーザが所持するカード32の情報を読み取ってその情報に対応した信号を制御ユニット30に出力するために設けられる。カード32には、ICチップ、磁気ストライプといった不揮発性記憶媒体(不図示)が設けられている。そして、その記憶媒体には、カード32毎にユニークなID(以下、カードIDと呼ぶことがある。)等が記憶されている。カードIDは、例えば、センターサーバ3上に保存されたプレイデータ24を呼び出すために利用される。センターサーバ3は、ユーザ毎にユニークなユーザIDを利用してユーザ(プレイヤ)を識別する。プレイデータ24も、そのユーザIDと1対1に対応付けられて記録されている。カードIDは、ユーザIDに対して1対1、又は、多対1で対応付けられている。センターサーバ3は、ID管理データ22を参照することにより、カードIDとユーザIDとの対応関係を判別して、プレイヤのユーザIDを特定することができる。なお、カードIDは、カード32にバーコード等の形態で記録されていてもよい。或いは、カード32に代えて、携帯電話等に実装されたICチップ等の記憶媒体にカードIDが記録されていてもよい。
【0029】
記憶装置31は、制御ユニット30に接続されている。記憶装置31は、電源の供給がなくても記憶を保持可能なように、例えば、ハードディスク、フラッシュSSD(Solid State Drive)などにより構成されている。記憶装置31には、ゲームプログラム34が記憶されている。ゲームプログラム34は、ゲーム機GMが所定のゲーム(アーケードゲームと呼ぶことがある)を提供するために必要なコンピュータプログラムである。制御ユニット30がゲームプログラム34を読み取って実行することにより、制御ユニット30の内部には、ゲームサービス処理部36が設けられる。
【0030】
ゲームサービス処理部36は、ゲーム機GMにおけるアーケードゲームの開始、進行、及び終了の管理、並びにプレイ料金(所定の対価)の徴収といったアーケードゲームのプレイに関連した各種の処理を実行する。また、ゲーム機サービスの一部は、ゲームサービス処理部36とセンターサーバ3のゲーム機サービス管理部16とが協働することにより実現される。ゲームサービス処理部36は、コンピュータハードウェアとコンピュータプログラムとの組み合わせにより実現される論理的装置である。なお、制御ユニット30の内部には、その他にも各種の論理的装置が設けられ得るが、それらの図示は省略した。
【0031】
更に、記憶装置31には、ゲームプログラム34の実行に伴って参照され得るゲームデータ35が記憶されている。ゲームデータ35には、例えば、ゲーム画面の背景、キャラクタ、アイテム等の画像を描画するための画像データ、ゲームのBGM、効果音等を再生するための音声データ等が含まれる。また、ゲームデータ35には、例えば、その他にもID管理データ22、及びプレイデータ24が含まれていてよい。ID管理データ22及びプレイデータ24は、例えば、アーケードゲームの実行時に、当該アーケードゲームを実行するプレイヤに対応付けられた部分を含むように、少なくとも一部がセンターサーバ3から提供され、記憶装置31に記憶される。
【0032】
また、ユーザ端末8には、制御ユニット40と、記憶装置41とが設けられている。制御ユニット40は、マイクロプロセッサと、そのマイクロプロセッサの動作に必要な内部記憶装置(一例としてROM及びRAM)等の各種周辺装置とを組み合わせたコンピュータユニットとして構成されている。なお、制御ユニット40には、ネットワーク接続が可能な公知のコンピュータ装置が備える各種の入力装置、及び出力装置が接続され得るが、それらの図示は省略した。
【0033】
記憶装置41は、制御ユニット40に接続されている。記憶装置41は、電源の供給がなくても記憶を保持可能なように、例えば、不揮発性の半導体記装置などにより構成されている。記憶装置41には、端末プログラム45が記憶されている。端末プログラム45は、ユーザ端末8がセンターサーバ3からWebサービスの提供を受けるために必要なコンピュータプログラムである。制御ユニット40が端末プログラム45を読み取って実行することにより、制御ユニット40の内部には、Webサービス処理部46が設けられる。
【0034】
Webサービス処理部46は、例えば、センターサーバ3のWebサービス管理部17と協働してユーザがWebサービスを利用するために必要な各種の処理を実行する。このようなWebサービスの一例として、Webサービス処理部46は、ゲーム情報サービスの提供に必要な周知な処理を実行する。また、Webサービスの他の一例として、Webサービス処理部46は、景品抽選サービスを提供するために必要な処理、或いは、コミュニティサービスを提供するために必要な周知な処理も実行する。Webサービス処理部46は、コンピュータハードウェアとコンピュータプログラムとの組み合わせにより実現される論理的装置である。なお、制御ユニット40の内部には、その他にも各種の論理的装置が設けられ得るが、それらの図示は省略した。
【0035】
更に、記憶装置41には、端末プログラム45の実行に伴って参照され得る各種のデータが記憶されている。このような各種のデータには、例えば、プレイデータ24が含まれる。プレイデータ24は、例えば、Webサービスの提供に必要な部分が含まれるように、少なくとも一部がセンターサーバ3から提供され、記憶装置41に記憶される。
【0036】
次に、センターサーバ3が提供する景品抽選サービスについて更に説明する。景品抽選サービスには、各種景品を抽選する景品抽選ゲームが含まれている。また、景品抽選ゲームで抽選される各種景品は、各ゲーム機GMが提供する各ゲームに関連付けられている。つまり、景品抽選ゲームでは、各ゲーム機GMが提供する各ゲームに関連する各種景品が抽選される。また、景品抽選ゲームは、例えば、所定の対価の消費と引き換えに提供される。なお、景品抽選ゲームは、無償で提供されてもよいし、無償部分及び有償部分が組み合わされて提供されてもよい。また、所定の対価として、例えば、各ゲーム中で使用される通貨或いはポイントが利用されてよい。
【0037】
また、景品抽選サービスには、各プレイヤが自己の所持するゲーム要素としてのアイテム等を景品抽選ゲームの景品として提供できる景品提供サービスが含まれる。各ユーザは、景品提供サービスを通じて、例えば、自己が所持するアイテムのうち不要なアイテムを景品抽選ゲームの抽選対象の景品として設定することができる。
【0038】
図3を参照して、各ユーザが抽選対象として設定した景品(以下、ユーザ提供景品と呼ぶことがある。)と景品抽選ゲームとの関係を説明する。
図3は、ユーザ提供景品を使用した景品抽選ゲームを説明するための説明図である。
図3は、例えば、ユーザ“A”が景品提供サービスを通じて自己の所持する各アイテムを景品抽選ゲームの景品として提供した場合を示している。
図3に示すように、景品提供サービスを通じてユーザ“A”によって提供された各アイテムは、ユーザ提供景品(特典候補)として、景品抽選ゲームの抽選対象に加えられる。ユーザ“A”が設定したユーザ提供景品を景品とする景品抽選ゲームでは、所定の対価の消費と引き換えに、ユーザ提供景品の各アイテムを得るための抽選機会への参加が許可される。この抽選機会には、ユーザ“A”がユーザ提供景品として設定したアイテム数に対応する人数の他のユーザ(ユーザ“A”以外)が参加できる。
図3の例では、ユーザ“A”はユーザ提供景品として3つのアイテムを設定しており、これらを景品とする景品抽選ゲームにはユーザ“B”、ユーザ“C”、ユーザ“D”という3人の他のユーザが参加している。これら3人の他のユーザには、景品抽選ゲームにおいて、所定の対価の消費と引き換えに、各ユーザに付与するアイテムを抽選で決定する抽選機会が付与される。そして、抽選結果に基づいて、3人の他のプレイヤのそれぞれにユーザ提供景品の各アイテムが付与される。
【0039】
また、ユーザ提供景品を設定したユーザには、抽選機会の付与に伴って、抽選機会が付与されたユーザによって消費された対価に応じて報酬が提供される。例えば、このような報酬として、抽選機会が付与されたユーザによって消費された合計対価がそのまま提供されてもよい。或いは、報酬は、その合計対価の一部であってもよいし、その合計対価に対応する価値の別の特典でもよい。一方、景品抽選ゲームにおいて、ユーザ提供景品のアイテム数に対応する人数のユーザが集まらない場合、つまりユーザ提供景品を得るための抽選機会に必要な人数が参加しない場合、所定期間経過後、ユーザ提供景品を得るための景品抽選ゲームの不成立が決定される。不成立が決定された場合には、ユーザ提供景品は、それらを提供したユーザに再び戻され、引き続きユーザが所持する。このように景品抽選サービスには、各ユーザが所持するアイテムを抽選対象として提供し、その他のユーザに抽選を通じて分配するための景品提供サービスが含まれる。
【0040】
景品抽選サービスは、例えば、景品設定画面を通じて提供される。より具体的には、各ユーザは、一例として、景品設定画面を通じて、自己が所持するアイテムのうち抽選対象として提供するアイテムを選択する。なお、景品設定画面には、ユーザ提供景品の抽選機会に参加可能な所定期間を設定する機能が含まれていてもよい。或いは、所定期間は、予め一律に設定されていてもよい。
【0041】
また、抽選によって景品を得たユーザにこの景品を提供したユーザのユーザIDの情報が提供されてもよい。そして、このユーザIDの情報に基づいて、ユーザ提供景品を設定したユーザとこの景品を抽選によって得たユーザとの間にはコネクションが形成されてもよい。
図3の例では、景品を提供したユーザ“A”とそれを抽選によって得た3人のユーザ“B”、“C”、“D”との間にコネクションが形成されてよい。例えば、このようなコネクションとして、コミュニティサービスにおいて、限定された情報交換を許可する等の優遇が与えられてもよい。一例として、このような優遇が与えられるコネクションとして、コミュニティサービスにおける仲間登録等が周知である。
【0042】
次に、ID管理データ22、抽選用データ23、及びプレイデータ24の詳細について説明する。ID管理データ22は、ゲームシステム1で使用される各種のIDの対応関係が記述されたデータである。例えば、上述したように、カードID(複数でもよい)とユーザIDとの対応関係がID管理データ22に記録される。例えば、その他にも各ゲーム機GMを特定するための筺体ID及び各店舗4を特定するための店舗IDの対応関係等が記録されてよい。
【0043】
プレイデータ24は、ユーザID毎に作成されたデータの集合である。いずれかのゲーム機GMでプレイヤがアーケードゲームをプレイする際には、そのプレイヤがゲーム機GMに認識させたカードIDがセンターサーバ3に提供される。そして、そのカードIDに関連付けられたユーザIDに対応するプレイデータ24の少なくとも一部がセンターサーバ3からゲーム機GMに提供され、当該ゲーム機GMの記憶装置31に記憶される。Webサービスが提供される場合も同様である。つまり、Webサービスのために利用されるユーザID等に基づいて、そのユーザIDに対応する部分を含むように、センターサーバ3からユーザ端末8等に少なくとも一部が提供される。
【0044】
図4は、プレイデータ24の内容の一例を示す図である。
図4に示すように、プレイデータ24には、ユーザIDの他にも、例えば、抽選ログ及びゲームデータの情報が含まれている。そして、プレイデータ24中の各情報は、ユーザIDと関連付けて記述されている。抽選ログは、景品抽選サービスの利用実績を記録したログの情報である。抽選ログには、例えば、抽選回数、抽選によって得た景品といった利用実績に関する情報が含まれる。ゲームデータは、ゲーム毎に設けられ、各ゲームにおいて使用されるデータである。ゲームデータには、ユーザが各種アーケードゲーム或いはモバイルゲームで記録した成績、ポイント(或いはゲーム内で使用される通貨)、ユーザがゲーム中で所持するアイテムといった各ゲームに関連する情報が記録されている。また、一例として、ユーザ提供景品として設定された各アイテムは、ゲームデータから削除されてよい。この場合、景品抽選ゲームの不成立によって戻されたときには、再度ゲームデータ中に該当アイテムが記述される。
【0045】
抽選用データ23は、景品抽選ゲームの抽選対象の各景品を定義するためのデータである。
図5は、抽選用データ23の内容の一例を示す図である。
図5に示すように、抽選用データ23には、抽選ID、ユーザID、ステータス、期間、及び景品の情報が含まれている。抽選用データ23は、これらの情報が互いに関連付けられて記述されたレコードの集合である。抽選IDは、各レコードを管理するためにレコード毎にユニークに付されるIDである。ユーザIDは、上述の各ユーザを識別するためのIDである。景品提供サービスを通じて作成されたレコードには、ユーザIDの情報として、景品を提供したユーザのユーザIDが記述される。一方、運営者等によって作成されたレコード、つまり運営者等が提供する抽選対象の景品を定義するレコードの場合には、運営者毎等、作成者毎にユニークなIDが記述されてよい。期間は、抽選機会に参加可能な所定期間を示す情報である。ステータスは、各レコードのステータスを管理するための情報である。ステータス情報として、例えば、景品抽選ゲーム実施済み、未実施、不成立といったステータスを示す情報が使用される。景品は、抽選対象のアイテム等を示す情報である。抽選用データ23では、このように景品提供者毎に抽選対象の景品が関連付けられ、一つの抽選毎に抽選対象の景品群が抽選IDを利用して管理されている。
【0046】
次に、抽選作成処理及び景品抽選処理について説明する。抽選作成処理は、各ユーザが所持するアイテムをユーザ提供景品として設定するために実行される。景品抽選処理は、ユーザ提供景品を抽選対象とする抽選及び所定期間経過後にユーザ提供景品をユーザに戻すために実行される。抽選作成処理及び景品抽選処理は、一例として、センターサーバ3の制御ユニット10がWebサービス管理部17を通じて実行する。なお、抽選作成処理及び景品抽選処理は、その他にもゲーム機GMの制御ユニット30或いはユーザ端末8の制御ユニット40によって実行されてもよい。また、これらの制御ユニット10、30、40は、所定のゲーム、ゲーム機用サービス及びWebサービスを提供するために必要な各種の周知な処理を、それぞれ或いは協働して実行するが、それらの詳細な説明は省略する。
【0047】
図6は、抽選作成処理ルーチンのフローチャートの一例を示す図である。
図6のルーチンは、一例として、所定の作成条件が満たされる毎に実行される。また、所定の作成条件は、例えば、景品設定画面において必要な情報が入力された場合、或いは、入力の完了を示す所定の操作(例えば、終了ボタン等を押す操作)が実行された場合に満たされる。つまり、一例として、
図6のルーチンは、景品設定画面において必要な情報の入力が完了する毎に実行される。
【0048】
図6のルーチンを開始すると、まずステップS11において、Webサービス管理部17は、ユーザ提供景品の抽選の実行に必要な抽選情報を取得する。抽選情報として、例えば、景品設定画面を通じて各ユーザによって入力された情報が使用される。抽選情報には、例えば、抽選への参加者を募集する期間の情報、ユーザ提供景品として設定された各アイテムの情報及びユーザ提供景品を設定したユーザの情報が含まれる。したがって、例えば、景品設定画面では、これらの期間、アイテム及びユーザの情報(ユーザID或いはカードID等)が入力される。なお、ユーザの情報は、サービス提供時の認証に基づいて取得されてもよい。この場合、景品設定画面では、ユーザID或いはカードIDといった各ユーザを特定するための情報は入力されなくてもよい。
【0049】
続くステップS12において、Webサービス管理部17は、ステップS11で取得した抽選情報を抽選用データ23に反映する。具体的には、抽選情報に含まれる期間、景品、ユーザID等を管理するためのレコードが生成されるように、抽選用データ23を更新する(抽選用データ23の生成を含む)。つまり、Webサービス管理部17は、ステップS12において、これらの期間、景品及びユーザID等の情報が互いに関連付けられ、ユニークな抽選IDが付与されたレコードを新たに生成する。さらに、Webサービス管理部17は、抽選用データ23の更新とともに、景品として提供されたアイテムが景品を提供したユーザの所持アイテムから除外されるように、プレイデータ24の内容の更新も実行する。具体的には、抽選用データ23に生成されたレコードに含まれるユーザIDの所持アイテムから提供されたアイテムを削除する。つまり、景品を提供したユーザのプレイデータ24中から景品として提供されたアイテムを削除する。そして、ステップS12の処理を終えると、Webサービス管理部17は、今回のルーチンを終了する。抽選用データ23は、景品抽選ゲームを実行するために使用される。具体的には、抽選用データ23の内容に基づいて景品抽選ゲームの内容が案内され、実行される。したがって、
図6のルーチンにより、景品設定画面を通じて設定されたユーザの所持アイテムを抽選対象とする景品抽選ゲームが案内され、実行される。
【0050】
一方、
図7は、景品抽選処理ルーチンのフローチャートの一例を示す図である。
図7のルーチンは、所定の周期で繰り返し実行される。例えば、
図7のルーチンは、抽選用データ23に含まれるステータスの情報に基づいて、ステータスの情報が景品抽選ゲーム未実施に対応するレコードのみを対象に実行される。また、
図7のルーチンは、抽選用データ23のレコード毎に実行される。
【0051】
図7のルーチンを開始すると、まずステップS21において、Webサービス管理部17は、抽選用データ23の期間の情報に基づいて、所定期間が経過しているか否か判別する。この判別結果が肯定的結果の場合、つまり所定期間を経過している場合、Webサービス管理部17は、ステップS22に進む。ステップS22において、Webサービス管理部17は、対象のレコードの含まれる各景品を提供元のユーザに戻す。具体的には、対象のレコードに含まれる各景品が提供元のユーザのプレイデータ24中に再度所持アイテムとして記述されるように、Webサービス管理部17は、プレイデータ24の内容を更新する。また、ステップS22において、Webサービス管理部17は、抽選用データ23のステータスの情報を未実施から不成立に変更する処理も実行する。Webサービス管理部17は、ステップS22の処理を終えると、今回のルーチンを終了する。
【0052】
一方、ステップS21の判別結果が否定的結果の場合、つまり所定期間を経過していない場合、Webサービス管理部17は、ステップS23に進む。ステップS23において、Webサービス管理部17は、対象のレコードによって実現される景品抽選ゲームの抽選機会に参加を希望しているユーザの数が対象人数を満たすか否か判別する。対象人数は、抽選対象の景品数に対応する。そして、この判別結果が否定的結果の場合、つまり対象人数に足りない場合、Webサービス管理部17は、以降の処理をスキップして、今回のルーチンを終了する。なお、抽選用データ23には、対象人数を示す情報が別途含まれていてもよい。この場合、ステップS23の判別は、この対象人数を示す情報に基づいて実行されてよい。
【0053】
一方、ステップS23の判別結果が肯定的結果の場合、つまり対象人数を満たしている場合、Webサービス管理部17は、ステップS24に進む。ステップS24において、Webサービス管理部17は、対象のレコードに基づく抽選機会の参加を希望している各ユーザから対価を徴収する。なお、対価は、各ユーザが参加の意思表示を行った際に仮徴収されていてもよい。仮徴収とは、各ユーザから一時的に対価を徴収することを意味する。したがって、仮徴収された対価は、各ユーザの消費対象にはできないが、まだ消費はされていない状態にある。仮徴収を行うことにより、参加の意思表示から抽選の実行までの間にユーザの対価が減少し、徴収できなくなる状態を抑制することができる。この場合、ステップS24において、仮徴収された対価の消費が確定される。また、対価が仮徴収されている場合は、ステップS22の処理において、Webサービス管理部17は、仮徴収元の各ユーザに対価を戻す処理を実行してもよい。
【0054】
続くステップS25において、抽選対象の各景品を抽選機会に参加した各ユーザに分配するための抽選を実施する。つまり、ステップS25において、Webサービス管理部17は、抽選対象の各景品をいずれのユーザに付与すべきかを決定する抽選を実行する。次のステップS26において、Webサービス管理部17は、ステップS25の抽選結果に基づいて、抽選対象の各景品を各ユーザに付与する。具体的には、各景品が各ユーザの所持アイテムとなるように、つまり所持対象として追加されるように、Webサービス管理部17は、プレイデータ24の内容を更新する。続くステップS27において、Webサービス管理部17は、ステップS25で徴収した対価の合計に応じた報酬を抽選対象の各景品を提供したユーザに付与する。つまり、例えば、報酬として対価の合計に対応するポイントが付与される場合には、Webサービス管理部17は、そのポイントの付与が反映されるようにプレイデータ24の内容を更新する。また、この際、Webサービス管理部17は、抽選用データ23のステータスの情報を景品抽選ゲーム未実施から実施済みに変更する処理も実行する。ステップS27の処理を終えると、Webサービス管理部17は、今回のルーチンを終了する。これにより、対象人数が集まった場合にはユーザ提供景品を抽選対象とする抽選が実行され、抽選結果に伴ってユーザ提供景品が各ユーザに付与される。一方、対象人数が集まらず、所定期間を経過した場合には、ユーザ提供景品として設定された各アイテムが提供元のユーザに戻される。また、景品抽選ゲームの実行に伴う対価の徴収及び報酬の付与も実現される。
【0055】
以上に説明したように、この形態によれば、景品提供サービスを通じて、各ユーザの所持アイテムが景品抽選ゲームの特典候補として抽選対象に設定される。これにより、各ユーザは、不要になったアイテム等を有益に処分することができる。また、不要なアイテムは、抽選を通じて他のユーザに付与される。したがって、不要なアイテムの流動性を向上させることができる。これにより、ゲーム資源を有効活用することができる。
【0056】
また、景品抽選ゲームの景品候補がユーザによって決められるので、予め景品候補が決まっている場合に比べて、景品の自由度が高い。したがって、抽選によって得られる特典のバリエーションを増やすことができる。また、自己の所持アイテムを景品候補として提供したユーザには、相応の報酬が付与される。したがって、景品候補の提供を促進することができる。また、他のプレイヤのニーズを満たすアイテム等の提供も促される。このため、各ユーザの個別のニーズを満たすアイテム等が景品として提供される可能性を高めることができる。これらにより、景品抽選ゲームの興趣性を向上させることができ、ひいてはゲーム機GMが提供するゲームの興趣性を向上させることができる。
【0057】
以上の形態において、センターサーバ3の制御ユニット10がWebサービス管理部17を通じて
図6のルーチンを実行することにより、本発明の対象設定手段及び要素除外手段として機能する。また、センターサーバ3の制御ユニット10がWebサービス管理部17を通じて
図7のルーチンを実行することにより、本発明の機会付与手段、特典付与手段、対価徴収手段及び報酬付与手段として機能する。一方、センターサーバ3の記憶装置11がプレイデータ24を記憶することにより、本発明の管理データ記憶手段として機能する。
【0058】
本発明は上述の形態に限定されず、適宜の形態にて実施することができる。上述の形態では、ユーザ提供景品の数とそれらが特典候補の抽選機会に参加可能なユーザの数とは一致している。つまり、ユーザ提供景品を特典候補とする抽選機会に参加した各ユーザには、必ず景品が付与され、抽選対象にハズレが含まれていない。しかし、本発明は、このような形態に限定されない。ユーザ提供景品を特典候補とする抽選機会には、抽選対象としてハズレが含まれていてもよい。したがって、ユーザ提供景品の数を超えるユーザに抽選機会が付与されてもよい。
【0059】
上述の形態では、ユーザ提供景品は、各プレイヤの所持アイテムから選択されている。しかし、本発明は、このような形態に限定されない。予め用意された複数のゲーム要素の選択候補の中からユーザによって自由に選択されてもよい。
【0060】
また、上述の形態では、ユーザ提供景品を提供したユーザ以外のユーザに、これらのユーザ提供景品を特典候補とする抽選機会が提供されている。しかし、本発明は、このような形態に限定されない。例えば、抽選機会は、ゲーム要素を提供したプレイヤに対して付与されてもよい。この場合、プレイヤが提供したゲーム要素以外の特典候補は、予め用意(管理者、運営者等により)されていてもよい。或いは、特典候補は、他のプレイヤが提供したゲーム要素によって構成されていてもよい。つまり、複数のユーザが互いに提供し合うことにより構成される特典候補(予め用意された特典を含んでいてよい)を抽選対象とする抽選機会が、これらの特典候補を提供した各ユーザに付与されてもよい。この場合も互いの不要アイテムを処分し合うことができ、かつ、ゲーム資源を有効活用することができる。また、この場合において、抽選機会の数は、提供したゲーム要素の数に応じて付与されてよい。この場合、提供したゲーム要素が多いほど、抽選機会も多く付与される。したがって、ゲーム要素の提供を促進することができる。これにより、抽選機会の興趣性を向上させることができる。
【0061】
上述の形態では、景品は、ゲーム機GMが提供する各種アーケードゲームに関連付けられている。しかし、景品は、このような形態に限定されない。例えば、景品は、ユーザ端末8が提供する各種モバイルゲームに関連付けられていてもよい。また、この場合、ゲームシステム1は、サーバ装置のみによって構成されていてもよい。この場合、ゲームシステムは、ネットワーク5を通じてアクセスされるユーザ端末8を介して(或いは、ユーザ端末8がモバイルゲームを実現するためのサービスを介して)所定のゲームを提供する。
【0062】
上述の形態では、景品抽選ゲームは、ユーザ端末8を介して提供されている。しかし、景品抽選ゲームは、このような形態に限定されない。例えば、景品抽選ゲームは、ゲーム機GMを介して提供されてもよい。従って、ゲームシステム1は、ゲーム機GMのみによって構成されていてもよい。