【文献】
Nokia Siemens Networks,Nokia Corporation,BSR for Carrier Aggregation,3GPP TSG−RAN WG2 Meeting #70,R2−102805,2010年 5月14日
【文献】
Alcatel−Lucent Shanghai Bell,Alcatel−Lucent,BSR reporting,3GPP TSG−RAN WG2 Meeting #70bis,R2−103677,2010年 7月 2日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0014】
これらの図に置いて、同じまたは同様の参照番号は、同じまたは同様のステップまたは手段を指す。
【0015】
添付の図面とともに詳細に本発明の実施形態の例示的説明が与えられる。
【0016】
LTE Rel.8/9では、バッファ状態はLCGで測定される。4つまでのLCGが定義されてある。
【0017】
バッファ状態レポート(BSR)MAC制御要素は、以下の何れかから成る。すなわち
− 短いBSRおよび短縮されたBSRフォーマット:
図1Aに示すような1つのLCG IDフィールドおよび1つの対応するバッファ・サイズ・フィールド、または、
− 長いBSRフォーマット:
図1Bに示すようなLCG ID#0から#3までに対応する、4つのバッファ・サイズ・フィールド。
【0018】
論理チャネル・グループの数がアクティブであり、すべてのLCGについてBSRを送信する必要がある場合、長いBSRが使用される。ただ1つのLCGについてBSRが送信されることになる場合、短いBSRが使用される。
【0019】
図1Aおよび1Bに示すフィールドLCG IDおよびバッファ・サイズは、以下のように定義される。すなわち
− LCG ID:論理チャネル・グループIDフィールドは、バッファ状態がレポートされている1つまたは複数の論理チャネルのグループを識別する。そのフィールドの長さは2ビットであり、長いBSRが送信されるとき、LCG IDは、MAC制御要素には含まれず、代わりに、MAC制御要素内のBSRの順番がLCGを定義し、短いBSRが送信される場合、LCG IDはMAC CEの内容に含まれてLCGを識別する。
− バッファ・サイズ:バッファ・サイズ・フィールドは、MAC PDUが構築された後に、論理チャネル・グループのすべての論理チャネルに亘って利用可能なデータの総量を識別する。そのデータの量は、バイト数で示される。それは、RLC層内およびPDCP層内の送信に利用可能なすべてのデータを含むことになる。このフィールドの長さは6ビットである。バッファ・サイズ・フィールドによって取られる値は、表2に示される。
【0020】
BSRフォーマットは、表1に指定されるようなLCIDを有するMAC PDUサブヘッダによって識別される。
【0022】
MAC PDUヘッダは1つまたは複数のMAC PDUサブヘッダから成り、各サブヘッダはMAC SDU、MAC制御要素またはパディングに相当する。
【0023】
MACヘッダは、可変サイズであり、以下のフィールドから成る。すなわち
− LCID:論理チャネルIDフィールドは、UL−SCHについて表1に記載するように、対応するMAC SDUの論理チャネル・インスタンスまたは対応するMAC制御要素もしくはパディングのタイプを識別する。各MAC SDU、MAC制御要素、またはMAC PDUに含まれるパディングには1つのLCIDフィールドがある。そのLCIDフィールド・サイズは5ビットである、
− L:長さフィールドは、
図7にも示すように、対応するMAC SDUの長さをバイトで示す。最後のサブヘッダおよび固定サイズのMAC制御要素に対応するサブヘッダを除いて、MAC PDUサブヘッダ毎に1つのLフィールドがある。Lフィールドのサイズは、Fフィールドによって示される、
− F:フォーマットフィールドは、長さフィールドのサイズを示す。最後のサブヘッダおよび固定サイズのMAC制御要素に対応するサブヘッダを除いてMAC PDUサブヘッダ毎に1つのFフィールドがある。Fフィールドのサイズは1ビットである。MAC SDUまたは可変サイズのMAC制御要素のサイズが128バイトよりも小さい場合、Fフィールドの値は0にセットされ、そうでない場合には、それは1にセットされる、
− E:拡張フィールドは、より多くのフィールドがMACヘッダ内に存在するかしないかを示すフラグである。Eフィールドは、「1」に設定されて、少なくともR/R/E/LCIDフィールドのもう1つのセットを示す。Eフィールドは、「0」に設定されて、MAC SDU、MAC制御要素またはパディングの何れかが次のバイトで開始することを示す、
− R:予約されたビット、「0」に設定される。
【0024】
MAC PDUサブヘッダは、MAC PDU内の最後のサブヘッダおよび固定サイズのMAC制御要素を別にすると、6つのヘッダ・フィールドR/R/E/LCID/F/Lで構成される。MAC PDU内の最後のサブヘッダおよび固定サイズのMAC制御要素のサブヘッダは、4つのヘッダ・フィールドR/R/E/LCIDだけで構成される。パディングに対応するMAC PDUサブヘッダは、4つのヘッダ・フィールドR/R/E/LCIDで構成される。
【0025】
表2は、Rel.8/9で使用されるBSR表を示す。表索引は、BSR MAC CEで信号送出され、6ビットがBSR索引に使用される。本表の索引63は、バッファ状態が150000バイトより大きいが、150000バイトより高いデータ・レートに対応するバッファのバッファ・サイズの細分性表現は与えられないことを示す。
【0026】
本発明では、4つのLCGが、Rel.8/9におけるのと同じように、Rel.10で使用されると仮定される。同様に6ビットのインディケータもRel.8/9 BSR索引に使用される。1つまたは複数の追加の表は、スケジューラにより高いレートのより粒度の細かいBSR情報を提供することができる。1つまたは複数の追加のBSR表はRel.8/9 BSR表と並行して使用されることになると仮定される。
【0027】
より高いビット・レートの信号伝達に必要とされる1つまたは複数の表の数は、より高いBSR値の必要とされる細分性に依存する。LTE−Aの最大許容ULデータ・レートは、Rel.8/9ULデータ・レートのそれに比べて6〜7という因数により増えた(すなわち、LTE−Aについては500MbpsULレートであり、一方、LTEについては75Mbpsレートである)。LTE−Aの最大バッファ・サイズの増加はULビット・レートの増加率に比例すると仮定するのが論理的である。1つまたはいくつかの追加の表が、高いデータ・レートの信号伝達に必要とされると仮定される。1つまたは複数の追加の表は、150000バイトを超えるデータに使用される、すなわち、第1の追加の表の索引0はBS<150000バイトに対応する。必要とされる追加の表の数は、BSレポーティングの細分性によって定義される。以下の例では、1つのみの追加の表が十分であると仮定されるが、BSRの細分性が表現のために複数の追加の表を必要とする場合には複数の追加の表が使用され得ることが、当業者には理解され、同時に使用される異なる追加の表はそれら自体の固有の拡張BSR表IDを有する。Rel.8/9 BSR表およびレポーティング・フォーマットは、追加の表と並行して使用される。新しい拡張LCIDは、拡張表を示すために、使用される。新しい拡張LCIDは、前述の表1で既に使用された値とは異なる予約された値を使用すべきである。
【0028】
図9は、本発明のネットワーク接続形態を示す。
図9で、UE1は、eNodeB2によって支配され、eNodeB2内のスケジューラがeNodeB2によってレポートされるバッファ状態にしたがってUE1のアップリンク伝送リソースをスケジュールすることができるように、UE1はそのバッファ状態をeNodeB2にレポートする。
【0029】
図10は、本発明の一実施形態による方法の系統的流れ図を示す。
【0030】
第1に、ステップS100で、UE1が、より大きなバッファ・サイズを有する少なくとも1つのLCGのBSRが少なくとも1つの追加の表がレポートされることを必要とするかどうかを判定し、そのより高いバッファ・サイズを有するLCGは所定の値より大きなバッファ・サイズを有する。
【0031】
UE1が、レポートされる必要がある論理チャネル・グループのバッファ・サイズを測定し、より大きなバッファ・サイズを有する少なくとも1つのLCGが少なくとも1つの追加の表がレポートされることを必要とするかどうかを判定する。Rel.8/9のBSRのバッファ・サイズ・レベルの最も大きい索引63がBS>150000を表すことがLTE Rel.8/9に既に規定されているので、第1の追加の表の所定の値は150000に設定することができることが、当業者には理解され得る。もちろん、必要に応じて第2のまたは他の1つのもしくは複数の追加の表の所定の値が、UEの実際のULデータ・レートに基づいて、電気通信ネットワーク・オペレータおよびサービス・プロバイダによって設定され得る。そのような1つまたは複数の追加の表は、より正確な細分性のみならずより高いデータ量もまた提供するために、使用される。
【0032】
次いで、ステップS101で、より大きなバッファ・サイズを有する少なくとも1つのLCGのBSRがレポートされる必要がある場合、UE1が少なくとも1つの追加の表を参照する索引を有するより高いバッファ・サイズを有するその少なくとも1つのLCGのBSRを生成し、そして、その少なくとも1つの追加の表は、Rel.8/9表よりも高いデータ・レートに対応するバッファ状態を示す。ステップS101の詳細は、以下の例とともに以下に説明される。
【0033】
本発明では、既存のRel.8/9 BSR表のみが表2に示され、追加の1つまたは複数のBSR表は示されない。しかし、追加のBSR表の特定の設計、たとえば値およびマッピング関係、は、本発明の核となる概念とは無関係であり、したがって、簡単にするために省略されることが、当業者には理解され得る。
【0035】
例1
たとえば、4つのLCGの中から、2つのLCGがRel.8/9 BSR表で信号送出され得る低いデータを有すると仮定される。他の2つのLCGは、BSRを送信するために追加の表を必要とする高いデータを有する。BSR情報は、2つのMAC CE、Rel.8/9の長いBSRおよび拡張された短いBSR、を使用してeNodeBに送信される。
【0036】
このフォーマットは
図2に示される。先ず、Rel.8/9の長いBSRフォーマットが、eNodeBに長いBSRを知らせるために、使用される。高いデータ・レートを有するLCGは、MAC CE内で索引63(BS>150000バイト)を示し、たとえば、#2および#3LCGは150000バイトより大きなバッファ・サイズを有し、そのため、バッファ・サイズ#2およびバッファ・サイズ#3の索引は両方とも63である。第2に、UEが、追加のBSR表を使用して高いデータを有する2つのLCGのBSRを送信する。たとえば、
図2Bの短いBSRでは、LCG IDは#2でもよく、そして、そのバッファ・サイズは、追加のBSR表を参照する索引を使用し、一方、
図2Cの短いBSR内のLCG IDは#3でもよく、そのバッファ・サイズは、追加のBSR表を参照する索引を使用する。追加のBSR表が使用されることを示すために、新しいLCID拡張された短いBSR−LCIDが使用されることに留意されたい。そのLCG ID(Rel.8/9におけるような)は、拡張された短いBSR MAC CEにおいて対応する論理チャネル・グループを識別するために使用される。第1のMAC CE(Rel.8/9の長いBSR)内の索引63は、長いBSRに続いて送信される追加のBSR情報を信号送出される。すべての3つのBSR、具体的には1つの長いBSRおよび2つの短いBSR、は、同じMAC PDU内で結合および送信され得ることに留意されたい。
【0037】
たとえば、Rel.8/9表を参照する1つのLCGのBSRが送信される必要があり、追加のBSR表を参照する3つのLCGのBSRが送信される必要があるなど、そのようなBSRフォーマットはすべての状況に適用することが、当業者には理解され得る。
【0038】
例2
たとえば、すべての4つのLCGが追加のBSR表を必要とする高いデータを有すると仮定する。この場合、4つの拡張された短いBSRとともにRel.8/9の長いBSRを送信することが効率的である。したがって、新しいLCIDは、
図3に示すように、拡張された長いBSRを示すように割り当てられる。具体的には、すべての4つのLCG#0、#1、#2および#3のバッファ・サイズは、そのバッファ・サイズを示すために、追加のBSR表を参照する索引を使用する。
【0039】
例3
4つのLCGのうちの3つは拡張BSRの送信を必要とすると仮定する。この場合、拡張された長いBSRが第1に送信され、そして、低いデータを有するLCGは追加のBSR表の最下の索引、たとえば0、によって示され、BS<150000である。これは、Rel.8/9の短いBSRを使用する以下のBSRを信号送出するために使用される。これは、BSRの効率的送信を可能にすることになる。このフォーマットは
図4に示される。
【0040】
本発明の好ましい一実施形態では、オーバヘッドを考慮して、より大きなバッファ・サイズを有する1つまたは複数のLCGの量が、拡張BSRまたはRel.8/9 BSRの送信の順序、すなわち、拡張(Rel.10)BSRまたはRel.8/9 BSRが最初に送信されるべきかどうかを判定するために、使用され得る。
【0041】
たとえば、より小さいバッファ・サイズを有するLCGの量がより大きなバッファ・サイズを有するLCGのそれよりも大きいとき、より小さいバッファ・サイズを有するLCGのBSRがRel.8/9の長いBSRで第1に送信され、そして、より大きなバッファ・サイズを有するLCGのBSRが、次いで、新しいLCIDを有する短いBSRで送信され(すなわち、
図2A〜2Cに示す実施例1)、そうして、MACサブヘッダのオーバヘッドは実施例3の場合に比べて減らすことができ、より大きなバッファ・サイズを有するLCGの量がより小さいバッファ・サイズを有するLCGの量より大きいとき、より大きなバッファ・サイズを有するLCGのBSRが、新しいLCIDを有する長いBSRで第1に送信され(すなわち、
図4A〜4Bに示す実施例3)、そして、より小さいバッファ・サイズを有するLCGのBSRが、次いで、Rel.8/9の短いBSRで送信される。
【0042】
例4
− 解決法A:
本シナリオは、実施例1と同じである。拡張された短いBSRの追加のサブヘッダの送信によるオーバヘッドを減らすために、本方法は、結合されたRel.8/9 BSR表および追加のBSR表情報の送信のための新しいMAC CEフォーマットを提案する。1つの新しいLCIDが、その新しいMAC CEフォーマットを識別するために使用される。このフォーマットは、
図5に示される。第1に、Rel.8/9 BSR表および長いBSR順序にしたがってバッファ状態が定義される。次いで、必要とされるLCGの拡張BSRが、その短いBSRフォーマットを使用し、定義される。この解決法では、1つのみのBSR MAC CEが送信される。
【0043】
言い換えれば、
図5で、MACサブヘッダ内の拡張された長いBSR−LCIDが新しいBSRフォーマットが使用されることを示し、そして、Rel.8/9 BSR表を参照する長いBSR内のバッファ・サイズ索引が第1に送信され、一方で、追加のBSR表を参照する長いBSRに続く短いBSR内のバッファ・サイズ索引が第2に送信される。
【0044】
さらに、MAC CEの長さは可変であり、それは、拡張BSR送信を必要とするLCGの数に依存する。MAC CEの長さは、MACサブヘッダの2つの予約ビット(R)によって示され得る。または、別法として、MAC CEの長さは、
図6に示すようにMACサブヘッダのLフィールドで示され得る。
図6に示すMACサブヘッダは、制御要素の送信のためではなく、Rel.8/9データ伝送におけるMAC SDUのサイズを示すために使用され、一方、Rel.10におけるMAC CEの長さは可変でもよいので、Rel.10では、MACサブヘッダは、MAC CEの長さを示すために使用されるLフィールドを有するMAC CEに使用され得る。
【0045】
− 解決法B:
この解決法のもう1つの代替が、以下に説明される。本方法は、結合されたRel.8/9 BSR表および追加のBSR表情報の送信のための新しいMAC CEフォーマットを提案する。1つの新しいLCIDが、新しいMAC CEフォーマットを識別するために使用される。このフォーマットは、
図8に示される。第1に、追加のBSR表および長いBSR順序にしたがってバッファ状態が定義される。次いで、必要とされるLCGのRel.8/9 BSRが、その短いBSRフォーマットを使用し、定義される。この解決法では、1つのみのBSR MAC CEが送信される。
【0046】
言い換えれば、
図8で、MACサブヘッダ内の拡張された長いBSR−LCIDは新しいBSRフォーマットが使用されることを示し、そして、追加のBSR表を参照する長いBSR内のバッファ・サイズ索引が第1に送信され、一方、Rel.8/9 BSRを参照する長いBSRに続く短いBSR内のバッファ・サイズ索引は第2に送信される。
【0047】
本発明の好ましい一実施形態では、MAC CEの全バイトを考慮し、より大きなバッファ・サイズを有する1つまたは複数のLCGの量が、拡張BSRまたはRel.8/9 BSRの送信の順序、すなわち、拡張(Rel.10)BSRまたはRel.8/9 BSRが最初に送信されるべきかどうか、を判定するために使用され得る。
【0048】
たとえば、より小さいバッファ・サイズを有するLCGの量がより大きなバッファ・サイズを有するLCGの量よりも大きいとき、より小さいバッファ・サイズを有するLCGのBSRがRel.8/9の長いBSRで第1に送信され、より大きなバッファ・サイズを有するLCGのBSRが次いで、短いBSRで送信され(すなわち、
図5に示す解決法A)、そうして、MAC CEの全バイトは
図8に示す解決法Bに比べて減らすことができ、より大きなバッファ・サイズを有するLCGの量がより小さいバッファ・サイズを有するLCGの量より大きいとき、より大きなバッファ・サイズを有するLCGのBSRが、第1に長いBSRで送信され(すなわち、
図8に示す解決法B)、そして、より小さいバッファ・サイズを有するLCGのBSRが、次いで、Rel.8/9の短いBSRで送信される(すなわち、
図5に示す解決法A)。
【0049】
− 解決法C:
新しい長いBSR MAC CEフォーマットのもう1つの代替が
図7に示される。ここでは、サブヘッダ内の新しいLCIDは、新しい長いBSRフォーマットを示す。BSRが属するLCGが、MAC CE内容内の順序によって識別される。6ビットが、バッファ・サイズを示すために、使用される。各バイトの最初の2ビットは、BSR表を示す。たとえば、00はRel.8/9 BSR表を示し、一方、01は追加のBSR表を示す。
【0050】
短いBSRについて、本方法はまた使用され得る。表索引は、MACサブヘッダの予約ビット(2つの表につき1ビット)によって示され得る。
【0051】
加えて、すべてのLCGがレポートする必要があるBSRが所定の値よりも小さいバッファ・サイズを有する場合には、Rel.8/9 BSR表は十分であり、それは先行技術の範囲内にあり、そのような状況は簡単にするために詳細に記載されない。
【0052】
次いで、ステップS102で、UE1が、生成されたBSRをeNodeB2にレポートする。
【0053】
次いで、ステップS103で、eNodeB2が、UE1からBSRを受信する。
【0054】
ステップS104で、eNodeB2は、受信されたBSRから導出された、MAC制御要素内のLCIDまたは関連ビット、たとえば
図7に示すシナリオに示された表ID、にしたがって、受信されたBSRがより大きなバッファ・サイズを有する少なくとも1つのLCGのBSRであるかどうかを判定し、より大きなバッファを有する前記LCGは所定の値より大きなバッファ・サイズを有する。
【0055】
ステップS105で、拡張BSRが使用される場合、eNodeB2は、BSRおよび少なくとも1つの追加の表にしたがってバッファ・サイズを取得し、そのバッファ・サイズにしたがってUE1のULリソースをスケジュールし、その少なくとも1つの追加の表は、Rel.8/9表よりも高いデータ・レートに対応するバッファ状態を示す。
【0056】
図11は、本発明の一実施形態によるデバイスのブロック図を示す。
【0057】
図11に示す第1のデバイス10は、
図9および
図10に示すUE1内で構成可能であり、一方、
図12に示す第2のデバイス20は、
図9および
図10に示すeNodeB2内に構成可能である。
【0058】
第1のデバイス10は、第1の判定手段100、生成手段101およびレポーティング手段102を備え、第2のデバイス20は、受信機200、第2の判定手段201およびスケジューラ202を備える。
【0059】
第1に、ステップS100で、第1の判定手段100が、より大きなバッファ・サイズを有する少なくとも1つのLCGのBSRが少なくとも1つの追加の表がレポートされることを必要とするかどうかを判定し、より高いバッファ・サイズを有するそのLCGは所定の値より大きなバッファ・サイズを有する。
【0060】
UE1が、レポートされる必要がある論理チャネル・グループのバッファ・サイズを測定し、第1の判定手段100が、より大きなバッファ・サイズを有する少なくとも1つのLCGが少なくとも1つの追加の表がレポートされることを必要とするかどうかを判定する。LTE Rel.8/9では、Rel.8/9内のBSRのバッファ・サイズ・レベルの最も大きい索引63はBS>150000を表すと既に規定されているので、第1の追加の表の所定の値は150000に設定することができることが、当業者には理解され得る。もちろん、必定に応じて第2のまたは他の1つもしくは複数の追加の表の所定の値は、UEの実際のULデータ・レートに基づいて電気通信ネットワーク・オペレータおよびサービス・プロバイダによって設定可能である。そのような1つまたは複数の追加の表は、より正確な細分性のみならずより高いデータ量を提供するために使用される。
【0061】
次いで、より大きなバッファ・サイズを有する少なくとも1つのLCGのBSRがレポートされる必要がある場合、生成手段101が、少なくとも1つの追加の表を参照する索引を有するより高いバッファ・サイズを有する少なくとも1つのLCGのBSRを生成し、そして、少なくとも1つの追加の表が、Rel.8/9表よりも高いデータ・レートに対応するバッファ状態を示す。生成手段101によって実行されるプロセスの詳細は、以下の例とともに以下に説明される。
【0062】
本発明では、既存のRel.8/9 BSR表のみが表2の上に示され、1つまたは複数の追加のBSR表は示されない。しかし、追加のBSR表の特定の設計、たとえば値およびマッピング関係、は、本発明の核となる概念とは無関係であり、したがって、簡単にするために省略されることが、当業者には理解され得る。
【0063】
例1
たとえば、4つのLCGのうち、2つのLCGが、Rel.8/9 BSR表で信号送出され得る低いデータを有すると仮定する。他の2つのLCGは、追加の表がBSRを送信することを要求する高いデータを有する。BSR情報は、2つのMAC CE、Rel.8/9の長いBSRおよび拡張された短いBSR、を使用し、eNodeBに送信される。
【0064】
このフォーマットは
図2に示される。第1に、Rel.8/9の長いBSRフォーマットが、eNodeBに長いBSRを知らせるために、使用される。バッファ・サイズ#2およびバッファ・サイズ#3の索引は両方とも63であるように、高いデータ・レートを有するLCGは、MAC CE内の索引63(BS>150000バイト)を示す、たとえば、#2および#3LCGは150000バイトより大きなバッファ・サイズを有する。第2に、レポーティング手段102が、追加のBSR表を使用し、高いデータを有する2つのLCGのBSRをレポートする。たとえば、
図2Bの短いBSRでは、LCG IDは#2でもよく、そのバッファ・サイズは、追加のBSR表を参照する索引を使用し、一方、
図2Cの短いBSR内のLCG IDは#3でもよく、そのバッファ・サイズは追加のBSR表を参照する索引を使用する。新しいLCID拡張された短いBSR−LCIDは、追加のBSR表が使用されることを示すために使用されることに留意されたい。LCG ID(Rel.8/9でのような)は、拡張された短いBSR MAC CE内の対応する論理チャネル・グループを識別するために使用される。第1のMAC CE(Rel.8/9の長いBSR)内の索引63は、長いBSRに続いて送信される追加のBSR情報を信号送出される。すべての3つのBSR、具体的には1つの長いBSRおよび2つの短いBSR、は、同じMAC PDU内に結合および送信可能であることに留意されたい。
【0065】
そのようなBSRフォーマットは、Rel.8/9表を参照する1つのLCGのBSRが送信される必要があり、追加のBSR表を参照する3つのLCGのBSRが送信される必要があるなど、すべての状況に適用することが、当業者には理解され得る。
【0066】
例2
たとえば、すべての4つのLCGが追加のBSR表を必要とする高いデータを有すると仮定する。この場合、4つの拡張された短いBSRとともにRel.8/9の長いBSRを送信することは非効率的である。したがって、新しいLCIDは、
図3に示すような拡張された長いBSRを示すように割り当てられる。具体的には、すべての4つのLCG#0、#1、#2および#3についてバッファ・サイズは、追加のBSR表を参照する索引を使用してそのバッファ・サイズを示す。
【0067】
例3
4つのLCGのうちの3つは拡張BSRの送信を必要とすると仮定する。この場合、拡張された長いBSRが第1に送信され、低いデータを有するLCGは追加のBSR表の最下の索引、たとえば0、によって示され、BS<150000である。これは、Rel.8/9の短いBSRを使用する以下のBSRを信号送出するために使用される。これは、BSRの効率的伝送を可能にすることになる。このフォーマットは
図4に示される。
【0068】
本発明の好ましい一実施形態では、オーバヘッドを考慮して、より大きなバッファ・サイズを有する1つまたは複数のLCGの量が、拡張BSRまたはRel.8/9 BSRの送信の順序、すなわち、拡張(Rel.10)BSRまたはRel.8/9 BSRが最初に送信されるべきかどうか、を判定するために使用され得る。
【0069】
たとえば、より小さいバッファ・サイズを有するLCGの量がより大きなバッファ・サイズを有するLCGの量よりも大きいとき、より小さいバッファ・サイズを有するLCGのBSRがRel.8/9の長いBSRを有するレポーティング手段102によって第1に送信され、そして、より大きなバッファ・サイズを有するLCGのBSRが、次いで、新しいLCIDを有する短いBSRで送信され(すなわち、
図2A〜2Cに示す実施例1)、そうして、MACサブヘッダのオーバヘッドは実施例3の場合に比べて減らすことができ、より大きなバッファ・サイズを有するLCGの量がより小さいバッファ・サイズを有するLCGの量より大きいとき、大きなバッファ・サイズを有するLCGのBSRは、新しいLCIDを有する長いBSRで第1に送信され(すなわち、
図4A〜4Bに示す実施例3)、そして、より小さいバッファ・サイズを有するLCGのBSRが、次いで、Rel.8/9の短いBSRで送信される。
【0070】
例4
− 解決法A:
本シナリオは実施例1と同じである。拡張された短いBSRの追加のサブヘッダの送信によるオーバヘッドを減らすために、本方法は、結合されたRel.8/9 BSR表および追加のBSR表情報の送信のための新しいMAC CEフォーマットを提案する。1つの新しいLCIDが、その新しいMAC CEフォーマットを識別するために使用される。このフォーマットは、
図5に示される。第1に、Rel.8/9 BSR表および長いBSR順序にしたがってバッファ状態が定義される。次いで、必要とされるLCGの拡張BSRが、その短いBSRフォーマットを使用し、定義される。この解決法では、1つのみのBSR MAC CEが送信される。
【0071】
言い換えれば、
図5では、MACサブヘッダ内の拡張された長いBSR−LCIDは新しいBSRフォーマットが使用されることを示し、そして、Rel.8/9 BSR表を参照する長いBSR内のバッファ・サイズ索引が第1に送信され、一方、追加のBSR表を参照する長いBSRに続く短いBSR内のバッファ・サイズ索引が第2に送信される。
【0072】
さらに、MAC CEの長さは可変であり、それは拡張BSR伝送を必要とするLCGの数に依存する。MAC CEの長さは、MACサブヘッダの2つの予約ビット(R)によって示され得る。または、別法として、MAC CEの長さは、
図6に示すようにMACサブヘッダのLフィールドで示され得る。
図6に示すMACサブヘッダはRel.8/9データ伝送内のMAC SDUのサイズを示すために使用されるが、制御要素の伝送についてではなく、一方、Rel.10におけるMAC CEの長さは可変でもよいので、Rel.10では、MACサブヘッダは、MAC CEの長さを示すために使用されるLフィールドでMAC CEのために使用され得る。
【0073】
− 解決法B:
本解決方法のもう1つの代替が、以下に説明される。本方法は、結合されたRel.8/9 BSR表および追加のBSR表情報の送信のための新しいMAC CEフォーマットを提案する。1つの新しいLCIDが、新しいMAC CEフォーマットを識別するために使用される。このフォーマットは、
図8に示される。第1に、追加のBSR表および長いBSR順序にしたがってバッファ状態が定義される。次いで、必要とされるLCGのRel.8/9 BSRが、その短いBSRフォーマットを使用し、定義される。この解決法では、1つのみのBSR MAC CEが送信される。
【0074】
言い換えれば、
図8において、MACサブヘッダ内の拡張された長いBSR−LCIDが新しいBSRフォーマットが使用されることを示し、そして、追加のBSR表を参照する長いBSR内のバッファ・サイズ索引が第1に送信され、一方、Rel.8/9 BSRを参照する長いBSRに続く短いBSR内のバッファ・サイズ索引が第2に送信される。
【0075】
本発明の好ましい一実施形態では、MAC CEの全バイトを考慮し、より大きなバッファ・サイズを有する1つまたは複数のLCGの量が、拡張BSRまたはRel.8/9 BSRの送信の順序、すなわち、拡張(Rel.10)BSRまたはRel.8/9 BSRが最初に送信されるべきかどうかを判定するために使用され得る。
【0076】
たとえば、より小さいバッファ・サイズを有するLCGの量がより大きなバッファ・サイズを有するLCGの量よりも大きいとき、より小さいバッファ・サイズを有するLCGのBSRがRel.8/9の長いBSRで第1に送信され、そして、より大きなバッファ・サイズを有するLCGのBSRが、次いで、短いBSRで送信され(すなわち、
図5に示す解決法A)、そうして、MAC CEの全バイトは
図8に示す解決法Bに比べて減らすことができ、より大きなバッファ・サイズを有するLCGの量がより小さいバッファ・サイズを有するLCGの量より大きいとき、より大きなバッファ・サイズを有するLCGのBSRが第1に長いBSRで送信され(すなわち、
図8に示す解決法B)そして、より小さいバッファ・サイズを有するLCGのBSRが、次いで、Rel.8/9の短いBSRで送信される(すなわち、
図5に示す解決法A)。
【0077】
− 解決法C:
新しい長いBSR MAC CEフォーマットのもう1つの代替が、
図7に示される。ここでは、サブヘッダ内の新しいLCIDは、新しい長いBSRフォーマットを示す。BSRが属するLCGが、MAC CE内容内の順序によって識別される。6ビットが、バッファ・サイズを示すために使用される。各バイトの最初の2ビットが、BSR表を示す。たとえば、00は、Rel.8/9 BSR表を示し、一方、01は、追加のBSR表を示す。
【0078】
短いBSRについて、本方法はやはり使用され得る。その表索引は、MACサブヘッダの予約ビット(2つの表につき1ビット)によって示され得る。
【0079】
加えて、レポートするのに必要なすべてのLCGのBSRが所定の値よりも小さいバッファ・サイズを有する場合には、Rel.8/9 BSR表は十分であり、これは先行技術の範囲内にあり、そのような状況は簡単にするために与えられていない。
【0080】
次いで、レポーティング手段102が、生成されたBSRをeNodeB2にレポートする。
【0081】
次いで、eNodeB2内の受信機200が、UE1からBSRを受信する。
【0082】
次いで、第2の判定手段201が、受信されたBSRから導出された、MAC制御要素内のLCIDまたは関連ビット、たとえば
図7に示すシナリオに示された表ID、にしたがって、受信されたBSRがより大きなバッファ・サイズを有する少なくとも1つのLCGのBSRであるかどうかを判定し、より大きなバッファを有する前記LCGは所定の値より大きなバッファ・サイズを有する。
【0083】
拡張BSRが使用される場合、スケジューラ202は、BSRおよび少なくとも1つの追加の表にしたがってバッファ・サイズを取得し、そのバッファ・サイズにしたがってUE1のULリソースをスケジュールし、その少なくとも1つの追加の表は、Rel.8/9表よりも高いデータ・レートに対応するバッファ状態を示す。
【0084】
Rel.8/9表および追加の表はネットワーク構成段階中にUE1およびeNodeB2の両方の側で同期されることが、当業者には理解され得る。たとえば、Rel.8/9表および追加の表は、層3信号伝達でUE1およびeNodeB2の両方に送信され、そうして、eNodeB2は、UE1のそれと同じBSR MAC制御要素内の索引が表すものの解釈を有する。
【0085】
本発明の実施形態が、前述された。本発明は特定のシステム、デバイスまたはプロトコルに限定されず、様々な変更または修正が添付の特許請求の範囲の範囲および趣旨を逸脱することなしに行われ得ることが、当業者には理解されよう。
【0086】
前述の実施形態は例示のみを目的とし、本発明の制限として解釈されないことが、当業者には理解され得る。本発明は、これらの実施形態に限定されない。本発明の趣旨を逸脱しないすべての技術的解決法が、添付の特許請求の範囲に含まれるものとする。加えて、特許請求の範囲では、丸括弧の間に置かれたいかなる参照記号も、特許請求の範囲を限定するものとして解釈されない。「備える」という言葉は、特許請求の範囲にまたは本明細書に記載されていない要素またはステップの存在を排除しない。要素の前の「1つの」という言葉は、そのような要素の複数の存在を排除しない。複数の手段を含むデバイスにおいて、それらの複数の手段の1つまたは複数の機能は、1つのハードウェアまたはソフトウェアモジュールによって実装可能であり、「第1の」、「第2の」および「第3の」の言葉は単に名を表し、特定の順番を意味しない。