(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、実施形態に係る収納装置について説明する。
【0018】
<全体構成>
図1は収納装置10を示す正面図であり、
図2は収納装置10の部分概略斜視図である。
【0019】
収納装置10は、収納本体部12と、この収納本体部12に対して開閉可能な開閉部としての扉14とを備えている。扉14に、取っ手部22と被ロック部30とが一体化された取っ手ロック一体ユニット20が取付けら、収納本体部12には、前記被ロック部をロック可能なロック機構部40が設けられている。そして、扉14を閉じると、ロック機構部40が被ロック部30をロック及びアンロックできるようになっている。
【0020】
より具体的には、収納装置10は、装置本体11に、上記収納本体部12が設けられた構成とされている。ここでは、装置本体11に、縦横(ここでは、縦4つ×横2つ)に配設するようにして複数の収納本体部12が設けられている。収納本体部12は、装置本体11の前方に開口する収納空間13を有している。また、収納本体部12の前方の一側部には、ヒンジを介して扉14が開閉可能に取付けられている。この扉14は、収納空間13の前方空間を閉塞可能な板状に形成されており、扉14を閉じることで前記収納空間13の開口が閉鎖され、収納空間13に対して物を出し入れできなくなる。一方、扉14を開くことで、収納空間13の開口が開放され、収納空間13に対して物を出し入れできるようになる。
【0021】
なお、収納本体部12及び扉14は、複数ある必要はなく、1つであってもよい。また、収納本体部12の収納空間13に対して引出箱が出し入れされる構成であってもよい。この場合、引出箱の前方のパネル部分が、収納本体部12に対して開閉可能な開閉部である。
【0022】
図3は取っ手ロック一体ユニット20及びロック機構部40を示す側面図である。
図1〜
図3に示すように、扉14を閉じた状態で、扉14の周縁部は、収納本体部12の収納空間13の開口の周縁部に被さるように配設される。扉14のうちヒンジとは反対側の側部に取っ手ロック一体ユニット20が取付けられている。取っ手ロック一体ユニット20の取っ手部22は、扉14の表面側(閉じた状態で外方を向く面側)に露出しており、本収納装置10の利用者は当該取っ手部22を持って扉14の開閉を行える。また、取っ手ロック一体ユニット20のうち被ロック部30は、扉14の裏面側(閉じた状態で内方を向く面側)に突出している。
【0023】
また、収納装置10のうち扉14を閉じた状態で被ロック部30と対向する部分にロック機構部40が設けられている。そして、扉14を閉じると、被ロック部30がロック機構部40に向けて移動し、当該ロック機構部40によりロック可能な位置に配設される。この状態で、ロック機構部40がロック状態になると、扉14は閉じた状態に維持され、ロック機構部40がアンロック状態になると、扉14を開ける状態になる。
【0024】
また、装置本体11の正面の一部である上部には、操作パネル16が設けられている。操作パネル16には、カードリーダ部16a、入力キー16b、表示部16cが設けられている。カードリーダ部16aは、かざされたカードの情報を読取り可能な装置である。カードリーダ部16aとしては、磁気方式、無線方式等の各種方式によってカードの情報を読取り可能な装置が想定され、従って、読取り可能なカードとしては、磁気カード、ICカード等が想定される。入力キー16bは、いわゆるテンキー等であり、暗証番号等を受付けることができる。表示部16cは、液晶表示パネル等によって構成され、本収納装置10の諸状態を表示するために用いられる。
【0025】
<取っ手ロック一体ユニット>
図4は取っ手ロック一体ユニット20を示す側面図であり、
図5は取っ手ロック一体ユニット20を示す平面図であり、
図6は取っ手ロック一体ユニット20を示す正面図であり、
図7は取っ手ロック一体ユニット20の分解図である。
【0026】
図3〜
図6に示すように、取っ手ロック一体ユニット20は、取っ手部22と被ロック部30とが一体化された構成とされている。
【0027】
取っ手部22は、取っ手本体部23と、取付突部26とを有する部材であり、樹脂によって一体形成されている。
【0028】
取っ手本体部23は、人手によって掴める形状、ここでは、細長直方体状に形成されている。また、取っ手本体部23の先端側両側縁部には突条部23aが形成されており、取っ手本体部23の両側部を人手によって掴んだ際に、当該突条部23aが滑り止めとなって、取っ手本体部23をより確実に掴めるようになっている。
【0029】
取付突部26は、取っ手本体部23の背面側より延出する長方形筒形状に形成されている。取っ手本体部23の長手方向において、取付突部26の寸法は取っ手本体部23の寸法よりも小さい。従って、取付突部26の両外方(
図4の上下外方)に取っ手本体部23が延出している。また、取っ手本体部23の幅方向においても、取付突部26の寸法は取っ手本体部23の寸法よりも小さい(ここでは僅かに小さい)。従って、取付突部26の両側外方に取っ手本体部23が突出(ここでは僅かに突出)している。
【0030】
上記取っ手本体部23のうち取付突部26より突出して当該取付突部26側に向く面には、ネジ孔23Sが形成されている。また、扉14には、上記取付突部26を挿通可能でかつ取っ手本体部23を挿通できない(ここでは、取付突部26の外周周りより僅かに大きい)取付孔14hが形成されている。そして、扉14の表面側より、取付突部26を取付孔14hに挿通させて、取っ手本体部23を取付孔14hの周縁部で扉14の表面に当接させると共に、取付突部26を扉14の裏面側に突設させた状態にすることができる。この状態で、ネジSを、扉14の裏面側より、扉14のネジ挿通孔14Sを通ってネジ孔23Sにネジ締めすることで、取っ手本体部23を扉14の表面側に露出(ここでは、突出)させた状態で、取っ手部22が扉14に取付けられる。
【0031】
後述するように取付突部26には、被ロック部30が装着されるので、取っ手ロック一体ユニット20は、扉14を前記取付孔14hで貫通して当該扉14に取付けられていることになる。
【0032】
なお、本実施形態では、取っ手部22を扉14に取付固定しているが、被ロック部30を扉14にネジ等で取付固定するようにしてもよい。また、取っ手ロック一体ユニット20を扉14に固定する構成は、ネジ止に限らず、嵌め込み、カシメ、接着剤等によって行われてもよい。
【0033】
また、上記取付突部26の先端部から取っ手本体部23に至る方形状の装着孔27が形成されている。装着孔27の底部は、当該底部よりも小さい(ここでは一回り小さい)窓部27wを介して、取っ手本体部23の表面に開口している。この装着孔27の底部に、第1導光部材28が配設される。第1導光部材28は、装着孔27の底部に配設可能でかつ窓部27wよりも大きい細長板状部材であり、後述する第2導光部材38より導かれる光を、なるべく窓部27w全体で照射させるように導く部材である。第1導光部材28としては、光拡散板等を用いることができる。もっとも、第1導光部材28は省略されてもよい。
【0034】
また、装着孔27の底部に第1導光部材28が配設された状態で、装着孔27に被ロック部30が嵌め込み固定される。
【0035】
被ロック部30は、被ロック部30によりロック可能な部材、即ち、被ロック部30によりロック可能なロック用凹部33が形成された部材であり、上記扉14の裏面側に突設状に設けられている。
【0036】
より具体的には、被ロック部30は、ロック機構部40の被ロック部収容部42(後述する)に挿入可能な板状に形成されている。
【0037】
ここでは、被ロック部30は、長方形状の板形状に形成されており、被ロック部30の一端部が被ロック部収容部42に挿入可能な挿入端部31に形成され、被ロック部30の他端部が装着孔27に挿入可能な装着端部32に形成されている。ここでは、装着端部32は、挿入端部31より薄幅(ここでは僅かに薄幅)に形成されている。また、挿入端部31の両側部先端部は、先端側に向けて内向き傾斜する傾斜面31aに形成されており、扉14を閉じる際に、挿入端部31を円滑に被ロック部収容部42に挿入できるようになっている。
【0038】
また、被ロック部30の一側部(
図4の上側の側部)には、ロック用凹部33が形成され、被ロック部30の他側部(
図4の下側の側部)には位置決め凹部34が形成されている。また、被ロック部30の先端縁部には、凹部35が形成されている。
【0039】
また、ここでは、被ロック部30は、その厚み方向に2分割された分割部材36A、36Bを有している。分割部材36A、36Bの突き合せ面には、被ロック部30の挿入方向に沿って導光用溝部37が形成されている。ここでは、分割部材36A、36Bの突き合せ面の幅方向中央に、被ロック部30の挿入方向とは逆側に向けて順次幅広となる導光用溝部37が形成されている。この導光用溝部37は、分割部材36A、36Bの両端に開口している。
【0040】
分割部材36A、36Bを突き合せて合体させた状態で、導光用溝部37内に、導光路としての第2導光部材38が配設される。第2導光部材38の両端は、被ロック部30の両端より露出している。第2導光部材38は、後述する発光部53からの光を取っ手部22に向けて外部から視認可能な位置に導くように構成されている。ここでは、第2導光部材38は、アクリル樹脂等の透明樹脂によって、上記導光用溝部37内に形状に応じて、外方に向けて順次幅広となる板状部材に形成されている。
【0041】
そして、分割部材36A、36Bが突き合せ合体された状態で、装着端部32が取っ手部22の装着孔27に挿入される。そして、装着端部32の端面及び第2導光部材38の端面が、装着孔27の底部の第1導光部材28に押し当てられた状態で、装着端部32が装着孔27内に固定される。
【0042】
この状態で、第2導光部材38の細い側の端部より光が導入されると、その光は、第2導光部材38で内部反射しつつ拡げられ、太い側の端部に導かれる。この光は、上記第1導光部材28を介して窓部27wを通って外部に照射される。従って、外部から取っ手部22を見ると、窓部27wが光って認識される。
【0043】
なお、上記分割部材36A、36Bの合体状態、装着孔27への被ロック部30の挿入取付状態は、接着剤、嵌合構造、ねじ止等の各種構成によって維持される。
【0044】
次に、ロック機構部40について説明する。
図8はロック機構部40の内部構造を示す断面図であり、
図9ロック機構部40に被ロック部30を挿入した状態を示す説明図である。
【0045】
ロック機構部40は、上記したように被ロック部収容部42と、ロック部60とを備えている。
【0046】
被ロック部収容部42には、被ロック部30の挿入端部31を挿脱可能な挿入凹部43が形成されている。ここでは、被ロック部収容部42は、樹脂等で形成された部材であり、その一主面側に開口するようにして挿入凹部43が形成されている。本ロック機構部40が収納本体部12にネジ止、係止構造等によって取付けられた状態で、挿入凹部43は、閉じられた扉14の裏面に突出する被ロック部30に対向する位置に配設される。そして、扉14を閉じると、被ロック部30が挿入凹部43に挿入され、扉14を開けると被ロック部30が挿入凹部43から抜かれるようになる。つまり、扉14の開閉に伴って、被ロック部30が被ロック部収容部42に挿脱される。
【0047】
また、被ロック部収容部42のうち挿入凹部43の下部に対応する位置に、位置決め部材として位置決め棒部材44が設けられている。位置決め棒部材44は、被ロック部収容部42に形成された長孔に挿通支持されることで、挿入凹部43内に突出する突出位置と当該挿入凹部43から退避する退避位置との間で移動可能に支持されると共に、バネ等の付勢部材44Sによって突出位置に向けて付勢されている。そして、被ロック部30が挿入凹部43内に挿入される際には、位置決め棒部材44は被ロック部30の一側面に当接して挿入凹部43から退避する位置に押される。また、被ロック部30の位置決め凹部34の位置が位置決め棒部材44の配設位置に達するまで(ここでは、扉14を閉じて被ロック部30を挿入凹部43の奥まで押込んだ状態)、被ロック部30が挿入凹部43内に挿入されると、付勢部材44Sの付勢力によって位置決め棒部材44が突出位置に移動して、被ロック部30の位置決め凹部34に嵌め込まれ係脱可能に係止する。これにより、扉14を閉じようとする利用者は、被ロック部30を十分に奥まで挿入できたこと、即ち、扉14を完全に閉じることができたことを知覚することができる。また、アンロック状態において、前記状態、つまり、ロック機構部40が被ロック部30をロック可能な状態に仮維持することができる。
【0048】
なお、上記とは逆に、ロック機構部40側に位置決め凹部が形成され、被ロック部30側に前記位置決め凹部に係脱可能に係止する位置決め部材が設けられていてもよい。
【0049】
また、挿入凹部43の奥部には、上記被ロック部30の凹部35に対応する位置に突起部45が設けられており、被ロック部30を正常姿勢で挿入凹部43の奥に挿入した状態で、突起部45が凹部35に嵌め込まれるようになっている。
【0050】
また、上記被ロック部収容部42のうち上記挿入凹部43の奥側に、基板収容凹部50が形成され、この基板収容凹部50内の一定位置に基板51が取付けられている。基板51の取付は、ねじ止、接着剤による固定等により行われる。この基板51が組付けられた位置は、挿入凹部43の奥底部と、後述するロック用駆動部61の間の位置である。
【0051】
基板51には、検知部52と、発光部53が取付けられている。
【0052】
検知部52は、被ロック部30の挿脱状態、即ち、被ロック部30が挿入凹部43内に完全に挿入されたかどうかを検知するものであり、ここでは、マイクロスイッチにより構成されている。すなわち、検知部52は、押動操作可能な操作部52aを有しており、操作部52aが押されることによりオンオフ切替るようになっている。この検知部52は、上記操作部52aを検知部52に突出させた位置及び姿勢で上記基板51に固定されている。ここでは、操作部52aは、挿入凹部43の奥部において被ロック部30の挿入方向とは逆側に突出するように設けられている。そして、被ロック部30が挿入凹部43内に完全に挿入されることで、被ロック部30の先端部が操作部52aに当接して当該操作部52aを押込む。これにより、検知部52がオンオフ切替り、その切替りに応じた信号を、ホルダ検知信号として出力するようになっている。なお、管理ホルダの挿脱状態を検知する検知部に関して、マイクロスイッチのような機械的なものの他、光学的なセンサも適用可能である。
【0053】
発光部53は、発光ダイオード等によって構成されており、挿入凹部43の奥側であって、当該挿入凹部43内に挿入された被ロック部30の先端部で第2導光部材38の端面に対向する位置で、上記基板51に固定されている。つまり、検知部52と、発光部53とは同じ基板51に取付けられている。そして、挿入凹部43内に被ロック部30が挿入された状態で、発光部53からの光が被ロック部30の先端部で第2導光部材38の端面内に入射するようになっている。なお、2つの発光部53は、被ロック部30の挿入方向にずらして配置することで、被ロック部30の挿入方向から見て重複するように固定されている。これにより、発光部53の実際の大きさ(幅)の制約をあまり受けずに、発光部53の発光ポイントをより狭い領域に配設することができる。このように2つの発光部53を、第2導光部材38の端面に対向して配設することで、2つの発光部53の切替による2色の選択的な発光が可能となる。
【0054】
また、基板51にはコネクタ54も固定されており、検知部52、発光部53とコネクタ54とは、基板51上で配線55を介して電気的に接続されている。コネクタ54には、後述する制御部100側より引出された配線54b端部の外部コネクタ54aがコネクタ接続される。これにより、上記検知部52、発光部53が、コネクタ54に接続された外部コネクタ54a及び配線54bを介して制御回路等に電気的に接続される。
【0055】
上記検知部52、発光部53、コネクタ54は、リード線を有するリード部品であってもよいし、表面実装タイプのチップ部品であってもよい。上記基板51に対する検知部52、発光部53、コネクタ54の固定は、ハンダ付け固定であってもよいし、接着剤による固定であってもよい。また、検知部52、発光部53とコネクタ54との電気的な接続を行う配線55は、基板51に銅箔等で形成された配線パターンであってもよいし、或は、導電線等によって構成されたジャンパ線等であってもよい。
【0056】
ロック部60は、挿入凹部43に挿入された被ロック部30をロック可能に構成されている。ここでは、ロック部60は、ロック用駆動部61と、ロックレバー63とを備えている。
【0057】
ロック用駆動部61は、挿入凹部43の奥底部よりも、奥側(被ロック部30の挿入方向側)に設けられており、進退駆動可能なロッド部62を有している。ここでは、ロック用駆動部61は、内蔵されたソレノイドの励磁、消磁により前記ロッド部62を進退駆動するソレノイド装置により構成されている。
【0058】
ロックレバー63は、上記挿入凹部43の奥底部とロック用駆動部61との間を通る直線上にある(
図9等では挿入凹部43の奥底部とロック用駆動部61との間の上側)軸部63a周りに回転可能に支持された長尺状の部材である。ロックレバー63の一端部は、挿入凹部43に向けて突出する爪状の係止部64に形成されている。また、ロックレバー63の他端部は、上記ロック用駆動部61のロッド部62に連結されている。そして、ロック用駆動部61のロッド部62の退避駆動により、係止部64を挿入凹部43の外方に退避させたアンロック姿勢(
図9の実線参照)に姿勢変更する。また、ロック用駆動部61のロッド部62の進出駆動により、係止部64を挿入凹部43内に突出させたロック姿勢(
図9の2点鎖線参照)に姿勢変更する。この状態では、被ロック部30が挿入凹部43内に完全に奥まで挿入されると、係止部64が被ロック部30のロック用凹部33内に嵌め込まれ、被ロック部30の抜止めが図られるようになっている。
【0059】
図10は、収納装置10の制御構造を模式的に示すブロック図である。すなわち、収納装置10は、カードリーダ部16a、入力キー16b、検知部52から与えられる情報に基づいて、制御部100が、表示部16c、ロック部60(ロック用駆動部61)、発光部53等の駆動制御を行う。
【0060】
例えば、制御部100は、いずれか1つの収納本体部12の収納空間13に対して物を出し入れするに際して、入力キー16bを通じて利用対象となる収納本体部12の特定がなされると、カードリーダ部16aにより使用者用カードの情報を読み取る。そして、制御部100は、予め設定された利用権限情報に基づいて、当該使用者が利用可能と判断された場合には、被ロック部30をアンロック状態にして扉14を開ける状態にする。当該収納本体部12を利用可能などうかの判断は、入力キー16bに対する暗証番号の入力によりなされてもよい。
【0061】
そして、扉14が開かれた後、再度扉14が閉じられ、被ロック部30が被ロック部収容部42に挿入され、これが検知部52によって検知されると、制御部100は、被ロック部30をロック状態にして扉14を開けない状態にする。
【0062】
これらの動作に際して、制御部100は、検知部52の検知信号に基づいて被ロック部30の装着状態を監視することで、扉14の開閉状態を監視する。また、ロック部60のロック状態等を、発光部53の発光によって表示する。
【0063】
以上のように構成された収納装置によると、被ロック部30と取っ手部22とが一体化された状態で扉14に取付られているため、扉14への取っ手部22及び被ロック部30の取付構造の簡素化を図る事ができると共にそれらの組立性向上を図ることができる。
【0064】
特に、取っ手ロック一体ユニット20は、扉14を貫通して取付けられているので、取っ手ロック一体ユニット20をより簡単に扉14に取付けることができる。
【0065】
また、位置決め棒部材44が位置決め凹部34に係止するまで扉14を閉じると、扉14を完全に閉じることができ、また、この状態でロック機構部40が被ロック部30に確実にロックさせることができる。また、アンロック状態では、位置決め凹部34から位置決め棒部材44を脱出させて、扉14を開くことができる。
【0066】
また、取っ手ロック一体ユニット20に第1導光部材28及び第2導光部材38が組込まれ、ロック機構部40の発光部53による発光表示を、第1導光部材28及び第2導光部材38を通じて取っ手部22に表示させることができる。このため、取っ手ロック一体ユニット20に発光表示のための電気回路等を組込むことなく発光表示が可能となり、構成の簡易化が図られると共に、組立及びメンテナンスが容易となる。また、利用者が掴もうとする取っ手部22自体が発光するため、視認性に優れる。なお、発光部53による光を取っ手部22に導く構成は上記例に限られない。例えば、被ロック部30に単なる孔が形成され、光が当該孔を通って導光されるものであってもよい。
【0067】
また、被ロック部30は扉14の裏面に突設状に設けられ、ロック機構部40は、扉14の開閉に伴って被ロック部30を挿脱可能な被ロック部収容部42と、被ロック部収容部42に挿入された被ロック部30をロック可能なロック部60とを備えるため、被ロック部30をより確実に被ロック部30にロックさせることができる。
【0068】
以上のようにこの発明は詳細に説明されたが、上記した説明は、すべての局面において、例示であって、この発明がそれに限定されるものではない。例示されていない無数の変形例が、この発明の範囲から外れることなく想定され得るものと解される。