特許第5881256号(P5881256)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5881256
(24)【登録日】2016年2月12日
(45)【発行日】2016年3月9日
(54)【発明の名称】フレーム取付け型配線管理装置
(51)【国際特許分類】
   H02G 3/30 20060101AFI20160225BHJP
   F16B 2/22 20060101ALI20160225BHJP
   F16B 7/04 20060101ALI20160225BHJP
【FI】
   H02G3/30
   F16B2/22 B
   F16B7/04 302B
【請求項の数】10
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2013-551964(P2013-551964)
(86)(22)【出願日】2011年11月14日
(65)【公表番号】特表2014-506775(P2014-506775A)
(43)【公表日】2014年3月17日
(86)【国際出願番号】US2011060629
(87)【国際公開番号】WO2012102777
(87)【国際公開日】20120802
【審査請求日】2014年10月1日
(31)【優先権主張番号】61/437,509
(32)【優先日】2011年1月28日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/436,915
(32)【優先日】2011年1月27日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】505379467
【氏名又は名称】サンパワー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】龍華国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】グルシコヴィヅ、タイラー
(72)【発明者】
【氏名】ダーニング、マシュー
(72)【発明者】
【氏名】フィッシャー、ケビン
【審査官】 久保 正典
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2005/0211463(US,A1)
【文献】 特開2001−056070(JP,A)
【文献】 米国特許第05189766(US,A)
【文献】 特開2001−135848(JP,A)
【文献】 特開2002−211335(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02G 3/30
F16B 2/22
F16B 7/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
上部平面部材及び下部平面部材を含むクリップであって、前記上部平面部材及び下部平面部材が内側表面及び外側表面を有し、前記上部平面部材の前記内側表面が前記下部平面部材の前記内側表面に向かって延在するポストを含む、クリップと、
前記下部平面部材の前記外側表面から延在するステムであって、第1及び第2の外向きに延在するフランジを含み、前記第1及び第2の外向きに延在するフランジのそれぞれが、前記下部平面部材の前記外側表面に向かって延在する縁部分を含む、ステムと、
前記下部平面部材の前記外側表面に沿って、前記ステムを横断して延在する横断路であって、前記ステムが、前記横断路に沿って凹部部分を有する、横断路と、
を含む配線管理装置。
【請求項2】
前記ステムが、前記下部平面部材の前記外側表面と、対応する外向きに延在するフランジとの間に曲面を有する、請求項1に記載の配線管理装置。
【請求項3】
各縁部分が前記ステムに向かって湾曲した、請求項1または2に記載の配線管理装置。
【請求項4】
フランジを有するフレームを備える光起電太陽パネルであって、前記フランジが、前記フランジの縁からずれた表面保持機構を有する、光起電太陽パネルと、
係合機構を有するクリップを備える配線管理装置であって、前記クリップが、前記フランジに接触して締まり嵌めを形成するように、更に、前記係合機構を前記保持機構に係合することによって前記フランジに解放可能に連結するように、適合され、前記配線管理装置が、加えて、配線を保持するための収納部を有する第1の配線保持部を含み、前記第1の配線保持部が前記フランジの前記縁を横切る方向に延在する配線を受容するように配置された、配線管理装置と、
を含む、光起電システム。
【請求項5】
前記表面保持機構が孔を含み、前記係合機構が、前記孔内に嵌合する寸法のポストを含む、請求項4に記載の光起電システム。
【請求項6】
前記表面保持機構が起立部分を含む、請求項4または5に記載の光起電システム。
【請求項7】
前記係合機構が、前記起立部分を受容する寸法の溝を含む、請求項6に記載の光起電システム。
【請求項8】
前記係合機構が、前記起立部分と解放可能に係合する寸法の隆起部を含む、請求項6に記載の光起電システム。
【請求項9】
前記表面保持機構がチャネルを含み、前記係合機構が前記チャネル内に嵌合する寸法の起立部分を含む、請求項4に記載の光起電システム。
【請求項10】
前記配線管理装置が、前記フランジの前記縁に沿った方向に延在する横断配線チャネルであって、配線を保持するように構成された横断配線チャネルを更に含む、請求項4から9のいずれか一項に記載の光起電システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2011年1月27日出願の米国特許仮出願番号第61/436,915号及び2011年1月28日出願の米国特許仮出願番号第61/437,509号の利益を主張するものである。
(連邦政府の資金援助を受けた研究開発に関する記述)
【0002】
本発明は、米国エネルギー省によって認められた契約番号第DE−FC26−07GO17043号に基づき、米国政府による支援を得てなされた。本出願については、米国政府が一定の権利を有する。
(発明の分野)
【0003】
本明細書で説明する対象の実施形態は、広くはケーブルコネクタを用いる光起電システムに関する。より具体的には、この対象の実施形態は、ケーブルを長期にわたって固定するための装置及び技術に関する。
【背景技術】
【0004】
分散型のエネルギー生成設備には、相当量の配線が必要となり得る。例えば、太陽光を利用する場合であれば、設備内の各太陽電池パネルが隣接するパネルと接続され、その一連の繋がりが結合装置及びインバーターに接続され得る。太陽電池パネルの列が多数であれば、接続される配線の数が多くなることから、薄い被覆の配線を用いた配線でもケーブルを用いた配線でも、システム設置費用の大きな部分が配線に割かれることになりかねない。加えて、配線には適切な位置決めが要求される。緩かったり垂れ下がったり弛んだりした配線は、危険をもたらす恐れがある。
【0005】
このため配線は、配線を例えば設備の構造部材に固定するなどして束縛する締め具を用いて管理することが多い。このような締め具は、典型的にはナイロン又は類似の材料からなり、手作業によって取り付けられる。ナイロン締め具を配線及び構造部材の周りに巻き付けることによって、配線の動きを抑制することができる。しかしながらナイロン締め具は、屋外の周囲環境に曝された場合、時間の経過とともに脆くなり破断してしまう。ナイロン締め具は、単価的には安価かもしれないが、弱くなった締め具を手作業によって交換するための費用は極めて高いものとなり得る。
【0006】
加えて、このような締め具は、閉じる際に単一の輪のみを形成することによって、配線−構造間相互作用のすべてを単一の束縛関係に置いてしまうことがあるが、これは、配線と構造部材とのすべての接点について適切であるとは限らない。例えば、配線が構造部材に対して直角に通っているところでは、両者の周りに巻き付けられるナイロン締め具が配線を曲げて屈曲させることで、これを構造部材と同一線上の関係に近付けてしまうことがある。このような屈曲は、配線の寿命性能に悪い影響を及ぼす恐れがある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
配線管理装置を開示する。該装置は、上部平面部材及び下部平面部材を備えるクリップであって、平面部材のそれぞれが内側及び外側表面を有し、上部平面部材の内側表面が、下部平面部材の内側表面に向かって延在するポストを備える、クリップと、下部平面部材の外側表面から延在するステムであって、2つの外向きに延在するフランジを含み、第1及び第2の外向きに延在するフランジのそれぞれが、下部平面部材の外側表面に向かって延在する縁部分を含む、ステムと、下部平面部材の外側表面に沿って延在する横断路であって、ステムを横切って延在する横断路と、を含み、ステムが、横断路に沿って凹部を有する。
【0008】
また、光起電システムをも開示する。この光起電システムは、フランジを有するフレームを含む光起電太陽電池パネルであって、フランジが、フランジの縁からずれた表面保持機構を有する、光起電太陽電池パネルと、係合機構を有するクリップであって、フランジに接触して締まり嵌めを形成するように構成され、更に、係合機構を保持機構に係合することによってフランジに解放可能に連結するように構成されたクリップを含み、加えて、配線を保持するための収納部を有する第1の配線保持部であって、フランジの縁を横切る方向に延在する配線を受容するように配置された第1の配線保持部を含む、配線管理装置と、を含む。
【0009】
光起電システムのための配線管理装置をもまた、開示する。この配線管理装置は、光起電太陽電池パネルのフレームを係合するためのクリップ手段と、少なくとも1つの配線を第1の方向に受容し保持する第1の配線保持手段と、少なくとも1つの配線を第2の方向に受容し保持する第2の配線保持手段と、を含み、第1の方向は第2の方向を横切る。
【0010】
この概要は、以下の詳細な説明において更に説明される概念のいくつかを、単純な形で紹介するために提供するものである。この概要は、特許請求対象の主要な特徴又は必須の特徴を特定することを意図しておらず、また特許請求対象の範囲を決定する際の補助として使用されることをも意図していない。
【図面の簡単な説明】
【0011】
より完全な本主題の理解は、発明を実施するための形態、及び特許請求の範囲を、以下の図面と併せて考察し、参照することによって導き出すことができ、同様の参照番号は、図面全体を通して同様の要素を指す。
【0012】
図1】配線管理装置の実施形態の側面図。
【0013】
図2図1の配線管理装置の実施形態の正面図。
【0014】
図3図1の配線管理装置の実施形態の平面図。
【0015】
図4図3の配線管理装置の実施形態の線4−4に沿った断面図。
【0016】
図5】フレーム部材の一部分に隣接した配線管理装置の実施形態の斜視図。
【0017】
図6図5の実施形態の係合した配線管理装置とフレーム部材の一部分との側面図。
【0018】
図7図5の実施形態の係合した配線管理装置とフレーム部材の一部分との、解放時の側面図。
【0019】
図8】第1の方向に保持された複数の配線とともに示す、フレーム部材の一部分と係合した配線管理装置の実施形態の斜視図。
【0020】
図9】第2の方向に保持された複数の配線とともに示す、フレーム部材の一部分と係合した配線管理装置の実施形態の側面図。
【0021】
図10】フレーム部材の一部分に隣接した配線管理装置の、別の実施形態。
【0022】
図11】フレーム部材の一部分に隣接した配線管理装置の、更に別の実施形態。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下の発明を実施するための形態は、本質的には、単なる実例に過ぎず、本主題の実施形態、あるいはそのような実施形態の応用及び用途を限定することを意図するものではない。本明細書で用いる場合、「例示的」という語は、「実施例、例、実例としての役割を果たす」ことを意味する。本明細書に例示的として説明した実施は、必ずしも、他の実施よりも好ましいとか有利であると解釈されるべきものではない。更には、先行の技術分野、背景技術、概要、若しくは以下の発明を実施するための形態で提示される、明示又は示唆されるいずれの理論によっても、拘束されることを意図するものではない。
【0024】
「連結された」−次の説明は、「連結された」素子又はノード又は機構について言及する。本明細書で使用する場合、明示的に別段の定めがある場合を除き、「連結された」はある素子/ノード/機構が、別の素子/ノード/機構に直接的又は非直接的に接合される(又は直接的若しくは非直接的にこれらと連通する)ことを意味し、これらは必ずしも機械的にではない。したがって、図6に示した概略図は素子の一例示的配置を表現しているが、追加的な介在素子、装置、機構、又は構成要素が、表現された対象の一実施形態内に存在することもあり得る。
【0025】
「抑制する」−本明細書で使用する場合、抑制する、は効果の低減又は最小化を表すために用いる。構成要素又は機構が、作用、動作、又は状況の抑制と記載される場合、結果、又は効果、又は将来の状態を完全に阻止してよい。更に、「抑制する」は、効果、性能、及び/又はそうでなければ発生したであろう効果を低減する又は減少させることにも言及する。したがって、構成要素、素子、又は機構について結果又は状態を抑制すると述べる場合、必ずしも結果又は状態を完全に阻止したり、排除したりするものではない。
【0026】
更に、一部の用語は、参照のためだけに以下の説明に用いることがあり、したがって、制限的であることを意図しない。例えば、「上部」、「下部」、「上方」、及び「下方」などの用語は、参照している図における方向を示す。「前方」、「後方」、「後部」、「側面」、「外側」、及び「内側」などの用語は、説明中の構成要素について記述する本文及び関連図面の参照によって明らかにされる、一貫性はあるが任意の基準系内において、構成要素の一部分の向き及び/又は位置を記述するものである。かかる用語は、特に上述した語、それらの派生語、及び類似の意味の語を含んでよい。同様に、用語「第1の」、「第2の」、及び構造について言及する他のかかる数値的用語は、明確に文脈で示されない限り、順序又は序列を意味しない。
【0027】
広く用いられているナイロン締め具の有利な改良例の1つに、分散型エネルギー生成設備の構造部材と相互作用するように設計された、NORYL(商標)配線保持装置がある。このような装置は、位置決め及び係合を容易にするために、構造部材の機構に対応した1つ以上の機構を有することがある。配線保持機構が複数方向に存在することで、単一のクリップが設備全体を通じて多様な配線/構造配置において機能できるようにすることが可能である。このような単一装置は、大量生産することによって費用を比較的低く抑えることができ、単一装置の寿命内における、初期及び交換時のナイロン締め具使用のための人件費及び材料費と比較した場合、設備の稼働寿命全体にわたって、金銭的に相当有利となり得る。
【0028】
各パネルがフレームを備えた、多数の太陽電池パネルを有する光起電太陽電池設備を対象として述べるが、本明細書で説明する配線管理装置及び特定の技術は、他のタイプの分散型エネルギー生成施設、例えば風力又は太陽熱設備にも同様に適応可能であり得るし、またこれらに限定されるものでもない。いずれの設備でも、配線管理に対処する必要性がある限り、本明細書で説明する改良から利益を受けることができる。したがって、データセンター、通信用ラック、及び類似の配線搭載設備にもまた、以下に述べる装置及び技術を採用することが可能である。
【0029】
図1〜4は、一体形成された2つの主要な部分を有する配線管理装置100を示す。上部部分102は、構造部材のフレームに連結するためのクリップを含む。下部部分104は、数個の配線保持機構を含む。両者について以下に更に詳細に説明する。
【0030】
上部部分102は、上部平面部材110及び下部平面部材120を有するクリップを含み得る。下部部分104は、ステム130と、第1及び第2の外向きに延在するフランジ140、150と、横断路160と、を含み得る。上部部分102は構造部材のフレーム、例えば縁フランジを含むフレームなどに、解放可能に連結するために用いることができる。上部部分104は、配線を受容し保持することによって、配線がずれたり自由に垂れ下がったりするのを抑制することができる。
【0031】
上部部分102は、上部及び下部平面部材110、120を有し得る。平面部材110、120は、後部接合部分112によって連結され得る。後部接合部分112は、止め具としての機能を果たすことにより、配線管理装置100が平面部材110、120の間に位置するフランジ上に必要以上に入り過ぎるのを防止することができる。上部平面部材110は、上部表面114及び下部表面116を有し得る。下部表面116は、突出した機構、例えばポスト118を含み得る。上部平面部材110の上部表面114及び下部表面116は、比較的平坦で直線的に示されているが、実施形態の必要に応じて、曲線又は角度のある形状を有し得る。
【0032】
このポスト118は、以下に更に詳細に図示し説明するように、締まり嵌め及び係合機構の一実施形態に過ぎず、締まり嵌め及び係合機構は任意のタイプのものであってよい。ポスト118は円形の断面を有し、上部平面部材110の下部表面116から下向きに延在し得る。ポスト118は先端に、図示のように配線管理装置100の前方に向かって低くなるようにテーパーの付いた表面を含む、傾斜表面を有し得る。ポスト118は、上部部分102の残りの部分と一体的に形成され得る。接手119は、上部平面部材110の下部表面116の、ノッチ109とポスト118との間にある部分である。
【0033】
上部平面部材110はまた、スロット又はノッチ109を有し得る。ノッチ109は、上部部分102から材料を除去することで形成できる。特定の実施形態では、ノッチ109は、図示のようにポスト118と位置合わせしてよい。ノッチ109は、後方に後部接合部分112内へと延在することにより、下方に下部平面部材120の上部表面122へと延在することも可能である。実施形態によっては、ノッチ109は上部平面部材110のみを貫通して延在することもある。
【0034】
下部部分104は、例えば配線管理装置100全体を射出成形することによって、上部部分102と一体的に単一のユニットとして形成し得る。特定の実施形態では、下部部分104は別個のユニットであって、例えば締結具、接着剤、又は固着技術によって上部部分102に連結されることもある。実施形態によっては、後部接合部分112を曲げることによって、上部平面部材110及び下部平面部材120の方向を変えることができる。したがって、上部平面部材110及び下部平面部材120がこじ開けられてから、実施形態によっては弾性的に、非変形位置へと戻り得る。
【0035】
下部部分104は、上部表面122及び下部表面124を含み得る。上部表面122は、上部部分102の下部表面116に面し得る。実施形態によっては、下部部分104が、上部部分102との組み合わせによって、後部接合部分112に向かって高さが低くなるようにテーパーの付いた空洞を形成することもある。
【0036】
上部表面122は、その実施形態の必要に応じて、平滑かつ平坦であることもあれば、角度が付いていることも、また、表面機構を有することもある。下部表面124は、ステム130へと滑らかに遷移する。ステム130は下部表面124から、配線保持に望ましい任意の長さだけ下向きに延在し得る。特定の実施形態ではステム130は2ミリメートル〜2センチメートルの長さ、又はその実施形態に望ましい任意の長さを有し得る。ステム130は、図2に示すように、横方向の曲面132を有し得る。ステム130はまた、湾曲した前方部分を含むことで、横断路160を形成し得る。特定の実施形態によっては、ステム130がその最端部において上方に巻き上がることにより、横断係合機構162を形成し得る。
【0037】
ステム130は、加えて、2つの外向きに延在するフランジ140、150を有し得る。各フランジ140、150は、ほぼ円形断面の1つ又は2つ以上の配線を保持するのに十分な長さだけ延在し得る。例えば、第1の外向きに延在するフランジ140は、上部及び下部平面部材110、120にほぼ平行方向に延在し得る。特定の実施形態では、ステム130は下方かつフランジ140、150の間に、重量軽減のための切欠き134を有し得る。
【0038】
フランジ140は、平坦であることもあれば、図示の実施形態に示されるように、ステム130から外へと傾斜して行く、巻き上がった若しくは湾曲した形状を有することも可能である。フランジ140、150の表面は、配線保持を容易にするために、その実施形態の必要に応じて平滑でもよいし、隆起部が付されていてもよい。フランジ142、152は、それぞれ下部平面部材120の下部表面124に向かって立ち上がる、上向きに延在する縁142、152をそれぞれ有し得る。この縁142、152は、ある程度まで上向きに延在することにより、ステム130のどちらかの側及び下部平面部材120の下部表面124の下方に、側面収納部144、154を画することができる。縁142、152は、フランジ140、150の巻き上がった端部として図示されているが、他の実施形態では、縁142、152はその実施形態の必要に応じ、より鋭い角度、例えば直角で上向きに延在することも可能である。
【0039】
実施形態によっては、配線管理装置100は、図1に示すように、縁142、152内に溝又は凹部180を有し得る。凹部180があることにより、配線が横断路160内に配置された際に、配線管理装置100に収容可能な配線の直径を大きくすることができる。加えて、横断路160に対する縁142、152の高さを低くすることで、より大きな直径の配線が受容できるようになるばかりでなく、その配線をあまり曲げずに配線クリップに通して配線に生じる応力を低減することが可能となる。図9は、以下に更に詳細に説明するが、このような配線286をどのように横断路160に通すことができるかを示す。
【0040】
実施形態によっては、縁142、152は単一、中実、剛性の部材である。別の実施形態では、縁142、152を、側面収納部144、154を囲むように適応された付勢部材とすることにより、そこに挿入された配線を保持することも可能である。したがって、縁142、152は、配線管理装置100を扱う作業者によって操作可能なばねクリップ又は鎖錠装置であり得る。特定の実施形態では、縁142、152は、曲がることで配線を受け入れるが、収納部144、154内の配線については、同様の力が加えられ縁142、152を曲げて配線を解放するまで保持する、エラストマー部分であってもよい。縁が違えば、これら又は他の類似の機構の実施形態も異なり得る。
【0041】
引き続き図1〜4を参照すると、配線管理装置100の平面図が図3に描かれている。ノッチ109が後方にポスト118と一直線上に見えている。図示のように、上部平面部材110の角を落とすことで、下方の下部平面部材120が見えるようにし得る。線4−4に沿った配線管理装置100の断面図を、図4に示す。
【0042】
図4に示されるように、ノッチ109の領域においては後部接合部分112を除去することが可能である。同様に、ステム130は横断路160及び横断係合機構162を形成する中実部分であり得る。加えて、ポスト118の傾斜した形状も見える。
【0043】
配線管理装置100は、その上部部分102にフランジ又はフレームの一部分を係合させ、下部部分104によって配線を保持することが可能である。実施形態によっては、配線は側面収納部144、154内に配置され得る。同一の実施形態の代替的な使用法として、1つ以上の配線を横断路160内に配置することで、同一の装置によって配線を実質的に直角に保持することにより、同一設備内において異なる装置を使用する必要性を低減することができる。
【0044】
ある実施形態によっては、側面収納部144、154にそれぞれ単一の配線が保持されることがあり、別の実施形態では側面収納部144、154それぞれに複数の実施形態が保持されることもある。配線がいったん側面収納部に配置されれば、縁142、152があることにより、作業者の意図しない介入によって配線が収納部から離れてしまうことが抑制される。同様に、横断係合機構162は、横切って保持される配線が横断路160から離れてしまうのを抑制することができる。
【0045】
配線管理装置100は、ポリスチレン及び/又はポリフェニレンオキサイド(このような材料の混合物を含む)、例えばNORYL(商標)、又は他の耐摩耗性かつ耐候性のプラスチックから構成できる。配線管理装置100はまた、ガラス充填NORYL(商標)などのガラス充填プラスチックから構成してもよいし、アセタールのような熱可塑性プラスチックを含む、他のポリマー、コポリマーから構成してもよい。分散型エネルギー生成システムの寿命期間にわたって、十分な動作特性及び材料特性を維持するのに、十分な紫外線耐性を備えるものであれば、このような材料のいずれでも使用可能である。
【0046】
図5〜9に、光起電太陽電池モジュールのフレームの一部分270に隣接する配線管理装置200の或る実施形態を図示した。光起電又はエネルギー生成に関連しない他のシステム、例えばコンピュータ取付けフレーム等もまた、同様の機能性を有する限り、必要に応じてこのような配線管理装置200と同時運用することが可能である。特に断らない限り、図5〜8に用いた数字標識は、数字が100ずつ大きくなっていることを除けば、図1〜4に関連して先に使用したものと同様である。
【0047】
部分270は、孔274を有する側面フレーム部材272を含む。配線管理装置200の特定の実施形態では、上部及び下部平面部材210、220間の距離は、側面フレーム部材272の厚さとほぼ同一であり得る。加えて、ポスト218は、孔274の寸法とほぼ同一か、それよりわずかに小さい寸法であり得る。ポスト218は、側面フレーム部材272に係合しやすいように、テーパーを付けてもよい。後部接合部分212から、ポスト218を側面フレーム部材272の上面に押し付けるように方向付けする力を与えることができる。配線管理装置200が部分270上へと移動すると、ポスト218は、適切な配置となったところで、下向きに孔274内へと嵌まる。この方法により、配線管理装置200は、部分270に解放可能に連結され得る。
【0048】
このような係合位置にある配線管理装置200の実施形態の側面図を図6に示す。ポスト218が下向きに孔274内へと延在することで、装置200が部分270から外れたり引き離されたりするのを防いでいる。特定の実施形態では、上部平面部材210及び下部平面部材220は、ポスト218と孔274との係合を用いることなしに、側面フレーム部材272のみとの間で締まり嵌めを形成することもあり得る。このような実施形態では、配線管理装置200を部分270に連結でき、これは、上部部分202を部分270に係合させるいくつかの方法の1つの例となる。
【0049】
接手219は、上部平面部材210の下部表面216の、ノッチ209とポスト218との間にある部分である。図7に示すように、工具280をこのノッチ209内に差し込み、接手219に当接するように配置し得る。工具280は、平面部材、例えばマイナスドライバーの頭部、たがね、又は接手219に係合できる他の任意のレバー状物体であってよい。工具280が矢印282で示されるように回転されると、工具280は上部平面部材210に対し、接手219において梃子の力を及ぼし、ポスト218を孔274から持ち上げる。このようにして配線管理装置200を部分270から解放することで、後に再取り付けができるように引き離すことが可能である。特定の実施形態では、配線管理装置200を部分270から引き離すのに必要な力は十分に小さく、素手で同様に解放することが可能である。
【0050】
加えて、上部平面部材210は、図示のように角を落としたテーパー付きの設計を有してもよい。角を落としてあることにより、上部平面部材210を部分270の垂直壁276に接触させることなしに、配線管理装置200を回転することが可能である。更に、上部平面部材210は、ポスト218が孔274内に配設された状態で、垂直壁276から距離をおいて配置されることが可能である。ポスト218にテーパーが付いているため、後部接合部分212に対して垂直壁276に向かう力を加えることによって、配線管理装置270を部分270から引き離すことが可能である。配線管理装置200は、ポスト218の傾斜しテーパーの付いた表面に沿って垂直壁276に向かって移動することで、ポスト218を上向きに孔274から出るように導く。この方法により、工具280を使用することなしに、配線管理装置200を部分270から解放することができる。
【0051】
図8は、連結位置にあって配線286を下部部分204によって保持する配線管理装置200を示す。図示のように、上部部分202が、配線管理装置200を一挙にフレーム部分270に連結する。この位置において、配線286は側面収納部244、254内に係合されることができ、偶発的な力が加わった際の動きが抑制される。図9は、図8と類似の構成を示すが、ここでは配線286が横断路260内に配置され、凹部280の上部を横切るか、凹部280内を通っている。配線管理装置200は、上述と同様の方法によってフレーム部分270に連結される。横断係合機構262によって、配線286の自由な動きが抑制され得る。
【0052】
図示した配置に加え、配線管理装置200は、下部部分204がフレーム側面部材272の上方に来るように配置することも可能である。このような位置においてもなお、ポスト218は、孔274に係合することで、配線管理装置200を部分270に固定することが可能である。その後、配線を側面収納部244、254又は横断路260のいずれかに配置することができる。他の配置と同様に、配線の寸法が十分に小さくて相互に干渉しない場合には、これらの配線を運動制約のための各位置に同時に配設することも可能である。この方法によれば、単一の装置が単一のクリップで、部分270に対して異なる配置の配線を含む多数の配線の管理に、対応することができる。
【0053】
図10は、上述したものと類似の実施形態を示す。特に断わらない限り、その機構は上述したものと同様であり、図10の数字標識は、数字が100ずつ大きくなっていることを除けば、図5〜9に関連して先に引用したものと同様の要素を示す。配線管理装置300は、種々の係合機構を有することが可能であり、上述したポスト218はその一例に過ぎない。図10は異なる係合機構を示しており、クリップ係合機構318は下向きの突出部、すなわち、上部平面部材310の下部表面316から降下する円形又は細長い溝である。このクリップ係合機構318は、部分370の溝374に嵌合するように好適な寸法及び形状に形成される。溝374は、クリップ係合機構318の適切な実施形態を受容するための、円形のくぼみ又は細長いチャネルであり得る。クリップ係合機構318と溝374との間の係合は、配線管理装置300を部分370に同様の方法で連結することを含めて、上述のポスト218及び孔274と同じように生じ得る。このようなクリップ手段は、本実施形態と、図11に示す実施形態を含む他の実施形態との間で、本発明の態様から逸脱することなく異なり得る。
【0054】
図11は、クリップ係合機構418の別の実施形態を示すが、ここではクリップ係合機構418は、上部平面部材410の下部表面416内の凹部を備える。特に断わらない限り、図11の数字標識は、数字が100ずつ大きくなっていることを除けば、図10関する上述の構成要素と同様の構成要素を示す。フレーム側面部材472は、配線管理装置400のクリップ係合機構418に係合するように適切な寸法及び形状に形成された突出部474を含む。クリップ係合機構418は、突出部474を受容するのに適切な寸法及び形状に形成されることにより、図5〜10で上述したものと同様の方法で配線管理装置400を部分470に連結する。
【0055】
本明細書に述べた配線管理装置は、表面係合機構を有するフレーム又は他の構造部材に解放可能に連結され得る。この配線管理装置は、1つ以上の収納部、通路、又は配線を固定するための保持機構を含み得る。配線管理装置をNORYL(商標)又は他の高性能プラスチック材料から構成することにより、この装置が置かれる分散型エネルギー設備の稼働寿命期間中、その耐摩耗性かつ耐候性を保つことが可能である。
【0056】
少なくとも1つの例示的実施形態が、上述の発明を実施するための形態で提示されてきたが、莫大な数の変型が存在することを認識するべきである。本明細書に記載する例示的実施形態は、特許請求される主題の範囲、適用性、又は構成を限定する意図が全くないこともまた、認識するべきである。むしろ、上述の発明を実施するための形態は、当業者に、説明される実施形態を実践するための簡便な指針を提供するものである。本特許出願が出願される時点での、既知の等価物、及び予見可能な等価物を含む、特許請求の範囲によって規定される範囲から逸脱することなく、諸要素の機能及び配置に、様々な変更が実施可能であることを理解するべきである。
[項目1]
上部平面部材及び下部平面部材を含むクリップであって、上記各平面部材が内側及び外側表面を有し、上記上部平面部材の上記内側表面が上記下部平面部材の上記内側表面に向かって延在するポストを含む、クリップと、
上記下部平面部材の上記外側表面から延在するステムであって、2つの外向きに延在するフランジを含み、これら第1及び第2の外向きに延在するフランジのそれぞれが、上記下部平面部材の上記外側表面に向かって延在する縁部分を含む、ステムと、
上記下部平面部材の上記外側表面に沿って、上記ステムを横断して延在する横断路であって、上記ステムが、上記横断路に沿って凹部部分を有する、横断路と、
を含む配線管理装置。
[項目2]
上記ステムが、上記下部平面部材の上記外側表面とこれに対応する外向きに延在するフランジとの間に曲面を有する、項目1に記載の配線管理装置。
[項目3]
各縁部分が上記ステムに向かって湾曲した、項目1に記載の配線管理装置。
[項目4]
上記ポストが、テーパー付きの表面を有する、項目1に記載の配線管理装置。
[項目5]
上記第1の外側表面が、上記ポストに隣接したスロットを含む、項目1に記載の配線管理装置。
[項目6]
上記凹部部分が、円形の一部を形成する曲面を有する、項目1に記載の配線管理装置。
[項目7]
上記下部平面部材の上記外側表面が、上記縁部分の少なくとも1つの向かいに、起立部分を含む、項目1に記載の配線管理装置。
[項目8]
上記配線管理装置が一体的に形成された単一の部品である、項目1に記載の配線管理装置。
[項目9]
上記配線管理装置がポリマーによって構成される、項目1に記載の配線管理装置。
[項目10]
上記配線管理装置が、少なくとも部分的にポリスチレンによって構成される、項目9に記載の配線管理装置。
[項目11]
フランジを有するフレームを備える光起電太陽パネルであって、上記フランジが、上記フランジの縁からずれた表面保持機構を有する、光起電太陽パネルと、
係合機構を有するクリップを備える配線管理装置であって、上記クリップが、上記フランジに接触して締まり嵌めを形成するように、更に、上記係合機構を上記保持機構に係合することによって上記フランジに解放可能に連結するように、適合され、上記配線管理装置が、加えて、配線を保持するための収納部を有する第1の配線保持部を含み、上記配線保持部が上記フランジの上記縁に直角に延在する配線を受容するように配置された、配線管理装置と、
を含む、光起電システム。
[項目12]
上記表面保持機構が孔を含み、上記係合機構が、上記孔を通して嵌合する寸法のポストを含む、項目11に記載の光起電システム。
[項目13]
上記表面保持機構が起立部分を含む、項目11に記載の光起電システム。
[項目14]
上記係合機構が、上記起立部分を受容する寸法の溝を含む、項目13に記載の光起電システム。
[項目15]
上記係合機構が、上記起立部分と解放可能に係合する寸法の隆起部を含む、項目13に記載の光起電システム。
[項目16]
上記表面保持機構がチャネルを含み、上記係合機構が上記チャネル内に嵌合する寸法の起立部分を含む、項目11に記載の光起電システム。
[項目17]
上記配線管理装置が、上記フランジの上記縁に沿った方向に延在する横断配線チャネルであって、配線を保持するように構成された横断配線チャネルを更に含む、項目11に記載の光起電システム。
[項目18]
光起電太陽電池パネルのフレームを係合させるためのクリップ手段と、
少なくとも1つの配線を第1の方向に受容し保持する第1の配線保持手段と、
少なくとも1つの配線を第2の方向に受容し保持する第2の保持手段と、
を有し、上記第1の方向が上記第2の方向に直角である、光起電システムのための配線管理装置。
[項目19]
上記配線管理装置がポリマーから構成される、項目18に記載の配線管理装置。
[項目20]
上記クリップ手段がポストを含む、項目18に記載の配線管理装置。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11