【文献】
中塚 智子, 板東 宏和, 加藤 直樹, 中川 正樹,‘マルチモーダルでモードレスな同時入力可能なユーザインタフェースの一例’,第63回(平成13年後期)全国大会講演論文集(4),情報処理学会,2001年 9月26日,29頁-30頁
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第2の端末装置の表示画面において前記第1のユーザのキャラクタに対応づけて表示された入力情報の画像の大きさを時間の経過とともに変化させるステップを更に具備することを特徴とする請求項2記載の画像配信方法。
前記第2の端末装置の表示画面において前記第1のユーザのキャラクタに対応づけて表示される入力情報の画像を所定の時間の経過後に消去するステップを更に具備することを特徴とする請求項2記載の画像配信方法。
前記画像配信サーバ装置は、前記第1のユーザとチャットを行っている第2のユーザを識別するためのユーザIDを含む管理情報を格納するチャット管理データベースを有し、
前記第2のステップにおいて、前記第1のユーザによって入力された入力情報が受信された場合、前記チャット管理データベースに格納されている管理情報に含まれるユーザIDによって識別される当該第1のユーザとチャットを行っている第2のユーザによって利用される第2の端末装置の表示画面において当該入力情報の画像を表示する
ことを特徴とする請求項2〜5のいずれか1項に記載の画像配信方法。
第1のユーザのキャラクタ及び第2のユーザのキャラクタが配置された仮想空間においてチャットを行う当該第1のユーザ及び当該第2のユーザの各々によって利用される第1の端末装置及び第2の端末装置と、当該第1の端末装置及び当該第2の端末装置と接続される画像配信サーバ装置とを備えるチャットシステムにおいて、
前記第1の端末装置は、
前記仮想空間が表示された前記第1の端末装置の表示画面に対して当該仮想空間を背景として、前記キャラクタの様子を確認できる状態で前記第1のユーザによって入力された情報を含む、前記表示画面全体の入力情報を取得する画像取得手段と、
前記入力情報を前記画像配信サーバ装置に送信する画像送信手段と
を含み、
前記画像配信サーバ装置は、前記入力情報を、前記第1のユーザのメッセージとして前記第2の端末装置に配信する画像配信手段を含み、
前記第2の端末装置は、前記配信された入力情報を、前記仮想空間が背景として表示されていた前記第2の端末装置の表示画面において当該入力情報の画像を当該第1のユーザのキャラクタに対応づけて表示する画像表示手段を含む
ことを特徴とするチャットシステム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記したように、各ユーザのキャラクタを介したチャットは、キーボード等を用いて入力された文字で行われるのが一般的である。
しかしながら、キーボード等を用いて入力された文字のみでは、他のユーザに対して伝えられる情報が限られており、より自由な形態でチャットを行えることが好ましい。
【0006】
そこで、本発明の目的は、ユーザによる入力情報を用いてチャットを行うことを可能とする画像配信方法、画像配信サーバ装置及びチャットシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決する画像配信方法によれば、ユーザのキャラクタが配置された仮想空間において、前記ユーザが用いる端末装置と接続される画像配信サーバ装置が実行する画像配信方法であって、
前記画像配信サーバ装置が、前記端末装置の表示画面に、前記ユーザのキャラクタが配置された仮想空間を表示し、前記仮想空間が表示された端末装置の表示画面に対して当該仮想空間を背景とし
て、前記キャラクタの様子を確認できる状態で入力された情報を含む、前記表示画面全体の入力情報を前記端末装置から受信する第1のステップと、前記入力情報を前記ユーザのメッセージとして、前記仮想空間が
背景として表示されていた表示画面において前記ユーザのキャラクタに対応づけて表示する第2のステップとを具備する。
【0008】
上記画像配信方法において、前記画像配信サーバ装置には、第1のユーザ及び第2のユーザの各々によって利用される第1の端末装置及び第2の端末装置が接続され、前記第1のステップにおいて、前記第1の端末装置から、前記第1のユーザによって入力された入力情報を受信し、前記第2のステップにおいて、前記第1のユーザのメッセージとして前記第2の端末装置に送信することによって、前記仮想空間が表示された前記第2の端末装置の表示画面において当該入力情報を当該第1のユーザのキャラクタに対応づけて表示する。
【0009】
上記画像配信方法において、前記画像配信サーバの管理者の操作に応じて、前記受信された入力情報を入力した第1のユーザを特定するステップと、前記特定された第1のユーザのアカウントを停止するステップとを更に具備する。
【0010】
上記画像配信方法において、前記第2の端末装置の表示画面において前記第1のユーザのキャラクタに対応づけて表示された入力情報の画像の大きさを時間の経過とともに変化させるステップを更に具備する。
【0011】
上記画像配信方法において、前記第2の端末装置の表示画面において前記第1のユーザのキャラクタに対応づけて表示される入力情報の画像を所定の時間の経過後に消去するステップを更に具備する。
【0012】
上記画像配信方法において、前記画像配信サーバ装置は、前記第1のユーザとチャットを行っている第2のユーザを識別するためのユーザIDを含む管理情報を格納するチャット管理データベースを有し、前記第2のステップにおいて、前記第1のユーザによって入力された入力情報が受信された場合、前記チャット管理データベースに格納されている管理情報に含まれるユーザIDによって識別される当該第1のユーザとチャットを行っている第2のユーザによって利用される第2の端末装置の表示画面において当該入力情報の画像を表示する。
【0013】
上記課題を解決する画像配信サーバ装置によれば、ユーザのキャラクタが配置された仮想空間において、
前記ユーザが用いる端末装置と接続される。そして、画像配信サーバ装置は、
前記端末装置の表示画面に、前記ユーザのキャラクタが配置された仮想空間を表示し、前記仮想空間が表示された端末装置の表示画面に対して当該仮想空間を背景とし
て、前記キャラクタの様子を確認できる状態で入力された情報を含む、前記表示画面全体の入力情報を前記端末装置から受信する第1の手段と、前記入力情報を前記ユーザのメッセージとして、前記仮想空間が
背景として表示されていた表示画面において前記ユーザのキャラクタに対応づけて表示する第2の手段とを具備する。
【0014】
上記課題を解決するチャットシステムによれば、第1のユーザのキャラクタ及び第2のユーザのキャラクタが配置された仮想空間においてチャットを行う当該第1のユーザ及び当該第2のユーザの各々によって利用される第1の端末装置及び第2の端末装置と、当該第1の端末装置及び当該第2の端末装置と接続される画像配信サーバ装置とを備える。そして、チャットシステムにおいて、前記第1の端末装置は、前記仮想空間が表示された前記第1の端末装置の表示画面に対して当該仮想空間を背景とし
て、前記キャラクタの様子を確認できる状態で前記第1のユーザによって入力された情報を含む、前記表示画面全体の入力情報を取得する画像取得手段と、前記入力情報を前記画像配信サーバ装置に送信する画像送信手段とを含み、前記画像配信サーバ装置は、前記入力情報を、前記第1のユーザのメッセージとして前記第2の端末装置に配信する画像配信手段を含み、前記第2の端末装置は、前記配信された入力情報を、前記仮想空間が
背景として表示されていた前記第2の端末装置の表示画面において当該入力情報の画像を当該第1のユーザのキャラクタに対応づけて表示する画像表示手段を含む。
【発明の効果】
【0015】
本発明は、ユーザによる入力情報を用いてチャットを行うことを可能とする。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係るチャットシステムの構成を示す。
図1に示すように、本実施形態に係るチャットシステムは、画像配信装置10、ゲーム制御装置20(あわせて画像配信サーバ装置)及び複数のユーザによって利用される複数の端末装置を備える。
【0018】
画像配信装置10及びゲーム制御装置20は、例えば複数の端末装置とネットワークを介して接続されている。また、複数の端末装置には、端末装置(第1の端末装置)31及び端末装置(第2の端末装置)32が含まれる。端末装置31は、例えばユーザAによって利用されるものとする。一方、端末装置32は、例えばユーザBによって利用されるものとする。本実施形態において、端末装置31及び端末装置32(を含む複数の端末装置)は、例えばタッチパネルを備えたスマートフォンであるものとする。なお、
図1においては、端末装置31及び端末装置32以外の端末装置については省略されている。
【0019】
本実施形態において、
図1に示す画像配信装置10、ゲーム制御装置20、端末装置31及び端末装置32は、それぞれ装置の各機能を実現するためのハードウェア構成、またはハードウェアとソフトウェアとの組み合わせ構成として実現されている。ソフトウェアは、予め記憶媒体またはネットワークからインストールされ、各装置にその機能を実現させるためのプログラムからなる。
【0020】
図1に示すチャットシステムは、例えば端末装置31を利用するユーザA及び端末装置32を利用するユーザB(を含む複数のユーザ)間のチャットを実現する機能を有する。具体的には、
図1に示すチャットシステムにおいては、例えばユーザA及びユーザBのキャラクタ(アバター)が配置された仮想空間(以下、チャットルームと表記)を介してチャットが行われる。つまり、端末装置31及び端末装置32にはユーザA及びユーザBのキャラクタが配置されたチャットルームが表示され、当該ユーザA及びユーザBは、当該端末装置31及び端末装置32の表示画面上においてチャットを行うことができる。
【0021】
次に、
図2及び
図3を参照して、本実施形態に係るチャットシステムが備える画像配信装置10及びゲーム制御装置20について詳細に説明する。
図2は、
図1に示す画像配信装置10の主として機能構成を示すブロック図である。画像配信装置10は、画像受信部11、ハッシュ値生成部12、画像格納部13、ハッシュ値受信部14、画像取得部15及び画像配信部16を含む。
【0022】
ここで、例えば端末装置31を利用するユーザAは、端末装置32を利用するユーザBとのチャット中において、ユーザAのキャラクタ及びユーザBのキャラクタが配置されたチャットルームが表示されている当該端末装置31の表示画面に対して当該ユーザBに対するユーザAのメッセージ(ユーザAのキャラクタのコメント)を作成することができる。この場合、ユーザAは、端末装置31のタッチパネルを用いて当該端末装置31の表示画面上に手書きでメッセージを作成することができる。なお、端末装置31の表示画面上にユーザAの手書きによって作成されるメッセージには、例えば文字、図形、記号及び絵画等が含まれる。
【0023】
このように端末装置31の表示画面上でメッセージが作成された場合、画像受信部11は、当該端末装置31の表示画面に対してユーザAによって手書き入力された軌跡(つまり、メッセージ)を含む画像(以下、手書き入力画像と表記)を、当該端末装置31から受信する。
【0024】
ハッシュ値生成部12は、画像受信部11によって受信された手書き入力画像に固有の識別情報を生成する。具体的には、ハッシュ値生成部12は、予め用意されているハッシュ関数に基づいて、手書き入力画像のハッシュ値を生成する。
【0025】
なお、ハッシュ値生成部12によって生成された手書き入力画像のハッシュ値は、当該手書き入力画像を送信した端末装置31に対して送信される。また、ハッシュ値生成部12によって生成されたハッシュ値は、後述するようにゲーム制御装置20を介して、当該端末装置31を利用するユーザAとチャットを行っているユーザBが利用する端末装置32に対して送信される。
【0026】
画像格納部13には、画像受信部11によって受信された手書き入力画像及びハッシュ値生成部12によって生成されたハッシュ値が対応づけて格納される。
ハッシュ値受信部14は、手書き入力画像の送信元である端末装置31を利用するユーザAとチャットを行っているユーザBによって利用される端末装置32からハッシュ値を受信する。
【0027】
画像取得部15は、ハッシュ値受信部14によって受信されたハッシュ値に対応づけて画像格納部13に格納されている手書き入力画像を取得する。
画像配信部16は、取得された手書き入力画像を、ハッシュ値受信部14によって受信されたハッシュ値の送信元である端末装置32に送信する。これにより、画像配信部16は、手書き入力画像をユーザAのメッセージとして、端末装置32に表示されているチャットルーム(ユーザAのキャラクタ及びユーザBのキャラクタが配置されたチャットルーム)に配置されているユーザAのキャラクタに対応づけて表示する。
【0028】
これにより、画像配信装置10は、ユーザAが端末装置31の表示画面上に手書きで作成したメッセージ(手書き入力画像)を、当該ユーザAとチャットを行っているユーザBによって利用される端末装置32に配信し、表示することができる。なお、後述するように、ユーザAによって端末装置31の表示画面上に手書きで作成されたメッセージ(手書き入力画像)は、当該ユーザAのメッセージとして、当該ユーザAによって利用される端末装置31においても同様に表示される。
【0029】
図3は、
図1に示すゲーム制御装置20の主として機能構成を示すブロック図である。ゲーム制御装置20は、上記したユーザAのキャラクタ及びユーザBのキャラクタが配置されたチャットルームを端末装置31及び端末装置32に表示して当該ユーザA及びユーザB間でチャットを行う機能(チャット機能)を備えるネットワークゲームを提供する。
【0030】
ゲーム制御装置20は、ハッシュ値受信部21、チャット管理DB(データベース)22、配信先特定部23及びハッシュ値送信部24を含む。
ハッシュ値受信部21は、ユーザAが端末装置31の表示画面上に手書きで作成したメッセージ(手書き入力画像)のハッシュ値及び当該端末装置31を利用するユーザAを識別するためのユーザ識別情報(以下、ユーザIDと表記)を、当該端末装置31から受信する。
【0031】
チャット管理DB22には、チャットシステムにおけるチャットルームに参加しているユーザ(つまり、チャットを行っているユーザ)を管理するための管理情報が格納される。チャット管理DB22に格納されている管理情報には、チャットルーム毎に、当該チャットルームに参加しているユーザを識別するためのユーザIDが対応づけて含まれる。具体的には、上記したようにユーザA及びユーザBがチャットを行っている場合には、管理情報には、ユーザAを識別するためのユーザID及びユーザBを識別するためのユーザIDが対応づけて含まれている。
【0032】
配信先特定部23は、ハッシュ値受信部21によって受信されたユーザID及びチャット管理DB22に格納されている管理情報に基づいて、当該ハッシュ値受信部21によって受信されたハッシュ値(手書き入力画像のハッシュ値)の配信先を特定する。この場合、配信先特定部23は、ハッシュ値受信部21によって受信されたユーザIDに対応づけてチャット管理DB22に格納されている管理情報に含まれるユーザIDによって識別されるユーザ(つまり、ハッシュ値受信部21によって受信されたユーザIDによって識別されるユーザAとチャットを行っているユーザB)を配信先として特定する。
ハッシュ値送信部24は、ハッシュ値受信部21によって受信されたハッシュ値を、配信先として特定されたユーザBによって利用される端末装置32に送信する。
【0033】
図3においては、チャット機能に関連するものについて主に説明したが、ゲーム制御装置20は、例えば複数のユーザの各々のキャラクタやチャットルームの編集等を含む各種ネットワークゲーム全般に対する制御を行う機能も有しているものとする。
【0034】
以下、本実施形態に係るチャットシステムの動作について説明する。まず、
図4を参照して、本実施形態に係るチャットシステムの動作の概要について説明する。
図4に示すように、端末装置31を利用するユーザAは、端末装置32を利用するユーザBとのチャット中において、当該端末装置31の表示画面に対して当該ユーザBに対するメッセージ(ここでは、「Hello!」)を手書きで入力することができる。
【0035】
この場合、ユーザAによって手書き入力された「Hello!」を含む手書き入力画像は、画像配信装置10(及びゲーム制御装置20)を介してユーザBが利用する端末装置32に配信される。
【0036】
ここで、ユーザBが利用する端末装置32の表示画面上においては、ユーザAのキャラクタ100及びユーザBのキャラクタ200(が配置されたチャットルーム)が表示されている。
【0037】
上記したように、ユーザAによって手書き入力された「Hello!」を含む手書き入力画像が配信されると、端末装置32の表示画面上では、当該手書き入力画像(つまり、「Hello!」)がユーザAのキャラクタ100に対応づけて表示される。
【0038】
本実施形態に係るチャットシステムによれば、このようにユーザによる手書きでのチャットを行うことが可能となる。
次に、
図5のシーケンスチャートを参照して、本実施形態に係るチャットシステムの処理手順について説明する。
【0039】
ここでは、端末装置31を利用するユーザA及び端末装置32を利用するユーザB間でチャットが行われているものとして説明する。つまり、端末装置31及び端末装置32においてはユーザA及びユーザBの各々のキャラクタが配置されたチャットルームが表示され、当該ユーザA及びユーザB間でチャットを行うことが可能な環境が構築されているものとする。
【0040】
ここで、端末装置31を利用するユーザAがユーザBに対してメッセージ(ユーザAのキャラクタのコメント)を作成する場合を想定する。
この場合、ユーザAは、端末装置31のタッチパネルを用いて、チャットルームが表示された端末装置31の表示画面上に手書きでメッセージを作成する。
【0041】
このように端末装置31の表示画面上で手書きのメッセージが作成された場合、当該端末装置31は、当該手書きのメッセージを含む手書き入力画像を取得する(ステップS1)。
【0042】
端末装置31は、取得された手書き入力画像を、画像配信装置10に対して送信する(ステップS2)。換言すれば、端末装置31は、取得された手書き入力画像を画像配信装置10に対してアップロードする。
【0043】
次に、画像配信装置10に含まれる画像受信部11は、端末装置31によって送信された手書き入力画像を受信する。ハッシュ値生成部12は、画像受信部11によって受信された手書き入力画像のハッシュ値を生成する(ステップS3)。なお、手書き入力画像のハッシュ値は、例えばハッシュ値生成部12において予め用意されているハッシュ関数等に基づいて生成される。
【0044】
ハッシュ値生成部12によって生成されたハッシュ値は、端末装置31に対して送信される(ステップS4)。また、ハッシュ値生成部12によって生成されたハッシュ値は、画像受信部11によって受信された手書き入力画像に対応づけて画像格納部13に格納される。
【0045】
端末装置31は、画像配信装置10によって送信されたハッシュ値(手書き入力画像のハッシュ値)を受信し、当該端末装置31を利用するユーザAを識別するためのユーザIDとともに当該受信されたハッシュ値をゲーム制御装置20に対して送信する(ステップS5)。なお、ユーザIDは、端末装置31内部に予め保持されているものとする。
ゲーム制御装置20に含まれるハッシュ値受信部21は、端末装置31によって送信されたハッシュ値及びユーザIDを受信する。
【0046】
配信先特定部23は、ハッシュ値受信部21によって受信されたユーザID及びチャット管理DB22に格納されている管理情報に基づいて、当該ユーザIDによって識別されるユーザAとチャットを行っているユーザ(ここでは、ユーザB)を手書き入力画像の配信先として特定する(ステップS6)。なお、チャット管理DB22に格納されている管理情報は、チャットルーム毎に、当該チャットルームに参加している複数のユーザを識別するためのユーザIDの各々を対応づけて含む情報である。これにより、配信先特定部23は、ハッシュ値受信部21によって受信されたユーザIDに対応づけて管理情報に含まれているユーザIDによって識別されるユーザを配信先として特定することができる。
【0047】
次に、ハッシュ値送信部24は、ハッシュ値受信部21によって受信されたハッシュ値を、配信先として特定されたユーザBによって利用される端末装置32に対して送信する(ステップS7)。なお、ハッシュ値を端末装置32に対して送信するために必要な各種情報は、例えばチャット管理DB22等に予め格納されているものとする。
【0048】
ここで、端末装置31は、画像配信装置10から受信したハッシュ値を、画像配信装置10に対して送信する(ステップS8)。これにより、端末装置31は、手書き入力画像を画像配信装置10に対して要求する。
【0049】
画像配信装置10に含まれるハッシュ値受信部14は、端末装置31によって送信されたハッシュ値を受信する。画像取得部15は、受信されたハッシュ値に対応づけて画像格納部13に格納されている手書き入力画像を取得する(ステップS9)。
【0050】
画像配信部16は、画像取得部15によって取得された手書き入力画像を端末装置31に送信する(ステップS10)。
端末装置31は、画像配信装置10(に含まれる画像配信部16)によって送信された手書き入力画像を受信する。端末装置31の表示画面上では、当該端末装置31によって受信された手書き入力画像がユーザAのキャラクタに対応づけて表示される(ステップS11)。
【0051】
なお、ここでは端末装置31がハッシュ値を画像配信装置10に対して送信することによって、当該ハッシュ値に対応づけられている手書き入力画像が端末装置31において受信され、その後、当該手書き入力画像が端末装置31において表示されるものとして説明したが、例えば上記したステップS2において手書き入力画像を画像配信装置10に送信した後に当該手書き入力画像が端末装置31において表示されるような構成であっても構わない。
【0052】
一方、端末装置32は、上記したステップS7においてゲーム制御装置20によって送信されたハッシュ値を受信する。端末装置32は、受信されたハッシュ値を、画像配信装置10に対して送信する(ステップS12)。これにより、端末装置32は、手書き入力画像を画像配信装置10に対して要求する。
【0053】
画像配信装置10に含まれるハッシュ値受信部14は、端末装置32によって送信されたハッシュ値を受信する。画像取得部15は、受信されたハッシュ値に対応づけて画像格納部13に格納されている手書き入力画像を取得する(ステップS13)。
画像配信部16は、画像取得部15によって取得された手書き入力画像を端末装置32に送信する(ステップS14)。
【0054】
端末装置32は、画像配信装置10(に含まれる画像配信部16)によって送信された手書き入力画像を受信する。このような処理が実行されることによって、端末装置32は、手書き入力画像を画像配信装置10からダウンロードすることができる。
この場合、端末装置32の表示画面上では、当該端末装置32によって受信された手書き入力画像がユーザAのキャラクタに対応づけて表示される(ステップS15)。
【0055】
本実施形態においては、上記したように手書き入力画像が一旦画像配信装置10にアップロードされ、端末装置31及び端末装置32の各々が画像配信装置10から当該手書き入力画像を取得する構成により、例えば手書き入力画像が一斉に複数のユーザ(によって利用される端末装置)に配信される場合と比較して、処理を分散することが可能となる。
【0056】
なお、ここではユーザAによって手書きでメッセージが作成される場合について説明したが、ユーザBによって手書きでメッセージが作成される場合であっても同様の処理が実行される。具体的には、ユーザBによって手書きでメッセージが作成される場合、ユーザBによって利用される端末装置32において上記した
図5に示す端末装置31の処理が実行され、ユーザAによって利用される端末装置31において当該
図5に示す端末装置32の処理が実行されればよい。
【0057】
このような処理が繰り返されることにより、ユーザA及びユーザB間でメッセージ(手書き入力画像)がやり取りされ、当該メッセージがユーザA及びユーザBのキャラクタに対応づけて表示されるため、ユーザA及びユーザBによる手書きでのチャットを行うことが可能となる。
【0058】
また、
図5に示す処理が実行されることによって画像配信装置10に含まれる画像格納部13内に蓄積された手書き入力画像に対してチャットシステムの管理者等による監査が行われても構わない。これによれば、例えば個人情報等を含むメッセージのような適切でないメッセージを作成するユーザを特定しておくことが可能となる。このようなユーザを特定しておくことで、当該ユーザのメッセージ等を監視し、必要に応じてアカウントの停止等の措置をとることができる。
【0059】
ここで、
図6を参照して、ユーザBとチャットを行っているユーザAによって利用される端末装置31の表示画面について具体的に説明する。
まず、
図6に示す表示画面311は、例えばユーザAのキャラクタ100及びユーザBのキャラクタ200が配置されたチャットルーム(仮想空間)が表示された際の端末装置31の表示画面の一例を示す。ここでは、ユーザAのキャラクタ100及びユーザBのキャラクタ200は同一のものが表示されているが、当該ユーザAのキャラクタ100及びユーザBのキャラクタ200は、当該ユーザA及びユーザBによって作成されたものであり、異なるキャラクタであっても構わない。
【0060】
なお、この端末装置31の表示画面311において、当該端末装置31を利用するユーザAは、例えば端末装置31のタッチパネルを介してユーザAのキャラクタ100等を移動させるような操作を行うことができる。
ここで、端末装置31の表示画面311には、入力開始ボタン311a及び戻るボタン311b等が設けられている。
【0061】
端末装置31の表示画面311上で入力開始ボタン311aが指定されると、当該表示画面311上において手書きでメッセージを作成することができる表示画面(モード)に移行する。一方、端末装置31の表示画面311上で戻るボタン311bが指定されると、表示画面311が当該表示画面311の前に表示されていた画面に遷移する。
【0062】
上記したように端末装置31の表示画面311上で入力開始ボタン311aが指定されると、端末装置31の表示画面311は、
図6に示す表示画面312に遷移する。この端末装置31の表示画面312では、
図6に示すように、表示画面312上でユーザAが手書きでメッセージ(ここでは、「Hello!」)を作成することができる。なお、ユーザAが手書きでメッセージを作成する場合であっても、端末装置31の表示画面312では、ユーザAのキャラクタ100及びユーザBのキャラクタ200(が配置されているチャットルーム)等の様子を確認できるようになっている。
【0063】
この端末装置31の表示画面312には、色選択ボタン312a、修正ボタン312b、消去ボタン312c、キャンセルボタン312d及び送信ボタン312eが設けられている。
【0064】
色選択ボタン312aによれば、ユーザAによって手書きで作成されるメッセージの色を選択することができる。
修正ボタン312bによれば、ユーザAによって手書きで作成されたメッセージの一部を修正することができる。具体的には、端末装置31の表示画面312上で修正ボタン312bを選択した後に、表示画面312上に作成されたメッセージの一部の領域を指定することで、当該指定された領域内のメッセージを削除することができる。
【0065】
消去ボタン312cによれば、ユーザAによって手書きで作成されたメッセージの全てを消去することができる。
キャンセルボタン312dによれば、メッセージの作成をキャンセルし、上記した表示画面311に戻ることができる。
送信ボタン312eによれば、端末装置31の表示画面312上でユーザAによって手書きで作成されたメッセージ(を含む手書き入力画像)を送信することができる。
【0066】
端末装置31の表示画面312上でユーザAによって手書きでメッセージが作成された後に、当該表示画面312上で送信ボタン312eが指定された場合、上述した
図5に示す処理が実行されることによって、端末装置31の表示画面312は、
図6に示す表示画面313に遷移する。
【0067】
この場合、
図6に示す端末装置31の表示画面313に示すように、上記した表示画面312上でユーザAによって手書きで作成されたメッセージ「Hello!」(を含む手書き入力画像)313aがユーザAのキャラクタ100の近傍に表示される。
【0068】
なお、上記したようにユーザAによってメッセージが作成された場合、ユーザBによって利用される端末装置32にも、
図6に示す端末装置31の表示画面313と同様の表示画面が表示されることになる。
【0069】
次に、
図7を参照して、ユーザAとチャットを行っているユーザBによって利用される端末装置32の表示画面について具体的に説明する。
まず、
図7に示す表示画面321は、ユーザAのキャラクタ100及びユーザBのキャラクタ200が配置されたチャットルームが表示された際の端末装置32の表示画面の一例を示す。このユーザAのキャラクタ100及びユーザBのキャラクタ200(が配置されたチャットルーム)は、上述した端末装置31の表示画面において表示されているユーザAのキャラクタ100及びユーザBのキャラクタ200(が配置されたチャットルーム)と同一である。
【0070】
なお、この端末装置32の表示画面321において、当該端末装置32を利用するユーザBは、上記した端末装置31の表示画面311と同様に、端末装置32のタッチパネルを介してユーザBのキャラクタ200等を移動させるような操作を行うことができる。
【0071】
ここで、端末装置32の表示画面321には、入力開始ボタン321a及び戻るボタン321b等が設けられている。この入力開始ボタン321a及び戻るボタン321bは、上述した
図6において説明した入力開始ボタン311a及び戻るボタン311bと同様であるため、その詳しい説明を省略する。
【0072】
なお、端末装置32の表示画面321は、上述した
図6において説明したようにユーザAによって手書きでメッセージが作成された後の端末装置32の表示画面を想定している。この場合、端末装置32の表示画面321には、ユーザAによって手書きで作成されたメッセージ(を含む手書き入力画像)321c(つまり、
図6に示す表示画面313のメッセージ313aと同様のメッセージ)がユーザAのキャラクタ100の近傍に表示されている。
【0073】
ここで、端末装置32の表示画面321上で入力開始ボタン321aが指定されると、端末装置32の表示画面321は、
図7に示す表示画面322に遷移する。この端末装置32の表示画面322では、
図7に示すように、例えば上記したユーザAのメッセージに対する返信として、表示画面322上でユーザBが手書きでメッセージを作成することができる。なお、ユーザBが手書きでメッセージを作成する場合であっても、端末装置32の表示画面322では、ユーザAのキャラクタ100及びユーザBのキャラクタ200(が配置されているチャットルーム)等の様子を確認できるようになっている。
【0074】
この端末装置32の表示画面322には、色選択ボタン322a、修正ボタン322b、消去ボタン322c、キャンセルボタン322d及び送信ボタン322eが設けられている。なお、これらの色選択ボタン322a、修正ボタン322b、消去ボタン322c、キャンセルボタン322d及び送信ボタン322eは、上述した
図6において説明した色選択ボタン312a、修正ボタン312b、消去ボタン312c、キャンセルボタン312d及び送信ボタン312eと同様であるため、その詳しい説明を省略する。
【0075】
ここで、端末装置32の表示画面322上でユーザBによって手書きメッセージが作成された後に、当該表示画面322上で送信ボタン322eが指定された場合、上述した
図5に示す処理が実行されることによって、端末装置32の表示画面322は、
図7に示す表示画面323に遷移する。
【0076】
この場合、
図7に示す端末装置32の表示画面323に示すように、上記した表示画面322上でユーザBによって手書きで作成されたメッセージ(を含む手書き入力画像)323aがユーザBのキャラクタ200の近傍に表示される。
【0077】
なお、上記したようにユーザBによってメッセージが作成された場合、ユーザAによって利用される端末装置31にも、
図7に示す端末装置32の表示画面323と同様の表示画面が表示されることになる。
【0078】
このようにユーザA及びユーザBがそれぞれ端末装置31及び端末装置32を介して手書きでメッセージを作成し、当該メッセージが当該端末装置31及び端末装置32に表示されていくことによって、当該ユーザA及びユーザB間では手書きによるチャットを行うことが可能となる。
【0079】
なお、端末装置31及び端末装置32の表示画面においてユーザAのキャラクタ及びユーザBのキャラクタの近傍に表示されるメッセージは、時間の経過とともに例えば大きさが変化する(例えば、縮小する)ようにしてもよいし、新たなメッセージが作成(表示)された際または所定の時間の経過後(例えば、3秒後)等に消去されるようにしてもよい。
【0080】
上記したように本実施形態においては、ユーザA(第1のユーザ)のキャラクタ及びユーザB(第2のユーザ)のキャラクタが配置されたチャットルーム(仮想空間)が表示された端末装置(第1の端末装置)31の表示画面に対してユーザAによって手書き入力された軌跡を含む手書き入力画像を当該端末装置31から受信し、当該受信された手書き入力画像のハッシュ値(当該手書き入力画像に固有の識別情報)を生成し、当該受信された手書き入力画像及び当該生成されたハッシュ値を対応づけて画像格納部13に格納し、当該生成されたハッシュ値を端末装置(第2の端末装置)32に送信し、当該端末装置32に送信されたハッシュ値が当該端末装置32から受信された場合、当該受信されたハッシュ値に対応づけて画像格納部13に格納された手書き入力画像を端末装置32に送信することによって、チャットルームが表示された端末装置32の表示画面において当該手書き入力画像を当該チャットルームに配置されているユーザAのキャラクタに対応づけて表示する構成により、ユーザによる手書きでチャットを行うことが可能となる。
【0081】
また、例えば端末装置31及び端末装置32が上記したようにタッチパネルを備えたスマートフォンである場合において、例えばキーボード等を用いてメッセージを作成する場合、当該キーボードはスマートフォンの例えば下半分の領域に表示される。このため、チャットを行っているユーザは、メッセージの作成時に各ユーザのキャラクタやチャットルームの様子を確認することができない。これに対して、本実施形態においては、各ユーザのキャラクタが配置されたチャットルームが表示されている表示画面に対して手書きでメッセージを作成することができるため、当該各ユーザのキャラクタ及びチャットルームの様子を確認しながらメッセージを作成することができる。
【0082】
なお、本実施形態においては端末装置31及び端末装置32がタッチパネルを備えたスマートフォンであるものとして主に説明したが、端末装置31及び端末装置32は、ユーザA及びユーザBが手書きでメッセージを作成することができるような端末装置であればよい。また、端末装置31及び端末装置32がタッチパネルを備えていないような場合であっても、例えばマウス等を用いて手書きでメッセージが作成されるような構成であれば本実施形態を適用可能である。
【0083】
なお、本実施形態においては、ユーザによる手書きでチャットを行うものとして説明したが、ユーザの選択により例えばキーボード等を用いてチャットを行うことも可能である。例えば端末装置31においてキーボード等を用いてメッセージ(文字)が作成された場合には、上記した画像配信装置10を用いることなく、当該メッセージがゲーム制御装置20を介して端末装置32に送信され、当該メッセージがユーザAのキャラクタに対応づけて表示されればよい。
【0084】
また、本実施形態においては、ユーザA及びユーザBの2人のユーザ間でチャットが行われるものとして説明したが、3人以上のユーザであっても手書きでチャットを行うことが可能である。例えばユーザA、ユーザB及びユーザC間でチャットが行われる場合において、ユーザAによって手書きでメッセージが作成された場合には、当該メッセージを含む手書き入力画像のハッシュ値がユーザB及びユーザCによって利用される端末装置に送信され、当該ハッシュ値を用いて画像配信装置10から当該手書き入力画像が取得され、当該手書き入力画像が当該端末装置において表示されればよい。
【0085】
また、本実施形態においては、画像配信装置10及びゲーム制御装置20が別個の装置であるものとして説明したが、当該画像配信装置10及びゲーム制御装置20が1つのサーバ装置として構成されていても構わない。この場合において、例えばユーザAによって利用される端末装置31から手書き入力画像が送信された場合には、当該手書き入力画像のハッシュ値がサーバ装置から端末装置31及び端末装置32の各々に送信されればよい。
【0086】
なお、本願発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組合せてもよい。