特許第5876585号(P5876585)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5876585無線通信システムにおいて様々なタイマーによる動作
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5876585
(24)【登録日】2016年1月29日
(45)【発行日】2016年3月2日
(54)【発明の名称】無線通信システムにおいて様々なタイマーによる動作
(51)【国際特許分類】
   H04W 72/12 20090101AFI20160218BHJP
   H04W 72/04 20090101ALI20160218BHJP
   H04W 52/02 20090101ALI20160218BHJP
【FI】
   H04W72/12 110
   H04W72/04 135
   H04W52/02 110
【請求項の数】12
【全頁数】25
(21)【出願番号】特願2014-543437(P2014-543437)
(86)(22)【出願日】2013年10月16日
(65)【公表番号】特表2015-501623(P2015-501623A)
(43)【公表日】2015年1月15日
(86)【国際出願番号】KR2013009253
(87)【国際公開番号】WO2014065535
(87)【国際公開日】20140501
【審査請求日】2014年4月3日
(31)【優先権主張番号】61/719,477
(32)【優先日】2012年10月28日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】502032105
【氏名又は名称】エルジー エレクトロニクス インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(72)【発明者】
【氏名】リー, スンヨン
(72)【発明者】
【氏名】パク, スンジュン
(72)【発明者】
【氏名】イー, ソンジュン
【審査官】 遠山 敬彦
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2011/038625(WO,A1)
【文献】 特表2012−507891(JP,A)
【文献】 Nokia Siemens Networks, Nokia Corporation,Inactivity Timer Expiry and Short DRX Cycle,R2-124421 3GPP TSG-RAN WG2 Meeting #79bis,3GPP Organizational Partners,2012年 9月28日,Section3, Section A1, Figure2,URL,http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/wg2_rl2/TSGR2_79bis/Docs/R2-124421.zip
【文献】 3GPP Organizational Partners,Technical Specification Group Radio Access Network;Evolved Universal Terrestrial Radio Access (E-UTRA);Medium Access Control (MAC) protocol specification(Release 11),3GPP TS 36.321 V11.0.0,フランス,3GPP Organizational Partners,2012年 9月21日,V11.0.0,P6-P8, P16-P17,URL,http://www.3gpp.org/ftp/Specs/2012-09/Rel-11/36_series/36321-b00.zip
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24− 7/26
H04W 4/00−99/00
3GPP TSG RAN WG1−4
SA WG1−2
CT WG1
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信システムにおいて動作する端末(UE)のための方法であって、前記方法は、
ネットワークから、DRX(discontinuous reception)動作と関連するタイマーのそれぞれに対する値(X)を受信することと、
前記タイマーのうちの第1タイマーを開始する第1イベントがサブフレームで発生すると、前記第1タイマーに基づいて、サブフレーム(n+1)からサブフレーム(n+)までPDCCH(physical downlink control channel)をモニタすることと、
前記タイマーのうちの第2タイマーを開始する第2イベントがサブフレームで発生すると、前記第2タイマーに基づいて、サブフレーム(n)からサブフレーム(n+−1)まで前記PDCCHをモニタすることと
を含み、
Yは、前記PDCCHを有するX個のサブフレームが、サブフレーム(n+1)から始めてサブフレーム(n+Y)で終了する第1期間内に含まれるか、またはサブフレーム(n)から始めてサブフレーム(n+Y−1)で終了する第2期間内に含まれるように、サブフレームの最小数に対応する、方法。
【請求項2】
前記第1イベントは、新しい送信を指示するPDCCHを受信することを含み、
前記第1タイマーはDRX無活動タイマーを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1イベントは、ランダムアクセス手順のメッセージ3を送信することを含み、
前記第1タイマーはMAC(medium access control)衝突解決タイマーを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記第2イベントは、前記サブフレーム(n)でHARQ RRTタイマー(hybrid automatic repeat request retransmission timer)が満了し、該当のHARQプロセスのデータが成功的にデコーディングされていない場合を含み、
前記第2タイマーはDRX再送信タイマーを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記第2イベントは、DRXサイクルに対してシステムフレーム番号が所定の条件を満たす場合を含み、
前記第2タイマーはオンデュレーションタイマーを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記DRXサイクルは、長期DRXサイクルまたは短期DRXサイクルに基づいており、
DRX短期サイクルタイマーに対する受信値がXであれば、前記UEは、サブフレーム(n)から始めてサブフレーム(n+X−1)で終了する期間の間、前記短期DRXサイクルを用い、
DRX無活動タイマーが満了するか、またはDRX命令MAC制御要素がサブフレーム(n)で受信されると、サブフレーム(n+X)で前記長期DRXサイクルを利用し始める、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
無線通信システムにおいて動作する端末(UE)であって、前記UEは、
信号を無線で送受信するように適合されたトランシーバーと、
前記トランシーバーに電気的に接続されたマイクロプロセッサと
を備え、
前記マイクロプロセッサは
RX(discontinuous reception)動作と関連するタイマーのうち第1タイマーを開始する第1イベントがサブフレーム(n)で発生すると、前記第1タイマーに基づいて、サブフレーム(n+1)からサブフレーム(n+)までPDCCH(physical downlink control channel)をモニタすることと
前記タイマーのうちの第2タイマーを開始する第2イベントがサブフレーム(n)で発生すると、前記第2タイマーに基づいて、サブフレーム(n)からサブフレーム(n+−1)まで前記PDCCHをモニタすることと
を実行するように前記トランシーバーを制御するように適合されており、
Xは、ネットワークから受信された前記タイマーのそれぞれ対する値を集合的に示し、
Yは、前記PDCCHを有するX個のサブフレームが、サブフレーム(n+1)から始めてサブフレーム(n+Y)で終了する第1期間内に含まれるか、またはサブフレーム(n)から始めてサブフレーム(n+Y−1)で終了する第2期間内に含まれるように、サブフレームの最小数に対応する、UE
【請求項8】
前記第1イベントは、新しい送信を指示するPDCCHを受信することを含み、
前記第1タイマーはDRX無活動タイマーを含む、請求項に記載のUE
【請求項9】
前記第1イベントは、ランダムアクセス手順のメッセージ3を送信することを含み、
前記第1タイマーはMAC(medium access control)衝突解決タイマーを含む、請求項に記載のUE
【請求項10】
前記第2イベントは、前記サブフレーム(n)でHARQ RRTタイマー(hybrid automatic repeat request retransmission timer)が満了し、該当のHARQプロセスのデータが成功的にデコーディングされていない場合を含み、
前記第2タイマーはDRX再送信タイマーを含む、請求項に記載のUE
【請求項11】
前記第2イベントは、DRXサイクルに対してシステムフレーム番号が所定の条件を満たす場合を含み、
前記第2タイマーはオンデュレーションタイマーを含む、請求項に記載のUE
【請求項12】
前記DRXサイクルは、長期DRXサイクルまたは短期DRXサイクルに基づいており、
DRX短期サイクルタイマーに対する受信値がXであれば、前記マイクロプロセッサは、サブフレーム(n)から始めてサブフレーム(n+X−1)で終了する期間の間、前記短期DRXサイクルを用い、
DRX無活動タイマーが満了するか、またはDRX命令MAC制御要素がサブフレーム(n)で受信されると、サブフレーム(n+X)で前記長期DRXサイクルを利用し始める、請求項11に記載のUE
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信システムに係り、より詳細には、様々なタイマーによる動作方法及びその装置に関する。
【背景技術】
【0002】
本発明を適用できる無線通信システムの一例として、3GPP LTE(3rd Generation Partnership Project Long Term Evolution;以下、「LTE」という。)通信システムについて概略的に説明する。
【0003】
図1は、無線通信システムの一例として、E−UMTS(Evolved Universal Mobile Telecommunications System)のネットワーク構造を概略的に示す図である。E−UMTSシステムは、既存のUMTS(Universal Mobile Telecommunications System)から進化したシステムであって、現在、3GPPで基礎的な標準化作業を進行している。一般に、E−UMTSは、LTE(Long Term Evolution)システムと呼ぶこともできる。UMTS及びE−UMTSの技術規格(technical specification)の詳細な内容は、それぞれ「3rd Generation Partnership Project;Technical Specification Group Radio Access Network」のRelease7及びRelease8を参照することができる。
【0004】
図1を参照すると、E−UMTSは、端末(User Equipment;UE)、基地局(eNode B;eNB)、及びE−UTRAN(evolved UMTS terrestrial radio access network)の終端に位置して外部ネットワークと接続するアクセスゲートウェイ(Access Gateway;AG)を含む。基地局は、ブロードキャストサービス、マルチキャストサービス及び/またはユニキャストサービスのために多重データストリームを同時に伝送することができる。
【0005】
一つの基地局には一つ以上のセルが存在する。セルは、1.25、2.5、5、10、15、20MHzなどの帯域幅のいずれか一つに設定されて、複数の端末に下りまたは上り伝送サービスを提供する。互いに異なるセルは、互いに異なる帯域幅を提供するように設定することができる。基地局は、複数の端末に対するデータ送受信を制御する。ダウンリンク(Downlink;DL)データについて、基地局は、ダウンリンクスケジューリング情報を伝送して、該当の端末にデータが伝送される時間/周波数領域、符号化、データサイズ、HARQ(Hybrid Automatic Repeatand reQuest)関連情報などを知らせる。また、アップリンク(Uplink;UL)データについて、基地局は、アップリンクスケジューリング情報を該当の端末に伝送して、該当端末が使用できる時間/周波数領域、符号化、データサイズ、HARQ関連情報などを知らせる。基地局間には、ユーザトラフィックまたは制御トラフィックの伝送のためのインターフェースを使用することができる。コアネットワーク(Core Network;CN)は、AG及び端末のユーザ登録などのためのネットワークノードなどで構成することができる。AGは、複数のセルで構成されるTA(Tracking Area)単位で端末の移動性を管理する。
【0006】
無線通信技術は、WCDMA(登録商標)に基づいてLTEまで開発されてきたが、ユーザと事業者の要求及び期待は増加し続けている。また、他の無線接続技術の開発が続いているので、今後、競合力を持つためには新しい技術進化が要求される。ビット当たりコストの減少、サービス可用性の増大、融通性のある周波数バンドの使用、単純構造と開放型インターフェース、端末の適切なパワー消耗などが要求される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
したがって、本発明は、従来技術の限界及び短所による一つ以上の問題点を実質的に除去した様々なタイマーによる動作方法及びその装置に関するものである。
【0008】
本発明の追加の利点、目的及び特徴は、以下の説明に記載され、部分的に下記の検討時に当業者によって明らかになるか、または本発明を実施することにより理解されるであろう。本発明の目的及び他の利点は、添付の図面だけでなく、詳細な説明及びその請求範囲で特に言及された構造により達成及び獲得されるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の目的によって、これら目的及び他の利点を達成するために、本発明は、無線通信システムにおいて端末(UE)がパワーを節約するようにする方法であって、ネットワークから、DRX(discontinuous reception)動作と関連するタイマーのそれぞれに対する値(X)を受信することと;第1タイマーを開始する第1イベントがサブフレームnで発生すると、前記タイマーのうち第1タイマーに基づいて、サブフレームn+1からサブフレームn+XまでPDCCH(physical downlink control channelをモニタすることと;第2タイマーを開始する第2イベントがサブフレームnで発生すると、前記タイマーのうち第2タイマーに基づいて、サブフレームnからサブフレームn+X−1までPDCCHをモニタすることと;を含む方法を提供する。
【0010】
前記第1イベントは、新しい送信を指示するPDCCHを受信することを含み、前記第1タイマーはDRX無活動(inactivity)タイマーを含むことができる。
【0011】
前記第1イベントは、ランダムアクセス手順のメッセージ3を送信することを含み、前記第1タイマーはMAC(medium access control)衝突解決(contention resolution)タイマーを含むことができる。
【0012】
一方、前記第2イベントは、前記サブフレームnでHARQ(hybrid automatic repeat request)再送信タイマー(RTT timer)が満了し、該当のHARQプロセスのデータが成功的にデコーディングされていない場合を含み、前記第2タイマーは、DRX再送信タイマーを含むことができる。
【0013】
前記第2イベントは、DRXサイクルに対してシステムフレーム番号が所定の条件を満たす場合を含み、前記第2タイマーはオンデュレーション(on duration)タイマーを含むことができる。
【0014】
前記DRXサイクルは、長期DRXサイクルまたは短期DRXサイクルに基づいており、DRX短期サイクルタイマーに対する受信値がXであれば、前記UEは、フレームnから始めてサブフレームn+X−1で終了する期間の間、短期DRXサイクルを用い、DRX無活動タイマーが満了するか、またはDRX命令MAC制御要素がサブフレームnで受信されると、サブフレームn+Xで長期DRXサイクルを利用し始めることができる。
【0015】
方法は、前記第1タイマーを開始する第1イベントがサブフレームnで発生し、無線通信システムがTDD(time division duplex)モードで動作する場合、第1タイマーに基づいてサブフレームn+1からサブフレームn+YまでPDCCHをモニタすることと;前記第2タイマーを開始する第2イベントがサブフレームnで発生し、無線通信システムがTDDモードで動作する場合、サブフレームnからサブフレームn+Y−1までPDCCHをモニタすることと;をさらに含み、Yは、PDCCHを有するX個のサブフレームが、サブフレームn+1から始めてサブフレームn+Yで終了する第1期間内に含まれるか、またはサブフレームnから始めてサブフレームn+Y−1で終了する第2期間内に含まれるように、サブフレームの最小数に対応することができる。
【0016】
本発明の他の形態によれば、無線通信システムにおいてパワーを節約する端末(UE)であって、信号を無線で送受信するトランシーバーと;前記トランシーバーに電気的に接続され、第1タイマーを開始する第1イベントがサブフレームnで発生すると、DRX(discontinuous reception)動作と関連するタイマーのうち第1タイマーに基づいて、サブフレームn+1からサブフレームn+XまでPDCCH(physical downlink control channel)をモニタし、第2タイマーを開始する第2イベントがサブフレームnで発生すると、前記タイマーのうち第2タイマーに基づいて、サブフレームnからサブフレームn+X−1までPDCCHをモニタするように、前記トランシーバーを制御するマイクロプロセッサと;を含み、Xは、ネットワークから受信された前記タイマーのそれぞれに対する値を集合的に示す、端末を提供する。
【0017】
前記第1イベントは、新しい送信を指示するPDCCHを受信することを含み、前記第1タイマーはDRX無活動(inactivity)タイマーを含むことができる。
【0018】
前記第1イベントは、ランダムアクセス手順のメッセージ3を送信することを含み、前記第1タイマーはMAC(medium access control)衝突解決(contention resolution)タイマーを含むことができる。
【0019】
一方、前記第2イベントは、前記サブフレームnでHARQ(hybrid automatic repeat request)再送信タイマー(RTT timer)が満了し、該当のHARQプロセスのデータが成功的にデコーディングされていない場合を含み、前記第2タイマーはDRX再送信タイマーを含むことができる。
【0020】
前記第2イベントは、DRXサイクルに対してシステムフレーム番号が所定の条件を満たす場合を含み、前記第2タイマーはオンデュレーション(onduration)タイマーを含むことができる。
【0021】
前記DRXサイクルは、長期DRXサイクルまたは短期DRXサイクルに基づいており、DRX短期サイクルタイマーに対する受信値がXであれば、前記マイクロプロセッサは、フレームnから始めてサブフレームn+X−1で終了する期間の間、短期DRXサイクルを用い、DRX無活動タイマーが満了するか、またはDRX命令MAC制御要素がサブフレームnで受信されると、サブフレームn+Xで長期DRXサイクルを利用し始めることができる。
【0022】
前記マイクロプロセッサはまた、前記第1タイマーを開始する第1イベントがサブフレームnで発生し、無線通信システムがTDD(time division duplex)モードで動作する場合、第1タイマーに基づいてサブフレームn+1からサブフレームn+YまでPDCCHをモニタし;前記第2タイマーを開始する第2イベントがサブフレームnで発生し、無線通信システムがTDDモードで動作する場合、サブフレームnからサブフレームn+Y−1までPDCCHをモニタし;Yは、PDCCHを有するX個のサブフレームが、サブフレームn+1から始めてサブフレームn+Yで終了する第1期間内に含まれるか、またはサブフレームnから始めてサブフレームn+Y−1で終了する第2期間内に含まれるように、サブフレームの最小数に対応することができる。
【0023】
本発明の他の形態において、無線通信システムにおいて端末(UE)の動作方法であって、ネットワークから、DRX(discontinuous reception)動作と関連するタイマーに対する値(X)を受信することと;前記タイマーを開始するイベントがサブフレームnで発生すると、前記タイマーに基づいてサブフレームn+1からサブフレームn+XまでPDCCH(physical downlink control channel)をモニタすることと;を含む方法を提供する。
本明細書は、例えば、以下の項目も提供する。
(項目1)
無線通信システムにおいて端末(UE)の動作方法であって、
ネットワークから、DRX(discontinuous reception)動作と関連するタイマーのそれぞれに対する値(X)を受信することと、
第1タイマーを開始する第1イベントがサブフレームnで発生すると、前記タイマーのうち第1タイマーに基づいて、サブフレーム(n+1)からサブフレーム(n+X)までPDCCH(physical downlink control channel)をモニタすることと、
第2タイマーを開始する第2イベントがサブフレームnで発生すると、前記タイマーのうち第2タイマーに基づいて、サブフレーム(n)からサブフレーム(n+X−1)までPDCCHをモニタすることとを含む、方法。
(項目2)
前記第1イベントは、新しい送信を指示するPDCCHを受信することを含み、
前記第1タイマーはDRX無活動(inactivity)タイマーを含む、項目1に記載の方法。
(項目3)
前記第1イベントは、ランダムアクセス手順のメッセージ3を送信することを含み、
前記第1タイマーはMAC(medium access control)衝突解決(contention resolution)タイマーを含む、項目1に記載の方法。
(項目4)
前記第2イベントは、前記サブフレーム(n)でHARQ(hybrid automatic repeat request)再送信タイマー(RTT timer)が満了し、該当のHARQプロセスのデータが成功的にデコーディングされていない場合を含み、
前記第2タイマーはDRX再送信タイマーを含む、項目1に記載の方法。
(項目5)
前記第2イベントは、DRXサイクルに対してシステムフレーム番号が所定の条件を満たす場合を含み、
前記第2タイマーはオンデュレーション(onduration)タイマーを含む、項目1に記載の方法。
(項目6)
前記DRXサイクルは、長期DRXサイクルまたは短期DRXサイクルに基づいており、
DRX短期サイクルタイマーに対する受信値がXであれば、前記UEは、フレーム(n)から始めてサブフレーム(n+X−1)で終了する期間の間、短期DRXサイクルを用い、
DRX無活動タイマーが満了するか、またはDRX命令MAC制御要素がサブフレーム(n)で受信されると、サブフレーム(n+X)で長期DRXサイクルを利用し始める、項目5に記載の方法。
(項目7)
前記第1タイマーを開始する第1イベントがサブフレーム(n)で発生し、無線通信システムがTDD(time division duplex)モードで動作する場合、第1タイマーに基づいてサブフレーム(n+1)からサブフレーム(n+Y)までPDCCHをモニタすることと、
前記第2タイマーを開始する第2イベントがサブフレーム(n)で発生し、無線通信システムがTDDモードで動作する場合、サブフレーム(n)からサブフレーム(n+Y−1)までPDCCHをモニタすることとをさらに含み、
Yは、PDCCHを有するX個のサブフレームが、サブフレーム(n+1)から始めてサブフレーム(n+Y)で終了する第1期間内に含まれるか、またはサブフレーム(n)から始めてサブフレーム(n+Y−1)で終了する第2期間内に含まれるように、サブフレームの最小数に対応する、項目1に記載の方法。
(項目8)
無線通信システムにおいて動作する端末(UE)であって、
信号を無線で送受信するトランシーバーと、
前記トランシーバーに電気的に接続され、
第1タイマーを開始する第1イベントがサブフレーム(n)で発生すると、DRX(discontinuous reception)動作と関連するタイマーのうち第1タイマーに基づいて、サブフレーム(n+1)からサブフレーム(n+X)までPDCCH(physical downlink control channel)をモニタし、
第2タイマーを開始する第2イベントがサブフレーム(n)で発生すると、前記タイマーのうち第2タイマーに基づいて、サブフレーム(n)からサブフレーム(n+X−1)までPDCCHをモニタするように、
前記トランシーバーを制御するマイクロプロセッサとを含み、
Xは、ネットワークから受信された前記タイマーのそれぞれ対する値を集合的に示す、端末。
(項目9)
前記第1イベントは、新しい送信を指示するPDCCHを受信することを含み、
前記第1タイマーはDRX無活動(inactivity)タイマーを含む、項目8に記載の端末。
(項目10)
前記第1イベントは、ランダムアクセス手順のメッセージ3を送信することを含み、
前記第1タイマーはMAC(medium access control)衝突解決(contention resolution)タイマーを含む、項目8に記載の端末。
(項目11)
前記第2イベントは、前記サブフレーム(n)でHARQ(hybrid automatic repeat request)再送信タイマー(RTT timer)が満了し、該当のHARQプロセスのデータが成功的にデコーディングされていない場合を含み、
前記第2タイマーはDRX再送信タイマーを含む、項目8に記載の端末。
(項目12)
前記第2イベントは、DRXサイクルに対してシステムフレーム番号が所定の条件を満たす場合を含み、
前記第2タイマーはオンデュレーション(onduration)タイマーを含む、項目8に記載の端末。
(項目13)
前記DRXサイクルは、長期DRXサイクルまたは短期DRXサイクルに基づいており、
DRX短期サイクルタイマーに対する受信値がXであれば、前記マイクロプロセッサは、フレーム(n)から始めてサブフレーム(n+X−1)で終了する期間の間、短期DRXサイクルを用い、
DRX無活動タイマーが満了するか、またはDRX命令MAC制御要素がサブフレーム(n)で受信されると、サブフレーム(n+X)で長期DRXサイクルを利用し始める、項目12に記載の端末。
(項目14)
前記マイクロプロセッサはまた、
前記第1タイマーを開始する第1イベントがサブフレーム(n)で発生し、無線通信システムがTDD(time division duplex)モードで動作する場合、第1タイマーに基づいてサブフレーム(n+1)からサブフレーム(n+Y)までPDCCHをモニタし、
前記第2タイマーを開始する第2イベントがサブフレーム(n)で発生し、無線通信システムがTDDモードで動作する場合、サブフレーム(n)からサブフレーム(n+Y−1)までPDCCHをモニタし、
Yは、PDCCHを有するX個のサブフレームが、サブフレーム(n+1)から始めてサブフレーム(n+Y)で終了する第1期間内に含まれるか、またはサブフレーム(n)から始めてサブフレーム(n+Y−1)で終了する第2期間内に含まれるように、サブフレームの最小数に対応する、項目8に記載の端末。
(項目15)
無線通信システムにおいて端末(UE)の動作方法であって、
ネットワークから、DRX(discontinuous reception)動作と関連するタイマーに対する値(X)を受信することと、
前記タイマーを開始するイベントがサブフレーム(n)で発生すると、前記タイマーに基づいて、サブフレーム(n+1)からサブフレーム(n+X)までPDCCH(physical downlink control channel)をモニタすることとを含む、方法。
【発明の効果】
【0024】
本発明の実施例によれば、無線通信システムにおいてネットワーク及び端末は信号を効率的に送受信することができる。
【0025】
本発明に対して前述した一般的な説明及び後述する詳細な説明は例示的なものであり、請求項記載の発明に対する追加的な説明のためのものである。
【図面の簡単な説明】
【0026】
本発明に関する理解を助けるために詳細な説明の一部として含まれる添付の図面は、本発明の実施例を示し、詳細な説明と共に本発明の原理を説明する。
図1】無線通信システムの一例として、E−UMTSのネットワーク構造を概略的に示す図である。
図2】E−UTRAN(Evolved Universal Terrestrial Radio Access Network)のネットワーク構造を概念的に示す図である。
図3】3GPP無線接続ネットワーク規格に基づく端末とE−UTRANとの間の無線インターフェースプロトコル(Radio Interface Protocol)の制御プレーン(Control Plane)及びユーザプレーン(User Plane)構造を示す図である。
図4】3GPPシステムに用いられる物理チャネル及びこれらを用いた一般的な信号伝送方法を示す図である。
図5】LTEシステムにおいて用いられる無線フレームの構造を示す図である。
図6】DRX(discontinuous reception)の概念を示す図である。
図7】LTEシステムでのDRX動作のための方法を示す図である。
図8】ランダムアクセス手順を説明する図である。
図9】本発明のよって解決される問題点の例を示す図である。
図10】TDDシステムでの状況を説明する図である。
図11】本発明の実施例に係る通信装置のブロック構成図を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、添付の図面を参照して説明された本発明の実施例によって、本発明の構成、作用及び他の特徴が容易に理解されるであろう。以下に説明される実施例は、本発明の技術的特徴が3GPPシステムに適用された例である。
【0028】
本明細書は、LTEシステム及びLTE−Aシステムを用いて本発明の実施例を説明するが、これは例示に過ぎず、本発明の実施例は、上記の定義に該当する任意の他の通信システムにも適用可能である。また、本明細書は、FDD(frequency division duplex)方式を基準にして本発明の実施例について説明するが、これは例示に過ぎず、本発明の実施例は、H−FDD(half−duplex FDD)方式またはTDD(time division duplex)方式にも容易に変形して適用可能である。
【0029】
図2は、E−UTRAN(Evolved Universal Terrestrial Radio Access Network)のネットワーク構造を概念的に示す図である。特に、E−UTRANシステムは、既存のUTRANシステムから進化したシステムである。E−UTRANはセル(eNB)で構成され、各セルはX2インターフェースを介して接続される。セルは、無線インターフェースを介して端末と接続され、S1インターフェースを介してEPC(Evolved Packet Core)に接続される。
【0030】
EPCは、MME(Mobility Management Entity)、S−GW(Serving−Gateway)及びPDN−GW(Packet Data Network−Gateway)で構成される。MMEは、端末の接続情報や端末の能力に関する情報を有しており、このような情報は、端末の移動性管理に主に使用される。S−GWは、E−UTRANを終端点として有するゲートウェイであり、PDN−GWは、PDN(Packet Data Network)を終端点として有するゲートウェイである。
【0031】
図3は、3GPP無線接続ネットワーク規格に基づく端末とE−UTRANとの間の無線インターフェースプロトコル(Radio Interface Protocol)の制御プレーン(Control Plane)及びユーザプレーン(User Plane)構造を示す図である。制御プレーンは、端末(User Equipment;UE)とE−UTRANとの間の呼を管理するために用いる制御メッセージが伝送される通路を意味する。ユーザプレーンは、アプリケーション層で生成されたデータ、例えば、音声データまたはインターネットパケットデータなどが伝送される通路を意味する。
【0032】
第1層である物理層は、物理チャネル(PhysicalChannel)を用いて上位層に情報伝送サービス(Information Transfer Service)を提供する。物理層は、伝送チャネル(Transport Channel)を介して、上位にある媒体接続制御(Medium Access Control)層と接続されている。前記伝送チャネルを介して媒体接続制御層と物理層との間でデータが移動する。送信側の物理層と受信側の物理層との間は、物理チャネルを介してデータが移動する。前記物理チャネルは、時間と周波数を無線リソースとして活用する。具体的に、物理チャネルは、ダウンリンクでOFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)方式で変調され、アップリンクでSC−FDMA(Single Carrier Frequency Division Multiple Access)方式で変調される。
【0033】
第2層の媒体接続制御(Medium Access Control;MAC)層は、論理チャネル(Logical Channel)を介して上位層の無線リンク制御(Radio Link Control;RLC)層にサービスを提供する。第2層のRLC層は、信頼性のあるデータ伝送を支援する。RLC層の機能は、MAC内部の機能ブロックにより具現してもよい。第2層のPDCP(Packet Data Convergence Protocol)層は、帯域幅の狭い無線インターフェースにおいてIPv4やIPv6のようなIPパケットを効率的に伝送するために、不必要な制御情報を減らすヘッダ圧縮(Header Compression)機能を果たす。
【0034】
第3層の最下部に位置した無線リソース制御(Radio Resource Control;RRC)層は、制御プレーンでのみ定義される。RRC層は、無線ベアラ(Radio Bearer;RB)の設定(Configuration)、再設定(Re−configuration)及び解除(Release)と関連して論理チャネル、伝送チャネル及び物理チャネルの制御を担当する。RBは、端末とネットワーク間のデータ伝達のために第2層によって提供されるサービスを意味する。そのために、端末とネットワークのRRC層は互いにRRCメッセージを交換する。
【0035】
基地局(eNB)を構成する一つのセルは、1.25、2.5、5、10、15、20MHzなどの帯域幅のいずれか一つに設定されて、複数の端末に下りまたは上り伝送サービスを提供する。互いに異なるセルは、互いに異なる帯域幅を提供するように設定することができる。
【0036】
E−UTRANから端末にデータを伝送するダウンリンク伝送チャネルには、システム情報を伝送するBCH(Broadcast Channel)、ページングメッセージを伝送するPCH(Paging Channel)、ユーザトラフィックや制御メッセージを伝送するダウンリンクSCH(Shared Channel)などがある。ダウンリンクマルチキャストまたは放送サービスのトラフィックまたは制御メッセージは、下りSCHを介して伝送されてもよく、または別途の下りMCH(Multicast Channel)を介して伝送されてもよい。
【0037】
一方、端末からE−UTRANにデータを伝送するアップリンク伝送チャネルは、初期制御メッセージを伝送するRACH(Random Access Channel)、ユーザトラフィックや制御メッセージを伝送するアップリンクSCH(Shared Channel)を含む。伝送チャネルの上位にあり、伝送チャネルにマッピングされる論理チャネル(Logical Channel)は、BCCH(Broadcast Control Channel)、PCCH(Paging Control Channel)、CCCH(Common Control Channel)、MCCH(Multicast Control Channel)、MTCH(Multicast Traffic Channel)などを含む。
【0038】
図4は、3GPPシステムに用いられる物理チャネル、及びこれらを用いた一般的な信号伝送方法を説明するための図である。
【0039】
端末は、電源が入ったり、新しくセルに進入した場合、基地局と同期を取るなどの初期セル探索(Initial cell search)作業を行う(S401)。そのために、端末は、基地局から主同期チャネル(Primary Synchronization Channel;P−SCH)及び副同期チャネル(Secondary Synchronization Channel;S−SCH)を受信して基地局と同期を合わせ、セルIDなどの情報を獲得することができる。その後、端末は、基地局から物理放送チャネル(Physical Broadcast Channel)を受信して、セル内の放送情報を獲得することができる。一方、端末は、初期セル探索段階においてダウンリンク参照信号(Downlink Reference Signal;DL RS)を受信して、ダウンリンクチャネル状態を確認することができる。
【0040】
初期セル探索を終えた端末は、物理ダウンリンク制御チャネル(Physical Downlink Control Channel;PDCCH)、及び前記PDCCHに乗せられた情報に基づいて物理ダウンリンク共有チャネル(Physical Downlink Control Channel;PDSCH)を受信することによって、より具体的なシステム情報を獲得することができる(S402)。
【0041】
一方、基地局に最初に接続したり、または信号伝送のための無線リソースがない場合、端末は、基地局に対してランダムアクセス過程(Random Access Procedure;RACH)を行うことができる(ステップS403乃至ステップS406)。そのために、端末は、物理ランダムアクセスチャネル(Physical Random Access Channel;PRACH)を介して特定シーケンスをプリアンブルとして伝送し(S403)、PDCCH及び対応するPDSCHを介して、プリアンブルに対する応答メッセージを受信することができる(S404)。競合ベースのRACHの場合、衝突解決手順(Contention Resolution Procedure)をさらに行うことができる。
【0042】
上述のような手順を行った端末は、その後、一般的なアップリンク/ダウンリンク信号伝送手順として、PDCCH/PDSCH受信(S407)及び物理アップリンク共有チャネル(Physical Uplink Shared Channel;PUSCH)/物理アップリンク制御チャネル(Physical Uplink Control Channel;PUCCH)伝送(S408)を行うことができる。特に、端末は、PDCCHを介してダウンリンク制御情報(Downlink Control Information;DCI)を受信する。ここで、DCIは、端末に対するリソース割当情報のような制御情報を含み、その使用目的に応じてフォーマットが互いに異なる。
【0043】
一方、端末がアップリンクを介して基地局に伝送する、または端末が基地局から受信する制御情報は、ダウンリンク/アップリンクACK/NACK信号、CQI(Channel Quality Indicator)、PMI(Precoding Matrix Index)、RI(Rank Indicator)などを含む。3GPP LTEシステムの場合、端末は、上述したCQI/PMI/RIなどの制御情報をPUSCH及び/またはPUCCHを介して伝送することができる。
【0044】
図5は、LTEシステムにおいて用いられる無線フレームの構造を例示する図である。
【0045】
図5を参照すると、無線フレーム(radio frame)は、10ms(327200×T)の長さを有し、10個の均等なサイズのサブフレーム(subframe)で構成されている。それぞれのサブフレームは、1msの長さを有し、2個のスロット(slot)で構成されている。それぞれのスロットは、0.5ms(15360×T)の長さを有する。ここで、Tはサンプリング時間を示し、T=1/(15kHz×2048)=3.2552×10−8(約33ns)で表示される。スロットは、時間領域において複数のOFDMシンボルを含み、周波数領域において複数のリソースブロック(Resource Block;RB)を含む。LTEシステムにおいて、一つのリソースブロックは、12個の副搬送波×7(6)個のOFDMシンボルを含む。データが伝送される単位時間であるTTI(Transmission Time Interval)は、一つ以上のサブフレーム単位で定められてもよい。上述した無線フレームの構造は例示に過ぎず、無線フレームに含まれるサブフレームの数、またはサブフレームに含まれるスロットの数、スロットに含まれるOFDMシンボルの数は多様に変更可能である。
【0046】
図6は、DRX(discontinuous reception)の概念を示す図である。
【0047】
図6を参照すると、RRC_CONNECTED状態のUEに対してDRXが設定されると、UEは、ダウンリンクチャネル(PDCCH)を受信しようと試みる。すなわち、所定期間の間にのみPDCCHモニタリングを行い、残りの期間の間にはPDCCHモニタリングを行わない。UEがPDCCHをモニタしなければならない期間は、“オンデュレーション(On Duration)”という。一つのオンデュレーションはDRXサイクルごとに定義される。すなわち、DRXサイクルは、オンデュレーションの繰り返し周期である。
【0048】
UEは、一つのDRXサイクル内のオンデュレーションの間、PDCCHを常にモニタし、DRXサイクルは、オンデュレーションが設定された期間を決定する。DRXサイクルは、DRXサイクルの期間によって、長期DRXサイクルと短期DRXサイクルとに分類される。長期DRXサイクルはUEのバッテリー消費を最小化できる一方、短期DRXサイクルはデータ送信遅延を最小化することができる。
【0049】
UEが、DRXサイクル内のオンデュレーションの間、PDCCHを受信すると、オンデュレーション以外の期間の間、追加の送信または再送信が発生し得る。したがって、UEは、オンデュレーション以外の期間の間、PDCCHをモニタしなければならない。すなわち、UEは、オンデュレーション管理タイマー(onDurationTimer)だけでなく、無活動管理タイマー(drx−InactivityTimer)または再送信管理タイマー(drx−RetransmissionTimer)が実行される期間の間、PDCCHモニタリングを行わなければならない。
【0050】
タイマーのそれぞれの値は、サブフレームの数として定義される。サブフレームの数は、タイマーの値が到達するまでカウントされる。タイマーの値を満足すると、タイマーは満了する。現在のLTE規格は、初期のULまたはDLユーザデータ送信を指示するPDCCHをデコーディングすることに成功した後に、多数の連続的なPDCCHサブフレームとしてdrx−InactivityTimerを定義し、UEによってDL再送信が予想されるとすぐに最大数の連続的なPDCCHサブフレームとしてdrx−RetransmissionTimerを定義する。
【0051】
さらに、ランダムアクセスの時、またはUEがスケジューリング要請を送信し、ULグラントを受信しようと試みる時に、UEはPDCCHモニタリングを行わなければならない。
【0052】
UEがPDCCHモニタリングを行わなければならない期間は、アクティブ時間という。アクティブ時間は、PDCCHが周期的にモニタされるオンデュレーション、及びPDCCHがイベントの発生時にモニタされる時間間隔を含む。
【0053】
特に、アクティブ時間は、(1)onDurationTimerまたはdrx−InactivityTimerまたはdrx−RetransmissionTimerまたはmac−ContentionResolutionTimerが実行される時間、(2)スケジューリング要請がPUCCH上で伝送されて、待つ時間、(3)ペンディング(pending)中であるHARQ再送信に対するアップリンクグラントが発生し得、該当のHARQバッファーにデータがある時間、または(4)UEによって選択されていないプリアンブルに対するランダムアクセス応答の受信に成功した後に、UEのC−RNTIにアドレッシングされた新しい送信を指示するPDCCHが受信されていない時間を含む。
【0054】
図7は、LTEシステムでのDRX動作のための方法を示す図である。
【0055】
図7を参照すると、UEにはRRCによってDRX機能が設定され、UEは、各TTI(すなわち、各サブフレーム)の間、次のような動作を行うことができる。
【0056】
HARQ RTT(round trip time)タイマーがこのサブフレームで満了し、該当のHARQプロセスのデータが成功的にデコーディングされないと、UEは、当該HARQプロセスに対するdrx−RetransmissionTimerを開始することができる。
【0057】
また、DRX命令MAC制御要素(CE)が受信されると、UEは、onDurationTimer及びdrx−inactivityTimerを中止することができる。DRX命令MAC CEは、DRX状態にシフトする命令であり、MAC PDU(Protocol Data Unit)サブヘッダーのLCID(Logical Channel ID)フィールドによって識別される。
【0058】
また、このサブフレームでdrx−InactivityTimerが満了するか、またはDRX命令MAC CEが受信される場合、短期DRXサイクルが設定されると、UEは、drxShortCycleTimerを開始または再開することができ、短期DRXサイクルを用いることができる。しかし、短期DRXサイクルが設定されないと、長期DRXサイクルが用いられる。さらに、drxShortCycleTimerがこのサブフレームで満了すると、長期DRXサイクルがまた用いられる。
【0059】
また、短期DRXサイクルが用いられ、[(SFN*10)+サブフレーム番号]modulo(shortDRX−Cycle)が(drxStartOffset)modulo(shortDRX−Cycle)であるか、または長期DRXサイクルが用いられ、[(SFN*10)+サブフレーム番号]modulo(longDRX−Cycle)がdrxStartOffsetである場合、UEは、onDurationTimerを開始することができる。
【0060】
UEは、アクティブ時間の間、PDCCHサブフレームに対するPDCCHをモニタすることができる。PDCCHがDL送信を指示するか、またはDL割り当てがこのサブフレームに対して設定されると、UEは、該当のHARQプロセスに対するHARQ RTTタイマーを開始し、当該HARQプロセスに対するdrx−RetransmissionTimerを中止することができる。PDCCHが(DLまたはUL)新しい送信を指示すると、UEは、drx−InactivityTimerを開始または再開することができる。
【0061】
ここで、PDCCHサブフレームは、PDCCHを有するサブフレームとして定義される。すなわち、PDCCHサブフレームは、PDCCHが送信されるサブフレームである。特に、FDD(frequency division duplex)システムにおいて、PDCCHサブフレームは任意のサブフレームを示す。フルデュプレックス(full−duplex)TDD(time division duplex)システムにおいて、PDCCHサブフレームは、schedulingCellId(すなわち、スケジューリングセル)として設定されたサービングセルを除いて、全てのサービングセルのDwPTSを含むサブフレーム及びダウンリンクサブフレームの組み合わせを示す。ここで、schedulingCellIdは、スケジューリングセルのアイデンティティを示す。また、ハーフデュプレックス(half−duplex)TDDシステムにおいて、PDCCHサブフレームは、DwPTSを含むサブフレーム、またはダウンリンクサブフレームとしてPCell(primary cell)が設定されたサブフレームを示す。
【0062】
一方、アクティブ時間ではないとき、UEは、eNBによってトリガーされるSRS(sounding reference signal)送信及びCSI報告を行わない。
【0063】
上述したDRX動作の間、HARQ RTTタイマーは8msに固定されるが、eNBは、RRC信号によって、他のタイマー値(onDurationTimer、drx−InactivityTimer、drx−RetransmissionTimer及びmac−ContentionResolutionTimer)をUEに指示する。eNBはまた、RRC信号によって、DRXサイクルの期間を示す長期DRXサイクル及び短期DRXサイクルをUEに指示する。
【0064】
以下、他のタイマー、すなわち、衝突解決タイマー(contention resolution timer)を有するLTEシステムでのランダムアクセス手順を説明する。
【0065】
図8は、ランダムアクセス手順を説明する図である。
【0066】
UEが、ネットワークにアクセスすることを望み、メッセージを送信しようと決定すると、メッセージは目的にリンクされ、原因値が決定され得る。図8に示された理想的メッセージ番号(3)のサイズはまた、全ての選択的情報を識別することによって決定され得、選択的情報を除去するなど、異なる他のサイズまたは他の“スケジューリング要請”メッセージが使用されてもよい。
【0067】
UEは、プリアンブルの送信のために必要な情報を獲得する。UEによって送信されたランダムアクセスプリアンブルに応答して、eNBは、ランダムアクセス応答を送信することによって応答することができる。UEによる送信は、スケジューリングされたものではないため、他のUEと競合をしなければならない。したがって、ランダムアクセス手順はまた、UEによるスケジューリングされた送信としてメッセージ3(msg3)を送信し、eNBから衝突解決メッセージを受信する衝突解決手順をさらに含む。
【0068】
衝突解決は、DL−SCH上のUE衝突解決アイデンティティ、またはPCellのPDCCH上のC−RNTIに基づく。LTE規格によれば、この衝突解決は、MAC衝突解決タイマー(mac−ContentionResolutionTimer)に基づいて制御される。
【0069】
Msg3が送信される、UEは、各HARQ再送信時に、mac−ContentionResolutionTimerを開始し、mac−ContentionResolutionTimerを再開することができる。その後、測定ギャップの発生に関係なく、UEは、mac−ContentionResolutionTimerが満了するかまたは中止されるまでPDCCHをモニタすることができる。
【0070】
PDCCH送信の受信に対する通知が下位層から受信され、適切な衝突解決メッセージが受信されると、UEは、mac−ContentionResolutionTimerを中止し、このランダムアクセス手順を成功的に完了したものと見なす。
【0071】
しかし、上述したイベントが発生する前に、mac−ContentionResolutionTimerが満了すると、UEは、衝突解決が成功できなかったものと見なすことができる。
【0072】
UEにDRXが設定されると、UEは、ULまたはDLデータ送信を指示するPDCCHを不連続的にモニタすることによって、パワー消費を低減することができる。DRX動作がonDurationTimer、drx−InactivityTimer、drx−RetransmissionTimer、drxStartOffset、shortDRX−cycle及びdrxShortCycleTimerを含むRRCシグナリング内のDRX−config IEによって特定される。DRX関連タイマーの値は、トラフィック及びスケジューリング政策を考慮したRRCシグナリングによって設定される。
【0073】
現在の技術標準によれば、DRX動作(例えば、onDurationTimer、drx−InactivityTimer、drx−RetransmissionTimer、drxStartOffset、shortDRX−cycle、及びdrxShortCycleTimer)と関連したそれぞれのタイマーは、自身のトリガイベントを有する。したがって、eNBが、サブフレームnで特定のタイマーに対する値(X)を送信すると、タイマーが、サブフレームnからサブフレームn+X−1まで作動すると予想することができる。しかし、任意の状況で、値(X)を受信したUEが、受信された信号を処理する時間を必要として、タイマーがサブフレームnから開始しないことがある。これと反対に、eNBは、サブフレームn+1からサブフレームn+Xまでタイマーが開始すると予想しているが、UEは、実際にタイマーをサブフレームnからサブフレームn+X−1まで開始し得る。これは、所定の状況に対する問題点となることがあり、これは、drx−Inactivityタイマーの例と共に説明する。
【0074】
(Drx−InactivityTimer)
図9は、本発明のよって解決される問題点の例を示す図である。
【0075】
eNBは、RRCシグナリングによってdrx−InactivityTimerを特定の期間に設定すると、UEが、アクティブ時間にあり、eNBからULまたはDLデータ送信を示すPDCCHを受信した後に、RRCシグナリングによって特定された期間の間、ULまたはDLデータ送信を指示するPDCCHをモニタすると予想する。drx−InactivityTimerのみが実行されていると仮定すると、eNBが、psf6(X=6)のdrx−InactivityTimerを設定し、サブフレーム(n)でULまたはDLデータ送信を指示するPDCCHを送信すると、eNBは、UEが、アクティブ時間にあり、n+1番目のサブフレームからn+6番目のサブフレームまで、ULまたはDLデータ送信を指示するPDCCHをモニタすると予想する。しかし、現在のMAC仕様において、UEは、n+6番目のサブフレームでアクティブ時間になく、n+6番目のサブフレームでPDCCHをモニタしない。
【0076】
eNBが、UEに対してn+6番目のサブフレームをスケジューリングするが、UEは、n+6番目のサブフレームでPDCCHをモニタしないため、eNBとUEとの間に誤整列が発生して、PDCCHの損失をもたらすという問題がある。drx−InactivityTimerが満了するサブフレームにおいて、eNBとUE間に誤整列が発生する理由は、UEが、サブフレームで、eNBからULまたはDLデータ送信を指示するPDCCHをモニタする前にdrx−InactivityTimerが満了するからである。(他のDRX関連タイマーが実行されないことを考慮すると)drx−InactivityTimerが実行していないとき、UEがアクティブ時間にないので、UEは、drx−InactivityTimerが満了するサブフレームでPDCCHをモニタしない。
【0077】
他のタイマーにおいても類似の問題点が発生し得る。
【0078】
(drx−RetransmissionTimer)
eNBが、RRCシグナリングによって、UEをDRX機能を有するものと設定し、drx−RetransmissionTimerを特定の期間に設定すると、eNBは、UEがノンアクティブ時間にあり、drx−RetransmissionTimerの満了時に、ULまたはDLデータ送信を指示するPDCCHをモニタしないと予想する。しかし、現在のMAC仕様において、drx−RetransmissionTimerが満了したサブフレームで、UEがアクティブ時間にあるかどうかが明確でない。
【0079】
(onDurationTimer)
eNBが、RRCシグナリングによって、UEをDRX機能を有するものと設定し、onDurationTimerを特定の期間に設定すると、eNBは、UEがノンアクティブ時間にあり、onDurationTimerの満了時に、ULまたはDLデータ送信を指示するPDCCHをモニタしないと予想する。しかし、現在のMAC仕様において、onDurationTimerが満了したサブフレームで、UEがアクティブ時間にあるかどうかが明確でない。
【0080】
(mac−ContentionResolutionTimer)
eNBが、RRCシグナリングによって、RACH構成を設定し、mac−ContentionResolutionTimerを特定の期間に設定すると、UEが、測定ギャップの発生と関係なく、mac−ContentionResolutionTimerが満了するかまたは中止するまでPDCCHをモニタすると予想される。また、eNBは、UEがノンアクティブ時間にあり、mac−ContentionResolutionTimerの満了時にULまたはDLデータ送信を指示するPDCCHをモニタしないと予想する。しかし、現在のMAC仕様において、mac−ContentionResolutionTimerが満了したサブフレームで、UEがアクティブ時間にあるかどうかが明確でない。
【0081】
サブフレームnでトリガイベント(trigerring event)が発生するとき、全てのタイマーの開始点をサブフレームn+1として予め定義すると、上述した問題点は容易に解決することができる。しかし、任意の状況では、各タイマーの特徴に基づいて、これは動作しないことがある。より良いアプローチは、各タイマーの特徴を考慮して、開始サブフレームを予め定義することができる。
【0082】
したがって、本実施例は、DRX動作と関連する上述したタイマーを2つのカテゴリーに分類することによって特徴化される。第1カテゴリータイマーまたは第1タイマーに対して、第1タイマーを開始するトリガイベントがサブフレームnで発生すると、UEは、第1タイマーを開始し、サブフレームn+1からサブフレームn+XまでPDCCHをモニタする。第2カテゴリータイマーまたは第2タイマーに対して、第1タイマーを開始するトリガイベントがサブフレームnで発生すると、UEは、第2タイマーを開始し、サブフレームnからサブフレームn+X−1までPDCCHをモニタする。
【0083】
上述した分類は、UEの任意の即時処理が必要であるか否かに対する決定に基づくことができる。特定のタイマーに対してUEの即時処理が要求される場合、特定のタイマーがサブフレームn+1から開始することを予め定義することがより好ましい。一方、UEの即時処理が必要ではない場合、特定のタイマーをサブフレームnから開始し、早く終了するように定義することがより好ましい。
【0084】
次の説明は、その特徴に基づいたタイマーの分類に関する。
【0085】
(drx−InactivityTimer)
上述したように、drx−Inactivityタイマーに対するトリガイベントは、新しい送信(DLまたはUL)を指示するPDCCHを受信するものである。UEは、新しい送信を指示するPDCCHを受信した後、drx−Inactivityタイマーに基づいてPDCCHをモニタし始めることが要求される。しかし、UEが、新しい送信を指示するPDCCHの受信を認識するために、UEは、受信されたPDCCHをデコーディングしなければならない。したがって、drx−Inactivityタイマーが第1タイマーとして分類され、UEは、フレームn+1からPDCCHをモニタし始めることを提案する。
【0086】
drx−Inactivityタイマーを開始することと、PDCCHをモニタし始めることは必ず同期される必要はない。例えば、drx−Inactivityタイマーはサブフレームnから開始する一方、UEは、サブフレームn+1からPDCCHをモニタし始めることができる。本実施例は、UEの実際の動作(例えば、drx−Inactivityタイマーの開始よりはむしろPDCCHモニタリング)に焦点を合わせる。
【0087】
したがって、本実施例によれば、drx−Inactivityタイマーに対する受信値がXditとして表現され、及びPDCCHが新しいUL/DL送信を指示すると、UEは、サブフレームn+1からサブフレームn+XditまでPDCCHをモニタし始める。UEが、サブフレームx+XditでPDCCHをモニタするようにすることは、図9と関連して説明した問題点をアドレッシングし得る。また、drx−Inactivityタイマーは、サブフレームnまたはサブフレームn+1から開始することができ、これは、UE動作においてあまり重要ではない。
【0088】
(mac−ContentionResolutionTimer)
上述したように、UEがランダムアクセス手順のメッセージ3を送信すると、UEはmac−ContentionResolutionタイマーを開始することができる。その後、UEは、測定ギャップの発生と関係なく、mac−ContentionResolutionタイマーが満了するまでPDCCHをモニタする。
【0089】
mac−ContentionResolutionタイマーを開始するトリガイベントは、ランダムアクセス手順のメッセージ3を送信するものである。メッセージ3を送信するために、UEは時間が必要である。よって、mac−ContentionResolutionタイマーも第1タイマーとして分類され、UEは、サブフレームn+1からPDCCHをモニタし始める。
【0090】
したがって、メッセージ3がサブフレームnで送信され、mac−ContentionResolutionタイマーに対する値がXmcrtとして設定されると、本実施例に係るUEは、サブフレームn+1からサブフレームn+XmcrtまでPDCCHをモニタし始める。
【0091】
(HARQ RTT Timer及びdrx−RetransmissionTimer)
上述したように、PDCCHがDL送信を指示するか、またはサブフレームnに対してDL割り当てが設定されると、UEは、該当のHARQプロセスに対するHARQ RTTタイマーを開始し、当該HARQプロセスに対するdrx−RetransmissionTimerを中止することができる。
【0092】
HARQ RTTタイマーがサブフレームnで満了し、該当のHARQプロセスのデータが成功的にデコーディングされないと、UEは、PDCCHをモニタし始めることができる。
【0093】
drx−retransmissionタイマーに対して、UEは、HARQ RTTタイマーの満了後、PDCCHのモニタリングの開始が要求される。すると、UEの即時動作が必要でない。よって、drx−Retransmissionタイマーは第2タイマーとして分類され、UEは、サブフレームnからPDCCHをモニタし始める。drs−Retransmissionタイマーを開始するトリガイベントがサブフレームnで発生し、HARQ RTTに対する値がXrttとして表示されると、HARQ RTTタイマーを開始するトリガイベントはサブフレームn−Xrttで発生する。
【0094】
(onDurationTimer及びdrxShortCycleTimer)
上述したように、サブフレームnでdrx−InactivityTimerが満了するか、またはDRS命令MAC制御要素が受信されると、UEは、DRXサイクルに依存する。該DRXサイクルは、長期DRXサイクルまたは短期DRXサイクルに基づく。例えば、短期DRXサイクルが設定されると、UEは、drxShortCycleTimerを開始または再開し、短期DRXサイクルを用いる。一方、短期DRXサイクルが設定されないと、UEは長期DRXサイクルを用いることができる。また、drxShortCycleTimerが満了すると、UEは長期DRXサイクルを用いることができる。
【0095】
システムフレーム番号(SFN)が短期DRXまたは長期DRXサイクルに基づいて所定の条件を満たしたものと決定した後、UEは、onDurationTimerを開始することができる。特に、(1)短期DRXサイクルが用いられ、[(SFN*10)+サブフレーム番号]modulo(shortDRX−Cycle)=(drxStartOffset)modulo(shortDRX−Cycle)である場合;または(2)長期DRXサイクルが用いられ、[(SFN*10)+フレーム番号]modulo(longDRX−Cycle)=drxStartOffsetである場合、UEは、onDurationTimerを開始することができる。
【0096】
上述したように、アクティブ時間の間、PDCCHサブフレームに対して、ハーフデュプレックスFDD UE動作のためにアップリンク送信にサブフレームが要求されず、サブフレームが、設定された測定ギャップの一部ではない場合、UEはPDCCHをモニタすることができる。
【0097】
上述した説明は、onDurationTimer及びdrsShortCycleTimerに対するトリガイベントが発生した後にUEの即時動作が必要でないことを示す。したがって、これらタイマーは、第2タイマーとして分類することができる。すなわち、SFNが、長期DRXサイクルまたは短期DRXサイクルに基づいて、サブフレームnにおいて上述した条件を満たす場合、UEは、サブフレームnからサブフレームn+Xodt−1までPDCCHサブフレーム内のPDCCHをモニタし、OnDurationTimerに対する値はXodtとして表現される。
【0098】
また、サブフレームnにおいてdrx−InactivityTimerが満了するか、またはDRX命令MAC制御要素が受信されると、UEは、サブフレームnからサブフレームn+Xdsct−1まで短期DRXサイクルを用いることができ、drxShortCycleTimerに対する値はXdstとして表現される。
【0099】
DRXタイマーがXの値に設定され、nが、関連するイベントがトリガされるサブフレームを示す場合、それぞれのDRXタイマーの意図された挙動は表1のように要約することができる。
【0100】
【表1】
上記の説明は、無線通信システムがFDD方式で動作するときの状況に焦点を合わせたものである。しかし、無線通信システムがTDDシステムで動作するとき、僅かな変形が要求される。
【0101】
図10は、TDDシステムでの状況を説明する図である。
【0102】
LTE TDDシステムにおいて、無線フレームは2個のハーフフレームを含み、それぞれのハーフフレームは、一般に、サブフレーム及び特別サブフレームを含む。一般に、サブフレームは2個のスロットを含み、特別サブフレームは、ダウンリンクパイロットタイムスロット(DwPTS)、保護区間(GP;guard period)及びアップリンクパイロットタイムスロット(UpPTS)を含む。
【0103】
特別サブフレームにおいて、DwPTSは、端末での初期セル探索、同期化またはチャネル推定に用いられる。UpPTSは、基地局でのチャネル推定と端末のアップリンク送信の同期を合わせるのに用いられる。すなわち、DwPTSはダウンリンク送信に用いられ、UpPTSはアップリンク送信に用いられる。特に、UpPTSは、PRACHプリアンブルまたはSRS送信に用いられる。また、保護区間は、アップリンクとダウンリンクとの間にダウンリンク信号の多重経路遅延によってアップリンクで生じる干渉を除去するための区間である。
【0104】
現在の3GPP標準文書は、以下の表2に示すように特別サブフレームを定義する。表2において、
【0105】
【化1】
はDwPTS及びUpPTSを示し、他の領域は保護区間に設定される。
【0106】
【表2】
一方、無線フレームの構造、すなわち、TDDシステムでのUL/DL構成は、以下の表3に示す。
【0107】
【表3】
上記表3において、Dはダウンリンクサブフレームを示し、Uはアップリンクサブフレームを示し、Sは特別サブフレームを意味する。また、上記表3は、各システムにおいてアップリンク/ダウンリンクサブフレームのダウンリンク−アップリンクスイッチング周期を示す。
【0108】
図10に示すように、全てのサブフレームがPDCCHを含むわけではない。したがって、上記表1は、表4のように変更されなければならない。
【0109】
【表4】
すなわち、FDDに対して、mはXと同一である。すなわち、変形が必要ではない。しかし、TDDに対して、mは、サブフレーム[x、y]の間、X個のPDCCHサブフレームが含まれるように、サブフレームの最小数と同一である。
【0110】
図11は、本発明の実施例に係る通信装置のブロック構成図を例示する。
【0111】
図11に示された装置は、前記パワー節約メカニズムを行う端末(UE)であってもよいが、同一の動作を行う任意の装置であってもよい。
【0112】
図11に示すように、装置は、DSP/マイクロプロセッサ110及びRFモジュール(トランシーバー)135を含むことができる。DSP/マイクロプロセッサ110は、トランシーバー135と電気的に接続されて、トランシーバーを制御する。装置はまたその具現及び設計者の選択に基づいて、パワー管理モジュール105、バッテリー155、ディスプレイ115、キーパッド120、SIMカード125、メモリ装置130、スピーカー145及び出力装置150を含むことができる。
【0113】
特に、マイクロプロセッサ110は、第1タイマーを開始する第1イベントがサブフレームnで発生すると、DRX動作と関連するタイマーのうち第1タイマーに基づいて、サブフレームn+1からサブフレームn+XまでPDCCHをモニタするようにトランシーバー135を制御する。一方、マイクロプロセッサ110は、第2タイマーを開始する第2イベントがサブフレームnで発生すると、前記タイマーのうち第2タイマーに基づいて、サブフレームnからサブフレームn+X−1までPDCCHをモニタするようにトランシーバー135を制御する。
【0114】
本発明は、本発明の技術的思想及び範囲を逸脱しない範囲内で様々な変更及び変形が可能であるということは当業者にとって自明である。したがって、本発明は、添付の特許請求の範囲及びその均等物の範囲内で提供される変更及び変形をカバーする。
【産業上の利用可能性】
【0115】
上述した方法は、3GPP LTEシステムに適用される例を中心に説明したが、本発明は、3GPP LTEシステム以外にも様々な無線通信システムに適用可能である。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11