(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年では、各家庭で使用する電力の一部を賄うことができるように、太陽光発電システムや、ガスエンジン式や燃料電池式による発電手段を備えたコージェネレーションシステム(発電ユニットに相当)が、一般家庭等に普及しつつある。
特にコージェネレーションシステムでは、特許文献1に記載されたヒートポンプ式の給湯暖房システムに対して、発電手段にて発生させた電力と、当該発電手段にて発生した排熱と、の双方のエネルギーを家庭で利用することができる。
特許文献1に記載された従来技術では、熱を利用することしかできないが、コージェネレーションシステムを利用して、電気と熱の双方を利用し、特に熱を有効に利用することができれば、非常に高い省エネルギー効果を得ることができる。
本発明は、このような点に鑑みて創案されたものであり、比較的簡素な構成にて、発電ユニット(コージェネレーションシステム)にて発生した排熱を給湯と暖房に利用可能とし、また、自然エネルギー熱等の他の熱供給装置との併用を可能とする、給湯暖房システムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するため、本発明に係る給湯暖房システムは次の手段をとる。
まず、本発明の第1の発明は、貯湯タンクを有する給湯システムと、暖房システムと、発電ユニットと、を有する給湯暖房システムである。
前記発電ユニットは、燃料を用いて発電する発電手段と、前記発電手段から発生した排熱を回収する排熱回収手段と、を有しており、前記排熱回収手段には、回収した排熱を用いて加熱した循環熱媒を前記貯湯タンクに向けて吐出する排熱往配管と、放熱後の循環熱媒が前記貯湯タンクから戻される排熱戻配管と、が接続されており、前記排熱往配管と前記排熱戻配管にて形成された循環流路上における任意の位置には排熱用熱媒循環ポンプが設けられている。
前記暖房システムは、前記循環熱媒を加熱可能なボイラと、前記循環熱媒を用いて放熱する放熱体と、を有している。
前記給湯システムは、前記貯湯タンクと、当該貯湯タンクの上部に設けられたタンク上部配管から供給される前記貯湯タンク内の温水と一端が前記貯湯タンクの下部に接続された給水配管から供給される水とを混合して混合水を吐出する混合装置と、前記混合水を加熱可能な前記ボイラと、を有している。
前記ボイラは、暖房用熱媒循環ポンプと、前記循環熱媒が流入する第1流入部と、当該第1流入部から流入した前記循環熱媒を加熱して吐出することが可能な第1吐出部と、を有し、前記第1流入部には暖房戻ヘッダが接続されており、更に、前記混合水が流入する第2流入部と、当該第2流入部から流入した前記混合水を加熱して吐出することが可能な第2吐出部と、を有しており、前記ボイラと前記混合装置は、前記混合装置における前記混合水の吐出部と前記第2流入部とを接続する混合水配管にて接続されており、前記ボイラと前記放熱体は、前記第1吐出部から前記放熱体に前記循環熱媒を供給する暖房往配管と、前記放熱体から前記暖房戻ヘッダに前記循環熱媒を戻す暖房戻配管と、にて接続されている。
そして前記ボイラには、更に、前記循環熱媒を前記ボイラに向かって流入させる第1分岐往配管と、前記ボイラから前記循環熱媒を流出させる第1分岐戻配管が接続されており、前記第1分岐往配管の一方端と、前記排熱往配管または前記排熱戻配管と、の接続個所である第1分岐個所は、前記排熱往配管に設けられており、前記第1分岐往配管の他方端は前記暖房戻ヘッダに接続されており、前記第1分岐戻配管の一方端と、前記排熱往配管または前記排熱戻配管と、の接続個所である第2分岐個所は、前記排熱戻配管に設けられており、前記第2分岐戻配管の他方端は前記暖房戻ヘッダに接続されている。
【0006】
この第1の発明によれば、排熱回収手段、貯湯タンク、ボイラ、放熱体、混合装置、のそれぞれを適切な配管にて接続して、循環熱媒の流路、及び給湯用の温水の流路を適切に形成し、比較的簡素な構成にて、発電手段にて発生した排熱を給湯と暖房に利用することができる。
【0007】
次に、本発明の第2の発明は、上記第1の発明に係る給湯暖房システムであって、前記第2分岐個所が、前記排熱戻配管に設けられている代わりに、前記排熱往配管における前記第1分岐個所よりも前記貯湯タンクに近い側に設けられている。
【0008】
この第2の発明では、第1の発明に対して、第1分岐戻配管の一方端の接続先を変更している。
第1の発明では、排熱往配管と排熱戻配管にて形成された排熱回収手段から貯湯タンクへの流路と、第1分岐往配管と第1分岐戻配管に接続された排熱回収手段からボイラへの流路と、が並列に形成されていたが、第2の発明では、ボイラへの流路と、貯湯タンクへの流路と、が直列に形成される。一般に、給湯に要求される温度と暖房に要求される温度では、暖房に要求される温度の方が高いことが多く、この第2の発明では、暖房と給湯の用途毎に要求される温度帯に応じて好適に排熱を供給することができる。
これにより、比較的簡素な構成にて、発電手段にて発生した排熱を給湯と暖房に利用することができるとともに、発生した排熱をより有効に利用することができる。
【0009】
次に、本発明の第3の発明は、上記第1の発明または第2の発明に係る給湯暖房システムであって、更に、太陽熱を用いて前記循環熱媒を加熱可能な太陽熱集熱器を有し、前記太陽熱集熱器には、一方端が前記排熱往配管または前記排熱戻配管における任意の個所である第3分岐個所に接続されて他方端が前記太陽熱集熱器に接続されて前記循環熱媒を前記太陽熱集熱器に流入させる第2分岐往配管と、一方端が前記排熱往配管または前記排熱戻配管における任意の個所である第4分岐個所に接続されて他方端が前記太陽熱集熱器に接続されて前記循環熱媒を前記太陽熱集熱器から流出させる第2分岐戻配管と、が接続されている。
【0010】
この第3の発明では、他の熱供給装置として太陽熱集熱器を利用し、適切な配管による流路にて太陽熱集熱器を接続して給湯と暖房に利用することができる。
【0011】
次に、本発明の第4の発明は、上記第3の発明に係る給湯暖房システムであって、前記太陽熱集熱器の代わりに、任意の燃料を用いて前記循環熱媒を加熱することが可能な熱供給装置を備えている。
【0012】
この第4の発明では、任意の燃料を用いて循環熱媒を加熱することが可能な熱供給装置を利用し、適切な配管による流路にて熱供給装置を接続して給湯と暖房に利用することができる。
【0013】
次に、本発明の第5の発明は、上記
第1の発明または第2の発明に係る給湯暖房システムであって、前記第1分岐個所、あるいは前記第1分岐個所の周囲における前記排熱往配管と前記第1分岐往配管の少なくとも一方には、前記循環熱媒の流路を切替え、または流路を遮断、または流量を調節、することが可能な
第1弁が設けられている。
そして、前記
第1弁による流路の切替え、または流路の遮断、または流量の調節を制御する流路制御手段を有している。
また、本発明の第6の発明は、上記第3の発明または第4の発明に係る給湯暖房システムであって、前記第1分岐個所、あるいは前記第1分岐個所の周囲における前記排熱往配管と前記第1分岐往配管の少なくとも一方には、前記循環熱媒の流路を切替え、または流路を遮断、または流量を調節、することが可能な第1弁が設けられている。
また、前記第3分岐個所、あるいは前記第3分岐個所の周囲における前記排熱往配管と前記排熱戻配管と前記第2分岐往配管の少なくとも1つには、前記循環熱媒の流路を切替え、または流路を遮断、または流量を調節、することが可能な第2弁が設けられている。
そして、前記第1弁と前記第2弁とによる流路の切替え、または流路の遮断、または流量の調節を制御する流路制御手段を有している。
【0014】
この第5の発明では、排熱回収手段から貯湯タンクへの流路に対してボイラへの流路を分岐させる第1分岐個所またはその周囲
に第1弁を設け、当該第1弁を流路制御手段にて制御する。
また第6の発明では、排熱回収手段から貯湯タンクへの流路に対してボイラへの流路を分岐させる第1分岐個所またはその周囲に第1弁を設け、及び排熱回収手段から貯湯タンクへの流路に対して太陽熱集熱器または熱供給装置への流路を分岐させる第3分岐個所またはその周囲に、
第2弁を設け、当該
第1弁、第2弁を流路制御手段にて制御する。
これにより、比較的簡素な構成にて、発電ユニット、給湯システム、暖房システム、のそれぞれの動作状態に応じて、適切に流路の切替え等を行うことが可能である。
従って、より効率よく給湯や暖房を行うことができる。
【0015】
次に、本発明の
第7の発明は、上記
第5の発明または第6の発明に係る給湯暖房システムであって、前記発電ユニットは、前記発電手段を制御する発電制御手段を有しており、前記ボイラは、当該ボイラを制御するボイラ制御手段を有しており、前記流路制御手段は、前記発電制御手段と通信可能に接続されているとともに前記ボイラ制御手段と通信可能に接続されており、前記流路制御手段と前記発電制御手段と前記ボイラ制御手段の少なくとも1つは、有線または無線にてインターネットを含む通信回線に接続されている。
そして、前記流路制御手段または前記ボイラ制御手段が前記通信回線を介して入力された発電運転指令を受信した場合、前記流路制御手段または前記ボイラ制御手段は、受信した発電運転指令に基づいて前記発電制御手段を介して前記発電ユニットを動作させる。
また、前記発電制御手段が前記通信回線を介して入力された発電運転指令を受信した場合、前記発電制御手段は、受信した発電運転指令に基づいて前記発電ユニットを動作させる。
【0016】
この
第7の発明では、前記流路制御手段と前記発電制御手段と前記ボイラ制御手段の少なくとも1つは、有線または無線にてインターネットを含む通信回線に接続され、前記通信回線を介して接続された機器と、給湯暖房システムの制御情報等を双方向に送受信可能である。
そして
第7の発明では、利用者が、外出先からインターネット(通信回線)を介して発電運転指令を入力して発電ユニットを動作させることができることに加え、給湯暖房システムの管理者(通信回線を介して給湯暖房システムを管理する管理者が存在する場合)が利用者の電力需要や熱需要、または商用電力の逼迫状況、気象条件等を勘案し、好適に給湯暖房システムを制御することができる。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下に本発明である給湯暖房システムの第1の実施の形態〜第5の実施の形態を、図面を用いて説明する。
●[第1の実施の形態における給湯暖房システム1Aの全体構成(
図1)]
まず
図1を用いて、第1の実施の形態の給湯暖房システム1Aの全体構成について説明する。
給湯暖房システム1Aは、発電ユニット10と、ボイラ40と放熱体20とを有する暖房システムと、ボイラ40と貯湯タンク30と混合装置32とを有する給湯システムと、流路制御手段50と、太陽熱集熱器60等にて構成されている。
なお、符号80は家庭等における既存の分電盤であり、商用電源がブレーカ82を介して配電手段81に供給され、配電手段81から家庭内の各電力負荷84に電力が供給される。また配電手段81には、ブレーカ83を介して発電ユニット10にて発電された電力も供給される。
【0019】
発電ユニット10は、いわゆるコージェネレーションシステムであり、インバータ11と、発電手段12と、発電制御手段13と、排熱回収手段14と、排熱用熱媒循環ポンプ15等を有している。なお、以降の説明では排熱用熱媒循環ポンプ15を発電ユニット10の内部に設けた例を説明するが、排熱用熱媒循環ポンプ15は、排熱往配管H11と排熱戻配管H12にて形成された循環経路上における任意の位置に設けることができる。すなわち、排熱用熱媒循環ポンプ15は、発電ユニット10の外部に設けられていてもよい。
発電制御手段13は、分電盤80の配電手段81等からの信号を取り込んで電力の需要量を認識することが可能である。例えば発電制御手段13は、要求される電力需要量が所定量以上になると、発電手段12を制御して発電を開始する。また発電制御手段13は、排熱用熱媒循環ポンプ15を駆動して、排熱回収手段14にて加熱した循環熱媒を、排熱往配管H11から吐出する。
【0020】
発電手段12は、燃料を用いて発電する発電機(例えばガスエンジン式あるいは燃料電池式の発電機)であり、発電した電力をインバータ11に出力する。そして発電手段12から発生した排熱は、排熱回収手段14にて回収される。
インバータ11は、発電手段12から入力された電力の周波数や振幅等を、商用電力と合致するように変換して分電盤80のブレーカ83を介して配電手段81に供給する。
排熱回収手段14には、回収した排熱を用いて加熱した循環熱媒を貯湯タンク30に向けて吐出する排熱往配管H11と、貯湯タンク30内に放熱した循環熱媒が戻される排熱戻配管H12と、が接続されている。
排熱用熱媒循環ポンプ15は、発電制御手段13からの制御信号に基づいて駆動され、環状に形成された排熱往配管H11及び排熱戻配管H12内の循環熱媒を循環させる。なお、
図1の例では、排熱用熱媒循環ポンプ15は、循環熱媒を反時計回りに循環させている。
【0021】
放熱体20には、暖房往配管H21の他方端が接続され、暖房戻配管H22の他方端が接続されている。また暖房戻配管H22の一方端は暖房戻ヘッダ44に接続されている。そして放熱体20は、対象となる室内に配置され、ボイラ40から暖房往配管H21を介して供給される循環熱媒を用いて室内に放熱し、放熱した循環熱媒を、暖房戻配管H22を介してボイラ40の暖房戻ヘッダ44に戻す。例えば放熱体20は、床暖房用の放熱体である。
また暖房戻ヘッダ44はボイラ40の第1流入部42Aに接続されており、暖房戻ヘッダ44には、暖房戻配管H22の一端、第1分岐戻配管H42の一端、第1分岐往配管H41の一端、のそれぞれが接続されている。
また第1分岐往配管H41の他端と、排熱往配管H11または排熱戻配管H12と、の接続個所である第1分岐個所B1は、排熱往配管H11に設けられている。
また第1分岐戻配管H42の他端と、排熱往配管H11または排熱戻配管H12と、の接続個所である第2分岐個所B2は、排熱戻配管H12に設けられている。
【0022】
ボイラ40は、第1流入部42Aから流入する循環熱媒を加熱可能なバーナを含む第1熱交換器42と、加熱した循環熱媒を第1吐出部42Bから吐出する暖房用熱媒循環ポンプ45と、第1熱交換器42から吐出された循環熱媒の温度を検出可能な第1温度検出手段46と、ボイラ制御手段41と、を有している。そして第1流入部42Aには暖房戻ヘッダ44が接続され、第1吐出部42Bには放熱体20へ向けて循環熱媒を吐出する暖房往配管H21の一方端が接続されている。
暖房コントローラ21は、利用者が暖房運転の開始の指示や暖房強度の指示等を入力及び暖房動作状態の表示を行う機器であり、通信線S2にてボイラ制御手段41に接続され、各種の情報を互いに送受信することが可能である。
またボイラ40は、第2流入部43Aから流入する混合水を加熱可能なバーナを含む第2熱交換器43と、混合装置32から吐出された混合水の温度を検出可能な第2温度検出手段47と、第2熱交換器43から第2吐出部43Bに向けて吐出された加熱混合水の温度を検出可能な第3温度検出手段48と、を有している。そして第2流入部43Aには混合水配管H34の一方端が接続され、第2吐出部43Bには給湯配管H35の一方端が接続されている。なお、ボイラ40のバーナにて使用する燃料は、例えば都市ガスやプロパンガスである。
給湯コントローラ31は、利用者が給湯運転の開始の指示や給湯温度の設定や風呂のお湯張りの指示等を入力及び給湯動作状態の表示を行う機器であり、通信線S3にてボイラ制御手段41に接続され、各種の情報を互いに送受信することが可能である。
【0023】
貯湯タンク30には、下部に給水配管H31が接続され、上部にはタンク上部配管H33の一方端が接続されている。給水配管H31から供給される温度が低い水は、貯湯タンク30の下部から貯湯タンク30内に流入する。
貯湯タンク30内に蓄えられた水は、排熱往配管H11から供給された循環熱媒の放熱によって加熱され、放熱後の循環熱媒は排熱戻配管H12から排熱回収手段14へと戻される。また貯湯タンク30内において加熱されて高温となった水は、貯湯タンク30の上部からタンク上部配管H33から取り出される。
混合装置32には、給水配管H32と、タンク上部配管H33と、混合水配管H34とが接続されている。そして混合装置32は、給水配管H32から流入される水と、タンク上部配管H33から流入されるタンク内温水と、を混合した混合水を混合水配管H34から吐出する。なお、混合装置32は、吐出される混合水の温度が目標温度となるように、ボイラ制御手段41から水とタンク内温水とを混合する混合比が制御される。
【0024】
太陽熱集熱器60には、一方端が排熱往配管H11の任意の個所である第3分岐個所B3に接続された第2分岐往配管H61の他方端が接続され、一方端が排熱戻配管H12の任意の個所である第4分岐個所B4に接続された第2分岐戻配管H62の他方端が接続されている。循環熱媒は、第2分岐往配管H61から太陽熱集熱器60に流入して太陽熱集熱器60にて加熱され、加熱された循環熱媒は太陽熱集熱器60から第2分岐戻配管H62を介して吐出される。
なお
図1の例では、第3分岐個所B3を排熱往配管H11上に設け、第4分岐個所B4を排熱戻配管H12上に設けた例を示しているが、第3分岐個所B3、及び第4分岐個所B4のそれぞれは、排熱往配管H11及び排熱戻配管H12のいずれの位置に接続してもよい。つまり、第3分岐個所B3と第4分岐個所B4の双方を排熱往配管H11に設けてもよいし、双方を排熱戻配管H12に設けてもよく、どちらを上流側としてもよい。また一方を排熱往配管H11に設け、他方を排熱戻配管H12に設けるようにしてもよい。
第2分岐往配管H61と第2分岐戻配管H62の接続個所によって、排熱回収手段14にて加熱された循環熱媒を更に太陽熱集熱器60にて加熱して貯湯タンク30内のタンク内温水を加熱する構成にすることや、貯湯タンク30内のタンク内温水の加熱に用いて放熱後の循環熱媒を太陽熱集熱器60にて加熱して排熱回収手段14に戻す構成にすることが可能である。
【0025】
また
図1の例では、第1分岐個所B1には弁51(この例では三方弁)が設けられ、第3分岐個所B3には弁52(この例では三方弁)が設けられている。そして弁51、52のそれぞれは、流路制御手段50からの制御信号に基づいて動作する。
流路制御手段50は、発電制御手段13と通信線S1にて接続されて、各種の情報を互いに送受信することができる。また流路制御手段50は、ボイラ制御手段41と通信線S4にて接続されて、各種の情報を互いに送受信することができる。
弁51、52は、流路制御手段50からの制御信号に基づいて、流路の切替え、または流路の遮断、または流量の調節をすることが可能である。
【0026】
例えば、流路制御手段50は、通信線S1を介して発電制御手段13が発電手段12を駆動して発電していることを認識し、通信線S4を介してボイラ制御手段41が暖房システムを動作中であり且つ給湯システムを動作させていないことを認識した場合、循環熱媒が第1分岐往配管H41により多く流れるように流量を調節、または流路を切替える。
なお、
図1の例では第1分岐個所B1に弁51を設け、第3分岐個所B3に弁52を設けた例を示しているが、第1分岐個所B1に流入した循環熱媒が所定の分配比率で分配されるように構成し、第1分岐個所B1の近傍における第1分岐往配管H41に、流路を遮断、または流量を調節可能な弁を設けるようにしてもよい。同様に第3分岐個所B3に流入した循環熱媒が所定の分配比率で分配されるように構成し、第3分岐個所B3の近傍における第2分岐往配管H61に、流路を遮断、または流量を調節可能な弁を設けるようにしてもよい。つまり、弁の種類、及び弁を取り付ける位置等は、種々のものが考えられ、
図1の例に示すものに限定されるものではない。
なお、後述する
図8〜
図13の説明にて、弁の種類、及び弁を取り付ける位置の例のいくつかを説明する。
【0027】
以上、第1の実施の形態における給湯暖房システム1Aでは、給湯システム(貯湯タンク30+混合装置32+ボイラ40)、暖房システム(放熱体20+ボイラ40)、発電ユニット10、太陽熱集熱器60を、より簡素な配管にて接続している。そして給湯暖房システム1Aは、発電ユニット10にて発生した排熱を、給湯と暖房に効率良く利用可能となる構成を実現しており、自然エネルギーを利用した太陽熱集熱器60の併用も可能としており、より省エネルギー効果を得ることができる。
【0028】
●[第2の実施の形態における給湯暖房システム1Bの全体構成(
図2)]
次に
図2を用いて、第2の実施の形態の給湯暖房システム1Bの全体構成について説明する。
図2に示す第2の実施の形態の給湯暖房システム1Bは、
図1に示す第1の実施の形態の給湯暖房システム1Aに対して、一端が暖房戻ヘッダ44に接続された第1分岐戻配管H42の他端の接続先となる第2分岐個所B2が、排熱戻配管H12から排熱往配管H11に変更されている点が異なり、他の構成は同じである。以下、この相違点について主に説明する。
【0029】
図2に示すように、第2分岐個所B2は、排熱往配管H11上、且つ第1分岐個所B1よりも下流側の位置に設けられている。
第1の実施の形態では、排熱往配管H11と排熱戻配管H12にて形成された排熱回収手段14から貯湯タンク30への流路と、第1分岐往配管H41と第1分岐戻配管H42に接続された排熱回収手段14からボイラ40への流路と、が並列に形成されていた。しかし第2の実施の形態では、ボイラ40への流路と、貯湯タンク30への流路と、が直列に形成される。一般に、給湯に要求される温度と暖房に要求される温度では、暖房に要求される温度の方が高いことが多く、この第2の実施の形態では、暖房と給湯の用途毎に要求される温度帯に応じて好適に排熱を供給することができる。
【0030】
●[第3の実施の形態における給湯暖房システム1Cの全体構成(
図3)]
次に
図3を用いて、第3の実施の形態の給湯暖房システム1Cの全体構成について説明する。
図3に示す第3の実施の形態の給湯暖房システム1Cは、
図1に示す第1の実施の形態の給湯暖房システム1Aに対して、弁51と弁52と流路制御手段50が省略されている点が異なり、他の構成は同じである。以下、この相違点について主に説明する。
【0031】
図3に示す給湯暖房システム1Cでは、排熱往配管H11と第1分岐往配管H41との接続個所である第1分岐個所B1には弁が無く、第1分岐個所B1に流入した循環熱媒が、予め設定された所定の分配比率で分配されるように構成されている。また排熱往配管H11と第2分岐往配管H61との接続個所である第3分岐個所B3には弁が無く、第3分岐個所B3に流入した循環熱媒が、予め設定された所定の分配比率で分配されるように構成されている。
【0032】
以上、第3の実施の形態における給湯暖房システム1Cでは、
図1に示す第1の実施の形態の構成から弁51と弁52と流路制御手段50を省略し、よりシンプルな構成にて、給湯暖房システム1Bを構成している。そして第1の実施の形態と同様に、給湯暖房システム1Cは、発電ユニット10にて発生した排熱を、給湯と暖房に効率良く利用可能であり、自然エネルギーを利用した太陽熱集熱器60の併用も可能としており、省エネルギー効果を得ることができる。
【0033】
●[第4の実施の形態における給湯暖房システム1Dの全体構成(
図4)]
次に
図4を用いて、第4の実施の形態の給湯暖房システム1Dの全体構成について説明する。
図4に示す第4の実施の形態の給湯暖房システム1Dは、
図3に示す第3の実施の形態の給湯暖房システム1Cに対して、太陽熱集熱器60を熱供給装置65に置き換えている点が異なり、他の構成は同じである。以下、この相違点について主に説明する。
【0034】
熱供給装置65は、バイオマス燃料(例えば木片や薪)等の任意の燃料を用いて循環熱媒を加熱することが可能な装置であり、
図3に示す第3の実施の形態と同様、第2分岐往配管H61と第2分岐戻配管H62が接続されている。なお熱供給装置65の例としては、バイオマス燃料を用いた装置の他にも、ホテル等のセントラルボイラや、ビル群等の地域冷暖房システムにおける熱供給装置、等がある。
第2分岐往配管H61から熱供給装置65に流入した循環熱媒は、熱供給装置65にて加熱されて第2分岐戻配管H62へと吐出される。
以上、第4の実施の形態における給湯暖房システム1Dでは、太陽熱集熱器60に限定されることなく、別の熱源を利用した熱供給装置の併用も可能としており、省エネルギー効果を得ることができる。
【0035】
●[第5の実施の形態における給湯暖房システム1Eの全体構成(
図5)]
次に
図5を用いて、第5の実施の形態の給湯暖房システム1Eの全体構成について説明する。
図5に示す第5の実施の形態の給湯暖房システム1Eは、
図1に示す第1の実施の形態の給湯暖房システム1Aに対して、弁51と弁52と流路制御手段50と、弁52と第2分岐往配管H61と第2分岐戻配管H62と太陽熱集熱器60と、が省略されている点が異なり、他の構成は同じである。以下、この相違点について主に説明する。
【0036】
図5に示す給湯暖房システム1Eでは、排熱往配管H11と第1分岐往配管H41との接続個所である第1分岐個所B1には弁が無く、第1分岐個所B1に流入した循環熱媒が、予め設定された所定の分配比率で分配されるように構成されている。なお、第1分岐個所B1に弁51を設け、弁51を制御する流路制御手段50を設けるようにしてもよい。
【0037】
以上、第5の実施の形態における給湯暖房システム1Eでは、
図1に示す第1の実施の形態の構成から弁51と弁52と流路制御手段50、及び太陽熱集熱器60と第2分岐往配管H61と第2分岐戻配管H62と弁52とを省略し、よりシンプルな構成にて、給湯暖房システム1Eを構成している。そして第1の実施の形態と同様に、給湯暖房システム1Dの構成にて、省エネルギー効果を得ることができる。
【0038】
●[第6の実施の形態における給湯暖房システム1Fの全体構成(
図6)]
次に
図6を用いて、第6の実施の形態の給湯暖房システム1Fの全体構成について説明する。
図6に示す第6の実施の形態の給湯暖房システム1Fは、
図5に示す第5の実施の形態の給湯暖房システム1Eに対して、一端が暖房戻ヘッダ44に接続された第1分岐戻配管H42の他端の接続個所である第2分岐個所B2が、排熱戻配管H12でなく排熱往配管H11に設けられている点が異なり、他の構成は同じである。以下、この相違点について主に説明する。
【0039】
図6に示すように、第2分岐個所B2は、排熱往配管H11上、且つ第1分岐個所B1よりも下流側の位置に設けられている。
図5に示す第5の実施の形態の給湯暖房システム1Eでは、排熱往配管H11と排熱戻配管H12にて構成された循環流路に対して、第1分岐往配管H41と第1分岐戻配管H42にて構成される循環流路が並列に接続されている。これに対して
図6に示す第6の実施の形態の給湯暖房システム1Fでは、排熱往配管H11と排熱戻配管H12にて構成された循環流路に対して、第1分岐往配管H41と第1分岐戻配管H42にて構成される循環流路が直列に接続されている。一般に、給湯に要求される温度と暖房に要求される温度では、暖房に要求される温度の方が高いことが多く、この第6の実施の形態では、暖房と給湯の用途毎に要求される温度帯に応じて好適に排熱を供給することができる。
【0040】
以上、第6の実施の形態における給湯暖房システム1Fでは、
図5に示す第5の実施の形態の構成と同様に、よりシンプルな構成にて、給湯暖房システム1Fを構成している。そして第5の実施の形態と同様に、給湯暖房システム1Fの構成にて、省エネルギー効果を得ることができる。
【0041】
●[第7の実施の形態における給湯暖房システム1Gの全体構成(
図7)]
次に
図7を用いて、第7の実施の形態の給湯暖房システム1Gの全体構成について説明する。
図7に示す第7の実施の形態の給湯暖房システム1Gは、
図1に示す第1の実施の形態の給湯暖房システム1Aに対して、インターネットを含む通信網71(通信回線)に接続される通信手段70が追加されている点が異なり、他の構成は同じである。以下、この相違点について主に説明する。
【0042】
通信手段70は、インターネットを含む通信網71に無線または有線にて接続されている。また通信手段70は、流路制御手段50またはボイラ制御手段41または発電制御手段13の少なくとも1つと、通信線にて接続されている。
図7は、通信手段70が、流路制御手段50とボイラ制御手段41とのそれぞれに対して通信線S5、通信線S6にて接続された例を示している。
利用者は、携帯端末装置72等と通信網71を介して発電運転指令を送信すると、通信手段70及び流路制御手段50にて発電運転指令が受信される。そして流路制御手段50は、受信した発電運転指令を発電制御手段13に転送し、発電制御手段13を介して発電ユニット10を動作させることができる。
なお、通信手段70が発電制御手段13に接続されている場合は、発電運転指令が発電制御手段13にて受信され、発電制御手段13は、受信した発電運転指令に基づいて発電ユニット10を動作させる。
【0043】
以上、第7の実施の形態における給湯暖房システム1Gでは、流路制御手段50と発電制御手段13とボイラ制御手段41の少なくとも1つは、有線または無線にてインターネットを含む通信網71(通信回線)に接続され、通信網71を介して接続された機器と、給湯暖房システムの制御情報等を双方向に送受信可能である。
そして、利用者が、外出先から通信網71(通信回線)を介して発電運転指令を入力して発電ユニットを動作させることができることに加え、給湯暖房システムの管理者(通信回線を介して給湯暖房システムを管理する管理者が存在する場合)が利用者の電力需要や熱需要、または商用電力の逼迫状況、気象条件等を勘案し、好適に給湯暖房システムを制御することができる。
【0044】
●[第1の実施の形態の給湯暖房システム1Aをベースとした他の構成の例(
図8〜
図10)]
次に
図8〜
図10を用いて、
図1に示した第1の実施の形態の給湯暖房システム1Aをベースとして小変更した、他の構成の例について順に説明する。なお、
図8〜
図10の各図は、
図1からの変更点がわかる程度に簡略化した図を示しており、
図1との共通部分は省略している。
【0045】
図8(A)は、給湯暖房システム1Aに対して、弁52を省略し、第2分岐往配管H61に弁53、ポンプ53Aを追加した給湯暖房システム1A−1の例を示している。
図示省略しているが、弁51、弁53、ポンプ53Aは、流路制御手段50からの制御信号に基づいて動作する。
なお表H1Aは、発電ユニット10、暖房システム(放熱体20+ボイラ40)、太陽熱集熱器60、のそれぞれの動作状態と、各動作状態における弁51、弁53の動作状態とを説明する表である。
全ての動作状態についての説明は省略するが、例えば表H1AのA行の動作状態では、弁53は開口しており、弁51は発電ユニット10の側から流入してきた循環熱媒を第1分岐往配管H41の側と貯湯タンク30の側との双方に所定比率で分配することを表している。また例えば表H1AのD行の動作状態では、弁53は閉鎖しており、弁51は発電ユニット10の側から流入してきた循環熱媒を貯湯タンク30の側のみに流すことを表している。
【0046】
図8(B)は、給湯暖房システム1Aに対して、弁52を省略し、第2分岐往配管H61の接続先である第3分岐個所B3を排熱往配管H11から排熱戻配管H12に変更し、第2分岐戻配管H62の接続先である第4分岐個所B4を排熱戻配管H12から排熱往配管H11に変更し、第2分岐往配管H61に弁54、ポンプ54Aを追加した給湯暖房システム1A−2の例を示している。
図示省略しているが、弁51、弁54、ポンプ54Aは、流路制御手段50からの制御信号に基づいて動作する。
なお、表H2Aの説明については省略する。
【0047】
図9(A)は、給湯暖房システム1Aに対して、弁51を省略し、第2分岐戻配管H62の接続先である第4分岐個所B4を排熱戻配管H12から排熱往配管H11に変更した給湯暖房システム1A−3の例を示している。なお第4分岐個所B4は、第3分岐個所B3よりも下流の側(貯湯タンク30に近い側)に設けられている。
図示省略しているが、弁52は、流路制御手段50からの制御信号に基づいて動作する。
なお、表H3Aの説明については省略する。
【0048】
図9(B)は、給湯暖房システム1Aに対して、弁51を省略し、第2分岐戻配管H62の接続先である第4分岐個所B4を排熱戻配管H12から排熱往配管H11に変更した給湯暖房システム1A−4の例を示している。なお第4分岐個所B4は、第3分岐個所B3よりも上流の側(貯湯タンク30から遠い側)に設けられている。
図示省略しているが、弁52は、流路制御手段50からの制御信号に基づいて動作する。
なお、給湯暖房システム1A−4の構成では、太陽熱集熱器60を動作させる場合、循環熱媒の循環方向を、時計回り方向にする必要がある点が異なる。
従って、表H4Aにおいて太陽熱集熱器60が動作中であるA行、C行、E行、G行の場合は、排熱用熱媒循環ポンプ15を逆回転させて時計周り方向に循環熱媒を循環させている。
【0049】
図10(A)は、給湯暖房システム1Aに対して、弁51を省略し、第1分岐往配管H61の接続先である第3分岐個所B3を排熱往配管H11から排熱戻配管H12に変更した給湯暖房システム1A−5の例を示している。なお第3分岐個所B3は、第4分岐個所B4よりも上流の側(貯湯タンク30に近い側)に設けられている。
図示省略しているが、弁52は、流路制御手段50からの制御信号に基づいて動作する。
なお、表H5Aの説明については省略する。
【0050】
図10(B)は、給湯暖房システム1Aに対して、弁51を省略し、第1分岐往配管H61の接続先である第3分岐個所B3を排熱往配管H11から排熱戻配管H12に変更した給湯暖房システム1A−6の例を示している。なお第3分岐個所B3は、第4分岐個所B4よりも下流の側(貯湯タンク30から遠い側)に設けられている。
図示省略しているが、弁52は、流路制御手段50からの制御信号に基づいて動作する。
なお、給湯暖房システム1A−6の構成では、太陽熱集熱器60を動作させる場合、循環熱媒の循環方向を、時計回り方向にする必要がある点が異なる。
従って、表H6Aにおいて太陽熱集熱器60が動作中であるA行、C行、E行、G行の場合は、排熱用熱媒循環ポンプ15を逆回転させて時計周り方向に循環熱媒を循環させている。
【0051】
●[第2の実施の形態の給湯暖房システム1Bをベースとした他の構成の例(
図11〜
図13)]
次に
図11〜
図13を用いて、
図2に示した第2の実施の形態の給湯暖房システム1Bをベースとして小変更した、他の構成の例について順に説明する。なお、
図11〜
図13の各図は、
図2からの変更点がわかる程度に簡略化した図を示しており、
図2との共通部分は省略している。
【0052】
図11(A)は、給湯暖房システム1Bに対して、弁52を省略し、第2分岐往配管H61に弁59、ポンプ59Aを追加した給湯暖房システム1B−1の例を示している。
図示省略しているが、弁51、弁59、ポンプ59Aは、流路制御手段50からの制御信号に基づいて動作する。
なお表H1Bは、発電ユニット10、暖房システム(放熱体20+ボイラ40)、太陽熱集熱器60、のそれぞれの動作状態と、各動作状態における弁51、弁59の動作状態とを説明する表である。
全ての動作状態についての説明は省略するが、例えば表H1BのA行の動作状態では、弁59は開口しており、弁51は発電ユニット10の側から流入してきた循環熱媒を第1分岐往配管H41の側と貯湯タンク30の側との双方に所定比率で分配することを表している。また例えば表H1BのD行の動作状態では、弁59は閉鎖しており、弁51は発電ユニット10の側から流入してきた循環熱媒を貯湯タンク30の側のみに流すことを表している。
【0053】
図11(B)は、給湯暖房システム1Bに対して、弁52を省略し、第2分岐往配管H61の接続先である第3分岐個所B3を排熱往配管H11から排熱戻配管H12に変更し、第2分岐戻配管H62の接続先である第4分岐個所B4を排熱戻配管H12から排熱往配管H11に変更し、第2分岐往配管H61に弁5A、ポンプ5AAを追加した給湯暖房システム1B−2の例を示している。
図示省略しているが、弁51、弁5A、ポンプ5AAは、流路制御手段50からの制御信号に基づいて動作する。
なお、表H2Bの説明については省略する。
【0054】
図12(A)は、給湯暖房システム1Bに対して、第2分岐戻配管H62の接続先である第4分岐個所B4を排熱戻配管H12から排熱往配管H11に変更した給湯暖房システム1B−3の例を示している。なお第4分岐個所B4は、第3分岐個所B3よりも下流の側(貯湯タンク30に近い側)に設けられている。
図示省略しているが、弁51、弁52は、流路制御手段50からの制御信号に基づいて動作する。
なお、表H3Bの説明については省略する。
【0055】
図12(B)は、給湯暖房システム1Bに対して、第2分岐戻配管H62の接続先である第4分岐個所B4を排熱戻配管H12から排熱往配管H11に変更した給湯暖房システム1B−4の例を示している。なお第4分岐個所B4は、第3分岐個所B3よりも上流の側(貯湯タンク30から遠い側)に設けられている。
図示省略しているが、弁51、弁52は、流路制御手段50からの制御信号に基づいて動作する。
なお、給湯暖房システム1B−4の構成では、太陽熱集熱器60を動作させる場合、循環熱媒の循環方向を、時計回り方向にする必要がある点が異なる。
従って、表H4Bにおいて太陽熱集熱器60が動作中であるA行、C行、E行、G行の場合は、排熱用熱媒循環ポンプ15を逆回転させて時計周り方向に循環熱媒を循環させている。
【0056】
図13(A)は、給湯暖房システム1Bに対して、第1分岐往配管H61の接続先である第3分岐個所B3を排熱往配管H11から排熱戻配管H12に変更した給湯暖房システム1B−5の例を示している。なお第3分岐個所B3は、第4分岐個所B4よりも上流の側(貯湯タンク30に近い側)に設けられている。
図示省略しているが、弁51、弁52は、流路制御手段50からの制御信号に基づいて動作する。
なお、表H5Bの説明については省略する。
【0057】
図13(B)は、給湯暖房システム1Bに対して、第1分岐往配管H61の接続先である第3分岐個所B3を排熱往配管H11から排熱戻配管H12に変更した給湯暖房システム1B−6の例を示している。なお第3分岐個所B3は、第4分岐個所B4よりも下流の側(貯湯タンク30から遠い側)に設けられている。
図示省略しているが、弁51、弁52は、流路制御手段50からの制御信号に基づいて動作する。
なお、給湯暖房システム1B−6の構成では、太陽熱集熱器60を動作させる場合、循環熱媒の循環方向を、時計回り方向にする必要がある点が異なる。
従って、表H6Bにおいて太陽熱集熱器60が動作中であるA行、C行、E行、G行の場合は、排熱用熱媒循環ポンプ15を逆回転させて時計周り方向に循環熱媒を循環させている。
【0058】
以上に説明したように、発電ユニット10の排熱を給湯に利用する排熱往配管H11と排熱戻配管H12による循環流路に対して、排熱を暖房にも利用可能とする第1分岐往配管H41と第1分岐戻配管H42の接続方法、及び排熱を給湯に利用する循環流路に太陽熱集熱器60(熱供給装置65)を第2分岐往配管H61と第2分岐戻配管H62にて接続する接続方法には、種々の方法がある。
また、第1分岐個所B1、第3分岐個所B3、第1分岐個所の周囲、第3分岐個所の周囲には、流路を切替え、または流路を遮断、または流量を調節することが可能な種々の種類の弁を、種々の位置に設けることができる。
これにより、比較的簡素な構成にて、発電ユニット10にて発生した排熱を給湯と暖房に利用可能とし、また、自然エネルギー熱等の他の熱供給装置との併用を可能とする、給湯暖房システムを実現することができる。
【0059】
本発明の給湯暖房システム1A〜1G、1A−1〜1A−6、1B−1〜1B−6は、本実施の形態で説明した構成、接続等に限定されず、本発明の要旨を変更しない範囲で種々の変更、追加、削除が可能である。