(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明のタイヤ用ゴム組成物は、ゴム成分、水酸化アルミニウム、チッ素吸着比表面積が30〜500m
2/gのシリカ、前記式(1)で表される化合物、及び、メルカプト基を有するシランカップリング剤を含み、かつ前記シリカの含有量及び前記シランカップリング剤の含有量が所定量に調整したものである。
【0015】
本発明で使用されるゴム成分としては、例えば、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、スチレンイソプレンブタジエンゴム(SIBR)、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)、クロロプレンゴム(CR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、ブチルゴム(IIR)等のジエン系ゴムが挙げられる。ゴム成分は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なかでも、ウェットグリップ性能、耐摩耗性及び操縦安定性がバランス良く改善されるという理由から、SBRが好ましい。
【0016】
SBRとしては特に限定されず、乳化重合スチレンブタジエンゴム(E−SBR)、溶液重合スチレンブタジエンゴム(S−SBR)等、タイヤ工業において一般的なものを使用できる。なかでも、S−SBRが好ましい。
【0017】
SBRのスチレン含量は、好ましくは10質量%以上、より好ましくは25質量%以上である。10質量%未満であると、充分なウェットグリップ性能が得られないおそれがある。該スチレン含量は、好ましくは80質量%以下、より好ましくは55質量%以下である。80質量%を超えると、ゴムが硬くなり、ウェットグリップ性能が低下する傾向がある。
なお、本発明において、SBRのスチレン含量は、H
1−NMR測定により算出される。
【0018】
ゴム成分100質量%中のSBRの含有量は、好ましくは70質量%以上、より好ましくは90質量%以上、更に好ましくは100質量%である。70質量%未満であると、充分なウェットグリップ性能が得られず、上記の性能をバランス良く改善できないおそれがある。
【0019】
本発明のゴム組成物は、水酸化アルミニウムを含有する。これにより、低温での硬度が低下し、良好なウェットグリップ性能が得られる。水酸化アルミニウムとしては特に限定されず、タイヤ工業において一般的なものを使用できる。
【0020】
水酸化アルミニウムの平均一次粒子径は、好ましくは0.5μm以上、より好ましくは0.8μm以上である。0.5μm未満では、水酸化アルミニウムの分散が困難となり、耐摩耗性が悪化する傾向がある。また、該平均一次粒子径は、好ましくは10μm以下、より好ましくは5μm以下である。10μmを超えると、水酸化アルミニウムが破壊核となり、耐摩耗性が悪化する傾向がある。
なお、本発明において、水酸化アルミニウムの平均一次粒子径は数平均粒子径であり、透過型電子顕微鏡により測定される。
【0021】
水酸化アルミニウムの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.5質量部以上、より好ましくは1質量部以上である。0.5質量部未満では、ウェットグリップ性能の改善効果が小さいおそれがある。また、水酸化アルミニウムの含有量は、好ましくは50質量部以下、より好ましくは45質量部以下、更に好ましくは40質量部以下である。50質量部を超えると、分散不良が発生し、耐摩耗性が悪化するおそれがある。
【0022】
本発明のゴム組成物は、シリカを含有する。これにより、ウェットグリップ性能を向上でき、また、耐摩耗性や操縦安定性の改善効果も得られる。シリカとしては、例えば、乾式法シリカ(無水ケイ酸)、湿式法シリカ(含水ケイ酸)などが挙げられる。なかでも、湿式法シリカが好ましい。
【0023】
シリカのチッ素吸着比表面積(N
2SA)は、30m
2/g以上であるが、好ましくは200m
2/g以上、より好ましくは250m
2/g以上である。30m
2/g未満では、充分な補強性が得られない傾向がある。また、シリカのN
2SAは、好ましくは500m
2/g以下、より好ましくは350m
2/g以下である。500m
2/gを超えると、未加硫ゴム組成物の粘度が高くなり、加工性が悪化する傾向がある。
なお、シリカのN
2SAは、ASTM D3037−81に準じてBET法で測定される値である。
【0024】
シリカの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、5質量部以上であるが、好ましくは30質量部以上、より好ましくは45質量部以上である。5質量部未満であると、充分なウェットグリップ性能の改善効果が得られない傾向がある。該含有量は、好ましくは200質量部以下、より好ましくは190質量部以下、更に好ましくは130質量部以下である。200質量部を超えると、分散性が悪化し、耐摩耗性が低下する傾向がある。
【0025】
本発明のゴム組成物は、下記式(1)で表される化合物を含有する。
【化6】
[式中、R
11は、水素原子、分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30のアルキル基、分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30のアルケニル基、分岐若しくは非分岐の炭素数6〜30のアリール基、又は水酸基を表す。R
12及びR
13は、同一若しくは異なって、水素原子、分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30のアルキル基、分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30のアルケニル基、分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30のアルキニル基、分岐若しくは非分岐の炭素数6〜30のアリール基、又は下式(2)で表される基を表し、該アルキル基、該アルケニル基、該アルキニル基、該アリール基が有する水素原子が水酸基又はカルボキシル基で置換されていてもよい。R
11とR
12、R
11とR
13、又はR
12とR
13とで環構造を形成してもよい。pは、0〜8の整数を表す。]
【化7】
[式中、R
14は、分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30のアルキレン基を表す。R
15は、水素原子、分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30のアルキル基、分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30のアルケニル基、分岐若しくは非分岐の炭素数6〜30のアリール基、又は水酸基を表す。qは、0〜10の整数を表す。]
【0026】
R
11の分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30(好ましくは炭素数3〜25、より好ましくは炭素数10〜20、更に好ましくは炭素数15〜20)のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、へキシル基、へプチル基、2−エチルヘキシル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、オクタデシル基等が挙げられる。
【0027】
R
11の分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30(好ましくは炭素数3〜25、より好ましくは炭素数10〜20、更に好ましくは炭素数15〜20)のアルケニル基としては、例えば、ビニル基、1−プロペニル基、2−プロペニル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基、1−ペンテニル基、2−ペンテニル基、1−ヘキセニル基、2−ヘキセニル基、1−オクテニル基、デセニル基、ウンデセニル基、ドデセニル基、トリデセニル基、テトラデセニル基、ペンタデセニル基、オクタデセニル基等が挙げられる。
【0028】
R
11の分岐若しくは非分岐の炭素数6〜30(好ましくは炭素数6〜10)のアリール基としては、例えば、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基、ビフェニル基等が挙げられる。
【0029】
R
11としては、水素原子、分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30のアルキル基、水酸基(−OH)が好ましく、上記アルキル基がより好ましい。
【0030】
R
12及びR
13の分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30(好ましくは炭素数1〜25、より好ましくは炭素数1〜20、更に好ましくは炭素数1〜10、特に好ましくは炭素数1〜5)のアルキル基としては、例えば、上記R
11の分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30のアルキル基と同様の基を挙げることができる。
【0031】
R
12及びR
13の分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30(好ましくは炭素数2〜25、より好ましくは炭素数2〜20、更に好ましくは炭素数2〜10、特に好ましくは炭素数2〜5)のアルケニル基としては、例えば、上記R
11の分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30のアルケニル基と同様の基を挙げることができる。
【0032】
R
12及びR
13の分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30(好ましくは炭素数2〜25、より好ましくは炭素数2〜20、更に好ましくは炭素数2〜10、特に好ましくは炭素数2〜5)のアルキニル基としては、例えば、エチニル基、プロピニル基、ブチニル基、ペンチニル基、ヘキシニル基、へプチニル基、オクチニル基、ノニニル基、デシニル基、ウンデシニル基、ドデシニル基等が挙げられる。
【0033】
R
12及びR
13の分岐若しくは非分岐の炭素数6〜30(好ましくは炭素数6〜10)のアリール基としては、例えば、上記R
11の分岐若しくは非分岐の炭素数6〜30のアリール基と同様の基を挙げることができる。
【0034】
R
12及びR
13としては、水素原子、分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30のアルキル基、水酸基若しくはカルボキシル基で置換された分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30のアルキル基、水酸基若しくはカルボキシル基で置換された分岐若しくは非分岐の炭素数6〜30のアリール基、上記式(2)で表される基が好ましく、上記アルキル基、水酸基若しくはカルボキシル基で置換された上記アルキル基がより好ましく、上記アルキル基と、水酸基若しくはカルボキシル基で置換された上記アルキル基との組合せが更に好ましい。
【0035】
pは、0〜8の整数を表す。本発明の効果が良好に得られるという理由から、pは0〜3であることが好ましく、0であることがより好ましい。
【0036】
R
14の分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30(好ましくは炭素数1〜15、より好ましくは炭素数1〜3)のアルキレン基としては、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基、へプチレン基、オクチレン基、ノニレン基、デシレン基、ウンデシレン基、ドデシレン基、トリデシレン基、テトラデシレン基、ペンタデシレン基、ヘキサデシレン基、ヘプタデシレン基、オクタデシレン基等が挙げられる。
【0037】
R
15の分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30(好ましくは炭素数3〜25、より好ましくは炭素数10〜20)のアルキル基としては、例えば、上記R
11の分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30のアルキル基と同様の基を挙げることができる。
【0038】
R
15の分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30(好ましくは炭素数3〜25、より好ましくは炭素数10〜20)のアルケニル基としては、例えば、上記R
11の分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30のアルケニル基と同様の基を挙げることができる。
【0039】
R
15の分岐若しくは非分岐の炭素数6〜30(好ましくは炭素数6〜10)のアリール基としては、例えば、上記R
11の分岐若しくは非分岐の炭素数6〜30のアリール基と同様の基を挙げることができる。
【0040】
R
15としては、分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30のアルキル基が好ましい。
【0041】
qは、0〜10の整数を表す。本発明の効果が良好に得られるという理由から、qは0〜3であることが好ましく、0であることがより好ましい。
【0042】
上記式(1)で表される化合物としては、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、オクタデカンアミド、N−(4−ヒドロキシフェニル)オクタデカンアミド、ε−カプロラクタム、サルコシン、N−ラウロイルサルコシン、N−オクタデシルサルコシン、N,N’−エチレンビスオクタデカンアミド、N−(1−オキソオクタデシル)サルコシンなどが挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0043】
上記式(1)で表される化合物の含有量は、シリカ100質量部に対して、好ましくは0.1質量部以上、より好ましくは2.5質量部以上、更に好ましくは3.5質量部以上である。0.1質量部未満であると、上記式(1)で表される化合物を配合したことにより得られる効果を充分に得られないおそれがある。また、該含有量は、シリカ100質量部に対して、好ましくは30質量部以下、より好ましくは20質量部以下、さらに好ましくは10質量部以下、最も好ましくは8質量部以下である。30質量部を超えると、加硫後の硬度が低下し、操縦安定性が悪化するおそれがある。
【0044】
本発明では、上記式(1)で表される化合物に加えて、更にアミノ酸誘導体を配合することが好ましい。これにより、シリカの分散性を向上させ、各性能の改善効果を高めることができる。
【0045】
メルカプト基を有するシランカップリング剤としては、下記式(I)で表される化合物、及び/又は下記式(II)で示される結合単位Aと下記式(III)で示される結合単位Bとを含む化合物を好適に使用できる。
【化8】
(式(I)中、R
101〜R
103は、分岐若しくは非分岐の炭素数1〜12のアルキル基、分岐若しくは非分岐の炭素数1〜12のアルコキシ基、又は−O−(R
111−O)
z−R
112(z個のR
111は、分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30の2価の炭化水素基を表す。z個のR
111はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。R
112は、分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30のアルキル基、分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30のアルケニル基、炭素数6〜30のアリール基、又は炭素数7〜30のアラルキル基を表す。zは1〜30の整数を表す。)で表される基を表す。R
101〜R
103はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。R
104は、分岐若しくは非分岐の炭素数1〜6のアルキレン基を表す。)
【化9】
【化10】
(式(II)及び(III)中、R
201は水素、ハロゲン、分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30のアルキル基、分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30のアルケニル基、分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30のアルキニル基、又は該アルキル基の末端の水素が水酸基若しくはカルボキシル基で置換されたものを表す。R
202は分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30のアルキレン基、分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30のアルケニレン基、又は分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30のアルキニレン基を表す。R
201とR
202とで環構造を形成してもよい。)
【0046】
以下、式(I)で表される化合物について説明する。
【0047】
式(I)で表される化合物を使用することで、シリカが良好に分散し、本発明の効果が良好に得られる。特に、ウェットグリップ性能及び低燃費性をより大きく改善することができる。
【0048】
R
101〜R
103は、分岐若しくは非分岐の炭素数1〜12のアルキル基、分岐若しくは非分岐の炭素数1〜12のアルコキシ基、又は−O−(R
111−O)
z−R
112で表される基を表す。本発明の効果が良好に得られるという点から、R
101〜R
103は、少なくとも1つが−O−(R
111−O)
z−R
112で表される基であることが好ましく、2つが−O−(R
111−O)
z−R
112で表される基であり、かつ、1つが分岐若しくは非分岐の炭素数1〜12のアルコキシ基であることがより好ましい。
【0049】
R
101〜R
103の分岐若しくは非分岐の炭素数1〜12(好ましくは炭素数1〜5)のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、へキシル基、へプチル基、2−エチルヘキシル基、オクチル基、ノニル基などがあげられる。
【0050】
R
101〜R
103の分岐若しくは非分岐の炭素数1〜12(好ましくは炭素数1〜5)のアルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトシキ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、iso−ブトキシ基、sec−ブトシキ基、tert−ブトシキ基、ペンチルオキシ基、へキシルオキシ基、へプチルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基、オクチルオキシ基、ノニルオキシ基などがあげられる。
【0051】
R
101〜R
103の−O−(R
111−O)
z−R
112において、R
111は、分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30(好ましくは炭素数1〜15、より好ましくは炭素数1〜3)の2価の炭化水素基を表す。
該炭化水素基としては、例えば、分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30のアルキレン基、分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30のアルケニレン基、分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30のアルキニレン基、炭素数6〜30のアリーレン基などがあげられる。中でも、分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30のアルキレン基が好ましい。
【0052】
R
111の分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30(好ましくは炭素数1〜15、より好ましくは炭素数1〜3)のアルキレン基としては、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基、へプチレン基、オクチレン基、ノニレン基、デシレン基、ウンデシレン基、ドデシレン基、トリデシレン基、テトラデシレン基、ペンタデシレン基、ヘキサデシレン基、ヘプタデシレン基、オクタデシレン基などがあげられる。
【0053】
R
111の分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30(好ましくは炭素数2〜15、より好ましくは炭素数2〜3)のアルケニレン基としては、例えば、ビニレン基、1−プロペニレン基、2−プロペニレン基、1−ブテニレン基、2−ブテニレン基、1−ペンテニレン基、2−ペンテニレン基、1−ヘキセニレン基、2−ヘキセニレン基、1−オクテニレン基などがあげられる。
【0054】
R
111の分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30(好ましくは炭素数2〜15、より好ましくは炭素数2〜3)のアルキニレン基としては、例えば、エチニレン基、プロピニレン基、ブチニレン基、ペンチニレン基、ヘキシニレン基、へプチニレン基、オクチニレン基、ノニニレン基、デシニレン基、ウンデシニレン基、ドデシニレン基などがあげられる。
【0055】
R
111の炭素数6〜30(好ましくは炭素数6〜15)のアリーレン基としては、例えば、フェニレン基、トリレン基、キシリレン基、ナフチレン基などがあげられる。
【0056】
zは1〜30(好ましくは2〜20、より好ましくは3〜7、さらに好ましくは5〜6)の整数を表す。
【0057】
R
112は、分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30のアルキル基、分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30のアルケニル基、炭素数6〜30のアリール基又は炭素数7〜30のアラルキル基を表す。中でも、分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30のアルキル基が好ましい。
【0058】
R
112の分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30(好ましくは炭素数3〜25、より好ましくは炭素数10〜15)のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、へキシル基、へプチル基、2−エチルヘキシル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、オクタデシル基などがあげられる。
【0059】
R
112の分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30(好ましくは炭素数3〜25、より好ましくは炭素数10〜15)のアルケニル基としては、例えば、ビニル基、1−プロペニル基、2−プロペニル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基、1−ペンテニル基、2−ペンテニル基、1−ヘキセニル基、2−ヘキセニル基、1−オクテニル基、デセニル基、ウンデセニル基、ドデセニル基、トリデセニル基、テトラデセニル基、ペンタデセニル基、オクタデセニル基などがあげられる。
【0060】
R
112の炭素数6〜30(好ましくは炭素数10〜20)のアリール基としては、例えば、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基、ビフェニル基などがあげられる。
【0061】
R
112の炭素数7〜30(好ましくは炭素数10〜20)のアラルキル基としては、ベンジル基、フェネチル基などがあげられる。
【0062】
−O−(R
111−O)
z−R
112で表される基の具体例としては、例えば、−O−(C
2H
4−O)
5−C
11H
23、−O−(C
2H
4−O)
5−C
12H
25、−O−(C
2H
4−O)
5−C
13H
27、−O−(C
2H
4−O)
5−C
14H
29、−O−(C
2H
4−O)
5−C
15H
31、−O−(C
2H
4−O)
3−C
13H
27、−O−(C
2H
4−O)
4−C
13H
27、−O−(C
2H
4−O)
6−C
13H
27、−O−(C
2H
4−O)
7−C
13H
27などがあげられる。中でも、−O−(C
2H
4−O)
5−C
11H
23、−O−(C
2H
4−O)
5−C
13H
27、−O−(C
2H
4−O)
5−C
15H
31、−O−(C
2H
4−O)
6−C
13H
27が好ましい。
【0063】
R
104の分岐若しくは非分岐の炭素数1〜6(好ましくは炭素数1〜5)のアルキレン基としては、例えば、R
111の分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30のアルキレン基と同様の基をあげることができる。
【0064】
上記式(I)で表される化合物としては、例えば、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、2−メルカプトエチルトリメトキシシラン、2−メルカプトエチルトリエトキシシランや、下記式で表される化合物(EVONIK−DEGUSSA社製のSi363)などがあげられ、下記式で表される化合物を好適に使用できる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【化11】
【0065】
次に、式(II)で示される結合単位Aと式(III)で示される結合単位Bとを含む化合物について説明する。
【0066】
式(II)で示される結合単位Aと式(III)で示される結合単位Bとを含む化合物は、ビス−(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィドなどのポリスルフィドシランに比べ、加工中の粘度上昇が抑制される。これは結合単位Aのスルフィド部分がC−S−C結合であるため、テトラスルフィドやジスルフィドに比べ熱的に安定であることから、ムーニー粘度の上昇が少ないためと考えられる。
【0067】
また、3−メルカプトプロピルトリメトキシシランなどのメルカプトシランに比べ、スコーチ時間の短縮が抑制される。これは、結合単位Bはメルカプトシランの構造を持っているが、結合単位Aの−C
7H
15部分が結合単位Bの−SH基を覆うため、ポリマーと反応しにくく、スコーチが発生しにくいためと考えられる。
【0068】
上述した加工中の粘度上昇を抑制する効果や、スコーチ時間の短縮を抑制する効果を高めることができるという点から、上記構造のシランカップリング剤において、結合単位Aの含有量は、好ましくは30モル%以上、より好ましくは50モル%以上であり、好ましくは99モル%以下、より好ましくは90モル%以下である。また、結合単位Bの含有量は、好ましくは1モル%以上、より好ましくは5モル%以上、さらに好ましくは10モル%以上であり、好ましくは70モル%以下、より好ましくは65モル%以下、さらに好ましくは55モル%以下である。また、結合単位A及びBの合計含有量は、好ましくは95モル%以上、より好ましくは98モル%以上、特に好ましくは100モル%である。
なお、結合単位A、Bの含有量は、結合単位A、Bがシランカップリング剤の末端に位置する場合も含む量である。結合単位A、Bがシランカップリング剤の末端に位置する場合の形態は特に限定されず、結合単位A、Bを示す式(II)、(III)と対応するユニットを形成していればよい。
【0069】
R
201のハロゲンとしては、塩素、臭素、フッ素などがあげられる。
【0070】
R
201の分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、へキシル基、へプチル基、2−エチルヘキシル基、オクチル基、ノニル基、デシル基などがあげられる。該アルキル基の炭素数は、好ましくは1〜12である。
【0071】
R
201の分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30のアルケニル基としては、ビニル基、1−プロペニル基、2−プロペニル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基、1−ペンテニル基、2−ペンテニル基、1−ヘキセニル基、2−ヘキセニル基、1−オクテニル基などがあげられる。該アルケニル基の炭素数は、好ましくは2〜12である。
【0072】
R
201の分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30のアルキニル基としては、エチニル基、プロピニル基、ブチニル基、ペンチニル基、ヘキシニル基、へプチニル基、オクチニル基、ノニニル基、デシニル基、ウンデシニル基、ドデシニル基などがあげられる。該アルキニル基の炭素数は、好ましくは2〜12である。
【0073】
R
202の分岐若しくは非分岐の炭素数1〜30のアルキレン基としては、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基、へプチレン基、オクチレン基、ノニレン基、デシレン基、ウンデシレン基、ドデシレン基、トリデシレン基、テトラデシレン基、ペンタデシレン基、ヘキサデシレン基、ヘプタデシレン基、オクタデシレン基などがあげられる。該アルキレン基の炭素数は、好ましくは1〜12である。
【0074】
R
202の分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30のアルケニレン基としては、ビニレン基、1−プロペニレン基、2−プロペニレン基、1−ブテニレン基、2−ブテニレン基、1−ペンテニレン基、2−ペンテニレン基、1−ヘキセニレン基、2−ヘキセニレン基、1−オクテニレン基などがあげられる。該アルケニレン基の炭素数は、好ましくは2〜12である。
【0075】
R
202の分岐若しくは非分岐の炭素数2〜30のアルキニレン基としては、エチニレン基、プロピニレン基、ブチニレン基、ペンチニレン基、ヘキシニレン基、へプチニレン基、オクチニレン基、ノニニレン基、デシニレン基、ウンデシニレン基、ドデシニレン基などがあげられる。該アルキニレン基の炭素数は、好ましくは2〜12である。
【0076】
式(II)で示される結合単位Aと式(III)で示される結合単位Bとを含む化合物において、結合単位Aの繰り返し数(x)と結合単位Bの繰り返し数(y)の合計の繰り返し数(x+y)は、3〜300の範囲が好ましい。この範囲内であると、結合単位Bのメルカプトシランを、結合単位Aの−C
7H
15が覆うため、スコーチタイムが短くなることを抑制できるとともに、シリカやゴム成分との良好な反応性を確保することができる。
【0077】
式(II)で示される結合単位Aと式(III)で示される結合単位Bとを含む化合物としては、例えば、Momentive社製のNXT−Z30、NXT−Z45、NXT−Z60などを使用することができる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0078】
メルカプト基を有するシランカップリング剤の含有量は、シリカ100質量部に対して、好ましくは0.5質量部以上、より好ましくは3質量部以上である。0.5質量部未満では、未加硫ゴム組成物の粘度が高く、良好な加工性を確保できないおそれがある。また、メルカプト基を有するシランカップリング剤の含有量は、好ましくは30質量部以下、より好ましくは20質量部以下、さらに好ましくは10質量部以下である。30質量部を超えると、ゴム強度、耐摩耗性が低下する傾向がある。
【0079】
本発明のゴム組成物は、メルカプト基を有するシランカップリング剤とともに、他のシランカップリング剤を併用することが好ましい。これにより、各性能の改善効果を高めることができる。他のシランカップリング剤としては、例えば、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)トリスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)テトラスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2−トリメトキシシリルエチル)テトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、2−トリエトキシシリルエチル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピルベンゾチアゾールテトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピルベンゾチアゾリルテトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピルメタクリレートモノスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピルメタクリレートモノスルフィド、ビス(3−ジエトキシメチルシリルプロピル)テトラスルフィド、3−メルカプトプロピルジメトキシメチルシラン、ジメトキシメチルシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、ジメトキシメチルシリルプロピルベンゾチアゾールテトラスルフィドなどがあげられ、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィドを好適に使用できる。
【0080】
本発明のゴム組成物は、カーボンブラックを使用することが好ましい。これにより、ウェットグリップ性能を向上でき、また、耐摩耗性や操縦安定性の改善効果も得られる。カーボンブラックとしては、例えば、GPF、HAF、ISAF、SAFなど、タイヤ工業において一般的なものを用いることができる。
【0081】
カーボンブラックのチッ素吸着比表面積(N
2SA)は、好ましくは80m
2/g以上、より好ましくは120m
2/g以上である。80m
2/g未満では、充分な補強性が得られない傾向がある。また、カーボンブラックのN
2SAは、好ましくは220m
2/g以下、より好ましくは180m
2/g以下である。220m
2/gを超えると、未加硫ゴム組成物の粘度が高くなり、加工性が悪化する傾向がある。
なお、カーボンブラックのN
2SAは、JIS K6217のA法によって求められる。
【0082】
カーボンブラックの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは5質量部以上、より好ましくは10質量部以上である。5質量部未満であると、充分なウェットグリップ性能の改善効果が得られない傾向がある。該含有量は、好ましくは200質量部以下、より好ましくは190質量部以下、更に好ましくは100質量部以下である。200質量部を超えると、分散性が悪化し、耐摩耗性が低下する傾向がある。
【0083】
また、水酸化アルミニウム、シリカ及びカーボンブラックの合計含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは50質量部以上、より好ましくは75質量部以上である。50質量部未満では、ウェットグリップ性能、耐摩耗性及び操縦安定性がバランス良く得られないおそれがある。また、該合計含有量は、好ましくは200質量部以下、より好ましくは150質量部以下である。200質量部を超えると、耐摩耗性や操縦安定性が低下するおそれがある。
【0084】
本発明のゴム組成物は、オイルを含有する。これにより、良好なウェットグリップ性能が得られる。
【0085】
オイルとしては特に限定されず、例えば、パラフィン系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイル、芳香族系プロセスオイル(アロマオイル)などのプロセスオイルが挙げられる。なかでも、良好なウェットグリップ性能が得られるという点から、芳香族系プロセスオイル好ましい。
【0086】
オイルの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは50質量部以上、より好ましくは60質量部以上である。50質量部未満では、ウェットグリップ性能を充分に改善できないおそれがある。また、該オイルの含有量は、好ましくは150質量部以下、より好ましくは100質量部以下である。150質量部を超えると、耐摩耗性及び操縦安定性が悪化する傾向がある。
なお、オイルの含有量には、ゴム(油展ゴム)に含まれるオイルの量も含まれる。
【0087】
本発明のゴム組成物には、前記成分以外にも、ゴム組成物の製造に一般に使用される配合剤、例えば、酸化亜鉛、ステアリン酸、各種老化防止剤、ワックス、硫黄などの加硫剤、加硫促進剤などを適宜配合することができる。
【0088】
本発明のゴム組成物は、一般的な方法で製造される。すなわち、バンバリーミキサーやニーダー、オープンロールなどで前記各成分を混練りし、その後加硫する方法などにより製造できる。
【0089】
本発明のゴム組成物は、タイヤの各部材に用いられ、トレッド(特にキャップトレッド)に好適に用いられる。
【0090】
本発明の競技用タイヤは、上記ゴム組成物を用いて通常の方法で製造される。すなわち、前記成分を配合したゴム組成物を、未加硫の段階でトレッドなどの所望の形状にあわせて押出し加工し、他のタイヤ部材とともに、タイヤ成型機上にて通常の方法で成形することにより、未加硫タイヤを形成する。この未加硫タイヤを加硫機中で加熱加圧することにより、空気入りタイヤ(競技用タイヤ)を製造できる。
【実施例】
【0091】
実施例に基づいて、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらのみに限定されるものではない。
【0092】
以下、実施例及び比較例で使用した各種薬品について、まとめて説明する。
SBR:旭化成工業(株)製のタフデン4850(スチレン含有量:39質量%、ゴム固形分100質量部に対してオイル分を50質量部含有)
シリカ:EVONIK−DEGUSSA製のUltrasilVN3(N
2SA:175m
2/g)
カーボンブラック:昭和キャボット(株)製のショウブラックN110(チッ素吸着比表面積:145m
2/g)
アロマオイル:ジャパンエナジー(株)製のダイアナプロセスオイルX140
水酸化アルミニウム:昭和電工(株)製のハイジライト H−43(平均一次粒径:1μm)
シランカップリング剤A:EVONIK−DEGUSSA製のSi69
(ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド)
シランカップリング剤B:信越化学工業(株)製のKBM803((CH
3O)
3Si(CH
2)
3SH)
シランカップリング剤C:EVONIK−DEGUSSA製のSi363
シランカップリング剤D:Momentive製のNXT−Z45(結合単位Aと結合単位Bとの共重合体(上記一般式(II)、(III)、結合単位A:55モル%、結合単位B:45モル%)
アミド化合物A:東京化成工業(株)製のジメチルホルムアミド
アミド化合物B:東京化成工業(株)製のN,Nエチレンビスオクタデカンアミド
アミド化合物C:東京化成工業(株)製のオクタデシルサルコシン
アミド化合物D:東京化成工業(株)製のラウロイルサルコシン
アミド化合物E:Schill+Seilacher製のHT254:脂肪族アミドとアミノ酸誘導体の混合物(上記式(1)で表される化合物(N−(1−オキソオクタデシル)サルコシン)とアミノ酸誘導体の混合物)(脂肪酸アミドの含有率:25〜50質量%)
老化防止剤:大内新興化学工業(株)製のノクラック6C
(N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン)
ワックス:大内新興化学工業(株)製のサンノックN
ステアリン酸:日油(株)製のステアリン酸
酸化亜鉛:三井金属鉱業(株)製の亜鉛華1号
硫黄:鶴見化学(株)製の粉末硫黄
加硫促進剤1:大内新興化学工業(株)製のノクセラーCZ
加硫促進剤2:大内新興化学工業(株)製のノクセラーD
【0093】
<実施例及び比較例>
表1および2に示す配合内容に従い、神戸製鋼製1.7Lバンバリーミキサーを用いて、硫黄及び加硫促進剤以外の材料を150℃の条件下で3分間混練りし、混練り物を得た。次に、得られた混練り物に硫黄及び加硫促進剤を添加し、オープンロールを用いて、50℃の条件下で5分間練り込み、未加硫ゴム組成物を得た。
得られた未加硫ゴム組成物を170℃で12分間プレス加硫し、加硫ゴム組成物を得た。また、得られた未加硫ゴム組成物をトレッド形状に成形し、他のタイヤ部材と貼り合わせてタイヤに成形し、170℃で12分間加硫することで試験用カートタイヤを製造した。
【0094】
得られた加硫ゴム組成物及び試験用カートタイヤを用いて以下の評価を行った。結果を表1および2に示す。
【0095】
<加工性>
未加硫ゴム組成物を押出し成形し、得られたゴムシートの表面性状を目視により以下の基準で評価した。シート性状が良好なほど、作業性に優れることを示す。
◎:シート生地が非常に良好
○:シート生地が良好
△:シート生地がやや悪い
×:シート生地が非常に悪い
【0096】
<実車評価>
散水車でコースに水を撒き、カ−トに試作タイヤを装着し、1周約2kmのコースを8周走行し、ドライバーの官能評価により、ウェットグリップ性能を評価した。比較例1のタイヤのグリップフィーリングを3点とし、5点満点で評価した。
また、走行後、摩耗外観を観察し、基準を3点として5点満点で評価した。
【0097】
【表1】
【0098】
【表2】
【0099】
表1および2より、シリカと水酸化アルミニウムを含有する組成物において、特定のアミド化合物と特定のシランカップリング剤を含有することによって、加工性、ウェットグリップ性、および耐摩耗性のいずれにも優れていることがわかる。