(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5878870
(24)【登録日】2016年2月5日
(45)【発行日】2016年3月8日
(54)【発明の名称】創傷用ハイドロゲルシートの利用方法
(51)【国際特許分類】
A61L 15/16 20060101AFI20160223BHJP
【FI】
A61L15/01
【請求項の数】8
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2012-533969(P2012-533969)
(86)(22)【出願日】2011年9月8日
(86)【国際出願番号】JP2011070461
(87)【国際公開番号】WO2012036064
(87)【国際公開日】20120322
【審査請求日】2014年8月20日
(31)【優先権主張番号】特願2010-208928(P2010-208928)
(32)【優先日】2010年9月17日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000215958
【氏名又は名称】帝國製薬株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100068526
【弁理士】
【氏名又は名称】田村 恭生
(74)【代理人】
【識別番号】100100158
【弁理士】
【氏名又は名称】鮫島 睦
(74)【代理人】
【識別番号】100138900
【弁理士】
【氏名又は名称】新田 昌宏
(74)【代理人】
【識別番号】100162684
【弁理士】
【氏名又は名称】呉 英燦
(74)【代理人】
【識別番号】100176474
【弁理士】
【氏名又は名称】秋山 信彦
(72)【発明者】
【氏名】稲本 千子
(72)【発明者】
【氏名】鎌倉 高志
(72)【発明者】
【氏名】高橋 誠
(72)【発明者】
【氏名】大浦 武彦
【審査官】
佐々木 大輔
(56)【参考文献】
【文献】
国際公開第2009/107189(WO,A1)
【文献】
EBMジャーナル, 2007, Vol.8, No.5, p.682-686
【文献】
形成外科, 2007, Vol.50, No.5, p.533-541
【文献】
小児外科, 2006, Vol.38, No.4, p.427-432
【文献】
日本創傷・オストミー・失禁ケア研究会誌(J Jpn WOCN), 2006, Vol.10, No.2, p.6 -13
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61L 15/00−33/18
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
3〜20重量%の水溶性高分子、10〜40重量%のグリセリン、および30〜80重量%の水を含有するハイドロゲルを、ポリウレタンフィルムと疎水性繊維からなる2層のラミネートフィルムに塗布してなり、その透湿度が200〜2000(g/m2/24h)であるハイドロゲルシートを用いることを特徴とする皮膚創傷患部における創床環境調整用シートであって、創床環境調整が痂皮の除去または細菌により形成されたバイオフィルムの除去である、シート。
【請求項2】
水溶性高分子がゼラチン、加水分解ゼラチン、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリル酸部分中和物、ポリアクリル酸デンプン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、カルメロースナトリウム、カルボキシビニルポリマー、メトキシエチレン無水マレイン酸共重合体、N−ビニルアセトアミド共重合体、キサンタンガム、およびアラビアガムからなる群から選択される1種または2種以上の組み合わせである、請求項1に記載のシート。
【請求項3】
ハイドロゲルが賦形剤、グリセリン以外の保湿剤、安定化剤、および架橋剤からなる群から選択される1種または2種以上の成分をさらに含む、請求項1または2に記載のシート。
【請求項4】
ハイドロゲルがヒマシ油および尿素からなる群から選択される1種または2種以上の成分をさらに含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載のシート。
【請求項5】
3〜20重量%の水溶性高分子、10〜40重量%のグリセリン、および30〜80重量%の水を含有するハイドロゲルを、ポリウレタンフィルムと疎水性繊維からなる2層のラミネートフィルムに塗布してなり、その透湿度が200〜2000(g/m2/24h)であるハイドロゲルシートを用いて皮膚創傷患部において、創床環境調整に付することを特徴とする創傷の治療剤であって、創床環境調整が痂皮の除去または細菌により形成されたバイオフィルムの除去である、治療剤。
【請求項6】
水溶性高分子がゼラチン、加水分解ゼラチン、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリル酸部分中和物、ポリアクリル酸デンプン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、カルメロースナトリウム、カルボキシビニルポリマー、メトキシエチレン無水マレイン酸共重合体、N−ビニルアセトアミド共重合体、キサンタンガム、およびアラビアガムからなる群から選択される1種または2種以上の組み合わせである、請求項5に記載の治療剤。
【請求項7】
ハイドロゲルが賦形剤、グリセリン以外の保湿剤、安定化剤、および架橋剤からなる群から選択される1種または2種以上の成分をさらに含む、請求項5または6に記載の治療剤。
【請求項8】
ハイドロゲルがヒマシ油および尿素からなる群から選択される1種または2種以上の成分をさらに含む、請求項5〜7のいずれか1項に記載の治療剤。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、感染症を併発した、あるいは感染に至らないまでも感染と細菌コロニー化との境界状態と考えられている限界的保菌状態の皮膚創傷患部において、細菌により形成されたバイオフィルムの除去作用、感染創からの細菌の除去作用および/または感染が予想される創部の細菌生育の抑制作用を有し、また滲出液等を吸収する等して創辺縁を含む健常な皮膚の浸軟や細菌等の感染を防ぐと共に創傷患部の優れた水分調整性により創床環境調整を行う、さらに追従性および伸縮性に優れ、自己粘着性を有するが、交換時の痛みや再生皮膚の再損傷を回避できる創傷用ハイドロゲルシートおよびその利用方法に関する。
【0002】
また、かかる創傷用ハイドロゲルシートを創傷等の患部に貼付することで、活性のない組織、痂皮やバイオフィルム等を除去し、感染を抑え、創床環境を整えるなど、創床環境調整を行うことにより創傷治癒環境の改善に有用である創傷の治療方法に関する。
創床環境調整(wound bed preparation)とは、創傷治癒を促進するために創面の環境を整えることで、具体的には、壊死組織の除去、細菌負荷の軽減、創部の乾燥防止、過剰な滲出液の制御や創縁管理を行うことである。
【背景技術】
【0003】
創傷の治癒過程としては一般に、(1)出血凝固期、(2)炎症期、(3)増殖期、(4)成熟期と進んでいき、(1)出血凝固期では、凝固因子や血小板により止血され、血小板から血小板由来増殖因子などの増殖因子・サイトカインが放出される。引き続き(2)炎症期では、これらの因子により好中球やマクロファージなどの炎症細胞浸潤が起こり、壊死組織が貪食され創が清浄化される。同時にこれらの細胞からさらに連鎖的にtransforming growth factor-β(TGF-β)やfibroblast growth factor(FGF)などの増殖因子・サイトカインの放出が見られる。また、壊死組織タンパクの融解のためmatrix metalloproteinase(MMP)などのプロテアーゼ類も放出される。創の清浄化が進むと(3) 増殖期に移行する。(2)の段階で放出された因子が線維芽細胞やケラチノサイトなどの遊走・増殖を促す。線維芽細胞からは、コラーゲンに代表される細胞外マトリックスが合成され、細胞移動・接着などの足場となる。また、血管新生も生じ、新生血管・線維芽細胞などの各種の細胞・コラーゲンなどの細胞外マトリックスが混合した肉芽組織が組織欠損部を充填する。良好な肉芽で覆われた創において、さらにケラチノサイトの遊走による上皮化、また筋線維芽細胞による創収縮の2つの機序で創面積が縮小していく。このようにして創が閉鎖すると(4)成熟期として瘢痕組織が形成される。細胞外マトリックスのリモデリングなどの機序によって、当初赤みを帯びていた瘢痕は数ヶ月かけて白く柔らかく成熟化する。慢性損傷とは、(1)から(4)の過程のいずれかが障害されて治癒が遅延したものをさすが、(2)炎症期が遷延化・慢性化している場合、つまり(2)から(3)への移行の障害と見なし得る場合が多い。分子・細胞レベルでは、この慢性炎症状態は、細胞の異常、滲出液の異常あるいは、細胞外マトリックスの異常などの機序が複合的に関与するものと考えられる。従って、慢性炎症を離脱して速やかに(3)増殖期へ治癒段階を移行させるためには、創面環境の調整が必要である。
【0004】
このように、創面環境を整えなければ治癒は進まず、皮膚創傷の創面に異物が取り残されると炎症や感染などにつながり、壊死組織を残すことは、創面の下に滲出液を貯留させ、膿瘍を形成し、実際の創の深さを評価するのを困難にさせる。従って、デブリードメント(debridement)の施行は、滲出液の管理にも感染のコントロールにも直接つながるものである。
【0005】
活性のない組織や不良肉芽、障害を受けた組織、Critical colonization(治癒がストップし、生体の免疫反応としての炎症の初期の状態)におけるバイオフィルムなどの存在は、治癒の遅延に深く関与している。そのため、創傷の清拭、壊死組織除去、滲出液の除去、不良肉芽の除去、バイオフィルムの除去などが、創傷や皮膚疾患の治癒過程にとって重要であることがよく知られており、これらの治療、特に創傷の清拭、壊死組織除去及び不良肉芽の除去等にハイドロゲルや軟膏剤等が用いられている。
【0006】
従来のシート状のハイドロゲル(PVAハイドロゲルなど)は、製剤中に多量の精製水を含んでおり、壊死組織等を浸軟させるなど自己融解作用を期待して使用されているが、自着性並びに伸縮性が無いことから、弯曲部や屈伸部に使用しにくく、吸水性が低いため滲出液などが貯まり、創辺縁を含む健常な皮膚を浸軟させる欠点がある(特許文献1)。
【0007】
ゲル状のハイドロゲルについては、特にポケット形成創などの治療に有用であるが、除去時に外科的デブリードメントが必要な場合もあるなどの欠点がある。
【0008】
軟膏剤については、タンパク分解酵素配合製剤[硫酸フラジオマイシン・トリプシン配合(フランセチン)、フラジオマイシン末、トリプシン(トリプシン末)、ブロメライン配合(ブロメライン)、ストレプトキナーゼ・ストレプトドルナーゼ配合(バリダーゼ)やフィブリノリジン・デオキシリボヌクレアーゼ配合剤(エレース、エレースC)]が壊死組織の除去などに用いられているが、薬物に対する過敏症や周囲皮膚で接触性皮膚炎や浸軟を起こすため、創周囲の健常皮膚をワセリンなどで保護する必要がある等の欠点もある。
【0009】
また、創傷治癒の遅延因子の一つに潰瘍表面における細菌によるバイオフィルム形成が考えられるが、従来は、それらに対し消毒剤や抗菌外用剤を使用していたが、消毒剤では、細胞毒性による創傷治癒の遅延が見られ、抗菌剤では、耐性菌の発現などの欠点がある。
【0010】
一方、物理的治療(凍結療法、レーザー治療、光線治療、超音波治療、切除等)後や化学的治療(サリチル酸、モノクロル酢酸、グルタルアルデヒド、フェノール、エタノール等のピーリング療法)後の病変除去や軟化、多量の浸出液や壊死組織等を有する皮膚がんの処置などについては、一般的にガーゼ、スポンジ、ハイドロコロイド、ポリウレタン、ハイドロゲル、詰綿、その他の繊維材料及び軟膏剤が用いられている。
【0011】
特に切除不能の乳癌や上顎癌、皮膚転移癌、その他の皮膚に露出して自壊している悪性腫瘍の処置には、抗菌及び抗潰瘍効果等を有する軟膏剤の投与やガーゼや他の繊維材料などでの被覆が行われている。しかし、ガーゼや他の繊維材料は、毛管現象によって液体を吸収するが、吸収した血液や滲出液が乾固したり、これらの繊維が該組織に没入したりするため、繊維材料を除去する際に組織が引き裂かれ、多大な苦痛と共に出血を生じることが少なくない。
【0012】
従来のハイドロゲルやポリウレタンフィルム等では、吸水性が低いため、患部並びに周囲の健常皮膚が浸軟する欠点がある。
ハイドロコロイドでは、疎水性基剤中に含有された親水性コロイド粒子が膨潤することによって滲出液を吸収するが、吸水により形状が崩れ、交換時に患部にゲル状物質が残りやすい。また、半透明から不透明のものが多く、創傷面を観察することが難しく、更に粘着力も強いため、交換時に痛みを伴う事も少なくなく、剥離刺激が生じるおそれがあった。
【0013】
ポリウレタンフォームは、多量の滲出液を吸収するが、滲出液の多い創管理において患部並びに周囲の皮膚が浸軟並びに感染しやすい欠点がある。
自着性のポリウレタンフィルム、すなわちポリウレタンフィルムにアクリル系粘着剤を塗工した創傷被覆材は、伸縮性に非常に優れているが吸収性が全くないために滲出液が滲出している創傷面に適応すると液だまりが起こるためドレナージが必要であった。また、粘着力も強いため、交換時に痛みを伴うだけでなく再生された皮膚を損傷するおそれもあった(特許文献2,3,4)。
【0014】
アルギン酸塩ゲルは、止血性、吸収性には優れているが、滲出液によってゲル化するため交換時には創傷面にゲル状物質が残りやすく、また開放系であるので、湿潤維持、細菌侵入防止、細菌増殖防止のためにフィルム材でカバーする等の必要があった。(特許文献5)
【0015】
以上より、自着性があり、伸縮性に優れ、滲出液の吸収性を有し、湿潤環境の維持に優れ、壊死組織や痂皮の軟化・除去並びに細菌により形成されたバイオフィルムの除去等の作用を有し、創床環境の調整作用に優れた創傷用ハイドロゲルシートが望まれていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0016】
【特許文献1】特許第3773983号公報
【特許文献2】特開昭58−87153号公報
【特許文献3】特開平4−272765号公報
【特許文献4】特開2006−61263号公報
【特許文献5】特開平8−187280号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
本発明は、従来の問題を解決し、痂皮・壊死組織や細菌により形成されたバイオフィルムの除去や創傷部での細菌数の抑制並びに滲出液を調整するなど創床環境の調節作用に優れ、かつ、交換時に痛みや再生された皮膚を損傷するおそれのない創傷用ハイドロゲルシートおよびその利用方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0018】
上記課題を解決するために、本発明者らが鋭意検討を行った結果、水溶性高分子、グリセリン、水を含有してなるハイドロゲルをポリウレタンフィルムと疎水性繊維からなる2層のラミネートフィルムに塗布し、その透湿度を200〜2000(g/m
2/24h)とし、かつ創傷用ハイドロゲルシートが、痂皮・壊死組織や細菌により形成されたバイオフィルムの除去並びに滲出液を調整するなど創床環境の調節作用に優れ、交換時に痛みや再生された皮膚を損傷するおそれのないことを見出し、本発明を完成した。
即ち、本発明は以下の態様で示される。
(1)ハイドロゲルシートを用いることを特徴とする皮膚創傷患部における創床環境調整用シート。
(2)創床環境調整が皮膚創傷患部における細菌により形成されたバイオフィルムの除去である上記(1)に記載のシート。
(3)創床環境調整が感染創からの細菌の除去および/または感染が予想される創部からの細菌の除去および/または細菌生育の抑制である上記(1)に記載のシート。
(4)ハイドロゲルシートが、水溶性高分子、グリセリンおよび水を含有するハイドロゲルを、ポリウレタンフィルムと疎水性繊維からなる2層のラミネートフィルムに塗布してなるハイドロゲルシートであって、その透湿度が200〜2000(g/m
2/24h)である上記(1)から(3)のいずれかに記載のシート。
(5)ハイドロゲルシートを用いて皮膚創傷患部における創床環境調整を行うことを特徴とする創傷の治療方法。
(6)ハイドロゲルシートを用いて皮膚創傷患部における細菌により形成されたバイオフィルムを除去することを特徴とする上記(5)に記載の創傷の治療方法。
(7)ハイドロゲルシートを用いて感染創からの細菌の除去および/または感染が予想される創部からの細菌の除去および/または細菌生育の抑制をすることを特徴とする上記(5)に記載の創傷の治療方法。
(8)ハイドロゲルシートが、水溶性高分子、グリセリンおよび水を含有するハイドロゲルを、ポリウレタンフィルムと疎水性繊維からなる2層のラミネートフィルムに塗布してなるハイドロゲルシートであって、その透湿度が200〜2000(g/m
2/24h)である上記(5)から(7)のいずれかに記載の創傷の治療方法。
(9)ハイドロゲルシートを用いて皮膚創傷患部において、創床環境調整に付することを特徴とする創傷の治療剤。
(10)ハイドロゲルシートを用いて皮膚創傷患部における細菌により形成されたバイオフィルムを除去することを特徴とする上記(9)に記載の創傷の治療剤。
(11)ハイドロゲルシートを用いて感染創からの細菌の除去および/または感染が予想される創部からの細菌の除去および/または細菌生育の抑制をすることを特徴とする上記(9)に記載の創傷の治療剤。
(12)ハイドロゲルシートが、水溶性高分子、グリセリンおよび水を含有するハイドロゲルを、ポリウレタンフィルムと疎水性繊維からなる2層のラミネートフィルムに塗布してなるハイドロゲルシートであって、その透湿度が200〜2000(g/m
2/24h)である上記(9)から(11)のいずれかに記載の創傷の治療剤。
【発明の効果】
【0019】
本発明の創傷用ハイドロゲルシートは、痂皮、壊死組織や不良肉芽を除去し、滲出液を吸収する。さらに、創面の細菌バイオフィルムや細菌の除去や細菌の増殖の抑制作用を有し、創床環境を整えることで創傷治癒を増進する。一方、滲出液を吸収し、適切な湿潤環境を保持すると共に創辺縁部の健常な皮膚の浸軟を防ぐ。すなわち、この創傷用ハイドロゲルシートの主たる用途は、痂皮や壊死組織等を有する創傷における痂皮や壊死組織の緩和な除去、細菌バイオフィルムや感染創における緩和な細菌除去(抗菌作用)、急性創傷における細菌増殖の予防並びに創面からの滲出液を垂直方向にドレナージすることにより創辺縁を含む健常な皮膚を浸軟させることなく適度の湿潤環境を維持することにより障害や感染を防ぎ、創傷床を健全化することであり、これにより創床環境調整等の創管理が容易となり創傷を治癒に向かわせることが可能となる。また、この創傷用ハイドロゲルシートは、皮膚疾患等に対する物理的治療、化学的治療処置後の病変除去等にも有用である。かかる創傷用ハイドロゲルシートは通常、袋から取出して創傷に貼付することにより、創傷を清拭したり、壊死組織を除去し、創傷滲出液を吸収し、感染を抑え、創傷床を整え、治癒を促すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図3】ハイドロゲルシートの投与前のラットの痂皮の状態を示す。
【
図4】ハイドロゲルシート剥離後のラットの創傷部の状態を示す。
【
図5】剥離後の実施例2のハイドロゲルシートの状態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下に本発明をより詳細に説明する。
本発明のハイドロゲルシートは、その透湿度が200〜2000(g/m
2/24h)であることが好ましく、より好ましくは500〜1500(g/m
2/24h)である。透湿度が200(g/m
2/24h)未満の場合は、蒸れによる皮膚刺激が発生する恐れがあり、好ましくない。また2000(g/m
2/24h)より大きいと創傷面を適度な湿潤環境に長時間維持することができなくなり、好ましくない。
【0022】
本発明のポリウレタンフィルムを構成するポリウレタン樹脂は、エーテル系、エステル系等の一般的なウレタン樹脂を用いることができ、特に制限されることはない。
本発明で使用されるポリウレタンフィルムは、厚みが5〜25μmであり、定荷重伸長率が5%以上である。
ポリウレタンフィルムの厚みは5μm未満だと機械的強度不足及びピンホールの増大により創傷面を適度な湿潤環境に維持することができないため、好ましくない。逆に25μmより厚くなると定荷重伸長率が5%未満となり、伸縮性が損なわれるため、創傷面の保護が難しくなる。また透明性も低下するため、創傷面の観察ができなくなり、好ましくない。
ポリウレタンフィルムにラミネートする疎水性繊維としては、ポリエステル、ナイロン、アクリル、ポリプロピレン、ポリエチレン等を使用することができる。
【0023】
このように作製されたポリウレタンフィルムと疎水性繊維からなる2層のラミネートフィルムの透湿度は、創傷面の治癒を促進するのに適した湿潤環境を長時間保てるように200〜5000(g/m
2/24h)の範囲内であることが好ましく、より好ましくは300〜3000(g/m
2/24h)である。透湿度が5000(g/m
2/24h)より大きいと湿潤環境を長時間保てず、創傷面の治癒の促進効果が低下する。また、200(g/m
2/24h)未満の場合は、蒸れによる皮膚刺激が発生する恐れがあり、好ましくない。
【0024】
水溶性高分子としては例えば、ゼラチン、加水分解ゼラチン、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリル酸部分中和物、ポリアクリル酸デンプン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、カルメロースナトリウム、カルボキシビニルポリマー、メトキシエチレン無水マレイン酸共重合体、N−ビニルアセトアミド共重合体、キサンタンガム、アラビアガム等を単独又は2種以上の組み合わせで用いることができるが、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸部分中和物およびカルメロースナトリウムの組み合わせが特に好ましい。
【0025】
前記水溶性高分子のハイドロゲルシート中における配合量は、ゲル重量に対して3〜20重量%であり、より好ましくは、5〜15重量%である。配合量が3重量%未満では、ゲル粘度が低すぎて貼付剤として成形することが難しくなり、20重量%を越えると水溶性高分子がゲル中で均一に溶解せず、良好なゲルが形成されないため、好ましくない。
ハイドロゲルシート中の水の配合量は、ゲル重量に対して30〜80重量%、好ましくは40〜75重量%である。含水量が80重量%を超えた場合、滲出液の吸収性が低下するため、好ましくない。また、30重量%未満では、粘着力が強くなりすぎて、創傷被覆材の交換時に痛みや再生された皮膚を損傷するおそれや、皮膚への保湿性が減じるため創傷面の治癒を促進するのに適した湿潤環境に維持することができなくなり好ましくない。
【0026】
また、ハイドロゲルシート中のグリセリン配合量は、ゲル重量に対して10〜40重量%であり、好ましくは15〜30重量%である。ハイドロゲルシート中のグリセリン配合量が10重量%未満では、皮膚に対する保湿性が低下するため創傷面の治癒を促進するのに適した湿潤環境に維持することができなくなる。また、ハイドロゲルシート中のグリセリン配合量が40重量%より多くなるとゲル表面に維持出来なくなったグリセリンが浮き出し現象を起こし、貼付時にべとつきが生じたり、粘着力が低下するといった問題が生じる。
ハイドロゲルシートを構成する上記以外の組成については特に制限はなく、例えば、賦形剤、保湿剤、安定化剤、架橋剤などを配合させることができる。
【0027】
賦形剤としては例えば、カオリン、酸化チタン、無水ケイ酸、酸化亜鉛、ベントナイト等を単独又は2種以上の組み合わせで用いることができる。しかし、ハイドロゲルシートを創傷面に貼付した時、創傷面が観察できるようにハイドロゲルシートに透明性を持たせる必要性があるため、特に無水ケイ酸が好ましく、その配合量は、ゲル重量に対して0.1〜5重量%が好ましい。
グリセリン以外の保湿剤としては、例えば、D−ソルビトール液、1,3−ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、DL-ピロリドンカルボン酸ナトリウム液等を単独又は2種以上の組み合わせで用いることができ、その配合量は、ゲル重量に対して10〜30重量%が好ましい。
【0028】
安定化剤としては例えば、エデト酸塩、パラオキシ安息香酸エステル、酒石酸、酢酸トコフェロール、アスコルビン酸、亜硫酸水素ナトリウム等を単独又は2種以上の組み合わせで用いることができる。また、ハイドロゲルシートのpHは、皮膚刺激性の点からpH3.5〜6.5の範囲が好ましく、さらにはpH4.0〜5.5の範囲がより好ましい。
架橋剤としては例えば、乾燥水酸化アルミニウムゲル、アルミニウムグリシネート、ジヒドロキシアルミニウムアミノアセテート、合成ヒドロタルサイト、メタケイ酸アルミン酸金属塩などの多価金属化合物等を単独又は2種以上の組み合わせで用いることができる。その配合量は、その種類に応じて異なるが、ゲル重量に対して0.001〜1重量%が好ましい。
また、必要に応じて防腐剤、抗酸化剤、可塑剤、乳化剤、界面活性剤等を配合させることができる。
【0029】
本発明のハイドロゲルシートは、創傷部に適用したときには皮膚の動きに追随できる程度の粘着力が必要であり、またその交換時では再生した皮膚を損傷しない程度の粘着力が求められる。従って、本発明のハイドロゲルシートでは適用時(吸水前)の粘着力は、JIS Z0237のボールタック試験法に準じて行なう傾斜角30°でのボールタック試験法においてボールナンバーが8〜12であり、交換時(8時間吸水後)のボールナンバーが3以下に設定される。適用時のボールナンバーが8〜12であれば創傷部に適用したとき皮膚の動き追随できる適度な粘着力を持つことができる。またボールナンバーが8未満であれば初期粘着力が低いため可動する創傷部に適用したときに、皮膚の動きに追随することができず、すぐに剥がれてくるという問題が起こるため好ましくない。また、12を越えると創傷部に適用したとき、粘着力が強すぎるために皮膚刺激が起こる可能性があり、好ましくない。一方、交換時のボールナンバーが3以下であれば交換時の痛みや再生された皮膚を損傷することのない粘着力であり、3を越えると粘着力が高すぎるために交換時の痛みや、再生された皮膚を損傷する可能性があり好ましくない。
【0030】
ハイドロゲルシート表面を被覆するプラスチックフィルムとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリ塩化ビニルまたはこれらの表面をシリコーン処理、コロナ放電処理、凹凸処理、プラズマ処理等をしたものを用いることができる。
本発明のハイドロゲルシートの製造方法は、特に限定はなく公知の製造方法で製造することができる。例えば、前記の様な構成で組成されたハイドロゲルを支持体上に展延し、ハイドロゲル表面をプラスチックフィルムで被覆することにより、ハイドロゲルシートを成形することができる。
必要に応じては、通常行われている滅菌方法である放射線滅菌、電子線滅菌、エチレンオキシド滅菌等を行うことができる。
【実施例】
【0031】
以下に、実施例及び比較例を示し、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0032】
実施例1
精製水適量にカルボキシビニルポリマー1.6gを溶解した後、D―ソルビトール液20g加え、均一になるまで混合した。更にポリアクリル酸0.3g、酒石酸1.2g、濃グリセリン 20.7g、カルメロースナトリウム3.5g、ポリアクリル酸部分中和物 4g、無水ケイ酸0.1g、ヒマシ油1.5g、ジヒドロキシアルミニウムアミノアセテート 0.07g、エデト酸ナトリウム0.08g、精製水 適量を均一に混合してハイドロゲルを調製した。このハイドロゲルをウレタン20μm/ナイロンエラストマー25g/m
2上に展延し、ゲル表面をポリエステルフィルムで被覆することによりハイドロゲルシートを成形した。
【0033】
実施例2
ハイドロゲルの調製方法は、実施例1と同じで支持体をウレタン20μm/ナイロントリコットに変更して展延し、ゲル表面をポリエステルフィルムで被覆することによりハイドロゲルシートを成形した。
【0034】
実施例3
精製水適量に無水ケイ酸0.5gを溶解した後、尿素1.0g、エデト酸ナトリウム0.08g、ヒマシ油0.5gを加え、均一になるまで混合した。更に20%ポリアクリル酸水溶液15.0g、酒石酸0.3g、濃グリセリン16.0g、カルメロースナトリウム4.0g、ポリアクリル酸部分中和物5.0g、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム0.06g、乾燥水酸化アルミニウムゲル0.02g、精製水 適量を均一に混合してハイドロゲルを調製した。このハイドロゲルをウレタン20μm/ナイロンエラストマー25g/m
2上に展延し、ゲル表面をポリエステルフィルムで被覆することによりハイドロゲルシートを成形した。
【0035】
【表1】
【0036】
試験例1
実施例1〜3のハイドロゲルシート、および比較例1〜5より得られた創傷被覆材を用いて伸縮性、透湿性、吸水性、粘着力を以下の試験方法に従って測定した。測定値は、それぞれ3回測定し、その平均値を求めたものである。結果を表2に示す。
【0037】
1)伸縮性試験
伸縮性試験は、JIS L1096の一般織物試験方法の伸縮織物に準拠して実施した。
試験材料を2×6cmに裁断し、4cm間隔で印を付けた(L
0).ラインの外側にクリップをつけて、100g定荷重をかけ、印間の距離を測定し(L
1)、次式により伸長率を算出した。
伸長率(%)=(L
0−L
1)/L
0×100
L
0:もとの印間の長さ(4cm)
L
1:100g定荷重をかけたときの印間の長さ(cm)
【0038】
2)透湿性試験
透湿性試験は、JIS Z0208のカップ法に準拠して実施した。
ガラス容器(内径:56mm、深さ11mm)に精製水約10mLを入れ、試験材料を直径80mmの円形に裁断し(試験片)、膏体面を内側にしてガラス容器開口部を覆い、ガラス容器端部をパラフィン系の伸縮フィルムにて密封し、この重量を測定した(W
0)。
次に40℃−75%の恒温恒湿器に24時間静置し、放冷後の重量を精密に測定し(W
1)、次式により透湿度を算出した。
透湿度(g/m
2・24h)=(W
0−W
1)×10000÷A
W
0:試験前重量(g)
W
1:試験後重量(g)
A:ガラス容器の開口部の面積(26.4cm
2)
【0039】
3)吸水性試験
ステンレス容器(内径:88mm、深さ15mm)に生理食塩水約10mLを入れ、試
験材料を4×4cmに裁断し(試験片)、膏体面を内側にして容器内に密封した状態で8時間保存した。容器内に入れる前の試験片重量(W
0)と8時間後に取り出した試験片重量(W
1)とを比較した。
吸収量:W
1−W
0【0040】
4)粘着力試験
医薬品製造販売指針2005(第IV部医薬品の製造販売承認申請、第1章 粘着力試験)に記載の試験器を用いて、水平に対して30度の斜面上に試験製剤の粘着面を上に向けて置く。上部10cm、下部15cmの部分を適当な紙で覆い、中央に5cmの粘着面を残す。
直径3.2mm〜34.9mmの一連のスチールボールを斜面の上端より転がして、中央の粘着面に5秒以上停止するボールの号数を測定した。
これを吸水前と8時間吸水後の製剤で評価した。
【0041】
【表2】
【0042】
試験例2
実施例1〜3及び比較例1〜2で用いた支持体の透湿度をJIS L1099繊維製品の透湿度試験方法にしたがって塩化カルシウム法(A−1法、40℃−90%RH)で測定した結果を表3に示す。
【0043】
【表3】
【0044】
試験例3
実施例1〜3のハイドロゲルシートおよび比較例1、3、4より得られた創傷被覆材を湿らしたスポンジに上に貼り付けた。そのスポンジを37℃の温水が循環しているステンレス容器に入れた。さらにハイドロゲルシートあるいは創傷被覆材とスポンジの間に温湿度センサーを挟み込み貼付部位の温湿度の変化を測定開始後60分まで、および引き続き24時間まで経時的に測定した。それぞれの結果を
図1及び
図2に示す。
【0045】
試験例4
実施例1〜3のハイドロゲルシート、および市販品である比較例3〜5より得られた創傷被覆材をボランティア5名の前腕に4時間貼付し、下記の基準によって皮膚接着性及び剥離時の痛み評価を行った。
【0046】
1)皮膚接着性
皮膚接着性については、「剥がれなかった」、「半分剥がれた」、「剥がれた」の3段階評価を行い、結果を表4に示す。
【表4】
【0047】
2)剥離時の痛み
皮膚からの剥離時の痛みについては、「全く痛くない」、「あまり痛みを感じない」、「痛い」の3段階評価を行い、結果を表5に示す。
【表5】
【0048】
試験例5
実施例2より得られた創傷用ハイドロゲルシートをラット(n=3)の背部に作製した痂皮形成後の分層欠損創部位に貼付し、貼付8時間後に剥離し、痂皮の除去状況を「患部への被覆材の固着または75%以上の痂皮残存」「剥離時に力を要する(痛がる素振りを見せる)かまたは痂皮が50%以上残存」「簡単に剥離できかつ痂皮の残存が殆ど無い」の3段階評価を行った。その結果、痛みを訴えることなく実施例2を8時間貼付し、剥離するだけで、簡便に創部から痂皮などを除去することができた。以下、表6に結果を示す。
【0049】
評価基準点
1:簡単に剥離できかつ痂皮の残存が殆ど無い
2:剥離時に力を要する(痛がる素振りを見せる)かまたは痂皮が50%以上残存
3:患部への被覆材の固着または75%以上の痂皮残存
【0050】
【表6】
【0051】
乾燥した痂皮に8時間貼付すると、痂皮が軟化し、貼付剤剥離時に一緒に簡単に剥離した。
試験例5における投与前の痂皮および剥離後の創傷部の状態、並びに剥離後の実施例2のハイドロゲルシートの状態を
図3、
図4および
図5に示す。
【0052】
試験例6
実施例1のハイドロゲルシートおよび市販品である比較例6より得られた創傷被覆材をマウス24匹の緑膿菌感染創に48時間毎に交換しながら貼付し、受傷5日後に組織中の細菌数、創収縮率並びに上皮伸長について評価を行った。その結果、感染創並びに限界的保菌状態での細菌数を減少させ、健常皮膚へのダメージを防ぎながら創部の湿潤環境を維持することにより、創傷の難治化を防ぐ。更に、創傷治癒の環境を整えることにより、創傷治癒の促進をうながすと考えられた。
【0053】
1)組織中の細菌数
患部組織を採取し、重量測定後、細菌培養を行って菌数を測定した。
その結果、
図6に示すように、実施例1は、比較例6と比べ有意に細菌数が減少しており、感染創並びに限界的保菌状態の創部に対する有効性が認められた。
【0054】
2)創収縮率
患部の表皮創縁間隙の距離を測定し、以下の式により創収縮率を算出した。
創収縮率(%)=表皮創縁間隙の距離/創端における毛包間の距離×100
その結果、
図7に示すように、実施例1は、比較例6と比べ、創面積の収縮が認められ、創傷治癒が促進されていると考えられた。
【0055】
3)上皮伸長
患部の創端における毛包から表皮創縁までの距離を測定し、上皮伸長を求めた。
その結果、
図8に示すように、実施例1は、比較例6と比べより多くの上皮の伸長が認められ、創傷治癒が促進されていると考えられた。
【0056】
4)周囲皮膚の浸軟面積
作創3日目と5日目に創周囲の皮膚が浸軟している面積を測定した。
その結果、
図9に示すように、比較例6は、実施例1に比べて皮膚の浸軟が進んでおり、皮膚の浸軟面積に有意差が認められた。更に、実施例1が時間の経過に伴い浸軟面積が減少していたのに比べ、比較例4では浸軟面積が増加していた。このことから、実施例1は、創面から浸出液を垂直方向にドレナージすることにより、創周囲の健常皮膚への浸軟によるダメージを防ぐと共に感染のリスクを軽減させると考えられた。
【産業上の利用可能性】
【0057】
本発明の創傷用ハイドロゲルシートの主たる用途は、痂皮や壊死組織等を有する創傷における痂皮や壊死組織の緩和な除去、細菌バイオフィルムや感染創における緩和な細菌除去(抗菌作用)、並びに創面からの滲出液を垂直方向にドレナージすることにより創辺縁を含む健常な皮膚を浸軟させることなく適度の湿潤環境を維持することによる創傷床の健全化であり、これにより創傷を治癒に向かわせるための創管理ができ、感染創や、新鮮外傷、手術創、熱傷および褥創といった滲出液の多い創傷の治療に対して有用である。