特許第5878801号(P5878801)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5878801
(24)【登録日】2016年2月5日
(45)【発行日】2016年3月8日
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
   A63F 7/02 20060101AFI20160223BHJP
【FI】
   A63F7/02 304D
【請求項の数】8
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2012-59645(P2012-59645)
(22)【出願日】2012年3月16日
(65)【公開番号】特開2013-192580(P2013-192580A)
(43)【公開日】2013年9月30日
【審査請求日】2015年2月2日
(73)【特許権者】
【識別番号】000132747
【氏名又は名称】株式会社ソフイア
(74)【代理人】
【識別番号】100075513
【弁理士】
【氏名又は名称】後藤 政喜
(74)【代理人】
【識別番号】100120260
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 雅昭
(74)【代理人】
【識別番号】100142468
【弁理士】
【氏名又は名称】高山 裕志
(72)【発明者】
【氏名】岡野 雅人
【審査官】 上田 正樹
(56)【参考文献】
【文献】 特開2006−034369(JP,A)
【文献】 特開2012−011001(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技機の遊技状態に応じて点灯又は点滅する装飾装置を設けた遊技機において、
前記装飾装置は、
後方からの光の少なくとも一部を前方に透過するカバーと、
前記カバーの後方に位置し、光を通す開口部及び前記カバー側に光を反射する反射部を備えるリフレクターと、
前記リフレクターの後方に位置し、前記カバー側を発光方向とする第1の光源と、
前記カバーと前記リフレクターの間に位置し、前記リフレクター側を発光方向とする第2の光源を備えることを特徴とする遊技機。
【請求項2】
前後方向に垂直な方向に関して、前記第1の光源と前記第2の光源の位置がずれていることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
【請求項3】
前記第1の光源の位置が前後方向に移動可能であることを特徴とする請求項1または2に記載の遊技機。
【請求項4】
前記第2の光源の位置が前後方向に移動可能であることを特徴とする請求項1から3のいずれか一つに記載の遊技機。
【請求項5】
前記カバーが、層状に重ねた複数の部材から構成されることを特徴とする請求項1から4のいずれか一つに記載の遊技機。
【請求項6】
前記第2の光源が、透明な部材に搭載されていることを特徴とする請求項1から5のいずれか一つに記載の遊技機。
【請求項7】
前記カバーが、多面体の形状の外面を装飾部として有することを特徴とする請求項1から5のいずれか一つに記載の遊技機。
【請求項8】
前記カバーが、後方からの光を拡散させることを特徴とする請求項1から6のいずれか一つに記載の遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技領域または遊技機の枠体などに設けられ、遊技状態に応じて点灯または点滅する装飾装置、及び、その装飾装置を搭載した遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、遊技機の装飾装置(電飾装置)は、カバーの透明部をほぼ均一に照明することができるように構成されている(特許文献1参照)。具体的には、装飾装置のカバーは光を透過させる透明部と光を反射させる不透明部を備え、遊技者等が正面から見た場合に、不透明部によって隠れる位置に光源が配置されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011−78466号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1のような遊技機の場合、透明部と不透明部をカバーに設けているため、透明部が光を通すことにより発光しても不透明部は光を通さない。従って、装飾装置(電飾装置)自体に明るい箇所と暗い箇所ができてしまうと言う問題があった。
【0005】
本発明は上記の課題に鑑みなされたもので、前方から視認した状態で明暗ができないように均一に発光する装飾装置を備える遊技機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の代表的な一形態では、遊技機の遊技状態に応じて点灯又は点滅する装飾装置を設けた遊技機において、前記装飾装置は、後方からの光の少なくとも一部を前方に透過するカバーと、前記カバーの後方に位置し、光を通す開口部及び前記カバー側に光を反射する反射部を備えるリフレクターと、前記リフレクターの後方に位置し、前記カバー側を発光方向とする第1の光源と、前記カバーと前記リフレクターの間に位置し、前記リフレクター側を発光方向とする第2の光源を備える。
【0007】
なお、「光の少なくとも一部を前方に透過するカバー」は、光の透過率が100%近傍の透明なカバーと、光の透過率が100%近傍にない半透明なカバーも含む。「第1の光源」と「第2の光源」は、例えばLED(発光ダイオード)である。
【発明の効果】
【0008】
本発明の一形態によれば、装飾装置から均一に光が放出されることになる。そして、前方(遊技者側)から見た場合に、装飾装置は明暗ができ難くなり均一に発光する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の第1の実施の形態の遊技機の斜視図である。
図2】本発明の第1の実施の形態の遊技機に備えられる遊技盤の正面図である。
図3】本発明の第1の実施の形態の遊技機に備えられる装飾装置の斜視図である。
図4】(A)本発明の第1の実施の形態の遊技機に備えられる装飾装置の正面図である。(B)本発明の第1の実施の形態の遊技機に備えられる装飾装置の側面図である。
図5】本発明の第1の実施の形態の遊技機に備えられる装飾装置の分解図である。
図6】(A)本発明の第1の実施の形態の装飾装置に備えられるカバーの側面図である。(B)本発明の第1の実施の形態の装飾装置に備えられるカバーのA−Aに沿った断面図であり、カバー内部を後方から見た図である。
図7】本発明の第1の実施の形態の装飾装置の上下方向の断面図であり、装飾装置内部の光源からの光の光路を示す。
図8】本発明の第2の実施の形態に係る装飾装置の上下方向の断面図である。ただし、透明基板は省略されている。(A)は、LED基板が前方に位置する場合を示し、(B)はLED基板が後方に位置する場合を示す。
図9】本発明の第2の実施の形態に係る装飾装置の上下方向の他の断面図である。(A)は、LEDを搭載した透明基板が後方に位置する場合を示し、(B)はLEDを搭載した透明基板が前方に位置する場合を示す。
図10】本発明の第3の実施の形態に係る装飾装置に備えられるカバーの分解図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して、本発明による遊技機の実施形態について説明する。
【0011】
(第1の実施の形態)
〔遊技機の構成〕
図1は、本発明の第1の実施の形態の遊技機1の斜視図である。
【0012】
遊技機1は、島設備に固定される本体枠2にヒンジ3を介して右側部が開閉回動自在に取り付けられる開閉枠4を備える。開閉枠4は、前面枠5及びガラス枠(遊技枠)6によって構成される。
【0013】
前面枠5には、遊技盤30(図2参照)が配設されるとともに、遊技盤30の前面を覆うカバーガラス6aを備えたガラス枠6が取り付けられる。前面枠5及びガラス枠6は、それぞれ個別に開放することが可能となっている。例えば、ガラス枠6のみを開放して遊技盤30の遊技領域31(図2参照)にアクセスすることができる。また、前面枠5をガラス枠6が開放されていない状態で開放することによって、遊技盤30の裏側に配置された既知の遊技制御装置(メイン基板)等にアクセスすることができる。
【0014】
ガラス枠6のカバーガラス6aの周囲には、装飾部材7が配設されている。装飾部材7の内部にはLED(発光ダイオード、即ち光源)等が収容されている。
【0015】
ガラス枠6の上部には照明ユニット8が配設され、照明ユニット8の左右両側には可動式照明9が配設される。照明ユニット8は、内部にLED等の照明部材を収容しており、遊技状態に応じて発光演出を行う。可動式照明9は、LED等の照明部材と、照明部材を駆動する照明駆動モータ等を備える。
【0016】
遊技機1は、効果音や警報音、報知音等を発する上スピーカー10a及び下スピーカー10bを備える。上スピーカー10aはガラス枠6の上両側部に配置され、下スピーカー10bは上皿ユニット11を構成する上皿11aの下方に配置される。
【0017】
左側部に配設される可動式照明9の右上方には、遊技機1における異常を報知するための遊技状態報知LED12が設けられている。遊技機1において異常が発生した場合には、遊技状態報知LED12が点灯又は点滅するとともに、上スピーカー10a及び下スピーカー10bから異常を報知するための報知音が出力される。
【0018】
遊技機1で発生する異常には、遊技機1の故障及び不正行為の実施等が含まれる。不正行為には、例えば、発射された遊技球の軌道を磁石によって不正に操作する行為や遊技機1を振動させる行為等が含まれる。これらの不正行為は、磁気センサスイッチによって磁気を検出したり、振動センサスイッチによって振動を検出したりすることで検知される。
【0019】
また、不正に開閉枠4を開放する行為も不正行為に含まれる。前面枠5の開閉状態は前面枠開放検出スイッチによって検出され、ガラス枠6の開閉状態はガラス枠開放検出スイッチによって検出される。
【0020】
ガラス枠6の下部には、上皿11aを含む上皿ユニット11が備えられる。上皿11aに貯留された遊技球は、前面枠5の下部に設けられる球発射装置(図示省略)に供給される。
【0021】
ガラス枠6の下方位置において前面枠5に固定される固定パネル13には、下皿14と、球発射装置を駆動するための操作部15とが備えられる。遊技者が操作部15を回動操作することによって、球発射装置は上皿11aから供給された遊技球を遊技盤30の遊技領域31(図2参照)に発射する。下皿14には、当該下皿14に貯留された遊技球を外部へ排出するための球抜き機構16が設けられる。
【0022】
上皿ユニット11には、遊技者からの操作入力を受け付けるための演出ボタン17が上皿11aの手前側に配設されている。遊技者が演出ボタン17を操作することによって、変動表示装置(表示装置)35(図2参照)での変動表示ゲームにおいて遊技者の操作を介入させた演出を行うことができ、例えば通常遊技状態においては演出パターン(演出態様)を変更することができる。変動表示ゲームには、特図変動表示ゲームと普図変動表示ゲーム(普図ゲーム、特定変動表示ゲーム)が含まれるが、本明細書では単に変動表示ゲームとした場合には特図変動表示ゲームを指すものとする。
【0023】
なお、通常遊技状態(通常状態)とは、特定の遊技状態が発生していない遊技状態である。特定の遊技状態とは、例えば変動表示ゲームの結果が大当りになる確率が高い確変遊技状態(高確率状態)、変動表示ゲームの単位時間当たりの実行数を向上させることが可能な時短遊技状態、大当り遊技状態(特別遊技状態)等である。また、高確率状態に対応して通常遊技状態を低確率状態ともいう。遊技状態は、第1始動入賞口37a又は第2始動入賞口37bへの遊技球の入賞時に、遊技制御装置の乱数による抽選によって決定される。
【0024】
図示しない既知の演出制御装置(サブ基板)は、遊技状態に応じて、LEDの点灯点滅などの演出の制御を行う。また、演出制御装置は、遊技制御装置の各特図変動表示ゲームに対応して、変動表示装置35にて複数種類の識別情報(例えば、数字、記号、キャラクタ図柄など)を変動表示させる飾り特図変動表示ゲームを実行する。また、変動表示装置35では、興趣向上のためにキャラクタの出現など多様な演出表示が行われる。
【0025】
ガラス枠6の装飾部材7の下部には、遊技者が遊技球を借りる場合に操作する球貸ボタン18と、カードユニット(図示省略)からプリペイドカード等を排出させるために操作される排出ボタン19とが配設される。
【0026】
〔遊技盤の構成〕
図2は、本発明の第1の実施の形態の遊技機1に備えられる遊技盤30の正面図である。
【0027】
遊技盤30は、各種部材の取り付けベースとなる平板状の遊技盤本体32(木製又は合成樹脂製)を備え、該遊技盤本体32の前面にガイドレール33で囲まれた略円形状の遊技領域31を有している。また、遊技盤本体32の前面であってガイドレール33の外側には、前面構成部材(サイドケース)が取り付けられている。さらに、遊技領域31の右下側の前面構成部材は、前面の中央部が黒色透明の証紙プレートで覆われている。そして、このガイドレール33で囲まれた遊技領域31内に打球発射装置から遊技球を発射して遊技を行うようになっている。遊技領域31には、打球方向変換部材としての風車や多数の障害釘(図示略)などが配設されており、発射された遊技球はこれらの打球方向変換部材により転動方向を変えながら遊技領域31を流下する。
【0028】
遊技領域31の略中央には、変動表示ゲームの表示領域となる窓部を形成するセンターケース34が取り付けられている。センターケース34に形成された窓部の後方には、複数の識別情報を変動表示(可変表示)する変動表示ゲームの演出を実行可能な演出表示装置としての変動表示装置(表示装置)35が配置されている。変動表示装置35は、例えば、液晶ディスプレイなどの表示部35aを備え、センターケース34の窓部を介して遊技盤30の前面側から表示内容が視認可能となるように配置される。なお、変動表示装置35は、液晶ディスプレイを備えるものに限らず、EL、CRT等のディスプレイを備えるものであってもよい。
【0029】
変動表示装置35において、表示画面の画像を表示可能な領域(表示領域)には、複数の変動表示領域が設けられており、各変動表示領域に識別情報(特別図柄)や変動表示ゲームを演出するキャラクタが表示される。その他、表示画面には遊技の進行に基づく画像(例えば、大当り表示、ファンファーレ表示、エンディング表示等)が表示される。
【0030】
遊技領域31の変動表示装置35の上側(上方)には、装飾装置70(電飾装置)が備えられている。装飾装置70は、LED、リフレクター、カバー(外装カバー)などから構成される。装飾装置70は、内部のLEDが発光することによって、全体として光る演出を行う。なお、装飾装置70の詳細な構成は、後述される。
【0031】
遊技領域31のセンターケース34の右側には、普通図柄始動ゲート(普図始動ゲート、所定領域)36が設けられている。普図始動ゲート36の内部には、該普図始動ゲート36を通過した遊技球を検出するためのゲートスイッチ(SW)が設けられている。そして、遊技領域31内に打ち込まれた遊技球が普図始動ゲート36内を通過(所定条件の成立)すると、普図変動表示ゲーム(特定変動表示ゲーム)が実行される。なお、普通図柄始動ゲート(普図始動ゲート、所定領域)36を遊技領域31のセンターケース34の左側にも設けてもよい。
【0032】
さらに、センターケース34の左下側には、三つの一般入賞口40が配置され、センターケース34の右下側には、一つの一般入賞口40が配置されている。また、一般入賞口40への遊技球の入賞は、一般入賞口40に備えられた入賞口スイッチ(SW)によって検出される。
【0033】
また、センターケース34の下方には、特図変動表示ゲームの開始条件を与える第1始動入賞口(第1始動入賞領域、始動口1)37aが設けられ、その直下には上部に逆「ハ」の字状に開いて遊技球が流入し易い状態に変換する一対の開閉部材37cを備えるとともに内部に第2始動入賞口(第2始動入賞領域、始動口2)37bが配設されている。そして、遊技球が第1始動入賞口37a又は第2始動入賞口37bに入賞した場合には、補助遊技として特図変動表示ゲームが実行される。すなわち、第1始動入賞口37a又は第2始動入賞口37bに遊技球が入賞することが特図変動表示ゲームを開始するための始動条件となっており、第1始動入賞口37a及び第2始動入賞口37bが当該始動条件を発生させる変動始動入賞装置をなしている。
【0034】
第2始動入賞口37bの一対の開閉部材37cは、常時は遊技球の直径程度の間隔をおいた閉じた閉状態(遊技者にとって不利な状態)を保持している。ただし、第2始動入賞口37bの上方には、第1始動入賞口37aが設けられているので、閉じた状態では遊技球が入賞できないように構成されている。
【0035】
そして、普図変動表示ゲームの結果が所定の停止表示態様となった場合には、開閉部材37cは、駆動装置としての普電ソレノイドによって、逆「ハ」の字状に開いて第2始動入賞口37bに遊技球が流入し易い開状態(遊技者にとって有利な状態)に変化させられるように構成されている。
【0036】
さらに遊技領域31の普通図柄始動ゲート36の下方には、大入賞口ソレノイドによって上端側が手前側に倒れる方向に回動して開放可能になっているアタッカ形式の開閉扉41aを有する大入賞口を備えた特別変動入賞装置41が設けられている。特別変動入賞装置41は、特図変動表示ゲームの結果によって大入賞口を閉じた状態(遊技者にとって不利な閉塞状態)から開放状態(遊技者にとって有利な状態、特別遊技状態)に変換し、大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせることで、遊技者に所定の遊技価値(賞球)を付与するようになっている。なお、大入賞口の内部(入賞領域)には、当該大入賞口に入った遊技球を検出する検出手段としてのカウントスイッチが配設されている。
【0037】
一般入賞口40、第1始動入賞口37a、第2始動入賞口37b、及び特別変動入賞装置41の大入賞口に遊技球が入賞すると、払出制御装置は、入賞した入賞口の種類に応じた数の賞球を払出装置から前面枠5の上皿11a又は下皿14に排出するように制御する。また、第2始動入賞口37bの下方には、入賞口などに入賞しなかった遊技球を回収するアウト口42が設けられている。
【0038】
遊技機1では、球発射装置(図示省略)によって打ち出された遊技球は、ガイドレール33の内周壁に沿って区画された発射球案内通路43を通って遊技領域31内に発射され、方向変換部材(図示省略)によって落下方向を変えながら遊技領域31を流下する。発射球案内通路43はガイドレール33と内レール44とによって形成されており、発射球案内通路43の出口に位置する内レール44の端部には弁体46が設けられる。弁体46の下端は内レール44に固定され、弁体46は発射球案内通路43の出口を塞ぐように配設される。弁体46は、金属板からなる板ばね部材であり、発射球案内通路43から遊技領域31に発射される遊技球の通過を許容する一方、遊技領域31側から発射球案内通路43への遊技球の逆流を禁止する。
【0039】
〔装飾装置〕
次に、装飾装置70について、詳細に説明する。図3は、本発明の第1の実施の形態の遊技機1に備えられる装飾装置70の斜視図である。図4(A)は装飾装置70の正面図であり、図4(B)は装飾装置70の側面図である。
【0040】
装飾装置70は、組み合わされた複数の部材から構成される。複数の部材は、LED基板71(第一LED基板)と、取付けベース72(取付け基部)と、リフレクター搭載部73(反射板搭載部)と、透明基板74(第二LED基板)と、カバー75と、装飾部材76とを含む。例えば、複数の部材は、それぞれ樹脂(プラスチック)を主材料として形成される。LED基板71は、プリント配線基板でもよい。透明基板74(LED以外の箇所)とカバー75は、基本的には光(可視光)の透過率が100%近傍で透明であるが、光の透過率が100%近傍になく半透明でもよい。透明基板74とカバー75は、装飾のために部分的又は全体的に透明度を大きく落とさない程度に着色されてもよい。透明基板74とカバー75の材料は、ガラスなどでもよい。
【0041】
リフレクター搭載部73は前方(即ち遊技者側)から取付けベース72に取付けられ、カバー75は前方(即ち遊技者側)からリフレクター搭載部73に取付けられる。なお、LED基板71は後方から取付けベース72に取付けられ、透明基板74はカバー75の内面(後側の表面)に取付けられ、これらは図3図4では図示されていない。これら部材の取付(接続)は、螺子止め、嵌合、接着等の既知の接続方法によって行われる。装飾装置70は、LED基板71と透明基板74上のLEDが発光することによってカバー75を通して前方に向けて光を発する。
【0042】
取付けベース72がセンターケース34の裏側(遊技者側とは反対側)から螺子止め等によってセンターケース34に取付けられていることによって、装飾装置70は遊技盤30に取付けられる。このため、取付けベース72には、螺子穴72aが設けられている。リフレクター搭載部73の略半円状の凹部73aには、カバー75が載置され、カバー75の後方の端部が収容される。
【0043】
カバー75は、外装カバーとして機能する。カバー75は、前方で閉じ後方で開口した容器状の形状を有し、内部に透明基板74を収容するとともにリフレクター搭載部73のリフレクター80の一部又は全部を覆う。カバー75の多面体の外面(外形)は、略半分に分割したダイヤモンド形状(ブリリアントカットの形状)を模して華やか又は綺羅びやかな印象を与える装飾部となる。装飾部材76(支持部材)は、リフレクター搭載部73に取付けられる基部76aと、基部76aから放射状に延びる四本の指部76bとを備え、下方及び前方からカバー75を支持するとともに、装飾として機能する。指部76bは、カバー75の前端の凸形状に適合するように屈曲している。
【0044】
装飾装置70は、さらに、カバー75の両側に配置された装飾部分77を備える。装飾部分77は、後述のように取付けベース72の二つの飾り部72bと、リフレクター搭載部73の二つの飾り枠部73bとが各々組み合わされることによって構成される。
【0045】
図5は、本発明の第1の実施の形態の遊技機1に備えられる装飾装置70の分解図である。装飾装置70において、LED基板71、取付けベース72、リフレクター搭載部73、透明基板74、カバー75は、後方からこの順に積層され組み合わされている。
【0046】
LED基板71は、本体部71aと、本体部71aの下方に延びる二つの延在部71b、71cを備え、光源として、本体部71a上に取付けられた複数のLED71d(第1の光源)と、二つの延在部71b、71c上に取付けられたLED71eを備える。これらLEDは、前方のカバー75側に向けて発光し、可視光であれば、赤、青、白等何色の光を出してもよい。LED基板71は、複数のLED71d、71eに電流を供給するための電源71f(電源用のソケットでもよい)と配線を備える。LED71d、71eの点灯又は点滅の制御は、配線を介して、図示しない演出制御装置によって遊技状態に応じて行われる。演出制御装置は、遊技制御装置から送られる遊技状態を示す信号に基づいて演出の制御を行うもので、マイクロコンピュータ、メモリ、インターフェースなどから構成される。
【0047】
取付けベース72は、中央部72eにおいて、複数のレンズ72cを有する。LED基板71が取付けベース72に取付けられた装飾装置70において、複数のレンズ72cは、複数のLED71d(第1の光源)に対応する位置に設けられる。即ち、レンズ72cは、LED71dの位置を前方に移動させた位置にある。レンズ72cは、中央部72eに設けた開口に嵌め込まれた形で設置され、LED71dの狭い光の照射範囲(照射角度)を拡大して、前方にLED71dからの光を照射する。
【0048】
取付けベース72は、LED基板71においてレンズ72cに対応していないLED71gからの光をそのまま通過させる孔部72dを中央部72eの両側に有する。取付けベース72は、装飾部分77を構成する飾り部72bを有する。装飾装置70において、LED基板71の二つの延在部71b、71c上のLED71eから照射された光は、透明または半透明の飾り部72b(色が付けられてもよい)を通過して前方を照らして、演出を行う。
【0049】
リフレクター搭載部73には、略半円状の凹部73aの底を構成して概略で扇型を有するリフレクター(反射板)80が搭載される。リフレクター80は、カバー75の開口を閉じるように、カバー75の開口側の端部に接触し、カバー75を載置する。リフレクター80の扇型形状は、カバー75の後方端面の形状に合わせたものであり、これに限定されるものではない。なお、リフレクター搭載部73の前面73cには、他の装飾用の部材を取り付けるための螺子穴(係合部)を設けてもよい。
【0050】
リフレクター(反射板)80のカバー75に覆われる部分には、透明基板74のLED74aからの光を反射するための反射部80aが設けられている。反射部80aは、リフレクター80の表面に反射材料を付着することによって形成できる。反射材料は、好ましくは金属(例えばアルミニウムなど)でありメッキや蒸着等によって付されるが、光(可視光)を反射するものであればこれに限定されるものではない。反射材料は、反射塗料などでもよい。なお、リフレクター(反射板)80全体を金属片で構成することもできる。また、リフレクター80の反射部80aにおいて放射状に溝80bが形成されており凹凸が形成されている。このため、反射部80aは、透明基板74のLED74aからの光を前方に向けて乱反射(拡散反射)してより拡散できる。
【0051】
リフレクター80には、複数の開口部80cが形成されている。取付けベース72がリフレクター搭載部73に取付けられた装飾装置70において、複数の開口部80cは、複数のレンズ72cに対応する位置に設けられる。即ち、開口部80cは、レンズ72cの位置を前方にずらした位置にあり、開口部80cは、レンズ72cの前方の一部を収容してもよい。これにより、前後方向に沿って、LED71d、レンズ72c、開口部80cは、並べて配置されることになる。そして、LED基板71の本体部71a上で前方側に設置された複数のLED71dからの光は、取付けベース72のレンズ72cを通過した後に、リフレクター80の開口部80cから前方の透明基板74側へ出射する。
【0052】
透明基板74は、後方の面に、リフレクター80側に向けて発光する複数のLED74a(第2の光源)を備える。LED74aは、可視光であれば、赤、青、白等何色の光を出してもよい。LED74aの点灯又は点滅の制御は、配線を介して、図示しない演出制御装置によって遊技状態に応じて行われる。透明基板74は、複数のLED74aに電流を供給するための電源74b(電源用のソケットでもよい)と配線を備える。例えば、配線は、リフレクター80の反射部80aからの反射光と開口部80cを通過する光を過度に遮らないように、細い金属が使用されるか、又は、透明な導電性材料(例えば、酸化インジウム(ITO:Indium Tin Oxide))が使用される。また、透明基板74は、透明基板74のLED74aが設けられる主面に垂直な方向(即ち前後方向)に若干突出して、カバー75の内面に接する縁部74cを備えている。LED基板71のLED71d(又はリフレクター80の開口部80c)と透明基板74のLED74aとは、前後方向に垂直な方向(カバーガラス6aに沿った方向)に関して、位置がずれている。このため、LED基板71のLED71dからの光が、透明基板74のLED74aに遮られない。
【0053】
カバー75は、反射部80aと透明基板74を覆い、後方からの光の少なくとも一部を前方に透過する略透明又は半透明な樹脂(プラスチック)などから形成される。LED基板71のLED71dからの光と、リフレクター80で反射された透明基板74のLED74aからの光は、カバー75を通過して前方(遊技者側)に拡散して照射される。なお、カバー75が多面体であることから、特に多面体の面の境界付近で、同一方向にカバー75に入った光も屈折して種々の方向に進み拡散される。また、通常、カバー75の表面に微小な凹凸があることや、カバー75の内面と外面が完全に平行でないことから、カバー75を透過する光は進行方向がある程度拡散されることになる。また、カバー75の内面(後側の表面)などにカバー75からの光を拡散させる複数のレンズ状の構造を設けてもよいし、カバー75の材料に光を拡散させる拡散剤(拡散粒子)を含ませてもよい。さらにカバー75が、所定の反射率を有しある程度光を反射する場合には、カバー75の内面に当たった光が、後方に戻って、リフレクター80の反射部80aで乱反射され再度前方に進み、カバー75内でより光が拡散され得る場合もある。
【0054】
装飾部材76は、透明でも不透明でもよい。装飾部材76(支持部材)の基部76aは、リフレクター搭載部73のリフレクター80の下部に位置する孔80gに挿入され、接着などにより固定される。装飾部材76の四本の指部76bは、カバー75を後方のリフレクター80に押すようにして支持する。
【0055】
図6(A)は、カバー75の側面図を示す。図6(B)は、図6(A)のA−Aに沿った断面図であり、カバー75内部を後方から見た図である。カバー75内には、透明基板74が配置されている。透明基板74は、LED74a以外の部分(透明部)では略透明であり、後方からの光を前方に透過する。透明基板74は、カバー75内に嵌め込まれ、その縁部74cがカバー75の内面に接してカバー75に固定される。
【0056】
図7は、装飾装置70の上下方向の断面図である。図7は、装飾装置70の内部において、LED基板71のLED71dから出射する光の光路の一部(最も外側の光線の光路101)と、透明基板74のLED74aから出射する光の光路の一部(最も外側の光線の光路102)も示す。なお、前後方向が光軸方向となっている。LED71dからの光は、レンズ72cを介して所定の照射角度a1の範囲で前方(カバー75側)へ放出され、LED74a以外の箇所で透明基板74を通過する。LED74aからの光は、所定の照射角度a2の範囲で後方へ放出され、リフレクター80で反射された後、前方へ進みLED74a以外の箇所で透明基板74を通過する。
【0057】
透明基板74のLED74aからの光は、リフレクター80に達するまでに既に幅X1(照射幅)の範囲まで広がっているため、リフレクター80で反射された後カバー75に達するまでにさらに幅X2(照射幅)の範囲まで大きく広がる。これは、LED74aからの光は、透明基板74とリフレクター80間の距離の分だけ、実質的にカバー75に達するまでの光路が長くなっているためである。また、LED74aからの光は、リフレクター80の凹凸のある反射部80aで乱反射するため、幅X2(照射幅)の範囲まで大きく広がる。。
【0058】
遊技機の光源は消費電力や寿命の観点より従来の電球から現在はLEDを使うようになっている。LEDの光源は基板に備わっているため、電球に比べると発光源の周囲特に発光源の後方を照らすことが難しく、照明が不均一になり易い。しかし、本実施形態では、透明基板74上のLED74aは後方のリフレクター80に向けて光を照射し、LED74aからの光をリフレクター80で反射させて前方を照射するようにしたため、装飾装置70に前方を照射するLEDだけを同じ数設けた場合に比較して、照明が均一になり、カバー75全体の発光も明るくなる。
【0059】
なお、リフレクター搭載部73には、略半円状の凹部73aの上部の壁面73eには、反射材料を付着することによって反射部73fが形成されてもよい。これにより、カバー75から上向きに出た光が、反射されて前方に向かうことになる。
【0060】
(第1の実施の形態の効果)
第1の実施の形態によると、遊技機1は、遊技機1の遊技状態に応じて点灯又は点滅する装飾装置70を有する。装飾装置70において、カバー75は、後方からの光の少なくとも一部を前方に透過し、リフレクター80は、カバー75の後方に位置し、光を通す開口部80c及びカバー75側に光を反射する反射部80aを備える。装飾装置70において、LED71d(第1の光源)は、リフレクター80の後方に位置し、前方のカバー75側を発光方向(照射方向)とする。LED74a(第2の光源)は、カバー75とリフレクター80の間に位置し、後方のリフレクター80側を発光方向(照射方向)とする。
【0061】
これにより、開口部80cによって、LED71d(第1の光源)からの光はカバー75に向けてリフレクター80を通過することができる。さらに、LED74a(第2の光源)はリフレクター80に向けて発光して、LED74aからの光は1度リフレクター80で反射した後カバー75に光が向かうので、狭いスペースであっても反射回数が増えることでカバー75を出るまでの光路が長くなり好適に拡散する。従って、前方のカバー75に光を照射するLED71dだけ設けた場合に比較してカバー75から均一に光が放出されることになる。そして、前方(遊技者側)から見た場合に、カバー75に明暗ができ難くなり、カバー75全体が効率よく発光できる。即ち、装飾装置70は明暗ができにくくなり均一に発光する。
【0062】
前後方向に垂直な方向に関して、LED71d(第1の光源)とLED74a(第2の光源)の位置がずれている。従って、前後方向において、LED71dとLED74aは、重ならないように配置されている。このように、リフレクター80の後方に備わったLED71dからの光をLED71dの前方のLED74aで遮らないように配置したことで、カバー75に暗い部分ができ難くなり、カバー75を明るく発光させることができる。
【0063】
LED74aは、透明な部材である透明基板74に搭載されている。このため、LED71dからの光及びリフレクター80からの反射光は、LED74aを搭載する部材の存在によって遮られることなく、カバー75から出射できる。
【0064】
カバー75が、後方からの光を拡散させるため、むらのない光で前方の遊技者側を照らすことができる。カバー75は、多面体の形状の外面を装飾部として有するため、カバー75の装飾性が増すとともに、カバー75の後方からの光をカバー75が拡散できる。
【0065】
(第2の実施の形態)
図8図9は、第2の実施の形態に係る装飾装置70の上下方向の断面図である。第2の実施の形態において、LED基板71に設けられたLED71d(第1の光源)と透明基板74に設けられたLED74a(第2の光源)が前後に移動可能に構成される。このため、LED基板71と透明基板74は、図示しない既知の駆動機構によって前後に移動できるように構成される。駆動機構は、電気モータやギアその他の機構(電気モータの回転を並進運動に変換する機構など)から構成できる。他の構成は、第1の実施の形態と同様である。
【0066】
図8(A)は、LED基板71が取付けベース72の主面及びリフレクター80に最も近接する位置にある状況を示す。この場合に、LED基板71のLED71d(第1の光源)は、取付けベース72のレンズ72c及びリフレクター80の開口部80cに最も近接するため、カバー75に達したときのLED71dの光の幅(広がり)Yは、相対的に狭い。図8(B)は、LED基板71が取付けベース72の主面及びリフレクター80から最も離れた位置にある状況を示す。この場合に、LED基板71のLED71d(第1の光源)は、レンズ72c及び開口部80cから最も離れるため、カバー75に達したときのLED71dの光の幅(広がり)Yは、図8(A)の場合より相対的に広くなる。
【0067】
図9(A)は、透明基板74がリフレクター80に最も近接する位置にある状況を示す。この場合に、透明基板74のLED74a(第2の光源)は、リフレクター80に最も近接するため、リフレクター80へ入光するLED74aの光の広がり幅(間隔)X1は、相対的に狭く、リフレクター80からの反射光がカバー75に達したときの光の広がり幅(間隔)X2も相対的に狭くなる。図9(B)は、透明基板74がリフレクター80から最も離れた位置にある状況を示す。この場合に、透明基板74のLED74a(第2の光源)は、リフレクター80から最も離れるため、リフレクター80へ入光するLED74aの光の幅(広がり)X1は、図9(A)の場合より相対的に広くなり、リフレクター80からの反射光がカバー75に達したときの光の広がり幅(間隔)X2も相対的に広くなる。
【0068】
なお、カバー75の高さと幅は、前方に行くほど小さくなっている。このため、透明基板74がリフレクター80から最も離れた位置にある場合のカバー75の高さと幅よりも透明基板74の高さと幅を小さくしておく。また、駆動機構からの並進力を透明基板74に加わえられるように、カバー75の下部等の一部を切欠いて駆動機構から透明基板74に並進力を伝える構成としてもよい。即ち、透明基板74の下部等を駆動機構で動かす構成としてもよい。
【0069】
(第2の実施の形態の効果)
遊技機1の装飾装置70の前方にはカバーガラス6aが位置し、後方には入賞した遊技球を排出するための流路を備えていることがあるため、装飾装置70全体を前後に動かすことは困難である。しかし、本実施形態において、装飾装置70内でLED基板71のみを前後方向へ移動可能であるため、装飾装置70全体を前後方向に動かさなくても動かした場合と同等以上に装飾性が増す。即ち、LED基板71のLED71d(第1の光源)を前後方向へ移動して、LED71dとリフレクター80との距離を調整することによって、LED71dの光がカバー75に到達するまでの光路の長さが変わり、装飾装置70の発光態様を変化させることができ、装飾装置70の装飾性が増す。
【0070】
また、LED71dを後方へ動かした場合に、前方に位置した場合に比べて、LED71dからの光の光路が長くなるので、カバー75内でより光が拡散する。即ち、LED71dとリフレクター80との距離を大きくするほど、カバー75の発光の均一性が増加する。なお、演出制御装置が、駆動機構の電気モータに指示することによって、遊技状態に応じて、LED71dを前後方向に移動させて装飾装置70の発光態様を変える演出も行える。
【0071】
また、本実施形態において、装飾装置70内で透明基板74のみを前後方向へ移動可能であるため、装飾装置70全体を前後方向に動かさなくても動かした場合と同等以上に装飾性が増す。即ち、透明基板74のLED74a(第2の光源)を前後方向へ移動して、LED74aとリフレクター80との距離を調整することによって、LED74aの光がカバー75に到達するまでの光路の長さが変わり、装飾装置70の発光態様を変化させることができ、装飾装置70の装飾性が増す。
【0072】
また、LED74aを前方へ動かした場合に、後方に位置した場合に比べて、LED74aからの光の光路が長くなるので、カバー75内でより光が拡散する。即ち、LED74aとリフレクター80との距離を大きくするほど、カバー75の発光の均一性が増加する。なお、演出制御装置が、駆動機構の電気モータに指示することによって、遊技状態に応じて、LED74a(第2の光源)を前後方向に移動させて装飾装置70の発光態様を変える演出も行える。
【0073】
(第3の実施の形態)
図10は、第3の実施の形態に係るカバー175の分解図である。第3の実施の形態において、カバー175は、多層構造を有し、第一のカバー部材175aと、第二のカバー部材175bと、第三のカバー部材175cが層状に重ねられている。この多層構造によって、複数回光が拡散され、光がより拡散して前方へ進むため、カバー175から出る光の不均一性が減少する。第一のカバー部材175aと、第二のカバー部材175bと、第三のカバー部材175cは、いずれも略透明であり、光を透過する。
【0074】
透明基板74は、第二のカバー部材175bと第三のカバー部材175cとの間に配置される。第一のカバー部材175aと、第二のカバー部材175bは、共に容器状の形状を有しており、形状的に適合する。第三のカバー部材175cは、第一のカバー部材175a又は第二のカバー部材175bの開口を閉じるように設けられている。第二のカバー部材175bの表面には模様が凹凸により付けられ、第三のカバー部材175cの表面にも凹凸が付けられており、カバー175は光をより拡散させるとともに装飾性が増す。
【0075】
(第3の実施の形態の効果)
カバー175が、層状に重ねた複数の部材(第一のカバー部材175aと、第二のカバー部材175bと、第三のカバー部材175c)から構成される。従って、カバー175において、複数の部材によって、光を複数回拡散できるため効率的な装飾装置70の発光が可能である。
【0076】
なお、今回開示した上記の各実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではない。また、本発明の範囲は前述した発明の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び内容の範囲でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0077】
1 遊技機
30 遊技盤
70 装飾装置
71 LED基板
71d LED(第1の光源)
72 取付けベース
73 リフレクター搭載部
74 透明基板
74a LED(第2の光源)
75 カバー
76 装飾部材
77 装飾部分
80 リフレクター
80a 反射部
80b 溝
80c 開口部
101 光路
102 光路
175 カバー
175a カバー部材
175b カバー部材
175c カバー部材
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10