(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5878543
(24)【登録日】2016年2月5日
(45)【発行日】2016年3月8日
(54)【発明の名称】無線通信システムで緊急警報サービスのためのスリープサイクルの同期制御装置及び方法
(51)【国際特許分類】
H04W 56/00 20090101AFI20160223BHJP
H04M 11/04 20060101ALI20160223BHJP
G08B 25/10 20060101ALI20160223BHJP
G08B 27/00 20060101ALI20160223BHJP
H04W 52/02 20090101ALI20160223BHJP
H04W 4/06 20090101ALI20160223BHJP
H04W 4/22 20090101ALI20160223BHJP
【FI】
H04W56/00 150
H04M11/04
G08B25/10 D
G08B27/00 C
H04W52/02 110
H04W4/06
H04W4/22
【請求項の数】20
【全頁数】29
(21)【出願番号】特願2013-536506(P2013-536506)
(86)(22)【出願日】2011年10月25日
(65)【公表番号】特表2014-501062(P2014-501062A)
(43)【公表日】2014年1月16日
(86)【国際出願番号】KR2011007979
(87)【国際公開番号】WO2012057500
(87)【国際公開日】20120503
【審査請求日】2014年10月9日
(31)【優先権主張番号】10-2010-0104115
(32)【優先日】2010年10月25日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】503447036
【氏名又は名称】サムスン エレクトロニクス カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】ヨン−ムーン・ソン
(72)【発明者】
【氏名】ヒュン−ジョン・カン
【審査官】
桑原 聡一
(56)【参考文献】
【文献】
国際公開第2010/117197(WO,A2)
【文献】
Giwon Park, et al.,Proposed text on transmission of emergency alert information (D4 - 16.2.12),IEEE C802.16m- 10/0119,LG Electronics,2010年 3月 5日
【文献】
Yeongmoon Son, et al.,Consideration of Emergency Alert Indication in AAI-TRF-IND-RSP message (16.2.3.29),IEEE C802.16m-10/1351r1,Samsung Electronics,2010年10月27日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24−7/26
H04W 4/00−99/00
G08B 25/10
G08B 27/00
H04M 11/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信システムでスリープモード状態の端末600の動作方法において、
リスニングウィンドウの間のトラフィック指示メッセージ及びユニキャストデータを受信することができなかった場合305、基地局700に次のスケジュールされたリスニングウィンドウの位置を問い合わせるための要求メッセージを送信するステップ317と、
前記要求メッセージに対応してユニキャストされる応答メッセージを受信するステップ319と、
前記応答メッセージに含まれている同期化情報を利用してスリープサイクルに対する同期化を実行するステップ321と、
前記応答メッセージに含まれている緊急警報サービス関連情報を利用して緊急警報サービス関連メッセージの送信の可否を判断するステップ323と、を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記緊急警報サービス関連情報は、緊急警報サービス関連メッセージの送信の可否を示す情報、及び、前記緊急警報サービス関連メッセージの送信の時点を示す情報の中で少なくとも一つを含んでおり、
前記緊急警報サービス関連メッセージの送信が存在することが判断された場合、アウェイク状態を維持して前記緊急警報サービス関連メッセージの受信を待機するステップ325をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記緊急警報サービス関連情報は、緊急警報サービス関連メッセージの送信の可否を示す情報、及び、前記緊急警報サービス関連メッセージの送信の時点を示す情報の中で少なくとも一つを含んでおり、
前記緊急警報サービス関連メッセージの送信が存在することが判断された場合、前記緊急警報サービス関連メッセージの送信の時点を示す情報によって指示されるフレームか到来するのか判断するステップ327と、
前記緊急警報サービス関連メッセージの送信の時点を示す情報によって指示されるフレームが到来すれば、アウェイク状態に遷移して、前記緊急警報サービス関連メッセージを受信するステップ325をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記緊急警報サービス関連情報は、緊急警報サービス関連メッセージの送信の可否を示す情報、及び、前記緊急警報サービス関連メッセージの送信の時点を示す情報の中で少なくとも一つを含んでおり、
前記緊急警報サービス関連メッセージの送信の時点を示す情報が含まれているのか判断するステップ327と、
前記緊急警報サービス関連メッセージの送信の時点を示す情報が含まれる場合、前記緊急警報サービス関連メッセージの送信の時点を示す情報によって指示されるフレームが到来するのか判断するステップ327と、
前記緊急警報サービス関連メッセージの送信の時点を示す情報によって指示されるフレームが到来すれば、アウェイク状態に遷移して、前記緊急警報サービス関連メッセージを受信するステップ325と、をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
無線通信システムで端末600の装置において、
リスニングウィンドウの間にトラフィック指示メッセージ及びユニキャストデータを受信することができなかった場合、基地局700に次のスケジュールされたリスニングウィンドウの位置を問い合わせるために要求メッセージを送信して、前記要求メッセージに対応してユニキャストされる応答メッセージを受信するモデム605と、
前記応答メッセージに含まれている同期化情報を利用してスリープサイクルに対する同期化を実行して、前記応答メッセージに含まれている緊急警報サービス関連情報を利用して緊急警報サービス関連メッセージの送信の可否を判断する制御部606を含むことを特徴とする装置。
【請求項6】
前記緊急警報サービス関連情報は、緊急警報サービス関連メッセージの送信の可否を示す情報、及び、前記緊急警報サービス関連メッセージの送信の時点を示す情報の中で少なくとも一つを含んでおり、
前記制御部は、前記緊急警報サービス関連メッセージの送信が存在することが判断された場合、アウェイク状態を維持して前記緊急警報サービス関連メッセージが受信を待機するように制御することを特徴とする請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記緊急警報サービス関連情報は、緊急警報サービス関連メッセージの送信の可否を示す情報、及び、前記緊急警報サービス関連メッセージの送信の時点を示す情報の中で少なくとも一つを含んでおり、
前記制御部は、前記緊急警報サービス関連メッセージの送信が存在することが判断された場合、前記緊急警報サービス関連メッセージの送信の時点を示す情報によって指示されるフレームが到来するのか判断して、前記緊急警報サービス関連メッセージの送信の時点を示す情報によって指示されるフレームが到来すればアウェイク状態に遷移した後に、前記緊急警報サービス関連メッセージを受信するように制御することを特徴とする請求項5に記載の装置。
【請求項8】
前記緊急警報サービス関連情報は、緊急警報サービス関連メッセージの送信の可否を示す情報、及び、前記緊急警報サービス関連メッセージの送信の時点を示す情報の中で少なくとも一つを含んでおり、
前記制御部は、前記緊急警報サービス関連メッセージの送信の時点を示す情報が含まれているのかを判断して、前記緊急警報サービス関連メッセージの送信の時点を示す情報が含まれる場合、前記緊急警報サービス関連メッセージの送信の時点を示す情報によって指示されるフレームが到来するのか判断して、前記緊急警報サービス関連メッセージの送信の時点を示す情報によって指示されるフレームが到来すればアウェイク状態に遷移した後に、前記緊急警報サービス関連メッセージを受信するように制御することを特徴とする請求項5に記載の装置。
【請求項9】
無線通信システムで基地局700の動作方法において、
少なくとも一つの端末のリスニングウィンドウの間に少なくとも一つの端末識別子情報を含むトラフィック指示メッセージ及びダウンリンクトラフィックを送信するステップ507と、
リスニングウィンドウの間にトラフィック指示メッセージ及びユニキャストデータを受信することができなかった端末から次のスケジュールされたリスニングウィンドウの位置を問い合わせるために要求メッセージを受信するステップ509と、
同期化情報及び緊急警報サービス関連情報を含む応答メッセージを前記端末にユニキャストすることで、前記端末に応答するステップ515と、を含むことを特徴とする方法。
【請求項10】
無線通信システムで基地局700装置において、
少なくとも一つの端末600のリスニングウィンドウの間に少なくとも一つの端末識別子情報を含むトラフィック指示メッセージ及びダウンリンクトラフィックを送信して、リスニングウィンドウの間にトラフィック指示メッセージ及びユニキャストデータを受信することができなかった端末から次のスケジュールされたリスニングウィンドウの位置を問い合わせるために要求メッセージを受信するモデム704と、
同期化情報及び緊急警報サービス関連情報を含む応答メッセージを前記端末にユニキャストすることで、前記端末に応答する制御部706を含むことを特徴とする装置。
【請求項11】
前記緊急警報サービス関連情報は、緊急警報サービス関連メッセージの送信の可否を示す情報、及び、前記緊急警報サービス関連メッセージの送信の時点を示す情報の中で少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項1、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記要求メッセージは、AAI TRF IND−REQ(Advanced Air Interface Traffic Indication−Request)メッセージ、SCH(Sleep Control Header)またはSCEH(Sleep Control Extended Header)であることを特徴とする請求項1、請求項9に記載の方法、または請求項5、請求項10に記載の装置。
【請求項13】
前記応答メッセージは、AAI TRF IND−RSP(Advanced Air Interface Traffic Indication−Response)メッセージ、SCH(Sleep Control Header)またはSCEH(Sleep Control Extended Header)であることを特徴とする請求項1、請求項9に記載の方法。
【請求項14】
前記同期化情報は、次のスケジュールされたリスニングウィンドウの開始フレーム番号及び次のスケジュールされたリスニングウィンドウを含むスリープサイクルのサイズの中で少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項1、請求項9に記載の方法。
【請求項15】
前記次のスケジュールされたスリープサイクルのサイズは、スリープサイクルが2倍になる場合の次のスケジュールされたリスニングウィンドウを含むスリープサイクルの長さを指示することを特徴とする請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記緊急警報サービス関連情報は、緊急警報サービス関連メッセージの送信の可否を示す情報、及び、前記緊急警報サービス関連メッセージの送信の時点を示す情報の中で少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項5、請求項10に記載の装置。
【請求項17】
前記要求メッセージは、AAI TRF IND−REQ(Advanced Air Interface Traffic Indication−Request)メッセージ、SCH(Sleep Control Header)またはSCEH(Sleep Control Extended Header)であることを特徴とする請求項5、請求項10に記載の装置。
【請求項18】
前記応答メッセージは、AAI TRF IND−RSP(Advanced Air Interface Traffic Indication−Response)メッセージ、SCH(Sleep Control Header)またはSCEH(Sleep Control Extended Header)であることを特徴とする請求項5、請求項10に記載の装置。
【請求項19】
前記同期化情報は、次のスケジュールされたリスニングウィンドウの開始フレーム番号及び次のスケジュールされたリスニングウィンドウを含むスリープサイクルのサイズの中で少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項5、請求項10に記載の装置。
【請求項20】
前記次のスケジュールされたスリープサイクルのサイズは、スリープサイクルが2倍になる場合の次のスケジュールされたリスニングウィンドウを含むスリープサイクルの長さを指示することを特徴とする請求項19に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は広帯域無線接続システムに関することで、特に、広帯域無線接続システムにおいて、緊急警報サービスをサポートするためにスリープサイクルの同期を制御する装置及び方法に関することである。
【背景技術】
【0002】
次世代通信システムである4世代(4th Generation;以下‘4G’と称する)通信システムでは高速の送信速度を持つ様々なQoS(Quality of Service)を持つサービスをユーザーに提供するための活発な研究が進行されている。特に、現在の4G通信システムでは無線近距離通信ネットワーク(Local Area Network;以下‘LAN’と称する)システム及び無線都市地域ネットワーク(Metropolitan Area Network;以下‘MAN’と称する)システムのような無線通信システムに移動性とサービス品質を保障する形態で高速サービスをサポートするようにする研究が活発に進行されている。
【0003】
一般的に、無線通信システムは端末の移動性を考慮するため、前記端末の電力消耗はシステム全体の重要性能指標として評価される。したがって、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.16のような無線通信システムの規格は前記端末の電力消耗を最小化させるために端末のスリープモード及びアクティブモードを定義する。
【0004】
図1A及び
図1Bは従来技術によるIEEE802.16システムにおいて定義されているスリープモード動作を概略的に図示している。
【0005】
前記
図1Aを参考すると、前記IEEE802.16eシステムで端末がスリープモードにモード遷移するためには、必ず基地局からモード遷移許可を受けなければならない。この時、前記基地局は前記端末がスリープモードにモード遷移をすることを許可すると同時に、送信するパケットデータをバッファリングあるいはドロップする動作を実行することができる。また、前記基地局は前記端末のリスニング区間あるいはリスニングウィンドウの間に前記端末に送信されるデータが存在するのかどうかを知らせなければならないし、前記端末は前記スリープ状態から覚めて自分に送信されるデータが存在するのかどうかを確認しなければならない。前記
図1A及び
図1Bで、前記送信されるパケットデータの存在の可否を知らせるため、TRF−IND(MOBile TRaFfic INDicator)メッセージたち100、102、104が送信される。ここで、’Negative Traffic Indication’含むTRF−INDメッセージたち100、102はデータが存在しないことを示し、‘Positive Traffic Indication’を含むTRF−INDメッセージ104はデータが存在することを示す。
【0006】
前記リスニング区間あるいは前記リスニングウィンドウの間の確認の結果、前記端末に送信されるデータが存在することを認知すると、前記端末は前記アクティブモードに遷移して、前記基地局からデータを受信する。以後、前記端末はまた前記アクティブモードで前記スリープモードに遷移するため、前記基地局とスリープ要求/応答(SLP−REQ/RSP:SLeeP−REQuest/ReSPonse)メッセージの送受信のステップを実行する。これにより、シグナリングオーバーヘッドが発生することができる。
【0007】
前記シグナリングオーバーヘッドを防止するための方案として、前記
図1Bのように、前記端末はトラフィックが存在しても、アクティブモードに遷移しないこともある。すなわち、アクティブモード及びスリープモードの間の遷移はスリープ要求/応答(MOB_SLP−REQ/RSP)シグナリングによらなければならないという制約が存在する。これによって、データを受信しなければならない端末は前記スリープモードの間のスリープ状態(sleep state)及びアウェイク状態(awake state)をスリープサイクルによって繰り返してデータを受信する。
【0008】
前記
図1Bを参考すると、スリープ状態のリスニング区間あるいはリスニングウィンドウの間、前記端末は前記基地局からTRF−INDメッセージたち100、102、104、110、112を受信する。具体的に、初期スリープサイクルのリスニングウィンドウの間に‘Negative Traffic Indication’を含むTRF−INDメッセージ100を受信した端末は次のスリープサイクルを2倍に増加させる。以後、前記次のスリープサイクルの経過後、再び‘Negative Traffic Indication’を含むTRF−INDメッセージ102を受信した前記端末はまた現在スリープサイクルを2倍に次のスリープサイクルを設定する。スリープサイクルの経過後、‘Positive Traffic Indication’を含むTRF−INDメッセージ104を受信した前記端末は前記TRF−INDメッセージ104を受信したリスニングウィンドウの間にダウンリンクデータを受信して、次のスリープサイクルを初期スリープサイクルの長さにリセットする。以後、初期スリープサイクルの経過後のリスニングウィンドウの間、‘Negative Traffic Indication’を含むTRF−INDメッセージ110を受信した前記端末はスリープサイクルを2倍に増加させる。そして、前記増加されたスリープサイクル以後のリスニングウィンドウの間に‘Negative Traffic Indication’を含むTRF−INDメッセージ112を受信する前記端末はスリープサイクルをまた2倍に増加させる。
【0009】
基地局が送信したTRF−INDメッセージを通じてトラフィック指示情報を端末が正常に受信した場合、前記端末及び前記基地局の間のスリープサイクルの同期が維持される。しかし、チャンネル状態の劣化などの原因によって前記端末が前記TRF−INDメッセージを受信することができなかった場合、前記基地局が‘Positive Traffic Indication’を送信したのか、または‘Negative Traffic Indication’を送信したのか、前記端末は知ることができない。その結果、前記端末は次のスリープサイクルの長さを正しく設定することができない。これによって、前記端末及び前記基地局の間のスリープサイクルの同期がずれる。
【0010】
図2は従来技術によるIEEE802.16システムにおいてスリープサイクルの同期が不一致する状況を図示している。
【0011】
前記
図2を参考すると、端末が周期的にスリープサイクルのリスニングウィンドウの間‘Negative Traffic Indication’を含むTRF−IND(MOB_TRF−IND)メッセージたち200、202を正常に受信して、次のスリープサイクルの経過後のリスニングウィンドウの間‘Negative Traffic Indication’を含むTRF−INDメッセージ204を受信することができない。この時、基地局は次のスリープサイクルのリスニングウィンドウを時点t1212に認知する。しかし、前記端末は前記TRF−INDメッセージ204を受信することができなかったので、次のスリープサイクルを‘Positive Traffic Indication’によって初期スリープサイクルにリセットするかまたは‘Negative Traffic Indication’によって2倍に増加させるか判断することができない。実際のスリープサイクルのリスニングウィンドウの開始の時点は時点t1212であるが、前記端末が次のスリープサイクルを初期スリープサイクルにリセットする場合、スリープサイクルのリスニングウィンドウに対する同期がずれる。したがって、無線通信システムでTRF−INDメッセージを受信することができない場合に発生することができるスリープサイクルの同期が不一致する現象が発生する。
【0012】
前記スリープサイクルの同期の不一致の現象を解決するために、もし、端末がリスニングウィンドウが終了するまでTRF−INDメッセージだけではなく、ダウンリンクのトラフィックを受信することができなかった場合、前記端末は基地局にTRF−INDを要求するメッセージを送信する。例えば、前記TRF−INDを要求するメッセージは下記<表1>のようなAAI(Advanced Air Interface)_TRF−IND−REQ(REQuest)メッセージであることができる。
【0013】
【表1】
【0014】
前記<表1>のようなTRF−INDを要求するメッセージを受信した前記基地局は前記端末に前記AAI_TRF−INDメッセージで前記端末に指示したトラフィック指示、すなわち、‘Positive Traffic Indication’または‘Negative Traffic Indication’に基づいて前記TRF−INDを要求するメッセージに対する応答メッセージを送信する。例えば、前記TRF−INDを要求するメッセージに対する応答メッセージは下記<表2>のようなAAI_TRF−IND−RSPメッセージであることができる。
【0015】
【表2】
【0016】
前記<表2>のようなAAI_TRF−IND−RSPを通じて分かるように、前記基地局は前記端末に次のスケジュールされるリスニングウィンドウが位置するフレーム番号を知らせてくれる。また、知らせてくれた番号のリスニングウィンドウで‘Negative Traffic Indication’が発生する場合、前記基地局は2倍になるスリープサイクルの長さを知らせてくれる。
【0017】
参照で、スリープサイクルはリスニングウィンドウ及びスリープウィンドウを含んでいる。リスニングウィンドウは前記スリープサイクルの前の部分に位置している。したがって、現在のリスニングウィンドウで‘Positive Traffic Indication’を受信すると、現在のリスニングウィンドウを含む現在スリープサイクルは初期スリープサイクルのサイズにリセットされる。これによって、次のスケジュールされるリスニングウィンドウは比較的遠くない時点で開始、すなわち、現在スリープサイクルは初期スリープサイクルのすぐ後ろになる。一方、‘Negative Traffic Indication’を受信すると、現在スリープサイクルは以前のスリープサイクルの2倍に増加する。これによって、次のスケジュールされるリスニングウィンドウは相対的に遠い時点で開始される。
【0018】
前記TRF−INDメッセージは緊急警報に関する情報を含むことができるし、例えば、前記緊急警報に関する情報は下記<表3>のようである。
【0019】
【表3】
【0020】
前記<表3>のような緊急警報指示子が1に設定されることは、すぐに緊急警報サービス関連メッセージが送信されることを意味する。すなわち、前記緊急警報指示子が1に設定されることは、端末はスリープウィンドウでスリープ状態に進入しなくて、アウェイク状態を維持して、緊急警報サービス関連メッセージを受信するようにする意味を含んでいる。
【0021】
前記で説明したように、前記TRF−INDメッセージで緊急警報サービスを考慮したこととは異なり、前記TRF−IND-REQ/RSPメッセージの交換時の緊急警報サービスを考慮しない。すなわち、端末がTRF−INDメッセージを失われた場合、前記端末は前記端末のトラフィック指示子が何なのか、基地局に問い合わせすることだけが可能なだけで、緊急警報サービス関連メッセージの存否を確認することができない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0022】
前述した従来技術の問題点を解決するために、本発明の目的は広帯域無線接続システムにおいてTRF−INDメッセージの未受信による同期の不一致を制御するための装置及び方法を提供することにある。
【0023】
本発明の他の目的は広帯域無線接続システムにおいてTRF−INDメッセージの未受信の時、ダウンリンクトラフィックの受信の可否を利用して同期の不一致を制御する装置及び方法を提供することにある。
【0024】
本発明のまた他の目的は広帯域無線接続システムにおいてTRF−INDメッセージの未受信の時、別途の制御メッセージを通じて同期の不一致を制御する装置及び方法を提供することにある。
【0025】
本発明のまた他の目的は広帯域無線接続システムにおいて、TRF−INDメッセージの未受信の時、別途の制御メッセージを通じて緊急警報サービス関連情報を獲得するための装置及び方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0026】
前記目的を果たすための本発明の第1見地によると、無線通信システムでスリープモード状態の端末の動作方法は、リスニングウィンドウの間のトラフィック指示メッセージ及びユニキャストデータを受信することができなかった場合、基地局に次のスケジュールされたリスニングウィンドウの位置を問い合わせるための要求メッセージを送信するステップと、前記要求メッセージに対応してユニキャストされる応答メッセージを受信するステップと、前記応答メッセージに含まれている同期化情報を利用してスリープサイクルに対する同期化を実行するステップと、前記応答メッセージに含まれている緊急警報サービス関連情報を利用して緊急警報サービス関連メッセージの送信の可否を判断するステップと、を含むことを特徴とする。
【0027】
前記目的を果たすための本発明の第2見地によると、無線通信システムで基地局の動作方法は、少なくとも一つの端末のリスニングウィンドウの間に少なくとも一つの端末識別子情報を含むトラフィック指示メッセージ及びダウンリンクトラフィックを送信するステップと、リスニングウィンドウの間にトラフィック指示メッセージ及びユニキャストデータを受信することができなかった端末から次のスケジュールされたリスニングウィンドウの位置を問い合わせるために要求メッセージを受信するステップと、同期化情報及び緊急警報サービス関連情報を含む応答メッセージを前記端末にユニキャストすることで前記端末に応答するステップと、を含むことを特徴とする。
【0028】
前記目的を果たすための本発明の第3見地によると、無線通信システムで端末装置は、リスニングウィンドウの間にトラフィック指示メッセージ及びユニキャストデータを受信することができなかった場合、基地局に次のスケジュールされたリスニングウィンドウの位置を問い合わせるために要求メッセージを送信して、前記要求メッセージに対応してユニキャストされる応答メッセージを受信するモデムと、前記応答メッセージに含まれている同期化情報を利用してスリープサイクルに対する同期化を実行して、前記応答メッセージに含まれている緊急警報サービス関連情報を利用して緊急警報サービス関連メッセージの送信の可否を判断する制御部を含むことを特徴とする。
【0029】
前記目的を果たすための本発明の第4見地によると、無線通信システムで基地局装置は、少なくとも一つの端末のリスニングウィンドウの間に少なくとも一つの端末識別子情報を含むトラフィック指示メッセージ及びダウンリンクトラフィックを送信して、リスニングウィンドウの間にトラフィック指示メッセージ及びユニキャストデータを受信することができなかった端末から次のスケジュールされたリスニングウィンドウの位置を問い合わせるために要求メッセージを受信するモデムと、同期化情報及び緊急警報サービス関連情報を含む応答メッセージを前記端末にユニキャストすることで前記端末に応答する制御部を含むことを特徴とする。
【0030】
下記の発明を実施するための具体的な内容を始める前に、本特許文献の全般に使用される特定単語及び構文の定義を説明するのが有利する。すなわち、“含む”という用語及びこれの派生語たちは制限のない含みを意味して、“または”という用語は包括的な意味であり、及び/または“〜と係わった”という構文及びこれの派生語たちは〜を含む、〜内に含まれる、〜と相互接続する、〜を含有する、〜に含有される、〜と接続するまたは〜に接続させる、〜と連結するまたは〜に連結させる、〜と通信可能である、〜と協力する、〜をさしはさむ、〜と併置する、〜に近い、〜に縛られるまたは〜で縛られる、〜を持つ、〜の特性を持つなどを意味することができるし、“制御器”という用語は少なくとも一つの動作を制御するが、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、またはこれらの中で少なくとも2つの一部の組合に実装されることができる任意のデバイス、システムまたはこれらの一部分を意味する。任意の特定制御器と係わる機能が近距離でも遠距離でも中央に集中されるとか分配されることができるという点に留意しなければならない。特定の単語及び構文に対する定義はこの特許文献の全般にわたって提供されて、当業者であれば、大部分の場合を除き、多い部分で、前記の定義された単語及び構文の以前及び今後の使用に適用されるということを理解すべきである。
【0031】
本開始事項及びこれの利点に対するより完全な理解のために、これで、添付した図面と結付されて次の説明が参照され、図面で類似の参照記号は等しい部分を示す。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【
図1】
図1A及び
図1Bは従来技術によるIEEE802.16システムにおいて定義されているスリープモード動作を概略的に図示する図面である。
【
図2】
図2は従来技術によるIEEE802.16システムにおいてスリープサイクルの同期が不一致する状況を図示する図面である。
【
図3】
図3は本発明の第1実施形態による広帯域無線接続システムにおいてスリープモードのスリープサイクルの同期を制御するための端末の動作手続きを図示する図面である。
【
図4】
図4は本発明の第2実施形態による広帯域無線接続システムにおいてスリープモードのスリープサイクルの同期を制御するための端末の動作手続きを図示する図面である。
【
図5】
図5は本発明の実施形態による広帯域無線接続システムにおいてスリープモードのスリープサイクルの同期を制御するための基地局の動作手続きを図示する図面である。
【
図6】
図6は本発明の実施形態による広帯域無線接続システムにおいて端末のブロック構成を図示する図面である。
【
図7】
図7は本発明の実施形態による広帯域無線接続システムにおいて基地局のブロック構成を図示する図面である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
前記の図面で、参照番号は等しいとか類似の要素、特徴、構造を説明するために使用される。
【0034】
以下、説明される
図3及び
図7を通じて、本文書で、本発明の原理を説明するために使用される様々な実施形態は一例であるだけであり、本発明は本文書の範囲に限定されない。当業者は、本発明の原理はどのような種類の無線通信システムにも適用されることができることを理解するであろう。
【0035】
本発明の実施形態たちが以下の図面の参照とともに説明される。以下、本発明は無線通信システムで端末がTRF−INDメッセージを未受信する時、スリープモードのスリープサイクルの同期を制御するための技術に対して説明する。本発明はIEEE802.16m通信システムを例にしてスリープモード動作制御過程を説明するが、本発明で提案するスリープモードの状態同期制御技法は前記IEEE802.16m通信システムだけではなく、他の同様の通信システムにも適用可能は勿論である。また、本発明は広帯域無線接続システムで、一つの端末と基地局がスリープモード動作を制御するための動作を説明するが、広帯域無線接続システムに多数の端末が存在する場合にも本発明で提案するスリープモード動作制御技法が適用可能である。
【0036】
本発明の実施形態によるシステムにおいて、TRF−INDメッセージの値によるスリープサイクルの変化は次のようである。
【0037】
TRF−INDメッセージはダウンリンクデータトラフィックが存在することを端末に知らせるのに使用される。前記TRF−INDメッセージに‘Positive Traffic Indication’が含まれている場合、次のスリープサイクルは初期スリープサイクルにリセットされる。一方、前記TRF−INDメッセージに‘Negative Traffic Indication’が含まれている場合に、次のスリープサイクルは直前のスリープサイクルの2倍に増加される。一方、端末がアップリンクデータトラフィックあるいは帯域幅要求を送信する場合にも、‘Positive Traffic Indication’が含まれている場合と同様に、スリープサイクルが初期スリープサイクルにリセットされる。前記次のスリープサイクルがリセットになる時、前記次のスリープサイクルは初期スリープサイクルではなく、他の事前に定義された長さにリセットすることができる。例えば、前記事前の定義された長さは初期スリープサイクルの整数倍に相当する長さであることができる。
【0038】
本発明の実施形態による基地局及び端末はTRF_IND−REQ/RSPメッセージの交換を通じてスリープサイクルの同期はもちろん、緊急警報サービスに関する情報を交換する。前記緊急警報サービスに関する情報の交換に対する実施形態たちは次のようである。
【0039】
基地局は端末が送信したAAI_TRF−IND−REQに対する応答として、AAI_TRF−IND−RSPを送信する。ここで、前記AAI_TRF−IND−REQメッセージは等しい目的を持っているヘッダーの形態に置き換えることができる。例えば、前記AAI_TRF−IND−REQメッセージはSCH(Sleep Control Header)またはSCEH(Sleep Control Extended Header)に置き換えることができる。また、前記AAI_TRF−IND-RSPメッセージも等しい目的を持っているヘッダーの形態に置き換えることができる。例えば、前記AAI_TRF−IND−RSPメッセージはSCHまたはSCEHに置き換えることができる。
【0040】
本発明の第1実施形態の場合、前記AAI_TRF−IND−RSPは下記<表4>のように構成されることができる。
【0042】
前記<表4>で、前記‘Emergency alert Indication’フィールドは前記TRF−IND−RSPメッセージが指示するフレーム、つまり、次のスケジュールされるリスニングウィンドウの開始の前まで、緊急警報サービス関連メッセージが送信される予定であれば、1に設定されることにより、緊急警報サービス関連メッセージの送信を端末に知らせるのに使用される。1に設定された前記‘Emergency alert Indication’を受信した端末は、次のスケジュールされるリスニングウィンドウまでアウェイク状態を維持し、前記緊急警報サービス関連メッセージを受信待ちする。前記緊急警報サービス関連メッセージを受信した後、前記端末は通常のスリープモード動作で、つまり、次のスケジュールされるリスニングウィンドウまでスリープ状態に戻ることができる。
【0043】
本発明の第2実施形態の場合、前記AAI_TRF−IND-RSPは下記 <表5>のように構成されることができる。
【0046】
前記<表5>で、前記‘Emergency alert Indication’フィールドは前記TRF−IND−RSPメッセージが指示するフレーム、つまり、次のスケジュールされるリスニングウィンドウの開始の前まで緊急警報サービス関連メッセージが送信される予定であれば、1に設定されることにより、緊急警報サービス関連メッセージの送信を端末に知らせるのに使用される。
【0047】
前記<表5>で、前記‘Frame_Number for Emergency alert Service Message’フィールドは前記AAI_TRF−IND−RSPメッセージが指示するフレーム、つまり、次のスケジュールされるリスニングウィンドウの開始の前まで緊急警報サービス関連メッセージが送信される予定であれば、前記緊急警報サービス関連メッセージの送信の時点を示すために使用される。
【0048】
特定フレーム番号に設定された前記‘Frame_Number for Emergency alert Service Message’フィールドを受信した端末は、前記‘Frame_Number for Emergency alert Service Message’フィールドが指示するフレームまでスリープ状態で動作することができるし、指示されたフレームで一時的にアウェイク状態で動作することにより、前記緊急サービス関連メッセージを受信する。前記緊急サービス関連メッセージを受信した後、前記端末は通常のスリープモード動作で、つまり、次のスケジュールされるリスニングウィンドウまでスリープ状態に戻ることができる。
【0049】
本発明の他の実施形態によって、前記<表5>のAAI_TRF−IND−RSPメッセージで前記‘Emergency alert Indication’フィールドなく、前記‘Frame_Number for Emergency alert Service Message’フィールドだけが使用されることができる。この時、前記‘Frame_Number for Emergency alert Service Message’フィールドが含まれていない場合には、これは次のスケジュールされるリスニングウィンドウの開始の前まで、前記緊急警報サービス関連メッセージが送信されないことを意味する。これは、端末が前記‘Frame_Number for Emergency alert Service Message’フィールドの存否を判断することができることを前提とする。例えば、前記端末はASN.1エンコーディング規則によって、そのパラメーターが含まれているのかどうかを知ることができる。すなわち、ASN.1PER(Packing Encoding Rule)エンコーディング規則に基づいて作成する文書によると、指示パラメーターを別に定義していないとしても、ASN.1PERエンコーディングをエンコーディング/デコーディングを実行する客体が違うパラメーター、例えば、前記‘Frame_Number for Emergency alert Service Message’パラメーターの存在の有無を把握することができる。これはまるでASN.1BER(Basic Encoding Rule)に定義されたTLV(Type Length Value)の‘Type’フィールドを通じて分かるように、前記客体は特定パラメーターの存否を把握することができる。
【0050】
以下、本発明はスリープモード内にスリープ状態及びアウェイク状態がスリープサイクルによって繰り返されるステップで、端末がTRF−INDメッセージを受信できない場合、前記スリープ状態及び前記アウェイク状態に対する基地局及び端末の間の同期を制御するステップの中で緊急警報サービスの存否を指示する基地局及び端末の動作及び構成を図面を参考して詳しく説明する。
【0051】
図3は本発明の第1実施形態による広帯域無線接続システムにおいてスリープモードのスリープサイクルの同期を制御するための端末の動作手続きを図示している。
【0052】
前記
図3を参考すると、前記端末は301段階でスリープモードで動作する。続いて、前記端末はスリープモードで動作中に303段階に進行してスリープサイクルによってリスニングウィンドウが到来するかどうかを確認する。前記リスニングウィンドウではない場合、前記端末は前記301段階に戻ってスリープ状態を維持する。
【0053】
一方、前記リスニングウィンドウが到来した場合、前記端末は305段階に進行して前記リスニングウィンドウの間にTRF−INDメッセージを受信待ちする。前記TRF−INDメッセージは端末識別子の有無を利用して端末のダウンリンクトラフィックが存在するのかどうかを示す。
【0054】
もし、前記TRF−INDメッセージが受信されると、前記端末は307段階に進行して前記TRF−INDメッセージに‘Negative Traffic Indication’を示すのかまたは‘Positive Traffic Indication’を示すのかを確認する。前記‘Negative Traffic Indication’または前記‘Positive Traffic Indication’であるかどうかは、前記TRF−INDメッセージに前記端末の識別子情報が含まれているかによって判断される。すなわち、前記識別子情報が含まれている場合、前記TRF−INDメッセージは前記‘Positive Traffic Indication’を示すことであり、前記識別子情報が含まれていない場合には、前記TRF−INDメッセージは‘Negative Traffic Indication’を示すのである。
【0055】
もし、前記TRF−INDメッセージが‘Negative Traffic Indication’を示す場合、前記端末は309段階に進行して次のスリープサイクルを現在スリープサイクルの2倍に増加させる。例えば、現在スリープサイクルの長さが4フレームの場合、前記次のスリープサイクルの長さは8フレームとなる。すなわち、前記基地局は前記TRF−INDメッセージに‘Negative Traffic Indication’を含ませることと同時に、前記端末の次のスリープサイクルを現在スリープサイクルの2倍に設定して、これによって、前記端末も‘Negative Traffic Indication’を認知して前記次のスリープサイクルを現在スリープサイクルの2倍に設定することで、暗黙的に前記端末及び前記基地局は前記スリープサイクルを同期化する。
【0056】
一方、前記TRF−INDメッセージが‘Positive Traffic Indication’を示す場合、前記端末は311段階に進行して次のスリープサイクルを初期スリープサイクルの長さにリセットする。すなわち、前記基地局は前記TRF−INDメッセージに‘Positive Traffic Indication’を含ませることと同時に、前記端末の次のスリープサイクルを初期スリープサイクルに設定して、これによって、前記端末も‘Positive Traffic Indication’を認知して前記次のスリープサイクルを初期スリープサイクルに設定することで、暗黙的に前記端末及び前記基地局は前記スリープサイクルを同期化する。
【0057】
前記305段階で、前記TRF−INDメッセージを受信することができなかった場合、前記端末は313段階に進行して残りのリスニングウィンドウの間にダウンリンクトラフィックが受信されるのかを確認する。ここで、前記TRF−INDメッセージを受信することができなかったことにより、前記端末は次のスリープサイクルの長さを2倍に増加させなければならないかまたは初期スリープサイクルの長さにリセットしなければならないか判断することができない。したがって、この場合、前記基地局及び前記端末は異なるスリープサイクルによって動作することができる。
【0058】
前記端末が前記TRF−INDメッセージを受信することができないとしても、前記307段階で残りのリスニングウィンドウの間にダウンリンクトラフィックが受信されるのかを確認することで、前記端末は前記リスニングウィンドウの間に受信することができなかった前記TRF−INDメッセージが‘Positive Traffic Indication’であるのかまたは‘Negative Traffic Indication’であるのか類推することができる。すなわち、前記残りのリスニングウィンドウの間にダウンリンクトラフィックが受信されることは前記TRF−INDメッセージが‘Positive Traffic Indication’としてダウンリンクトラフィックが存在することを知らせたことを意味し、残りのリスニングウィンドウの間にダウンリンクトラフィックが受信されないことは前記TRF−INDメッセージが‘Negative Traffic Indication’としてダウンリンクトラフィックが存在しないことを知らせたことを意味する。
【0059】
もし、前記残りのリスニングウィンドウの間にダウンリンクトラフィックが受信されると、前記端末は315段階に進行して前記リスニングウィンドウの間に受信することができなかった前記TRF−INDメッセージが‘Positive Traffic Indication’を示していることを判断して、次のスリープサイクルの長さを初期スリープサイクルの長さにリセットする。
【0060】
一方、前記残りのリスニングウィンドウの間にダウンリンクトラフィックが受信されないと、前記端末は317段階に進行してTRF−IND−REQメッセージを送信することで、前記305段階のリスニングウィンドウの間に前記TRF−INDメッセージを受信することができなかったことを前記基地局に知らせる。
【0061】
前記ダウンリンクトラフィックが受信されない時は前記ダウンリンクトラフィックが送信されない場合、すなわち、前記受信することができなかったTRF−INDメッセージが‘Negative Traffic Indication’の場合とか、または、前記ダウンリンクトラフィックが送信されたにもかかわらずチャンネル状態の劣化によって前記ダウンリンクトラフィックを受信することができなかった場合である。前者の場合と同様に、前記ダウンリンクトラフィックが送信されない場合、前記端末は次のスリープサイクルを現在スリープサイクルの2倍に設定することができる。この場合、前記端末はTRF−IND−REQメッセージを送信する必要がない。しかし、後者の場合と同様に、チャンネル状態の劣化によって送信されたダウンリンクトラフィックを受信することができなかった場合、前記端末が前記TRF−INDメッセージが‘Negative Traffic Indication’と判断して、次のスリープサイクルを現在スリープサイクルの2倍に設定すれば、前記端末及び前記基地局の間のスリープサイクルが不一致になる。したがって、前記後者の場合で発生するスリープサイクルの不一致を防止するために、前記端末は前記TRF−IND−REQメッセージを前記基地局に送って、受信することができなかったTRF−INDメッセージが‘Positive Traffic Indication’であるのかまたは‘Negative Traffic Indication’であるのか判断することができない不確実な状況を解消する。本発明の他の実施形態によって、前記端末は‘Positive Traffic Indication’であるのかまたは‘Negative Traffic Indication’であるのかどうかを代わりにして次のリスニングウィンドウの開始の時点を問い合わせて、不確実なスリープサイクルの開始の時点を一致させることができる。例えば、前記TRF−IND−REQメッセージは下記<表6>のように構成されることができる。
【0063】
以後、前記端末は319段階に進行して前記TRF−IND−REQメッセージに対する応答であるTRF−IND−RSPメッセージを受信する。例えば、前記TRF−IND−RSPメッセージは前記<表4>のように構成されることができる。これによって、前記端末は前記TRF−IND−REQメッセージの‘Frame_Number’フィールドを通じて次のリスニングウィンドウの開始の時点を知って、‘Sleepl Cycle Length’を通じて前記次のスケジュールされるリスニングウィンドウを含むスリープサイクルの長さを知ることになる。また、前記端末は‘Emergency alert Indication’フィールドを通じて緊急警報サービス関連メッセージの送信の可否を知ることになる。ここで、前記TRF−IND−RSPメッセージは前記基地局でユニキャスト方式によって送信される。
【0064】
続いて、前記端末は321段階に進行して前記次のリスニングウィンドウの開始の時点及び前記次のスケジュールされるリスニングウィンドウを含むスリープサイクルの長さを利用して、スリープサイクルの同期化を実行する。すなわち、前記端末は次のスリープサイクルの長さを前記次のスケジュールされるリスニングウィンドウを含むスリープサイクルの長さに設定して、次のスリープサイクルを前記次のリスニングウィンドウの開始の時点から開始させる。
【0065】
続いて、前記端末は323段階に進行して前記‘Emergency alert Indication’フィールドが1に設定されているのか確認する。すなわち、前記端末は前記‘Emergency alert Indication’フィールドが前記緊急警報サービス関連メッセージが送信されることを指示する値に設定されているのか確認する。もし、前記‘Emergency alert Indication’フィールドが0に設定されていれば、前記端末は前記301段階に戻ってスリープモードによって動作する。
【0066】
一方、前記‘Emergency alert Indication’フィールドが1に設定されていれば、前記端末は325段階に進行してアウェイク状態を維持して前記緊急警報サービス関連メッセージの受信を待機する。すなわち、前記‘Emergency alert Indication’フィールドが1に設定されることは次のスケジュールされたリスニングウィンドウが到来する前に前記緊急警報サービス関連メッセージが基地局から送信されることを意味するので、前記端末は次のスケジュールされたリスニングウィンドウの到来の前までスリープ状態に戻らなくて、前記アウェイク状態を維持して前記緊急警報サービス関連メッセージの受信を待機する。
【0067】
以後、前記端末は327段階に進行して前記緊急警報サービス関連メッセージが受信されるのか確認する。前記緊急警報サービス関連メッセージが受信されれば、前記端末は301段階に戻ってスリープモードのスリープサイクルによって動作する。すなわち、前記端末は前記321段階で同期化したスリープサイクルのリスニングウィンドウ及びスリープウィンドウによって動作する。すなわち、次のスケジュールされるリスニングウィンドウの到来の前であれば、前記端末はスリープ状態に進入して、前記次のスケジュールされるリスニングウィンドウが到来すれば、前記端末はTRF−INDメッセージ及びダウンリンクトラフィックの受信を試みる。
【0068】
図4は本発明の第2実施形態による広帯域無線接続システムにおいてスリープモードのスリープサイクルの同期を制御するための端末の動作手続きを図示している。
【0069】
前記
図4を参考すると、前記端末は401段階でスリープモードで動作する。続いて、前記端末はスリープモードで動作中に403段階に進行して、スリープサイクルによってリスニングウィンドウが到来するのか確認する。前記リスニングウィンドウではない場合、前記端末は前記401段階に戻ってスリープ状態を維持する。
【0070】
一方、前記リスニングウィンドウが到来した場合、前記端末は405段階に進行して前記リスニングウィンドウの間にTRF−INDメッセージを受信待ちする。前記TRF−INDメッセージは端末識別子の有無を利用して端末のダウンリンクトラフィックが存在するのかどうかを示す。
【0071】
もし、前記TRF−INDメッセージが受信されれば、前記端末は407段階に進行して前記TRF−INDメッセージに‘Negative Traffic Indication’を示すのかまたは‘Positive Traffic Indication’を示すのか確認する。前記‘Negative Traffic Indication’または前記‘Positive Traffic Indication’であるのかどうかは前記TRF−INDメッセージに前記端末の識別子情報が含まれているかによって判断される。すなわち、前記識別子情報が含まれている場合、前記TRF−INDメッセージは前記‘Positive Traffic Indication’を示すことであり、前記識別子情報が含まれていない場合には、前記TRF−INDメッセージは‘Negative Traffic Indication’を示すのである。
【0072】
もし、前記TRF−INDメッセージが’Negative Traffic Indication’を示す場合、前記端末は309段階に進行して次のスリープサイクルを現在スリープサイクルの2倍に増加させる。例えば、現在スリープサイクルの長さが4フレームの場合、前記次のスリープサイクルの長さは8フレームとなる。すなわち、前記基地局は前記TRF−INDメッセージに‘Negative Traffic Indication’を含ませることと同時に前記端末の次のスリープサイクルを現在スリープサイクルの2倍に設定して、これによって、前記端末も‘Negative Traffic Indication’を認知して前記次のスリープサイクルを現在スリープサイクルの2倍に設定することで、暗黙的に前記端末及び前記基地局は前記スリープサイクルを同期化する。
【0073】
一方、前記TRF−INDメッセージが‘Positive Traffic Indication’を示す場合、前記端末は411段階に進行して次のスリープサイクルを初期スリープサイクルの長さにリセットする。すなわち、前記基地局は前記TRF−INDメッセージに‘Positive Traffic Indication’を含ませることと同時に前記端末の次のスリープサイクルを初期スリープサイクルに設定して、これによって、前記端末も‘Positive Traffic Indication’を認知して前記次のスリープサイクルを初期スリープサイクルに設定することで、暗黙的に前記端末及び前記基地局は前記スリープサイクルを同期化する。
【0074】
前記405段階で、前記TRF−INDメッセージを受信することができなかった場合、前記端末は413段階に進行して残りのリスニングウィンドウの間にダウンリンクトラフィックが受信されるのか確認する。ここで、前記TRF−INDメッセージを受信することができなかったことにより、前記端末は次のスリープサイクルの長さを2倍に増加させなければならないかまたは初期スリープサイクルの長さにリセットしなければならないか判断することができない。したがって、この場合、前記基地局及び前記端末は異なるスリープサイクルによって動作することができる。
【0075】
前記端末が前記TRF−INDメッセージを受信することができないとしても、前記407段階で残りのリスニングウィンドウの間にダウンリンクトラフィックが受信されるのか確認することで、前記端末は前記リスニングウィンドウの間に受信することができなかった前記TRF−INDメッセージが‘Positive Traffic Indication’であるのかまたは‘Negative Traffic Indication’であるのかを類推することができる。すなわち、前記残りのリスニングウィンドウの間にダウンリンクトラフィックが受信されることは前記TRF−INDメッセージが‘Positive Traffic Indication’としてダウンリンクトラフィックが存在することを知らせたことを意味して、残りのリスニングウィンドウの間にダウンリンクトラフィックが受信されないことは前記TRF−INDメッセージが‘Negative Traffic Indication’としてダウンリンクトラフィックが存在しないことを知らせたことを意味する。
【0076】
もし、前記残りのリスニングウィンドウの間にダウンリンクトラフィックが受信されれば、前記端末は415段階に進行して前記リスニングウィンドウの間に受信することができなかった前記TRF−INDメッセージが‘Positive Traffic Indication’を示していることを判断して、次のスリープサイクルの長さを初期スリープサイクルの長さにリセットする。
【0077】
一方、前記残りのリスニングウィンドウの間にダウンリンクトラフィックが受信されなければ、前記端末は417段階に進行してTRF−IND−REQメッセージを送信することで、前記405段階のリスニングウィンドウの間に前記TRF−INDメッセージを受信することができなかったことを前記基地局に知らせる。
【0078】
前記ダウンリンクトラフィックが受信されない時は前記ダウンリンクトラフィックが送信されない場合、すなわち、前記受信することができなかったTRF−INDメッセージが‘Negative Traffic Indication’の場合とか、または、前記ダウンリンクトラフィックが送信されたにもかかわらずチャンネル状態の劣化によって前記ダウンリンクトラフィックを受信することができなかった場合である。前者の場合と同様に、前記ダウンリンクトラフィックが送信されない場合、前記端末は次のスリープサイクルを現在スリープサイクルの2倍に設定することができる。この場合、前記端末はTRF−IND−REQメッセージを送信する必要がない。しかし、後者の場合と同様に、チャンネル状態の劣化によって送信されたダウンリンクトラフィックを受信することができなかった場合、前記端末が前記TRF−INDメッセージが‘Negative Traffic Indication’と判断して次のスリープサイクルを現在スリープサイクルの2倍に設定すれば、前記端末及び前記基地局の間のスリープサイクルが不一致になる。したがって、前記後者の場合で発生するスリープサイクルの不一致を防止するために、前記端末は前記TRF−IND−REQメッセージを前記基地局に送って、受信することができなかったTRF−INDメッセージが‘Positive Traffic Indication’であるのかまたは‘Negative Traffic Indication’であるのか判断することができない不確実な状況を解消する。本発明の他の実施形態によって、前記端末は‘Positive Traffic Indication’であるのかまたは‘Negative Traffic Indication’であるのかどうかを代わりにして次のリスニングウィンドウの開始の時点を問い合わせて、不確実なスリープサイクルの開始の時点を一致させることができる。例えば、前記TRF−IND−REQメッセージは前記<表6>のように構成されることができる。
【0079】
以後、前記端末は419段階に進行して前記TRF−IND−REQメッセージに対する応答であるTRF−IND−RSPメッセージを受信する。例えば、前記TRF−IND−RSPメッセージは前記<表5>のように構成されることができる。これによって、前記端末は前記TRF−IND−REQメッセージの‘Frame_Number’フィールドを通じて次のリスニングウィンドウの開始の時点を知って、‘Sleep Cycle Length’を通じて前記次のスケジュールされるリスニングウィンドウを含むスリープサイクルの長さを知ることになる。また、前記端末は‘Emergency alert Indication’フィールドを通じて緊急警報サービス関連メッセージの送信の可否を知って、前記‘Frame_Number for Emergency alert Service Message’フィールドを通じて前記緊急警報サービス関連メッセージの送信の時点を知ることになる。ここで、前記TRF−IND−RSPメッセージは前記基地局からユニキャスト方式によって送信される。
【0080】
続いて、前記端末は421段階に進行して前記次のリスニングウィンドウの開始の時点及び前記次のスケジュールされるリスニングウィンドウを含むスリープサイクルの長さを利用してスリープサイクルの同期化を実行する。すなわち、前記端末は次のスリープサイクルの長さを前記次のスケジュールされるリスニングウィンドウを含むスリープサイクルの長さに設定して、次のスリープサイクルを前記次のリスニングウィンドウの開始の時点から開始させる。
【0081】
続いて、前記端末は423段階に進行して前記‘Emergency alert Indication’フィールドが1に設定されているのかを確認する。すなわち、前記端末は前記‘Emergency alert Indication’フィールドが前記緊急警報サービス関連メッセージが送信されることを指示する値に設定されているのかを確認する。もし、‘Emergency alert Indication’フィールドが0に設定されていれば、前記端末は前記401段階に戻ってスリープモードによって動作する。
【0082】
一方、前記‘Emergency alert Indication’フィールドが1に設定されていれば、前記端末は425段階に進行して前記緊急警報サービス関連メッセージを受信するフレームが到来したのかを判断する。すなわち、前記端末は前記‘Frame_Number for Emergency alert Service Message’フィールドによって指示されるフレームが到来したのかを判断する。
【0083】
もし、前記緊急警報サービス関連メッセージを受信するフレームが到来しなかったら、前記端末は427段階に進行してスリープ状態を維持する。すなわち、前記端末は前記421段階で同期化したスリープサイクルのリスニングウィンドウ及びスリープウィンドウによって動作する。ただ、スリープモードでスリープ状態で動作するが、前記端末は前記425段階に進行して前記緊急警報サービス関連メッセージを受信するフレームが到来したのかを持続的に判断する。
【0084】
一方、前記緊急警報サービス関連メッセージを受信するフレームが到来したら、前記端末は429段階に進行してアウェイク状態に遷移して、前記緊急警報関連メッセージを受信する。以後、前記端末は410段階に戻ってスリープモードによって動作する。すなわち、前記端末は前記421段階で同期化したスリープサイクルのリスニングウィンドウ及びスリープウィンドウによって動作する。すなわち、次のスケジュールされるリスニングウィンドウの到来の前であれば、前記端末はスリープ状態に進入して、前記次のスケジュールされるリスニングウィンドウが到来すれば、前記端末はTRF−INDメッセージ及びダウンリンクトラフィックの受信を試みる。
【0085】
前記
図4を参考して説明した実施形態で、前記端末は前記423段階で前記‘Emergency alert Indication’フィールドが1に設定されたのかどうかを判断する。しかし、本発明の実施形態によって、前記TRF−IND−RSPメッセージは緊急警報サービス関連情報として前記‘Emergency alert Indication’フィールドなしに前記‘Frame_Number for Emergency alert Service Message’フィールドだけを含むことができる。この場合、前記423段階は前記‘Frame_Number for Emergency alert Service Message’フィールドの存否を判断する手続きに置き換える。すなわち、前記423段階で、前記端末は前記‘Frame_Number for Emergency alert Service Message’フィールドの存否を判断して、存在しなければ前記401段階に、存在すれば前記425段階に進行する。
【0086】
図5は本発明の実施形態による広帯域無線接続システムにおいてスリープモードのスリープサイクルの同期を制御するための基地局の動作手続きを図示している。
【0087】
前記
図5を参考すると、基地局は501段階で端末のリスニングウィンドウが到来しているのかを確認する。前記リスニングウィンドウが到来すれば、前記基地局は503段階に進行して前記端末に送信するダウンリンクトラフィックが存在するのかを確認する。
【0088】
もし、前記端末に送信するダウンリンクトラフィックが存在すれば、前記基地局は505段階に進行して前記端末の識別子情報をTRF−INDメッセージに含ませる。前記TRF−INDメッセージに前記端末の識別子情報が含まれることで、前記TRF−INDメッセージは前記端末に‘Positive Traffic Indication’と判断される。一方、前記端末に送信するダウンリンクトラフィックが存在しなければ、前記基地局は前記505段階を実行しない。これによって、前記端末は前記TRF−INDメッセージに前記端末の識別子情報が含まれているのかどうかを通じて、前記TRF−INDメッセージが‘Negative Traffic Indication’であるのかまたは‘Positive Traffic Indication’であるのかどうかを判断する。
【0089】
以後、前記基地局は507段階に進行して少なくとも一つの端末識別子情報を含む前記TRF−INDメッセージ及び前記端末のダウンリンクトラフィックを送信する。ここで、前記503段階の判断結果によって前記端末のダウンリンクトラフィックの送信は省略されることができる。
【0090】
続いて、前記基地局は509段階に進行して端末からTRF−IND−REQメッセージが受信されるのかを確認する。前記TRF−IND−REQメッセージはスリープモード同期化のための情報を要求するメッセージであり、例えば、前記<表6>のように構成されることができる。
【0091】
前記TRF−IND−REQメッセージが受信されれば、前記基地局は511段階に進行してスリープモード同期化のための情報を決定する。前記スリープモード同期化のための情報は次のリスニングウィンドウの開始の時点情報及び前記次のスケジュールされるリスニングウィンドウを含むスリープサイクルの長さを含んでいる。
【0092】
前記スリープモード同期化のための情報を決定した後、前記基地局は513段階に進行して緊急警報サービス関連情報を決定する。前記緊急サービス関連情報は緊急警報サービス関連メッセージの送信の可否を示す情報、前記緊急警報サービス関連メッセージの送信の時点を示す情報の中で少なくとも一つを含んでいる。
【0093】
前記緊急警報サービス関連情報を決定した後、前記基地局は515段階に進行して前記スリープモード同期化のための情報を含むTRF−IND−RSPメッセージを前記端末に送信する。ここで、前記TRF−IND−RSPメッセージは前記基地局からのユニキャスト方式によって送信される。例えば、前記TRF−IND−RSPメッセージは前記<表4>または前記<表5>のように構成されることができる。すなわち、本発明の第1実施形態によって、前記TRF−IND−RSPメッセージは前記<表4>のように次のリスニングウィンドウの開始の時点を示す‘Frame_Number’フィールド、前記次のスケジュールされるリスニングウィンドウを含むスリープサイクルの長さを示す‘Sleep Cycle Length’フィールド、緊急警報サービス関連メッセージの送信の可否を示す‘Emergency alert Indication’フィールドを含むことができる。または、本発明の第2実施形態によって、前記TRF−IND−RSPメッセージは次のリスニングウィンドウの開始の時点を示す‘Frame_Number’フィールド、前記次のスケジュールされるリスニングウィンドウを含むスリープサイクルの長さを示す‘Sleep Cycle Length’フィールド、緊急警報サービス関連メッセージの送信の可否を示す‘Emergency alert Indication’フィールド、前記緊急警報サービス関連メッセージの送信の時点を示す‘Frame_Number for Emergency alert Service Message’フィールドを含むことができる。本発明の他の実施形態によって、前記TRF−IND−RSPメッセージは次のリスニングウィンドウの開始の時点を示す‘Frame_Number’フィールド、前記次のスケジュールされるリスニングウィンドウを含むスリープサイクルの長さを示す‘Sleep Cycle Length’フィールド、前記緊急警報サービス関連メッセージの送信の時点を示す‘Frame_Number for Emergency alert Service Message’フィールドを含むことができる。
【0094】
前記
図4ないし前記
図6を参考して説明した本発明の実施形態で、前記端末は前記TRF−IND−REQメッセージを送信する。しかし、本発明の他の実施形態によって、前記TRF−IND−REQメッセージは別の分離された機能のために設計された独立的なシグナリングメッセージが使用されることができる。例えば、前記独立的なシグナリングメッセージはそれ自体が‘Sleep Sync Info Request’を意味することができる。また、本発明のまた他の実施形態によって、端末は前記TRF−IND-REQ/RSPメッセージを代わりにしてCQICH(Channel Quality Indication CHannel)、専用CDMA(Code Division Multiple Access)コードまたは前記同期化のための目的の特殊コードを送信することができる。
【0095】
図6は本発明の実施形態による無線通信システムにおいて端末のブロック構成を図示している。
【0096】
前記
図6の図示のように、前記端末600はRF(Radio Frequency)処理部602、モデム604、制御部606を含んで構成される。
【0097】
前記RF処理部602は信号の帯域変換、増幅など無線チャンネルを通じて信号を送受信するための機能を実行する。すなわち、前記モデム604から提供される基底帯域信号をRF帯域信号に上向き変換した後にアンテナを通じて送信して、前記アンテナを通じて受信されるRF帯域信号を基底帯域信号に下向き変換する。
【0098】
前記モデム604はシステムの物理層の規格によって基底帯域信号及びビット列間の変換機能を実行する。例えば、データ送信の時、前記モデム604は送信ビット列を符号化及び変調することで複素シンボルたちを生成し、前記複素シンボルたちを副搬送波たちにマッピングした後、IFFT(Inverse Fast Fourier Transform)演算及びCP(Cycle Prefix)挿入を通じてOFDMシンボルたちを構成する。また、データ受信の時に、前記モデム604は前記RF処理部602から提供される基底帯域信号をOFDMシンボル単位で分割し、FFT演算を通じて副搬送波たちにマッピングされた信号たちを復元した後、復調及び復号化を通じて受信ビット列を復元する。
【0099】
前記制御部606は前記端末600の全般的な機能たちを制御する。例えば、前記制御部606は基地局と送受信されるMAC制御メッセージを生成及び解釈する。前記制御部606は前記端末600の動作モードを決定し、決定された動作モードによって動作するように制御するモード管理部608を含んでいる。すなわち、前記モード管理部608は送受信されるトラフィックの発生頻度によってスリープモードに遷移するかどうかを判断して、スリープモードに遷移の時にスリープサイクル内のスリープウィンドウ及びリスニングウィンドウによってスリープ状態及びアウェイク状態の転換を制御する。前記スリープモードのスリープウィンドウの間、前記制御部606は信号受信などの動作を実行しなくて、前記スリープモードのリスニングウィンドウの間、前記制御部606は基地局から受信されるトラフィック指示メッセージを通じて前記端末600へのダウンリンクトラフィックが存在するのかどうかを判断する。そして、前記モード管理部608は前記ダウンリンクトラフィックの存在の可否によって、スリープウィンドウの長さを調節する。この時、前記リスニングウィンドウの間に前記トラフィック指示メッセージを受信することができなかった場合、基地局とのスリープサイクルの同期の不一致を備えて前記制御部606は次のような機能を実行する。
【0100】
前記リスニングウィンドウの間に前記トラフィック指示メッセージを受信することができなかった場合、前記制御部606は残りのリスニングウィンドウの間にダウンリンクトラフィックが受信されるのかを確認する。もし、前記残りのリスニングウィンドウの間にダウンリンクトラフィックが受信されれば、前記制御部606は前記リスニングウィンドウの間に受信することができなかった前記トラフィック指示メッセージが‘Positive Traffic Indication’を示していることを判断して、次のスリープサイクルの長さを初期スリープサイクルの長さにリセットする。一方、前記残りのリスニングウィンドウの間にダウンリンクトラフィックが受信されなければ、前記制御部606はTRF−IND−REQメッセージを生成し、前記モデム604及び前記RF処理部602を通じて前記TRF−IND−REQメッセージを前記基地局に送信する。すなわち、前記制御部606は前記TRF−IND−REQメッセージを通じて前記リスニングウィンドウの間に前記トラフィック指示メッセージを受信することができなかったことを前記基地局に知らせて、次のリスニングウィンドウの開始の時点及び前記次のスケジュールされるリスニングウィンドウを含むスリープサイクルの長さを問い合わせる。例えば、前記TRF−IND−REQメッセージは前記<表6>のように構成されることができる。以後、前記RF処理部602及び前記モデム604を通じて前記TRF−IND−REQメッセージに対する応答であるTRF−IND−RSPメッセージが受信されれば、前記制御部606は前記TRF−IND−RSPメッセージに含まれている次のリスニングウィンドウの開始の時点及び前記次のスケジュールされるリスニングウィンドウを含むスリープサイクルの長さを確認する。これによって、前記モード管理部608は前記次のリスニングウィンドウの開始の時点及び前記次のスケジュールされるリスニングウィンドウを含むスリープサイクルの長さを利用してスリープサイクルの同期化を実行する。すなわち、前記モード管理部608は次のスリープサイクルの長さを前記次のスケジュールされるリスニングウィンドウを含むスリープサイクルの長さに設定して、次のスリープサイクルを前記次のリスニングウィンドウの開始の時点から開始させる。
【0101】
また、前記制御部606は前記TRF−IND−RSPメッセージに含まれている緊急警報サービス関連情報を確認する。前記緊急サービス関連情報は緊急警報サービス関連メッセージの送信の可否を示す情報、前記緊急警報サービス関連メッセージの送信の時点を示す情報の中で少なくとも一つを含んでいる。
【0102】
本発明の第1実施形態によって、前記緊急サービス関連情報は緊急警報サービス関連メッセージの送信の可否を示す情報だけが含まれている場合、前記制御部606は前記緊急警報サービス関連メッセージの送信が存在するのかを確認する。前記制御部606の確認の結果、前記緊急警報サービス関連メッセージの送信が存在すれば、前記モード管理部608は前記緊急警報サービス関連メッセージの受信までアウェイク状態で動作するように制御する。
【0103】
または、本発明の第2実施形態によって、前記緊急サービス関連情報が緊急警報サービス関連メッセージの送信の可否を示す情報、前記緊急警報サービス関連メッセージの送信の時点を示す情報を含む場合、前記制御部606は前記緊急警報サービス関連メッセージの送信が存在するのかを確認する。前記制御部606の確認の結果、前記緊急警報サービス関連メッセージの送信が存在すれば、前記モード管理部608はスリープモードで動作するように制御して、同時に、前記制御部606は前記緊急警報サービス関連メッセージを受信するフレームが到来したのかどうかを判断する。前記緊急警報サービス関連メッセージを受信するフレームが到来すれば、前記モード管理部608はアウェイク状態に遷移するように制御して、前記制御部606は前記緊急警報関連メッセージを受信する。
【0104】
または、本発明の他の実施形態によって、前記緊急サービス関連情報が前記緊急警報サービス関連メッセージの送信の時点を示す情報を含む場合、前記制御部606は前記緊急警報サービス関連メッセージの送信の時点を示す情報の存否を確認する。前記制御部606の確認の結果、前記緊急警報サービス関連メッセージの送信の時点を示す情報が存在すれば、前記モード管理部608はスリープモードで動作するように制御して、同時に、前記制御部606は前記緊急警報サービス関連メッセージを受信するフレームが到来したのかどうかを判断する。前記緊急警報サービス関連メッセージを受信するフレームが到来すれば、前記モード管理部608はアウェイク状態に遷移するように制御して、前記制御部606は前記緊急警報関連のメッセージを受信する。
【0105】
図7は本発明の実施形態による無線通信システムにおいて基地局のブロック構成を図示している
【0106】
前記
図7の図示のように、前記基地局700はRF処理部702、モデム704、制御部706を含んで構成される。
【0107】
前記RF処理部702は信号の帯域変換、増幅など無線チャンネルを通じて信号を送受信するための機能を実行する。すなわち、前記モデム704から提供される基底帯域信号をRF帯域信号に上向き変換した後にアンテナを通じて送信して、前記アンテナを通じて受信されるRF帯域信号を基底帯域信号に下向き変換する。
【0108】
前記モデム704はシステムの物理層の規格によって基底帯域信号及びビット列間の変換機能を実行する。例えば、データ送信の時、前記モデム704は送信ビット列を符号化及び変調することで複素シンボルたちを生成し、前記複素シンボルたちを副搬送波たちにマッピングした後、IFFT演算及びCP挿入を通じてOFDMシンボルたちを構成する。また、データ受信の時、前記モデム704は前記RF処理部702から提供される基底帯域信号をOFDMシンボル単位で分割し、FFT演算を通じて副搬送波たちにマッピングされた信号たちを復元した後、復調及び復号化を通じて受信ビット列を復元する。
【0109】
前記制御部706は前記基地局700の全般的な機能たちを制御する。例えば、前記制御部706は端末と送受信されるMAC制御メッセージを生成及び解釈する。前記制御部706は前記端末の要求によってまたは要求なしに前記端末の動作モードを決定し、決定された動作モードを指示するメッセージを生成する。ここで、前記動作モードはスリープモード及びアクティブモードを含んでいる。また、前記制御部706は前記スリープモードで動作する少なくとも一つの端末のスリープサイクルを管理するスリープサイクル管理部708を含んでいる。前記スリープサイクルはスリープモードの進行によって増加または減少して、各端末によって異なる場合がある。そして、前記制御部706は端末のリスニングウィンドウの間に送信されるトラフィック指示メッセージを生成する。
【0110】
特に、前記制御部706は前記リスニングウィンドウの間に前記トラフィック指示メッセージを受信することができなかった端末が基地局700とのスリープサイクルの同期の不一致を解消するための情報を生成する同期化情報生成部710を含んでいる。前記同期化情報生成部710は前記端末からTRF−IND−REQメッセージが受信されることによって同期化情報を生成する。ここで、前記スリープモード同期化のための情報は次のリスニングウィンドウの開始の時点情報及び前記次のスケジュールされるリスニングウィンドウを含むスリープサイクルの長さである。また、前記制御部706は前記リスニングウィンドウの間に前記トラフィック指示メッセージを受信することができなかった端末が緊急警報サービス関連情報を獲得するようにするための情報を生成する緊急警報サービス情報生成部712を含んでいる。前記緊急警報サービス情報生成部712は前記端末からTRF−IND−REQメッセージが受信されることによって緊急警報サービス関連情報を生成する。前記緊急サービス関連情報は緊急警報サービス関連メッセージの送信の可否を示す情報、前記緊急警報サービス関連メッセージの送信の時点を示す情報の中で少なくとも一つを含んでいる。そして、前記制御部706は前記同期化情報及び前記緊急警報サービス関連情報を含むTRF−IND−RSPメッセージを生成し、前記モデム704及び前記RF処理部702を通じて前記TRF−IND−RSPメッセージを送信する。例えば、前記TRF−IND−RSPメッセージは前記<表4>または前記<表5>のように構成されることができる。
【0111】
前記
図6及び前記
図7を参考して説明した端末600及び基地局700の構成によれば、前記端末600は前記TRF−IND−REQメッセージを送信する。しかし、本発明の他の実施形態によって、前記TRF−IND−REQメッセージは別の分離された機能のために設計された独立的なシグナリングメッセージが使用されることができる。例えば、前記独立的なシグナリングメッセージはそれ自体が‘Sleep Sync Info Request’を意味することができる。また、本発明のまた他の実施形態によって、端末600はTRF−IND−REQ/RSPメッセージを代わりにしてCQICH、専用CDMAコードまたは前記同期化のための目的の特殊コードを送信することができる。
【0112】
本発明は広帯域無線接続システムにおいて、スリープ制御シグナリングを通じて端末600及び基地局700の間の状態遷移を制御することにより、TRF−INDメッセージの未受信の時にもスリープモード同期が維持される。さらに、スリープ制御シグナリングを通じて緊急警報サービスに対する情報を伝達することで、TRF−INDメッセージの未受信の時にも緊急警報サービス関連メッセージが端末600に受信されることができる。
【0113】
適切な実施形態に対する参照とともに発明が説明された。しかし、当業者において、以下、特許請求範囲によって定義される発明の範囲から外れない限度内で形態及び具体的な内容の様々な変化が可能さは自明である。
【符号の説明】
【0114】
600 端末
602 RF処理部
604 モデム
606 制御部
608 モード管理部
700 基地局
702 RF処理部
704 モデム
706 制御部
708 スリープサイクル管理部
710 同期化情報生成部
712 緊急警報サービス情報生成部