(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
足場材におけるパイプ状の部位に挿入可能な円筒状の挿入筒部、該挿入筒部の軸方向中間部位において全周に亘って突出している環状の突出筒部、及び該突出筒部よりも端部側で前記挿入筒部の外周面に開口している開口部を有している装置本体と、
前記開口部を通って前記挿入筒部の軸直角方向に出没するロックピンと、
該ロックピンが取付けられており前記挿入筒部内に挿入されて前記ロックピンを前記開口部から突出する方向へ付勢しているバネ部材と
を具備しており、
前記ロックピンは、
該ロックピンを前記バネ部材の付勢力によって前記開口部から突出させた状態における前記挿入筒部の外周面よりも外方の位置を基端とし、先端へ向かうに従って、前記開口部が開口している前記挿入筒部の端部側から遠ざかる方向へ傾斜しているガイド面と、
前記ロックピンにおける前記ガイド面の基端又は基端よりも先端側の位置において、前記ロックピンの外周面のうち少なくとも前記ガイド面を除いた部位から前記ロックピンの軸直角方向へ前記開口部を通過可能な大きさに延出しており、前記バネ部材の付勢力に抗して前記ロックピンを没入させた際に、前記開口部の縁に係止可能な係止面部と
を有していることを特徴とする足場用連結装置。
【背景技術】
【0002】
住宅やビル等の建物、橋梁やトンネル等の土木構造物、等の建築現場では、必要な高さまで足場材を上下に連結して足場を構築している。足場材同士を連結する連結装置としては、円筒状で開口部とガイド孔が軸方向に離間して形成されているピン本体と、ピン本体の内部に配置されており、開口部を通して先端側が外部へ出没可能な係合突起、係合突起の先端側とは反対側の基端側からガイド孔まで延びている連杆部、及び連杆部からガイド孔内へ突出しているガイド突起を有している係合部材と、係合部材の連杆部を係合突起がピン本体から突出するように付勢しているバネと、を備えた連結装置が知られている(例えば、特許文献1及び特許文献2)。
【0003】
特許文献1及び特許文献2の技術では、係合突起のピン本体の端部を向いた面に、ピン本体の開口部の縁と係合可能な係合段部を形成すると共に、係合段部の先端側と基端側に同じ向きに傾斜した滑り面を形成している。これにより、ピン本体を足場材のパイプ状の部位に挿入した時に、足場材の端部が滑り面に当接することで、係合突起がバネの付勢力に抗してピン本体内に没入し、ピン本体を足場材に簡単に挿入することができる。そして、没入した係合突起を、バネの付勢力によって足場材の係合孔へ突出させることで、足場材からピン本体(連結装置)が抜けないように連結することができる。一方、足場材から連結装置を外す時は、係合突起を押圧して、係合段部をピン本体の開口部の縁に係合させることで、係合突起が半分程度没入した状態が保持され、足場材から連結装置を引き抜いて外すことができる。
【0004】
しかしながら、特許文献1及び特許文献2の技術では、係合突起がピン本体内に没入する際に、係合突起が係合部材のガイド突起側を中心とした円周に沿って移動するため、バネの付勢力がピン本体の軸直角方向に対して端部側へ傾いた方向へ作用することとなる。そして、係合突起を没入させるための滑り面の途中に係合段部が形成されているため、ピン本体を足場材に挿入することで、係合突起がピン本体内に没入した後にバネの付勢力によって突出しようとする際に、斜めに作用する付勢力によって係合段部がピン本体の開口部の縁に係合したままになってしまい、係合突起が足場材の係合孔へ突出しないことがあった。そのため、ピン本体の開口部の縁と係合突起との係合が解除されるように、足場材の係合孔を通して係合突起を操作する必要があり、連結作業に手間がかかってしまう問題があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで、本発明は上記の実情に鑑み、足場材同士を簡単に連結することが可能な足場用連結装置の提供を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するために、本発明に係る足場用連結装置は、「足場材におけるパイプ状の部位に挿入可能な円筒状の挿入筒部、該挿入筒部の軸方向中間部位において全周に亘って突出している環状の突出筒部、及び該突出筒部よりも端部側で前記挿入筒部の外周面に開口している開口部を有している装置本体と、前記開口部を通って前記挿入筒部の軸直角方向に出没するロックピンと、該ロックピンが取付けられており前記挿入筒部内に挿入されて前記ロックピンを前記開口部から突出する方向へ付勢しているバネ部材とを具備しており、前記ロックピンは、該ロックピンを前記バネ部材の付勢力によって前記開口部から突出させた状態における前記挿入筒部の外周面よりも外方の位置を基端とし、先端へ向かうに従って、前記開口部が開口している前記挿入筒部の端部側から遠ざかる方向へ傾斜しているガイド面と、前記ロックピンにおける前記ガイド面の基端又は基端よりも先端側の位置において、前記ロックピンの外周面のうち少なくとも前記ガイド面を除いた部位から前記ロックピンの軸直角方向へ前記開口部を通過可能な大きさに延出しており、前記バネ部材の付勢力に抗して前記ロックピンを没入させた際に、前記開口部の縁に係止可能な係止面部とを有している」ことを特徴とする。
【0007】
ここで、「バネ部材」としては、「装置本体の軸直角方向へ湾曲していると共に湾曲の頂点にロックピンの基端が取付けられる帯板状の板バネ」、「一方の端部にロックピンの基端が取付けられるコイルバネ」、「U字状に屈曲しており一方の端部付近の外面にロックピンの基端が取付けられる帯板状の板バネ」、等を例示することができる。
【0008】
本発明の足場用連結装置は、装置本体の挿入筒部の開口部からバネ部材の付勢力によってロックピンを突出させた状態で、足場材におけるパイプ状の部位(以下、単に足場材とも称す)に挿入筒部を挿入すると、足場材の端部にロックピンの傾斜しているガイド面が当接し、バネ部材の付勢力に抗してロックピンが挿入筒部内へ没入する。これにより、挿入筒部を更に深く足場材に挿入することができ、突出筒部が足場材の端部に当接するまで挿入することができる。この際に、ロックピンは突出する方向へバネ部材によって付勢されているため、ロックピンの先端が足場材の内面に当接した状態で、挿入筒部が移動することとなる。そして、ロックピンが足場材に形成されている連結孔と一致すると、バネ部材の付勢力によってロックピンが連結孔内へ突出する。この際に、ロックピンでは、係止面部は少なくともガイド面を除いた外周面に形成されており、ガイド面は連続した一つの面となっている。従って、従来の連結装置とは異なり、ガイド面の途中が開口部の縁に引っ掛かることがなく、ロックピンがスムーズに連結孔内に突出する。これにより、足場材から装置本体を引っ張ってもロックピンが連結孔と係合して抜けることがないため、足場材に対して挿入筒部がロックされた状態となり、足場材に足場用連結装置が連結された状態となる。
【0009】
そして、例えば、装置本体を突出筒部を境とする対称の構成とすることで、挿入筒部における反対側の部分も上記と同様の手順で足場材に連結させることができる。而して、足場用連結装置によって、足場材同士を連結することができる。
【0010】
一方、足場材から足場用連結装置を外す場合は、足場材の連結孔からロックピンの先端を挿入筒部の内側へ押圧し、バネ部材の付勢力に抗してロックピンを挿入筒部内へ没入させると共に、ロックピンを開口部の周縁に向けて移動させて、係止面部を挿入筒部の内面に当接させて開口部の縁に引っ掛けて係止させる。これにより、ロックピンの先端側の一部が挿入筒部から突出していると同時に、ガイド面の基端側が開口部を通して挿入筒部内(内面よりも中心側)に没入した状態となる。この状態で、足場用連結装置を足場材から抜く方向へ相対的に移動させると、ロックピンにおいてガイド面とは反対側の面が足場材の連結孔内に当接し、ロックピンが挿入筒部の端部側へ押圧されると共に、ロックピンのガイド面が挿入筒部の開口部の内面に押圧されることとなる。そして、開口部に押圧されるガイド面に案内されて、ロックピンがバネ部材の付勢力に抗して没入する方向へ移動することとなり、ロックピンの先端が連結孔よりも没入する。これにより、ロックピンによるロックが解除され、足場材から挿入筒部(足場用連結装置)を簡単に引き抜くことができる。
【0011】
このように、本発明の足場用連結装置によれば、ロックピンの基端側から先端へ向かって傾斜しているガイド面を途中に段のない一つの連続した面で構成しているため、仮にガイド面が開口部の縁(挿入筒部において内面側の縁)に当接しても、ガイド面が引っ掛かることがなく、バネ部材の付勢力によってロックピンを確実に装置本体(挿入筒部)に対して出没させることができる。
【0012】
また、ロックピンを、バネ部材によって開口部から突出する方向、つまり、挿入筒部の軸直角方向へ付勢しているため、ロックピンを装置本体の軸直角方向へ出没させ易い。従って、ロックピンを装置本体内へ没入させた後、バネ部材の付勢力によってロックピンを確実に突出させることができる。
【0013】
また、本発明に係る足場用連結装置は、上記の構成に加えて、「前記装置本体の開口部が、円形に開口している」ことを特徴としても良い。
【0014】
本発明によれば、装置本体の開口部を円形としているため、例えば、開口部の中心とロックピンの軸心とが偏芯している状態で装置本体内からロックピンが突出する場合、偏芯していることでガイド面が開口部の内面に当接した状態で突出することとなるが、ロックピンが突出するのに従ってロックピンが太くなるため、ロックピンの軸心が開口部の中心と一致する方向へロックピンが移動することとなる。従って、ロックピンが突出するのに従って開口部との偏芯が解消されるため、係止面部が開口部の縁に引っ掛かることがなく、ロックピンを確実に突出させることができる。
【0015】
また、開口部を円形にしていることから、ロックピンを備えていない従来の足場用連結装置の装置本体と同じ構成としているため、従来の装置本体を用いることができる。従って、従来の装置本体に、本発明のロックピン及びバネ部材を挿入することで、本発明の足場用連結装置を構築することができ、上記と同様の機能を持たせることができる。
【発明の効果】
【0016】
このように、本発明によれば、足場材同士を簡単に連結することが可能な足場用連結装置を提供できる。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明の一実施形態である足場用連結装置1について、
図1乃至
図4を参照して詳細に説明する。本実施形態の足場用連結装置1は、建築現場において足場を構築する足場材A同士を連結するための装置である。足場用連結装置1は、円筒状の装置本体2と、装置本体2の外周面から出没可能とされているロックピン3と、ロックピン3を装置本体から突出する方向(軸直角方向の外方)へ付勢しているバネ部材4と、を備えている。また、足場用連結装置1は、ロックピン3とは装置本体2において軸方向の異なる位置から外方へ出没可能とされている第二ロックピン5と、第二ロックピン5を装置本体2から突出する方向へ付勢している第二バネ部材6と、を備えている。
【0019】
装置本体2は、足場材Aにおけるパイプ状の連結部Pに挿入可能な円筒状の挿入筒部11と、挿入筒部11の軸方向中央よりも一方の端部(
図2において下側の端部)側寄りの部位において全周に亘って突出している環状の突出筒部12と、挿入筒部11の外周面において軸方向中央よりも突出筒部12とは反対側(
図2において上側)寄りの位置で円形に開口している開口部13と、挿入筒部11の両端部のうち開口部13が開口している側の端部を挿入筒部11の中心側へ円弧状に湾曲させた丸め部14と、挿入筒部11における突出筒部12に対して開口部13とは反対側で挿入筒部11を貫通して円形に開口している第二開口部15と、を備えている。なお、図示では、開口部13の反対側に同様の開口を形成しているが、この開口は必須ではない。
【0020】
ロックピン3は、装置本体2の開口部13内へ挿入可能とされており、基端側は軸方向から見た外形が八角形に形成されている。このロックピン3は、八角形の各辺において互いに平行に延びている二辺のうちの一辺を形成している側面の基端側付近から、他の一辺を形成している側面の先端側まで斜めに延びているガイド面22と、ロックピン3におけるガイド面22の基端よりも若干先端側の位置において、ロックピン3の外周面のうちガイド面22とガイド面22の先端側の辺と平行な側面(
図1(b)において下方を向いた面)とを除いた部位から、ロックピン3の軸直角方向へ延出している係止面部23と、ロックピン3の先端においてガイド面22とは反対側へ斜めに延びている第二ガイド面24と、を備えている。
【0021】
ロックピン3の基端からガイド面22の基端側の辺までの長さが、挿入筒部11の周壁の厚さよりも若干長い。また、ガイド面22の先端側の辺は、軸方向から見てロックピン3の外周よりもやや中心寄りに位置している。また、係止面部23は、装置本体2の開口部13を通過可能な大きさに形成されている。
【0022】
バネ部材4は、湾曲している帯板状のバネ本体31と、バネ本体31の両端においてバネ本体31の湾曲よりも小さい曲率半径でバネ本体31とは逆方向へ湾曲している曲げ部32と、一方の曲げ部32から外方へ延出しており先端が折り返されている操作片33と、を備えている。このバネ部材4のバネ本体31は、組立てる前の状態では、両端を結んだ線から、湾曲している部分の頂点(中央)までの距離が、挿入筒部11の内径よりも若干大きく形成されている。
【0023】
第二ロックピン5は、装置本体2の第二開口部15内へ挿入可能な大きさの円柱状に形成されている。本実施形態では、第二ロックピン5が、二つの第二開口部15に対応するように、二つ備えられている。第二バネ部材6は、帯板をV字状に曲げて形成されている。第二バネ部材6の両端部付近の外面に、第二ロックピン5が夫々取付けられている。第二バネ部材6は、組立てる前の状態では、先端部同士の距離が、挿入筒部11の内径よりも若干大きく形成されている。
【0024】
次に、本実施形態の足場用連結装置1の組立てについて説明する。まず、バネ部材4において湾曲しているバネ本体31の中央に、ロックピン3の基端側を取付ける。ロックピン3を取付ける際に、ロックピン3のガイド面22がバネ部材4の操作片33が備えられている方向を向くように取付ける。本実施形態では、ロックピン3の基端に形成されている四角柱状の取付部25を、バネ本体31の中央に形成されている角孔(図示は省略)に挿入し、バネ本体31の内側に突出した取付部25をカシメることで、バネ部材4にロックピン3が取付けられている。
【0025】
そして、ロックピン3が取付けられたバネ部材4を、装置本体2において丸め部14が形成されている端部側から挿入筒部11内へ、操作片33が備えられていない曲げ部32側から挿入する。この際に、バネ部材4から突出しているロックピン3が、挿入筒部11内へ進入するように、バネ本体31を弾性変形させる。そして、バネ部材4から突出しているロックピン3が開口部13の位置に至ると、バネ部材4の付勢力によってロックピン3の先端が開口部13を通って、挿入筒部11の外周面から外方へ突出した状態となる。この際に、バネ部材4の操作片33を操作することにより、バネ部材4から突出しているロックピン3と、開口部13との位置を容易に一致させることができる。
【0026】
バネ部材4の付勢力によってロックピン3を開口部13から突出させることにより、ロックピン3のガイド面22が、挿入筒部11の外周面よりも外方の位置を基端とし、先端へ向かうに従って、開口部13が開口している挿入筒部11の端部側から遠ざかるように傾斜している状態となる。
【0027】
一方、V字状の第二バネ部材6の両端部付近の外面に、第二ロックピン5を夫々取付ける。本実施形態では、第二ロックピン5の一方の端部に形成されている円柱状の取付部5aを、第二バネ部材6の端部付近に形成されている取付孔(図示は省略)に挿入した後に、取付部5aをカシメることによって取付けられている。
【0028】
両端に第二ロックピン5が取付けられた第二バネ部材6を、装置本体2において丸め部14とは反対側の端部側から挿入筒部11内へ挿入する。この際に、二つの第二ロックピン5が挿入筒部11内に進入するように、第二バネ部材6の付勢力に抗して二つの第二ロックピン5同士を接近させた状態で、第二バネ部材6のV字状の両端側(第二ロックピン5が取付けられている側)から挿入する。そして、二つの第二ロックピン5がそれぞれ第二開口部15の位置に至ると、第二バネ部材5の付勢力によって第二ロックピン5が第二開口部15を通って、挿入筒部11の外周面から外方へ突出した状態となる。これにより、足場用連結装置1の組立てが完了する。
【0029】
次に、本実施形態の足場用連結装置1を用いた足場材A同士の連結について説明する。本実施形態の足場用連結装置1は、装置本体2において突出筒部12よりも丸め部14側には挿入筒部11の外径よりも若干大きい内径の連結部P(第一連結部P1)を有した足場材Aを連結することができ、第一連結部P1において開口部13と対応する位置に連結孔hが形成されている。一方、突出筒部12に対して丸め部14とは反対側には、挿入筒部11の外径よりも若干大きい内径の連結部P(第二連結部P2)を有した足場材Aを連結することができ、第二連結部P2において第二開口部15と対応する位置に第二連結孔h2が形成されている。本実施形態では、第一連結部P1と第二連結部P2とが、同じ内外径のパイプである。また、図示は省略するが、一つの足場材Aの一方の端部に第一連結部P1が備えられており、その反対側の端部に第二連結部P2が備えられている。
【0030】
まず、第一連結部P1側での足場材Aとの連結について説明する。第一連結部P1への足場用連結装置1の連結は、開口部13からロックピン3を突出させた状態で、挿入筒部11が丸め部14側から第一連結部P1内へ進入するように、第一連結部P1(足場材A)を突出筒部12の方向へ移動させる(
図3(a)を参照)。そして、第一連結部P1の端部がロックピン3のガイド面22に当接すると、第一連結部P1の突出筒部12の方向への移動に伴って、ロックピン3がバネ部材4の付勢力に抗して挿入筒部11内へ没入するように移動する(
図3(b)を参照)。更に第一連結部P1が突出筒部12の方向へ移動すると、ロックピン3が更に挿入筒部11内へ没入し、バネ部材4の付勢力によってロックピン3の先端が第一連結部P1の内面と当接した状態で、第一連結部P1が突出筒部12の方向へ移動することとなる(
図3(c)を参照)。
【0031】
そして、第一連結部P1の端部が突出筒部12の端面と当接し、連結孔hがロックピン3(開口部13)の位置と一致すると、バネ部材4の付勢力によってロックピン3の先端が、連結孔hを通して第一連結部P1の外周面よりも外方へ突出する(
図3(d)を参照)。この際に、ロックピン3では、ガイド面22が連続した一つの面で構成されているため、ガイド面22の途中が開口部13の縁に引っ掛かることがなく、ロックピン3がスムーズに連結孔h内に突出する。また、ロックピン3をバネ部材4の湾曲しているバネ本体31の中央に取付けており、ロックピン3を装置本体2の軸直角方向へ付勢することができるため、ロックピン3を真っ直ぐに突出させることができる。
【0032】
また、開口部13を円形としているため、仮に、没入したロックピン3の軸心と開口部13の中心とが偏芯している状態となった場合、偏芯していることでガイド面22が開口部13の内面(内側の縁)に当接した状態で突出することとなる。しかしながら、ロックピン3が突出するのに従ってロックピン3が太くなるため、ロックピン3の軸心が開口部13の中心と一致する方向へロックピン3が移動することとなる。これにより、ロックピン3の係止面部23が開口部13の縁に引っ掛かり難くなり、ロックピン3がスムーズに連結孔h内に突出する。
【0033】
そして、ロックピン3の先端が連結孔hを通って第一連結部P1の外周面よりも外方へ突出すると共に、ロックピン3においてガイド面22の基端が、第一連結部P1の内面よりも外側に位置した状態となるため、足場材Aを引っ張っても、連結孔hの内周面がロックピン3の外周面に当接することとなり、ロックピン3が連結孔hと係合して抜けることがない。これにより、足場材Aの第一連結部P1に対して挿入筒部11がロックされた状態となり、第一連結部P1に足場用連結装置1が連結された状態となる。
【0034】
一方、足場材Aの第一連結部P1から足場用連結装置1を外す場合は、第一連結部P1の連結孔hから突出しているロックピン3を、バネ部材4の付勢力に抗して挿入筒部11側へ押圧し、ロックピン3を、係止面部23が挿入筒部11の内面よりも内側となるまで没入させる。その後、ロックピン3を、開口部13の周縁に向けて移動させ、係止面部23を開口部13の縁に引っ掛けて係止させる(
図4(b)を参照)。これにより、ロックピン3の先端側の一部が挿入筒部11から突出していると同時に、ガイド面22の基端が開口部13を通して挿入筒部11内(内面よりも中心側)に没入した状態となる(
図4(a)を参照)。
【0035】
この状態で、足場用連結装置1が足場材Aの第一連結部P1から抜けるように、第一連結部P1を移動させると(
図4(a)において矢印の方向へ移動させると)、ロックピン3の外周面において第二ガイド面24が形成されている側の面に、第一連結部P1の連結孔hが当接することとなる。これにより、ロックピン3が挿入筒部11の丸め部14側へ押圧され、ロックピン3のガイド面22が開口部13の内周面に当接することとなる。そして、開口部13に押圧されたガイド面22に案内されて、ロックピン3がバネ部材4の付勢力に抗して挿入筒部11内へ没入する方向に移動し、ロックピン3の先端が連結孔hよりも没入すると、ロックピン3によるロックが解除される。この状態で、第一連結部P1から挿入筒部11を引き抜くことで、第一連結部P1から足場用連結装置1を外すことができる。
【0036】
次に、第二連結部P2側での足場材Aとの連結について説明する。第二連結部P2への足場用連結装置1の連結は、背向している一対の第二ロックピン5の先端同士の間隔が、第二連結部P2の内径よりも小さくなるように、第二ロックピン5を第二バネ部材6の付勢力に抗して挿入筒部11側へ押圧し、その状態で、足場用連結装置1を、挿入筒部11の第二開口部15側の端部側から第二連結部P2内へ挿入する。そして、第二連結部P2の端面に突出筒部12の端面を当接させる。この状態で、足場用連結装置1を、その軸周りに回転させて、第二ロックピン5と第二連結孔h2と一致させると、第二バネ部材6の付勢力によって第二ロックピン5が第二連結孔h2を通ってその先端が第二連結部P2の外周面よりも外方へ突出した状態となる。これにより、足場材Aの第二連結部P2に対して足場用連結装置1の第二開口部15側の挿入筒部11が、ロックされた状態となり、第二連結部P2に足場用連結装置1が連結された状態となる。
【0037】
第二連結部P2から足場用連結装置1を外す場合は、第二連結孔h2から突出している第二ロックピン5を、第二バネ部材6の付勢力に抗して第二連結部P2の内面よりも内側へ没入させる。その状態で、第二連結部P2から、足場用連結装置1を引き抜いて外すことができる。
【0038】
上記のように、足場用連結装置1のロックピン3側を足場材Aの第一連結部P1に連結すると共に、第二ロックピン5側を別の足場材Aの第二連結部P2にすることで、異なる足場材A同士を足場用連結装置1によって連結することができる。
【0039】
このように、本実施形態の足場用連結装置1によれば、ロックピン3のガイド面22を連続した一つの面で構成しているため、仮にガイド面22が開口部13の縁に当接しても、ガイド面22が引っ掛かることがなく、バネ部材4の付勢力によってロックピン3を確実に装置本体2(挿入筒部11)から突出させることができる。
【0040】
また、ロックピン3を、バネ部材4によって挿入筒部11の軸直角方向へ付勢しているため、ロックピン3を装置本体2の軸直角方向へ出没させ易い。従って、ロックピン3を装置本体内2へ没入させた後、バネ部材4の付勢力によってロックピン3を確実に突出させることができ、足場材A同士を簡単に連結することができる。
【0041】
更に、装置本体2の開口部13を円形としているため、ロックピン3が挿入筒部11に没入した状態からバネ部材4の付勢力によって突出する際に、仮に、ロックピン3の軸芯が開口部13の中心に対して偏芯していたとしても、ガイド面22が開口部13の円形の内周面に当接することで、ロックピン3が突出するのに従ってロックピン3の軸心を開口部13の中心と一致する方向へ移動させることができる。従って、ロックピン3が突出するのに従って開口部13との偏芯が解消されるため、係止面部23が開口部13の縁に引っ掛かることがなく、ロックピン3を確実に突出させることができる。
【0042】
以上、本発明について好適な実施形態を挙げて説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、以下に示すように、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改良及び設計の変更が可能である。
【0043】
例えば、上記の実施形態では、バネ部材4として、湾曲した平板状の板バネを用いた例を示したが、これに限定するものではなく、バネ部材4として、一方の端部にロックピン3の基端が取付けられるコイルバネ、又は、U字状に屈曲しており一方の端部付近の外面にロックピン3の基端が取付けられる帯板状の板バネ、等を用いても良い。
【0044】
また、上記の実施形態では、突出筒部12を境に開口部13側と第二開口部15側とが非対称の異なる構成の足場用連結装置1を示したが、これに限定するものではなく、突出筒部12を境に、開口部13側と同じ構成を対称に備えた足場用連結装置としていも良い。