(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
【0018】
図1は、本発明に係る情報処理システムのシステム構成の一例を示す図である。
【0019】
図1において、100は受付端末である。受付端末100は、ハンディターミナルやノート型パーソナルコンピュータ等の情報処理装置であり、本体にRF−IDのリーダ/ライタ207(
図2)が着脱可能に接続されている。なお、上記RF−IDのリーダ/ライタ207(
図2)は本体に内蔵されていても良い。
【0020】
また、受付端末100には、不図示のバーコードリーダが接続されている。そして、受付端末100のメモリ202(
図2)には、受診者の受診者ID、健診番号、氏名、性別、年齢、生年月日、過去の受診結果などの受診者情報を記憶する受診者一覧情報(
図16)と、上記バーコードリーダが読み取った画像ファイル中のバーコードを識別して文字データに変換するプログラムと、後述する受付処理プログラム(
図3)とが記憶されている。
【0021】
管理端末150は、受付端末100と同様に、ハンディターミナルやノート型パーソナルコンピュータ等の情報処理装置であり、本体にRF−IDのリーダ/ライタ207(
図2)が着脱可能に接続されている。また、管理端末のメモリ202(
図2)には、健診結果ファイル(不図示)と、後述する回収処理プログラム(
図6)とが記憶されている。
【0022】
健診工程端末A(111)〜N(129)(健診情報処理装置)のメモリ202(
図2)には、
図5の制御プログラムと、
図4に示す健診工程の処理プログラムと、各プログラムで使用する画面情報(ディスプレイ205に
図15等の画面を表示するためのデータであり、各プログラムの中に含めても良い)と、
図10乃至
図11に示すメニューと各処理プログラムとを関連付けるための関連付情報ファイルと、各健診機器の機器設定情報(健診工程端末A(111)〜N(129)の設定情報)と、各健診機器とのデータのやり取りに用いられる通信プログラム(Bluetooth(登録商標)、IrDA、TSP/IP等の各通信手順やプロトコルに対応した通信プログラム)とが記憶されている。
【0023】
なお、上記各通信プログラムの少なくとも一部をオペレーションシステムに含めてもよい。
【0024】
各健診工程端末には、同一のプログラム(制御プログラム、健診工程の処理プログラム、通信プログラム及びこれらプログラム用の画面情報や関連付情報ファイル)と全健診機器の機器設定情報とが記憶されているので、メニューで特定の健診工程(例えば血液検査)を選択するだけで任意の健診工程端末を任意の健診工程において使用することができる。
【0025】
健診機器A(110)〜N(128)は、健診に使用するX線撮影装置や血圧計、心電図測定機等の各種検査機器であり、健診工程端末A(111)〜N(129)とのデータのやり取りを可能にする外部インタフェース(例えばBluetoothやIrDA等)を備えている。
【0026】
また、健診機器A(110)〜N(128)は、健診工程端末A(111)〜N(129)と有線のケーブル(USBやIEEE1394、パラレル転送用ケーブル等)で接続しても良く、ピアツーピアやTCP/IP、FTP等で通信しても良い。
【0027】
記録媒体160は、各受診者が持ち運んで受診者情報(例えば受診者ID、健診番号、氏名、性別、年齢、生年月日)や各健診工程の検査データや通過データを記録するための媒体であり、例えばRF−IDやICカード、各種メモリカードを含むが、これらに限られずおよそデータの記憶/更新が可能で持ち運びが可能な程度に小型な記録媒体(例えばUSBメモリ等)であれば良い。
【0028】
また、以下の説明では、記録媒体160内にコントローラ(図示しない)を有するものとしているが、記録媒体160内にコントローラを有さずに、各リーダ/ライタ207から指定されたアドレスに指定されたデータを記憶し、あるいは更新できる構成を有してもよい。
【0029】
なお、
図1について、健診機器A(110)と健診工程端末A(111)のように2つが実線で結ばれている場合は、両者がケーブル(有線)で接続されていることを意味し、健診機器B(112)と健診工程端末B(113)のように2つが破線で結ばれている場合には両者が無線や赤外線で接続されていることを意味し、健診機器C(114)と健診工程端末C(115)のように2つが結ばれていない場合には、両者が接続されておらず、健診機器Cの測定結果を健診工程端末C115に手入力する場合を示している。
【0030】
190はサーバ装置であり、健診工程端末と通信可能に接続され、各健診工程端末から測定結果などを収集し蓄積する機能を備える。
図1に示すように、全ての健診工程端末と通信可能に接続されていなくてもよく、例えば健診工程端末Bのようにサーバ190と接続されていない健診工程端末があっても良い。
【0031】
また、サーバ190と各健診工程端末との通信については、無線であっても有線であってもいずれでも良い。
【0032】
また、サーバ190は、受付端末100、管理端末150と通信可能に接続されている。
【0033】
以下、
図2を用いて、
図1に示した受付端末100、健診機器、健診工程端末、管理端末150、記録媒体160、サーバ190のハードウエア構成の一例について説明する。
【0034】
図2において、201はCPUで、システムバス204に接続される各デバイスやコントローラを統括的に制御する。また、ROM203あるいは外部メモリ211には、CPU201の制御プログラムであるBIOS(Basic Input / Output System)やオペレーティングシステムプログラム(以下、OS)や、各サーバ或いは各PCの実行する機能を実現するために必要な各種プログラム等が記憶されている。
【0035】
202はRAMで、CPU201の主メモリ、ワークエリア等として機能する。CPU201は、処理の実行に際して必要なプログラム等をROM203あるいは外部メモリ211からRAM202にロードして、該ロードしたプログラムを実行することで各種動作を実現するものである。
【0036】
また、205は入力コントローラで、入力装置209等からの入力を制御する。206はビデオコントローラで、液晶ディスプレイ等のディスプレイ装置210への表示を制御する。なお、ディスプレイ装置は、液晶ディスプレイに限られず、CRTディスプレイなどであっても良い。これらは必要に応じてクライアントが使用するものである。
【0037】
207はメモリコントローラで、ブートプログラム,各種のアプリケーション,フォントデータ,ユーザファイル,編集ファイル,各種データ等を記憶するハードディスク(HD)や、フレキシブルディスク(FD)、或いはPCMCIAカードスロットにアダプタを介して接続されるコンパクトフラッシュ(登録商標)メモリ等の外部メモリ211へのアクセスを制御する。
【0038】
208は通信I/Fコントローラで、ネットワーク(例えば、
図1に示したLAN400)を介して外部機器と接続・通信するものであり、ネットワークでの通信制御処理を実行する。例えば、TCP/IPを用いた通信等が可能である。
【0039】
なお、CPU201は、例えばRAM202内の表示情報用領域へアウトラインフォントの展開(ラスタライズ)処理を実行することにより、ディスプレイ装置210上での表示を可能としている。また、CPU201は、ディスプレイ装置210上の不図示のマウスカーソル等でのユーザ指示を可能とする。
【0040】
ハードウエア上で動作する各種プログラムは、外部メモリ211に記録されており、必要に応じてRAM202にロードされることによりCPU201によって実行されるものである。
【0041】
プリンタコントローラ212は、サーマルドットライン方式プリンタ213等の印刷機を制御する。
【0042】
スキャナコントローラ214は、スキャナ215等の識別器を制御する。
【0043】
なお、全ての装置がこれらの構成を備えているわけではなく、必要なものを夫々備えていればよい。
【0044】
次に、
図3を用いて、本発明の実施形態において受付端末100が行う受付処理について説明する。
【0045】
なお、
図3のフローチャートで示す処理については、受付端末100のCPU201が所定の制御プログラムを読み出して実行する処理である。
【0046】
図3において、まず、受付端末100のCPU201は、受付端末100のディスプレイ205に
図14に示すような受付入力画面を表示し(ステップS301)、表示された受付入力画面の受診者一覧読込ボタン(1401)が押下されることにより受診者一覧(
図16)の読み込みが指示されると(ステップS302)、外部から受信した、あるいは受付端末100が備えるUSB端子に挿入されたUSBメモリ等から当日の受診者の受診者ID、健診番号、氏名、性別、年齢、生年月日等の受診者情報と、受診者ID毎に受診予定の健診項目が設定された健診工程を示す情報(受診者一覧情報)とを読み込んで、メモリ202に記憶する(ステップS303)。
【0047】
図16は、受診者一覧情報の一例であり、全ての受診者IDや氏名、コースID、受診者ID毎の受診しなければならない健診項目(例えば、身長・体重、血圧、腹囲、視力等)、過去の健診結果(不図示)等が設定されている。
【0048】
なお、
図16では、受診しなければならない健診項目は「○」で、受診予定のない項目は「×」で表している。
【0049】
また、
図16に示す受診者一覧情報には、例えば、「身長・体重」、「血圧」、「腹囲」、「視力」「心電図」の順序で受診者に受診させるというような受診順序情報が設定されていても良い。
【0050】
また、
図16に示す受診者一覧情報については、サーバ190にも記憶されている。
【0051】
図3に戻り、次いで、
図14に示す受付入力画面の受診票スキャンボタン(1402)が押下されることにより受診票スキャンが指示されると(ステップS304)、受付端末100のCPU201は、受付端末100に接続されたスキャナを読込可能な状態に制御する。
【0052】
そして、各受診者が予め記入して持参した受診票(各受診者が自覚症状等を記入する一種の問診票)がスキャナにセットされ、該受診票の読み込み指示がなされると、受付端末100のCPU201は、該受診票をスキャンして、受付端末100のバーコード認識プログラムにより該受診票に予め印刷された一意のバーコードを認識してテキストデータ(受診者ID)に変換し、メモリ202に記憶する(ステップS305)。なお、上記スキャナはバーコードリーダであってもよい。
【0053】
次いで、受付端末100のCPU201は、上記受診票をスキャンすることで得られた受診者IDとステップS303でメモリ202に記憶した受診者一覧情報に含まれる受診者IDとを照合して、受診者IDが受診者一覧情報(
図16)中に存在するか否かを判別する(ステップS306)。
【0054】
ステップS306の判別の結果、受診者IDが受診者一覧情報中に存在しないときは(ステップS306:NO)、エラーメッセージをディスプレイ205に表示して(ステップS309)、ステップS304の処理へ戻り、再度、受診票を読み込む処理を実行する。
【0055】
ステップS306の判別の結果、受診者IDが受診者一覧情報中に存在するときは(ステップS306:YES)、受付端末100のCPU201は、該当する受診者IDに対応する受診者情報(
図8)を読み出し、メモリ202に記憶する(ステップS307)。
【0056】
例えば、上記受診票をスキャンすることで得られた受診者IDが「1」であった場合、
図16に示す受診者一覧情報の受診者IDを検索すると、受診者IDが「1」のレコードがヒットする。そして、当該レコードから受診者IDが「1」、氏名が「観音加奈子」、受診項目が、「身長・体重」、「腹囲」、「胸部X線」、「胃部X線」、「血圧」、「心電」である旨のデータ(
図16)(受診者情報)を取得する。
【0057】
そして、当該受診者情報(
図16)を記録媒体160に送信して(ステップS308)、本処理を終了する。
【0058】
なお、記録媒体160のコントローラは、ステップS308で受診票に対応したユーザ(受診者)の受診者情報を受け付け端末100から受信すると、該受信した受診者情報を記録媒体160の不図示の記憶部に書き込む(記憶する)。このようにして、受診者の受診者情報(
図8)を記録媒体160に記憶することが出来る。
【0059】
図5は、
図1における各健診工程端末が実行する制御処理(健診機器と健診工程機器とを対応付ける処理)の手順を示すフローチャートである。なお、本処理は、各健診工程端末(健診工程端末A(111)〜N(129))のCPU201がメモリ202に記憶されるプログラムを読み出して実行することにより実現される(すなわち、健診工程端末のCPU201の制御のもとで実行される)処理に対応する。また、以下では、健診工程端末A111が実行する制御処理について説明するが、他の健診工程端末においても同様の処理が実行される。
【0060】
また、
図5に示すステップS509、S510の処理は、健診結果記録処理をオフラインで実行する(サーバ190と通信せずに実行する)健診工程端末についても、サーバ190と通信可能な状態で実行するものとする。
【0061】
図5において、まず、健診工程端末A111の電源がオンにされて健診工程端末A111が起動されると、健診工程端末A111のCPU201は、
図12に示すような健診システムメニューを初期メニュー画面としてディスプレイ205に表示する(ステップS501)。具体的には、CPU201は、
図10に示すような関連付け情報ファイルをメモリ202から読み出して、該読み出した関連付け情報ファイル内のメニュー情報(メニューNo、メニュー名等)に基づいて
図14に示す健診システムメニューを表示するように制御する。
【0062】
図10は、関連付け情報ファイルの一例であり、
図10に示すように関連付情報ファイルは、メニューNo、メニュー名、メニューを選択した場合に実行する処理プログラム名、健診機器の設定情報を記録した機器設定情報ファイル名等の情報を含む。
【0063】
図12は、健診工程端末の初期メニュー画面の一例である。
図12の初期メニュー画面における各種設定ボタンが押下されると、サブメニュー(不図示)が表示される。そして、表示されたサブメニューにて入力や編集が行われる事で、BluetoothやIrDA等の各種通信手順の設定や新たな健診機器の設定ファイルの読み込み等を実行することができ、これらの各設定データはメモリ202に記憶される。
【0064】
図5に戻り、各健診工程のプログラムを起動するためのタッチボタンである
図12に示す健診システムメニューの「1.視力検査」〜「11.癌簡易検査」のいずれかのボタン(例えば「10、身長・体重」ボタン)が押下されて、選択ボタンのボタンが押下されることによりメニューが選択されると(ステップS502)、選択されたメニューに対応するプログラム名「prohigwei」が実行される(
図10)。
【0065】
次いで、健診工程端末A111のCPU201は、メモリ202に記憶されている関連付け情報ファイルに
図11に示すように同一選択されたメニューに対して複数のメニューNo(1−1と1−2)が存在するか否かを判別する(ステップS503)。
図11は、関連付け情報ファイルの他の例である。
【0066】
ステップS503の判別の結果、複数のメニューNoが存在するとき(ステップS503:YES)、つまり例えばメニューNoに枝番が付いている場合は、この複数の機器情報ファイルに対応する機器情報ファイル名から機器名称を読み出して不図示の画面に表示し(ステップS504)、複数のうちの一つがタッチにより選択されると(ステップS505)、処理をステップS506に進める。
【0067】
ステップS503の判別の結果、複数のメニューNoが存在しないときは(ステップS503:NO)、そのまま処理をステップS506に進める。
【0068】
次いで、ステップS506では、選択されたメニューNo(及び機器)に基づいて、メモリ202に記憶されている
図10又は
図11に示す関連付け情報ファイルの選択されたメニューNoに該当する機器設定情報ファイル名をメモリ202のワークエリアに読み込む。例えば、関連付け情報ファイルが
図10に示す内容であり、「10.身長・体重」が選択された場合は、健診工程端末A111のCPU201は、選択に応じて機器設定情報ファイル「fashigwei」及び対応する処理プログラム名「prohigwei」を読み込む。
【0069】
次いで、健診工程端末A111のCPU201は、ステップS506で読み込んだプログラム名のプログラムを実行し(ステップS507)、処理プログラム画面(測定結果を表示する画面)をディスプレイ205に表示する(ステップS508)。
【0070】
そして、ステップS509において、健診工程端末A111のCPU201は、自身がオンライン端末(サーバ190と通信可能な状態で健診処理を実行する端末)であるか否かを判断し、オンライン端末であるか否かを示す情報をサーバ190に送信する。また、自身が担当する健診項目(ステップS507で実行されたプログラムに対応する健診項目)を示す情報をサーバ190に送信する。
【0071】
なお、ステップS509で健診工程端末A111からサーバ190に送信された情報は、
図9に一例を示すテーブルに登録される。
【0072】
ステップS510では、健診工程端末A111は、全ての健診工程端末についてそれぞれが担当する項目およびオンラインで健診処理を実行するか否かを示すフラグ(オンラインフラグ)が登録されたテーブル(
図9)をサーバ190から受信する。
【0073】
図5の制御処理によれば、健診工程端末において操作者が選択したメニューに対応する処理プログラムが実行されて、所望の健診工程における処理を実行できる。すなわち、どの健診項目の測定値を受け付けるのかを設定することができる。
【0074】
さらに、各健診工程端末がどの健診項目を担当するのか、また、各健診工程端末が健診処理を実行する際にサーバ190と通信可能な状態であるのか否か(オンライン端末かオフライン端末か)を全ての健診工程端末で共有することができる。
【0075】
次に、
図4を用いて、本発明の実施形態において健診工程端末が行う健診結果記録処理について説明する。
【0076】
なお、
図4のフローチャートで示す処理については、健診工程端末A111のCPU201が所定の制御プログラムを読み出して実行する処理である。
【0077】
ステップS401では、健診工程端末A111のCPU201は、ディスプレイ205(タッチパネルを兼ねる)やリーダ/ライタ207への操作を判定し、健診工程端末A111のリーダ/ライタ207にカード(記録媒体160)がかざされたことを検知する。
【0078】
ステップS402では、健診工程端末A111のCPU201は、ステップS401で検知した記録媒体160から受診者の健診予定項目を取得する。記録媒体160に記録されている健診予定項目については、
図8に一例を示す。
【0079】
なお、健診予定項目については、サーバ190から取得しても良い。
【0080】
図8は、受診者の受診者IDや氏名、コースID、受診しなければならない健診項目(例えば、身長・体重、血圧、腹囲、視力等)、過去の健診結果(不図示)等が設定されている。
【0081】
なお、
図8では、受診しなければならない健診項目は「○」で、受診予定のない項目は「×」で表している。
【0082】
また、例えば、「身長・体重」、「血圧」、「腹囲」、「視力」「心電図」の順序で受診者に受診させるというような受診順序情報が設定されていても良い。
【0083】
ステップS403では、健診工程端末A111のCPU201は、健診機器から測定値(健診結果)の入力を受け付ける。なお、
図1における健診工程端末C115のように、健診機器と接続されていない健診工程端末においては、測定者からの測定値の入力を受け付ける。
【0084】
ステップS404では、健診工程端末A111のCPU201は、ステップS403で入力された健診結果をICカードなどの記録媒体160に書き込む。
図18に健診結果が書き込まれた記録媒体160のデータ構成の一例を示す。
【0085】
ステップS405では、健診工程端末A111のCPU201は、ステップS404において記録媒体160への健診結果の書き込みに成功したか否かを判断する。
【0086】
記録媒体160への書き込みに成功したと判断された場合(ステップS405:YES)は、処理をステップS406に移行する。
【0087】
記録媒体160への書き込みに失敗したと判断された場合(ステップS405:NO)は、処理をステップS408へ移行する。なお、記録媒体160への書き込みに失敗した場合には、エラーメッセージを表示する等、失敗した旨を通知するよう制御しても良い。
【0088】
ステップS406では、健診工程端末A111のCPU201は、サーバ190と接続が可能か否かを判断する。すなわちオンライン端末であるか否かを判断する。
【0089】
サーバ190と接続が可能であると判断された場合(ステップS406:YES)は、処理をステップS407に移行する。
【0090】
サーバ190と接続が不可能であると判断された場合(ステップS406:NO)は、本フローチャートに示す処理を終了する。
【0091】
ステップS407では、健診工程端末A111のCPU201は、ステップS403で入力された健診結果をサーバ190へ書き込む。
【0092】
ステップS408では、健診工程端末A111のCPU201は、サーバ190と接続が可能か否かを判断する(ステップS408の処理は、ステップS406の処理と同様である)。
【0093】
サーバ190と接続が可能であると判断された場合(ステップS408:YES)は、処理をステップS409に移行する。
【0094】
サーバ190と接続が不可能であると判断された場合(ステップS408:NO)は、処理をステップS412に移行する。すなわち、記録媒体160への書き込みも出来ず、サーバ190への書き込みも出来ないことになり、健診結果を記録することができないため、記録媒体の変更が必要であると判断される。
【0095】
ステップS409では、健診工程端末A111のCPU201は、ステップS403で入力された健診結果をサーバ190へ書き込む。
【0096】
ステップS410では、健診工程端末A111のCPU201は、ステップS402で取得した健診予定項目のうち、未受診である健診項目を取得する。未受診であるか否かの判断は、健診予定があり、かつ健診結果が記録されていない項目(
図18参照)を未受診であると判断する。
【0097】
ステップS411では、健診工程端末A111のCPU201は、ステップS410で取得した未受診項目を担当する健診工程端末A111のうち、オフライン(サーバ190と接続されていない)の健診工程端末があるか否かを判断する。
【0098】
オフラインか否かについては、
図9に示すテーブルのオンラインフラグにより判断する。
図9に示すテーブルでは、オンライン(サーバ190と接続されている)の健診工程端末については、オンラインフラグが「1」となっており、オフライン(サーバ190と接続されていない)健診工程端末については、オンラインフラグが「0」となっている。
【0099】
なお、
図9に示すテーブルは、予めサーバ190から各健診工程端末にダウンロードされているものとする(ステップS510において受信済み)。
【0100】
オフラインの健診工程端末があると判断された場合(ステップS411:YES)は、処理をステップS412に移行する。
【0101】
オフラインの健診工程端末がないと判断された場合(ステップS411:NO)は、本フローチャートに示す処理を終了する。
【0102】
ステップS411でオフラインの健診工程端末があると判断された場合、当該オフラインの健診工程端末が担当する健診項目については、サーバ190へ健診結果を記録することが出来ないため、記録媒体160に健診結果を書き込む必要がある。しかし、ステップS405において現在の記録媒体160については、健診結果を書き込むことが出来ないものであると判断されているため、記録媒体160を交換すべきであると判断できる。そのため、ステップS412では、健診工程端末A111のCPU201は、記録媒体160の交換をすべき旨の通知を表示する(表示された画面の一例として
図15)。
【0103】
なお、今後受診する予定の健診項目を担当する健診工程端末にオフラインである健診工程端末項目がない場合(ステップS411:NO)は、記録媒体160に健診結果を書き込むことができなくても、サーバ190に健診結果を書き込むことが可能であるため、記録媒体160の交換をする必要はない。そのため、交換をすべき旨の通知は表示せず、本フローチャートに示す処理を終了する。
【0104】
以上の処理のように、記録媒体160への健診結果の書き込みが出来なくなった場合において、書き込みが出来なくなったあとに予定されている健診項目にオフライン端末が担当する項目が有るか否かを判断し、オフライン端末がある場合にのみ記録媒体160の交換を提示することで、記録媒体160の交換を最小限にすることが可能となる。
【0105】
次に、
図6を用いて、本発明の実施形態において管理端末150が行う回収処理について説明する。
【0106】
なお、
図6のフローチャートで示す処理については、管理端末150のCPU201が所定の制御プログラムを読み出して実行する処理である。
【0107】
図6において、まず、管理端末150のCPU201は、ディスプレイ205(タッチパネルを兼ねる)やリーダ/ライタ207への操作を判定し、管理端末150のリーダ/ライタ207にカード(記録媒体160)がタッチされると(ステップS601)、管理端末150のCPU201は、リーダ/ライタ207を介して記録媒体160に対して当該記録媒体160に記録されている受診者情報及び検査データ(測定値)の読取要求を送信する(ステップS602)。
【0108】
当該読取要求を受信した記録媒体160のコントローラは、受診者情報、及び検査データ(測定値)を管理端末150のリーダ/ライタ207に送信する。
【0109】
次いで、管理端末150のCPU201は、管理端末150のリーダ/ライタ207を介して一人分の受診者情報及び検査データを受信して(ステップS603)、管理端末150のメモリ202のワークエリアに記憶する(ステップS604)。
【0110】
次いで、管理端末150のCPU201は、メモリ202に記憶される受診者情報と上記一人分の検査データを照合し(ステップS605)、未受診の健診工程がないか判定し(ステップS606)、判定結果を管理端末150のメモリ202のワークエリアに記憶する。
【0111】
次いで、管理端末150のCPU201は、管理端末150のディスプレイ205に
図13に示すような検査結果及び判定結果画面を表示する(ステップS607)。
図13は、管理端末の回収処理プログラム画面の一例である。管理端末150のCPU201は、
図13の画面において、受信した受診者情報に基づいて受診者IDや氏名等を表示し、ステップS606の判定結果に基づいて受診済みか否かを表示する。
【0112】
なお、
図13に示す画面では、血液検査が未受診であり、それ以外の健診項目については受診済みであることを示している。
【0113】
図6に戻り、管理端末150のCPU201は、
図13の画面の各ボタン(表示切替ボタン、印刷ボタン、登録ボタン)のタッチ(押下)を検知し(操作判定し)、表示切替ボタンが押下(タッチ)されたか否かを判別する(ステップS608)。表示切替ボタンが押下されたときは(ステップS608:YES)、管理端末150のCPU201は、
図13の初期画面がディスプレイ205に表示されていた場合は、健診データ明細表示画面(不図示)に表示を切り替える。健診データ明細表示画面が表示されていた場合は、
図13の初期画面に表示を切り替える(ステップS609)。そして、処理をステップS608に戻す。
【0114】
ステップS608の判別の結果、表示切替ボタンが押下されないときは(ステップS608でNO)、印刷ボタンが押下(タッチ)されたか否かを判別する(ステップS610)。
【0115】
印刷ボタンが押下されたときは、(ステップS610でYES)、管理端末150のCPU201は、メモリ202に記憶した受診者情報及び検査データに基づいて、受診者個人用の結果リストを印刷し(ステップS611)、処理をステップS608に戻す。
【0116】
ステップS610の判別の結果、印刷ボタンが押下されないときは(ステップS610でNO)、登録ボタンが押下(タッチ)されたか否かを判別し(ステップS612)、登録ボタンが押下されないときは(ステップS612でNO)、処理をステップS608に戻す。
【0117】
ステップS612の判別の結果、登録ボタンが押下されたときは(ステップS612でYES)、管理端末150のCPU201は、ステップS606における各検査データの検査漏れの判定結果に基づいて、未受診の項目があるか否かを判別し(ステップS613)、未受診の項目がある場合は(ステップS613でYES)、管理端末150のCPU201は、管理端末150の不図示のスピーカーから警告音を出力し、管理端末150のディスプレイ205に未受診である健診工程の名称と受診者ID及び氏名、再度該当する健診工程に行くように促すメッセージ(不図示)を表示し(ステップS614)、処理をステップS615に進める。
【0118】
ステップS613の判別の結果、未健診項目がないときは(ステップS613でNO)、管理端末150のCPU201は、健診結果ファイルに1人分の検査データ及び通過記録データを記憶する(ステップS615)。
【0119】
次いで、管理端末150のCPU201は処理をステップS616に移行する。なお、ステップS616の料金計算処理の詳細については、
図7のフローチャートを用いて説明する。
【0120】
図7は、
図6におけるステップS616の料金計算処理の詳細を示すフローチャートである。なお、本フローチャートの処理は、管理端末150のCPU201がメモリ202に記憶されるプログラムを読み出して実行することにより実現される(即ち、管理端末のCPU201の制御のもとで実行される)処理に対応する。
【0121】
ステップS701は、検査データから受診済みの健診項目を検索する。
【0122】
次いで、ステップS702では、ステップS701で取得した受診済みの健診項目に対応する料金を、
図17に示す料金表に基づき取得する。
【0123】
次いで、ステップS703では、ステップS702で取得した料金の合計を基本料金に加算することで、健診料金を算出する。
【0124】
また、計算された健診料金及びその内訳を管理端末150のディスプレイ205に表示させても良い。
【0125】
図7の料金計算処理によれば、受診者の属性や受診した健診項目に応じて受診者毎にそれぞれ健診料金の計算を行うことが可能となる。
【0126】
なお、上述した各種データの構成及びその内容はこれに限定されるものではなく、用途や目的に応じて、様々な構成や内容で構成されることは言うまでもない。
【0127】
また、本発明におけるプログラムは、
図3〜
図7の処理方法をコンピュータが実行可能なプログラムである。なお、本発明におけるプログラムは
図3〜
図7の各装置の処理方法ごとのプログラムであってもよい。
【0128】
以上のように、前述した実施形態の機能を実現するプログラムを記録した記録媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に格納されたプログラムを読み出し、実行することによっても本発明の目的が達成されることは言うまでもない。
【0129】
この場合、記録媒体から読み出されたプログラム自体が本発明の新規な機能を実現することになり、そのプログラムを記録した記録媒体は本発明を構成することになる。
【0130】
プログラムを供給するための記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、DVD−ROM、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、EEPROM、シリコンディスク等を用いることが出来る。
【0131】
また、コンピュータが読み出したプログラムを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0132】
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0133】
また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても、ひとつの機器から成る装置に適用しても良い。また、本発明は、システムあるいは装置にプログラムを供給することによって達成される場合にも適応できることは言うまでもない。この場合、本発明を達成するためのプログラムを格納した記録媒体を該システムあるいは装置に読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。
【0134】
さらに、本発明を達成するためのプログラムをネットワーク上のサーバ、データベース等から通信プログラムによりダウンロードして読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。なお、上述した各実施形態およびその変形例を組み合わせた構成も全て本発明に含まれるものである。