(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記基材の少なくとも片面側に粘着剤層を有する粘着シートである袋体構成部材が、基材の少なくとも片面側に部分的に粘着剤層を有する粘着シートである袋体構成部材である請求項2に記載の使い捨てカイロ。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明の使い捨てカイロは、2以上の袋体構成部材(袋体を構成する部材)をヒートシールすることにより形成されている。特に限定されないが、2つの袋体構成部材より形成されていることが好ましい。さらに詳しくは、2以上(好ましくは2つ)の袋体構成部材をヒートシールすることにより袋体を形成し、該袋体内部に発熱体を封入して形成されている。即ち、本発明の使い捨てカイロは、上記袋体と上記発熱体を少なくとも有する。なお、本明細書では、上記の発熱体を封入した袋体を「内袋」と称する場合がある。また、「使い捨てカイロ」を単に「カイロ」と称する場合があり、「使い捨てカイロの内部」を「カイロ内部」と称する場合がある。
【0022】
本発明の使い捨てカイロ(又は上記袋体)を形成する2以上の袋体構成部材のうちの少なくとも1つの袋体構成部材は、多孔質フィルムと不織布との複合部材である袋体構成部材である。本明細書では、上記の「多孔質フィルムと不織布との複合部材である袋体構成部材」を、「袋体構成部材(a)」と称する場合がある。本発明の使い捨てカイロは、2以上の袋体構成部材(a)から形成(構成)されていてもよいし、袋体構成部材(a)と、袋体構成部材(a)以外の袋体構成部材(「その他の袋体構成部材」と称する場合がある)から形成(構成)されていてもよい。上記その他の袋体構成部材としては、基材の少なくとも片面側(片面上)に粘着剤層を有する粘着シートである袋体構成部材が好ましい。本明細書では、上記の「基材の少なくとも片面側に粘着剤層を有する粘着シートである袋体構成部材」を、「袋体構成部材(b)」と称する場合がある。
【0023】
本発明の使い捨てカイロは、表面に粘着剤層を有する使い捨てカイロであってもよいし、表面に粘着剤層を有しない使い捨てカイロであってもよい。特に限定されないが、上記表面に粘着剤層を有する使い捨てカイロは貼るタイプの使い捨てカイロ(貼るカイロ)として用いられ、上記表面に粘着剤層を有しない使い捨てカイロは貼らないタイプの使い捨てカイロ(貼らないカイロ)として用いられる。
【0024】
上記表面に粘着剤層を有する使い捨てカイロは、使い捨てカイロ(内袋)の外側の表面に粘着剤層(即ち、表面層としての粘着剤層)を有する。上記表面に粘着剤層を有する使い捨てカイロを形成する2以上の袋体構成部材のうちの少なくとも1つの袋体構成部材は、表面に粘着剤層(即ち、表面層としての粘着剤層)を有する袋体構成部材であることが好ましい。さらに、上記表面に粘着剤層を有する使い捨てカイロは、袋体構成部材(a)と表面に粘着剤層を有する袋体構成部材とをヒートシールすることにより形成されていることが好ましい。上記表面に粘着剤層を有する袋体構成部材は、少なくとも片面に粘着剤層を有しておればよく、特に限定されないが、片面のみに粘着剤層を有する袋体構成部材が好ましい。なお、上記表面に粘着剤層を有する袋体構成部材(特に片面のみに粘着剤層を有する袋体構成部材)をヒートシールして袋体を形成する場合には、粘着剤層が袋体の外側となるように(即ち、袋体の外側に露出するように)してヒートシールする必要がある。上記表面に粘着剤層を有する袋体構成部材としては、袋体構成部材(b)が好ましい。即ち、上記表面に粘着剤層を有する使い捨てカイロは、袋体構成部材(a)と袋体構成部材(b)とをヒートシールすることにより形成されていることが好ましい。
【0025】
本発明の使い捨てカイロは、該使い捨てカイロ(又は該使い捨てカイロにおける袋体)を形成する袋体構成部材(2以上の袋体構成部材)の、ヒートシールが施されていない部分であり且つ上記の使い捨てカイロの表面層としての粘着剤層が設けられていない部分に、開口面積1000〜100000μm
2の貫通孔を1〜200個有する。上記貫通孔は、本発明の使い捨てカイロ(又は上記袋体)を形成する2以上の袋体構成部材のうちの少なくとも1つの袋体構成部材に設けられていればよく、全ての袋体構成部材に設けられていてもよい。言い換えると、本発明の使い捨てカイロは、該使い捨てカイロにおける袋体の、ヒートシールが施されていない部分であり且つ該袋体の表面層としての粘着剤層が設けられていない部分に、開口面積1000〜100000μm
2の貫通孔を1〜200個有する。
【0026】
本明細書では、上記の「ヒートシールが施されていない部分」を「非ヒートシール部分」と称する場合があり、「ヒートシールが施された部分」を「ヒートシール部分」と称する場合がある。また、上記の「使い捨てカイロの表面層としての粘着剤層が設けられていない部分」を「非粘着部分」と称する場合があり、「使い捨てカイロの表面層としての粘着剤層が設けられている部分」を「粘着部分」と称する場合がある。さらに、「ヒートシールが施されていない部分であり且つ使い捨てカイロの表面層としての粘着剤層が設けられていない部分」(即ち、非ヒートシール部分であり且つ非粘着部分である部分)を「非ヒートシール/非粘着部分」と称する場合がある。
【0027】
図1は、本発明の使い捨てカイロの一例(貼るタイプの使い捨てカイロの一例)を示す概略図(切断部端面図)である。
図1に記載の本発明の使い捨てカイロは、袋体構成部材(a)11と袋体構成部材(b)(その他の袋体構成部材)12を、端部(ヒートシール部分14)をヒートシールすることにより袋体を形成し、該袋体の内部に発熱体13を封入して形成されている。袋体構成部材(a)11は、多孔質フィルム11aと不織布11bの複合部材である。袋体構成部材(b)12は、基材12a、および、基材12aの片面側に設けられた粘着剤層12bを有する。また、袋体構成部材(a)11には、ヒートシール部分14以外の部分(非ヒートシール部分)に、袋体構成部材(a)11を厚み方向に貫通する貫通孔15が設けられている。上記のように、一方の表面に粘着剤層が設けられた、貼るタイプの使い捨てカイロにおいては、袋体構成部材(a)11は、発熱体13への酸素供給性の観点から、被着体に接する側と反対側の部材(いわゆる表材)として少なくとも用いられることが好ましい。
【0028】
図2は、本発明の使い捨てカイロの他の一例(貼らないタイプの使い捨てカイロの一例)を示す概略図(切断部端面図)である。
図2に記載の本発明の使い捨てカイロは、2つの袋体構成部材(a)11を、端部(ヒートシール部分14)をヒートシールすることにより袋体を形成し、該袋体の内部に発熱体13を封入して形成されている。2つの袋体構成部材(a)11のうちの一方には、ヒートシール部分14以外の部分(非ヒートシール部分)に、袋体構成部材(a)11を厚み方向に貫通する貫通孔15が設けられている。
【0029】
図3及び
図4は、それぞれ、本発明の使い捨てカイロの他の一例(貼るタイプの使い捨てカイロの他の一例)を示す概略図(切断部端面図)である。
図3及び
図4に記載の本発明の使い捨てカイロは、袋体構成部材(a)11と袋体構成部材(b)12を、端部(ヒートシール部分14)をヒートシールすることにより袋体を形成し、該袋体の内部に発熱体13を封入して形成されている。
図3に記載の本発明の使い捨てカイロにおいては、袋体構成部材(a)11には、ヒートシール部分14以外の部分(非ヒートシール部分)に、袋体構成部材(a)11を厚み方向に貫通する貫通孔15が設けられている。また、袋体構成部材(b)12には、ヒートシール部分14以外の部分(非ヒートシール部分)であり且つ粘着剤層12bが設けられていない部分(非粘着部分16)に、袋体構成部材(b)12(又は基材12a)を厚み方向に貫通する貫通孔15が設けられている。
図4に記載の本発明の使い捨てカイロにおいては、袋体構成部材(b)12には、ヒートシール部分14以外の部分(非ヒートシール部分)であり且つ粘着剤層12bが設けられていない部分(非粘着部分16)に、袋体構成部材(b)12(又は基材12a)を厚み方向に貫通する貫通孔15が設けられている。
【0030】
図5は、本発明の使い捨てカイロの他の一例(貼らないタイプの使い捨てカイロの他の一例)を示す概略図(切断部端面図)である。
図5に記載の本発明の使い捨てカイロは、2つの袋体構成部材(a)11を、端部(ヒートシール部分14)をヒートシールすることにより袋体を形成し、該袋体の内部に発熱体13を封入して形成されている。2つの袋体構成部材(a)11の両方には、ヒートシール部分14以外の部分(非ヒートシール部分)に、袋体構成部材(a)11を厚み方向に貫通する貫通孔15が設けられている。
【0031】
[袋体構成部材(a)]
本発明の使い捨てカイロにおける袋体構成部材(a)は、本発明の使い捨てカイロにおいて必須の袋体構成部材である。上記袋体構成部材(a)は、不織布(不織布層)と多孔質フィルム(多孔質フィルム層)とが積層された複合部材である。即ち、上記袋体構成部材(a)は、少なくとも不織布と多孔質フィルムとを有する複合部材である。上記不織布と上記多孔質フィルムは、接着剤層を介して貼り合わされていることが好ましく、さらに、接着剤を繊維化して形成した多孔性接着剤層を介して貼り合わされていることが特に好ましい。
【0032】
上記袋体構成部材(a)の積層構成(複合構成)は、特に限定されないが、一方の表面側が多孔質フィルム、もう一方の表面側が不織布となる構成であることが好ましく、さらに具体的には、多孔質フィルム/接着剤層(特に多孔性接着剤層)/不織布の積層構成であることが好ましい。
【0033】
(多孔質フィルム)
上記多孔質フィルム(多孔質フィルム層)は、フィルム状の多孔質基材である。上記多孔質フィルムを構成する樹脂としては、特に限定されないが、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリスチレン系樹脂などが挙げられる。上記樹脂は単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。上記の中でも、価格、柔軟性の観点やヒートシール性の観点から、ポリオレフィン系樹脂が好ましい。即ち、上記多孔質フィルムは、ポリオレフィン系樹脂から構成される多孔質フィルムが好ましい。さらに、上記多孔質フィルムは、ポリオレフィン系樹脂及び無機充填剤を必須成分として構成され、かつ、未延伸フィルムを延伸処理することにより多孔質化して形成された多孔質フィルムであることが好ましい。上記多孔質フィルムは単層、複層のいずれの形態を有していてもよい。
【0034】
上記ポリオレフィン系樹脂は、少なくともオレフィン成分(エチレン、プロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、4−メチル−ペンテン−1、ヘプテン−1、オクテン−1等のα−オレフィンなど)をモノマー成分とする樹脂である。上記ポリオレフィン系樹脂としては、例えば、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン(直鎖状低密度ポリエチレン)、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、エチレン−α−オレフィン共重合体(例えば、エチレン−プロピレン共重合体など)等のポリエチレン系樹脂の他、ポリプロピレン系樹脂(ポリプロピレン、プロピレン−α−オレフィン共重合体など)や、ポリブテン系樹脂(ポリブテン−1など)、ポリ−4−メチルペンテン−1などが挙げられる。また、上記ポリオレフィン系樹脂としては、例えば、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体等のエチレン−不飽和カルボン酸共重合体;アイオノマー;エチレン−アクリル酸メチル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体等のエチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体;エチレン−酢酸ビニル共重合体;エチレン−ビニルアルコール共重合体なども用いることができる。上記ポリオレフィン系樹脂は単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。上記ポリオレフィン系樹脂としては、ポリエチレン系樹脂が好ましく、中でも、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン(直鎖状低密度ポリエチレン)、エチレン−α−オレフィン共重合体が好ましい。
【0035】
上記低密度ポリエチレンの密度は、0.90〜0.93g/cm
3が好ましく、より好ましくは0.91〜0.92g/cm
3である。また、上記低密度ポリエチレンの重量平均分子量は、特に限定されないが、3万〜20万が好ましく、より好ましくは5万〜6万である。また、上記低密度ポリエチレンの190℃におけるMFR(メルトマスフローレイト)は、特に限定されないが、1.0〜5.0(g/10分)が好ましく、より好ましくは、2.0〜4.0(g/10分)である。なお、本明細書における密度とは、JIS K 6922−2及びJIS K 7112に準拠して得られた密度をいうものとする。また、本明細書におけるMFRは、ISO1133(JIS K 7210)に準拠して、荷重条件2.16kgfで測定することができる。また、本明細書における重量平均分子量は、GPC(ゲル浸透クロマトグラフィ)法により測定することができる。中でも、高温GPC法(高温GPC装置)により測定することが好ましい。具体的には、例えば、特開2009−184705号公報に記載の高温GPC法などが挙げられる。
【0036】
上記直鎖状低密度ポリエチレンは、エチレンと炭素数が4〜8のα−オレフィンとを重合して得られる、短鎖分岐(分岐の長さは炭素数1〜6が好ましい)を有する直鎖状ポリエチレンである。上記直鎖状低密度ポリエチレンに用いられるα−オレフィンとしては、1−ブテン、1−オクテン、1−ヘキセン、4−メチルペンテン−1が好ましい。上記直鎖状低密度ポリエチレンにおいて、全構成モノマーの繰り返し単位(全ての構成モノマーに起因(由来)する繰り返し単位)に対するエチレンモノマーの繰り返し単位(エチレンモノマーに起因(由来)する繰り返し単位)の含有量(含有率)は90重量%以上が好ましい。上記直鎖状低密度ポリエチレンとしては、中でも、低温ヒートシール性向上の観点から、メタロセン系触媒を用いて調製された、いわゆる、メタロセン系直鎖状低密度ポリエチレン(メタロセン系LLDPE)が特に好ましい。
【0037】
上記直鎖状低密度ポリエチレンの密度は、0.90〜0.93g/cm
3が好ましく、より好ましくは0.91〜0.92g/cm
3である。上記直鎖状低密度ポリエチレンの重量平均分子量は、特に限定されないが、3万〜20万が好ましく、より好ましくは5万〜10万、さらに好ましくは5万〜6万である。また、上記直鎖状低密度ポリエチレンの190℃におけるMFRは、特に限定されないが、1.0〜5.0(g/10分)が好ましく、より好ましくは、2.0〜4.0(g/10分)である。
【0038】
上記エチレン−α−オレフィン共重合体は、エチレンとα−オレフィンの共重合体である。上記α−オレフィンとしては、エチレン以外のα−オレフィンであれば特に限定されないが、例えば、プロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、4−メチル−ペンテン−1、ヘプテン−1、オクテン−1等の炭素数3〜8のα−オレフィンが挙げられる。上記エチレン−α−オレフィン共重合体は、α−オレフィンとしてブテン−1を用いた、エチレン−α−オレフィン共重合エラストマーが好ましい。上記エチレン−α−オレフィン共重合体において、全構成モノマーの繰り返し単位に対するエチレンモノマーの繰り返し単位の含有量は60〜95重量%が好ましく、より好ましくは80〜90重量%である。上記エチレン−α−オレフィン共重合体は、多孔質フィルムのヒートシール性をさらに向上させる役割を担う。
【0039】
上記エチレン−α−オレフィン共重合体の密度は、0.90g/cm
3未満が好ましく、より好ましくは0.86〜0.89g/cm
3、さらに好ましくは0.87〜0.89g/cm
3である。また、上記エチレン−α−オレフィン共重合体の重量平均分子量は、特に限定されないが、5万〜20万が好ましく、より好ましくは8万〜15万である。また、上記エチレン−α−オレフィン共重合体の190℃におけるMFRは、特に限定されないが、1.0〜5.0(g/10分)が好ましく、より好ましくは2.0〜4.0(g/10分)である。
【0040】
上記多孔質フィルムは、特に限定されないが、無機充填剤(無機系充填剤)を含有することが好ましい。該無機充填剤は、延伸により無機充填剤の周囲にボイド(微細孔)を発生させることによって、フィルムを多孔質化させる役割を担う。上記無機充填剤としては、例えば、タルク、シリカ、石粉、ゼオライト、アルミナ、アルミニウム粉末、鉄粉の他、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸マグネシウム−カルシウム、炭酸バリウム等の炭酸の金属塩;硫酸マグネシウム、硫酸バリウム等の硫酸の金属塩;酸化亜鉛、酸化チタン、酸化マグネシウム等の金属酸化物;水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化ジルコニウム、水酸化カルシウム、水酸化バリウム等の金属水酸化物;酸化マグネシウム−酸化ニッケルの水和物、酸化マグネシウム−酸化亜鉛の水和物等の金属水和物(水和金属化合物)などが挙げられる。中でも、炭酸カルシウム、硫酸バリウムが好ましい。上記無機充填剤は1種で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。上記無機充填剤の形状は特に限定されず、平板形状、粒状などのものを用いることができるが、延伸によるボイド(微細孔)形成の観点からは、粒状(粒子状)が好ましい。上記無機充填剤としては、炭酸カルシウムからなる無機粒子(無機微粒子)が特に好ましい。
【0041】
上記無機充填剤(無機粒子)の粒径(平均粒径)は、特に限定されないが、例えば、0.1〜10.0μmが好ましく、より好ましくは0.5〜5.0μmである。無機充填剤の粒径が、0.1μm以上の場合にボイド形成性が向上し、10.0μm以下とすることにより成膜(製膜)破れ、外観不良を抑制できるため好ましい。
【0042】
上記多孔質フィルム中の上記無機充填剤(無機粒子)の含有量は、特に限定されないが、例えば、多孔質フィルムを構成する全ポリマー成分(100重量部)に対して、50〜150重量部が好ましく、より好ましくは80〜120重量部である。無機充填剤の含有量が、50重量部以上の場合にボイド形成性が向上し、150重量部以下とすることにより成膜破れ、外観不良を抑制できるため好ましい。
【0043】
上記多孔質フィルムには、さらに、着色剤、老化防止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、難燃剤、安定剤などの各種添加剤が、本発明の効果を損なわない範囲内で配合されていてもよい。
【0044】
上記多孔質フィルムは、溶融成膜法(Tダイ法、インフレーション法等)によって製造することができる。中でもTダイ法が好ましい。例えば、上記のポリオレフィン系樹脂、無機充填剤、及び、必要に応じて、各種添加剤を、2軸混練押出にて混合分散し、一旦ペレット状にした後、1軸押出機にて溶融押出して未延伸フィルムを作製し、該未延伸フィルムを、延伸(例えば、1軸又は2軸に延伸)することにより多孔質化して製造する。多孔質フィルムを積層フィルムとする場合には、共押出法を好ましく用いることができる。なお、上記多孔質フィルムには、必要に応じて、背面処理、帯電防止処理などの各種処理が施されていてもよい。
【0045】
上記多孔質フィルムの製造において、押出温度は、170〜270℃が好ましく、より好ましくは180〜260℃、さらに好ましくは230〜250℃である。また、未延伸フィルム作製時の引き取り速度は、5〜25m/分が好ましく、引き取りロール温度(冷却温度)は5〜40℃が好ましく、より好ましくは20〜30℃である。
【0046】
上記未延伸フィルムを延伸[1軸延伸、2軸延伸(逐次2軸延伸、同時2軸延伸)等]する方法としては、ロール延伸方式やテンター延伸方式など公知慣用の延伸方式を用いることができる。延伸温度は、50〜100℃が好ましく、より好ましくは60〜90℃である。多孔質化と安定成膜の観点から、延伸倍率(単軸方向)は、2〜5倍が好ましく、より好ましくは3〜4倍である。2軸延伸の場合の面積延伸倍率は2〜10倍が好ましく、より好ましくは3〜7倍である。
【0047】
上記多孔質フィルムの厚みは、20〜200μmが好ましく、より好ましくは50〜150μm、さらに好ましくは50〜120μmである。上記厚みが20μm以上であることにより、使い捨てカイロを作製する際のエッジ切れ(ヒートシール部分と非ヒートシール部分の境で多孔質フィルムが裂ける現象)の発生を抑制することができるため好ましい。また、上記厚みが200μm以下であることにより、使い捨てカイロを作製する際のヒートシール性が良好となり、シール不良の発生を抑制することができるため好ましい。
【0048】
上記多孔質フィルムは、ボイド(微細孔)を有する。上記微細孔の大きさは、特に限定されないが、孔径(孔の直径)は0.2〜0.5μm程度であり、開口面積は0.03〜0.2μm
2程度である。
【0049】
(不織布)
上記不織布(不織布層)としては、特に限定されず、例えば、ポリアミド製不織布(ナイロン製不織布など)、ポリエステル製不織布、ポリオレフィン製不織布(ポリプロピレン製不織布、ポリエチレン製不織布など)、レーヨン製不織布など公知乃至慣用の不織布(天然繊維による不織布、合成繊維による不織布など)が挙げられる。中でも、風合いの観点からは、ナイロン製不織布(ナイロン系不織布とも称する、他も同様である)、ポリエステル製不織布(中でも、ポリエチレンテレフタレート製不織布)が好ましい。
【0050】
上記不織布の製造方式は、特に限定されず、例えば、スパンボンド法(スパンボンド方式)、スパンレース法(スパンレース方式)、ニードルパンチ法、ケミカルボンド法、サーマルボンド法、ステッチボンド法、メルトブロー法などが挙げられる。中でも、スパンボンド法、スパンレース法が好ましい。即ち、上記不織布は、スパンボンド法により製造された不織布(スパンボンド不織布)、スパンレース法により製造された不織布(スパンレース不織布)が好ましい。
【0051】
上記不織布は単層、複層のいずれの形態を有していてもよい。上記不織布において、繊維径、繊維長、目付けなどは特に限定されないが、例えば、加工性やコストの観点からは、上記不織布の目付け(目付量)は20〜100g/m
2が好ましく、さらに好ましくは20〜80g/m
2である。上記不織布は、1種の繊維のみから構成されていてもよく、複数種の繊維が組み合わせられて構成されていてもよい。
【0052】
(接着剤層)
上記不織布(不織布層)と上記多孔質フィルム(多孔質フィルム層)とを複合(積層)する方法は、特に限定されないが、接着剤層を介して貼り合わせる方法が好ましい。上記接着剤層は、特に限定されず、不織布と多孔質フィルムの貼り合わせなどに用いられる公知の接着剤層を用いることができる。なお、上記接着剤層を形成する「接着剤」とは、「粘着剤(感圧性接着剤)」の意味を含む。上記接着剤層は前述の「使い捨てカイロの表面層としての粘着剤層」には該当しない。
【0053】
上記接着剤層を形成する接着剤としては、特に限定されないが、例えば、ゴム系接着剤(天然ゴム、スチレン系エラストマーなど)、ウレタン系接着剤(アクリルウレタン系接着剤等)、ポリオレフィン系接着剤(エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−アクリル酸メチル共重合体(EMA)等)、アクリル系接着剤、シリコーン系接着剤、ポリエステル系接着剤、ポリアミド系接着剤、エポキシ系接着剤、ビニルアルキルエーテル系接着剤、フッ素系接着剤などの公知の接着剤が挙げられる。また、上記接着剤は単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。上記の中でも、ポリアミド系接着剤、ポリエステル系接着剤が特に好ましい。
【0054】
また、上記接着剤は、いずれの形態を有している接着剤であってもよく、特に限定されないが、溶剤を用いなくても熱により溶融させることにより塗工することができ、不織布に対しても直接塗布して接着剤層を形成することができる利点、ヒートシール部分ではヒートシール加工によって更に大きな接着力が得られる利点を有することから、ホットメルト型(熱溶融型)接着剤が特に好ましい。即ち、上記接着剤としては、ポリアミド系又はポリエステル系のホットメルト型接着剤が好ましく、より好ましくは、熱可塑性ポリアミド系ホットメルト型接着剤、又は、熱可塑性ポリエステル系ホットメルト型接着剤である。
【0055】
不織布と多孔質フィルムとの具体的な複合方法(積層方法)は、接着剤の種類などによっても異なり、特に限定されないが、ホットメルト型接着剤を用いる場合には、接着剤を不織布上に塗布(塗工)した後、多孔質フィルムを貼り合わせる方法が好ましい。上記塗布方法としては、ホットメルト型接着剤の塗布方法として用いられる公知慣用の方法を用いることが可能であり、特に限定されないが、例えば、通気性の観点から、スプレー塗布による塗布、ストライプ塗工、ドット塗工が好ましい。接着剤の塗布量(固形分)は、特に限定されないが、塗工性、接着性や経済性等の観点から、0.5〜20g/m
2が好ましく、より好ましくは1〜10g/m
2、さらに好ましくは3〜5g/m
2である。
【0056】
上記接着剤層としては、特に多孔性接着剤層が好ましい。即ち、上記袋体構成部材(a)は、上記多孔質フィルムと上記不織布とが、多孔性接着剤層(接着剤を繊維化して形成した接着剤層)を介して貼り合わされている積層体(複合部材)であることが好ましい。上記多孔性接着剤層は、接着剤を繊維化して形成した接着剤層である。好ましくは、ホットメルト型(熱溶融型)接着剤を、スプレー方式(スプレー塗布)により繊維化して形成した接着剤層であり、さらに好ましくは、ホットメルト型接着剤を、カーテンスプレー方式により、加熱溶融下において熱風を介し吹き付けて繊維化して塗布する方法にて形成した接着剤層である。上記接着剤層は、接着剤を繊維化して形成した多孔性接着剤層であることにより(特に、スプレー方式にて塗布して形成した多孔性接着剤層であることにより)、袋体構成部材(a)の通気性を低下させないという利点がある。
【0057】
上記袋体構成部材(a)(即ち、多孔質フィルムと不織布との複合部材)は、市販品を用いることも可能であり、例えば、日東ライフテック(株)製「ブレスロン BRN−2310、BRN−2360、BRN−1260」等が挙げられる。
【0058】
[その他の袋体構成部材、袋体構成部材(b)]
本発明の使い捨てカイロにおけるその他の袋体構成部材[本発明の使い捨てカイロ(内袋)を形成(構成)する、袋体構成部材(a)以外の袋体構成部材]は、特に限定されず、公知慣用の通気性又は非通気性の袋体構成部材を用いることができる。例えば、本発明の使い捨てカイロが貼らないカイロの場合には、上記その他の袋体構成部材としては、プラスチックフィルム等が挙げられる。また、本発明の使い捨てカイロが貼るカイロの場合には、上記その他の袋体構成部材としては、粘着剤層を有する袋体構成部材が好ましく、表面に粘着剤層を有する袋体構成部材が特に好ましい。
【0059】
上記表面に粘着剤層を有する袋体構成部材は、特に限定されないが、基材の少なくとも片面側に粘着剤層を有する粘着シートである袋体構成部材(袋体構成部材(b))が好ましい。上記袋体構成部材(b)は、袋体構成部材(b)に貫通孔を形成する場合に有効である等の観点から、基材の少なくとも片面側に部分的に粘着剤層を有する粘着シートである袋体構成部材が特に好ましい。
【0060】
上記袋体構成部材(b)は、基材と、基材の少なくとも片面側に設けられた粘着剤層を少なくとも有する。上記粘着剤層は、基材上に直接設けられていることが好ましいが、他の層(易接着層やアンカーコート層など)を介して基材上に設けられていてもよい。また、上記粘着剤層は基材の片面側のみに設けられていることが好ましい。さらに、上記粘着剤層は、本発明の使い捨てカイロ(又は袋体)の表面層としての粘着剤層として用いられる観点から、袋体構成部材(b)の表面層である(即ち、袋体構成部材(b)の表面に露出している)。上記袋体構成部材(b)の積層構成は、特に限定されないが、基材/粘着剤層の構成が好ましい。
【0061】
上記基材は、例えば、フィルム層(例えば、ヒートシール性のフィルム層、ヒートシール性のないフィルム層等)、繊維層(例えば、不織布層など)などから構成されていることが好ましい。上記基材は、単層、複層のいずれの形態を有していてもよい。より具体的には、上記基材としては、フィルム層単体(例えば、ヒートシール性のフィルム層単体)、フィルム層(例えば、ヒートシール性のフィルム層)と繊維層との積層体、ヒートシール性のフィルム層とヒートシール性のないフィルム層との積層体などが挙げられる。なお、「多孔質フィルムと不織布との複合部材である基材の少なくとも片面側に粘着剤層を有する粘着シート」は、「袋体構成部材(b)」に含まれるものとする。
【0062】
上記不織布層に用いる不織布としては、上述のものを用いることができる。
【0063】
上記フィルム層は、公知慣用のフィルムを用いることができる。上記フィルム層を形成する樹脂としては、例えば、ポリエステル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂(オレフィン系樹脂)等が挙げられる。上記樹脂は単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。中でも、価格、柔軟性の観点や、ヒートシール性の観点から、ポリオレフィン系樹脂が好ましい。即ち、上記フィルム層は、ポリオレフィン系樹脂やポリオレフィン系樹脂組成物から形成されたフィルム層(ポリオレフィン系樹脂を少なくとも含むフィルム層)が好ましい。上記フィルム層は、単層フィルムであっても、2層以上の積層フィルムであってもよい。また、無配向フィルムであってもよいし、1軸または2軸方向に延伸配向したフィルムであってもよいが、好ましくは無配向フィルムである。
【0064】
上記ポリオレフィン系樹脂は、特に限定されず、少なくともオレフィン成分(エチレン、プロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、4−メチル−ペンテン−1、ヘプテン−1、オクテン−1等のα−オレフィンなど)をモノマー成分とする樹脂である。具体的には、例えば、ポリエチレン系樹脂(低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、エチレン−α−オレフィン共重合体など)、ポリプロピレン系樹脂(ポリプロピレン、プロピレン−α−オレフィン共重合体など)、ポリブテン系樹脂(ポリブテン−1など)、ポリ−4−メチルペンテン−1などが挙げられる。また、上記ポリオレフィン系樹脂としては、例えば、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体等のエチレン−不飽和カルボン酸共重合体;アイオノマー;エチレン−アクリル酸メチル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体等のエチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体;エチレン−酢酸ビニル共重合体;エチレン−ビニルアルコール共重合体なども用いることができる。上記の中でも、ポリエチレン系樹脂が好ましく、さらに、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、エチレン−α−オレフィン共重合体が好ましい。上記ポリオレフィン系樹脂は、単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。
【0065】
上記ポリオレフィン系樹脂組成物は、ヒートシール性の観点から、エチレン−α−オレフィン共重合体を少なくとも含むポリオレフィン系樹脂組成物が好ましく、特に、低密度ポリエチレン及び/又は直鎖状低密度ポリエチレンと、エチレン−α−オレフィン共重合体とを少なくとも含むポリオレフィン系樹脂組成物が好ましい。上記ポリオレフィン系樹脂組成物において、エチレン−α−オレフィン共重合体の含有量は、特に限定されないが、ポリオレフィン系樹脂の全重量(100重量%)に対して5重量%以上が好ましく、より好ましくは10〜50重量%、さらに好ましくは15〜40重量%である。さらに、低温ヒートシール性向上の観点からは、上記の直鎖状低密度ポリエチレンは、メタロセン系触媒を用いて調製された直鎖状低密度ポリエチレンであることが好ましい。
【0066】
上記基材は、ヒートシール性向上の観点から、ヒートシール性を有する層(ヒートシール層)を少なくとも含むことが好ましい。上記ヒートシール層としては、例えば、ヒートシール性を有するフィルム層などが挙げられる。即ち、上記フィルム層などがヒートシール性を有していることが好ましい。
【0067】
上記ヒートシール層は、ヒートシール性を有する樹脂(ヒートシール性樹脂)や、ヒートシール性樹脂を含むヒートシール性樹脂組成物より形成される。上記ヒートシール性樹脂としては、特に限定されないが、例えば、上記で例示されたポリオレフィン系樹脂が好ましい。また、上記ヒートシール性樹脂組成物としては、特に限定されないが、例えば、上記で例示された、エチレン−α−オレフィン共重合体を少なくとも含むポリオレフィン系樹脂組成物が好ましい。
【0068】
上記基材の厚みは、特に限定されないが、10〜500μmが好ましく、より好ましくは12〜200μm、さらに好ましくは15〜100μmである。なお、上記基材には、必要に応じて、背面処理、帯電防止処理などの各種処理が施されていてもよい。
【0069】
上記粘着剤層は、使用時には使い捨てカイロ(内袋)を被着体に貼付する役割を担う。上記粘着剤層を構成する粘着剤は、特に限定されないが、例えば、ゴム系粘着剤、ウレタン系粘着剤(アクリルウレタン系粘着剤等)、アクリル系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ポリエステル系粘着剤、ポリアミド系粘着剤、エポキシ系粘着剤、ビニルアルキルエーテル系粘着剤、フッ素系粘着剤などの公知の粘着剤が挙げられる。中でも、ゴム系粘着剤、ウレタン系粘着剤(中でも、アクリルウレタン系粘着剤)が特に好ましい。上記粘着剤は単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0070】
上記ゴム系粘着剤としては、例えば、天然ゴムや各種の合成ゴムをベースポリマーとしたゴム系粘着剤が挙げられる。上記合成ゴムをベースポリマーとしたゴム系粘着剤としては、例えば、スチレン・ブタジエン(SB)ゴム、スチレン・イソプレン(SI)ゴム、スチレン・イソプレン・スチレンブロック共重合体(SIS)ゴム、スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体(SBS)ゴム、スチレン・エチレン・ブチレン・スチレンブロック共重合体(SEBS)ゴム、スチレン・エチレン・プロピレン・スチレンブロック共重合体(SEPS)ゴム、スチレン・イソプレン・プロピレン・スチレンブロック共重合体(SIPS)ゴム、スチレン・エチレン・プロピレンブロック共重合体(SEP)ゴムなどのスチレン系ゴム(「スチレン系エラストマー」とも称する)、ポリイソプレンゴム、再生ゴム、ブチルゴム、ポリイソブチレンや、これらの変性体などをベースポリマーとしたゴム系粘着剤が挙げられる。中でも、スチレン系エラストマーをベースポリマーとした粘着剤が好ましく、さらに好ましくは、SIS系粘着剤、SBS系粘着剤である。上記粘着剤は単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0071】
上記ウレタン系粘着剤としては、公知慣用のウレタン系粘着剤を用いることが可能で、特に限定されないが、例えば、特許第3860880号明細書や特開2006−288690号公報で例示されているウレタン系粘着剤等が好ましい。中でも、イソシアネート/ポリエステルポリオールから構成されるアクリルウレタン系粘着剤が好ましい。また、肌に直接貼付する場合の肌への刺激を低減する観点から、上記アクリルウレタン系粘着剤は、気泡を有する発泡タイプの粘着剤であることが好ましい。このような発泡タイプの粘着剤は、例えば、粘着剤中に公知慣用の発泡剤を添加するなどの方法により作製することができる。
【0072】
また、上記粘着剤は、いずれの形態を有している粘着剤であってもよく、例えば、エマルジョン型粘着剤、溶剤型粘着剤、熱溶融型粘着剤(ホットメルト型粘着剤)などが挙げられる。なお、上記の中でも、溶剤を用いずに直接塗布して粘着剤層を形成することができる利点から、熱溶融型粘着剤(ホットメルト型粘着剤)が特に好ましい。
【0073】
また、上記粘着剤は、いずれの特性を有している粘着剤であってもよく、例えば、加熱により架橋等が生じて硬化する熱硬化性を有している粘着剤(熱硬化性粘着剤)や、活性エネルギー線の照射により架橋等が生じて硬化する活性エネルギー線硬化性を有している粘着剤(活性エネルギー線硬化性粘着剤)などが挙げられる。中でも、無溶剤系であり、不織布や多孔質の基材などにも含浸しすぎない観点から、活性エネルギー線硬化性粘着剤が好ましい。なお、熱硬化性粘着剤には、熱硬化性を発揮するための架橋剤や重合開始剤などが適宜用いられている。また、活性エネルギー線硬化性粘着剤には、活性エネルギー線硬化性を発揮するための架橋剤や光重合開始剤などが適宜用いられている。
【0074】
上記粘着剤層は、使用までの間、公知乃至慣用の剥離フィルム(セパレータ又は剥離ライナーとも称する)により保護されていてもよい。即ち、本発明の使い捨てカイロが、表面に粘着剤層を有する使い捨てカイロの場合、使い捨てカイロの粘着剤層を有する側の表面上には、剥離フィルムが設けられていてもよい。
【0075】
上記袋体構成部材(b)としては、日東ライフテック(株)製「ニトタック」[ヒートシール性を有するポリオレフィン系樹脂製のフィルム層(基材)の片面側に部分的にSIS系粘着剤層を有するカイロ用粘着シート(一般の衣類に貼るカイロ用に使用されているカイロ用粘着シート)]、日東ライフテック(株)製「ニトフィット」[ヒートシール性を有するポリオレフィン系樹脂製のフィルム層(基材)の片面側に部分的にSIS系粘着剤層を有するカイロ用粘着シート(一般の直貼りカイロ用に使用されているカイロ用粘着シート)]などが市販品として入手可能である。
【0076】
[貫通孔]
本発明の使い捨てカイロ(内袋)は、該使い捨てカイロを形成する袋体構成部材の非ヒートシール/非粘着部分(ヒートシールが施されていない部分であり且つ使い捨てカイロの表面層としての粘着剤層が設けられていない部分)に、開口面積1000〜100000μm
2の貫通孔を1〜200個有する。上記貫通孔は、袋体構成部材を厚み方向に貫通する孔(穴)である。上記貫通孔の形状(開口部の形状)は、特に限定されず、例えば、円形、多角形(三角形、四角形等)などが挙げられ、不定形であってもよい。中でも好ましくは円形である。
【0077】
上記貫通孔は、本発明の使い捨てカイロ(内袋)を形成する全ての袋体構成部材に設けられていてもよいし、一部の袋体構成部材にのみ設けられていてもよい。例えば、本発明の使い捨てカイロが2つの袋体構成部材から形成されている場合には、上記貫通孔は、いずれか一方の袋体構成部材にのみ設けられていてもよいし(例えば、袋体構成部材(a)のみに設けられていてもよい)、両方の袋体構成部材に設けられていてもよい。
【0078】
本発明の使い捨てカイロが、袋体構成部材(a)と袋体構成部材(b)とをヒートシールすることにより形成された使い捨てカイロである場合、上記貫通孔は、袋体構成部材(a)の非ヒートシール部分及び/又は袋体構成部材(b)の非ヒートシール/非粘着部分に設けられる。即ち、上記貫通孔は、(i)袋体構成部材(a)の非ヒートシール部分にのみ設けられる、(ii)袋体構成部材(b)の非ヒートシール/非粘着部分にのみ設けられる、又は、(iii)袋体構成部材(a)の非ヒートシール部分及び袋体構成部材(b)の非ヒートシール/非粘着部分に設けられる。
【0079】
上記貫通孔の開口面積(貫通孔1個あたりの開口面積)は、1000〜100000μm
2であり、好ましくは1000〜18000μm
2、より好ましくは2000〜8000μm
2である。上記開口面積が1000μm
2以上であることにより、袋体構成部材の通気性(即ち、袋体の通気性)を向上させ、使い捨てカイロの使用時(発熱時)にカイロ内部(内袋内部)が減圧しすぎないように調節できる。また、100000μm
2以下であることにより、カイロ内部を適度な減圧状態に調節し、内容物(発熱体)が偏ることを抑制できる。開口面積が100000μm
2を超えると、袋体構成部材の通気量が高くなりすぎて、カイロ内部が減圧されず、内容物が偏りやすくなる。
【0080】
袋体構成部材の非ヒートシール/非粘着部分中の上記貫通孔の個数は、1〜200個である。上記個数が1個以上であることにより、袋体構成部材の通気性を向上させ、カイロ内部が減圧しすぎないように調節できる。また、200個以下であることにより、カイロ内部を適度な減圧状態に調節し、内容物(発熱体)が偏ることを抑制できる。貫通孔の個数が200個を超えると、袋体構成部材の通気量が高くなりすぎて、カイロ内部が減圧されず、内容物が偏りやすくなる。上記貫通孔の個数は、袋体構成部材の通気性を向上させカイロ内部が減圧しすぎないように調節する観点から、3個以上が好ましく、より好ましくは4個以上、さらに好ましくは6個以上である。また、上記貫通孔の個数は、カイロ内部を適度な減圧状態に調節し内容物(発熱体)が偏ることを抑制する観点から、50個以下が好ましく、より好ましくは30個以下、より好ましくは24個以下、より好ましくは19個以下、より好ましくは15個以下、より好ましくは10個以下、さらに好ましくは8個以下である。
【0081】
上記貫通孔の個数は、本発明の使い捨てカイロ(内袋)を形成する全ての袋体構成部材の非ヒートシール/非粘着部分中の上記貫通孔の個数の合計(合計個数)である。例えば、本発明の使い捨てカイロが2つの袋体構成部材から形成されており、上記2つの袋体構成部材の両方に上記貫通孔が設けられている場合には、上記2つの袋体構成部材の非ヒートシール/非粘着部分中の上記貫通孔の総数が「貫通孔の個数」である。本発明の使い捨てカイロが、袋体構成部材(a)と袋体構成部材(b)とをヒートシールすることにより形成された使い捨てカイロである場合、上記袋体構成部材(a)の非ヒートシール部分に設けられた上記貫通孔及び上記袋体構成部材(b)の非ヒートシール/非粘着部分に設けられた上記貫通孔の総数(合計個数)が「貫通孔の個数」である。
【0082】
上記貫通孔の開口面積及び上記貫通孔の個数の測定方法は、特に限定されないが、例えば、デジタルマイクロスコープで測定することができる。より具体的には、上記貫通孔の開口面積は、袋体構成部材の表面を、デジタルマイクロスコープ(例えば、デジタルマイクロスコープ「VHX−200」及びズームレンズ「VH−Z25」:いずれも(株)キーエンス製)を用いて、倍率150〜175倍(特に好ましくは175倍)で観察し、それぞれの貫通孔の、袋体構成部材の表面における、孔(穴)の部分の面積(開口部の面積)を測定することにより求められる。面積の算出には、画像解析を用いることが好ましく、例えば、デジタルマイクロスコープに付属している画像解析ソフトを使用することができる。なお、上記「袋体構成部材の表面」(即ち、貫通孔の測定・観察を行う表面)は、「袋体を形成した場合に袋体の内側となる表面」が好ましい。例えば、袋体構成部材(a)においては、「多孔質フィルム側の表面」が好ましい。また、袋体構成部材(b)においては、「基材側の表面(粘着剤層が設けられた側とは反対側の表面)」が好ましい。
【0083】
袋体構成部材の非ヒートシール/非粘着部分中の全ての上記貫通孔の開口面積の合計(総開口面積)は、特に限定されないが、袋体構成部材の通気性を適切に制御し、使い捨てカイロ使用時にカイロ内部を適度な減圧状態に保つ観点から、6000μm
2以上が好ましく、より好ましくは8000μm
2以上、より好ましくは10000μm
2以上、さらに好ましくは45000μm
2以上であり、また、400000μm
2以下が好ましく、より好ましくは200000μm
2以下、より好ましくは70000μm
2以下、さらに好ましくは55000μm
2以下である。
【0084】
さらに、本発明の使い捨てカイロは、使い捨てカイロの破袋防止の観点から、袋体構成部材の、使い捨てカイロの外周縁からの距離が5〜30mm(5mm以上30mm以下)である範囲内(より好ましくは7.5〜20mmの範囲内、さらに好ましくは8〜20mmの範囲内)に、上記貫通孔(開口面積1000〜100000μm
2の貫通孔)を1〜200個有することが好ましい。上記貫通孔の個数は、3個以上がより好ましく、より好ましくは4個以上、さらに好ましくは6個以上である。また、50個以下がより好ましく、より好ましくは30個以下、より好ましくは24個以下、より好ましくは19個以下、より好ましくは15個以下、より好ましくは10個以下、さらに好ましくは8個以下である。
【0085】
なお、上記の使い捨てカイロの「外周縁」とは、使い捨てカイロの外周(外側)の縁部分のことを意味する(
図6参照)。例えば、四角形(略四角形を含む)の形状の使い捨てカイロの場合には、四角形の四辺が「外周縁」にあたる。貫通孔の「外周縁からの距離」とは、「該当する貫通孔から外周縁までの最短距離」を意味する。また、上記の距離は、袋体構成部材の面内における距離である。
【0086】
上記のように、袋体構成部材の中央部ではなく、使い捨てカイロの外周縁に比較的近い位置、即ち外側に貫通孔を多く設けることにより、使い捨てカイロが破袋しにくくなるため好ましい。これは、例えば、使い捨てカイロを手で揉んで使用する際に手で塞がれる貫通孔の個数が少なくなり、揉む際に使い捨てカイロ(内袋)の内圧の上昇を抑制できるためである。また、使い捨てカイロを背中や腰などに貼り付けて使用し、椅子などで使い捨てカイロが圧迫された際に、椅子などで塞がれる貫通孔の個数が少なくなり、使い捨てカイロ(内袋)の内圧の上昇を抑制できるためである。さらに、使い捨てカイロを手で揉んで使用する際、使い捨てカイロ内の空気が四隅にたまり、ヒートシール部分が破れて破袋することが多い。外周縁に近い位置に貫通孔を設けた使い捨てカイロは、空気が四隅にたまらずに抜けていくため破袋し難い。
【0087】
なお、本発明の使い捨てカイロにおける、袋体構成部材のヒートシール部分は、特に限定されないが、使い捨てカイロの外周縁からの距離が7mm以下(0〜7mm)である範囲が好ましく、より好ましくは6mm以下(0〜6mm)の範囲である。
【0088】
図6は、本発明の使い捨てカイロの一例を示す概略図[
図1に記載の使い捨てカイロを袋体構成部材(a)側から見た平面図]である。
図6における斜線で示した領域21は、袋体構成部材(a)のヒートシールが施された部分(ヒートシール部分)であり、それ以外の領域22(模様なしの領域22aとドット模様で示した領域22b)は、袋体構成部材(a)のヒートシールが施されていない部分(非ヒートシール部分)である。23は使い捨てカイロの外周縁(外周の縁部分)である。非ヒートシール部分22におけるドット模様で示した領域22bは、使い捨てカイロの外周縁23からの距離(外周縁23からの最短距離)が5mm以上30mm以下である範囲である。
図6の本発明の使い捨てカイロの一例においては、袋体構成部材(a)の、外周縁23からの距離が5mm以上30mm以下である範囲22bに、上記貫通孔24が4個設けられている。
【0089】
袋体構成部材に、上記貫通孔を設ける方法(穿孔方法)は、特に限定されず、公知慣用の方法を用いることができ、例えば、針で孔をあける方法(針穴加工)やレーザー加工で孔をあける方法、ロールであける方法などが挙げられる。中でも、経済性の観点から、針により貫通孔をあける方法が好ましい。上記針の直径は、特に限定されないが、50〜200μmが好ましく、より好ましくは50〜100μmである。
【0090】
なお、本発明の使い捨てカイロにおいて、袋体構成部材(特に、非ヒートシール/非粘着部分)には、使用時のカイロ内部の減圧状態を制御する観点等から、開口面積が100000μm
2を超える貫通孔は設けられていないことが好ましい。
【0091】
また、本発明の使い捨てカイロにおいて、袋体構成部材のヒートシール部分には、貫通孔は設けられていても設けられていなくてもよく、特に限定されないが、ヒートシール部分のシール強度向上の観点からは、ヒートシール部分には貫通孔(特に、開口面積が1000μm
2以上の貫通孔)は設けられていない方が好ましい。
【0092】
また、本発明の使い捨てカイロにおいて、袋体構成部材の粘着部分には、貫通孔は設けられていても設けられていなくてもよく、特に限定されないが、粘着剤で貫通孔が塞がってしまうため、粘着部分には貫通孔(特に、開口面積が1000μm
2以上の貫通孔)は設けられていない方が好ましい。
【0093】
[発熱体]
本発明の使い捨てカイロにおける発熱体は、特に限定されず、従来の使い捨てカイロ等に用いられる発熱体を使用することができ、例えば、鉄粉などの金属粉、活性炭、水、保水剤(木粉、バーミキュライト、けい藻土、パーライト、シリカゲル、アルミナ、吸水性樹脂など)、食塩などを用いることができる。
【0094】
[使い捨てカイロ]
本発明の使い捨てカイロは、2以上の袋体構成部材をヒートシール(例えば、四方ヒートシール)して形成された袋体の内部に発熱体が封入された構造を有する(
図1〜5参照)。また、上記2以上の袋体構成部材のうち少なくとも1つが袋体構成部材(a)である。
【0095】
本発明の使い捨てカイロが貼るカイロの場合には、上記袋体としては、例えば、袋体構成部材(a)と袋体構成部材(b)とから形成された袋体[袋体構成部材(a)の多孔質フィルム側の面と袋体構成部材(b)の基材側の面とがヒートシールされて形成された袋体]などが挙げられる。上記の袋体構成部材(a)と袋体構成部材(b)とから形成された袋体は、袋体構成部材(b)の粘着剤層が袋体の表面(即ち、袋体の外側)に位置するように形成されることが好ましい。また、本発明の使い捨てカイロが貼らないカイロの場合には、上記袋体としては、例えば、2つの袋体構成部材(a)から形成された袋体[袋体構成部材(a)の多孔質フィルム側の面どうしがヒートシールされて形成された袋体]などが挙げられる。
【0096】
本発明の使い捨てカイロにおいて、袋体構成部材(a)は、多孔質フィルム側の面がヒートシール面として用いられることが好ましい。即ち、袋体構成部材(a)は、多孔質フィルム側の面をもう一方の袋体構成部材と接するようにして、ヒートシールされることが好ましい。また、本発明の使い捨てカイロが貼るカイロの場合には、袋体構成部材(a)は、発熱体への酸素供給性の観点から、被着体に接する側とは反対側の部材(いわゆる表材)として用いられることが好ましい。
【0097】
本発明の使い捨てカイロが袋体構成部材(b)を有する場合、袋体構成部材(b)は、基材側の面(粘着剤層とは反対側の面)がヒートシール面として用いられることが好ましい。特に、基材におけるヒートシール層の表面がヒートシール面として用いられることが好ましい。即ち、袋体構成部材(b)は、基材側の面を袋体構成部材(a)と接するようにして、ヒートシールされることが好ましい。また、袋体構成部材(b)は、表面層としての粘着剤層を有することから、被着体に接する側の部材(いわゆる裏材)として用いられることが好ましい。
【0098】
本発明の使い捨てカイロを形成する際(袋体を形成する際)のヒートシールする方法(装置)は特に限定されないが、ヒートシーラーによる圧着が好ましい。また、シール強度の観点から、その際のヒートシール温度は、90〜160℃が好ましく、より好ましくは90〜130℃である。ヒートシール圧力は、シール強度の観点から、0.5〜20kgf/cm
2が好ましく、より好ましくは2.0〜20kgf/cm
2である。また、ヒートシール時間は、0.001〜1.0秒が好ましく、より好ましくは0.001〜0.5秒である。
【0099】
本発明の使い捨てカイロのヒートシール幅は、特に限定されないが、3〜7mmが好ましく、より好ましくは3〜6mmである。
【0100】
本発明の使い捨てカイロ(内袋)の大きさは、特に限定されず、例えば、100mm(MD方向)×80mm(TD(CD)方向)、130mm(MD方向)×95mm(TD方向)、130mm(MD方向)×100mm(TD方向)などのサイズが挙げられる。
【0101】
本発明の使い捨てカイロの好ましい具体的態様の一例としては、袋体構成部材(a)[多孔質フィルムと不織布との複合部材]と、袋体構成部材(b)[基材の少なくとも片面側に粘着剤層を有する粘着シート]とをヒートシールすることにより形成された使い捨てカイロが挙げられる。上記袋体構成部材(b)は基材の片面側にのみ粘着剤層を有する粘着シートが好ましい。上記好ましい具体的態様の使い捨てカイロは、上記袋体構成部材(a)の非ヒートシール部分(ヒートシールが施されていない部分)及び/又は上記袋体構成部材(b)の非ヒートシール/非粘着部分(ヒートシールが施されていない部分であり且つ上記粘着剤層が設けられていない部分)に、開口面積1000〜100000μm
2の貫通孔を有する。即ち、上記袋体構成部材(a)の非ヒートシール部分及び上記袋体構成部材(b)の非ヒートシール/非粘着部分の両方に上記貫通孔を有していてもよいし、いずれか一方にのみ上記貫通孔を有していてもよい。また、上記袋体構成部材(a)の非ヒートシール部分に設けられた上記貫通孔と上記袋体構成部材(b)の非ヒートシール/非粘着部分に設けられた上記貫通孔の総数(合計個数)は、1〜200個であり、好ましくは1〜19個、より好ましくは1〜15個、さらに好ましくは1〜10個、さらに好ましくは3〜8個である。
【0102】
本発明の使い捨てカイロは、風合い等の品質や加工性などの観点から、使い捨てカイロを形成する袋体構成部材のうち1つの袋体構成部材(a)のみに上記貫通孔(開口面積が1000〜100000μm
2の貫通孔)が設けられていてもよい。その場合、上記袋体構成部材(a)の非ヒートシール部分に設けられた上記貫通孔の個数は1〜200個である。上記貫通孔の個数は、3個以上が好ましく、より好ましくは4個以上、さらに好ましくは6個以上である。また、50個以下が好ましく、より好ましくは30個以下、より好ましくは24個以下、より好ましくは19個以下、より好ましくは15個以下、より好ましくは10個以下、さらに好ましくは8個以下である。
【0103】
本発明における使い捨てカイロ(内袋)は、例えば、外袋に収納されてカイロ製品(外袋入りの使い捨てカイロ)として販売される。上記外袋を構成する基材としては、特に限定されず、例えば、プラスチック系基材、繊維系基材(各種繊維による不織布系基材や織布系基材など)、金属系基材(各種金属成分による金属箔系基材など)などが挙げられる。中でも、プラスチック系基材が好ましい。上記プラスチック系基材としては、例えば、ポリオレフィン系基材(ポリプロピレン系基材、ポリエチレン系基材など)、ポリエステル系基材(ポリエチレンテレフタレート系基材など)、スチレン系基材(ポリスチレン系基材の他、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体系基材等のスチレン共重合体系基材など)、アミド樹脂系基材、アクリル樹脂系基材などが挙げられる。なお、上記外袋を構成する基材は単層であってもよく、積層体であってもよい。外袋の厚さは、特に限定されず、例えば、30〜300μmが好ましい。
【0104】
また、上記外袋は、酸素や、水蒸気などのガス成分の透過を阻止する特性(ガスバリア性)を有する層(ガスバリア性層)を有していることが好ましい。ガスバリア性層としては、特に限定されないが、例えば、酸素バリア性樹脂層(例えば、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリビニルアルコール、ポリアミド系樹脂からなる)、水蒸気バリア性樹脂層(例えば、ポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂からなる)、酸素バリア性や水蒸気バリア性無機化合物層(例えば、アルミニウム等の金属単体、酸化ケイ素、酸化アルミニウム等の金属酸化物などの金属系化合物などからなる)などが挙げられる。ガスバリア性層は単層であってもよく(外袋を構成する基材そのものでもよい)、積層体であってもよい。
【0105】
上記外袋は、どのような形態又は構造の袋であってもよく、例えば、いわゆる「4方袋」、いわゆる「3方袋」、いわゆる「ピロー袋」、いわゆる「自立型袋」(いわゆる「スタンディングパウチ」)、いわゆる「ガゼット袋」などの各種形態の袋が挙げられる。中でも、4方袋が特に好ましい。外袋は、接着剤を用いて作製されていてもよいが、4方ヒートシール袋等の如くヒートシール(熱融着)により作製されていることが好ましい。
【0106】
本発明の使い捨てカイロは、被着体(衣服等の衣類や肌)に貼るタイプのカイロ(貼るカイロ)であってもよいし、貼らないタイプのカイロ(貼らないカイロ)であってもよい。中でも好ましくは貼るカイロである。さらに、使用時にも柔軟である観点から、特に好ましくは、肌に直接貼って使用するカイロ(直貼りカイロ)である。上記直貼りカイロを貼付する部位(人体の部位)は、特に限定されないが、例えば、手首や肩などが挙げられる。
【0107】
本発明の使い捨てカイロは、袋体構成部材(a)を必須の袋体構成部材として用いている。上記袋体構成部材(a)は、多孔質フィルムと不織布の複合部材であるため、貫通孔を設けない場合であっても、一定の通気性を有している。さらに、袋体構成部材の面内で均一な通気性を有している。このため、上記袋体構成部材(a)を用いることにより、使い捨てカイロに揉むなどの外力を加えない場合でも、発熱体を比較的均一に発熱させることができる。
【0108】
一方、通気性の袋体構成部材として、上記袋体構成部材(a)を用いず、非通気性の基材に貫通孔を設けて通気性を持たせた袋体構成部材のみを用いた使い捨てカイロは、貫通孔以外の部分に通気性がないため、このような使い捨てカイロは、静止状態では発熱体の発熱が不均一となりやすいため、使い捨てカイロを揉むなどして発熱体を均一に発熱させることが必要となる。このため、貼るカイロとして用いることや巻き付けるなどして固定して用いることが困難となる。さらに、発熱体に対する十分な酸素供給性を発揮するためには、貫通孔の個数を非常に多くする必要がある(例えば、300〜400個程度)。その結果、袋体の通気量が多くなり、カイロ内部が全く減圧されないため、使い捨てカイロの内容物である発熱体が偏りやすい問題もある。上記の袋体構成部材(a)を用いず非通気性の基材に貫通孔を設けて通気性を持たせた袋体構成部材のみを用いた使い捨てカイロにおいては、貫通孔の個数が200個以下では酸素供給性が不十分で使い捨てカイロの発熱が不十分となり、さらに貫通孔が19個以下(特に15個以下)では使い捨てカイロはほとんど発熱しない。
【0109】
また、本発明の使い捨てカイロは、袋体構成部材の非ヒートシール/非粘着部分に特定の開口面積の貫通孔を特定個数有している。このため、貫通孔を設けていない使い捨てカイロと比べて通気性が高いため、本発明の使い捨てカイロは、発熱時にカイロ内部に過度の減圧が生じない。このため、使い捨てカイロが薄く引き締まった板状になることがなく柔軟である。従って、曲面に対する貼付性が高く、曲面に貼り付けた際に剥がれにくい。また、曲面に巻き付けて装着することにも適している。さらに、使用感が向上する。
それに加えて、通気性が高くなりすぎないように、貫通孔の開口面積及び個数を制御しているため、本発明の使い捨てカイロは、カイロ内部が発熱時に適度な減圧状態に保たれている(全く減圧されない状態ではない)。このため、使い捨てカイロの内容物である発熱体が偏りにくい。
【0110】
さらに、上記貫通孔の一定個数を、使い捨てカイロの外周縁からの距離が5〜30mmである特定の範囲内に設けることにより、使い捨てカイロを揉んで用いる場合や、使い捨てカイロの中央部分が塞がれやすい場合にも、使い捨てカイロの通気性が良好に保たれるため、使い捨てカイロの内圧が上昇して使い捨てカイロが破袋することを防止する効果が高くなるため好ましい。多孔質フィルムは、一般的に、無機充填剤を比較的多量に含有しフィルム中の樹脂成分が少ないため、また、延伸処理が施されているため、ヒートシール強度(シール強度)は弱くなる傾向にある。このため、多孔質フィルムが用いられている袋体構成部材を有する使い捨てカイロにおいては、上記の破袋防止が特に有効である。
【0111】
本発明の使い捨てカイロは、袋体構成部材(a)を用い、さらに特定の貫通孔を特定個数有しているため、使い捨てカイロ使用時(発熱時)にカイロ内部が適度な減圧状態に保たれる。従って、本発明の使い捨てカイロは、カイロ使用時に柔軟である。このため、貼るカイロ(特に直貼りカイロ)として用いる場合には、曲面に貼付した場合にも剥がれにくく、曲面貼付性に優れる。また、貼らないカイロとして用いる場合にも、例えば、サポーターなどにいれて体に巻き付けて用いる場合などに曲面追従性が良好である。なおかつ、本発明の使い捨てカイロは、内容物である発熱体の偏りが生じにくい。このため、貼付して用いる場合や巻き付けて用いる場合などに、使用感が良好である。
【0112】
上記の適度な減圧状態として、本発明の使い捨てカイロは、外袋を開封して30分経過後のカイロの圧力差(内部と外部との圧力差)が−0.01〜−35mmHgであることが好ましく、より好ましくは−5〜−35mmHgである。即ち、上記の外袋入りの使い捨てカイロは、外袋を開封して30分経過後のカイロ(内袋)の圧力差が−0.01〜−35mmHgであることが好ましく、より好ましくは−5〜−35mmHgである。上記圧力差が−35mmHg以上であることにより、カイロ内部が過度に減圧されることがなく、使い捨てカイロが柔軟となる。また、−0.01mmHg以下であることにより、カイロ内部がある程度の減圧状態となるため、カイロ内部での発熱体の偏りが抑制される。なお、上記のカイロの圧力差とは、カイロ内部の空気圧と大気圧との差[=(カイロ内部の空気圧)−(大気圧)]である。
【実施例】
【0113】
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
【0114】
実施例1
(貫通孔を有する袋体構成部材)
多孔質フィルムと不織布の複合部材[日東ライフテック(株)製、商品名「BRN−2310」、サイズ:130mm(MD方向:長手方向)×95mm(CD方向:幅方向)]に、直径100μmの針で多孔質フィルム面側から孔をあけ、
図7に示すように、4個の貫通孔を設け、貫通孔を有する袋体構成部材を作製した。
上記貫通孔の開口面積は2000〜8000μm
2、総開口面積は18000μm
2であった。
なお、上記の複合部材[日東ライフテック(株)製、商品名「BRN−2310」]は、多孔質フィルム[ポリマー(ポリオレフィン系樹脂)100重量部及び無機粒子(炭酸カルシウム)90重量部を含有する1軸延伸フィルム、厚み70μm]とナイロン系スパンボンド不織布(目付け:35g/m
2)の複合部材である。
図7は、上記の貫通孔を有する袋体構成部材における貫通孔の位置を示す概略図(平面図)である。
図7中の31はヒートシール部分、32は非ヒートシール部分、33は貫通孔を表す(下記の
図8〜12においても同じ符号を用いている)。なお、上記の複合部材[日東ライフテック(株)製、商品名「BRN−2310」]から作製された袋体構成部材における非ヒートシール部分は「非ヒートシール/非粘着部分」である。
(使い捨てカイロ)
さらに、使い捨てカイロを作製した。
上記で得られた貫通孔を有する袋体構成部材とカイロ用粘着シート[日東ライフテック(株)製、商品名「ニトタック」、ポリオレフィン系樹脂からなる基材フィルム(基材)の片面側にSIS系粘着剤からなる粘着剤層を有する粘着シート、サイズ:130mm(MD方向:長手方向)×95mm(CD方向:幅方向)]とを、貫通孔を有する袋体構成部材の多孔質フィルム面とカイロ用粘着シートの基材フィルム面(粘着剤層と反対側の面)が重なり合う(向かい合う)ように重ね合わせ、内部に発熱体(鉄粉30重量部、活性炭6重量部、バーミキュライト7重量部、水10重量部、食塩1重量部)を封入して、ヒートシール(ヒートシール幅:5mm)を行い、使い捨てカイロ(内袋)を得た。
上記ヒートシールは、テスター産業(株)製の卓上ヒートシール試験機を用いて、温度100℃、圧力4kgf/cm
2、時間0.5秒の条件で行った。
なお、
図13は、実施例及び比較例で用いたカイロ用粘着シート[日東ライフテック(株)製、商品名「ニトタック」]の粘着剤層の位置を示す概略図(粘着剤層側からみた平面図)である。
図13中の31はヒートシール部分、34は粘着部分(粘着剤の塗布部分)、35は非ヒートシール/非粘着部分(粘着剤の非塗布部分)を表す(下記の
図23、24においても同じ符号を用いている)。
(外袋入りの使い捨てカイロ)
次いで、上記で得られた使い捨てカイロ(内袋)を、非通気性のプラスチック製袋(外袋)内に密封して外袋入りの使い捨てカイロ(外袋入り使い捨てカイロ)を得た。
【0115】
実施例2
実施例1と同じ複合部材[日東ライフテック(株)製、商品名「BRN−2310」、サイズ:130mm(MD方向)×95mm(CD方向)]に、直径100μmの針で多孔質フィルム面側から孔をあけ、
図8に示すように、20個の貫通孔を設け、貫通孔を有する袋体構成部材を作製した。
図8は、上記の貫通孔を有する袋体構成部材における貫通孔の位置を示す概略図(平面図)である。なお、MD方向に隣り合う貫通孔同士の間隔は10mmである。
上記貫通孔の開口面積は2000〜8000μm
2、総開口面積は91000μm
2であった。
上記で得られた貫通孔を有する袋体構成部材を用いた以外は、実施例1と同様にして、外袋入りの使い捨てカイロを得た。
【0116】
実施例3
実施例1と同じ複合部材[日東ライフテック(株)製、商品名「BRN−2310」、サイズ:130mm(MD方向)×95mm(CD方向)]に、直径100μmの針で多孔質フィルム面側から孔をあけ、
図9に示すように、30個の貫通孔を設け、貫通孔を有する袋体構成部材を作製した。
図9は、上記の貫通孔を有する袋体構成部材における貫通孔の位置を示す概略図(平面図)である。なお、MD方向に隣り合う貫通孔同士の間隔は7mmである。
上記貫通孔の開口面積は2000〜8000μm
2、総開口面積は156000μm
2であった。
上記で得られた貫通孔を有する袋体構成部材を用いた以外は、実施例1と同様にして、外袋入りの使い捨てカイロを得た。
【0117】
実施例4
実施例1と同じ複合部材[日東ライフテック(株)製、商品名「BRN−2310」、サイズ:130mm(MD方向)×95mm(CD方向)]に、直径150μmの針で多孔質フィルム面側から孔をあけ、
図10に示すように、8個の貫通孔を設け、貫通孔を有する袋体構成部材を作製した。
図10は、上記の貫通孔を有する袋体構成部材における貫通孔の位置を示す概略図(平面図)である。なお、MD方向に隣り合う貫通孔同士の間隔は30mmである。
上記貫通孔の開口面積は4500〜18000μm
2、総開口面積は116000μm
2であった。
上記で得られた貫通孔を有する袋体構成部材を用いた以外は、実施例1と同様にして、外袋入りの使い捨てカイロを得た。
【0118】
実施例5
実施例1と同じ複合部材[日東ライフテック(株)製、商品名「BRN−2310」、サイズ:130mm(MD方向)×95mm(CD方向)]に、直径150μmの針で多孔質フィルム面側から孔をあけ、20個の貫通孔を設け、貫通孔を有する袋体構成部材を作製した。なお、上記の貫通孔を有する袋体構成部材における貫通孔の位置は実施例2と同様である。
上記貫通孔の開口面積は4500〜18000μm
2、総開口面積は330000μm
2であった。
上記で得られた貫通孔を有する袋体構成部材を用いた以外は、実施例1と同様にして、外袋入りの使い捨てカイロを得た。
【0119】
比較例1
実施例1と同じ複合部材[日東ライフテック(株)製、商品名「BRN−2310」、サイズ:130mm(MD方向)×95mm(CD方向)]に、直径400μmの針で多孔質フィルム面側から孔をあけ、20個の貫通孔を設け、貫通孔を有する袋体構成部材を作製した。なお、上記の貫通孔を有する袋体構成部材における貫通孔の位置は実施例2と同様である。
上記貫通孔の開口面積は0.11〜0.12mm
2、総開口面積は2.3mm
2であった。
上記で得られた貫通孔を有する袋体構成部材を用いた以外は、実施例1と同様にして、外袋入りの使い捨てカイロを得た。
【0120】
比較例2
実施例1と同じ複合部材[日東ライフテック(株)製、商品名「BRN−2310」、サイズ:130mm(MD方向)×95mm(CD方向)]に、直径100μmの針で多孔質フィルム面側から孔をあけ、
図11に示すように、204個の貫通孔を設け、貫通孔を有する袋体構成部材を作製した。
図11は、上記の貫通孔を有する袋体構成部材における貫通孔の位置を示す概略図(平面図)である。なお、MD方向に隣り合う貫通孔同士の間隔及びCD方向に隣り合う貫通孔同士の間隔はそれぞれ5mmである。
上記貫通孔の開口面積は2000〜8000μm
2、総開口面積は0.8mm
2であった。
上記で得られた貫通孔を有する袋体構成部材を用いた以外は、実施例1と同様にして、外袋入りの使い捨てカイロを得た。
【0121】
比較例3
貫通孔を有する袋体構成部材のかわりに、実施例1と同じ複合部材[日東ライフテック(株)製、商品名「BRN−2310」、サイズ:130mm(MD方向)×95mm(CD方向)](貫通孔を有しない袋体構成部材)を用いた以外は、実施例1と同様にして、外袋入りの使い捨てカイロを得た。
【0122】
実施例6
実施例1と同じ複合部材[日東ライフテック(株)製、商品名「BRN−2310」、サイズ:130mm(MD方向)×95mm(CD方向)]に、直径100μmの針で多孔質フィルム面側から孔をあけ、
図12に示すように、30個の貫通孔を設け、貫通孔を有する袋体構成部材を作製した。
図12は、上記の貫通孔を有する袋体構成部材における貫通孔の位置を示す概略図(平面図)である。
上記貫通孔の開口面積は2000〜8000μm
2、総開口面積は152000μm
2であった。
上記で得られた貫通孔を有する袋体構成部材を用いた以外は、実施例1と同様にして、外袋入りの使い捨てカイロを得た。
【0123】
なお、貫通孔の使い捨てカイロの外周縁からの距離は、実施例1〜5では10mmであり、実施例6では35mm以上である。
【0124】
図14は、以下の実施例で用いたカイロ用粘着シート[日東ライフテック(株)製、商品名「ニトフィット」]の粘着剤層の位置を示す概略図(粘着剤層側からみた平面図)である。
図14中の31はヒートシール部分、34は粘着部分(粘着剤の塗布部分)、35は非ヒートシール/非粘着部分(粘着剤の非塗布部分)を表す(下記の
図15〜22においても同じ符号を用いている)。
【0125】
実施例7
(貫通孔を有する袋体構成部材)
カイロ用粘着シート[日東ライフテック(株)製、商品名「ニトフィット」、サイズ:130mm(MD方向:長手方向)×95mm(CD方向:幅方向)]に、直径100μmの針で粘着剤層側の面側から非粘着部分に孔をあけ、
図15に示すように、1個の貫通孔を設け、貫通孔を有する袋体構成部材を作製した。
上記貫通孔の開口面積は3200μm
2であった。
なお、上記のカイロ用粘着シート[日東ライフテック(株)製、商品名「ニトフィット」]は、ポリオレフィン系樹脂からなる基材フィルム(基材)の片面側にSIS系粘着剤からなる粘着剤層を有する粘着シートである。
図15は、上記の貫通孔を有する袋体構成部材における貫通孔の位置を示す概略図(平面図)である。
図15中の31はヒートシール部分、33は貫通孔、34は粘着部分(粘着剤の塗布部分)、35は非ヒートシール/非粘着部分(粘着剤の非塗布部分)を表す(下記の
図16〜24においても同じ符号を用いている)。
(使い捨てカイロ)
さらに、使い捨てカイロを作製した。
上記で得られた貫通孔を有する袋体構成部材と実施例1と同じ複合部材[日東ライフテック(株)製、商品名「BRN−2310」、サイズ:130mm(MD方向)×95mm(CD方向)](貫通孔を有しない袋体構成部材)とを、貫通孔を有する袋体構成部材(カイロ用粘着シート)の基材フィルム面(粘着剤層と反対側の面)と複合部材(BRN−2310)の多孔質フィルム面が向かい合うように重ね合わせ、内部に発熱体(鉄粉30重量部、活性炭6重量部、バーミキュライト7重量部、水10重量部、食塩1重量部)を封入して、ヒートシール(ヒートシール幅:5mm)を行い、使い捨てカイロ(内袋)を得た。
上記ヒートシールは、テスター産業(株)製の卓上ヒートシール試験機を用いて、温度100℃、圧力4kgf/cm
2、時間0.5秒の条件で行った。
(外袋入りの使い捨てカイロ)
次いで、上記で得られた使い捨てカイロ(内袋)を、非通気性のプラスチック製袋(外袋)内に密封して外袋入りの使い捨てカイロ(外袋入り使い捨てカイロ)を得た。
【0126】
実施例8
実施例7と同じカイロ用粘着シート[日東ライフテック(株)製、商品名「ニトフィット」、サイズ:130mm(MD方向)×95mm(CD方向)]に、直径100μmの針で粘着剤層側の面側から非粘着部分に孔をあけ、
図16に示すように、3個の貫通孔を設け、貫通孔を有する袋体構成部材を作製した。
図16は、上記の貫通孔を有する袋体構成部材における貫通孔の位置を示す概略図(平面図)である。
上記貫通孔の開口面積は2000〜4200μm
2、総開口面積は8400μm
2であった。
上記で得られた貫通孔を有する袋体構成部材を用いた以外は、実施例7と同様にして、外袋入りの使い捨てカイロを得た。
【0127】
実施例9
実施例7と同じカイロ用粘着シート[日東ライフテック(株)製、商品名「ニトフィット」、サイズ:130mm(MD方向)×95mm(CD方向)]に、直径100μmの針で粘着剤層側の面側から非粘着部分に孔をあけ、
図17に示すように、6個の貫通孔を設け、貫通孔を有する袋体構成部材を作製した。
図17は、上記の貫通孔を有する袋体構成部材における貫通孔の位置を示す概略図(平面図)である。
上記貫通孔の開口面積は2000〜8000μm
2、総開口面積は21000μm
2であった。
上記で得られた貫通孔を有する袋体構成部材を用いた以外は、実施例7と同様にして、外袋入りの使い捨てカイロを得た。
【0128】
実施例10
実施例7と同じカイロ用粘着シート[日東ライフテック(株)製、商品名「ニトフィット」、サイズ:130mm(MD方向)×95mm(CD方向)]に、直径100μmの針で粘着剤層側の面側から非粘着部分に孔をあけ、
図18に示すように、10個の貫通孔を設け、貫通孔を有する袋体構成部材を作製した。
図18は、上記の貫通孔を有する袋体構成部材における貫通孔の位置を示す概略図(平面図)である。
上記貫通孔の開口面積は2000〜8000μm
2、総開口面積は35000μm
2であった。
上記で得られた貫通孔を有する袋体構成部材を用いた以外は、実施例7と同様にして、外袋入りの使い捨てカイロを得た。
【0129】
実施例11
実施例7と同じカイロ用粘着シート[日東ライフテック(株)製、商品名「ニトフィット」、サイズ:130mm(MD方向)×95mm(CD方向)]に、直径100μmの針で粘着剤層側の面側から非粘着部分に孔をあけ、
図19に示すように、12個の貫通孔を設け、貫通孔を有する袋体構成部材を作製した。
図19は、上記の貫通孔を有する袋体構成部材における貫通孔の位置を示す概略図(平面図)である。
上記貫通孔の開口面積は2000〜8000μm
2、総開口面積は40000μm
2であった。
上記で得られた貫通孔を有する袋体構成部材を用いた以外は、実施例7と同様にして、外袋入りの使い捨てカイロを得た。
【0130】
実施例12
実施例7と同じカイロ用粘着シート[日東ライフテック(株)製、商品名「ニトフィット」、サイズ:130mm(MD方向)×95mm(CD方向)]に、直径100μmの針で粘着剤層側の面側から非粘着部分に孔をあけ、
図20に示すように、15個の貫通孔を設け、貫通孔を有する袋体構成部材を作製した。
図20は、上記の貫通孔を有する袋体構成部材における貫通孔の位置を示す概略図(平面図)である。
上記貫通孔の開口面積は2000〜8000μm
2、総開口面積は51000μm
2であった。
上記で得られた貫通孔を有する袋体構成部材を用いた以外は、実施例7と同様にして、外袋入りの使い捨てカイロを得た。
【0131】
実施例13
実施例7と同じカイロ用粘着シート[日東ライフテック(株)製、商品名「ニトフィット」、サイズ:130mm(MD方向)×95mm(CD方向)]に、直径100μmの針で粘着剤層側の面側から非粘着部分に孔をあけ、
図21に示すように、20個の貫通孔を設け、貫通孔を有する袋体構成部材を作製した。
図21は、上記の貫通孔を有する袋体構成部材における貫通孔の位置を示す概略図(平面図)である。なお、MD方向に隣り合う貫通孔同士の間隔は17mmである。
上記貫通孔の開口面積は2000〜8000μm
2、総開口面積は79000μm
2であった。
上記で得られた貫通孔を有する袋体構成部材を用いた以外は、実施例7と同様にして、外袋入りの使い捨てカイロを得た。
【0132】
実施例14
実施例7と同じカイロ用粘着シート[日東ライフテック(株)製、商品名「ニトフィット」、サイズ:130mm(MD方向)×95mm(CD方向)]に、直径100μmの針で粘着剤層側の面側から非粘着部分に孔をあけ、
図22に示すように、30個の貫通孔を設け、貫通孔を有する袋体構成部材を作製した。
図22は、上記の貫通孔を有する袋体構成部材における貫通孔の位置を示す概略図(平面図)である。なお、MD方向に隣り合う貫通孔同士の間隔は11mmである。
上記貫通孔の開口面積は2000〜8000μm
2、総開口面積は139000μm
2であった。
上記で得られた貫通孔を有する袋体構成部材を用いた以外は、実施例7と同様にして、外袋入りの使い捨てカイロを得た。
【0133】
実施例15
実施例1と同じカイロ用粘着シート[日東ライフテック(株)製、商品名「ニトタック」、サイズ:130mm(MD方向)×95mm(CD方向)]に、直径100μmの針で粘着剤層側の面側から非粘着部分に孔をあけ、
図23に示すように、3個の貫通孔を設け、貫通孔を有する袋体構成部材を作製した。
図23は、上記の貫通孔を有する袋体構成部材における貫通孔の位置を示す概略図(平面図)である。
上記貫通孔の開口面積は2000〜3800μm
2、総開口面積は8000μm
2であった。
上記で得られた貫通孔を有する袋体構成部材を用いた以外は、実施例7と同様にして、外袋入りの使い捨てカイロを得た。
【0134】
実施例16
実施例15と同じカイロ用粘着シート[日東ライフテック(株)製、商品名「ニトタック」、サイズ:130mm(MD方向)×95mm(CD方向)]に、直径100μmの針で粘着剤層側の面側から非粘着部分に孔をあけ、
図24に示すように、10個の貫通孔を設け、貫通孔を有する袋体構成部材を作製した。
図24は、上記の貫通孔を有する袋体構成部材における貫通孔の位置を示す概略図(平面図)である。なお、MD方向に隣り合う貫通孔同士の間隔は10mmである。
上記貫通孔の開口面積は2000〜8000μm
2、総開口面積は33500μm
2であった。
上記で得られた貫通孔を有する袋体構成部材を用いた以外は、実施例7と同様にして、外袋入りの使い捨てカイロを得た。
【0135】
実施例17
実施例1と同じ複合部材[日東ライフテック(株)製、商品名「BRN−2310」、サイズ:130mm(MD方向)×95mm(CD方向)]に、直径100μmの針で多孔質フィルム面側から孔をあけ、
図25に示すように、1個の貫通孔を設け、貫通孔を有する袋体構成部材を作製した。
図25は、上記の貫通孔を有する袋体構成部材における貫通孔の位置を示す概略図(平面図)である。
上記貫通孔の開口面積は3500μm
2であった。
上記で得られた貫通孔を有する袋体構成部材を用い、さらに、カイロ用粘着シート(ニトタック)を実施例7と同じカイロ用粘着シート[日東ライフテック(株)製、商品名「ニトフィット」、サイズ:130mm(MD方向)×95mm(CD方向)](貫通孔を有しないカイロ用粘着シート)に変更した以外は、実施例1と同様にして、外袋入りの使い捨てカイロを得た。
【0136】
実施例18
実施例1と同じ複合部材[日東ライフテック(株)製、商品名「BRN−2310」、サイズ:130mm(MD方向)×95mm(CD方向)]に、直径100μmの針で多孔質フィルム面側から孔をあけ、
図26に示すように、3個の貫通孔を設け、貫通孔を有する袋体構成部材を作製した。
図26は、上記の貫通孔を有する袋体構成部材における貫通孔の位置を示す概略図(平面図)である。
上記貫通孔の開口面積は2000〜5500μm
2、総開口面積は12000μm
2であった。
上記で得られた貫通孔を有する袋体構成部材を用いた以外は、実施例17と同様にして、外袋入りの使い捨てカイロを得た。
【0137】
実施例19
実施例1と同じ複合部材[日東ライフテック(株)製、商品名「BRN−2310」、サイズ:130mm(MD方向)×95mm(CD方向)]に、直径100μmの針で多孔質フィルム面側から孔をあけ、
図27に示すように、6個の貫通孔を設け、貫通孔を有する袋体構成部材を作製した。
図27は、上記の貫通孔を有する袋体構成部材における貫通孔の位置を示す概略図(平面図)である。
上記貫通孔の開口面積は2000〜8000μm
2、総開口面積は21600μm
2であった。
上記で得られた貫通孔を有する袋体構成部材を用いた以外は、実施例17と同様にして、外袋入りの使い捨てカイロを得た。
【0138】
実施例20
実施例1と同じ複合部材[日東ライフテック(株)製、商品名「BRN−2310」、サイズ:130mm(MD方向)×95mm(CD方向)]に、直径100μmの針で多孔質フィルム面側から孔をあけ、
図28に示すように、10個の貫通孔を設け、貫通孔を有する袋体構成部材を作製した。
図28は、上記の貫通孔を有する袋体構成部材における貫通孔の位置を示す概略図(平面図)である。
上記貫通孔の開口面積は2000〜8000μm
2、総開口面積は32000μm
2であった。
上記で得られた貫通孔を有する袋体構成部材を用いた以外は、実施例17と同様にして、外袋入りの使い捨てカイロを得た。
【0139】
実施例21
実施例1と同じ複合部材[日東ライフテック(株)製、商品名「BRN−2310」、サイズ:130mm(MD方向)×95mm(CD方向)]に、直径100μmの針で多孔質フィルム面側から孔をあけ、
図29に示すように、12個の貫通孔を設け、貫通孔を有する袋体構成部材を作製した。
図29は、上記の貫通孔を有する袋体構成部材における貫通孔の位置を示す概略図(平面図)である。
上記貫通孔の開口面積は2000〜8000μm
2、総開口面積は37500μm
2であった。
上記で得られた貫通孔を有する袋体構成部材を用いた以外は、実施例17と同様にして、外袋入りの使い捨てカイロを得た。
【0140】
実施例22
実施例1と同じ複合部材[日東ライフテック(株)製、商品名「BRN−2310」、サイズ:130mm(MD方向)×95mm(CD方向)]に、直径100μmの針で多孔質フィルム面側から孔をあけ、
図30に示すように、15個の貫通孔を設け、貫通孔を有する袋体構成部材を作製した。
図30は、上記の貫通孔を有する袋体構成部材における貫通孔の位置を示す概略図(平面図)である。
上記貫通孔の開口面積は2000〜8000μm
2、総開口面積は51000μm
2であった。
上記で得られた貫通孔を有する袋体構成部材を用いた以外は、実施例17と同様にして、外袋入りの使い捨てカイロを得た。
【0141】
実施例23
実施例1と同じ複合部材[日東ライフテック(株)製、商品名「BRN−2310」、サイズ:130mm(MD方向)×95mm(CD方向)]に、直径100μmの針で多孔質フィルム面側から孔をあけ、
図31に示すように、20個の貫通孔を設け、貫通孔を有する袋体構成部材を作製した。
図31は、上記の貫通孔を有する袋体構成部材における貫通孔の位置を示す概略図(平面図)である。
上記貫通孔の開口面積は2000〜8000μm
2、総開口面積は75500μm
2であった。
上記で得られた貫通孔を有する袋体構成部材を用いた以外は、実施例17と同様にして、外袋入りの使い捨てカイロを得た。
【0142】
実施例24
実施例1と同じ複合部材[日東ライフテック(株)製、商品名「BRN−2310」、サイズ:130mm(MD方向)×95mm(CD方向)]に、直径100μmの針で多孔質フィルム面側から孔をあけ、
図32に示すように、30個の貫通孔を設け、貫通孔を有する袋体構成部材を作製した。
図32は、上記の貫通孔を有する袋体構成部材における貫通孔の位置を示す概略図(平面図)である。なお、MD方向に隣り合う貫通孔同士の間隔は11mmである。
上記貫通孔の開口面積は2000〜8000μm
2、総開口面積は142000μm
2であった。
上記で得られた貫通孔を有する袋体構成部材を用いた以外は、実施例17と同様にして、外袋入りの使い捨てカイロを得た。
【0143】
実施例25
(貫通孔を有する袋体構成部材)
実施例1と同じ複合部材[日東ライフテック(株)製、商品名「BRN−2310」、サイズ:130mm(MD方向)×95mm(CD方向)]に、直径100μmの針で多孔質フィルム面側から孔をあけ、3個の貫通孔を設け、貫通孔を有する袋体構成部材を作製した。なお、上記の貫通孔を有する袋体構成部材における貫通孔の位置は実施例18(
図26)と同様である。
上記貫通孔の開口面積は2000〜5500μm
2、総開口面積は11400μm
2であった。
上記で得られた貫通孔を有する袋体構成部材を用いた以外は、実施例1と同様にして、外袋入りの使い捨てカイロを得た。
【0144】
実施例26
実施例1と同じ複合部材[日東ライフテック(株)製、商品名「BRN−2310」、サイズ:130mm(MD方向)×95mm(CD方向)]に、直径100μmの針で多孔質フィルム面側から孔をあけ、6個の貫通孔を設け、貫通孔を有する袋体構成部材を作製した。なお、上記の貫通孔を有する袋体構成部材における貫通孔の位置は実施例19(
図27)と同様である。
上記貫通孔の開口面積は2000〜8000μm
2、総開口面積は23000μm
2であった。
上記で得られた貫通孔を有する袋体構成部材を用いた以外は、実施例1と同様にして、外袋入りの使い捨てカイロを得た。
【0145】
実施例27
(貫通孔を有する第一の袋体構成部材)
実施例7と同じカイロ用粘着シート[日東ライフテック(株)製、商品名「ニトフィット」、サイズ:130mm(MD方向)×95mm(CD方向)]に、直径100μmの針で粘着剤層側の面側から非粘着部分に孔をあけ、3個の貫通孔を設け、貫通孔を有する第一の袋体構成部材を作製した。なお、上記の貫通孔を有する第一の袋体構成部材における貫通孔の位置は実施例8(
図16)と同様である。
(貫通孔を有する第二の袋体構成部材)
実施例1と同じ複合部材[日東ライフテック(株)製、商品名「BRN−2310」、サイズ:130mm(MD方向)×95mm(CD方向)]に、直径100μmの針で多孔質フィルム面側から孔をあけ、
図33に示すように、3個の貫通孔を設け、貫通孔を有する第二の袋体構成部材を作製した。
図33は、上記の貫通孔を有する第二の袋体構成部材における貫通孔の位置を示す概略図(平面図)である。
(使い捨てカイロ)
さらに、上記で得られた貫通孔を有する第一の袋体構成部材と上記で得られた貫通孔を有する第二の袋体構成部材を用いて、使い捨てカイロを作製した。なお、貫通孔を有する第一の袋体構成部材及び貫通孔を有する第二の袋体構成部材における、貫通孔の個数は合計6個であり、貫通孔の開口面積は2000〜8000μm
2、総開口面積は24000μm
2であった。
上記で得られた貫通孔を有する第一の袋体構成部材と上記で得られた貫通孔を有する第二の袋体構成部材とを、貫通孔を有する第一の袋体構成部材の基材フィルム面(粘着剤層と反対側の面)と貫通孔を有する第二の袋体構成部材の多孔質フィルム面が向かい合うように重ね合わせ、内部に発熱体(鉄粉30重量部、活性炭6重量部、バーミキュライト7重量部、水10重量部、食塩1重量部)を封入して、ヒートシール(ヒートシール幅:5mm)を行い、使い捨てカイロ(内袋)を得た。
上記ヒートシールは、テスター産業(株)製の卓上ヒートシール試験機を用いて、温度100℃、圧力4kgf/cm
2、時間0.5秒の条件で行った。
(外袋入りの使い捨てカイロ)
次いで、上記で得られた使い捨てカイロ(内袋)を、非通気性のプラスチック製袋(外袋)内に密封して外袋入りの使い捨てカイロ(外袋入り使い捨てカイロ)を得た。
【0146】
実施例28
実施例7と同じカイロ用粘着シート[日東ライフテック(株)製、商品名「ニトフィット」、サイズ:130mm(MD方向)×95mm(CD方向)]に、直径100μmの針で粘着剤層側の面側から非粘着部分に孔をあけ、6個の貫通孔を設け、貫通孔を有する第一の袋体構成部材を作製した。なお、上記の貫通孔を有する第一の袋体構成部材における貫通孔の位置は実施例9(
図17)と同様である。
実施例1と同じ複合部材[日東ライフテック(株)製、商品名「BRN−2310」、サイズ:130mm(MD方向)×95mm(CD方向)]に、直径100μmの針で多孔質フィルム面側から孔をあけ、
図34に示すように、6個の貫通孔を設け、貫通孔を有する第二の袋体構成部材を作製した。
図34は、上記の貫通孔を有する第二の袋体構成部材における貫通孔の位置を示す概略図(平面図)である。
なお、上記の貫通孔を有する第一の袋体構成部材及び上記の貫通孔を有する第二の袋体構成部材における、貫通孔の個数は合計12個であり、貫通孔の開口面積は2000〜8000μm
2、総開口面積は45000μm
2であった。
上記で得られた貫通孔を有する第一の袋体構成部材と上記で得られた貫通孔を有する第二の袋体構成部材を用いた以外は、実施例27と同様にして、外袋入りの使い捨てカイロを得た。
【0147】
実施例29
(貫通孔を有する袋体構成部材)
実施例1と同じ複合部材[日東ライフテック(株)製、商品名「BRN−2310」、サイズ:130mm(MD方向)×95mm(CD方向)]に、直径100μmの針で多孔質フィルム面側から孔をあけ、3個の貫通孔を設け、貫通孔を有する袋体構成部材を作製した。なお、上記の貫通孔を有する袋体構成部材における貫通孔の位置は実施例18(
図26)と同様である。
上記貫通孔の開口面積は2000〜5500μm
2、総開口面積は10000μm
2であった。
(使い捨てカイロ)
さらに、使い捨てカイロを作製した。
上記で得られた貫通孔を有する袋体構成部材と実施例1と同じ複合部材[日東ライフテック(株)製、商品名「BRN−2310」、サイズ:130mm(MD方向)×95mm(CD方向)](貫通孔を有しない袋体構成部材)とを、貫通孔を有する袋体構成部材の多孔質フィルム面と貫通孔を有しない袋体構成部材の多孔質フィルム面が向かい合うように重ね合わせ、内部に発熱体(鉄粉30重量部、活性炭6重量部、バーミキュライト7重量部、水10重量部、食塩1重量部)を封入して、ヒートシール(ヒートシール幅:5mm)を行い、使い捨てカイロ(内袋)を得た。
上記ヒートシールは、テスター産業(株)製の卓上ヒートシール試験機を用いて、温度100℃、圧力4kgf/cm
2、時間0.5秒の条件で行った。
(外袋入りの使い捨てカイロ)
次いで、上記で得られた使い捨てカイロ(内袋)を、非通気性のプラスチック製袋(外袋)内に密封して外袋入りの使い捨てカイロ(外袋入り使い捨てカイロ)を得た。
【0148】
実施例30
実施例1と同じ複合部材[日東ライフテック(株)製、商品名「BRN−2310」、サイズ:130mm(MD方向)×95mm(CD方向)]に、直径100μmの針で多孔質フィルム面側から孔をあけ、6個の貫通孔を設け、貫通孔を有する袋体構成部材を作製した。なお、上記の貫通孔を有する袋体構成部材における貫通孔の位置は実施例19(
図27)と同様である。
上記貫通孔の開口面積は2000〜8000μm
2、総開口面積は23000μm
2であった。
上記で得られた貫通孔を有する袋体構成部材を用いた以外は、実施例29と同様にして、外袋入りの使い捨てカイロを得た。
【0149】
(評価)
上記の実施例、比較例における貫通孔の開口面積および総開口面積は以下の評価方法で測定した。また、実施例および比較例で作製した使い捨てカイロ(外袋入り使い捨てカイロ)について、以下の評価を行った。(2)〜(6)の評価結果は表1に示した。
【0150】
(1)貫通孔の開口面積および総開口面積
貫通孔を有する袋体構成部材の測定面を、デジタルマイクロスコープ[デジタルマイクロスコープ「VHX−200」及びズームレンズ「VH−Z25」:(株)キーエンス製]を用いて、倍率175倍で観察(測定)した。デジタルマイクロスコープに付属している画像解析ソフトにより、貫通孔の、孔(穴)の部分の面積(開口部の面積)を算出し、「開口面積」とした。また、全ての貫通孔の「開口面積」の値を合計して、「総開口面積」を算出した。
なお、測定する貫通孔を有する袋体構成部材が多孔質フィルムと不織布の複合部材(BRN−2310)の場合には、多孔質フィルム側の表面を「測定面」とした。また、測定する貫通孔を有する袋体構成部材がカイロ用粘着シート(ニトフィット又はニトタック)の場合には、基材(基材フィルム)側の表面(即ち、粘着剤層が設けられた側とは反対側の表面)を「測定面」とした。
また、実施例27及び28では、貫通孔を有する第一の袋体構成部材と貫通孔を有する第二の袋体構成部材における全ての貫通孔の「開口面積」の値を合計して「総開口面積」を算出した。
【0151】
(2)圧力差
実施例及び比較例で得られた外袋入りの使い捨てカイロの外袋を開封して、使い捨てカイロ(内袋)を外袋から出し、30分間放置して発熱させた。
上記使い捨てカイロのカイロ内部(内袋内部)の空気圧(外袋から出し30分後)を、Mesa Laboratories, Inc.[メサ・ラボラトリーズ社]製(販売:西華産業(株))、商品名「DATA TRACE」を用いて測定した。上記のカイロ内部の空気圧と大気圧を20分間測定し平均した値との差圧[=(カイロ内部の空気圧)−{大気圧(20分間の平均値)}]を「圧力差」とした。
【0152】
(3)最高温度
JIS S 4100に準拠して測定した。
【0153】
(4)内容物(発熱体)の偏り
実施例及び比較例で得られた外袋入りの使い捨てカイロの外袋を開封して、使い捨てカイロ(内袋)を外袋から出し、直後に、使い捨てカイロを手で3回振って、カイロのMD方向が垂直になるように持ち、内容物(発熱体)の偏り具合を目視にて確認した。
内容物(発熱体)がカイロの下の部分にほとんど集まらない場合には、偏りなし(○)と判断した。一方、内容物(発熱体)がカイロの下約2/3の部分に集まった場合、偏りあり(×)と判断した。
なお、上記で偏りなし(○)の場合には、使い捨てカイロを手で振る回数を、3回から6回に増やして、上記と同様にして内容物(発熱体)の偏り具合を目視にて確認した。内容物(発熱体)がカイロの下の部分にほとんど集まらない場合を、手で6回振っても偏りなしと判断し、表1に「◎」と表記した。
【0154】
(5)柔軟性
実施例及び比較例で得られた外袋入りの使い捨てカイロの外袋を開封して、使い捨てカイロ(内袋)を外袋から出し、平坦なテーブル上に置き、30分間放置して発熱させた。
上記のように使い捨てカイロを発熱させた後、
図35、36に示すように、テーブルの端部より、使い捨てカイロを長さ方向(MD方向)に65mm(全長の半分の長さ)だけ空中に出し、1分後に、使い捨てカイロの先端部がテーブル面より下がった距離を測定した。
なお、上記の距離は、使い捨てカイロの幅方向のテーブル面より一番下がった部分で測定した。
図35(斜視図)、
図36(断面図)は上記の柔軟性の測定方法を示す概略図である。
図35及び
図36において、41は使い捨てカイロ、42はテーブル、43は使い捨てカイロの先端部がテーブル面より下がった距離を表す。
【0155】
(6)曲面に貼付した際のカイロ端部の剥がれ
長さ420mm、75mmφの紙管の表面に、ナイロン及びポリウレタン製のパンティーストッキング(パンスト)(関東ナイロン(株)製、商品名「ごくらく気分」)を両面粘着テープで貼り付け、被着体を作製した。
実施例及び比較例で得られた外袋入りの使い捨てカイロの外袋を開封して、使い捨てカイロ(内袋)を外袋から出し、上記被着体に、使い捨てカイロの長さ方向(MD方向)が被着体の円周方向となるようにして貼り付けた。1時間後に、使い捨てカイロの長さ方向(MD方向)の端部が被着体から浮いた部分(剥がれた部分)の長さ(MD方向の長さ)を測定した。使い捨てカイロの両端部の浮いた部分の長さを測定し平均値を求め、「曲面に貼付した際のカイロ端部の剥がれ(mm)」とした。なお、上記の長さは、使い捨てカイロの幅方向の一番浮いた部分(浮いた部分の長さが最も長い部分)で測定した。
図37は上記の「カイロ端部の剥がれ」の測定方法を示す概略図(断面図)である。
図37において、51は使い捨てカイロ、52は被着体(パンストを貼り付けた紙管)、53は使い捨てカイロの端部の浮いた部分の長さを表す。
【0156】
(7)破袋しやすさ
実施例1〜6で得られた外袋入りの使い捨てカイロの外袋を開封して、使い捨てカイロ(内袋)を外袋から出し、直後に、使い捨てカイロを30分間、手で強く揉んだ。その後、使い捨てカイロのヒートシール部分を目視にて確認した。
【0157】
【表1】
【0158】
評価結果(表1)からわかるとおり、本発明の使い捨てカイロ(実施例)は、内袋の内部が適度な減圧状態となり、内容物(発熱体)の偏りがなく、柔軟性に優れていた。これにより、貼るタイプの使い捨てカイロとして用いた場合には、曲面に貼付した場合にも剥がれにくい優れた特性を有していた。
一方、貫通孔の開口面積が大きすぎる場合や個数が多すぎる場合(比較例1、2)には、内袋の内部が減圧状態とならず、内容物(発熱体)が偏り、使いにくいものであった。また、貫通孔をもうけない場合(比較例3)には、内袋の内部が過度の減圧状態となり柔軟性が低下し、カイロが板状となって使いにくいものであった。さらに、貼るタイプの使い捨てカイロとして用いる場合には、曲面に貼付した場合に剥がれやすいものであった。
また、破袋しやすさの評価では、実施例1〜5の使い捨てカイロにはヒートシール部分の破れは見られなかった(破袋なし)。一方、実施例6の使い捨てカイロにはヒートシール部分に破れが見られた(破袋あり)。