【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の一実施例によれば、仮想(会議)出席システム(VMA)により、ユーザは、会議の出席者と入力を共有するが、これは必ずしも会議に直接参加する必要はない。例えばカンファレンス・システムは次のような技術を具備する。会議の参加者予定者は、ユーザが会議に参加できないような場合でも、VMAを指定(利用)できる。このVMAは、ユーザの代わりに会議に参加する。VMAに関連する例では、会議の一部の記録を取り、メモをとり、ユーザの動作事項に反応し、予め記録した提案を行う。必要によっては、ユーザは、カンファレンスにリアルタイムで参加できるように、通信を繋ぐこともできる。
【0005】
VMAの組織化と管理は次のように行われる。VMAの1人が喋り、ユーザにオンデマンドでの調整を許し、ユーザがキーワードあるいはキーフレーズを認識すると、それを用いて、補足的なアクティビティあるいはアクションを起動する。例えば会議でユーザの名前が呼ばれると、それがトリガーのベースとして使用される。このトリガーにより、VMAからの自動応答が可能となり、VMAがユーザと接触するようになる。
【0006】
本発明の他の実施例によれば、ユーザが会議を計画する。次にその会議には、対応するアジェンダとカンファレンスIDが記憶される。参加者が、会議の開催通知をEメールを介して受け取る。すると各参加者は、VMAが会議への割り当てあるいは自分自身のチームへの割り当て用に必要があるか否かを決定する。VMAを会議へ割り当てられる必要がない場合には、参加者は、VMAに関する特定の情報に、カンファレンス情報とアジェンダの詳細を、入力する。
【0007】
会議が開かれると、カンファレンス・システムは、データ記憶装置からアジェンダを取り出す。参加者と様々なVMAが会議に参加すると、カンファレンス・システムは、様々な参加者と議論に参加するVMAとを有するアジェンダの詳細を再生する。VMAは、ユーザ用の動作項目を記録し、ユーザをカンファレンス内に入れる。
【0008】
ユーザが会議に参加できない場合には、ユーザはVMAを予約する。このVMAがユーザのために会議に参加する。ユーザがVMA構築する毎に、VMAは、完全な議事録を記憶し、メモを執り、そのユーザ用の動作項目を採り、予め記録された提案を行い、ユーザをカンファレンスで調整させる。VMAの共通の責任の一部は、メモをとること、議事録を取ること、予め記録された提案を行うこと、オンデマンドでユーザのためにダイナミックな行動を取ったり、調整したりすること含む。
【0009】
VMAは、ユーザからの入力が必要な場合には、ユーザに接触する。この特徴は、ユーザの選択あるいはプリファレンスに応じて構築可能である。例えばVMAは、ユーザ用のコンタクト情報とユーザに関連するプレゼンス情報を決定する機能を具備し、ユーザ入力が必要な場合、ユーザに接触する最適な方法を決定するのを助ける。ユーザは、コンタクト・モードと受領したい情報の種類を特定する。例えばVMAは、ユーザに発呼し、会議の間ユーザになされる質問を再生し、例えばテキスト−スピーチの変換を実行し、テキストメッセージを、Eメール、SMS、IMを介して、ユーザに送る。その後、ユーザの応答は、他の会議出席者に再生される。この手順により、ユーザは、ユーザの入力が必要とされる場合のみカンファレンスに参加すればよい。VMAの一例により、VMAは、会議のモデレータとして行動し、ホストの出席が遅れている場合は会議を始める。例えば、VMAは、カンファレンスの開始時に会議のアジェンダを示し、ユーザが指定した方法で、会議を運営する。
【0010】
VMAの他の実施例によれば、ユーザは、タグの付いたアジェンダ用に予め記憶された入力を入れることができる。これにより、ユーザは、会議の間他の参加者と共有したい議題に参加が可能になる。会議の間、その議題が始まると、VMAは、活性化され、ユーザの入力を再生し、同時に他のVMAと協働する。その結果、全てのVMAは、自分の入力をタグの付いたアジェンダに入れることができる。
【0011】
本発明の利点は、ユーザが会議に参加できない時に、会議中にVMAを使用することにより、ユーザは会議に参加できる。更にユーザが会議に参加できない時は、他の参加者と情報を共有するために、オフラインの議論(例えばEメールを介して)も必要とされない。更にVMAは、ユーザに、リアルタイムでカンファレンスに参加できるフレキシビリティを与える。VMAは、会議のモデレーターとしても機能し、エキスパート・システムのようなインテグレートしたラーニング・システムを有し、ユーザの入力又は応答の解析をアシストし、VMAシステムを強化して、ユーザのための応答を得る。他の利点は、ユーザは、自分の音声で入力を記録するので、ユーザが、個人的に参加していない場合でも、実際に電話で会議に参加しているように、他の参加者には見える。これらの予め記録された入力は、メッセージが予め記録されたあるタイプの識別子を含み、VMAと協力して、それらが表示される。
【0012】
VMAの例を次に示す。
使用例
1. ホスト役のアリスが、次のような会議を企画する。
a. ITチームのレビュー
b. R&Dチームのレビュー
c. 生産ラインのロードマップ
d. 売り上げ目標の議論
2 .会議の計画中に、アリスは、時間制限でアジェンダをタグする。
出席者: ボブ(ITチーム)
チャーリー(R&Dチーム)
ダン(生産管理)
エリー(会計)
日付:2009年6月16日(金)
時間:午前10:00-12:00
アジェンダの詳細: 受入/拒否/VMA
a. ITチームのレビュー 10:00-10:30 受入/拒否/VMA
b. R&Dチームのレビュー 10:30-11:00 受入/拒否/VMA
c. 生産ラインのロードマップ 11:00-11:30 受入/拒否/VMA
d. 売り上げ目標の議論 11:30-12:00 受入/拒否/VMA
3. システムは、カンファレンスIDの付いた会議アジェンダを、中央データベースに記憶する。
4. アリスは、会議の開催通知を以下の全ての参加予定者に送る。
ボブ: ITチームの代表
チャーリー: R&Dチームの代表
ダン: 生産管理チーム
5. チャーリーは、会議には出席できないが、R&Dチームの進行状況と現在の状況に関する詳細事項を共有しようとしている。
6. チャーリーは、VMAで会議への招待を受け入れる。即ちチャーリーは、会議に出席するために、VMAを自分の代わりに指定する。
7. ウエブページを開いて、会議のためのVMAを構築する。
8. ウエブページは、会議に関する全ての詳細事項、例えば整理番号、主題、日にち、タグのついたアジェンダを含む。
9. チャーリーは、VMAを以下の必要な詳細事項で構築する。
9.1 VMAは、会議全部に参加する必要があるか、あるいは特定の議題についてだけ参加する必要があるか?
9.2 VMAは、会議全部を記録する必要があるか?
9.3 VMAは、会議からユーザ用の動作項目を取り出すか?
9.4 必要によっては、ユーザに会議にいかにパッチ(参加)させるか?
9.4.1IMを介して(VMAがテキストをタイプしてユーザにIMを介して送る)
9.4.2電話を介して、VMAはチャーリーに電話をかけて会議に繋げる
9.5 これによりVMA IDを生成する。このVMA IDはカンファレンスIDと議題のIDをチャーリーのためにマッピングする。
10. チャーリーは、電話を取り、VMAIDに入る。
10.1 システムは、チャーリーに対し、VMAIDに対応するタグのついたアジェンダの議題に対する情報を記録するよう促す。
10.2 チャーリーは、他の参加者と共有する詳細事項を記録する。
11. 会議の当日アリスは、ホストとして会議にログインする。
12. カンファレンス・システムは、データベースを呼び出し、カンファレンスに関する詳細事項、例えば会議のアジェンダ、VMAの詳細事項を取り出す。
13, カンファレンス・システムは、タグのついたアジェンダを呼び出す。
14, 10:30にアジェンダの議題の開始。即ちR&Dチームのレビューにおいて、チャーリーのVMAが活性化される。カンファレンス・システムは、アジェンダの議題を呼び出し、その後チャーリーによりVMA入力が予め記録される。
15. チャーリーの入力により、会議の議論がアジェンダの議題#2について進行する。
16. チャーリーのVMAは、所定のアジェンダの議題に関し会議の記録を継続する。
17. アリスがチャーリーへの質問をしようとする場合、アリスはチャーリーの名前と共に会議での質問点を読み上げる必要がある。
18. チャーリーのVMAは、アリスの質問をテキストに変換するか、それをチャーリーにIMを介して送る。
19. それ以外は、チャーリーのVMAが、チャーリーをカンファレンスに繋ぐ。
20. 会議の終了時点で、カンファレンス・システム(VMA)は、全ての情報をデータベースに戻す。
21, 後で、チャーリーは、VMAに集められた情報を取り出す。
【0013】
従って本発明の一実施例は、カンファレンス・サービスの向上であり、具体的にはカンファレンス会議環境において、会議への仮想出席システム(VMA)の使用方法である。
【0014】
本発明の更なる態様は、ユーザのためのVMAの使用である。本発明の更なる態様は、VMAが、情報を、テキスト、音声、マルチメディア等を介して、他の会議参加者に提供することである。本発明の更なる態様は、アジェンダを監視し、あるアジェンダアイテムが議題にあがった時に、VMAの参加を起動することである。本発明の一態様は、VMAが、カンファレンスの開始と運営に関するモデレータとして機能することである。本発明の更なる態様は、ユーザがVMAの特性を構築して、会議に参加することである。本発明の更なる態様は、様々なVMAを会議環境内で管理することである。本発明の更なる態様は、オンデマンドで、ユーザにパッチング(一時参加)することをVMAが開始することである。本発明の態様は、ユーザのプリファレンスとプレゼンス情報を管理して、ユーザ用の適切なコンタクト・モダリティを決定することである。