技術分野
一般的には果実袋に関し、具体的には、白桃などの収穫遅延防止や果皮、果肉障害を抑制するための果実袋
発明が解決しようとする課題[発明の詳細な説明]から抜粋
しかしながら、特許文献1に記載の果実袋用原紙を用いた果実袋を使用していても、地球温暖化に伴う気温の上昇により、生育中の果実温度が過度に上昇することがあり、収穫日の遅延や、果肉障害による秀品率の低下などの障害が認められることが多くなっている。
例えば、桃は被袋後約30〜70日程度で収穫が始まる。毎年、5月上旬〜7月初旬に被袋し、6月〜9月に収穫・販売される。しかし、地球温暖化の影響により気温が上昇し桃の収穫時期が遅延することがある。例えば、清水白桃は、育成途中に果実表面温度が上昇し35℃以上に達すると成長ホルモンの合成が抑制され、収穫日が遅延する場合がある。
特許文献2に記載の果実袋や特許文献3に記載の袋では、果実袋表面の温度上昇を抑制するため、太陽光線中の紫外線・可視光線に着目して、酸化チタンが用いられている。しかしながら、太陽光線中において紫外線はごく一部であり、また、可視光線は近赤外線と比較して熱エネルギーに変換されがたい。そのため、果実袋に酸化チタンを用いて紫外線または可視光線を遮ることだけでは、果実の温度上昇を防ぐためには十分ではない。さらに、特許文献2に記載されている遮光性を高めた果実袋を用いても、果実の表皮だけでなく果肉内をも美しく仕上げることはできなかった。
白桃は果実表皮及び果肉内が褐色に色づかないことが特徴であるが、育成途中に特定光線に曝されると果皮が赤く着色し、肉質を低下させる。このような果肉障害としては赤肉症がある。赤肉症は成熟果の果肉にポリフェノールであるアントシアニンが異常に蓄積される現象である。アントシアニンの異常な蓄積だけでなく、赤肉症の発生した果実は、果肉の崩壊による肉質の不良、桃特有の甘い香りであるδ−デカラクトン、γ−ドデカラクトンが少なく、赤肉症が発生していない果実より不味であることが特徴である。またこの障害は、収穫直後には外観から判断できないだけでなく、消費されるまでに着色程度が強まるため、食べる際にはじめて症状が確認されるなど、クレームの原因となり、多発すればブランドイメージを傷つけることにもなりかねない。
そこで、この発明の目的は、果実の収穫時期の遅延を防止し、かつ、果肉障害を抑制することが可能な果実袋を提供することである。
課題を解決するための手段[発明の詳細な説明]から抜粋
本発明者らは、地球温暖化に伴う、果実の収穫時期の遅延を防止するのみならず、桃の果肉障害である赤肉症を抑制し、さらなる品質向上を目的として、太陽光線中の近赤外線および可視光線に着目して鋭意検討を重ねた。
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、果実の収穫時期の遅延を防止し、かつ、果肉障害を抑制することが可能な果実袋を提供することができる。
この発明についての権利主張の範囲[特許請求の範囲]
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この特許公報に記載されている図面[図面の簡単な説明]から抜粋
【図1】実施例1〜3と比較例1の果実袋の分光透過率曲線を示す図である。
【図2】実施例1〜3と比較例1の果実袋の分光反射率曲線を示す図である。
【図3】果実袋の違いが果実袋内の果実表面の温度に及ぼす影響を示す図である。
【図4】果実袋の酸化チタン含有量の違いが果実袋内の果実表面の温度に及ぼす影響を示す図である。
【図5】果実袋の基材の違いが果実袋内の果実表面の温度に及ぼす影響を示す図である。
【図6】果実として梨を用いた場合の果実表面の温度を示す図である。
【図7】実施例1〜3と比較例4〜6の塗工層の分光透過率曲線を示す図である。
【図8】実施例1〜3と比較例4〜6の塗工層の透過率を示す図である。
【図9】実施例1〜3と比較例4〜6の塗工層の分光反射率曲線を示す図である。
【図10】実施例1〜3と比較例4〜6の塗工層の反射率を示す図である。
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