(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5881434
(24)【登録日】2016年2月12日
(45)【発行日】2016年3月9日
(54)【発明の名称】水力発電所の入口弁
(51)【国際特許分類】
F16K 1/22 20060101AFI20160225BHJP
F16K 31/04 20060101ALI20160225BHJP
【FI】
F16K1/22 L
F16K31/04 Z
【請求項の数】4
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2012-12806(P2012-12806)
(22)【出願日】2012年1月25日
(65)【公開番号】特開2013-151971(P2013-151971A)
(43)【公開日】2013年8月8日
【審査請求日】2015年1月23日
(73)【特許権者】
【識別番号】000211307
【氏名又は名称】中国電力株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】594087001
【氏名又は名称】イームル工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106002
【弁理士】
【氏名又は名称】正林 真之
(74)【代理人】
【識別番号】100120891
【弁理士】
【氏名又は名称】林 一好
(72)【発明者】
【氏名】西尾 定美
(72)【発明者】
【氏名】福田 信行
【審査官】
関 義彦
(56)【参考文献】
【文献】
特開昭55−90764(JP,A)
【文献】
実開昭63−72372(JP,U)
【文献】
実開平6−53864(JP,U)
【文献】
実開昭51−50638(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16K 1
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
水が流通する流路に配置される円筒状の弁胴と、
当該弁胴の軸方向に対して垂直方向に配置される円板体、及び当該円板体を前記弁胴に回転自在に支持される主軸を有する弁体と、
前記主軸を回転駆動する第1駆動部とを備え、
前記弁体を回転させることによって前記流路を開閉する水力発電所の入口弁であって、
前記主軸に設けられ、前記主軸の端面から前記円板体の中心に向かって前記主軸と同軸に延びる円柱状の孔部と、
当該孔部内に回転自在に挿入される円柱状の副軸と、
前記弁体に形成され、前記円板体及び前記主軸における前記孔部が形成された部分を貫通する第1貫通孔と、
前記副軸における前記第1貫通孔に対応する部位に形成され、前記副軸の軸方向に対して垂直方向に貫通する第2貫通孔と、
前記副軸を回転駆動する第2駆動部と、を更に備え、
前記副軸の回転により、前記第1貫通孔と前記第2貫通孔とを連通して水の流通が可能な貫通孔開放状態と、前記副軸により前記第1貫通孔が閉鎖される貫通孔閉鎖状態に切り替え可能なことを特徴とする水力発電所の入口弁。
【請求項2】
前記主軸は、前記円板体における直径方向の両端部から延在する一対の軸部材によって構成されることを特徴とする請求項1記載の水力発電所の入口弁。
【請求項3】
前記孔部は、前記一対の軸部材における一方の軸部材に設けられ、
前記第1駆動部は、前記一対の軸部材における他方の軸部材を回転駆動して前記弁体を回転させることを特徴とする請求項2記載の水力発電所の入口弁。
【請求項4】
前記第1貫通孔及び前記第2貫通孔は、前記主軸の軸方向に延びる長孔であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の水力発電所の入口弁。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水力発電所に用いられ、発電機を回転させる水車に水流を導く水路を開閉する水力発電所の入口弁に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、水力発電所の発電機に水流を導く鉄管には、入口弁が設けられており、この入口弁が開放されることにより、水車に水流が導かれて発電機が回転する。逆に、発電機を停止させる場合等には入口弁が閉鎖され、水車に導かれる水流が遮断される。
ここで、入口弁の開放操作を行う際には、入口弁前後が充水され、入口弁前後の水圧が平衡状態になっている必要がある。このため、従来、入口弁とは別に側路弁が設けられているのが一般的である。
【0003】
側路弁は、鉄管に設けられ、入口弁に対して上流側と下流側とを連結するバイパス経路を開閉するものである。入口弁を開放することに先立って、まず、側路弁を開き、入口弁に対して下流側に水を流して入口弁前後の水圧を平衡にしてから、入口弁を開放する。これにより、入口弁開閉時に入口弁のシール部異常摩耗、損傷等を防止することが可能になる。
【0004】
しかしながら、側路弁を設置するためには、側路弁の設置スペースが入口弁とは別に必要となり、しかも鉄管にバイパス経路を設ける必要があるため、高額な設備投資や長期の工事期間を要する場合がある。このような問題点を解決するため、従来、特許文献1に記載された技術が提案されている。特許文献1には、バタフライ弁構造の主弁弁体の略中央にバイパス開口を設け、この開口の中に貫通孔を有する球形弁構造のバイパス弁体を組み込み、更にバイパス弁体の回動軸を主弁弁体の軸の中を貫通して配置し、回転軸を回転させることにより、主弁弁体に対してバイパス弁体を独立して開閉する、という構成について開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開昭55−90764号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載された技術によれば、バイパス開口は、球状のバイパス弁体にフィットする球状にする必要があり、バイパス開口及びバイパス弁体を加工するためのコストがかかる。更に、組立工程において、バイパス開口に球状のバイパス弁体を嵌め込む工程や、バイパス開口に嵌め込んだバイパス弁体に、回動軸を連結する工程といった困難性が高い工程を行う必要がある。
【0007】
本発明は、このような問題点を解決し、入口弁に対して下流側に充水する構成の簡略化を実現し、入口弁前後の水圧を平衡にすることが容易にできる水力発電所の入口弁を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記目的を達成するため、本発明は、次に記載する構成を備える。
【0009】
(1) 水が流通する流路に配置される円筒状の弁胴と、当該弁胴の軸方向に対して垂直方向に配置される円板体、及び当該円板体を前記弁胴に回転自在に支持される主軸を有する弁体と、前記主軸を回転駆動する第1駆動部とを備え、前記弁体を回転させることによって前記流路を開閉する水力発電所の入口弁であって、前記主軸に設けられ、前記主軸の端面から前記円板体の中心に向かって前記主軸と同軸に延びる円柱状の孔部と、当該孔部内に回転自在に挿入される円柱状の副軸と、前記弁体に形成され、前記円板体及び前記主軸における前記孔部が形成された部分を貫通する第1貫通孔と、前記副軸における前記第1貫通孔に対応する部位に形成され、前記副軸の軸方向に対して垂直方向に貫通する第2貫通孔と、前記副軸を回転駆動する第2駆動部と、を更に備え、前記副軸の回転により、前記第1貫通孔と前記第2貫通孔とを連通して水の流通が可能な貫通孔開放状態と、前記副軸により前記第1貫通孔が閉鎖される貫通孔閉鎖状態に切り替え可能なことを特徴とする水力発電所の入口弁。
【0010】
(1)によれば、弁体を閉鎖した状態で、副軸を回転させて、第1貫通孔と第2貫通孔を連通させて貫通孔開放状態とすることにより、入口弁に対して上流側の水が、第1貫通孔及び第2貫通孔を通過して入口弁の下流側に導くことが可能になる。これにより、従来のような側路弁を設けることなく、入口弁に対して下流側に充水することを簡単な構成で実現し、入口弁前後の水圧を平衡にすることが容易に可能になる。
【0011】
(2) (1)において、前記主軸は、前記円板体における直径方向の両端部から延在する一対の軸部材によって構成されることを特徴とする水力発電所の入口弁。
【0012】
(2)によれば、一対の軸部材における少なくともいずれか一方に、軸部材よりも深い孔部を形成し、この孔部に副軸を挿入することにより、従来のような側路弁を設けることなく、入口弁に対して下流側に充水することを簡単な構成で実現することができる。
【0013】
(3) (2)において、前記孔部は、前記一対の軸部材における一方の軸部材に設けられ、前記第1駆動部は、前記一対の軸部材における他方の軸部材を回転駆動して前記弁体を回転させることを特徴とする水力発電所の入口弁。
【0014】
(3)によれば、孔部が形成されていない他方の軸部材に、第1駆動部からの回転負荷が加わるため、弁体を安定して回転させることが可能になる。
【0015】
(4) (1)〜(3)において、前記第1貫通孔及び前記第2貫通孔は、前記主軸の軸方向に延びる長孔であることを特徴とする水力発電所の入口弁。
【0016】
(4)によれば、入口弁の下流側に導く水量を確保することが可能になる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、簡単な構成で入口弁に対して下流側に水を流して入口弁前後の水圧を平衡にすることができる入口弁を提供することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本発明の一実施形態における入口弁1の構成を示す正面図である。
【
図2】入口弁1を開放する手順を示す説明図である。
【
図3】入口弁1を開放する手順を示す説明図である。
【
図4】入口弁1を開放する手順を示す説明図である。
【
図5】入口弁1を閉鎖する手順を示す説明図である。
【
図6】入口弁1を閉鎖する手順を示す説明図である。
【
図7】入口弁1を閉鎖する手順を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は本発明の一実施形態における水力発電所の入口弁1の構成を示す正面図である。入口弁1は、弁胴10と、弁体20と、第1駆動部に相当する第1駆動モータ50と、第2駆動部に相当する第2駆動モータ60とを備えている。この入口弁1は、水力発電所の水車(図示せず)に水流を導くための水路を形成する鉄管に設けられ、入口弁1が開放されることにより、水車が回転し、この回転が発電機(図示せず)に伝達されて発電が行われる。入口弁1が閉鎖されることにより、水車の回転が停止して、発電機の発電が停止する。
【0020】
弁胴10は、水が流通する流路に配置される円筒状の部材であり、弁体20を回転自在に支持する軸受け部12、14を備えている。
弁体20は、円板体22と、主軸24と、副軸30とを備えている。
円板体22は、弁胴10を開閉する円板である。
【0021】
主軸24は、円板体22における直径方向の両側部から延在した円柱状の軸部材24a、24bからなる。軸部材24aには、円柱状の孔部26が形成されており、この孔部26は、軸部材24aと同軸に形成されており、軸部材24aの端面から、円板体22の中心近傍まで延びている。更に、弁体20は、円板体22及び主軸24における孔部26の所定位置に、第1貫通孔に相当する第1バイパス孔28が形成されている。この第1バイパス孔28は、主軸24の軸方向に延びる長孔であり、円板体22の板面を当該板面及び主軸24の軸方向に対して垂直方向に貫通している。
【0022】
副軸30は、孔部26内に挿入される円柱状の軸体であり、孔部26内に配置される挿入部分における第1バイパス孔28に対応する部位に、第2貫通孔に相当する第2バイパス孔32が形成されている。この第2バイパス孔32は、副軸30の軸方向に延びる長孔であり、副軸30の軸方向に対して垂直方向に貫通している。ここで、第1バイパス孔28と第2バイパス孔32とは、正面視同一形状である。更に、副軸30の挿入部分における第2バイパス孔32の両側部には、リング状の止水パッキン36、36が設けられており、更に止水パッキン36、36の両側には、オイルレス軸受け34、34が設けられている。
【0023】
副軸30における孔部26内への挿入部分の長さは、第1バイパス孔28の形成部位に第2バイパス孔32を位置付けることができる長さに設定されている。副軸30が孔部26内に挿入されると、孔部26内における第1バイパス孔28の両側部に止水パッキン36、36が密着する。これにより、孔部26と副軸30との隙間からの水の浸入が止水パッキン36、36によって抑制される。更に、副軸30は、孔部26内においてオイルレス軸受け34、34によって支持される。これにより、孔部26内における副軸30の軸線が安定し、副軸30を円滑に回転させることが可能になる。
【0024】
第1駆動モータ50は、弁体20を回転駆動するための駆動源である。第1駆動モータ50を駆動すると、第1駆動モータ50の回転は軸部材24bに伝達されることにより、弁胴10内で円板体22が回転する。
図1は、入口弁1が閉鎖している状態、すなわち、円板体22が弁胴10を閉鎖している状態を示しており、この状態において流路は入口弁1によって閉鎖され、入口弁1から下流への水の移動が規制される。
図1示す閉鎖状態から第1駆動モータ50を駆動させ、弁体20を回転させることにより、入口弁1は開放され、入口弁1から下流への水の移動が可能になる。ここで、入口弁1は、
図1に示す閉鎖状態から円板体22が90°回転した状態で全開となる。なお、以下の説明において、入口弁1が開放している状態(開放状態)とは、閉鎖状態から円板体22が90°回転した状態を指すもの。
【0025】
第2駆動モータ60は、副軸30を回転駆動するための駆動源である。第2駆動モータ60を駆動すると、第2駆動モータ60の回転が副軸30に伝達されることにより、孔部26内で副軸30が回転する。副軸30が回転すると、第2バイパス孔32の向きが変わり、第2バイパス孔32の向きと第1バイパス孔28の向きとが一致した場合に、第1バイパス孔28と第2バイパス孔32とが連通する。
図1は、第1バイパス孔28と第2バイパス孔32とが連通した状態を示しており、この状態から、更に副軸30が90°回転すると、第1バイパス孔28は副軸30によって閉鎖される。
【0026】
次に、入口弁1を開放する手順について、
図2〜
図4を参照しながら説明する。なお、
図2(a)〜
図4(a)は入口弁1の正面の模式図であり、
図2(b)〜
図4(b)は
図2(a)〜
図4(a)におけるAA線断面の模式図である。
【0027】
図2は、入口弁1が閉鎖している状態を示す。入口弁1が閉鎖している状態において、
図2(a)に示すように、円板体22の円板面は正面を向いており、第1バイパス孔28は正面を向いている。また、
図2(b)に示すように、第2バイパス孔32は、第1バイパス孔28の向きに対して90°の方向を向いており、第1バイパス孔28は副軸30によって閉鎖されている。
【0028】
図2に示す閉鎖状態から入口弁1を開放するには、まず、第2駆動モータ60を駆動させ、副軸30を90°回転させて、
図3(a)、
図3(b)に示すように、第1バイパス孔28と第2バイパス孔32とを連通させ、第1バイパス孔28を開放状態とする。これにより、入口弁1に対して上流側の水が、第1バイパス孔28及び第2バイパス孔32を通って、入口弁1の下流側に流出する。
【0029】
そして、入口弁1前後の水圧を平衡にした後、第1駆動モータ50を駆動させ、主軸24を90°回転させることにより、
図4(a)、4(b)に示すように、円板体22が90°回転することにより、入口弁1が開放状態となる。これにより、図示しない、水力発電用の水車に水が流れるようになる。ここで、入口弁1が開放している状態においては、第1バイパス孔28に異物が入らないように、第1バイパス孔28を閉鎖しておくことが望ましい。具体的には、第1駆動モータ50を駆動させて主軸24を90°回転させる際に、副軸30が回転しないようにロックすることにより、円板体22が90°回転した時点で、第1バイパス孔28は閉鎖状態になる。
【0030】
次に、入口弁1を閉鎖する手順について、
図5〜
図7を参照しながら説明する。なお、
図5(a)〜
図7(a)は入口弁1の正面の模式図であり、
図5(b)〜
図7(b)は
図5(a)〜
図7(a)におけるAA線断面の模式図である。
入口弁1を閉鎖する際には、入口弁1を開放する手順に対して逆の手順を行う。すなわち、
図5(a)、(b)に示す入口弁1が開放している状態から、第1駆動モータ50を逆方向に駆動させ、主軸24を90°逆回転させることにより、
図6(a)、
図6(b)に示すように、円板体22が弁胴10を閉鎖する。このとき、第1バイパス孔28と第2バイパス孔32とが連通した貫通孔開放状態となり、第1バイパス孔28及び第2バイパス孔32を水が通過する。そして、第2駆動モータ60を逆方向に駆動させ、副軸30を90°逆回転させることにより、
図7(a)、
図7(b)に示すように、第1バイパス孔28が副軸30によって閉鎖される貫通孔閉鎖状態となる。
【0031】
以上説明したように、本実施形態によれば、入口弁1を閉鎖した状態で副軸30を回転させ、第1バイパス孔28と第2バイパス孔32とを連通させて貫通孔開放状態とすることにより、入口弁1に対して上流側の水が、第1バイパス孔28及び第2バイパス孔32を通過して入口弁1の下流側に導くことが可能になる。これにより、従来のような側路弁やバイパス経路を設けることなく、入口弁1前後の水圧を平衡にすることが可能になる。しかも、孔部26に副軸30を挿入するという簡単な構成であるため、入口弁1前後の水圧を平衡にするための装置に係るコストを大幅に低減することが可能になる。
【0032】
また、本実施形態によれば、第1駆動モータ50は、軸部材24bを回転駆動して弁体20を回転させており、孔部26が形成されていない軸部材24bに回転負荷が加わるため、入口弁1の弁体20を安定して回転させることが可能になる。
【0033】
また、本実施形態によれば、第1バイパス孔28及び第2バイパス孔32は、主軸24の軸方向に延びる長孔であるため、第1バイパス孔28と第2バイパス孔32とを連通させて開放状態とした場合に、入口弁1の下流側に導く水量を確保することが可能になる。
【0034】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上述した実施形態に限るものではない。例えば、上述した実施形態によれば、孔部26を軸部材24aに設けているが、軸部材24bに設けてもよい。更には、軸部材24aと軸部材24bとに孔部26を設け、各孔部26に副軸30を挿入するように構成してもよい。
【0035】
また、上述した実施形態によれば、第1駆動モータ50と第2駆動モータ60の2つのモータを設けているが、主軸24と副軸30とを同時に回転させることがないため、一つの駆動モータによって主軸24及び副軸30の回転させる構成とすることが可能である。この場合、主軸24に回転を伝達及び伝達解除する機構及び副軸30に回転を伝達及び伝達解除する機構が必要になる。
【0036】
また、上述した実施形態によれば、第1駆動モータ50は、軸部材24bを回転駆動しているが、軸部材24aを回転駆動してもよい。この場合、一つの駆動モータで主軸24及び副軸30の回転させる構成を容易に実現することが可能になる。
【0037】
また、上述した実施形態によれば、副軸30は軸周りに回転しているが、それに限らず、副軸30を軸方向に沿ってスライド移動させる機構を設けてもよい。これにより、第1バイパス孔28の大きさを調整することが可能になる。
【0038】
また、上述した実施形態によれば、第1バイパス孔28及び第2バイパス孔32は一つであるが、複数形成してもよい。
【符号の説明】
【0039】
1 入口弁
5 バイパス弁体
10 弁胴
12、14 軸受け部
20 弁体
22 円板体
24 主軸
24a、24b 軸部材
26 孔部
28 第1バイパス孔
30 副軸
32 第2バイパス孔
34 オイルレス軸受け
36 止水パッキン
50 第1駆動モータ
60 第2駆動モータ