(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の部品供給方法では、部品移載装置による部品の採取効率が最も高くなるように、複数の収納部保持部において複数の部品収納部をセットすることが前提となっている。このため、部品収納部に収納されている部品種を確認し、対応する収納部保持部にセットしなければならず、手間が掛かるものとなっている。
【0005】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、複数の収納部保持部に複数の部品収納部を自由配置でセットしても部品採取効率を高めることができる部品供給方法および部品実装装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決するために、請求項1に係る発明は、基板に装着する部品を収納し供給する複数の部品収納部をそれぞれ保持可能な複数の収納部保持部が前記基板の搬送方向に並べて設けられている部品供給装置と、該部品供給装置から供給される前記部品を採取して前記基板上に装着する部品採取ヘッドを有する部品移載装置と、を備えた部品実装装置における部品供給方法であって、前記複数の部品収納部を空いている前記複数の収納部保持部にそれぞれ保持させる収納部保持工程と、1枚の前記基板に現状の前記部品収納部の並び順で前記部品採取ヘッドにより前記部品を装着するときの前記部品採取ヘッドの第1移動時
間を演算する第1移動関連量演算工程と、1枚の前記基板に対し前記部品を装着するときの前記部品採取ヘッドの移動時
間が最適化された前記複数の部品収納部の理想の並び順を演算する収納部並び順演算工程と、前記複数の部品収納部の前記理想の並び順に向けて前記現状の並び順を順次並べ替えたとき
、並べ替え毎に前記部品採取ヘッドの第2移動時
間を演算する第2移動関連量演算工程と、前記第1移動時間と前記第2移動時間との時間
差を前記並べ替え毎に求め、該時間
差および前記時間
差が大きい順番の少なくとも一方を教示する並べ替え案内教示工程と、を備えることである。
請求項2に係る発明は、基板に装着する部品を収納し供給する複数の部品収納部をそれぞれ保持可能な複数の収納部保持部が前記基板の搬送方向に並べて設けられている部品供給装置と、該部品供給装置から供給される前記部品を採取して前記基板上に装着する部品採取ヘッドを有する部品移載装置と、を備えた部品実装装置における部品供給方法であって、前記複数の部品収納部を空いている前記複数の収納部保持部にそれぞれ保持させる収納部保持工程と、1枚の前記基板に現状の前記部品収納部の並び順で前記部品採取ヘッドにより前記部品を装着するときの前記部品採取ヘッドの第1移動距離を演算する第1移動関連量演算工程と、1枚の前記基板に対し前記部品を装着するときの前記部品採取ヘッドの移動距離が最適化された前記複数の部品収納部の理想の並び順を演算する収納部並び順演算工程と、前記複数の部品収納部の前記理想の並び順に向けて前記現状の並び順を順次並べ替えたとき、並べ替え毎に前記部品採取ヘッドの第2移動距離を演算する第2移動関連量演算工程と、前記第1移動距離と前記第2移動距離との距離差を前記並べ替え毎に求め、前記距離差および前記距離差が大きい順番の少なくとも一方を教示する並べ替え案内教示工程と、を備えることである。
【0007】
請求項
3に係る発明は、
基板に装着する部品を収納し供給する複数の部品収納部をそれぞれ保持可能な複数の収納部保持部が前記基板の搬送方向に並べて設けられている部品供給装置と、該部品供給装置から供給される前記部品を採取して前記基板上に装着する部品採取ヘッドを有する部品移載装置と、案内表示可能な表示装置と、を備えた部品実装装置であって、1枚の前記基板に現状の前記部品収納部の並び順で前記部品採取ヘッドにより前記部品を装着するときの前記部品採取ヘッドの第1移動時間を演算する第1移動関連量演算手段と、1枚の前記基板に対し前記部品を装着するときの前記部品採取ヘッドの移動時間が最適化された前記複数の部品収納部の理想の並び順を演算する収納部並び順演算手段と、前記複数の部品収納部を前記理想の並び順に向けて現状の並び順を順次並べ替えたとき、並び替え毎に前記部品採取ヘッドの第2移動時間を演算する第2移動関連量演算手段と、前記第1移動時間と前記第2移動時間との時間差を前記並べ替え毎に求め、該時間差および前記時間差が大きい順番の少なくとも一方を前記表示装置に表示する並べ替え案内表示手段と、を備えることである。
請求項4に係る発明は、基板に装着する部品を収納し供給する複数の部品収納部をそれぞれ保持可能な複数の収納部保持部が前記基板の搬送方向に並べて設けられている部品供給装置と、該部品供給装置から供給される前記部品を採取して前記基板上に装着する部品採取ヘッドを有する部品移載装置と、案内表示可能な表示装置と、を備えた部品実装装置であって、1枚の前記基板に現状の前記部品収納部の並び順で前記部品採取ヘッドにより前記部品を装着するときの前記部品採取ヘッドの第1移動距離を演算する第1移動関連量演算手段と、1枚の前記基板に対し前記部品を装着するときの前記部品採取ヘッドの移動距離が最適化された前記複数の部品収納部の理想の並び順を演算する収納部並び順演算手段と、前記複数の部品収納部を前記理想の並び順に向けて現状の並び順を順次並べ替えたとき、並び替え毎に前記部品採取ヘッドの第2移動距離を演算する第2移動関連量演算手段と、前記第1移動距離と前記第2移動距離との距離差を前記並べ替え毎に求め、前記距離差および前記距離差が大きい順番の少なくとも一方を前記表示装置に表示する並べ替え案内表示手段と、を備えることである。
【0008】
請求項
5に係る発明は、請求項
3又は4において、前記並べ替え案内表示手段は、表示した前記部品収納部の並べ替えが完了した時点で当該並べ替え案内の表示を消去し、以降の並べ替え案内を繰り上げて表示することである。
【0009】
請求項
6に係る発明は、請求項
3−5の何れか一項において、前記部品採取ヘッドにより前記部品を採取しているときに該部品の前記部品収納部を並べ替える指令が出た場合、前記部品採取ヘッドにより当該部品の次に前記基板に装着すべき前記部品を採取するように指令し、前記部品収納部の並べ替えが完了した後に採取できなかった前記部品を採取するように指令する採取変更指令手段を備えることである。
【発明の効果】
【0010】
請求項1
又は2に係る発明によれば、現状の部品収納部の並び順と並べ替え後の部品収納部の並び順とにおいて、部品採取ヘッドの移動の時間差または距離差および時間差または距離差が大きい順番の少なくとも一方を教示するようにしている。このため、複数の収納部保持部に複数の部品収納部を自由配置でセットしても、基板に部品を装着する部品採取ヘッドの動作中に部品収納部を教示にしたがって並び替えることにより、1枚の基板を生産するときの部品採取ヘッドの総移動時間または総移動距離を短縮して部品採取効率を高めることができる。よって、基板に対する部品の実装タクトを向上することができる。
【0011】
請求項
3又は4に係る発明によれば、並べ替え案内表示手段は、現状の部品収納部の並び順と並べ替え後の部品収納部の並び順とにおいて、部品採取ヘッドの移動の時間差または距離差および時間差または距離差が大きい順番の少なくとも一方を表示装置に表示するようにしている。このため、作業者は、複数の収納部保持部に複数の部品収納部を自由配置でセットしても、基板に部品を装着する部品採取ヘッドの動作中に表示装置の表示を視認して部品収納部を表示にしたがって並び替えることにより、1枚の基板を生産するときの部品採取ヘッドの総移動時間または総移動距離を短縮して部品採取効率を高めることができる。よって、基板に対する部品の実装タクトを向上することができる。
【0012】
請求項
5に係る発明によれば、並べ替え案内表示手段は、表示した部品収納部の並べ替えが完了した時点で当該並べ替え案内の表示を消去し、以降の並べ替え案内を繰り上げて表示するようにしている。これにより、作業者は、並べ替えが必要な部品収納部を確実に認識することができる。よって、部品収納部を誤って並べ替えることによる基板不良の発生を未然に防止することができる。
【0013】
請求項
6に係る発明によれば、採取変更指令手段は、部品採取ヘッドにより部品を採取しているときに該部品の部品収納部を並べ替える指令が出た場合、当該部品採取を後回しにして次に採取すべき部品を採取するように指令するようにしている。これにより、部品収納部の並べ替え完了を待たずに部品採取ヘッドによる部品の採取を継続することができる。よって、基板に対する部品の実装タクトをさらに向上することができる。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、
図1において、基板PBの搬送方向をY方向、Y方向と直交する水平方向をX方向、Y方向と直交する垂直方向をZ方向とする。
図1に示すように、本実施形態による部品実装装置1は、基台10上面の奥側(図示上側)に配設され、基板PBをY方向に搬送して実装位置に搬入出する基板搬送装置11と、基台10上面の手前側(図示下側)に配設され、異なる部品種の部品を夫々収容して供給する後述する複数のフィーダ17(本発明の「部品収納部」に相当する)をY方向に沿って設けてなる部品供給装置12と、基台10上面の上方に配設され、各フィーダ17から部品を採取して実装位置に搬送された基板PBに実装する部品移載装置13と、基板搬送装置11、部品供給装置12および部品移載装置13の動作を制御する制御装置9(
図2参照)とを備えている。
【0016】
基板搬送装置11は、一対のガイドレール14a,14bと、一対のコンベアベルト15a,15bと、クランプ装置16とを備えている。一対のガイドレール14a,14bは、Y方向に延在し基板PBの幅と略同一の距離を隔てて互いに平行に配置されている。一対のコンベアベルト15a,15bは、ガイドレール14a,14bの直下に並設されている。クランプ装置16は、一対のガイドレール14a,14bの間であって実装位置の下方に配設されている。このような構成の基板搬送装置11においては、基板PBが一対のガイドレール14a,14bによりY方向に案内されつつ一対のコンベアベルト15a,15bにより実装位置まで搬送され、クランプ装置16によりコンベアベルト15a,15bから押し上げられてクランプされ位置決め固定されるようになっている。
【0017】
部品供給装置12は、カセット式のフィーダ17がセットされるフィーダホルダ部18を備えている。フィーダ17は、後部に部品供給リール19がセットされるフィーダ本体17aと、該フィーダ本体17aの前部に設けられた部品取出部17bとにより概略構成されている。フィーダ本体17aには、後述するフィーダホルダ部18に設けられたコネクタ18bに電気的に接続可能なコネクタ17cが設けられている。部品供給リール19には、部品が所定ピッチで配置されカバーテープ(図示省略)で覆われたキャリアテープ20が巻回されている。
【0018】
フィーダホルダ部18には、複数のフィーダ17が並列した状態で着脱可能にセットされる複数の装着スロット18a(本発明の「収納部保持部」に相当する)と、該装着スロット18aにフィーダ17を着脱すると同時にフィーダ17のコネクタ17cと電気的に接続・切断可能なコネクタ18bとが設けられている。このような構成の部品供給装置12においては、キャリアテープ20がフィーダ本体17aに備えられたスプロケット(図示省略)により所定ピッチで引き出されてカバーテープが引き剥がされ、部品が部品取出部17bに順次送り込まれると共にキャリアテープ20が巻き取られるようになっている。また、装着スロット18aにフィーダ17を着脱するときの着脱信号が、コネクタ17c,18bを介して制御装置9に送信されるようになっている。
【0019】
部品移載装置13は、ヘッド移送機構として一対の固定レール21a,21bおよびヘッド移動レール22と、部品採取ヘッド23と、吸着ノズル24とを備えている。一対の固定レール21a,21bは、基板搬送装置12の両端部の上方にX方向に延在し互いに平行に配置されている。ヘッド移動レール22は、Y方向に延在して配置されて両端が固定レール21a,21bに沿って移動可能に支持されている。ヘッド移動レール22の移動は、ボールねじを介してサーボモータ(いずれも図示省略)により制御されている。部品採取ヘッド23は、ヘッド移動レール22に沿って移動可能に支持されている。部品採取ヘッド23の移動は、ボールねじを介してサーボモータ(いずれも図示省略)により制御されている。また、部品採取ヘッド23には、基板認識用カメラ25が取り付けられ基板PBにおける部品装着位置の認識が可能となっている。
【0020】
吸着ノズル24は、部品採取ヘッド23から下方に突出しZ方向に昇降可能に且つZ軸回りで回転可能に支持されている。吸着ノズル24の昇降は、ボールねじを介してサーボモータ(いずれも図示省略)により制御され、吸着ノズル24の回転は、ギヤ機構を介してサーボモータ(いずれも図示省略)により制御されている。吸着ノズル24は、略中空円筒状に形成されて真空ポンプ(図示省略)と接続されており、ノズル下端において部品を吸着保持可能に構成されている。また、部品移載装置13と部品供給装置12の間には部品認識用カメラ26が取り付けられ部品の吸着状態の認識が可能となっている。このような構成の部品移載装置13においては、フィーダ17の部品取出部17bに供給された部品が、吸着ノズル24により吸着されヘッド移動レール22および部品採取ヘッド23により実装位置に位置決めされた基板PBまで移動され、吸着ノズル24により基板PBの表面の部品装着位置に搭載されるようになっている。
【0021】
図2に示すように、制御装置9は、マイクロコンピュータ91を有しており、マイクロコンピュータ91は、バスを介してそれぞれ接続された入出力インターフェース、CPU、RAMおよびROM(いずれも図示省略)を備えている。このマイクロコンピュータ91には、表示装置92、通信装置93、記憶装置94、基板搬送制御部95、部品供給制御部96、部品移載制御部97が接続されている。表示装置92は、基板PBに装着する部品の部品情報、対応する部品が収納されたフィーダ17のフィーダ情報、装着スロット18aにおけるフィーダ17の並べ替え情報、警告等を表示する。通信装置93は、LANを介してホストコンピュータ(いずれも図示省略)に接続されて信号を送受信する。記憶装置94は、ホストコンピュータから送信された基板PBに装着する部品の部品情報やフィーダ17の並べ替え情報等を記憶する。
【0022】
基板搬送制御部95には、コンベアベルト15a,15bを回動するベルト駆動部31と、クランプ装置16を昇降するクランプ部32とが接続されている。部品供給制御部96には、スプロケットを駆動するスプロケット駆動部33と、フィーダ17の着脱信号を送信するコネクタ18bとが接続されている。部品移載制御部97には、ヘッド移動レール22を移動するレール移動部34と、部品採取ヘッド23を移動するヘッド移動部35と、吸着ノズル24を昇降するノズル駆動部36と、吸着ノズル24の真空ポンプをオンオフするポンプ駆動部37と、基板認識用カメラ25および部品認識用カメラ26による撮像を制御する撮像部38とが接続されている。
【0023】
次に、上述の制御装置9の動作について
図3のフローチャート、
図4のフィーダの装着例、
図5,6のフィーダの並べ替えパターンおよび
図7のフィーダの並べ替え案内の表示例を参照して説明する。制御装置9は、実装対象の基板PBに装着する部品の部品情報、対応する部品が収納されたフィーダ17のフィーダ情報等を表示装置92に表示して作業者に視認させ、複数のフィーダ17を複数の装着スロット18aにそれぞれ装着させる(ステップ1、本発明の「収納部保持工程」に相当する)。このとき、作業者は、複数のフィーダ17を複数の装着スロット18aに自由配置で装着してよいので、フィーダ装着の作業時間を短時間で行うことができる。
【0024】
例えば、実装対象の基板PBに装着する部品の部品種をA,B,C,Dとしたとき、作業者は、部品種A,B,C,Dが収納された各フィーダ17A,17B,17C,17Dを複数(本例では5つ)の装着スロット18a1〜18a5に自由配置で装着する。本例では、装着スロット18a1にフィーダ17D、装着スロット18a3にフィーダ17A、装着スロット18a4にフィーダ17C、装着スロット18a5にフィーダ17Bを装着したものとし、装着スロット18a2は空きスロットとする(
図4(A)参照)。
【0025】
制御装置9は、実装位置に位置決めされた実装対象の1枚の基板PBに対し複数の部品種の各部品を装着するときの該基板PBと、複数の装着スロット18aに装着された現状の並び順での複数のフィーダ17との間での部品採取ヘッド23の第1移動時間をそれぞれ演算する(ステップ2,3、本発明の「第1移動関連量演算工程、第1移動関連量演算手段」に相当する)。部品採取ヘッド23は、フィーダ17の部品取出部17bから部品認識用カメラ26を経由して基板PBにおける部品装着位置に移動した後、次のフィーダ17の部品取出部17bに移動するという動作を繰り返すので、以下の説明では、便宜上、上述の移動の時間を第1移動時間として演算し、その他の例えば部品採取ヘッド23の復帰位置等への移動時間は考慮しないものとする。
【0026】
具体的には、基板PBにおける部品種Aの部品の部品装着位置Paと、装着スロット18a3に装着されているフィーダ17Aの部品取出部17bAとの間での部品採取ヘッド23の移動経路da1,da2,da3を求め、求めた移動経路da1,da2,da3の距離を部品採取ヘッド23の移動速度で除算することにより部品採取ヘッド23の第1移動時間Ta1を求める。同様に、基板PBにおける各部品種B,C,Dの部品装着位置Pb,Pc,Pdと、装着スロット18a5,18a4,18a1に装着されている各フィーダ17B,17C,17Dの部品取出部17bB,17bC,17bDとの間での部品採取ヘッド23の第1移動時間Tb1,Tc1,Td1を求める(
図4(A)参照)。
【0027】
制御装置9は、複数のフィーダ17に対する部品採取ヘッド23の第1移動時間の演算が完了したら(ステップ3において「Yes」)、実装位置に位置決めされた実装対象の1枚の基板PBに対し部品を装着するときの部品採取ヘッド23の移動時間が最適となる複数のフィーダ17の理想の並び順、すなわち現状のフィーダ17の並び順における部品採取ヘッド23の移動時間よりも可能な限り短縮された移動時間となるフィーダ17の並び順を演算する(ステップ4、本発明の「収納部並び順演算工程、収納部材並び順演算手段」に相当する)。
【0028】
具体的には、基板PBにおける部品種Aの部品の部品装着位置Paからフィーダ17Aの部品取出部17bAまでの部品採取ヘッド23の移動時間が、先に求めた第1移動時間Ta1よりも短い移動経路da11,da12,da13となる装着スロット18a、この場合は装着スロット18a1を求める。同様に、基板PBにおける各部品種B,C,Dの部品装着位置Pb,Pc,Pdから各フィーダ17B,17C,17Dの部品取出部17bB,17bC,17bDまでの部品採取ヘッド23の移動時間が、先に求めた第1移動時間Tb1,Tc1,Td1よりも短い移動経路となる装着スロット18a(この場合は装着スロット18a2,18a3,18a4とする)を求める。そして、各装着スロット18a1,18a2,18a3,18a4にフィーダ17A,17B,17C,17Dをそれぞれ装着した状態を理想の並び順として求める(
図4(B)参照)。
【0029】
制御装置9は、求めた複数のフィーダ17の理想の並び順に向けて現状の並び順を並べ替えるパターンを作成する(ステップ5)。そして、作成した各並べ替えパターンにおいて基板PBと並び替えたフィーダ17との間での第1移動時間と同様の部品採取ヘッド23の第2移動時間が演算済みであるか否かを判断し(ステップ6)、該第2移動時間が演算済みでないときは該第2移動時間をそれぞれ演算する(ステップ7,8、本発明の「第2移動関連量演算工程、第2移動関連量演算手段」に相当する)。
【0030】
具体的には、現状の並び順の各フィーダ17A,17B,17C,17D(
図5(A)参照)において、各フィーダ17A,17B,17C,17Dを理想の並び順に並び替えると仮定したときの各並び替えパターン(
図5(B),(C),(D),(E)参照)を作成し、作成した各並べ替えパターンにおいて基板PBと並び替えたフィーダ17との間での第1移動時間と同様の部品採取ヘッド23の第2移動時間をそれぞれ演算する。
【0031】
すなわち、フィーダ17Aを現状の装着スロット18a3から理想の装着スロット18a1に並び替えると仮定したときの並び替えパターン(
図5(B)参照)では、基板PBにおける部品種Aの部品の部品装着位置Paと、装着スロット18a1に並べ替えられたフィーダ17Aの部品取出部17bAとの間での部品採取ヘッド23の移動経路を求め、求めた移動経路の距離を部品採取ヘッド23の移動速度で除算することにより部品採取ヘッド23の第2移動時間Ta2を演算する。ただし、この並び替えパターンでは、装着スロット18a1にはフィーダ17Dが既に装着されているので(
図5(A)参照)、フィーダ17Aとフィーダ17Dとは交互に並び替えを行う必要がある。そこで、フィーダ17Dを現状の装着スロット18a1から暫定の装着スロット18a3に並び替えたときの部品採取ヘッド23の第2移動時間td2も同様に演算する。
【0032】
次に、フィーダ17Bを現状の装着スロット18a5から理想の装着スロット18a2に並び替えると仮定したときの並び替えパターン(
図5(C)参照)でも、部品採取ヘッド23の第2移動時間Tb2を同様に演算する。この並び替えパターンでは、装着スロット18a2は空のスロットであるので(
図5(A)参照)、フィーダ17Bは単独の並び替えとなる。
【0033】
次に、フィーダ17Cを現状の装着スロット18a4から理想の装着スロット18a3に並び替えると仮定したときの並び替えパターン(
図5(D)参照)でも、部品採取ヘッド23の第2移動時間Tc2を同様に演算する。ただし、この並び替えパターンでは、装着スロット18a3にはフィーダ17Aが既に装着されているので(
図5(A)参照)、フィーダ17Cとフィーダ17Aとは交互に並び替えを行う必要がある。そこで、フィーダ17Aを現状の装着スロット18a3から暫定の装着スロット18a4に並び替えたときの部品採取ヘッド23の第2移動時間ta2も同様に演算する。
【0034】
次に、フィーダ17Dを現状の装着スロット18a1から理想の装着スロット18a4に並び替えると仮定したときの並び替えパターン(
図5(E)参照)でも、部品採取ヘッド23の第2移動時間Td2を同様に演算する。ただし、この並び替えパターンでは、装着スロット18a4には、フィーダ17Cが既に装着されているので(
図5(A)参照)、フィーダ17Dとフィーダ17Cとは交互に並び替えを行う必要がある。そこで、フィーダ17Cを現状の装着スロット18a4から暫定の装着スロット18a1に並び替えたときの部品採取ヘッド23の第2移動時間tc2も同様に演算する。
【0035】
制御装置9は、複数のフィーダ17に対する部品採取ヘッド23の第2移動時間の演算が完了したら(ステップ8において「Yes」)、複数のフィーダ17に対する第1移動時間と第2移動時間との時間差を部品採取ヘッド23の移動短縮時間としてそれぞれ演算する(ステップ9,10、なお、ステップ9〜16は、本発明の「並べ替え案内教示工程、並べ替え案内表示手段」に相当する)。そして、複数のフィーダ17に対する第1移動時間と第2移動時間との時間差の演算が完了したら(ステップ10において「Yes」)、該時間差が最も大きいフィーダ17の並べ替えパターンを選択する(ステップ11)。そして、各フィーダ17が理想の並び順に並び替えられたか否かを判断し(ステップ12)、理想の並び順に並び替えられていないときは、ステップ5に戻ってフィーダ17の並べ替えパターンを再度作成してステップ5以降の処理を繰り返す。
【0036】
具体的には、交互並べ替えとなるフィーダ17Aおよびフィーダ17Dにおいては(
図5(B)参照)、各フィーダ17A,17Dに対する時間差の和(Ta1−Ta2)+(Td1−td2)を部品採取ヘッド23の移動短縮時間として演算する。単体の並べ替えとなるフィーダ17Bにおいては(
図5(C)参照)、フィーダ17Bに対する時間差Tb1−Tb2を部品採取ヘッド23の移動短縮時間として演算する。交互並べ替えとなるフィーダ17Cおよびフィーダ17Aにおいては(
図5(D)参照)、各フィーダ17C,17Aに対する時間差の和(Tc1−Tc2)+(Ta1−ta2)を部品採取ヘッド23の移動短縮時間として演算する。交互並べ替えとなるフィーダ17Dおよびフィーダ17Cにおいては(
図5(E)参照)、各フィーダ17D,17Cに対する時間差の和(Td1−Td2)+(Tc1−tc2)を部品採取ヘッド23の移動短縮時間として演算する。
【0037】
そして、求めた時間差が例えば(Ta1−Ta2)+(Td1−td2),Tb1−Tb2,(Tc1−Tc2)+(Ta1−ta2),(Td1−Td2)+(Tc1−tc2)の順に小さくなったとする。このときは、フィーダ17Aおよびフィーダ17Dを交互並び替えする並び替えパターン(
図5(B)参照)を選択する。この並び替えパターンは、フィーダ17Aのみが理想の並び順であり、他のフィーダ17B,17C,17Dは理想の並び順ではないため、各フィーダ17B,17C,17Dを理想の並び順に並び替えると仮定したときの各並び替えパターン(
図6(A),(B)参照)を再度作成する。
【0038】
すなわち、フィーダ17Bを現状の装着スロット18a5から理想の装着スロット18a2に並び替えると仮定したときは(
図6(A)参照)、部品採取ヘッド23の第2移動時間は既に求めたTb2であり、第1移動時間と第2移動時間との時間差は既に求めたTb1−Tb2となる。次に、フィーダ17Cを現状の装着スロット18a4から理想の装着スロット18a3に並び替えると仮定したときは(
図6(B)参照)、フィーダ17Cとフィーダ17Dとは交互に並び替えとなり、部品採取ヘッド23の第2移動時間は既に求めたTc2,Td2であり、第1移動時間と第2移動時間との時間差は(Tc1−Tc2)+(Td1−Td2)となる。なお、この例では、フィーダ17Dを現状の装着スロット18a3から理想の装着スロット18a4に並び替えることは、上述のフィーダ17Cの並べ替えと同一であるため省略する。
【0039】
そして、求めた時間差が例えばTb1−Tb2,(Tc1−Tc2)+(Td1−Td2)の順に小さくなったとする。このときは、フィーダ17Bを現状の装着スロット18a5から理想の装着スロット18a2に並び替えたパターンを選択する(
図6(A)参照)。この並び替えパターンは、フィーダ17A,17Bが理想の並び順であり、他のフィーダ17C,17Dは理想の並び順ではないため、各フィーダ17C,17Dを理想の並び順に並び替えると仮定したときの並び替えパターン(
図6(C)参照)を再度作成する。
【0040】
すなわち、フィーダ17Cを現状の装着スロット18a4から理想の装着スロット18a3に並び替えると仮定したときは(
図6(C)参照)、フィーダ17Cとフィーダ17Dとは交互に並び替えとなり、部品採取ヘッド23の第2移動時間は既に求めたTc2,Td2であり、第1移動時間と第2移動時間との時間差は既に求めた(Tc1−Tc2)+(Td1−Td2)となる。なお、この例では、フィーダ17Dを現状の装着スロット18a3から理想の装着スロット18a4に並び替えることはフィーダ17Cの並べ替えと同一であるため省略する。そして、この並び替えパターンにより、全フィーダ17A,17B,17C,17Dは理想の並び順になったので、部品採取ヘッド23の第2移動時間の演算を終了する。
【0041】
制御装置9は、各フィーダ17が理想の並び順に並び替えられたら(ステップ12において「Yes」)、各フィーダ17が理想の並び順に至るまでのフィーダ17の並べ替え案内を時間差が大きい順に表示装置92の画面上部から並べて表示し、作業者に画面上部から順にフィーダ17を並べ替えを促す(ステップ13)。
【0042】
具体的には、交互並べ替えとなるフィーダ17Aおよびフィーダ17Dの並べ替え案内、すなわちフィーダ17Aを現状の装着スロット18a3から理想の装着スロット18a1に並べ替える並べ替え案内およびフィーダ17Dを現状の装着スロット18a1から暫定的な装着スロット18a3に並べ替える並べ替え案内を表示装置92の画面上部に表示する。そして、この表示の下方にフィーダ17Bの並べ替え案内、すなわちフィーダ17Bを現状の装着スロット18a5から理想の装着スロット18a2に並べ替える並べ替え案内を表示する。そして、さらにこの表示の下方に交互並べ替えとなるフィーダ17Cおよびフィーダ17Dの並べ替え案内、すなわちフィーダ17Cを現状の装着スロット18a4から理想の装着スロット18a3に並べ替える並べ替え案内およびフィーダ17Dを現状の装着スロット18a3から理想の装着スロット18a4に並べ替える並べ替え案内を表示し、作業者に画面上部から順にフィーダ17を並べ替えを促す。このときの表示項目としては、例えば、フィーダ(並べ替えの対象となるフィーダ)、現スロット(現在装着されているスロット)、変更スロット(並べ替えで装着されるスロット)、短縮時間(並べ替えで短縮される時間(時間差))が表示される(
図7(A)参照)。
【0043】
制御装置9は、表示装置92の画面上部に表示した時間差が最も大きいフィーダ17の並べ替えが完了したか否かを判断する(ステップ14)。このフィーダ17の並べ替えが完了したか否かの判断は、コネクタ18bを介して送信されるフィーダ17の着脱信号を受信することにより判断することができる。そして、該並べ替えが完了した場合には、表示されている全てのフィーダ17の並べ替えが完了したか否かを判断し(ステップ15)、表示されている全てのフィーダ17の並べ替えが完了していない場合には、表示装置92の画面上部の完了した並べ替えの表示のみを消去し(ステップ16)、ステップ13に戻って消去した並べ替え以降の並べ替えの表示を繰り上げて表示する。一方、表示されている全てのフィーダ17の並べ替えが完了した場合には、全ての処理を終了する。
【0044】
具体的には、フィーダ17Aおよびフィーダ17Dの交互並べ替えが完了したら、フィーダ17Aおよびフィーダ17Dの並べ替え案内を消去し、フィーダ17Bの並べ替え案内、フィーダ17Cおよびフィーダ17Dの交互並べ替え案内をこの順で表示装置92の画面上部から並べて表示する(
図7(B)参照)。そして、フィーダ17Bの並べ替えが完了したら、フィーダ17Bの並べ替え案内を消去し、フィーダ17Cおよびフィーダ17Dの交互並べ替え案内を表示装置92の画面上部に表示する(
図7(C)参照)。そして、フィーダ17Cおよびフィーダ17Dの交互並べ替えが完了したら、フィーダ17Cおよびフィーダ17Dの交互並べ替え案内を消去して全ての処理を終了する。
【0045】
ここで、上述の制御装置9によるフィーダ17の並べ替え案内表示動作が開始されると、基板PBへの部品の装着も開始されるが、吸着ノズル24が部品を採取するとき、該部品が収納されているフィーダ17が並べ替え中で装着スロット18aから取外されている場合がある。このような場合の制御装置9の動作について
図8のフローチャート(本発明の「採取変更教示手段」に相当する)を参照して説明する。制御装置9は、基板PBへの部品の装着が指令されると(ステップ21)、該部品が収納されているフィーダ17(以下、「現フィーダ17」という)に部品採取ヘッド23を移動する(ステップ22)。そして、現フィーダ17の並べ替えが指令されているか否かを判断し(ステップ23)、現フィーダ17の並べ替えが指令されていない場合には、現フィーダ17に収納されている部品を採取して基板PBに装着する(ステップ24)。
【0046】
一方、ステップ23において、現フィーダ17の並べ替えが指令されている場合には、現フィーダ17に収納されている部品の採取をスキップし、次に装着すべき部品の装着が指令されているか否かを判断する(ステップ25)。そして、次に装着すべき部品の装着が指令されている場合には、該部品が収納されているフィーダ17(以下、「次フィーダ17」という)に部品採取ヘッド23を移動する(ステップ22)。そして、次フィーダ17の並べ替えが指令されているか否かを判断し(ステップ23)、次フィーダ17の並べ替えが指令されていない場合には、次フィーダ17に収納されている部品を採取して基板PBに装着する(ステップ24)。
【0047】
そして、ステップ24において部品を採取して基板PBに装着した後、またはステップ25において次に装着すべき部品の装着が指令されていない場合には、現フィーダ17の並べ替えが指令されていて採取不可となった部品の有無を判断し(ステップ26)、採取不可となった部品が有る場合には、ステップ22に戻って上述の処理を実行する。一方、採取不可となった部品が無い場合には、全ての部品の装着が完了したか否かを判断し(ステップ27)、全ての部品の装着が完了していない場合には、ステップ21に戻って上述の処理を実行し、全ての部品の装着が完了した場合には、全ての処理を終了する。
【0048】
上述の制御装置9によるフィーダ17の並べ替え案内表示動作においては、1本の吸着ノズル24により異種の部品を順次採取して基板に装着する場合について説明したが、複数本の吸着ノズルを備えた例えばロータリー式の部品採取ヘッドにより同種の部品を連続で採取して基板に装着する場合も同様にフィーダ17の並べ替え案内表示を行うことができ、部品採取ヘッドの移動時間を短縮させることができる。
【0049】
例えば、実装対象の基板PBに装着する部品の部品種をAとしたとき、作業者は、部品種Aが収納された各フィーダ17A1,17A2,17A3を複数(本例では8つ)の装着スロット18a1〜18a8に自由配置で装着する。本例では、装着スロット18a1にフィーダ17A1、装着スロット18a3にフィーダ17A3、装着スロット18a7にフィーダ17A2を装着したものとし、装着スロット18a2,18a4,18a5,18a6,18a8は空きスロットとする(
図9(A)参照)。そして、理想のフィーダ17A1,17A2,17A3の並び順は、装着スロット18a1にフィーダ17A1、装着スロット18a2にフィーダ17A2、装着スロット18a3にフィーダ17A3を装着し、装着スロット18a4〜18a8は空きスロットとしたときとする(
図9(B)参照)。
【0050】
ここで、基板PBにおける部品種Aの部品の部品装着位置Paと、装着スロット18a1に装着されているフィーダ17A1の部品取出部17bA1との間での部品採取ヘッドの移動経路は現状の並び順と理想の並び順で同一なため省略する。すると、現状のフィーダ17A1,17A2,17A3の並び順での部品採取ヘッドの第1移動時間は、装着スロット18a1に装着されているフィーダ17A1の部品取出部17bA1と装着スロット18a7に装着されているフィーダ17A2の部品取出部17bA2との間での部品採取ヘッドの移動経路の距離f1と、装着スロット18a7に装着されているフィーダ17A2の部品取出部17bA2と装着スロット18a3に装着されているフィーダ17A3の部品取出部17bA3との間での部品採取ヘッドの移動経路の距離f2との和f1+f2を部品採取ヘッド23の移動速度で除算することにより求まる。
【0051】
一方、理想のフィーダ17A1,17A2,17A3の並び順での部品採取ヘッドの第1移動時間は、装着スロット18a1に装着されているフィーダ17A1の部品取出部17bA1と装着スロット18a2に装着されているフィーダ17A2の部品取出部17bA2との間での部品採取ヘッドの移動経路の距離g1(>f1)と、装着スロット18a2に装着されているフィーダ17A2の部品取出部17bA2と装着スロット18a3に装着されているフィーダ17A3の部品取出部17bA3との間での部品採取ヘッドの移動経路の距離g2(>f2)との和g1+g2を部品採取ヘッド23の移動速度で除算することにより求まる。よって、この場合、部品採取ヘッドの移動距離差(f1−g1)+(f2−g2)を部品採取ヘッド23の移動速度で除算した時間だけ短縮することができる。
【0052】
以上説明したように、本実施形態の部品実装装置1によれば、制御装置9は、現状のフィーダ17の並び順と並べ替え後のフィーダ17の並び順とにおいて、部品採取ヘッド23の移動の時間差または距離差を大きい順に表示装置92に案内表示するようにしている。このため、作業者は、複数の装着スロット18aに複数のフィーダ17を自由配置でセットしても、基板PBに部品を装着する部品採取ヘッド23の動作中にフィーダ17を案内表示にしたがって並び替えることにより、1枚の基板PBを生産するときの部品採取ヘッド23の総移動時間または総移動距離を短縮して部品採取効率を高めることができる。よって、基板PBに対する部品の実装タクトを向上することができる。
【0053】
また、制御装置9は、表示したフィーダ17の並べ替えが完了した時点で当該並べ替え案内の表示を消去し、以降の並べ替え案内を繰り上げて表示するようにしている。これにより、作業者は、並べ替えが必要なフィーダ17を確実に認識することができる。よって、フィーダ17を誤って並べ替えることによる基板不良の発生を未然に防止することができる。また、制御装置9は、部品採取ヘッド23により部品を採取しているときに該部品のフィーダ17を並べ替える指令が出た場合、当該部品採取を後回しにして次に採取すべき部品を採取するように指令するようにしている。これにより、フィーダ17の並べ替え完了を待たずに部品採取ヘッド23による部品の採取を継続することができる。よって、基板PBに対する部品の実装タクトをさらに向上することができる。
【0054】
なお、上述の実施形態においては、部品採取ヘッド23の移動時間を短縮するフィーダ17の並び替え処理について説明したが、部品採取ヘッド23の移動距離を短縮するフィーダ17の並び替え処理としてもよい。また、例えば
図5(A)のフィーダ17A〜17D毎に第1および第2移動時間を求める構成としたが、
図5(A)〜(E)のパターン毎にその配列で基板Bを生産した1枚の基板Bの生産時間を第1および第2移動時間として求める構成としてもよい。すなわち、フィーダ17A〜17Dの順に部品を採取して基板Bに実装する場合には、
図5(A)〜(E)のパターン毎にその配列でフィーダ17A〜17Dの順に部品を採取して基板Bに実装する全時間を第1および第2移動時間として求める。
【0055】
また、制御装置9がフィーダ17の並び替え処理を行う構成としたが、制御装置9とは別に並び替え処理装置を備え、該並び替え処理装置がフィーダ17の並び替え処理を行う構成としてもよい。また、並び替え案内表示は、部品採取ヘッド23の移動時間(移動距離)の短縮効果の大きい順に表示するように構成したが、例えば装着スロット18a順に表示し、作業者が任意の順に並べ替えられるように構成してもよい。また、フィーダ17の並び替えを表示装置92に表示するように構成したが、例えばフィーダ17の並び替えをプリントアウトや音声により案内教示するように構成してもよい。
【0056】
また、フィーダ17の並べ替え案内を表示する場合について説明したが、作業者による手動で部品供給部を並べ替える場合は、該並べ替え案内を作業者に視認させるべく表示が必要であるため、例えばトレイを並べ替え案内を表示する場合においても同様に本発明を適用可能である。また、部品実装装置1は、部品採取ヘッド23を移送するヘッド移送機構を備えた構成としたが、ヘッド移送機構を備えず、基板PBを移送する基板移送機構を備えた構成としても本発明を適用可能である。