(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
健診施設や診療施設のサーバ装置には、多くの受診者の個人情報や健診/診療履歴或いは健康保険組合の情報等の秘密情報が大量に蓄積されている。このため、健診施設や診療施設のサーバ装置をインターネットに接続して外部からアクセス可能とすることは、セキュリティ上、好ましくない。
一方、健診予約や診療予約の申込みに対する受付処理では、健診施設や診療施設のサーバ装置が管理している検査機器/設備、診療機器/設備等の予約状況や、施設従業員の勤務予定等との照合が必須である。また、料金計算や請求等のためには、申込者が属する健康保険組合の情報との照合も必要となる。
【0005】
このため、上記各情報との照合を可能としつつ、且つ、健診/診療施設の上記各情報が蓄積されたサーバ装置に対する外部からの不正なアクセスを確実に防止できる健診予約/診療予約システムが望まれている。
本発明はかかる事情に鑑みたものであり、外部端末からインターネットを介しての健診予約/診療予約の申込みに対する受付処理に於いて、健診施設/診療施設の健診/診療サーバ装置が管理する各種の秘密情報との照合が可能であり、且つ、健診/診療サーバ装置に対する外部からの不正なアクセスを確実に妨げることのできる医療系(健診/診療)予約システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は以下のように記述される。なお、本項目(課題を解決するための手段)内と次項目(発明の効果)内で付した符号は理解を容易にするためのものであり、本発明を符号の構成に限定する趣旨ではない。また、以下で、「医療系」とは、健診(健康診断)、及び/又は、診療(医療機関での診察・治療)を意味する。なお、番号は実施の形態中の対応する構成の参照記号に相当し、参考のためであり、限定されるものではない。
【0007】
[1]予約サーバ装置1
クライアント装置5へ提供した医療系予約画面を介してインターネットから予約情報が入力されると(S101;YES)、予約情報の取得を指示する対中間指示を中間サーバ装置2へ送る(S103)対中間指示手段と、
中間サーバ装置2から予約情報の送信を要求する予約情報要求が入力されると(S121;YES)、要求された予約情報を当該中間サーバ装置2へ送る(S123)予約情報提供手段と、
中間サーバ装置2から予約情報の受付結果に関する結果情報が入力されると(S181;YES)、該結果情報を当該予約情報の入力元のクライアント装置5へ送る(S183)結果情報提供手段と、
を有することを特徴とする予約サーバ装置1。
上記に於いて、対中間指示手段は、入力された予約情報が持つ医療系予約先施設に対応する中間サーバ装置へ対中間指示を送る手段として構成してもよい。例えば、入力された予約情報が医療系施設Aを指示するデータを持つとき、つまり、入力された予約情報が医療系施設Aを予約先とするとき、該医療系施設Aの中間サーバ装置2aへ対中間指示を送るように構成してもよい。もちろん、このような構成とはせず、各中間サーバ装置2a,2b,2c...へ対中間指示を送るように構成してもよい。
また、上記に於いて、予約情報提供手段は、要求元の中間サーバ装置に対応する医療系施設に対応する予約情報を送る手段として構成してもよい。例えば、中間サーバ装置2aからの要求であるときは、該中間サーバ装置2aに対応する医療系施設Aを予約先とする予約情報を送るように構成してもよい。もちろん、このような構成とせず、中間サーバ装置から要求された全ての予約情報を送るように構成してもよく、その場合に於いて、中間サーバ装置側が自機の管理する医療系施設を予約先とする予約情報を要求するように構成してもよい。例えば、中間サーバ装置2aであれば、自機の管理する医療系施設Aを予約先とする予約情報を要求するように構成してもよい。
コンピュータを、上記予約サーバ装置1として機能させるためのプログラムもまた、本発明である。
【0008】
[2]医療系予約システム(予約サーバ装置と中間サーバ装置)
上記何れかの予約サーバ装置1と、当該の予約サーバ装置1に接続可能な中間サーバ装置2と、から成る医療系予約システムであって、
前記中間サーバ装置2は、
前記予約サーバ装置1から入力された対中間指示に基づいて、前記予約サーバ装置1へ予約情報要求を送る(S216)予約情報要求手段と、
予約情報が前記予約サーバ装置1から入力されると(S232;YES)、予約情報の取得を指示するための対施設指示を医療系サーバ装置3へ送る(S234)対施設指示手段と、
医療系サーバ装置3から予約情報を要求する予約情報要求が入力されると(S252;YES)、要求された予約情報を当該医療系サーバ装置3へ送る(S254)予約情報提供手段と、
医療系サーバ装置3から予約情報の受付可否に関する可否情報が入力されると(S272;YES)、当該予約情報の受付結果に関する結果情報を前記入力された可否情報から生成して前記予約サーバ装置1へ送る(S274)結果情報提供手段とを有する、
ことを特徴とする医療系予約システム。
上記に於いて、「対中間指示に基づく」とは、予約情報を予約サーバ装置1から中間サーバ装置2へ送るための当該の予約サーバ装置1と中間サーバ装置2との接続は、「対中間指示」に基づいて開始され、原則として他の契機は存在しないことを意味する。即ち、対中間指示に基づく場合にのみ、開始されることを意味する。なお、「対中間指示」の有無を調べる手法は任意であり、例えば、下記の所定時間毎に調べる手法でもよい。
また、上記に於いて、予約情報要求手段は、所定時間毎に(S212)対中間指示の入力状況を調べ(S214)、入力有りの場合に(S214;YES)予約情報要求を送る(S216)手段として構成してもよい。
ここで、所定時間としては、例えば、0.1〜10秒の範囲内の時間を採用することができ、それにより、ネットワーク帯域を圧迫する可能性を低減できるとともに、複数人の予約申込みが重複する可能性を低減できる。
また、上記に於いて、予約情報要求手段は、前回の予約情報要求の送信時から現在時までに予約サーバ装置が蓄積した予約情報を要求する手段として構成してもよい。
また、上記に於いて、中間サーバ装置に、入力された予約情報を前記医療系サーバ装置に適合するデータに変換するデータ変換手段を更に具備せしめ、中間サーバ装置の予約情報提供手段が医療系サーバ装置へ送る予約情報として、前記データ変換手段による変換後のデータを送るように構成してもよい。
【0009】
[3]中間サーバ装置2
予約サーバ装置1に接続可能であって、
前記予約サーバ装置1から入力された対中間指示に基づいて、前記予約サーバ装置1へ予約情報要求を送る(S216)予約情報要求手段と、
予約情報が前記予約サーバ装置1から入力されると(S232;YES)、予約情報の取得を指示するための対施設指示を医療系サーバ装置3へ送る(S234)対施設指示手段と、
医療系サーバ装置3から予約情報を要求する予約情報要求が入力されると(S252;YES)、要求された予約情報を当該医療系サーバ装置3へ送る(S254)予約情報提供手段と、
医療系サーバ装置3から予約情報の受付可否に関する可否情報が入力されると(S272;YES)、当該予約情報の受付結果に関する結果情報を前記入力された可否情報から生成して前記予約サーバ装置1へ送る(S274)結果情報提供手段と、
を有することを特徴とする中間サーバ装置2。
上記に於いて、「対中間指示に基づく」とは、予約情報を予約サーバ装置1から中間サーバ装置2へ送るための当該の予約サーバ装置1と中間サーバ装置2との接続は、原則として、「対中間指示」に基づいて開始され、他の契機が無いことを意味する。なお、「対中間指示」の有無を調べる手法は任意であり、例えば、下記の所定時間毎に調べる手法でもよい。
また、上記に於いて、中間サーバ装置2の予約情報要求手段は、所定時間毎に(S212)前記対中間指示の入力状況を調べ(S214)、入力有りの場合に(S214;YES)前記予約情報要求を送る(S216)手段として構成してもよい。
ここで、所定時間としては、例えば、0.1〜10秒の範囲内の時間を採用することができ、それにより、ネットワーク帯域を圧迫する可能性を低減できるとともに、複数人の予約申込みが重複する可能性を低減できる。
また、上記に於いて、中間サーバ装置2の予約情報要求手段は、前回の予約情報要求の送信時から現在時までに前記予約サーバ装置が蓄積した予約情報を要求する手段として構成してもよい。
また、上記に於いて、中間サーバ装置に、入力された予約情報を前記医療系サーバ装置に適合するデータに変換するデータ変換手段を更に具備せしめ、中間サーバ装置の予約情報提供手段が医療系サーバ装置へ送る予約情報として、前記データ変換手段による変換後のデータを送るように構成してもよい。
コンピュータを、上記中間サーバ装置2として機能させるためのプログラムもまた、本発明である。
【0010】
[4]医療系予約システム(予約サーバ装置、中間サーバ装置、医療系サーバ装置)
上記何れかの予約サーバ装置1及び中間サーバ装置2と、当該の中間サーバ装置2に接続可能な医療系サーバ装置3と、から成る医療系予約システムであって、
前記医療系サーバ装置3は、
前記当該の中間サーバ装置2から入力された対施設指示に基づいて、前記当該の中間サーバ装置2へ予約情報要求を送る(S345)予約情報要求手段と、
前記当該の中間サーバ装置2から予約情報が入力されると(S361;YES)、医療系データベース4を参照して当該予約情報の受付可否を調べ、調べた結果である可否情報を前記当該の中間サーバ装置2へ送る(S363)可否情報提供手段と、を有する、
ことを特徴とする医療系予約システム。
上記に於いて、「当該の中間サーバ装置に接続可能」とは、原則として、「外部のネットに接続された機器としては当該の中間サーバ装置にのみ接続可能」の意味である。したがって、医療系施設内の入出力機器等には、当該の機器が外部のネットから遮断されていることを条件として、接続されていてもよい。
また、上記に於いて、「対施設指示に基づく」とは、原則として、予約情報を中間サーバ装置2から医療系サーバ装置3へ送るための当該の中間サーバ装置2と医療系サーバ装置3との接続は、「対施設指示」に基づいてのみ開始されることを意味する。即ち、原則として、対施設指示に基づく場合にのみ、開始されることを意味する。なお、「対施設指示」の有無を調べる手法は任意であり、例えば、下記のように所定時間毎に調べる手法でもよい。
また、上記に於いて、医療系サーバ装置3の予約情報要求手段は、所定時間毎に(S341)前記対施設指示の入力状況を調べ(S343)、入力有りの場合に(S343
;YES)前記予約情報要求を送る(S345)ように構成してもよい。
ここで、所定時間としては、例えば、0.1〜10秒の範囲内の時間を採用することができ、それにより、ネットワーク帯域を圧迫する可能性を低減できるとともに、複数人の予約申込みが重複する可能性を低減できる。
また、上記に於いて、医療系サーバ装置3の予約情報要求手段は、前回の予約情報要求の送信時から現在時までに前記当該の中間サーバ装置2が蓄積した予約情報を要求するように構成してもよい。
【0011】
[5]医療系サーバ装置3
中間サーバ装置2に接続可能であって、
前記中間サーバ装置2から入力された対施設指示に基づいて、前記中間サーバ装置2へ予約情報要求を送る(S345)予約情報要求手段と、
前記中間サーバ装置2から予約情報が入力されると(S361;YES)、医療系データベース4を参照して当該予約情報の受付可否を調べ、調べた結果である可否情報を前記中間サーバ装置2へ送る(S363)可否情報提供手段と、
を有することを特徴とする医療系サーバ装置3。
上記に於いて、「中間サーバ装置に接続可能」とは、原則として、「外部のネットに接続された機器としては中間サーバ装置にのみ接続可能」の意味である。したがって、医療系施設内の入出力機器等には、当該の機器が外部のネットから遮断されていることを条件として、接続されていてもよい。
また、上記に於いて、「対施設指示に基づく」とは、原則として、予約情報を中間サーバ装置2から医療系サーバ装置3へ送るための当該の中間サーバ装置2と医療系サーバ装置3との接続は、「対施設指示」に基づいてのみ開始されることを意味する。即ち、対施設指示に基づく場合にのみ、開始されることを意味する。なお、「対施設指示」の有無を調べる手法は任意であり、例えば、下記のように所定時間毎に調べる手法でもよい。
また、上記に於いて、医療系サーバ装置3の予約情報要求手段は、所定時間毎に(S341)前記対施設指示の入力状況を調べ(S343)、入力有りの場合に(S343;YES)前記予約情報要求を送る(S345)ように構成してもよい。
ここで、所定時間としては、例えば、0.1〜10秒の範囲内の時間を採用することができ、それにより、ネットワーク帯域を圧迫する可能性を低減できるとともに、複数人の予約申込みが重複する可能性を低減できる。
また、上記に於いて、医療系サーバ装置3の予約情報要求手段は、前回の予約情報要求の送信時から現在時までに前記中間サーバ装置2が蓄積した予約情報を要求する(S345)ように構成してもよい。
コンピュータを、上記医療系サーバ装置3として機能させるためのプログラムもまた、本発明である。
【0012】
[6]医療系予約システム(予約サーバ装置、中間サーバ装置、医療系サーバ装置)
予約サーバ装置1と、該予約サーバ装置1に接続可能な中間サーバ装置2と、該中間サーバ装置2に接続可能な医療系サーバ装置3と、から成る医療系予約システムであって、
前記予約サーバ装置1は、
クライアント装置へ提供した医療系予約画面を介してネットワークから予約情報が入力されると(S101;YES)、予約情報の取得を指示する対中間指示を前記中間サーバ装置2へ送る(S103)対中間指示手段と、
前記中間サーバ装置2から予約情報を要求する予約情報要求が入力されると(S121;YES)、要求された予約情報を前記中間サーバ装置2へ送る(S123)予約情報提供手段とを有し、
前記中間サーバ装置2は、
前記予約サーバ装置1から入力された対中間指示に基づいて、前記予約サーバ装置1へ予約情報要求を送る(S216)予約情報要求手段と、
予約情報が前記予約サーバ装置1から入力されると(S232;YES)、予約情報の取得を指示する対施設指示を前記医療系サーバ装置3へ送る(S234)対施設指示手段と、
前記医療系サーバ装置3から予約情報を要求する予約情報要求が入力されると(S252;YES)、要求された予約情報を前記医療系サーバ装置3へ送る(S254)予約情報提供手段とを有し、
前記医療系サーバ装置3は、
前記中間サーバ装置2から入力された対施設指示に基づいて、前記中間サーバ装置2へ予約情報要求を送る(S254)予約情報要求手段を有する、
ことを特徴とする医療系予約システム。
上記に於いて、中間サーバ装置に、入力された予約情報を前記医療系サーバ装置に適合するデータに変換するデータ変換手段を更に具備せしめ、中間サーバ装置の予約情報提供手段が医療系サーバ装置へ送る予約情報として、前記データ変換手段による変換後のデータを送るように構成してもよい。
【0013】
[7]簡易型システム及びサーバ装置
前記[1]に記載の何れかの予約サーバ装置1と、当該の予約サーバ装置1に接続可能な施設側サーバ装置3Pと、から成る医療系予約システムであって、
前記施設側サーバ装置3Pは、
前記予約サーバ装置1から入力された対中間指示に基づいて、前記予約サーバ装置1へ予約情報要求を送る予約情報要求手段と、
予約情報が前記予約サーバ装置1から入力されると、当該予約情報に基づいて、及び、医療系データベース4Pを参照して、当該予約情報の受付可否を調べ、調べた結果である可否情報から当該予約情報の受付結果に関する結果情報を生成して前記予約サーバ装置1へ送る結果情報提供手段と、
を有することを特徴とする医療系予約システム。
上記に於いて、施設側サーバ装置3Pは、入力された予約情報を当該施設側サーバ装置3Pの医療系データベース4Pとの照合に適合するデータに変換するデータ変換手段を更に有し、施設側サーバ装置3Pの結果情報提供手段は前記データ変換手段による変換後のデータに基づいて受付可否を調べるように構成してもよい。
コンピュータを、上記医療系予約システムの施設側サーバ装置3Pとして機能させるためのプログラムもまた、本発明である。
[8]健診予約システム
前記[2][4][6][7]に記載の何れかの医療系予約システムに於いて、
医療系予約システムは、健康診断に関する予約を処理する健診予約システムである、
ことを特徴とする医療系予約システム。
【発明の効果】
【0014】
前記[1]の予約サーバ装置1によると、医療系サーバ装置3が管理する各種秘密情報との照合が可能であり、且つ、医療系サーバ装置3に対する外部アクセスを妨げ得る医療系予約システムの構成要素であって、インターネットから任意にアクセス可能な構成要素を提供することができる。
前記[2]の医療系予約システムによると、医療系サーバ装置3が管理する各種秘密情報との照合が可能であり、且つ、医療系サーバ装置3に対する外部アクセスを妨げ得る医療系予約システムの構成要素であって、インターネットから任意にアクセス可能な構成要素を有するとともに、医療系サーバ装置3への正規の医療系予約以外でのデータ送受信を妨げ得る構成要素を提供することができる。
前記[3]の中間サーバ装置2によると、医療系サーバ装置3が管理する各種秘密情報との照合が可能であり、且つ、医療系サーバ装置3に対する外部アクセスを妨げ得る医療系予約システムの構成要素であって、インターネットから任意にアクセス可能な構成要素を前段に有するとともに、医療系サーバ装置3への正規の医療系予約以外でのデータ送受信を妨げ得る構成要素としての中間サーバ装置2を提供することができる。
前記[4]の医療系予約システムによると、医療系サーバ装置3が管理する各種秘密情報との照合が可能であり、且つ、医療系サーバ装置3に対する外部アクセスを妨げ得る医療系予約システムを提供することができる。
前記[5]の医療系サーバ装置3によると、医療系サーバ装置3が管理する各種秘密情報との照合が可能であり、且つ、医療系サーバ装置3に対する外部アクセスを妨げ得る医療系予約システムの構成要素であって、インターネットから任意にアクセス可能な構成要素を前段に有するとともに、医療系サーバ装置3への正規の医療系予約以外でのデータ送受信を妨げ得る構成要素としての中間サーバ装置2により保護された構成要素としての医療系サーバ装置3を提供することができる。
前記[6]の医療系予約システムによると、医療系サーバ装置3が管理する各種秘密情報との照合が可能であり、且つ、医療系サーバ装置3に対する外部アクセスを妨げ得る医療系予約システムを提供することができる。
前記[7]の簡易型システム及びサーバ装置によると、上記の中間サーバ装置2と医療系サーバ装置3を合体させた簡易型のシステムと、その構成要素である施設側サーバ装置3Pを提供することができる。
前記[8]の健診予約システムによると、上述の効果を健診予約システムに於いて得ることができる。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図面を参照して、本発明の実施の形態に係る予約システムを説明する。
(実施の形態1)
実施の形態1では、医療系施設として健診(健康診断)施設を想定する。このため、施設の業務を管理するサーバ装置として、
図1に示すように、健診サーバ装置3を用いている。なお、病院等の診療施設に対する予約の場合は、健診サーバ装置3に代えて当該診療施設用のサーバ装置を用いる等することで、本実施の形態と略同様にして実施可能である。
図示するように、実施の形態1に係る健診予約システム10は、複数の予約サーバ装置1a,1b...、中間サーバ装置2a,2b,2c...、健診サーバ装置3a,3b,3c,3cc...、健診データベース(DB)4a、4b、4c、4cc...、等から構成される。なお、以下、複数の予約サーバ装置1a,1b..を総称して予約サーバ装置1、複数の中間サーバ装置2a,2b,2c...を総称して中間サーバ装置2、複数の健診サーバ装置3a,3b,3c,3cc..を総称して健診サーバ装置3、複数の健診DB4a,4b,4c、4cc..を総称して健診DB4と呼ぶ。
【0017】
各予約サーバ装置1は、コンピュータから構成され、インターネットINに常時接続されており、任意のクライアント装置(予約申込者が使用する端末装置)5(5a、5b,5c..)からの要求に応答して、「健診予約画面」等をクライアント装置5に提供する。
各予約サーバ装置1は、クライアント装置5から、予約申込者が「健診予約画面」から入力した要望事項を含む予約情報を受信し、要望事項に応じた処理を実行する。具体的には、予約サーバ装置1は、「健診予約画面」から入力されたデータに基づいて、後述のように、予約情報の送信を指示する「対中間指示」を中間サーバ装置2へ送信し、その応答として、「予約情報要求」を受信した場合に、当該「予約情報要求」で要求された予約情報を、「予約情報要求」の送信元の中間サーバ装置2へ送信する。
予約サーバ装置1は、クラウドとして構成することもできる。
【0018】
中間サーバ装置2は、コンピュータから構成され、本健診予約システム10では各健診施設に設けられて当該各健診施設用の健診サーバ装置3に接続される。中間サーバ装置2cのように、複数の健診施設C,CCを、1つの中間サーバ装置2(2c)でカバーする構成も可能である。
中間サーバ装置2は、後述のように、外部機器としては、予約サーバ装置1とのみデータの送受信を行い得るように構成されている。
【0019】
健診サーバ装置3は、健診施設毎に設けられて、当該各健診施設の健診データを管理する。健診データは、日時(時間帯)とその時間帯に健康診断を受ける受診者と受診内容とを対応付けるデータを含む。健診サーバ装置3はインターネットIN等の外部装置には直接接続されず、中間サーバ装置2を介してのみ、接続可能である。また、外部装置とのデータの送受信は健診予約に関するデータのみ可能であり、その送信は、中間サーバ装置2から「対施設指示」を受信したことを契機としてのみ開始され得るように構成されている。
【0020】
健診DB4は、健診施設毎に設けられて、当該健診施設の健診データを記憶する。健診DB4は、健診サーバ装置3によりアクセスされる。検診データは、日時(時間帯)とその時間帯に健康診断を受ける受診者と受診内容とを対応付けるデータを含む。また、健診DBは健診結果を記憶してもよい。
【0021】
次に、
図2と
図3を参照して、健診予約システム10を用いた健康診断の予約の処理手順を説明する。
まず、健康診断を予約する申込み者は、任意のクライアント装置5を操作して、インターネットを介して予約サーバ装置1にアクセスし、「健診予約画面」を開く。より詳細には、任意のクライアント装置5は、検診予約希望者の操作に従って、健診予約画面表示用のデータや最新の予約枠(予約の空き)情報を予約サーバ装置1に要求して受信し、自機のモニタに表示する。予約枠情報の項目としては、例えば、空きの有る健診施設、その年月日(予約枠日)、その健診の開始時刻等(健診コース)、その健診コースの詳細、その健診コースに可能なオプション、そのオプションの詳細、その健診コースの予約可能人数、その予約枠の期限、適用可能な健康保険、価格、等を採用することができる。換言すれば、「健診予約画面」は、申込み者(任意のクライアント装置5の操作入力者)が、予約可能な健診施設や健診内容/日時等の詳細を一覧で、又は、順に画面を遷移しつつ、把握して、選択できればよく、予約サーバ装置1としても、そのような機能を持つ「健診予約画面」を、任意のクライアント装置5からの要求に応じて提供できればよい。
【0022】
申込者は、健診予約画面に表示された予約枠情報から所望の健診施設・健診コース・オプション等を選択し、更に必要に応じて申込み者情報等の所要の事項を入力した後、送信ボタン等で送信操作を入力する。送信操作に応答し、クライアント装置5は、それらの入力データ(予約情報)を、予約サーバ装置1に送信する(
図3:(1))。予約サーバ装置1は、送信されたデータを受信し(
図2:S101;YES)、受信した入力データを暗号化して記憶部に記憶して保持する。予約サーバ装置1は、さらに、予約情報の取得を指示するためのデータ「対中間指示」を中間サーバ装置2に送信する(
図2:S103、
図3:(2))。なお、「対中間指示」は、情報を取得することを指示するのみで、予約情報を含まない。「対中間指示」の送信先の中間サーバ装置2としては、当該の入力データが持つ健診施設(申込み者により選択された健診施設)を管理する健診サーバ装置3に接続可能な中間サーバ装置2が設定される。例えば、健診施設CCが選択されている場合は、健診施設CCを管理する健診サーバ装置3ccに接続可能な中間サーバ装置2cが、送信先として設定される。健診予約対象の健診施設として第2希望以下も入力されている場合は、当該第2希望以下の健診施設に対応する中間サーバ装置2も、同様に送信先として設定される。
【0023】
中間サーバ装置2は、「対中間指示」を受信すると、これを受信時刻データ等と共に記憶する。
中間サーバ装置2は、所定時間間隔で、「対中間指示」を受信しているか否かをチェックする(S212,S214)。中間サーバ装置2は、前回のチェック後直近の「所定時間」内に「対中間指示」を受信している場合(S214;YES)、予約情報の送信を要求する「予約情報要求」を、「対中間指示」の送信元の予約サーバ装置1に送信する(
図2:S216、
図3:(3))。このとき、前回受信した「予約情報」の中の最新のデータを一意に規定する情報(例;前回の受信時刻,各予約情報に予約サーバ装置1での入力順等の一意の情報が付されている場合はその一意の順番等)を、併せて送信する。
【0024】
上記「所定時間」としては、好ましくは、0.1〜10[sec]程度の時間を例示することができる。これは、0.1[sec]より短いと、ネットワーク帯域を圧迫してしまうため好ましくなく、一方、10[sec]より長くなると、同じ予約枠に複数人が予約申込みしてしまう可能性が高まって健診施設側の手間が増えてしまって好ましくないためである。
【0025】
中間サーバ装置2は、直近の「所定時間」内に所定の「対中間指示」を受信していた場合にのみ、所定の「予約情報要求」を予約サーバ装置1へ送信するとともに、該送信に続いて生起される各処理を順に実行して予約情報の受信等を行う。中間サーバ装置2は、インターネット等の外部からの他のデータ入力(所定の「対中間指示」以外のデータ入力)に対しては、一切、処理を開始しないように構成されている。
【0026】
予約サーバ装置1は、何れかの中間サーバ装置2から所定の「予約情報要求」を受信すると(
図2:S121;YES)、要求された予約情報を、当該要求元の中間サーバ装置2へ送信する(
図2:S123、
図3:(4))。要求された予約情報とは、ここでは、当該要求元の中間サーバ装置2に接続される健診サーバ装置3が管理する健診施設を予約先とする予約情報であって、当該要求元の中間サーバ装置2へ予約情報を前回送信した後に予約サーバ装置1に入力され、現在までに蓄積されていた予約情報である。
【0027】
予約サーバ装置1は、所定の「予約情報要求」が受信された場合にのみ、当該要求された予約情報を中間サーバ装置2へ送信し、インターネットIN等の外部からの他の送信要求に対しては、一切、反応しない(予約情報送信のための処理を開始しない)ように構成されている。このように構成されているため、予約サーバ装置1に入力された予約情報を不正な宛先へ送信させるためには、予約サーバ装置1と中間サーバ装置2の双方のプログラムを改変等する必要があり、事実上不可能となる。
【0028】
中間サーバ装置2は、「予約情報要求」を予約サーバ装置1に送信した後、その予約サーバ装置1から送られてくる予約情報を受信する(S232;YES)。中間サーバ装置2は、続いて、接続されている健診サーバ装置3に、予約情報の取得を指示する所定のデータ「対施設指示」を送信する(
図2:S234、
図3(5))。
【0029】
また、中間サーバ装置2は、今回受信した「予約情報」を、当該中間サーバ装置2に接続される健診サーバ装置3用のデータに変換し、さらに、AES(Advanced Encryption Standard)アルゴリズム等の所定の暗号化方式で暗号化して、当該中間サーバ装置2のデータベース(不図示)に保持する。例えば、中間サーバ装置2cは、健診施設Cの健診サーバ装置3cと健診施設CCの健診サーバ装置3ccとに接続されているが、今回受信した「予約情報」が健診施設Cを予約先施設としている場合は、「予約情報」を健診サーバ装置3c用のデータに変換し及び暗号化して保持する。このデータ変換は、当該「予約情報」の送信先となる健診サーバ装置3のシステムのバージョンやOS、更には該OSのバージョンに適合するように行われる変換である。また、必要に応じて、項目を整合させるためのデータ変換も行われる。例えば、クライアント装置5が表示する「健診予約画面」では、一般人が理解し易い一般的な用語や分類等が用いられているが、それらは必ずしも健診施設で使用される用語や分類等には合致しない。このため、それらを健診施設で使用される用語や分類等に適合させるためのデータ変換も行われる。
【0030】
さらに、中間サーバ装置2は、今回受信した「予約情報」の中の最新のデータを一意に識別する情報(例;今回の受信時刻,各予約情報に予約サーバ装置1での入力順等の一意の情報が付されている場合はその一意の順番等)を、自己のデータベースに格納する。この「一意に規定する情報」は、次回にステップS216の処理(予約サーバ装置1へ「予約情報要求」を送信する処理)を実行する際に、予約サーバ装置1に通知される。
【0031】
健診サーバ装置3は、中間サーバ装置2から、「対施設指示」を受信すると、一旦、これを記憶する。
健診サーバ装置3は、所定時間間隔で、「対施設指示」を受信しているか否かをチェックする(S341,S343)。前回のチェック以降の直近の所定時間内に「対施設指示」を受信していた場合は(S343;YES)、予約情報の送信を要求する所定のデータ「予約情報要求」を、中間サーバ装置2へ送信する(
図2:S345、
図3:(6))。このとき、前回受信した「予約情報」の中の最新のデータを一意に規定する情報(例;前回の受信時刻,各予約情報に予約サーバ装置1での入力順等の一意の情報が付されている場合はその一意の順番等)を、併せて送信する。上記「所定時間」としては、中間サーバ装置2に関してステップS212の説明において述べたと同様の理由から、好ましくは、0.1〜10[sec]程度の時間を例示することができる。
【0032】
健診サーバ装置3は、所定の「対施設指示」を受信していた場合にのみ、所定の「予約情報要求」を中間サーバ装置2へ送信し、該送信に続いて生起される各処理を順に実行するが、外部からの他のデータ入力(所定の「対施設指示」以外のデータ入力)に対しては、一切、反応しないように構成されている。
【0033】
中間サーバ装置2は、ステップS234で「対施設指示」を送信した健診サーバ装置3から「予約情報要求」を受信すると(S252;YES)、「要求された予約情報」をデータベース(不図示)から読み出して、当該の健診サーバ装置3へ送信する(
図2:S254、
図3(7))。「要求された予約情報」とは、ここでは、当該の健診サーバ装置3へ前回送信した後に中間サーバ装置2に入力されて現在まで蓄積された当該の健診サーバ装置3が管理する健診施設を予約先とする予約情報である。この予約情報は、前述のように、当該の健診サーバ装置3用のデータに変換されたデータであり、暗号化されたデータである。
【0034】
中間サーバ装置2は、「予約情報要求」を受信した場合にのみ、当該要求された予約情報を当該要求元の健診サーバ装置3へ送信し、インターネット等の外部からの他の送信要求に対しては、一切、反応しない(予約情報送信のための処理を開始しない)ように構成されている。このように構成されているため、中間サーバ装置2に入力された予約情報を不正な宛先へ送信させるためには、中間サーバ装置2と健診サーバ装置3の双方のプログラムを改変等する必要があり、事実上不可能となる。
【0035】
健診サーバ装置3は、要求した予約情報が中間サーバ装置2から送信されると、これを受信し(S361;YES)、受信した予約情報を復号化し、健診データベース4のデータを参照して、当該予約情報で特定される健康診断が受付可能か否かを判別する。健診サーバ装置3は、判別の結果である「可否情報」を、中間サーバ装置2へ送信する(
図2:S363、
図3(8))。健診サーバ装置3は、予約を受付可能な場合は、暗号化状態の予約情報を、当該健診サーバ装置3の健診データベース4に格納する。ただし、当該予約情報が第2希望以下の場合は、第1希望の最終結果を待って、格納する。
【0036】
また、このとき、健診サーバ装置3は、今回受信した「予約情報」の中の最新のデータを一意に規定する情報(例;今回の受信時刻,各予約情報に予約サーバ装置1での入力順等の一意の情報が付されている場合はその順番等)を、当該健診サーバ装置3のデータベースに格納する。この「一意に規定する情報」は、次回にステップS345の処理(中間サーバ装置2へ「予約情報要求」を送信する処理)を実行する際に、前述のようにして用いられる。
【0037】
中間サーバ装置2は、健診サーバ装置3から「可否情報」が送信されると、これを受信する(S272;YES)。中間サーバ装置2は、受信した「可否情報」を、予約サーバ装置1での蓄積に適した汎用の「結果情報」(WEB用のデータ形式)に変換して、予約サーバ装置1へ送信する(
図2:S274、
図3:(9))。
【0038】
予約サーバ装置1は、中間サーバ装置2から「結果情報」が送信されると、これを受信する(S181;YES)。予約サーバ装置1は、当該予約情報に連携されていて当該の中間サーバ装置2とは別の中間サーバ装置2へ送信された予約情報に基づく「結果情報」と相互に調整して、その結果を示す「結果情報」を、要求元のクライアント装置5へ送信する(
図2:S183,
図3:(10))。ここで、連携されている予約情報とは、当該の健診予約に於ける第1希望、第2希望等の予約情報である。
【0039】
クライアント装置5は、予約サーバ装置1から送信された「結果情報」を受信し、これを表示する。表示された「結果情報」が予約不可の場合、申し込み者は、必要に応じて、予約画面から予約情報を再度入力する。一方、表示された「結果情報」が予約可能の場合、申込者は、その予約を確定するあるいはキャンセルする処理を行う。クライアント装置5は、予約サーバ装置1に予約の確定/キャンセルを指示する情報を送信する。 予約サーバ装置1は、クライアント装置5からの返信で確定された予約情報を自機で保持する(更新する)。
【0040】
予約サーバ装置1は、ステップS123等で予約情報を送信する際に、確定又はキャンセルを示す情報を中間サーバ装置2に送信する。中間サーバ装置2は、受信した確定又はキャンセルを示す情報を、予約情報を送信する際に、健診サーバ装置3に送信する。健診サーバ装置3は、受信した確定/キャンセル情報に基づいて、健診DB4に登録されている予約情報に確定又はキャンセルを示す情報を付加する。健診サーバ装置3、健診データベース4等に記憶される更新された予約情報も、前述と同様に、所定の暗号化方式(例:AESアルゴリズム)で暗号化されている。
【0041】
上記説明では、健診施設に対する予約の場合に即して説明しているが、病院等の医療機関に対する診療予約の場合も、例えば「健診予約画面」を「診療予約画面」にする等、若干の変更は必要であるが、略同様にして実施可能である。
例えば、健診DB4に相当する診療DBに
図5に例示するように、例えば、診療科毎に予約枠情報を格納し、枠内で予約を順番に受け付け、1つ予約を受け付ける毎に予約数を+1するようにすればよい。また、複数の診療科、例えば、内科と耳鼻科をセットで受診するような場合に、全ての受診対象診療科の予約が可能な場合にのみ、予約OKと判別するようにすればよい。
【0042】
また、上記説明では、中間サーバ装置2と健診サーバ装置3を別々の装置として構成しているが、
図4に示すように、これらの機能を合体させた施設側サーバ装置3Pを設けることにより、簡略な予約システムを構成することもできる。
【0043】
図4に於いて、施設側サーバ装置3Pは、予約サーバ装置1からの「対中間指示」を監視して「予約情報要求」を送信元の予約サーバ装置1へ送信する機能や、予約サーバ装置1から送信された予約情報をデータ変換する機能を有する。これらは、前述の中間サーバ装置2が有する機能である。
【0044】
また、施設側サーバ装置3Pは、データ変換された予約情報を、該施設側サーバ装置3Pの所定の医療系データベース4Pのデータと照合し、その結果に基づいて可否情報を生成し、必要に応じて該医療系データベース4Pのデータを更新する等の機能を有する。これらは、前述の健診サーバ装置3が有する機能である。
【0045】
さらに、施設側データベース3Pは、上記可否情報をWEB用のデータである結果情報に変換して、予約サーバ装置1へ送信する機能を有する。これは、前述の中間サーバ装置1が有する機能である。
【0046】
(実施の形態2)
以下、実施形態1をより具体化した、健診予約システム100に係る実施の形態2を
図5〜
図16を参照して説明する。
【0047】
図5に示すように、本実施形態においても、健診予約システム101は、予約サーバ装置1と、中間サーバ装置2と、健診施設(健診サーバ装置3,健診DB4)と、クライアント装置5と、を備える。各健診サーバ装置3には、健康診断を実際に実施する医療施設に設置された、医療施設端末6(6a、6b..)が施設内LAN(ローカルエリアネットワーク)等を介して接続されている。なお、
図5では、医療施設端末6が健診DB4を介して健診サーバ装置3に接続されているように表現されているが、健診DB4を介しているわけではない。
【0048】
予約サーバ装置1は、
図6に示すように、制御部11と、メモリ12と、補助記憶装置13と、通信ユニット14とを備える。
制御部11は、プロセッサなどから構成され、メモリ12に格納されている動作プログラムを実行することにより、健康診断を予約するための処理、例えば、i)中間サーバ装置2を介して健診サーバ装置3から最新予約状況(予約空き情報)を受信して、補助記憶装置13に記憶する処理、ii)補助記憶装置13に記憶されている最新予約状況に基づいて、予約画面(予約申し込み用ウエブページ)を生成して、クライアント装置5に提供する処理、iii)クライアント装置5からの予約画面を介した予約情報を受け付け、補助記憶装置14に記憶すると共に予約情報を中継サーバ装置3を介して健診サーバ装置3に送信する処理、iv)健診サーバ装置3から中間サーバ装置2を介して予約結果を受信し、補助記憶装置13に記憶すると共にクライアント装置5に提供する処理、等を実行する。処理の詳細は後述する。
【0049】
メモリ12は、制御部11の動作プログラムを記憶する。
補助記憶装置13は、i)複数の健診施設が提供する健診サービスの最新予約状況、ii)クライアント装置5から送信された予約情報、iii)中間サーバ装置2を介して健診サーバ装置3から送信された予約結果、等を記憶する。
通信ユニット14は、中間サーバ装置2及びクライアント装置5と、インターネットINを介して通信を行う。
【0050】
図5に示す中間サーバ装置2は、
図7に示すように、制御部2と、メモリ22と、補助記憶装置23と、通信ユニット24とを備える。
【0051】
制御部21は、プロセッサから構成され、メモリ22に格納されている動作プログラムを実行することにより、予約サーバ装置1と健診サーバ装置3との間で情報の伝達を仲介するための処理を実行する。処理の詳細は後述する。
メモリ22は、制御部21の動作プログラムを記憶する。
【0052】
補助記憶装置23は、予約サーバ装置1から送信された「対中間要求」と、「予約情報」を記憶する。また、補助記憶装置23は、健診サーバ装置3から送信された「結果情報」を記憶する。
通信ユニット24は、予約サーバ装置1にインターネットIN等を介して接続され、健診サーバ装置3にイントラネット等を介して接続され、予約サーバ装置1及び健診サーバ装置3と通信を行う。通信ユニット24は、他の通信機器とは、通信を行わないように設定されている。
【0053】
図5に示す健診サーバ装置3は、健診施設における、健診のスケジュールを管理するサーバ装置である。健診サーバ装置3は、
図8に示すように、制御部31と、メモリ32と、補助記憶装置33と、通信ユニット34と、データベース(DB)コントローラ35と、を備える。
制御部31は、プロセッサから構成され、メモリ32に格納されている動作プログラムを実行することにより、健康診断に関する処理を実行する。この実施の形態では、特に、中間サーバ装置2から提供された予約情報で特定される予約が可能か否かを判別し、判別結果を中間サーバ装置2に送信し、予約内容を健診DB4に登録する等、予約管理を含む、健診のスケジュール管理を行う。処理の詳細は後述する。
【0054】
メモリ32は、制御部31の動作プログラムを記憶する。
補助記憶装置33は、中間サーバ装置2から送信された「対施設指示」、「予約情報」等を記憶する。
通信ユニット34は、中間サーバ装置2及び医療施設端末6にイントラネット等を介して接続されており、相互に通信を行う。通信ユニット34は、他の通信機器とは、通信を行わないように設定されている。
DBコントローラ35は、健診DB4に専用線を介して接続され、健診DB4を制御する。
【0055】
健診DB4は、健康診断に関する種々のデータを記憶する。この実施の形態では、特に、健康診断の予約を受け付ける枠を示す予約可能枠情報、健康診断の予約、健康診断の結果などのデータを記憶する。
【0056】
クライアント装置5は、健康診断を申し込む一般ユーザが使用する端末装置であり、パーソナルコンピュータ、タブレット、スマートフォンなどから構成される。
【0057】
医療施設端末6は、健康診断を実施する医療施設に設置され、健康診断の予約可能枠を示す予約可能枠情報を、健診サーバ装置3を介して、健診DB4に設定する。健康診断をどのようなスケジュールで実施するかは、健診施設の都合で設定される。
【0058】
次に、上記構成を有する健診予約システム100の動作を説明する。
【0059】
(予約枠の設定)
健康診断を実施する医療施設の担当者は、医療施設端末6を操作して、健診サーバ装置3にアクセスし、健康診断の受け入れ上限の設定を示す予約可能枠情報を送信する。予約可能枠情報は、例えば、健診施設名、年月日、予約可能なコース/オプション、予約可能人数、予約条件(性別、年齢等)等の情報を含む。健診サーバ装置3の制御部31は、通信ユニット34を介して予約可能枠情報を受信し、受信した予約可能枠情報に予約済人数を示す予約数情報等を付加して、予約枠情報を生成し、健診DB4に登録する。例えば、1月22日の午前の枠に、Aコースに20人、Bコースに15人、...、オプションのマンモグラフィーの受診に5人、乳腺エコーの受診に6人の...予約可能枠が設定されたとする。この場合、健診DB4には、
図9に例示するような、予約枠情報が登録される。なお、予約人数は当初は初期値0に設定される。「予約可能人数−予約人数」が予約可能残数となる。
【0060】
健診サーバ装置3の制御部31は、中間サーバ装置2と交信する度に、前回の交信後、健診DB4に格納されている予約枠情報が更新されているか否かを判別する。制御部31は、前回の交信後、例えば、健診DB4に格納されている予約枠情報のうちの予約人数が更新されたり、新たな予約枠情報が追加された場合などには、予約枠情報が更新されていると判別し、最新の予約枠情報を健診DB4から読み出して中間サーバ装置2に送信する。なお、送信する予約枠情報を、更新された部分とその関連情報に限定してもよい。
【0061】
中間サーバ装置2の制御部21は、健診サーバ装置3から送信された予約枠情報を通信ユニット24を介して受信し、メモリ22に記憶する。制御部21は、予約サーバ装置1と交信する度に、予約サーバ装置1との前回の交信後、補助記憶装置23に記憶されている予約枠情報が更新されたか否か(健診サーバ装置3から更新された予約枠情報を受信しているか否か)を判別する。
【0062】
制御部21は、予約枠情報が更新されていれば、これをメモリ22から読み出して、通信ユニット24を介して、予約サーバ装置1(1a、1b、..)に送信する。各予約サーバ装置1の制御部11は、送信された予約枠情報を通信ユニット14を介して受信し、補助記憶装置13に記憶する。こうして、予約サーバ装置1の補助記憶装置13には最新の予約枠情報が記憶される。なお、予約枠情報の差分が送信されてくる場合には、制御部11は、受信した差分に基づいて、補助記憶装置13に記憶している予約枠情報を最新の予約枠情報に更新する。
【0063】
こうして、各予約サーバ装置1の補助記憶装置13には、各健診施設のほぼ最新の予約枠情報が更新されつつ蓄積される。
【0064】
一方、健康診断を受診することを希望するユーザは、クライアント端末5を操作し、予約サーバ装置1に、予約画面を要求する。予約サーバ装置1の制御部11は、通信ユニット14を介して要求を受信し、補助記憶装置13に記憶されている複数の健診施設の予約枠情報に基づいて、健診施設、日時、コース、オプションなどを選択するための選択画面(ウエブページ)を、例えば、
図10(a)、(b)に例示するように合成する。予約サーバ装置1は、合成した選択画面を、通信ユニット14を介してクライアント装置5に送信する。
【0065】
ユーザは、選択画面上で、受信したい健康診断の年月日時刻、診療施設、コース、オプションなどを選択することにより、希望する予約内容を入力する。複数の診療施設を選択したり、各健診施設について、複数の希望日を選択することも可能である。
【0066】
希望する予約内容を選択し終わると、ユーザは送信ボタンをクリックする。この操作に応答して、クライアント装置5は、入力された予約情報を予約サーバ装置1に送信する(
図3:(1))。送信される予約情報は、
図11に例示するように、会員番号、受診者情報(住所、氏名、性別、年齢、メールアドレス、電話番号等の受信者の属性情報)、予約番号、施設、コース、オプション、希望日時、予約確定日時、送信(1→5)タイムスタンプ等を含む。なお、「予約番号」は、健診施設毎に採番されるユニークな番号である。「予約確定日時」は、この段階では、空欄又はNullである。「送信(5→1)タイムスタンプ」は、クライアント端末5から予約サーバ装置1への送信日時のタイムスタンプである。
【0067】
図11に示す予約情報は、会員番号1234のユーザが、1)A病院のAコースを選択し、オプションとして「がんリスク」を選択し、第1受診希望日として2015年2月4日AMを、第2受診希望日として2015年2月4日PMを、第3受診希望日として2015年2月11日AMを選択し、2)B医院のPETコースを選択し、オプションとして「マンモグラフィー」を選択し、受診希望日として2015年2月4日08:00〜10:00を選択し、3)CクリニックのCコースを選択し、オプションとして「がんリスク,胃カメラ」を選択し、第1受診希望日として2015年2月4日を、第2受診希望日として2015年2月11日を選択した場合の例である。クライアント装置5は、A病院の予約に予約番号「110000001」を、B医院の予約に予約番号「110000002」を、Cクリニックの予約に予約番号「110000003」を採番し、また、送信日時は、2015年1月20日の16時21分21.032366秒である。
【0068】
予約サーバ装置1の制御部11は、送信された予約情報を通信部14を介して受信し(
図2:S101;YES)、受信した予約情報に受信時刻のタイムスタンプと送信(1→2)タイムスタンプを付加し、
図12に示すように、補助記憶装置13に記憶済の予約情報に追加して、暗号化して記憶する。
【0069】
なお、
図12は、暗号を解除した状態を示している。また、送信(1→2)タイムスタンプは、予約情報を中間サーバ装置2に送信したときに付される情報であり、初期段階では、Nullが設定される。
【0070】
図12は、全ての予約情報をまとめて蓄積する例を示しているが、予約サーバ装置1が予約情報を蓄積する形態は任意である。例えば、健診施設別、あるいは、中間サーバ装置2別に仕分けして予約情報を記憶してもよい。
【0071】
制御部11は、予約情報の受信に応答して、あるいは、周期的に、予約情報で特定されている健診施設用に設置されている中間サーバ装置2に、「対中間指示」を送信する(
図2:S103、
図3:(2))。
【0072】
「対中間指示」は、送信元の予約サーバ装置1を識別するための予約サーバ装置識別データを含む。
例えば、
図12に示す予約情報が予約サーバ装置1aの補助記憶装置14に格納されており、会員番号「3456」までの予約情報が中間サーバ装置2に送信済であると仮定する。この場合、中間サーバ装置2に送信すべき予約情報は、会員番号「1234」の予約情報のみであり、予約情報を通知すべき健診施設はA病院とB医院とCクリニックである。このため、制御部11は、通信ユニット14を介して、A病院の中間サーバ装置2aと、B医院の中間サーバ装置2bと、Cクリニックの中間サーバ装置2cに、「対中間指示」を送信する。
図13(a)に示すように、制御部11は、「対中間指示」に、IPアドレス、MACアドレス等の送信元が予約サーバ装置1aであることを示す識別情報と、予約サーバ装置1aの暗号鍵により暗号化された乱数値を含める。
【0073】
各中間サーバ装置2の制御部21は、通信ユニット24を介して「対中間指示」を受信し、
図13(b)に示すように、受信時刻のタイムスタンプを付加して補助記憶装置23に格納する。
【0074】
中間サーバ装置2の制御部21は、内部タイマ(RTC)を有し、0.1〜10[sec]程度の所定期間周期で、補助記憶装置23に「対中間指示」を受信しているか否かをチェックする(
図2:S214)。すなわち、制御部21は、補助記憶装置23に記憶している「対中間指示」の受信時刻のタイムスタンプをチェックし、直近の「所定期間」内に対中間指示を受信したか否かを判別する。前回のチェック時刻を記憶しておき、タイムスタンプからそれ以降に受信した対中間指示であるか否かを判別してもよい。
制御部21は、「対中間指示」を受診している、と判別した場合、その送信元が予め登録されている予約サーバ装置1であるか否かを判別する。
【0075】
所定期間内に新たな「対中間指示」受信しており、かつ、それが、登録されている予約サーバ装置1からのものであると判別した場合(
図2:S214;YES)、制御部21は、予約情報の送信を要求する「予約情報要求」を、通信部24を介して、予約サーバ装置1に送信する(
図2:S216、
図3:(3))。このとき、受信済の最後の「予約情報」を特定する情報、例えば、受信済の最後の予約情報の予約番号と送信(1→2)タイムスタンプ(予約サーバ装置1から中間サーバ装置2への送信時刻)等を含める。また、対中間指示に含まれていた暗号化された乱数値の暗号を解き、さらに、これを自己の暗号鍵で暗号化して「予約情報要求」に含める。
【0076】
例えば、A病院用の中間サーバ装置2aの受信済の最後の予約情報が
図12に示す会員番号「3456」の予約情報であるとする。この場合、受信済の最後の予約情報の予約番号と送信(1→2)タイムスタンプは、「109999992」と「2015−01−20 16:17:08.45」である。従って、制御部21は、
図13(c)に示すような、予約情報要求を生成し、送信する。
【0077】
「所定時間」は、実施形態1と同様に、好ましくは、0.1〜10[sec]程度である。
【0078】
予約サーバ装置1の制御部11は、何れかの中間サーバ装置2から通信ユニット14を介して「予約情報要求」を受信すると(S121;YES)、それが、自己が送信した「対中間指示」に対応する応答であるか否かをチェックする。具体的には、送信元の中間サーバ装置2のアドレス(IPアドレス・マックアドレス等)をチェックし、さらに、暗号化された乱数値が自己が対中間指示に含めた値と一致することを確認すること等により、真性の要求であるか否かを判定する。
【0079】
制御部11は、真性の「予約情報要求」であると判別した場合、受信した「予約情報要求」に含まれている「予約番号」を有する予約情報より後に記憶されている予約情報、あるいは、受診した予約情報要求に含まれている「送信(1→2)タイムスタンプ」より後の送信(1→2)タイムスタンプを有するか又は未送信の予約情報を読み出し、要求元の中間サーバ装置2に送信する(
図2:S123、
図3:(4))。
【0080】
例えば、予約サーバ装置1が中間サーバ装置2aから、
図13(c)に示す「予約情報要求」を受け取ったとすると、制御部21は、予約番号「109999992」より後に格納されている予約情報、あるいは、送信(1→2)タイムスタンプ「2015−1−20 16:17:08.45」より後の送信タイムスタンプを有するか又は未送信の予約情報を中間サーバ装置2aに送信する。記憶されている予約情報が
図12に示すものであるとすると、A病院用の予約情報として、予約番号が「110000001」の予約情報を読みだし、
図14に示すように、中間サーバ装置2aに送信する。
【0081】
制御部11は、送信した予約情報、すなわち、予約番号が「110000001」の予約情報に送信時刻のタイムスタンプを付す。なお、
図12の例では、B医院とCクリニックの予約情報が残っているが、これは、予約サーバ装置1が、中間サーバ装置2b、2cにそれぞれ「対中間指示」を送信し、予約サーバ装置1が中間サーバ装置2b、2cからの「予約情報要求」を受信したときに、送信される。
【0082】
中間サーバ装置2の制御部21は、予約情報要求を予約サーバ装置1に送信した後、その予約サーバ装置1から送られてくる予約情報を通信ユニット24を介して受信する(S232;YES)。制御部21は、受信した予約情報を、補助記憶装置23に格納する。制御部21は、予約情報の受信に応答して、接続されている健診サーバ装置3に、通信ユニット24を介して、予約情報の取得を指示する「対施設指示」を送信する(
図2:S234、
図3(5))。
【0083】
なお、このとき、制御部21は、今回受信した「予約情報」を、接続されている健診サーバ装置3用のデータに変換し、さらに、AES(Advanced Encryption Standard)アルゴリズム等の所定の暗号化方式で暗号化して、当該中間サーバ装置2の補助記憶装置23に保持する。例えば、制御部21は、第1受診希望日の「15年2月4日AM」を、20150204Aに、「Aコース」を、それを示すコードCAに変換する。また、OSの差に応じたデータ変換などを施す。
【0084】
健診サーバ装置3の制御部31は、通信ユニット34を介して、中間サーバ装置2から、「対施設指示」を受信すると、受信時刻のタイムスタンプを付してメモリ32に記憶する。ただし、「対施設指示」を受信したことを直接の契機として、処理を開始することはない。
【0085】
制御部31は、所定時間間隔で、直近所定時間内に「対施設指示」を受信したか否かを、メモリ32に記憶している対施設指示のタイムスタンプをチェックすることにより判別する(S343)。制御部31は、前回のチェック以降の直近の所定時間内に「対施設指示」を受信したと判別した場合は(S343;YES)、
図15(b)に例示するような「予約情報要求」を、中間サーバ装置2へ通信ユニット34を介して送信する(
図2:S345、
図3:(6))。このとき、前回までに受信した「予約情報」の中の最新のデータを一意に規定する情報(例;前回の送信時刻,予約番号等)を、併せて送信する。「所定時間」は、例えば、0.1〜10[sec]程度の時間である。
【0086】
ここで、健診サーバ装置3が、
図12に示す会員番号「3456」の予約情報を最新の予約情報として受信済である仮定すると、予約番号「110000001」とその送信時刻(中間サーバ装置2が健診サーバ装置3に送信したときのタイムスタンプ)が「予約情報要求」に付加される。
【0087】
中間サーバ装置2の制御部21は、ステップS234で「対施設指示」を送信した健診サーバ装置3からの「予約情報要求」を受信すると(S252;YES)、受信した予約情報要求に含まれている最新データを規定する情報が示す予約情報以降の予約情報を、補助記憶装置23から読み出して、健診サーバ装置3へ送信する(
図2:S254、
図3(7))。
【0088】
前述の例では、予約番号が「109999992」の予約情報より後に中間サーバ装置2aが受信した予約情報、あるいは、最新の予約情報に付されている送信タイムスタンプよりも後の送信タイムスタンプを有するか未送信の予約情報、すなわち、
図14に示す予約番号が「110000001」の予約情報が健診サーバ装置3に送信される。
【0089】
健診サーバ装置3の制御部31は、予約情報が中間サーバ装置2から送信されると、通信ユニット34を介してこれを受信する(S361;YES)。制御部31は、受信した予約情報を復号化する。続いて、健診DB4に記憶されている予約枠情報を参照して、予約情報で特定される健診が受付可能か否かを判別する。複数の希望順位の予約情報がある場合には、それぞれにつて、受付可能か否かを判別する。例えば、予約番号が「110000001」の予約情報であれば、第1希望受診日〜第3受診希望日のそれぞれについて、受診の可否を判別する。
【0090】
制御部31は、判別した結果に基づいて、いずれの希望日に受診が可能であるかを判別し、受診可能な希望日のうち、最も順位が高いものを確定した予約日とし、健診DB4に格納する。また、予約枠情報の、該当する予約人数の欄を+1する。
制御部31は、判別の結果である「可否情報」を、
図16に示すように生成し、中間サーバ装置2へ送信する(
図2:S363、
図3(8))。なお、
図16の例は、
図14に示す予約情報を受信した場合に、第1希望の受診日時の受診が可能と判断された場合の例である。
【0091】
また、制御部31は、今回受信した「予約情報」の中の最新のデータを一意に規定する情報(会員番号、予約番号、中間サーバ装置2から健診サーバ装置3への送信時刻のタイムスタンプ等)を、メモリ32に格納する。この「一意に規定する情報」は、次回にステップS345の処理(中間サーバ装置2へ所定のデータ「予約情報要求」を送信する処理)を実行する際に、前述のようにして用いられる。
【0092】
中間サーバ装置2の制御部21は、健診サーバ装置3から「可否情報」が送信されると、これを通信ユニット24を介して受信する(S272;YES)。中間サーバ装置2は、受信した「可否情報」を、予約サーバ装置1での蓄積に適した汎用の「結果情報」(WEB用のデータ形式)に変換して、対応する予約情報を送信した予約サーバ装置1へ送信する(
図2:S274、
図3:(9))。
【0093】
予約サーバ装置1の制御部11は、中間サーバ装置2から「結果情報」が送信されると、これを受信し、メモリ12に記憶する(S181;YES)。
予約サーバ装置1は、受信した「結果情報」と補助記憶装置13に記憶している予約情報とを比較し、その予約申し込み者についての全ての予約情報についての「結果情報」を受信したか否かを判別する。例えば、
図16に示す「結果情報」を受信した段階において、
図12に示す予約情報と比較し、会員番号「1234」の残りの2つの希望の予約情報について、「結果情報」を受信しているか否かを判別する。
【0094】
制御部11は、一組の予約情報のうち、1つでも「結果情報」を受信していなければ、待機する。一方、全ての「結果情報」を受信していれば、それらをまとめて、補助記憶装置13に格納する。
【0095】
続いて、制御部11は、「結果情報」を、要求元のクライアント装置5へ送信する(
図2:S183,
図3:(10))。
【0096】
クライアント装置5は、予約サーバ装置1から送信された「結果情報」を受信し、これらを表示する。
こうして、ユーザは、送信した予約情報について、予約の最終的な可否を知ることができる。
【0097】
ユーザは、適宜のタイミングで、キャンセル、再検索などの指示を入力してもよい。この場合、前述と同様に、「対中間指示」、「予約情報要求」、「対施設指示」等の情報の交換を用いて、確定した予約の変更・キャンセルが行われる。
【0098】
なお、健診サーバ装置3から中間サーバ装置2を介して予約サーバ装置1に,「可否情報」や「結果情報」を送信する際に、健診DB4に格納されている予約枠情報が送信される。なお、予約枠情報が更新される度に、予約枠情報を予約サーバ装置1に送信するようにしてもよい。
【0099】
なお、
図4に示す、中間サーバ装置2aと健診サーバ装置3とが統合されたサーバ装置を使用する場合も同様に実施可能である。
【0100】
以上の説明では、サーバ装置2,3が受診している最新のデータを特定するために予約番号と送信タイムスタンプの両方を使用する例を示したが、何れか一方でもよい。また、予約番号とは別に、予約サーバ装置1で、各予約情報に連番のデータ番号を付し、データ番号で予約情報の前後を特定してもよい。また、各サーバ装置の内部構成は一例であり、限定されるものではない。
【0101】
上記説明では、健診施設に対する予約の場合に即して説明しているが、病院等の医療機関に対する診療予約の場合も、例えば「健診予約画面」を「診療予約画面」にする等、若干の変更は必要であるが、略同様にして実施可能である。例えば、健診DB4に相当する診療DBに
図17に例示するように、例えば、診療科毎に予約枠情報を格納し、枠内で予約を順番に受け付け、1つ予約を受け付ける毎に予約数を+1するようにすればよい。また、複数の診療科、例えば、内科と耳鼻科をセットで受診するような場合に、全ての受診対象診療科の予約が可能な場合にのみ、予約OKと判別するようにすればよい。
【0102】
なお、上記説明においては、健診サーバ装置3が可否情報(結果情報)をユーザに提示し、ユーザの確認操作後、予約を確定したが、第1希望の予約が「可」であった場合に、その時点で予約を確定するようにしてもよい。この場合は、ユーザには、第1希望の予約の内容とその予約が確定したことを通知するようにすればよい。
【0103】
(実施形態3)
健康診断に健康保険が使用できる場合がある。以下、健康保険に対応した健診予約システム101について
図18〜
図24を参照して説明する。
【0104】
この場合、例えば、
図18に示すように、各健診施設の健診サーバ装置3には、中間サーバ装置2を介して又は専用線を介して、契約が締結されている健康保険組合の健保サーバ装置7(7e、7f、...)が接続される。
【0105】
各健保サーバ装置7は、提携関係にある健診施設の健診サーバ装置3に
図19に例示するような、健康保険加入者の情報を提供する。健診サーバ装置3は、提供された健康保険加入者情報を健診DB4に格納する。なお、インターネットINと中間サーバ装置2を介して、健康保険加入者情報を健診サーバ装置3bに提供する場合には、実施形態1,2で予約情報を健診サーバ装置3に転送する場合と同様に、中間サーバ装置2を介して、「対中間指示」、「対施設指示」等を用いて、外部からの侵入を防止しつつ、データを転送することが望ましい。
【0106】
各健診施設は、
図20に示すように、提携関係にある健康保険組合専用のコース、オプション、価格(受診者負担分、健康保険組合負担分)などを用意し、予約枠情報の一部として健診DB4に登録する。
また、予約サーバ装置1は、
図21に示すように、健診施設と健康保険組合との提携関係の一覧を補助記憶装置13等に記憶している。
【0107】
各健診施設の健診サーバ装置3は、一般ユーザ用の予約枠情報と共に健康保険組合加入者専用予約枠情報を予約サーバ装置1に伝達する。予約サーバ装置1は、各健診サーバ装置3から伝達された予約枠情報を補助記憶装置13に格納する。
【0108】
予約サーバ装置1は、クライアント装置5に提供する認証画面に、健康保険組合名と保険証番号を入力する欄を配置する。
【0109】
健康保険に加入しているユーザは、認証画面に認証情報と共に健康保険に関する情報を入力し、健康保険に加入していないユーザは、認証情報のみを入力する。クライアント装置5は、入力された情報を予約サーバ装置1に送信する。
【0110】
予約サーバ装置1は、送信された情報に基づいて、
図22に示す予約画面生成処理を開始し、まず、認証処理を行い(ステップS11)、認証成功の場合(S11;YES)、このシステムを使用することを契約している健康保険組合を特定する情報が入力されているか否かを判別する(S12)。
健康保険組合を特定する情報が入力されている場合には(S12;YES)、その健康保険組合と提携している健診施設を
図21に示すテーブルから特定し、特定した健診施設の健康保険組合員用の予約枠情報を補助記憶装置13から読み出し(S13)、選択画面を生成し、表示する(S14)。
【0111】
一方、ステップS12で、このシステムを使用する契約をしている健康保険組合を特定する情報が入力されていないと判別した場合には(S12;NO)、全て野健診施設から提供された予約枠情報を補助記憶装置13から読み出し(S15)、選択画面を生成し、表示する(S14)。
予約サーバ装置1は、予約画面に健康保険を特定する情報が入力されていると、入力された健康保険組合用の枠情報のみを読み出し、読み出した枠情報に基づいて、予約画面を作成し、クライアント装置5に提供する。
【0112】
以後の処理は、基本的に実施形態1,2と同様である。
【0113】
健診サーバ装置3は、健診DB4に記録されている予約情報及び健診結果の情報に基づいて、健康保険加入者のうち、当月健診受診者、健診受診済者、予約中者、未予約者の情報を周期的、随時、又は健保サーバ装置7からの要求に応じて、
図23に例示するようなレポートを作成して提供する。
さらに、例えば、月単位で、コース料金(健康保険組合負担分)×受診人数+オプション料金(健康保険組合負担分)×受診人数=請求額 といった計算等により請求額求め、
図24に示すように、請求書データを自動生成し、明細(受診者のリスト)と共に保険組合のサーバ装置7に提供するようにしてもよい。
【0114】
認証用のIDと健康保険証番号とを予め対応付けておき、認証情報の入力するだけで、健康保険関係の処理を併せて行うようにしてもよい。
【0115】
(実施形態4)
健診施設で使用される各種検査器具は、診療のためにも使用される。このため、実施形態1〜3にいては、健診のコースやオプションについて、予め、予約数の上限を設定し、医療行為に悪影響を与えないように設定している。このため、健診の予約が枠いっぱいで、予約を断っているにもかかわらず、医療用に確保された検査機器が使用されず、検査機器の使用効率が低くなってしまうことが起こりうる。このような事態に備え、医療のための検査機器の使用予約と健診による機器の使用予約とをダイナミックに調整して行うようにしてもよい。
【0116】
図25に示すように、ある健診コースAでn種の検査機器M1〜Mn(nは2以上の整数)を使用するとする。そして、検査装置M1〜Mnは、それぞれ、台数の差、検査に要する時間の差等から、使用可能人数が健診コースAの時間枠内で最大N1〜Nn人だとする。
【0117】
健診の場合、通常、各受診者に、検査機器M1〜Mnを1回ずつ使用する。従って、健診コースAの予約済数がJとすると、各検査機器Miの使用回数は共通にJとなる(iは1〜nの整数)。一方、医療用には、検査機器Miは、診療の必要に応じて個別に予約される。検査機器Miの診療用の予約数をLiとすると、各検査機器Miの残使用可能回数は、Ni−J−Liとなる。
【0118】
健診の場合、各受診者に、各検査機器を1回ずつ使用する必要があるので、健診で予約が可能なのは、検査機器Miの残使用可能回数Ni−J−Liのうち最も小さい数となる。
従って、健診サーバ装置3は、予約サーバ装置1に伝達する健診コースAの予約可能残数を「Ni−J−Liの最小値」とし、一方、医療端末6に提示する検査装置Miの予約可能残数を「Ni−J−Li」とする。
このようにすれば、健診系と医療系とで、動的に予約可能数を調整しながら、予約を受け付けることができる。
【0119】
なお、緊急時の診療用の緊急での使用を確保するため、例えば、健診の予約可能残数を「Ni−J−Liの最小値」−Ki(Kは補正値)とし、緊急用に医療用での検査機器MiのKi台の使用を確保するようにしてもよい。
また、例えば、検査機器Miを健診Aコース、健診Bコース...健診Pコースで共に使用する場合には、健診による検査機器Miの予約数JiをJi=JAi+JBi+...JPiとし、健診の予約可能残数を「Ni−Ji−Liの最小値」−Ki(Kは補正値)としてもよい。
【0120】
以上説明したように、実施の形態によれば、各種情報の照合を可能としつつ、且つ、健診/診療施設の各種情報が蓄積されたサーバ装置に対する外部からの不正なアクセスを防止できる。