【実施例】
【0013】
本発明の目的と、特徴及び効果を十分に明確することができるように、以下に述べた具体実施例及び図面を参照しながら、本発明について次のように詳しく説明する。
【0014】
図1を参照する。
図1は本発明に係わる実施例のタッチパネルを示す俯瞰図である。
図1のように、タッチパネル10は、基材12と、第一導電層(二つの第一センシングユニット142、142’と、二つの第三センシングユニット144、144’と、二つの第五センシングユニット146,146’及び四つの第一リンクユニットユニット148、148’、1410、1410’を含む)と、二つの電極16、16’と、一つの第一絶縁透明層18と、一つの第二絶縁透明層20と、一つの第二導電層(二つの第二センシングユニット222、222’と、二つの第四センシングユニット224、224’と、二つの第六センシングユニット226,226’及び四つの第二リンクユニットユニット228、228’、2210、2210’を含む)及び一つの金属層24を含む。
【0015】
前記基材12はフレキシブル材料または非フレキシブル材料を使用して形成したものでもよい。前記基材12の構成材料としては、例えば、二酸化ケイ素(silicon dioxide)、ポリエチレン(polyethylene)、ポリプロピレン(polypropylene)、ポリ塩化ビニル(polyvinyl chloride)、ポリカーボネート(polycarbonate)、ポリメタクリレート(polymethacrylate)、ポリエチレンテレフタラート(polyethylene terephthalate)及びポリカーボネート系樹脂からなる群から選択した少なくとも1つが挙げられる。
【0016】
前記第一導電層は、前記基材12の上方に配置されている。前記第一導電層の構成材料は透明導電性材料である。前記透明導電性材料としては、例えば、ITO(indium tin oxide)、IGZO(indium zinc oxide)、CTO(cadmium tin oxide)、AZO(aluminum zinc oxide)、IZTO(indium zinc tin oxide)、酸化亜鉛(zinc oxide)、酸化カドミウム(cadmium oxide)、酸化ハフニウム(hafnium oxide)、IGZO(indium gallium zinc oxide)、IGZMO(indium gallium zinc magnesium oxide)、IGO(indium gallium oxide)、IGAO(indium gallium aluminum oxide)、銀ナノワイヤ(silver nanowire)、グラフェン(graphene)及び金属メッシュ(metal mesh)からなる群から選択した少なくとも1つが挙げられる。
【0017】
前記第一導線層は第一チャンネルCH1及び第二チャンネルCH2を有する。前記第一CH1は第一センシングユニット142と、第三センシングユニット144、第五センシングユニット146及び二つの第一リンクユニット148、1410を有する。前記第一センシングユニット142と前記第三センシングユニット144との間には、第一リンクユニット148を設置している。前記第三ユニット142と前記第五センシングユニット146との間には、前記第一リンクユニット148を設置している。前記第三センシングユニット142と前記第五センシングユニット146との間には、前記第一リンクユニット1410を配置している。前記第二チャンネルCH2は、別の第一センシングユニット142’、別の第三センシングユニット144’、別の第五センシングユニット146’及び別の二つの第一リンクユニット148’、1410’を有する。
【0018】
前記チャンネルCH1は、前記チャンネルCH2と同じ構成と配置を有する。ここでは、説明の便宜のため、単に前記第一チャンネルCH1のみに対して以下の通り説明するだけである。それは、前記第一チャンネルCH1に係わる説明は、前記第二チャンネルCH2に適用することができるためである。
【0019】
前記第一チャンネルCH1における三つの前記センシングユニット142、144、146の形状は、この実施例にはいずれも菱形であるが、別の実施例には三角形、四角形及び円形のうちの少なくともいずれかでもよい。注意すべきな点は、前記センシングユニット142、144、146の数は、三つである以外に、数の削減で一つ、二つにしてもよく、または数の増加で、他の複数個にしてもよいことである。
【0020】
前記第一チャンネルCH1における前記第一センシングユニット142、前記第三センシングユニット144、前記第五センシングユニット146及び二つの前記第一リンクユニット148、1410は第一軸方向に配列されている。本実施例では、X軸方向を前記第一軸方向とする。
【0021】
前記第一センシングユニット142は第一領域と第二領域を区切る。本実施例では、前記第一センシングユニット142において、前記菱形の左半部の一部を前記第一領域とし、前記菱形の右半部を前記第二領域として設定する。本実施例では、形状が台形である前記第一領域、形状が三角形である前記第二領域を例として説明している。その他の実施例では、前記第一領域の形状と前記第二領域の形状は当該説明に述べた形状に制限されない。
【0022】
前記電極16は前記第一領域の前記第一センシングユニット142の上方に配置されている。
【0023】
前記第一絶縁透明層18は、前記第二領域の前記第一センシングユニット142の上方と、前記第三センシングユニット144の上方と、前記第五センシングユニット146の上方と前記電極16の上方の一部に配置されている。前記第一絶縁透明層18はポジ型フォトレジストとネガ型フォトレジストのうちの少なくとも一つである。
【0024】
前記第二絶縁透明層20は前記第一絶縁透明層18の上方に配置されている。前記第二絶縁透明層20はポジ型フォトレジストとネガ型フォトレジストのうちの少なくとも一つである。
【0025】
前記第二導電層は前記第二絶縁透明層20の上方に配置されている。前記第一導電層14に用いられる材料は前記第二導電層に適用される。
【0026】
前記第二導電層は、第三チャンネルCH3と第四チャンネルCH4を含む。前記第三チャンネルCH3は前記第二センシングユニット222、前記第四センシングユニット224、前記第六センシングユニット226及び二つのリンクユニットユニット228、2210を有する。前記第二センシングユニット222及び前記第四センシングユニット224との間には前記第二リンクユニット228が設置されている。前記第四センシングユニット224と前記第六センシングユニット226との間には、前記第二リンクユニット2210が設置されている。前記第四チャンネルCH4は別の第二センシングユニット222’と、別の第四センシングユニット224’と、別の第六センシングユニット226’及び別の二つの第二リンクユニット228’、2210’を有する。
【0027】
前記第三チャンネルCH3と前記第四チャンネルCH4は同様に配置されているここでは、説明の便宜のため、単に前記第三チャンネルCH3のみに対して説明するだけである。それは、前記第三チャンネルCH3に係わる説明は、前記第四チャンネルCH4に適用することができるためである。
【0028】
前記第三チャンネルCH3における三つの前記センシングユニット222、224,226の形状は、この実施例ではいずれも菱形である。その他の実施例には、該形状は三角形、四角形または円形のうちの少なくともいずれかとされることができる。本実施例では、前記センシングユニットの数量が三つであるのを例として説明する。
【0029】
前記第二センシングユニット222、前記第四センシングユニット224、前記第六センシングユニット226及び二つの第二リンクユニット228、2210は、第二軸方向に配列されている。本実施例は、Y軸方向を前記第二軸方向とされている。
【0030】
前記金属層24は、第一伝送線を形成するように、前記電極16の上方と、前記基材12の少なくとも一部の上方に配置されている。前記金属層24は、第二伝送線を形成するように、前記基材12と前記第二センシングユニット222の上方の少なくとも一部に配置されている。
【0031】
図2を参照する。
図2は
図1のタッチパネルを示す立体図である。
【0032】
図3a〜3kを参照する。それらは、本発明の
図1のタッチパネルの製造方法を示す図である。
図3a〜3jは本発明の
図1のタッチパネル10のA−A’の断面図を例として示す図面である。
図3kは、本発明のタッチパネル10のB−B’の断面図である。
【0033】
図3aは、第一導電層14が基材12の上方に配置されていることを示している。本実施例では、銀ナノワイヤ材で形成した前記第一導電層14を例として例示した。
【0034】
図3bは電極16が前記第一導電層14に配置されていることを示している。前記電極16はスクリーン印刷などの技術により前記導電層14の上方に配置されるものである。前記電極16の構成材は、現象剤により現象されていなく、且つエッチング液によりエッチングされていないものである。
【0035】
図3cでは、第一絶縁透明層18が前記電極16の上方と前記第一導電層14の上方に配置されていることを示している。本実施例では、前記第一絶縁透明層18はネガ型フォトレジスト材料であることを例として例示している。前記ネガ型フォトレジスト材料の特性は、例えば、前記ネガ型フォトレジスト材料を紫外線に照射したら、照射されていない部分は現象剤により除去されることができることにある。
【0036】
図3dは前記絶縁透明層18の上方と前記第一導電層14の上方に、第一パターン30を持つ第一フォトマスク32を用いて露光を行うことを示している。A−A’断面図では、第一フォトマスク32は第一センシングパターン302と、第三センシングパターン304と、第五センシングパターン306及び二つの第一リンクパターン308、3010を有する。前記パターン302、304、306、308,3010は前記第一軸方向に配列されている。光線LBを前記第一フォトマスク32の上方から照射させること(即ち露光工程)により、前記第一絶縁透明層18及び前記第一導電層14には前記第一パターン群30が形成される。
【0037】
図3eは、前記第一絶縁透明層18と前記第一導電層14を現象することにより前記第一絶縁透明層18に前記電極16を露出させるともに、前記第一導電層14に前記第一センシングユニット142と、前記第三センシングユニット144と、前記第五センシングユニット146及び前記第一リンクユニット148,148’を形成することを示している。
【0038】
本実施例では、前記第一導電層14の構成材は銀ナノワイヤである。前記銀ナノワイヤを前記現象工程にてエッチングすることにより、前記第一センシングユニット142と、前記第三センシングユニット144と、前記第五センシングユニット146及び二つの第一リンクユニット148、148’が形成された。特に注意すべきな点は、前記第一絶縁透明層18における現象されていない部分は従来のストリッピング工程(stripping)を行わないで、そのまま残されていることである。
【0039】
図3fは、第二絶縁透明層20が前記電極16の上方と、前記第一センシングユニット142の上方と、前記第一絶縁透明層18の上方に配置されていることを示している。本実施例では、前記第二絶縁透明層18はネガ型フォトレジスト材料であることを例として説明する。
【0040】
図3gは、第二導電層22が前記第二絶縁透明層20の上方に配置されていることを示している。本実施例では、前記第二導電層22は銀ナノワイヤである。
【0041】
図3hでは、前記第二導電層22の上方に対して、第二パターン群34を有する第二フォトマスク36を用いて露光を行うことを示している。A-A’断面図において、前記第二フォトマスク36は第二センシングユニット342と別の第二センシングユニット342’及び二つの第二リンクパターン344、344’を有する。
【0042】
図3iは、前記第二導電層22には現象工程により二つの前記第二センシングユニット222、222’及び二つの第二リンクユニット228、228’が形成したことを示している。
【0043】
図3jは、前記電極16と前記基材12には、金属層24を前記第一伝送線を形成するように配置したと共に、前記第二センシングユニット222の少なくとも一部と、前記基材12に金属層24を第二伝送線を形成するように配置したことを示している。
【0044】
図4を参照する。
図4は本発明実施例のタッチパネルの製造方法のフローチャートを示す図である。
図4のように、前記タッチパネルの製造方法は工程S41から開始し、先ずは基材の上方に第一導電層を配置する。
【0045】
工程S42は、前記第一導電層に電極を配置するステップである。
【0046】
工程S43は、前記電極の上方と前記第一導電層の上方にそれぞれ第一絶縁透明層を配置するステップである。
【0047】
工程S44は、前記第一絶縁透明層の上方と前記第一導電層の上方に対して、第一パターン群を有する第一フォトマスクを用いて露光を行うことにより、前記第一絶縁透明層及び前記第一導電層に前記第一パターン群を形成するステップである。
【0048】
工程S45は、前記第一絶縁透明層と前記第一導電層に対して現象とエッチングを行うことにより、前記第一絶縁透明層に前記電極を露出させるともに、前記第一導電層に第一センシングユニットと、第三センシングユニット及び第一リンクユニットを形成するステップである。特に注意すべきな点は、前記第一導電層の現象されない部分は、従来のストリッピング工程(stripping)を行わないで、そのまま残されているステップである。
【0049】
工程S46は、前記電極の上方と、前記第一センシングユニットの上方及び前記第一絶縁透明層の上方にそれぞれ第二絶縁透明層を配置するステップである。
【0050】
工程S47は、前記第二絶縁透明層の上方に第二導電層を配置するステップである。前記第二導電層は第二センシングユニットと、第四センシングユニット及び第二リンクユニットを有する。前記第一導電層に前記第一センシングユニットと、前記第三センシングユニット及び前記第一リンクユニットを形成する工程S43〜S45の方法は、前記第二導電層にも適用される。
【0051】
例えば、前記第二導電層の上方に、第二パターン群を持つ第二フォトマスクを使用して露光を行うことにより、前記第二導電層に第二パターン群を形成することが挙げられる。前記第二パターン群は第二センシングパターンと、第四センシングパターン及び第二リンクパターンを有する。前記第二センシングパターンと、前記第四センシングパターン及び第二リンクパターンは前記第二軸方向に配列されている。異なる材質の前記第二絶縁透明層によれば、前記第二絶縁透明層に対して、二つの異なる工程で前記第二導電層にそれぞれ第二センシングユニットと、前記第四センシングユニット及び第二リンクユニットを形成することができる。
【0052】
工程S48は、第一伝送線を形成するように、前記電極と前記基材に金属層を配置すると共に、第二伝送線を形成するように、前記第二センシングユニットの少なくとも一部及び前記基材に金属層を配置するステップである。