特許第5877443号(P5877443)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】5877443
(24)【登録日】2016年2月5日
(45)【発行日】2016年3月8日
(54)【発明の名称】脚・足ケアサポーター
(51)【国際特許分類】
   A61F 13/06 20060101AFI20160223BHJP
   A41D 13/05 20060101ALI20160223BHJP
【FI】
   A61F13/06 A
   A41D13/05 143
【請求項の数】5
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2014-182098(P2014-182098)
(22)【出願日】2014年9月8日
【審査請求日】2015年4月8日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000144784
【氏名又は名称】株式会社山忠
(74)【代理人】
【識別番号】100066821
【弁理士】
【氏名又は名称】庄司 建治
(74)【代理人】
【識別番号】100180149
【弁理士】
【氏名又は名称】庄司 修
(72)【発明者】
【氏名】早川 佐人志
(72)【発明者】
【氏名】高橋 千佳
【審査官】 一ノ瀬 薫
(56)【参考文献】
【文献】 特開2005−325486(JP,A)
【文献】 特開2001−254214(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3055723(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61F 13/06
A41D 13/05
A41B 11/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
下腿部の足首被覆部から膝下被覆部に向って段階的に着圧力と締付け力を変えて血流を押上げる下腿着圧締付け部と踵及び足をサポートするサポー体とを有する脚・足ケアサポーターにおいて、前記下腿着圧締付け部の構造を、前記下腿着圧締付け部の下方部位には、前記下腿着圧締付け部の全周よりも短く、且つ主としてふくらはぎ部を着圧し締付け可能な着圧力と締付け力が最も強最強着圧締付け部が形成され、前記最強着圧締付け部の上方部と脚挿入部との間の脛被覆部以外のふくらはぎ被覆部には、前記最強着圧締付け部の上方部から膝下側被覆部の方向に行くに従って前記最強着圧締付け部の着圧力と締付け力が小さく、且つ着圧力と締付け力が段階的に漸減し、前記下腿着圧締付け部の全周よりも短く、且つ主としてふくらはぎ部を着圧し締付ける弱着圧締付け部所定間隔おきに複数編成される漸減弱着圧締付け部が形成されることを特徴とする脚・足ケアサポーター。
【請求項2】
前記下腿着圧締付け部の最強着圧締付け部と漸減弱着圧締付け部以外の編み地を、パイル編み部とすることを特徴とする請求項1に記載の脚・足ケアサポーター。
【請求項3】
前記下腿着圧締付け部のリング状着圧締付け部と最強着圧締付け部と漸減弱着圧締付け部を、弾性糸により形成され、前記最強着圧締付け部と漸減弱着圧締付け部の夫々の端部間の脛被覆部の編み地エリアを弾性糸とパイル編みの混紡にて形成されることを特徴とする請求項1又は2に記載の脚・足ケアサポーター。
【請求項4】
前記最強着圧締付け部と漸減弱着圧締付け部の幅員を、前記最強着圧締付け部の幅員については最大とし、前記漸減弱着圧締付け部の中、足首被覆部よりの弱着圧締付け部の幅員を前記最強着圧締付け部よりも若干狭く形成し、前記膝下被覆部の上部方向に行くに従って前記弱着圧締付け部の幅員を前記弱着圧締付け部の幅員より漸次小さく形成し、最上部の前記弱着圧締付け部の幅員を最小にして形成されることを特徴とする請求項1又は2又は3に記載の脚・足ケアサポーター。
【請求項5】
前記最強着圧締付け部と漸減弱着圧締付け部の全長を同一もしくは稍同一にて形成されることを特徴とする請求項1又は2又は3又は4に記載の脚・足ケアサポーター。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、脚の下腿部の足首部から膝下部に向って着圧力と締付力を強から弱へと段階的に変えて押上げることが可能な着圧と締め付けと保温とを同時に行うことができるようにする下腿着圧部と踵及び足をサポートするサポー体とを併有する脚・足ケアサポーターの分野に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、特深靴下として、特開平10−168607公開特公報が開示されている。
【0003】
この特深靴下は、足の裏に対応する部分以外の生地の肌に接すべき面に、脚の大腿下部に至る全長を有する靴下の全長に亘って複数の突起を設け、以て、脚部を広範囲に刺激して、脚の疲労感を軽減することができると共に、良好な装着感を与えることができることを目的とし、その構成は、脚の大腿下部に至る全長を有し、足の裏に対応する部分の生地に足の裏のつぼの所在に対応して突起を設けた特深靴下において、前記足の裏に対応する部分以外の生地の肌に接すべき面に前記特深靴下の全長に亘って複数の突起を設けたこと、前記複数の突起の夫々は、先端の丸い疣型の形状を有すること、そして前記複数の突起は、格子縞を描くように縦横略等しい間隔をおいて配列されていること、前記複数の突起は、前記生地の両面に設けられていること、前記複数の突起の夫々は、プラスチック素材から成ること、前記複数の突起の夫々は、銅粉および鉄粉を混入させて磁気を帯びさせたゴム素材から成ること、爪先対応部分が足の各指を夫々別個に収納可能に区分されていること、足の土踏まずに対応する部分、足首に対応する部分、下腿の最上部に対応する部分、および上端開口部分の少なくとも1箇所に弾性を有する繊維状部材を混紡した引き締め部を有するものである。
【0004】
該発明の特深靴下は、脚下腿部の足首部から膝下部の上方部に向って段階的に着圧力と締付け力を変えて押上げる、いわゆる下腿部の足首部もしくは足首部の上方部に最強の着圧力と締付け力を有する最強着圧締付け部を形成し、且つ前記最強着圧締付け部の上方部に、膝下部に行くに従って着圧力と締付け力が漸減する複数の漸減弱着圧締付け部を形成せしめる構造を有していない。
【0005】
さらに従来レッグサポータとして特開平11−131303公開特許公報が開示されている。
【0006】
この公開特許公報に掲載されている発明のレッグサポータは、脚の血行を促進し、足のむくみを取り、疲れをやわらげることを目的とし創作されたものである。
【0007】
前記発明の構成は、ふくらはぎを覆ってふくらはぎを締め付ける筒状の上部サポータ体と、足の土踏まず部を覆って土踏まず部を締め付ける筒状の下部サポータ体とからなり、上部サポータ体が、中央部がふくらはぎを強圧で締め付け、両端部がふくらはぎを弱圧で締め付け、中央部と両端部との間の部分がふくらはぎを中圧で締め付けるものであり、足の土踏まず部を強圧で締め付けるものである。天然シルクを皮膚に触れる内側に編み込んだレッグサポータである。
【0008】
該発明のレッグサポータにも、脚下腿部の足首部から膝下部の上方部に向って段階的に着圧力と締付け力を変えて押上げる、いわゆる下腿部の足首部もしくは足首部の上方部に最強の着圧力と締付け力を有する最強着圧締付け部を形成し、且つ前記最強着圧締付け部の上方部に、膝下部に行くに従って着圧力と締付け力が漸減する複数の漸減弱着圧締付け部を形成せしめる構造を有していない。
【0009】
さらに現在市販されている着圧ソックスは、締付け部を編成する弾性糸がソックスの全周にわたって編成されており、そのため脚の下腿部のふくらはぎと脛部を締め付ける前記下腿部のむくみのみを和らげる構造をしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開平10−168607公開特許公報
【0011】
【特許文献2】特開平11−131303公開特許公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
前記特許文献1(特開平10−168607公開特許公報)の特深靴下は、足の裏に対応する部分以外の生地の肌に接すべき面に、脚の大腿下部に至る全長を有する靴下の全長に亘って複数の突起を設けることを構成の主たる要件とし、脚部を広範囲に刺激して、脚の疲労感を軽減することができると共に、良好な装着感を与えることができることを目的としたものであって、大腿下部から膝下部に向って段階的に着圧力と締付け力を変えて押上げる、いわゆる最強の着圧締付け部を有し、且つ膝下部に行くに従って着圧力と締付け力を漸減する複数の漸減着圧締付け部を所定間隔おきに形成せしめる構造ではない。
【0013】
前記特許文献2(特開平11−131303公開特許公報)のレッグサポータは、ふくらはぎを覆ってふくらはぎを締め付ける筒状の上部サポータ体と、足の土踏まず部を覆って土踏まず部を締め付ける筒状の下部サポータ体とからなり、上部サポータ体が、中央部がふくらはぎを強圧で締め付け、両端部がふくらはぎを弱圧で締め付け、中央部と両端部との間の部分がふくらはぎを中圧で締め付けるものであり、足の土踏まず部を強圧で締め付けることを主たる構成要件とするものである。
【0014】
さらに、該発明のレッグサポータは、脚下腿部の足首部から膝下部の上方部に向って段階的に着圧力と締付け力を変えて押上げる、いわゆる下腿部の足首部もしくは足首部の上方部に最強の着圧力と締付け力を有する最強着圧締付け部を形成し、且つ前記最強着圧締付け部の上方部に、膝下部に行くに従って着圧力と締付け力が漸減する複数の漸減弱着圧締付け部を形成せしめる構造を有していない。
【0015】
しかるに本発明の脚・足ケアサポーターは、脚の下腿部の足首部から上方部の膝下部に向って段階的に圧力を変えて血流を押上げる下腿締付け部の構造が、足首を着圧し、且つ締付けるリング状着圧締付け部を形成し、前記リング状着圧締付け部の上方部に前記下腿着圧締付け部の全周よりは短く、且つ主としてふくらはぎ部を着圧し締付け可能な最強着圧締付け部を形成し、前記最強着圧締付け部の上方部と脚挿入部との間の脛被覆部以外のふくらはぎ被覆部に、前記下腿着圧締付け部の全周より短く、且つ主としてふくらはぎ部を着圧と締付けが可能な漸減弱着圧締付け部を形成して、足首部とふくらはぎ全体を下方部から強めの圧力で押上げ血流とリンパの流れを良好にすると共に、前記した漸減着圧編み部以外の編み部は、保温性に優れているパイル編み部にしてふくらはぎ以外の脛部全体を暖めるようにして、温め効果と着圧と締付け効果の絶妙なバランスの取れたリズム感効果を発揮せしめることができるようにした。
【課題を解決するための手段】
【0016】
課題を解決するための手段として、請求項1に記載の発明は、下腿部の足首被覆部1から膝下被覆部2に向って段階的に着圧力と締付け力を変えて血流を押上げる下腿着圧締付け部と踵及び足をサポートするサポー体bとを有する脚・足ケアサポーターsにおいて、前記下腿着圧締付け部aの構造を、前記下腿着圧締付け部aの下方部位には、前記下腿着圧締付け部aの全周よりも短く、且つ主としてふくらはぎ部を着圧し締付け可能な着圧力と締付け力が最も強最強着圧締付け部4が形成され、前記最強着圧締付け部4の上方部と脚挿入部12との間の脛被覆部3a以外のふくらはぎ被覆部3には、前記最強着圧締付け部4の上方部から膝下側被覆部2の方向に行くに従って前記最強着圧締付け部4の着圧力と締付け力が小さく、且つ着圧力と締付け力が段階的に漸減し、前記下腿着圧締付け部aの全周よりも短く、且つ主としてふくらはぎ部を着圧し締付ける弱着圧締付け部5、6、7、8、9、10所定間隔おきに複数編成される漸減弱着圧締付け部cが形成される脚・足ケアサポーターである。
【0017】
課題を解決するための手段として、請求項2に記載の発明は、前記下腿着圧締付け部aの最強着圧締付け部4と漸減弱着圧締付け部c以外の編み地を、パイル編み部とする脚・足ケアサポーターである。
【0018】
課題を解決するための手段として、請求項3に記載の発明は、前記下腿着圧締付け部aのリング状着圧締付け部1aと最強着圧締付け部4と漸減弱着圧締付け部cを、弾性糸13により形成され、前記最強着圧締付け部4と漸減弱着圧締付け部cの夫々の端部間の脛被覆部3aの編み地エリア4a、5a、6a、7a、8a、9a、10aを弾性糸13とパイル編みの混紡にて形成される脚・足ケアサポーターである。
【0019】
課題を解決するための手段として、請求項4に記載の発明は、前記最強着圧締付け部4と漸減弱着圧締付け部cの幅員を、前記最強着圧締付け部4の幅員については最大とし、前記漸減弱着圧締付け部cの中、足首側被覆部1よりの弱着圧締付け部5の幅員を前記最強着圧締付け部4よりも若干狭く形成し、前記膝下側被覆部2の上方方向に行くに従って前記弱着圧締付け部6、7、8、9、10の幅員を前記弱着圧締付け部5の幅員より漸次小さく形成し、最上部の前記弱着圧締付け部10の幅員を最小にして形成される脚・足ケアサポーターである。
【0020】
課題を解決するための手段として、請求項5に記載の発明は、前記最強着圧締付け部4と漸減弱着圧締付け部cの全長を同一もしくは稍同一にて形成される脚・足ケアサポーターである。
【発明の効果】
【0021】
請求項1に記載の発明は、下腿部の足首被覆部から膝下被覆部に向って段階的に着圧力と締付け力を変えて血流を押上げる下腿着圧締付け部と踵及び足をサポートするサポー体とを有する脚・足ケアサポーターにおいて、前記下腿着圧締付け部の構造を、前記下腿着圧締付け部の下方部位には、前記下腿着圧締付け部の全周よりも短く、且つ主としてふくらはぎ部を着圧し締付け可能な着圧力と締付け力が最も強最強着圧締付け部が形成され、前記最強着圧締付け部の上方部と脚挿入部との間の脛被覆部以外のふくらはぎ被覆部には、前記最強着圧締付け部の上方部から膝下側被覆部の方向に行くに従って前記最強着圧締付け部の着圧力と締付け力が小さく、且つ着圧力と締付け力が段階的に漸減し、前記下腿着圧締付け部の全周よりも短く、且つ主としてふくらはぎ部を着圧し締付ける弱着圧締付け部所定間隔おきに複数編成される漸減弱着圧締付け部が形成されることを特徴とする脚・足ケアサポーターなので、本発明のケアサポーターを着用すると、下腿着圧締付け部を構成する最強着圧締付け部と該最強着圧締付け部の上方部位に形成されている複数の弱着圧締付け部からなる漸減弱着圧締付け部によって、ふくらはぎが前記ケアサポーターを着用中、着圧力と締付け力を常時継続して段階的に変えて、脚部に集中している血液を恒常的に心臓に確実且つ迅速に押し戻す機能が発揮できる。
【0022】
そして、本発明の脚・足ケアサポーターは、着用すると前記最強着圧締付け部と漸減弱着圧締付け部によって、脚部に集中する血流を心臓に押し戻す、ふくらはぎをマッサージしたときと同じような冷え症、自律神経失調症、腰痛、ひざ痛、肩こり、便秘、不眠、むくみ、肌荒れなどの症状の改善にも役立てることができる利点がある。
【0023】
請求項2に記載の発明は、前記下腿着圧締付け部の最強着圧締付け部と漸減弱着圧締付け部以外の編み地を、パイル編み部とすることを特徴とする請求項1に記載の脚・足ケアサポーターなので、本発明の脚・足ケアサポーターを着用していると、下腿部のふくらはぎが、段階的に着圧され締付けられると共に、前記ふくらはぎ以外の脛部が、前記各着圧締付け部以外のパイル編み部によって暖められるので、血流を好適に押上げる着圧及び締付け機能と同時に、冷されやすい脛部を好適に暖めること、保温機能の3者を併有して発揮できる利点がある。
【0024】
請求項3に記載の発明は、前記下腿着圧締付け部のリング状着圧締付け部と最強着圧締付け部と漸減弱着圧締付け部を、弾性糸により形成され、前記最強着圧締付け部と漸減弱着圧締付け部の夫々の端部間の脛被覆部の編み地エリアを弾性糸とパイル編みの混紡にて形成されることを特徴とする請求項1又は2に記載の脚・足ケアサポーターなので、前記発明と同じ効果を有すると共に、ふくらはぎと脛部を確実に暖めて冷えを防止し保温機能を併有せしめている。
【0025】
請求項4に記載の発明は、前記最強着圧締付け部と漸減弱着圧締付け部の幅員を、前記最強着圧締付け部の幅員については最大とし、前記漸減弱着圧締付け部の中、足首被覆部よりの弱着圧締付け部の幅員を前記最強着圧締付け部よりも若干狭く形成し、前記膝下被覆部の上部方向に行くに従って前記弱着圧締付け部の幅員を前記弱着圧締付け部の幅員より漸次小さく形成し、最上部の前記弱着圧締付け部の幅員を最小にして形成されることを特徴とする請求項1又は2又は3に記載の脚・足ケアサポーターなので、前記と同じ効果を併有している。
【0026】
請求項5に記載の発明は、前記最強着圧締付け部と漸減弱着圧締付け部の全長を同一もしくは稍同一にて形成されることを特徴とする請求項1又は2又は3又は4に記載の脚・足ケアサポーターなので、前記と同じ効果を併有している。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】本発明脚・足ケアサポーターの弾性糸を図示しない使用状態を示す図である。
【0028】
図2】同脚・足ケアサポーターの正面図である。
【0029】
図3】同脚・足ケアサポーターの弾性糸を図示しない背面図である。
【0030】
図4】同脚・足ケアサポーターを形成するリング状着圧締付け部と最強着圧締付け部と漸減着圧締付け部に弾性糸が編込まれている状態を示す図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
請求項1〜5に記載の発明の実施の形態は共通しているので、以下のとおり一括して説明する。
【0032】
図において、sは下腿部の下側部から上側部に向って段階的に着圧力と締付け力を変えて血流とリンパを押上げる下腿着圧締付け部aと踵及び足をサポートするサポー体bとを有する脚・足ケアサポーターである。
【0033】
本発明の脚・足ケアサポーターsの構成上の要旨である前記下腿着圧締付け部aの構造は、前記下腿着圧締付け部aの下方部位には、前記下腿着圧締付け部aの全周よりも短く、且つ主としてふくらはぎ部を着圧し締付け可能な着圧力と締付け力が最も強い最強着圧締付け部4を編成し、前記最強着圧締付け部4の上方部と脚挿入部12との間の脛被覆部3a以外のふくらはぎ被覆部3には、前記最強着圧締付け部4の上方部から膝下側被覆部2の方向に行くに従って前記最強着圧締付け部4の着圧力と締付け力が小さく、且つ着圧力と締付け力が段階的に漸減し、前記下腿着圧締付け部aの全周よりも短く、且つ主として股部を着圧し締付ける弱着圧締付け部を所定間隔おきに複数編成する漸減弱着圧締付け部cが形成される。
【0034】
さらに、前記下腿着圧締付け部aは、最強着圧締付け部4よりも下方部位の足首被覆部1に、足首部を着圧し、且つ締付け可能なリング状着圧締付け部1aを編成せしめる。
【0035】
そして、前記リング状着圧締付け部1aと前記最強着圧締付け部4と前記漸減弱着圧締付け部cを、脚線軸方向に対し水平状にして、且つ平行状に形成せしめると共に、前記下腿着圧締付け部aの全周の半分程度の長さにて形成せしめる。
【0036】
さらに、前記下腿着圧締付け部aの最強着圧締付け部4と漸減弱着圧締付け部cを、細長状に形成せしめる。
【0037】
前記下腿着圧締付け部aの最強着圧締付け部4と漸減弱着圧締付け部c以外の編み地を、パイル編み部とする。
【0038】
前記下腿着圧締付け部aのリング状着圧締付け部1aと最強着圧締付け部4と漸減弱着圧締付け部cを、弾性糸13により編成せしめる。
【0039】
さらに本発明の脚・足ケアサポーターsは、前記最強着圧締付け部4と漸減弱着圧締付け部cの幅員を、前記最強着圧締付け部4の幅員については最大とし、前記漸減弱着圧締付け部cの中、足首被覆部1よりの弱着圧締付け部5の幅員を前記最強着圧締付け部4よりも若干狭く形成し、前記膝下被覆部2の上方方向に行くに従って前記弱着圧締付け部6、7、8、9、10の幅員を前記弱着圧締付け部5の幅員より漸次小さく形成し、最上部の前記弱着圧締付け部10の幅員を最小にして編成せしめる。
【0040】
前記最強着圧締付け部4と漸減弱着圧締付け部cの夫々の端部間の脛被覆部3aの編み地エリア4a、5a、6a、7a、8a、9a、10aを弾性糸13とパイル編みの混紡にて編成せしめる。
【0041】
前記最強着圧締付け部4と漸減弱着圧締付け部cの全長を同一もしくは稍同一にて形成せしめている。
【0042】
前記下腿着圧部aの裏面部(図示なし)は、平編みにて形成されている。
【0043】
本発明の脚・足ケアサポーターsは、踵及び足をサポートするサポー体bを形成しない下腿着圧部aのみで製品化することもできる。
【0044】
12は脚挿入部である。
【符号の説明】
【0045】
s 脚・足ケアサポーター
a 下腿着圧締付け部
b サポー体
c 漸減弱着圧締付け部
1 足首被覆部
1a リング状着圧締付け部
2 膝下被覆部
3 ふくらはぎ被覆部
3a 脛被覆部
4 最強着圧締付け部
4a 編み地エリア
5 弱着圧締付け部
5a 編み地エリア
6 弱着圧締付け部
6a 編み地エリア
7 弱着圧締付け部
7a 編み地エリア
8 弱着圧締付け部
8a 編み地エリア
9 弱着圧締付け部
9a 編み地エリア
10 弱着圧締付け部
10a 編み地エリア
11 パイル編み部
12 脚挿入部
13 弾性糸
14 踵被覆部
【要約】
【課題】脚の下腿部の足首部から膝下部に向って着圧力と締付力を強から弱へと段階的に変えて押上げることが可能な着圧と締め付けと保温とを同時に行える下腿着圧部と踵及び足をサポートするサポー体とを併有する脚・足ケアサポーターを提供する。
【解決手段】下腿着圧締付け部aの下方部位には、その全周よりも短く且つ主として股部を着圧し締付け可能な着圧力と締付け力が最も強の最強着圧締付け部4を編成し、最強着圧締付け部4の上方部と脚挿入部12との間の脛被覆部3a以外のふくらはぎ被覆部3には、最強着圧締付け部4の上方部から膝下側被覆部2の方向に行くに従って最強着圧締付け部4の着圧力と締付け力が小さく着圧力と締付け力が段階的に漸減し、下腿着圧締付け部aの全周よりも短く主として股部を着圧し締付ける弱着圧締付け部5、6、7、8、9、10を所定間隔おきに複数編成する漸減弱着圧締付け部cを形成せしめた。
【選択図】 図1
図1
図2
図3
図4