(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5879993
(24)【登録日】2016年2月12日
(45)【発行日】2016年3月8日
(54)【発明の名称】フッ素グリース組成物
(51)【国際特許分類】
C10M 169/02 20060101AFI20160223BHJP
C10M 119/22 20060101ALN20160223BHJP
C10M 105/54 20060101ALN20160223BHJP
C10M 107/38 20060101ALN20160223BHJP
F16C 33/66 20060101ALN20160223BHJP
C10N 20/06 20060101ALN20160223BHJP
C10N 30/00 20060101ALN20160223BHJP
C10N 40/02 20060101ALN20160223BHJP
C10N 50/10 20060101ALN20160223BHJP
【FI】
C10M169/02
!C10M119/22
!C10M105/54
!C10M107/38
!F16C33/66 Z
C10N20:06 Z
C10N30:00 Z
C10N40:02
C10N50:10
【請求項の数】5
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2011-270124(P2011-270124)
(22)【出願日】2011年12月9日
(65)【公開番号】特開2013-121995(P2013-121995A)
(43)【公開日】2013年6月20日
【審査請求日】2014年11月10日
(73)【特許権者】
【識別番号】000102670
【氏名又は名称】NOKクリューバー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100135633
【弁理士】
【氏名又は名称】二宮 浩康
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】若松 英徳
【審査官】
馬籠 朋広
(56)【参考文献】
【文献】
国際公開第2010/074242(WO,A1)
【文献】
特開2009−185099(JP,A)
【文献】
特開2002−097484(JP,A)
【文献】
特開2005−187617(JP,A)
【文献】
特開2010−065171(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C10M 105/54
C10M 107/38
C10M 169/02−06
C10M 119/22
C10N 20/06
C10N 30/00
C10N 40/02
C10N 50/10
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
増ちょう剤としてポリテトラフルオロエチレン、及び、基油としてフッ素油を含み、前記ポリテトラフルオロエチレンの長径/短径が1.5〜3.0であり、
前記ポリテトラフルオロエチレンの短径が5〜20μm、長径が10〜30μmであることを特徴とするフッ素グリース組成物。
【請求項2】
転がり軸受用潤滑剤として使用される、請求項1に記載のフッ素グリース組成物。
【請求項3】
前記転がり軸受用潤滑剤はトロリーコンベヤローラ軸受用潤滑剤である、請求項2に記載のフッ素グリース組成物。
【請求項4】
前記トロリーコンベヤローラ軸受用潤滑剤は自動車搬送機器で使用される、請求項3に記載のフッ素グリース組成物。
【請求項5】
前記転がり軸受用潤滑剤は自動車補機軸受用潤滑剤である、請求項2に記載のフッ素グリース組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、軸受内での流動が抑制され、耐漏洩性の高いフッ素グリース組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
軸受内のグリースの流動挙動としては、一般にチャーニング、チャンネリングが挙げられる。チャンネリングは、相対運動する物体間に存在する潤滑剤に隙間が生ずる現象である。この状態では、グリースの過剰な攪拌を抑制できるので、トルクは低くなり、軸受温度の上昇も抑えられる。グリースの移動も少ないため、グリースが漏洩することがない。一方、チャーニングは、グリースが転がり軸受内でかき混ぜられる現象である。このチャーニングが発生すると、トルクはいつまでも高く、軸受温度も上昇し、グリースは流動しながら軸受内の各部位に付着していく。これが、漏洩につながる現象である。
【0003】
高温条件下で使用されるフッ素グリース封入転がり軸受からのグリース漏洩は、転がり軸受の潤滑寿命を縮めるだけでなく、漏洩したフッ素グリースにより周囲を汚染するといった問題がある。この転がり軸受からのフッ素グリース漏洩は、転がり軸受の密封構造の問題によるものであるか、フッ素グリースと潤滑材料との馴染みにくさによるものであるか、軸受内に残留した炭化水素系の油とフッ素グリースの相溶性が低いことによるものである。
【0004】
転がり軸受の密封構造において、例えば、シールド板の内側に円環状のスリンガを取り付けたり、ラビリンスシールを設けたりすることにより耐漏洩性を向上させる方法がある(特許文献1)。
【0005】
また、転がり軸受内に防錆油が残留した状態で、フッ素グリースの漏洩を防止する方法として、特定の金属塩を添加しておく方法がある(特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2003−314573号公報
【特許文献2】特許第4505954号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、特許文献1では、封入されるフッ素グリースの軸受内での流動挙動によっては、軸受内でフッ素グリースがチャーニング状態になり、攪拌され流動することで、フッ素グリースが漏洩することがある。また、特許文献2では、実際の使用環境において、防錆油の残留の有無に関わらず、機械始動から定常運転に至り軸受温度が使用温度まで上昇する過程において、グリースの漏洩が生じることがある。そこで、本発明が解決しようとする課題は、軸受内での流動が抑制され、耐漏洩性の高いフッ素グリース組成物を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者は、鋭意検討を重ねた結果、ポリテトラフルオロエチレンの長径と短径の比に着目し、増ちょう剤としてポリテトラフルオロエチレン、基油としてフッ素油を含み、ポリテトラフルオロエチレンの長径/短径が1.5〜3.0であることにより、耐漏洩性の高いフッ素グリース組成物の創製に成功し、本発明を完成させた。
【0009】
すなわち、本発明は、以下の(1)〜(6)に関する。
【0010】
(1)増ちょう剤としてポリテトラフルオロエチレン、及び、基油としてフッ素油を含み、前記ポリテトラフルオロエチレンの長径/短径が1.5〜3.0であることを特徴とするフッ素グリース組成物。
【0011】
(2)前記ポリテトラフルオロエチレンの短径が5〜20μm、長径が10〜30μmであることを特徴とする、(1)に記載のフッ素グリース組成物。
【0012】
(3)転がり軸受用潤滑剤として使用される、(1)又は(2)に記載のフッ素グリース組成物。
【0013】
(4)前記転がり軸受用潤滑剤はトロリーコンベヤローラ軸受用潤滑剤である、(3)に記載のフッ素グリース組成物。
【0014】
(5)前記トロリーコンベヤローラ軸受用潤滑剤は自動車搬送機器で使用される、(4)に記載のフッ素グリース組成物。
【0015】
(6)前記転がり軸受用潤滑剤は自動車補機軸受用潤滑剤である、(3)に記載のフッ素グリース組成物。
【発明の効果】
【0016】
本発明のフッ素グリース組成物は、高い耐漏洩性を有することから、転がり軸受用潤滑剤として使用することが出来る。特に、自動車搬送機器で使用されるトロリーコンベヤローラ軸受用潤滑剤、自動車補機軸受用潤滑剤に好適に使用することが出来る。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明を実施形態に即して詳細に説明する。
【0018】
(フッ素グリース組成物について)
本発明のフッ素グリース組成物は、増ちょう剤としてポリテトラフルオロエチレン(以下、PTFEとする)を使用し、基油としてフッ素油を使用している。必要に応じて、各種添加剤を配合する。
【0019】
(PTFEについて)
PTFEは、例えば、テトラフルオロエチレンの乳化重合、けん濁重合、溶液重合などの方法によって製造される。製造されたPTFEは、さらに熱分解、電子線照射分解、物理的粉砕などの方法によって低分子化処理される。PTFEの融点は、特に制限されないが、耐熱性の点から300℃以上が好ましい。
【0020】
PTFEの短径は、特に限定されないが、耐漏洩性の点から5〜20μmが好ましく、より好ましくは、耐漏洩性をさらに向上させる点から5〜15μmである。PTFEの長径は、特に限定されないが、耐漏洩性の点から10〜30μmが好ましく、より好ましくは、耐漏洩性をさらに向上させる点から10〜20μmである。
【0021】
PTFEの長径/短径は、転がり軸受内での回転せん断に対し、半固体状のグリースが切れやすくなり、攪拌によってグリースが系外に漏洩するのを抑制することができる点から、1.5以上が好ましく、より好ましくは、耐漏洩性をさらに向上させる点から1.6以上である。また、PTFEの長径/短径の比が3.0より大きい場合には、グリースの調製時にグリースが硬くなってしまい、最適なちょう度への調整が困難になるだけでなく、転がり軸受内での回転せん断に対するグリースの切れが悪くなり、グリースが系外に漏洩してしまうため、PTFEの長径/短径は、3.0以下が好ましく、より好ましくは、耐漏洩性をさらに向上させる点から2.8以下である。
【0022】
本発明のフッ素グリース組成物におけるPTFEの配合率は、特に限定されないが、軸受用グリースとして最適なちょう度を得る点から20〜50質量%が好ましく、より好ましくは25〜45質量%である。本発明のフッ素グリース組成物をトロリーコンベヤローラ軸受用に使用するためには、ちょう度がJIS規格の1〜3号になるようPTFEの配合率が調整される。
【0023】
(フッ素油について)
フッ素油としては、パーフルオロポリエーテル油が用いられる。かかるパーフルオロポリエーテル(以下、PFPEとする。)としては、一般式
RfO(CF
2O)
x(C
2F
4O)
y(C
3F
6O)
zRf
で表わされるものが用いられ、CF
2O基、C
2F
4O基およびC
3F
6O基は主鎖中にランダムに結合した基である。具体的には、例えば下記一般式(1)〜(4)で表わされるようなものが用いられ、この他一般式(5)で表わされるようなものも用いられる。なお、各Rfはパーフルオロメチル基、パーフルオロエチル基、パーフルオロプロピル基等の炭素数1〜5、好ましくは1〜3のパーフルオロ低級アルキル基から独立に選択される。
(1)RfO[CF(CF
3)CF
2O]
zRf
ここでRfは前記定義と同じであり、z=2〜200である。
ヘキサフルオロプロピレンの光酸化重合で生成した先駆体を完全にフッ素化することにより、あるいはフッ化セシウム触媒下にヘキサフルオロプロピレンをアニオン重合させ、得られた末端CF(CF
3)COF基を有する酸フルオライド化合物フッ素ガスで処理することにより得られる。
(2)RfO(CF
2O)
x[CF(CF
3)CF
2O]
zRf
ここでRfは前記定義と同じであり、x+z=3〜200、x:z=10:90〜90:10である。
またCF
2O基およびCF(CF
3)CF
2O基は主鎖中にランダムに結合しているものであり、ヘキサフルオロプロペンの光酸化重合で生成した先駆体を完全にフッ素化することにより得られる。
(3)RfO(CF
2O)
x(CF
2CF
2O)
y[CF(CF
3)CF
2O]
zRf
ここで、x+y+z=3〜200、y:z=1:199〜199:1、(y+z):x=10:90〜90:10である。
またCF
2O基、CF
2CF
2O基およびCF(CF
3)CF
2O基は主鎖中にランダムに結合しているものであり、テトラフルオロエチレンおよびヘキサフルオロプロペンの光酸化重合で生成した先駆体を完全にフッ素化することにより得られる。
(4)RfO(CF
2O)
x(CF
2CF
2O)
yRf
ここでRfは前記定義と同じであり、x+y=3〜200、x:y=10:90〜90:10である。
またCF
2O基およびCF
2CF
2O基は主鎖中にランダムに結合しているものであり、テトラフルオロエチレンの光酸化重合で生成した先駆体を完全にフッ素化することによって得られる。
(5)F(CF
2CF
2CF
2O)
2〜100C
2F
5
これはフッ化セシウム触媒の存在下に2,2,3,3−テトラフルオロオキセタンをアニオン重合させ、得られた含フッ素ポリエーテル(CF
2CF
2CF
2O)
nを160〜300℃の紫外線照射下のもとフッ素ガス処理することにより得られる。
【0024】
本発明のPFPEは、単独又は2種以上混合して用いることができる。本発明のフッ素グリース組成物を潤滑剤として用いる場合には、40℃における動粘度(JIS K2283準拠により測定)が約5〜2000mm
2/sであることが好ましい。さらに好ましくは、動粘度が100〜800mm
2/sである。動粘度が5mm
2/s以下のものは蒸発量が多く、耐熱用のグリースの規則であるJIS転がり軸受用グリース3種で規定されている蒸発量(1.5%以下)という条件を満たさなくなる。また、動粘度が2000mm
2/s以上のものは、流動点(JIS K−2283)が高くなり、通常の方法では低温起動時にベアリングが回転しない。そのため、それを使用可能とするには加熱する必要があり、一般的なグリースとしては使用適格を欠くようになる。
【0025】
本発明のフッ素グリース組成物におけるPFPEの配合率は、特に限定されないが、軸受用グリースとしての特性を満たす点から、50〜80質量%が好ましく、より好ましくは、潤滑に十分な基油量とし目的のちょう度を得る点から、55〜75質量%である。
【0026】
(各種添加剤について)
本発明の
フッ素グリース組成物は、必要に応じて、さらに、他の増ちょう剤、酸化防止剤、防錆剤、腐食防止剤、極圧剤、油性剤、固体潤滑剤、導電性向上剤等の添加剤を配合することができる。
【0027】
他の増ちょう剤としては、リチウム石けん、ナトリウム石けん、カリウム石けん、カルシウム石けん、アルミニウム石けん、バリウム石けんの金属石けんまたは金属複合石けん、脂肪族、脂環状または芳香族のジウレア、トリウレア、テトラウレア、ポリウレア等の尿素系化合物、ベントナイト、シリカ、有機顔料、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド等の非フッ素系増ちょう剤が挙げられる。耐熱性、潤滑性の面から、ジウレア、トリウレア、テトラウレア、シリカ等が好ましい。
【0028】
酸化防止剤としては、例えば2,6−ジ第3ブチル−4−メチルフェノール、4,4′−メチレンビス(2,6−ジ第3ブチルフェノール)等のフェノール系の酸化防止剤、アルキルジフェニルアミン、トリフェニルアミン、フェニル−α−ナフチルアミン、フェノチアジン、アルキル化フェニル−α−ナフチルアミン
、アルキル化フェ
ノチアジン等のアミン系の酸化防止剤、さらにはリン酸系酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤などが挙げられる。
【0029】
防錆剤としては、例えば脂肪酸、脂肪酸金属塩、脂肪酸アミン、アルキルスルホン酸金属塩、アルキルスルホン酸アミン塩、酸化パラフィン、ポリオキシエチレンアルキルエーテル等が挙げられる。
【0030】
腐食防止剤としては、例えば
ベンゾトリアゾール、ベンゾイミダゾール、チアジアゾール等が挙げられる。
【0031】
極圧剤としては、例えばリン酸エステル、亜リン酸エステル、リン酸エステルアミン塩等のリン系化合物、スルフィド類、ジスルフィド類等の硫黄化合物、ジアルキルジチオリン酸金属塩、ジアルキルジチオカルバミン酸金属塩等の硫黄系金属塩、塩素化パラフィン、塩素化ジフェニル等の塩素化合物などが挙げられる。
【0032】
油性剤としては、例えば脂肪酸またはそのエステル、高級アルコール、多価アルコールまたはそのエステル、脂肪族エステル、脂肪族アミン、脂肪酸モノグリセライド、モンタンワックス、アミド系ワックス等が挙げられる。
【0033】
固体潤滑剤としては、例えば二硫化モリブデン、カーボンブラック、グラファイト、窒化ホウ素、窒化シラン、メラミンシアヌレート等が挙げられる。
【0034】
本発明のフッ素グリース組成物は、転がり軸受用潤滑剤に使用することができる。転がり軸受用潤滑剤としては、トロリーコンベヤローラ軸受用潤滑剤又は自動車補機軸受用潤滑剤が挙げられ、トロリーコンベヤローラ軸受用潤滑剤として、特に、自動車搬送機器で使用されるトロリーコンベヤローラ軸受用潤滑剤に好適に使用することができる。
【0035】
(フッ素グリース組成物の製造方法)
本発明のフッ素グリース組成物は、基油となるフッ素油に、増ちょう剤であるPTFE、および必要な添加剤を所定量配合し、3本ロールミルまたは高圧ホモジナイザーで十分に混練することにより得られる。混練に用いられる3本ロールミルとしては、一般に油圧式のものが用いられる。
【実施例】
【0036】
以下、本発明の実施例を説明する。
【0037】
(実施例1〜3、比較例4,5)
混練釜に、PFPEとPTFEを添加し、3本ロールミルで2回混練して調製した。1回目は、1.5MPaのロール圧で処理し、2回目は0.4MPaのロール圧で処理した。
【0038】
下記PFPE、PTFEを表1のような配合量によって調製し、ちょう度2号のグリース組成物を得た。そして、グリース組成物の性質を漏洩試験にて評価した。
[PFPE]
構造式(I) CF
3CF
2CF
2O[CF(CF
3)CF
2O]mCF
2CF
3
40℃度粘度:390mm
2/s
[PTFE]
PTFEの粒子径は、電子顕微鏡で任意の倍率で観察して測定した。
A:MP1400(三井デュポンフロロケミカル製)
長径:12μm、短径:5μm、長径/短径:2.4
B:L150J(旭硝子製)
長径:16μm、短径:10μm、長径/短径:1.6
C:MP1200(三井デュポンフロロケミカル製)
長径:4.5μm、短径:1.5μm、長径/短径:3.0
D:L2(ダイキン製)
長径:0.2μm、短径:0.2μm、長径/短径:1.0
E:KTL−20N(喜多村製)
長径:30μm、短径:25μm、長径/短径:1.2
【0039】
<漏洩試験>
試験機:コンベヤローラ外輪回転試験機
軸受:外径φ80×内径φ30×幅25mmのコンベヤローラ用軸受
軸受に17gのグリースを封入し、その軸受を試験機にセットした。200Nの荷重を与え、20rpmで回転させながら、30〜180℃まで2時間かけて昇温させた。試験終了後、漏洩したグリース量を測定した。
【0040】
測定結果を表1に示す。
【0041】
【表1】
【0042】
表1より、長径/短径が1.5より小さいPTFEを使用したグリース組成物(比較例4,5)では、試験終了後に漏洩が見られた。
【0043】
一方、長径/短径が3.0であるPTFEを使用したグリース組成物(実施例3)では、漏洩量が0.2gと非常に少なく、長径/短径が1.6、2.4であるPTFEを使用したグリース組成物(実施例1、2)では、全く漏洩しなかった。以上より、長径/短径が1.5〜3.0であるPTFEを使用したグリース組成物は、耐漏洩性の高い優れたグリース組成物であることが分かった。