(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0014】
図1は本発明による分割筐体の位置決め構造が適用されるトンネル用防災装置として消火栓装置を示した正面図である。
図1において、消火栓装置10は、消火栓側の第1筐体12−1と消火器側の第2筐体12−2に分割した構造であり、前面に分割した第1化粧板14−1と第214−2を各々装着しており、第1筐体12−1と第2筐体12−2に対し必要な機器及び部材を組付けた後に連結固定部15で固定し、更に前面開口部に第1化粧板14−1と第2化粧板14−2を取り付けた状態とし、この状態でトンネル現場に搬入して架台11上に設置している。
【0015】
第1化粧板14−1には扉開口部16が設けられ、第2化粧板14−2には扉開口部17が設けられている。第1筐体12−1側の扉開口部16は上下に2分割され、下側扉開口部に消火栓扉18を配置し、上側扉開口部に保守扉22を配置しており、その内部がホース収納空間及びバルブ類収納空間となっている。
【0016】
消火栓扉18は、扉開口部16に対し下側の軸となるヒンジ21を中心に下向きに開閉自在に設けられており、マグネットと受け板を用いた下扉ロック機構56により閉止位置に閉じている。消火栓扉18は、ハンドル20を手前に引いて下扉ロック機構56の磁気吸着によるロックを外すことで前方に開閉することができる。ハンドル20は着脱が容易にできる本発明によるハンドル取付構造を備えている。
【0017】
消火栓扉18の上には上向きに開閉する保守扉22が設けられており、マグネットと受け板を用いた上扉ロック機構54により閉止位置に閉じられており、点検時に消火栓扉18を開いて内側のロックを外すことで開くことができる。また、第1筐体12−1の上部両側には装置を吊り下げるための吊り輪25が取り付けられている。
【0018】
第2筐体12−2側の扉開口部17の右側には通報装置扉24が設けられ、ここに赤色表示灯26、発信機28及び応答ランプ30を設けている。
【0019】
赤色表示灯26は常時点灯し、消火栓装置10の設置場所が遠方から分かるようにしている。火災時には、発信機28を押して押し釦スイッチをオンすると、発信信号が監視室の火災受信機に送信されて火災警報が出され、これに伴い応答信号が火災受信機から送られて、内蔵した応答ランプ30を点灯するようにしている。
【0020】
扉開口部17の左側には消火器扉32が設けられ、消火器扉32に対応した第2筐体12−2の内部を消火器収納空間とし、例えば2本の消火器37を収納している。消火器扉32にはハンドル34が設けられ、ハンドル34を手前に引くとラッチが外れ、消火器扉32は左側をヒンジとして前方に開くことができる。また、消火器扉34の下側には覗き窓35が設けられ、外部から消火器の収納状態の有無を確認できるようにしている。
【0021】
図2は
図1について、第2筐体12−2側の消火器扉32を開き、第1筐体12−1側については消火栓扉18を外し、保守扉22は上向きに開いてステー27で支持した状態で内部構造を示した正面図である。なお、保守扉22は、消火栓装置の保守以外には通常閉じられており、消火作業時も閉められたままで消火栓扉18のみ開放される。
【0022】
図2において、第1筐体12−1の左側にはホース収納空間36が形成され、右側にバルブ類収納空間38を形成している。ホース収納空間36には、ホースバケット構造が設けられる。ホースバケット構造にはフレームパイプを屈曲して水平方向で上下に配置したフレーム部分を持つバケットフレーム40が配置され、内部にホース収納空間を形成している。
【0023】
バケットフレーム40の中央から右側にオフセットした位置、即ち扉開口部16の左右方向における略中央となる位置に、U字形パイプフレームを固定することで縦方向に2本のホースガイド42が位置してホース取出口45を仕切り形成している。更に、ホース取出口45の下側には、前方に張出し形成された張出ホースガイド47を設けている。
【0024】
ホース取出口45を仕切り形成するホースガイド42及び張出ホースガイド47は、ホース44を引き出す際に内巻きしているホース44が崩れたり、扉開口部16に擦れてホース44が損傷したり折れたりすることを防ぎ、更に開放している消火栓扉18の右端又は左端にホース44が引っかかって引き出せなくなることを防ぐ。
【0025】
特に、張出ホースガイド47はホース44を左方向に引き出す際のホースの急激な折れ曲がりを緩和して滑らかな引き出しを可能とする。
【0026】
バケットフレーム40及び筐体内壁で囲まれたホース収納空間36にはホース44が内巻きして収納されている。ここで、右側のバルブ類収納空間38の下部にはホース接続口46が配置されており、ホース接続口46にホース44の1次側を接続した後、ホース44をホース収納空間36に巻き込むことになるが、この場合のホース44の巻き込みは、扉開口部16から見て右巻きとなるようにホース44を巻き込んでいる。
【0027】
即ち、ホース接続口46に接続したホース44は、まず第1筐体12−1の下側内壁に沿うようにホース収納空間36方向に向かい、ホース収納空間36の下側から巻き込まれ、第1筐体左側面内面を伝って筐体上方に向かい、その後に、右回りに収納空間内に巻き込まれ、最後にノズル48を装着したホース先端をバケットフレーム40の中央から右側にオフセットして扉開口部16の中央付近に取り付けられたホースガイド42で形成されたホース取出口45から取り出し、上側のバケットフレーム40の右端に固定しているノズルホルダー50にノズル48を右横向きに着脱自在に保持している。
【0028】
ノズル48は放水部48aとハンドル48bから構成されており、ノズルホルダー50に対し放水部48aの横向きに保持した状態で、ハンドル48bは放水部48aの下側に位置して消火栓扉18の開放による下側扉開口部の中央方向に向くように保持されている。
【0029】
第1筐体12−1に設けたホース収納空間36の右側に配置したバルブ類収納空間38には、ポンプ設備からの配管が接続される消火栓接続口からホース接続口46に至る配管系統に、給水弁51、消火栓弁、自動調圧弁、自動排水弁、安全弁及びメンテナンス装置を設けている。
【0030】
このうち消火栓弁に設けた消火栓弁開閉レバー64に対応して銘板66が設けられており、銘板66の裏側に火災時に操作されない消火栓弁、自動調圧弁、自動排水弁、安全弁が配置されて隠して、火災時の操作に必要な部材を目立たせるようにしている。
【0031】
ここで、上側のバケットフレーム40の右端に取り付けたノズルホルダー50に装着されたノズル48は、バルブ類収納空間38の前面側に配置された消火栓弁開閉レバー64付近に配置され、ノズル48を取り出して消火栓弁を開くという相互に関連した操作を行い易くしている。
【0032】
第2筐体12−2側については、ヒンジ33により消火器扉32を左側に開いた内部の消火器収納空間39には2本の消火器37が収納されている。消火器37は消火器扉32を閉じた状態で覗き窓35を通して2本の消火器37が視認できるように収納されている。
【0033】
図3は、
図1について内部構造を示した平面図である。
図3において、第1筐体12−1と第2筐体12−2は連結部15においてボルトにより固定されている。第1筐体12−1のホース収納空間36には平面から見て横L字形にバケットフレーム40が配置され、筐体内壁との間に形成したホース収納空間36にホース44を右巻きにより内巻き状態で収納している。
【0034】
上下2段に配置したバケットフレーム40に
図2のように一対のホースガイド42を固定して仕切り形成したホース取出口45の下側には、張出ホースガイド47が設けられており、張出ホースガイド47はその内側にホース44の外径に略相当する幅の張出スペースを確保している。勿論、張出ホースガイド47の張出し量は、消火栓扉18を閉鎖したときに当らない位置となるように前方に張り出しており、ホース1本が少なくとも入る幅を有するとよりよい。
【0035】
更に、バケットフレーム40における前面右端にはノズルホルダー50が取り付けられ、ノズルを横向きに着脱自在に保持できるようにしている。第2筐体12−2側の消火器収納空間39には、2本の消火器37が収納されている。
【0036】
図4は
図1について消火栓装置の外観を示した平面図であり、第1筐体12−1は前方に開口した箱形のユニットであり、第2筐体12−2も同様に前方に開口した箱形のユニットであり、連結部15で固定している。
【0037】
ここで、第2筐体12−2は連結部15の連結面は奥行き方向にフラットな面に形成されているが、第1筐体12−1は連結部15の連結面における前方コーナー部が、連結部15から遠ざかる方向となるように矩形に窪ませた矩形窪み部72を形成している。
【0038】
第1筐体12−1の前面開口部の周縁にはフランジ部76−1が張出し形成され、また第2筐体12−2の前面開口部の周縁にもフランジ部76−2が張出し形成され、フランジ部76−1,76−2の各々に、後の説明で明らかにするゴムパッキンなどのシール部材を介して第1化粧板14−1と第2化粧板14−2の各々が取り付け固定されている。
【0039】
第1筐体12−1は連結部15の前方コーナー部に矩形窪み部72を形成している。第2筐体12−2のフランジ部76−2右端は、連結部15よりも右側に張り出すため、第1筐体12−1の矩形窪み部72の前方に位置する。そして第1筐体12−1のフランジ部76−1の左端を連結部15に対し右側で且つ第2筐体のフランジ部76−2の右端よりも右側に位置し、第1筐体12−1と第2筐体12−2を横に並べた状態で連結部15で固定しても、両者のフランジ部76−1,76−2は矩形窪み部72の前方に干渉することなく配置することができる。各化粧板14−1、14−2の周縁は筐体側へ折り返されて、化粧板の強度が確保されている。各化粧板14−1、14−2の高さ及び横幅の寸法は、対応する筐体のフランジ76−1、76−2の高さ及び横幅の寸法よりも大きく設計されており、各フランジ76−1、76−2は、対応する化粧板の周縁より内側に位置するかたちで化粧板が筐体に取り付けられる。従って、連結部15付近の各フランジ間の距離は、化粧板14−1、14−2の両方の周縁の折り返し部が入るだけの距離を少なくとも離したものとなっている。
【0040】
図5は
図1の消火栓装置について分割した筐体を取り出して示した正面図である。架台11上に横に並べて配置された第1筐体12−1と第2筐体12−2は、箱形ユニットの前方にそれぞれ前面開口部78−1,78−2を形成しており、前面開口部78−1,78−2の周縁にはフランジ部76−1,76−2が張出し形成され、フランジ部76−1,76−2の前面の左右及び上部にはリボン状のゴムパッキンなどを使用したシール部材80−1,80−2が貼り付けられている。
【0041】
第1筐体12−1の前面開口部78−1は、左側のコーナー部に形成した矩形窪み部72により連結位置から右側にオフセットされており、このため第2筐体12−2の連結側のフランジ部76−2に対し第1筐体12−1のフランジ部76−1は干渉することなく配置されている。
【0042】
また第1筐体12−1と第2筐体12−2の前面開口部78−1,78−2の内側の4箇所には、
図1に示した第1化粧板14−1と第2化粧板14−2を取り付け固定するためのボルト86が頭部を外に向けて配置されている。
【0043】
図6は本実施形態における分割した筐体の連結構造を示した説明図である。
図6において、第1筐体12−1の連結面74−1の側面の4箇所にはネジ穴82が設けられ、これに相対した第2筐体12−2の連結面74−2の側面の4箇所には通し穴84が形成され、通し穴84を貫通してボルト88をネジ穴82にねじ込むことで、第1筐体12−1と第2筐体12−2を連結固定する。
【0044】
第1筐体12−1と第2筐体12−2を連結するときの位置決めは、本実施形態にあっては、第1筐体12−1の連結面74−1に位置決め穴98を形成すると共に、第2筐体12−2の連結面74−2に位置決め穴96を形成し、位置決め穴96,98に位置決め棒100を通すことで、連結時のフランジ部76−1,76−2が上から見て面一となるように前後方向の位置決めをしている。
【0045】
図7は
図6における位置決め構造を取り出して平面断面で示した説明図であり、第1筐体12−1の連結面74−1に設けた位置決め穴98に対し、第2筐体12−2の位置決め穴96を介して位置決め棒100を挿入し、フランジ部76−1,76−2のフランジ面が面一となるように連結位置を決めている。
【0046】
位置決め棒100は後端をL字形に屈曲して抜け止めとしており、位置決め穴96側から位置決め穴98に位置決め棒100を後端の抜け止めが当たるまで打ち込んで位置決めし、位置決め後は外すことなく、そのまま残しておいても良い。
【0047】
なお、位置決め棒100の代わりに、位置決め穴96,98にドライバーを通して位置決めを行うようにしても良い。
【0048】
位置決め穴96,98の位置は、筐体内のホース等の収容部に悪影響を与えず、さらに位置決め棒100を挿入しやすい位置に設ける。
【0049】
図8は
図6における筐体連結部分を取り出して平面断面で示した説明図であり、第1筐体12−1の連結面に設けたナットを使用したネジ穴82に対し、第2筐体12−2の通し穴84を介してボルト88をねじ込んで連結固定する。
【0050】
ここで第1筐体12−1と第2筐体12−2の連結位置は
図7に示した位置決め棒100の打ち込みで決まることから、第2筐体12−2側の通し穴84はボルト88に対し横方向に拡径した長穴とし、前後方向で位置合せのために限られた範囲ではあるが移動可能としている。
【0051】
図9は筐体を連結固定した後の化粧板の取り付けを示した説明図である。
図9において、第1筐体12−1と第2筐体12−2を横に並べて位置決めした後に連結部15で連結固定して一体化したならば、それぞれの前面のフランジ部76−1,76−2に対し第1化粧板14−1と第2化粧板12−2を取付部材85により取り付け固定する。
【0052】
このときフランジ部76−1,76−2のフランジ面が面一となるように位置決めされているため、化粧板14−1と第2化粧板14−2を取り付けた場合、フランジ面に対する押し付けにより、第1化粧板14−1と第2化粧板14−1は連結部で段差を生ずることなく、面一に配置できる。
【0053】
図10は
図9における化粧板と筐体の取付構造を取り出して示した説明図である。
図10において、第1筐体12−1側のフレーム92にはネジ穴90が設けられ、ネジ穴90に相対した第1化粧板14−1の裏面側には、側面から見てコ字型に屈曲形成された取付部材85が固定され、取付部材85の張出し平面部にはダルマ穴94が形成されている。
【0054】
フレーム92に対する第1化粧板14−1の取付けは、まずフレーム92のネジ穴900にボルト86をねじ込んでボルト頭部を突出させ、この状態でボルト86のボルト頭部にダルマ穴94の大径部を位置させて嵌め入れ、嵌め入れた状態で第1化粧板14−1を下側に下ろすと、ボルト86のネジ部にダルマ穴94の小径の長穴部分が入り込み、ボルト86の頭部を抜け止めした状態でフレーム92の前面に吊り下げ状態で支持する。
【0055】
この状態でボルト86を取付部材85の第1化粧板14−1の裏面側となる隙間部分に工具を入れてねじ込むことで、取付部材85を筐体側のフレーム92に締付け固定することができる。
【0056】
図10に示すダルマ穴94を用いた第1化粧板14−1の取付構造は、
図9における第1化粧板14−1の上側の2箇所の取付部材85について行えば良く、下側の取付部材85についてはダルマ穴としても良いし、ボルト86の通し穴としても良い。このような取付構造は第2筐体12−2と第2化粧板14−2についても同じである。
【0057】
また
図1に示した本実施形態の消火栓装置10をトンネルに設置した後、長期間の使用により腐食などが生じて交換する必要が生じた場合には、第1化粧板14−1又は第2化粧板14−2を筐体側から取り外して現場で新しい化粧板に交換することが可能である。第1化粧板14−1を交換する際には、第1筐体12−1側に設けている消火栓扉18も同時に交換することとなり、一方、第2化粧板14−2を交換する際には、第2筐体12−2側に設けている消火器扉32も同時に交換することとなる。
【0058】
図11はトンネルに設置した後に現場で第2筐体側を交換する場合の取外し方法および組付け方法を示した説明図である。消火栓装置10がトンネルの側壁に設置されると、車の進入側に設置されことが多い第2筐体12−2が腐食する可能性が第1筐体12−1よりも高い。また、第1筐体12−1は幅サイズが大きく重量も重いため、吊り輪25でつり下げが可能となっており、第1筐体を取り外す時には吊り輪25を利用して第2筐体と共に取り外すことが可能であるが、他方、第2筐体の交換時は第1筐体を取り外さなくても交換ができるようにしたい。従って、本実施形態は、筐体を交換する頻度と交換作業の容易さを考慮して、第2筐体12−2を優先的に交換が行いやすいように、矩形窪み部72を第1筐体側に形成し、フランジ76や化粧板14の形状を設計している。
図11において、第2筐体12−2を取り外す場合には、まず第2化粧板14−2を取り外して前面に開口し、この状態で
図6に示したように、第2筐体12−2の内部から位置決め棒100及びボルト88を外し、第1筐体12−1との連結を解除する。
【0059】
続いて、第2筐体12−2内の電気機器に対する第1筐体12−1からの信号線の接続を外し、第2筐体12−2を前方に引き出す。このとき第1筐体12−1の連結面に対し第2筐体12−4の連結面はフラットであることから、トンネル壁面に窪み形成された収納部に消火栓装置が収納配置されていても、容易に外部に引き出すことができる。
【0060】
交換を必要とする新たな第2筐体12−2の組付けは、第2筐体12−2の連結面74−2を第1筐体12−1の連結面74−1に位置合せして押し込むことで、容易に連結位置に第2筐体12−2を収納することができ、この状態で
図6に示したように、第2筐体12−1の内部から位置決め棒100を入れて位置決めした後にボルト88を通して第1筐体12−1と連結固定し、電気機器に対する信号線の接続が完了したら、最終的に新たな第2化粧板14−2を取り付け固定して作業を完了する。
【0061】
第1筐体12−1を交換する場合は、第2筐体12−2のフランジ部76−2が第1筐体12−1の矩形窪み部72の前方に位置するため、先に第2筐体12−2を取り外すか、可能であれば横にずらして、フランジ部76−2が第1筐体に干渉しない位置にしてから第1筐体を取り外すこととなる。第1筐体12−1を取り外す場合は、第1筐体上部に付けられた吊り輪25を使用して第1筐体と第2筐体を共に架台から取り外した後に、筐体の分割作業及び連結作業を行っても良い。このように、本実施例においては、交換頻度と筐体重量を考慮して第2筐体12−2を交換しやすく設定しているが、どちらの筐体の交換を行いやすくするかを適宜設定し、他方の筐体に矩形窪み部及び吊り輪を形成する。
【0062】
図12は位置決めマーカを用いた位置決め構造の他の実施形態を取り出して平面で示した説明図である。
図12において、第1筐体12−1の連結面74−1側の前面開口コーナー部に形成された矩形窪み部72の横エッジ72aに対し、第2筐体12−2の連結面74−2に臨んだ上面に例えば矢印を用いた位置決めマーカ102を表記している。
【0063】
図13は
図12の斜視図であり、第2筐体12−2側には、第1筐体12−1の矩形窪み部72の横エッジ72aの位置を示す位置決めマーカ102に加え、矩形窪み部72の縦エッジ72bの位置を示す位置決めマーカ104を表記しており、第1筐体12−1と第2筐体12−2を連結固定する際に、2つの位置決めマーカ102,104を使用して矩形窪み部72に位置合せした後に、ボルトにより連結固定する。消火栓装置をトンネル壁面の刳り抜き部に収納すると消火栓装置の上部などはトンネル壁面内に隠れてしまい、筐体上面に設けた位置決めマーカ102は見えづらくなることが想定される。そこでトンネル内に設置した場合でもマーカが認識しやすいように第2筐体12−2の連結面74−2に位置決めマーカ104を設けている。
【0064】
なお、
図13の第2筐体12−2の連結面74−2には第1筐体12−1からの信号線を第2筐体内に取り入れるための開口穴75が形成されている。同様に第1筐体12−1の連結面74−2の上方にも信号線用の開口穴が形成されており、第1筐体側の開口穴と第2筐体側の電線用開口穴75の開口形状を異ならせ、第2筐体の開口穴75の縁に対応する第1筐体の連結面74−2に位置決めマーカを設けるようにして、第2筐体12−2の中から覗いて開口穴75と第1筐体のマーカが一致するようにして位置合わせを行う用にしても良い。
【0065】
図14は位置決めブロックを用いた位置決め構造の他の実施形態を取り出して平面で示した説明図であり、位置決め前の状態である。
図14において、第1筐体12−1に対し第2筐体12−2を横方向に位置合せして前方から第2筐体12−2を矢印で示すように組み込んで連結する。
【0066】
ここで第1筐体12−1の連結面74−1側の前面開口コーナー部に形成された矩形窪み部72に相対して、第2筐体12−2のフランジ部76−2の背後に位置決めブロック106を固定している。
【0067】
位置決めブロック106は例えば筐体上下の2箇所に固定されており、位置決めブロック106の奥行き方向の長さLは、第1筐体12−1におけるフランジ部76−1のフランジ面から矩形窪み部72の窪み面までの距離Lと一致するようにしている。
【0068】
図15は
図14の位置決めブロック106を用いて位置決めが完了した状態を平面で示した説明図であり、第2筐体12−2のフランジ部76−2の背後に固定した位置決めブロック106の後端が矩形窪み部72の前方の窪み面に当接して両者を位置決めしており、この状態で第1筐体12−1と第2筐体12−2をボルト88により連結固定する。位置決めブロック106は第1筐体12−1の窪み部72側に設けても良い。
【0069】
図16は位置決めプレートを用いた位置決め構造の他の実施形態を取り出して平面で示した説明図であり、位置決め前の状態である。
図16において、第1筐体12−1に対し第2筐体12−2を横方向に位置合せして前方から第2筐体12−2を矢印で示すように組み込んで連結する。
【0070】
ここで第1筐体12−1の連結面74−1側の前面開口コーナー部に形成された矩形窪み部72にはL字形の位置決めプレート108が固定されている。
【0071】
位置決めプレート108は矩形窪み部72における例えば上下の2箇所に固定されており、位置決めプレート108の前後方向の長さLは、フランジ部76−1の前面から矩形窪み部72の前方の窪み面までの長さLに一致するようにしている。
【0072】
図17は
図16の位置決めプレート108を用いて位置決めが完了した状態を平面で示した説明図であり、第1筐体12−2の矩形窪み部72に固定した位置決めプレート108の先端が、第2筐体12−4のフランジ部76−2の背面に当接して両者を位置決めしており、この状態で第1筐体12−1と第2筐体12−2をボルト88により連結固定する。位置決めプレート108は第2筐体12−2側面の連結面74−2側に設けても良い。
【0073】
図18は位置決め構造の他の実施形態を取り出して平面で示した説明図であり、位置決め用部材の長さを調整可能としている。
図14の位置決めブロック106や
図16の位置決めプレート108は、長さLの固定部材であるが、
図18は矩形窪み部72内の筐体表面に穴を開口してナット111を溶接し、筐体内から位置決めボルト109を通してボルト109を回すことにより、フランジ76−2側に突出するボルト先端のネジ部の距離Lの長さを調整できるようにしている。
【0074】
これにより筐体毎の寸法誤差をボルトの長さに応じて調整することができ、両方の化粧板表面を面一にすることができる。ボルト109による長さ調整は初回設置時に一度決めれば、その後の交換時は先に設定したボルト位置に基づいて筐体の位置決めを容易に行うことができる。ボルト109の向きは、ボルトの頭部が矩形窪み部72側にあっても良い。またボルトが直接にフランジ76−2にあたる構成に限らず、ボルト先端にプレートなどフランジ76−2裏面に当たる部材を備え、ボルトを回すと、先端のプレートが前後することで位置決めを調整できる位置決め構成としても良い。
【0075】
図19は位置決め構造の他の実施形態を取り出して平面で示した説明図であり、分割した筐体を連結固定し、分割した化粧板を取り付ける前の状態を示している。
図19において、第1筐体12−1及び第1化粧板14−1は、前述した実施形態と同じであるが、第2筐体12−2に形成したフランジ部76−2の背面が第1筐体12−1に形成した矩形窪み部72に当接するように第2筐体12−2の前面開口部のフランジ部76−2を後退させた位置決め構造としている。
【0076】
このため第1筐体12−1の奥行き長さWに対し、矩形窪み部72までの窪み長をLとすると、第2筐体12−2の奥行き寸法は(W−L)と短く設定されている。第2筐体12−2の前方開口のフランジ部76−2を後退したことに伴い、第2化粧板14−2の背後に、第1化粧板14−1の取付部材85に比べ、フランジ部76−2を後退させた寸法Lだけ長くした取付部材108を取り付けている。
【0077】
また第1筐体12−1のフランジ部76−1と化粧板14−1との間にはシール部材を配置させることが可能であるが、第2筐体12−2と第2化粧板14−2との間には隙間が形成されているためシール部材は配置しない。
【0078】
図20は
図19について位置決めが完了した状態を平面で示した説明図であり、第1筐体12−2における矩形窪み部72の右側に、第2筐体12−4のフランジ部76−2の左端を当接させて両者を位置決めしており、この状態で第1筐体12−1と第2筐体12−2をボルトにより連結固定する。
【0079】
連結した第1筐体12−1の前面には、第1化粧板14−1が筐体側のボルト86に対する取付部材85の連結で
図10に示したように固定される。また、第2筐体12−2の前面には、第2化粧板14−2が筐体側のボルト86に対し取付部材110の連結で固定されるが、取付部材110はフランジ部76−2の後退寸法だけ長く作られているため、第2化粧板14−2を第1化粧板14−1に対し面一となる段差のない位置に取付固定することができる。
【0080】
なお、上記の実施形態において、筐体と化粧板の間にシール部材を配置するか否かは、必要に応じて適宜に選択できる。
【0081】
また、上記の実施形態にあっては、第1筐体12−1における連結側の前面開口コーナー部に窪み部72を形成して連結部でのフランジ部の干渉をなくしているが、第1筐体12−1の交換優先度を高くする場合は、第2筐体12−2における連結側の前面開口コーナー部に窪み部を形成するようにしても良い。なお、両方の筐体に窪み部72を形成して各化粧板の側面折り返し部がそれぞれの窪み部に入り、各化粧板の側面が連結面の直前で対向させることも可能であるが、上記実施形態のように一方の筐体にのみ窪み部を形成するよりも筐体の製作コスト及び納期が多くかかることになり、上記実施形態の方が製作においては有利である。
【0082】
また、矩形窪み部72はフランジ部や化粧板14の側面が収納できる形状であれば、どのような形の窪み部であってもよい。
【0083】
なお、上記の実施形態においては、各筐体それぞれに分割した化粧板を取り付けるようにしているが、これに限らず、一枚の化粧板で両方の筐体の前面に取り付けられる構成であっても、筐体のフランジ部を面一として連結でき、化粧板を筐体に水平に取り付けることが可能となる。
【0084】
また本発明は、その目的と利点を損なうことのない適宜の変形を含み、更に上記の実施形態に示した数値による限定は受けない。