(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5876433
(24)【登録日】2016年1月29日
(45)【発行日】2016年3月2日
(54)【発明の名称】操作盤及び制御盤
(51)【国際特許分類】
H02B 1/56 20060101AFI20160218BHJP
H02B 1/28 20060101ALI20160218BHJP
B23Q 1/00 20060101ALN20160218BHJP
【FI】
H02B1/12 A
H02B1/12 F
H02B1/12 C
!B23Q1/00 G
【請求項の数】14
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2013-76861(P2013-76861)
(22)【出願日】2013年4月2日
(65)【公開番号】特開2014-204496(P2014-204496A)
(43)【公開日】2014年10月27日
【審査請求日】2015年5月25日
(73)【特許権者】
【識別番号】501137636
【氏名又は名称】東芝三菱電機産業システム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000235
【氏名又は名称】特許業務法人 天城国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】加藤 雄一
【審査官】
高橋 学
(56)【参考文献】
【文献】
特開2001−358487(JP,A)
【文献】
特開2009−27817(JP,A)
【文献】
特開昭60−219723(JP,A)
【文献】
特開平6−22416(JP,A)
【文献】
再公表特許第2012/077374(JP,A1)
【文献】
特開2010−226858(JP,A)
【文献】
実開平1−180803(JP,U)
【文献】
米国特許第3364838(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02B 1/56
H02B 1/28
F24F 9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面に、表示灯、画像表示器、スイッチ等の電気部品が実装された操作盤本体と、
前記操作盤本体の上方に配設され、前記操作盤本体を上方からカバーし、空洞状に形成された内部に第1の軸流ファンを有する天井ボックスと、
前記操作盤本体の下方に配設され、前記操作盤本体を下方からカバーし、空洞状に形成された内部に第2の軸流ファンを有する底板ボックスと、
前記天井ボックスに接続し、前記空洞内にエアーを供給するエアーダクト供給側と、
前記底板ボックスに接続し、前記空洞内からエアーを排出するエアーダクト排出側と、
を備え、
前記第1の軸流ファンは、前記エアーダクト供給側から供給されたエアーを前記天井ボックスの前端部から下方に向けて流し、前記第2の軸流ファンは、前記底板ボックスの前端部において上方から流れ落ちてきたエアーを取り込んで前記エアーダクト排出側に導出することを特徴とした操作盤。
【請求項2】
前記操作盤本体の側面に取付けられ、エアーの風向が横方向に拡散しないようにガイドする風向ガイド右側と、風向ガイド左側とを備えることを特徴とする請求項1記載の操作盤。
【請求項3】
前記天井ボックス内のエアー通過部に取付けられる警報接点型の気体流量計と、
前記天井ボックスの上部であって操作器具取付扉の直上に配置され、前記気体流量計の警報接点からの信号に応じて、透明なスラットを電動で開閉する電動シャッターを備えることを特徴とする請求項2記載の操作盤。
【請求項4】
前記操作盤本体は操作器具取付扉に前記電気部品が実装されており、前記エアーダクト供給側のエアー供給がストップした場合、前記気体流量計により警報接点が作動し、前記電動シャッターから前記操作器具取付扉、前記風向ガイド右側及び前記風向ガイド左側の前面を覆うように前記スラットを下降させることを特徴とする請求項3記載の操作盤。
【請求項5】
前記操作盤本体内に、発熱体である電源装置やI/Oユニットを収納し、前記天井ボックスと前記操作盤本体が当る面を熱伝導率の高い材質で構成していることを特徴とする請求項1記載の操作盤。
【請求項6】
前記天井ボックスと前記操作盤本体が当る面は、アルミニウム製であることを特徴とする請求項5記載の操作盤。
【請求項7】
前記操作盤本体と当接する前記操作器具取付扉側の面には、防滴用のパッキンが貼付けられていることを特徴とする請求項4記載の操作盤。
【請求項8】
前記表示灯は集合表示灯であり、前記スイッチは照光式押しボタンスイッチやカムスイッチであることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の操作盤。
【請求項9】
前記底板ボックスの下部にスタンドを備えるスタンド型の操作盤であることを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の操作盤。
【請求項10】
前記操作盤本体の背面側に、壁に取り付けるための取り付け部材が設けられた壁掛け型の操作盤であることを特徴とする請求項1記載の操作盤。
【請求項11】
自立型の操作盤であることを特徴とする請求項1記載の操作盤。
【請求項12】
発熱体である電源装置やI/Oユニットが実装された制御盤本体と、
前記制御盤本体の上方に配設され、前記制御盤本体を上方からカバーし、空洞状に形成された内部に第1の軸流ファンを有する天井ボックスと、
前記制御盤本体の下方に配設され、前記制御盤本体を下方からカバーし、空洞状に形成された内部に第2の軸流ファンを有する底板ボックスと、
前記天井ボックスに接続し、前記空洞内にエアーを供給するエアーダクト供給側と、
前記底板ボックスに接続し、前記空洞内からエアーを排出するエアーダクト排出側と、
を備え、
前記第1の軸流ファンは、前記エアーダクト供給側から供給されたエアーを前記天井ボックスの前端部から下方に向けて流し、前記第2の軸流ファンは、前記底板ボックスの前端部において上方から流れ落ちてきたエアーを取り込んで前記エアーダクト排出側に導出することを特徴とした制御盤。
【請求項13】
前記天井ボックス内のエアー通過部に取付けられる警報接点型の気体流量計と、
前記天井ボックスの上部に配置され、前記気体流量計の警報接点からの信号に応じて、透明なスラットを電動で開閉する電動シャッターを備えることを特徴とする請求項12記載の制御盤。
【請求項14】
前記エアーダクト供給側のエアー供給がストップした場合、前記気体流量計により警報接点が作動し、前記電動シャッターから前記操作盤本体、前記風向ガイド右側及び前記風向ガイド左側の前面を覆うように前記スラットを下降させることを特徴とする請求項13記載の制御盤。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、各種操作器具を有する操作盤において、盤サイズを大型化することなく、コンパクトな盤の製作を可能とする構造を備えた操作盤及び制御盤に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の操作盤は、設置環境によっては、操作盤の基本設計を上回る保護の程度に対応する必要がある。例えば、防塵あるいは飛沫防水が懸念される設置環境では、操作盤に粉塵及び水飛沫保護用の扉を追加して、要求される保護等級レベルを満たすようにしている。このような扉は、操作器具を外から目視確認可能とする為、窓枠方式の構造としている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−84735号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
操作器具取付扉に加えて粉塵及び水飛沫保護用の扉を配設する場合、操作器具を外から目視確認可能とする必要があり、窓枠方式としていた。この為、粉塵及び水飛沫保護用扉の窓枠補強分のスペース確保及び2枚扉分の水切り構造スペースを設ける必要があり、盤が大型化していた。
【0005】
そこで、本発明は上記のような課題を解決するためになされたものであり、盤サイズを大型化することなく、コンパクトな盤の製作を可能とする構造を備えた操作盤及び制御盤を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様によれば、操作盤は、表面に、表示灯、画像表示器、スイッチ等が実装された操作盤本体と、前記操作盤本体の上方に配設され、前記操作盤本体を上方からカバーし、空洞状に形成された内部に第1の軸流ファンを有する天井ボックスと、前記操作盤本体の下方に配設され、前記操作盤本体を下方からカバーし、空洞状に形成された内部に第2の軸流ファンを有する底板ボックスと、前記天井ボックスに接続し、前記空洞内にエアーを供給するエアーダクト供給側と、前記底板ボックスに接続し、前記空洞内からエアーを排出するエアーダクト排出側と、を備え、前記第1の軸流ファンは、前記エアーダクト供給側から供給されたエアーを前記天井ボックスの前端部から下方に向けて流し、前記第2の軸流ファンは、前記底板ボックスの前端部において上方から流れ落ちてきたエアーを取り込んで前記エアーダクト排出側に導出する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、操作盤の操作面にエアーを吹き付けることによって粉塵及び水飛沫用の保護扉が不要となり、操作盤を小型化することが出来、結果として現地設置スペースの占有面積削減が出来る。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の第1の実施形態に係る操作盤の基本構成を示した図である。
【
図2】
図1に示すスタンド型の操作盤100のA−Aを含む面からA方向に見た上面図である。
【
図3】本発明の第1の実施形態に係る操作盤の右側面図である。
【
図6】電動シャッターが作動してスラットが下降した状態の操作盤の右側面図である。
【
図7】スラットが下降した状態の操作盤の斜視図である。
【
図8】本発明の第2の実施形態に係る操作盤の右側面図である。
【
図10】本発明の第3の実施形態に係る操作盤の基本構成を示した図である。
【
図11】
図10に示す壁掛け型の操作盤のA−Aを含む面からA方向に見た上面図である。
【
図13】本発明の第4の実施形態に係る操作盤の基本構成を示した図である。
【
図14】
図13に示す自立型の操作盤のA−Aを含む面からA方向に見た上面図である。
【
図16】本発明の第5の実施形態に係る及び制御盤の基本構成を示した図である。
【
図18】エアーによる熱溜まりの解消を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の一実施の形態について、図面を参照して説明する。尚、各図において同一箇所については同一の符号を付すとともに、重複した説明は省略する。
【0010】
(第1の実施形態)
本発明は、操作面に一定のエアーを吹き付ける構造で操作器具に対する粉塵及び水飛沫を防ぎ、粉塵及び水飛沫保護用の扉を不要とすることにより操作盤の小型化を図るものである。
【0011】
図1は、本発明の第1の実施形態に係る操作盤の基本構成を示した図である。
図1に示すように、操作盤100はスタンド型の構造であって、操作盤本体11、操作器具取付扉13、天井ボックス34、底板ボックス35との組合せで構成されている。操作器具取付扉13の表面には、集合表示灯15、画像表示器16、照光式押しボタンスイッチ17、カムスイッチ18が実装されている。
【0012】
集合表示灯15は、複数の表示灯を集合させたものである。照光式押しボタンスイッチ17は、ボタン部全体が鮮やかに照光するスイッチである。カムスイッチ18は、カムの回転により接点を開閉する手動操作のスイッチである。
【0013】
天井ボックス34は、操作盤本体11の上方に配設され、操作盤本体11を上方からカバーするもので、内部は空洞状に形成されている。底板ボックス35は、操作盤本体11の下方に配設され、操作盤本体11を下方からカバーするもので、内部は空洞状に形成されている。
【0014】
操作盤本体11の側面には、風向ガイド右側31、風向ガイド左側32が取付けられている。風向ガイド右側31及び風向ガイド左側32は、後述するエアーの風向が横方向に拡散しないようにガイドするものである。
【0015】
また、
図2は、
図1に示すスタンド型の操作盤100のA−Aを含む面からA方向に見た上面図である。
図2に示すように、操作盤本体11は水切り構造となっており、操作盤本体11と当接する操作器具取付扉13側の面には、防滴のためのパッキン22が貼付けられている。パッキン22は、例えばゴム製である。
【0016】
図3は、本発明の実施形態に係る操作盤100の右側面図である。
図3に示すように、天井ボックス34にエアーダクト供給側36が接続され、底板ボックス35にエアーダクト排出側37が接続されている。
【0017】
また、天井ボックス34内のエアー通過部には、警報接点型の気体流量計41が取付けられている。気体流量計41は、例えば流入する流量に比例してフロート(浮き子)の位置が上下し、フロート内部にマグネットが封入され、この位置がセンサーの設定ポイントに達した時に警報接点がONとなり、信号が出力されるものである。
【0018】
天井ボックス34の上部であって操作器具取付扉13の直上には、電動シャッター42が取付けられている。電動シャッター42は、モータを内蔵し、巻取りシャフトに巻き取られたスラット43を電動で開閉するシャッターである。スラット43は、下降後も操作器具取付扉13の操作器具が目視確認可能となる様、無色透明の材質とする。気体流量計41の警報接点は、電動シャッター42の動作スイッチに接続している。
【0019】
図4は、天井ボックス34の概略斜視図である。天井ボックス34の側面にエアーダクト供給側36が接続され、天井ボックス34の内部には、軸流ファン供給側38が配設されている。軸流ファン供給側38は、エアーダクト供給側36から供給されたエアーを天井ボックス34の前端部から下方に向けて流すように配設されている。
【0020】
図5は、底板ボックス35の概略斜視図である。底板ボックス35の側面にエアーダクト排出側37が接続され、底板ボックス35の内部には、軸流ファン排出側39が配設されている。軸流ファン排出側39は、底板ボックス35の前端部において上方から流れ落ちてきたエアーを取り込むように配設され、取り込んだエアーをエアーダクト排出側37に導いている。
【0021】
図6は、電動シャッター42が作動してスラット43が下降した状態の操作盤100の右側面図である。
図7は、スラット43が下降した状態の操作盤100の斜視図である。
図6、
図7に示すように、何らかの障害によりエアーダクト供給側36からエアーの供給が途絶え、気体流量計41における流量の検知が所定値以下となると、警報接点がONとなり、電動シャッター42が作動してスラット43が下降する。下降したスラット43は、操作器具取付扉13の前面を覆う。
【0022】
次に、以上のように構成されたスタンド型の操作盤100における動作について説明する。
【0023】
本実施形態に係るスタンド型の操作盤100では、エアーダクト供給側36を介してエアーが操作盤100の外部より天井ボックス34に供給される。天井ボックス34に送られたエアーは、天井ボックス34の前面から底板ボックス35の前面に対して排気される。底板ボックス35の前面に到達したエアーは、エアーダクト排出側37の強制吸気によって操作盤100外に排出される。
【0024】
風向ガイド右側31及び風向ガイド左側32は、天井ボックス34の前面から排気されたエアーが操作器具取付扉13の前面を通過する際に、左右へ拡散する。
【0025】
天井ボックス34の前面に配設された軸流ファン供給側38は、エアーダクト供給側36から天井ボックス34に流れたエアーを天井ボックス34前面から下方向に強制排気する。また、底板ボックス35の前面に配設された軸流ファン排出側39は、底板ボックス35前面に進入したエアーをエアーダクト排出側37が設置されている後ろ方向に向けて強制吸気する。
【0026】
エアーダクト供給側36のエアー供給がストップした場合、気体流量計41により警報接点が作動し、電動シャッター42から操作器具取付扉13、風向ガイド右側31、風向ガイド左側32の前面を覆うようにスラット43が下降する。
【0027】
上記した第1の実施形態によれば、操作盤100外から供給されたエアーを用いて操作器具取付扉13の前面に取り付けられている操作器具に対する粉塵や水の飛沫を防ぐことができる。粉塵及び水飛沫保護扉が不要となり、粉塵及び水飛沫保護用扉の窓枠補強分のスペース及び、粉塵及び水飛沫保護用扉分の水切り構造スペースを設ける必要が無くなる為、操作盤の小型化を図ることが可能となる。
【0028】
また、エアー供給断となった場合であっても、電動シャッター42のスラット43で操作器具取付扉の前面を覆うので、操作器具に対する粉塵や水の飛沫を防ぐことができる。
【0029】
(第2の実施形態)
第2の実施形態に係るスタンド型の操作盤200では、操作盤200内に発熱体を収納している。
図8は、本発明の第2の実施形態に係る操作盤200の右側面図である。
図9は、発熱体による熱溜まりを説明する図である。
【0030】
図8に示すように、操作盤本体11に電源装置51、I/Oユニット52を収納している。天井ボックス34は、エアーダクト供給側36を介して外部から冷気を供給する。天井ボックス34と操作盤本体11が当る面を熱伝導率の高い材質で構成する。例えば、アルミニウム製とするのが好適である。天井ボックス34に送られたエアーは、天井ボックス34の前面から底板ボックス35の前面に対して排気される。底板ボックス35の前面に到達したエアーは、エアーダクト排出側37の強制吸気によって操作盤200外に排出される。
【0031】
図9に示すように、操作盤200は、設置環境から密閉構造となる為、電源装置51及びI/Oユニット52の発熱により、操作盤本体11の上部に熱溜まりが発生する。しかし、天井ボックス34と操作盤本体11が当る面を熱伝導率の高い材質で構成するので、熱溜まり部から天井ボックス34側に熱伝播され、天井ボックス34前面からエアーとして放出される。
【0032】
上記したように、第2の実施形態によれば、密閉構造の操作盤であっても電源装置51やI/Oユニット52等の発熱体を操作盤本体11に収納することが可能となる。
【0033】
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態について説明する。第3の実施形態に係る操作盤では、第1、第2の実施形態とは異なり、壁掛け型の操作盤となっている。
図10は、本発明の第3の実施形態に係る操作盤300の基本構成を示した図である。
図11は、
図10に示す壁掛け型の操作盤300のA−Aを含む面からA方向に見た上面図である。
図12は、壁掛け型の操作盤300の右側面図である。
【0034】
図10に示すように、壁掛け型の操作盤300は、操作盤本体61、操作器具取付扉13、天井ボックス34、底板ボックス35、気体流量計41、電動シャッター42との組合せで構成している。操作盤本体61の側面には、風向ガイド右側31、風向ガイド左側32を取付けている。操作盤本体61の背面側には、操作盤300を壁に取り付けるための取り付け片61aが設けられ、壁掛け型の操作盤300を実現している。
【0035】
図11に示すように、操作盤本体61は水切り構造となっており、操作盤本体61と当接する操作器具取付扉13側の面には、防滴のためのパッキン22が貼付けられている。パッキン22は、例えばゴム製である。
【0036】
図12に示すように、本実施形態に係る壁掛け型の操作盤300では、エアーダクト供給側36を介してエアーが操作盤300の外部より天井ボックス34に供給される。天井ボックス34に送られたエアーは、天井ボックス34の前面から底板ボックス35の前面に対して排気される。底板ボックス35の前面に到達したエアーは、エアーダクト排出側37の強制吸気によって操作盤300外に排出される。
【0037】
本実施形態によれば、粉塵及び水飛沫用の保護扉が不要となり、壁掛け型の操作盤の構成とすることが可能である。
【0038】
(第4の実施形態)
次に、第4の実施形態について説明する。第4の実施形態に係る操作盤では、第1乃至第3の実施形態とは異なり、自立型の操作盤となっている。
図13は、本発明の第4の実施形態に係る操作盤400の基本構成を示した図である。
図14は、
図13に示す自立型の操作盤400のA−Aを含む面からA方向に見た上面図である。
図15は、自立型の操作盤400の右側面図である。
【0039】
図13に示すように、自立型の操作盤400は、操作盤本体71、操作器具取付扉13、天井ボックス34、底板ボックス35、気体流量計41、電動シャッター42との組合せで構成している。自立型の操作盤本体71の側面には、風向ガイド右側31、風向ガイド左側32を取付けている。
【0040】
図14に示すように、操作盤本体71は水切り構造となっており、操作盤本体71と当接する操作器具取付扉13側の面には、防滴のためのパッキン22が貼付けられている。パッキン22は、例えばゴム製である。
【0041】
図15に示すように、本実施形態に係る自立型の操作盤400では、エアーダクト供給側36を介してエアーが操作盤400の外部より天井ボックス34に供給される。天井ボックス34に送られたエアーは、天井ボックス34の前面から底板ボックス35の前面に対して排気される。底板ボックス35の前面に到達したエアーは、エアーダクト排出側37の強制吸気によって操作盤400外に排出される。
【0042】
本実施形態によれば、粉塵及び水飛沫用の保護扉が不要となり、自立型の操作盤の構成とすることが可能である。
【0043】
(第5の実施形態)
次に、第5の実施形態について説明する。第5の実施形態に係る制御盤500は、自立型の制御盤で、制御盤500内に発熱体を収納している。
【0044】
図16は、本発明の第5の実施形態に係る制御盤の基本構成を示した図である。
図16に示すように、制御盤本体81、天井ボックス34、底板ボックス35、気体流量計41、電動シャッター42の組合せで構成され、制御盤本体81に電源装置51及びI/Oユニット52を収納している。制御盤500は、
図16の様に前面扉レスとすることが可能である。
【0045】
図17は、
図16に示す自立型の制御盤500の右側面図である。
図18は、エアーによる熱溜まりの解消を説明する図である。天井ボックス34は、エアーダクト供給側36を介して外部から冷気を供給する。天井ボックス34に送られたエアーは、天井ボックス34の前面から底板ボックス35の前面に対して排気される。底板ボックス35の前面に到達したエアーは、エアーダクト排出側37の強制吸気によって制御盤500外に排出される。
【0046】
本実施形態によれば、発熱体を収納した自立型の制御盤の構成とすることが可能である。
【0047】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0048】
11・・・スタンド型操作盤本体
13・・・操作器具取付扉
14・・・粉塵及び水飛沫保護扉
15・・・集合表示灯
16・・・画像表示器
17・・・照光式押しボタンスイッチ
18・・・カムスイッチ
22・・・操作器具取付扉用パッキン
31・・・風向ガイド右側
32・・・風向ガイド左側
34・・・天井ボックス
35・・・底板ボックス
36・・・エアーダクト供給側
37・・・エアーダクト排出側
38・・・軸流ファン供給側
39・・・軸流ファン排出側
41・・・気体流量計
42・・・電動シャッター
43・・・スラット
51・・・電源装置
52・・・I/Oユニット
61・・・ 壁掛け型操作盤本体
71・・・ 自立型操作盤本体
81・・・制御盤本体