【課題を解決するための手段】
【0005】
上述した課題を解決するための請求項1記載の発明は、
細長の支持体(21)であって、その幅方向に湾曲した湾曲部(211)、及び該湾曲部(211)の両端から一体的に延出すると共に互いに間隔をおいて長手方向にわたって対向する第1及び第2の対向部(212,213)、を有する支持体(21)と、前記第1及び第2の対向部(212,213)の長手方向にそれぞれ配置された帯状の第1及び第2の電極(22,23)と、からなるセンサ電極(20)と、
前記第1の電極(22)の平面と前記第2の電極(23)の平面が平行になるように、前記センサ電極(20)を保持する保持具(10)とを備え、
長手方向を液体の液面に対して垂直に配置したときの液面高さに応じて変化する前記第1の電極(22)と前記第2の電極(23)間の静電容量で液面レベルを検出する
ことを特徴とする。
【0006】
請求項1記載の発明においては、細長の支持体(21)であって、その幅方向に湾曲した湾曲部(211)、及び該湾曲部(211)の両端から一体的に延出すると共に互いに間隔をおいて長手方向にわたって対向する第1及び第2の対向部(212,213)、を有する支持体(21)と、第1及び第2の対向部(212,213)の長手方向にそれぞれ配置された帯状の第1及び第2の電極(22,23)と、からなるセンサ電極(20)と、第1の電極(22)の平面と第2の電極(23)の平面が平行になるように、センサ電極(20)を保持する保持具(10)とを備え、湾曲したセンサ電極(20)が、第1の電極(22)の平面及び第2電極(23)の平面が平行になるように保持具(10)に保持されている。そのため、センサ電極(20)を保持する保持具(10)のみを変更することにより、自在に電極間距離を調整可能なので、測定対象の液体毎に調整可能であり、検出回路における測定レンジに合わせて調整することができる。また、センサ電極(20)を湾曲させて平行電極を形成することにより、対向面積を大きくとることができるため、対向する第1の電極及び第2の電極の電極間距離を短くする必要がない。電極間距離が短いと、結露や電極表面に付着した液体の影響を受け易いが、電極間距離を適宜な長さにすることで結露や付着した液体の影響を少なくすることができる。
【0007】
上述した課題を解決するための請求項2記載の発明は、
請求項1記載の静電容量式液面レベルセンサにおいて、
前記センサ電極(20)は、さらに、帯状の第3及び第4の電極(24,25)を有し、
前記第3及び第4の電極(24,25)は、前記第2の電極上に、互いに絶縁状態で順次積層配置され、
前記第3の電極(24)は、前記第2及び第4の電極(23,25)よりも狭い幅を有して前記第2及び第4の電極(23,25)の幅方向のほぼ中央に配置されると共に、液面側と反対の端部において前記第2の電極(23)のみと積層状態になり、
前記第3の電極(24)における前記第2の電極(23)のみとの積層状態になる部分と、前記第2の電極(23)とが共に前記液体中にあるときの、前記第2の電極(23)と前記第3の電極(24)との間の静電容量で前記液体の誘電率を検出する
ことを特徴とする。
【0008】
請求項2記載の発明においては、センサ電極(20)は、さらに、帯状の第3及び第4の電極(24,25)を有し、第3及び第4の電極(24,25)は、第2の電極(23)上に、互いに絶縁状態で順次積層配置され、第3の電極(24)は、第2及び第4の電極(23,25)よりも狭い幅を有して第2及び第4の電極(23,25)の幅方向のほぼ中央に配置されると共に、液面側と反対の端部において第2の電極(23)のみと積層状態になる構成とされている。そのため、この部分を液体の誘電率測定センサとして使用することができる。第3の電極は、液位底部のみ上記の部分を形成することで、上記の部分よりも高い液面レベルでは、第2の電極(23)及び第4の電極(25)が第3の電極(24)よりも幅が広いため、第2の電極(23)及び第4の電極(25)を接地電位に接続することによりシールド効果が高くなり、上記の部分よりも高い液面レベルでのレベル変化の影響を受けない。
【0009】
上述した課題を解決するための請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の静電容量式液面レベルセンサにおいて、前記支持体(21)が可撓性を有することを特徴とする。
【0010】
請求項3記載の発明においては、支持体(21)が可撓性を有しているので、センサ電極(20)を容易に湾曲させることができ、センサ電極(20)を保持具10で保持させる作業が容易になる。
【0011】
上述した課題を解決するための請求項4記載の発明は、
第1及び第2の電極(22.23)を有するセンサ電極(20)と該センサ電極(20)を保持する保持具(10)とを備え、液体の液面高さに応じて変化する前記第1の電極(22)と前記第2の電極(23)間の静電容量で液面レベルを検出する静電容量式液面レベルセンサの製造方法であって、
細長の可撓性のある支持体(21)に、その長手方向に帯状の液面レベル測定用の第1及び第2の電極(22,23)が互いに所定間隔をおいて並列に配置されたセンサ電極(20)を作製するセンサ電極作製工程と、
前記センサ電極(20)を、前記第1の電極(22)及び前記第2の電極(23)が対向するように湾曲させる湾曲工程と、
湾曲させた前記センサ電極(20)を、前記第1の電極(22)の平面と前記第2の電極(23)の平面が平行になるように前記保持具(10)で保持する保持工程とを含む
ことを特徴とする。
【0012】
請求項4記載の発明においては、細長の可撓性のある支持体(21)に、その長手方向に帯状の液面レベル測定用の第1及び第2の電極(22,23)が互いに所定間隔をおいて並列に配置されたセンサ電極(20)を作製し、作製したセンサ電極(20)を湾曲させ、湾曲させたセンサ電極(20)を静電容量を検出するための第1及び第2の電極(22,23)の平面が平行になるように保持具(10)で保持することにより、静電容量式液面レベルセンサを作製している。そのため、センサ電極(20)を収容する保持具(10)のみを変更することにより、自在に電極間距離を調整可能なので、測定対象の液体毎に調整可能であり、検出回路における測定レンジに合わせて調整することができる。また、センサ電極(20)を湾曲させて平行電極を形成することにより、対向面積を大きくとることができるため、対向する第1の電極及び第2の電極の電極間距離を短くする必要がない。電極間距離が短いと、結露や電極表面に付着した液体の影響を受け易いが、電極間距離を適宜な長さにすることで結露や付着した液体の影響を少なくすることができる。
【0013】
上述した課題を解決するための請求項5記載の発明は、
請求項4に記載の静電容量式液面レベルセンサの製造方法において、
前記センサ電極作製工程は、さらに、
前記第2の電極(23)の電極上に、前記第2の電極(22)より幅の狭い帯状の第3の電極(24)と、前記第2の電極(23)とほぼ同じ幅の帯状の第4の電極(25)を、前記第2及び第4の電極(23,25)の幅方向のほぼ中央に前記第3の電極(24)を配置しながら互いに絶縁状態で順次積層配置する積層配置工程と、
前記第3の電極(24)の液面側と反対の端部において、前記第3の電極(24)が前記第2の電極(23)のみとの積層状態になるように、前記第4の電極(25)の一部を除去する除去工程とを含み、
前記湾曲工程において、前記第2の電極(23)における、前記第3及び第4の電極(24,25)が積層されていない側の面が、前記第1の電極(22)に対向するように湾曲させる
ことを特徴とする。
【0014】
請求項5記載の発明においては、センサ電極作製工程は、さらに、第2の電極(23)の電極上に、第2の電極(22)より幅の狭い帯状の第3の電極(24)と、第2の電極(23)とほぼ同じ幅の帯状の第4の電極(25)を、第2及び第4の電極(23,25)の幅方向のほぼ中央に前記第3の電極(24)を配置しながら互いに絶縁状態で順次積層配置する積層配置工程と、第3の電極(24)の液面側と反対の端部において、第3の電極(24)が第2の電極(23)のみとの積層状態になるように、第4の電極(25)の一部を除去する除去工程とを含み、湾曲工程において、第2の電極(23)における、第3及び第4の電極(24,25)が積層されていない側の面が、第1の電極(22)に対向するように湾曲させることにより、静電容量式液面レベルセンサを作製している。そのため、第4の電極(25)の一部を除去した第3の電極(24)部分を液体の誘電率測定センサとして使用することができる。第3の電極(24)は、液位底部のみ上記の部分を形成することで、上記の部分よりも高い液面レベルでは、第2の電極(23)及び第4の電極(25)が第3の電極(24)よりも幅が広いため、第2の電極(23)及び第4の電極(25)を接地電位に接続することによりシールド効果が高くなり、上記の部分よりも高い液面レベルでのレベル変化の影響を受けない。
【0015】
なお、上述の課題を解決するための手段の説明におけるかっこ書きの参照符号は、以下の、発明を実施するための形態の説明における構成要素の参照符号に対応しているが、これらは、特許請求の範囲の解釈を限定するものではない。
【発明の効果】
【0016】
請求項1記載の発明によれば、細長の支持体であって、その幅方向に湾曲した湾曲部、及び該湾曲部の両端から一体的に延出すると共に互いに間隔をおいて長手方向にわたって対向する第1及び第2の対向部、を有する支持体と、第1及び第2の対向部の長手方向にそれぞれ配置された帯状の第1及び第2の電極と、からなるセンサ電極と、第1の電極の平面と第2の電極の平面が平行になるように、センサ電極を保持する保持具とを備え、長手方向を液体の液面に対して垂直に配置したときの液面高さに応じて変化する第1の電極と第2の電極間の静電容量で液面レベルを検出するので、以下の効果を奏する。
(1)低コストで液面レベルセンサの作製が可能である。
(2)電極表面に付着した液体の影響による計測誤差が少ない。
(3)電極間距離を自在に調整可能なため、測定対象の液体に合わせて適切な距離に調整可能である。
【0017】
請求項2記載の発明によれば、センサ電極は、さらに、帯状の第3及び第4の電極を有し、第3及び第4の電極は、第2の電極上に、互いに絶縁状態で順次積層配置され、第3の電極は、第2及び第4の電極よりも狭い幅を有して第2及び第4の電極の幅方向のほぼ中央に配置されると共に、液面側と反対の端部において第2の電極のみと積層状態になり、第3の電極における第2の電極のみとの積層状態になる部分と、第2の電極とが共に液体中にあるときの、第2の電極と第3の電極との間の静電容量で前記液体の誘電率を検出するので、請求項1の発明の効果に加えて、誘電率の異なる複数の液体の液面レベルを測定することができる静電容量式液面レベルセンサが得られる。
【0018】
請求項3記載の発明によれば、支持体が可撓性を有しているので、センサ電極を容易に湾曲させることができ、センサ電極を保持具で保持させる作業が容易になる。
【0019】
請求項4記載の発明によれば、第1及び第2の電極(22.23)を有するセンサ電極(20)と該センサ電極(20)を保持する保持具(10)とを備え、液体の液面高さに応じて変化する第1の電極(22)と第2の電極(23)間の静電容量で液面レベルを検出する静電容量式液面レベルセンサの製造方法であって、細長の可撓性のある支持体(21)に、その長手方向に帯状の液面レベル測定用の第1及び第2の電極(22,23)が互いに所定間隔をおいて並列に配置されたセンサ電極(20)を作製するセンサ電極作製工程と、センサ電極(20)を、第1の電極(22)及び第2の電極(23)が対向するように湾曲させる湾曲工程と、湾曲させた前記センサ電極(20)を、第1の電極(22)の平面と第2の電極(23)の平面が平行になるように保持具(10)で保持する保持工程とを含むので、以下の効果を奏する。
(1)低コストで電極の作製が可能である。
(2)電極間距離を自在に調整可能なため、測定対象の液体に合わせて適切な距離に調整可能である。
【0020】
請求項5記載の発明によれば、センサ電極作製工程は、さらに、第2の電極(23)の電極上に、第2の電極(22)より幅の狭い帯状の第3の電極(24)と、第2の電極(23)とほぼ同じ幅の帯状の第4の電極(25)を、第2及び第4の電極(23,25)の幅方向のほぼ中央に第3の電極(24)を配置しながら互いに絶縁状態で順次積層配置する積層配置工程と、第3の電極(24)の液面側と反対の端部において、第3の電極(24)が第2の電極(23)のみとの積層状態になるように、第4の電極(25)の一部を除去する除去工程とを含み、湾曲工程において、第2の電極(23)における、第3及び第4の電極(24,25)が積層されていない側の面が、第1の電極(22)に対向するように湾曲させるので、第4の電極(25)の一部を除去した第3の電極(24)部分を液体の誘電率測定センサとして使用することができる。第3の電極(24)は、液位底部のみ上記の部分を形成することで、上記の部分よりも高い液面レベルでは、第2の電極(23)及び第4の電極(25)が第3の電極(24)よりも幅が広いため、第2の電極(23)及び第4の電極(25)を接地電位に接続することによりシールド効果が高くなり、上記の部分よりも高い液面レベルでのレベル変化の影響を受けない。