【実施例1】
【0007】
図1の外箱1は床面に設置されるものであり、外箱1内には水槽2が収納されている。この水槽2は水道水および風呂水のそれぞれを受けるものであり、底板を有する縦長な円筒状をなしている。この水槽2の底板には水槽2の外部に位置して洗濯モータ3が固定されている。この洗濯モータ3は上下方向へ指向する回転軸4を有するものであり、洗濯モータ3の回転軸4は水槽2内に挿入されている。この洗濯モータ3はクラッチ機構を有するものであり、クラッチ機構は洗いモードおよび脱水モード相互間で機械的な状態が切換えられる。
【0008】
洗濯モータ3の回転軸4には、
図1に示すように、洗濯槽5およびパルセータ6が連結されている。洗濯槽5は底板を有する縦長な円筒状をなすものであり、水槽2内に収納されている。この洗濯槽5は複数の貫通孔を有するものであり、水槽2内の水道水および風呂水のそれぞれは複数の貫通孔を通して水槽2内および洗濯槽5内相互間で流通可能にされている。この洗濯槽5は衣類が投入されるものであり、パルセータ6は洗濯槽5内の底部に収納されている。このパルセータ6は洗濯槽5内の水道水および風呂水のそれぞれを撹拌するものであり、洗濯モータ3はクラッチ機構の洗いモードで運転されることでパルセータ6を洗濯槽5の静止状態で回転操作し、クラッチ機構の脱水モードで運転されることで洗濯槽5およびパルセータ6のそれぞれを回転操作する。
【0009】
外箱1内には、
図1に示すように、給水弁7が固定されている。この給水弁7は入口8を有するものであり、給水弁7の入口8はホースを介して水道の蛇口に接続されている。この給水弁7は注水口9および呼び水口10を有するものであり、閉鎖状態と注水状態と呼び水状態相互間で切換えられる。この閉鎖状態は注水口9および呼び水口10のそれぞれが閉鎖された状態であり、注水状態は呼び水口10の閉鎖状態で注水口9が開放された状態であり、呼び水状態は注水口9の閉鎖状態で呼び水口10が開放された状態である。
【0010】
外箱1内には、
図1に示すように、注水ケース11が固定されている。この注水ケース11はホース12を介して給水弁7の注水口9に接続されたものであり、給水弁7の注水状態では水道の蛇口から注水口9とホース12と注水ケース11のそれぞれを通して水槽2内に水道水が注入される。
【0011】
外箱1内には、
図1に示すように、給水ポンプ13が固定されている。この給水ポンプ13はポンプモータを駆動源とするものであり、入口14と出口15と呼び水口16を有している。この給水ポンプ13の入口14にはホース17を介して給水口18が接続されている。この給水口18は浴槽19内の風呂水中に沈められるものであり、給水口18が風呂水中に沈められた状態でポンプモータが運転された場合には風呂水が給水口18からホース17および入口14のそれぞれを通して給水ポンプ13内に吸い上げられる。
【0012】
給水ポンプ13の呼び水口16は、
図1に示すように、ホース20を介して給水弁7の呼び水口10に接続されたものであり、給水弁7の呼び水状態では水道の蛇口から呼び水口10とホース20と呼び水口16のそれぞれを通して給水ポンプ13に水道水が呼び水として供給される。このホース20には逆止弁21が介在されている。この逆止弁21は給水弁7の呼び水口10からホース20を通して給水ポンプ13の呼び水口16に水道水が供給されることを許容するものであり、給水ポンプ13の呼び水口16からホース20を通して給水弁7の呼び水口10に風呂水が供給されることを禁止する。
【0013】
外箱1内には、
図1に示すように、除菌浄化装置22が固定されている。この除菌浄化装置22は入口23および出口24を有するものであり、除菌浄化装置22の入口23はホース25を介して給水ポンプ13の出口15に接続され、除菌浄化装置22の出口24はホース26を介して注水ケース11に接続されている。この除菌浄化装置22はポンプモータが運転された場合に給水ポンプ13の出口15からホース25および入口23のそれぞれを通して風呂水が注入されるものであり、除菌浄化装置22内に注入された風呂水は除菌浄化装置22の出口24からホース26および注水ケース11のそれぞれを通して水槽2内に注入される。
【0014】
水槽2には、
図1に示すように、排水管27が接続されており、排水管27には排水弁28が介在されている。この排水弁28は閉鎖状態および開放状態相互間で切換えられるものであり、排水弁28の閉鎖状態では注水ケース11内から水槽2内に注入された水道水および風呂水のそれぞれが水槽2内に貯留され、排水弁28の開放状態では水槽2内の水道水および風呂水のそれぞれが排水管27を通して排出される。
【0015】
除菌浄化装置22は風呂水が注入された場合に風呂水を除菌することで浄化するものであり、除菌浄化装置22が除菌した風呂水は注水ケース11を通して水槽2内に衣類を洗うための水および衣類をすすぐための水のそれぞれとして注入される。この除菌浄化装置22の詳細構成は次の通りである。
【0016】
外箱1内には、
図2に示すように、上分割容器31が収納されている。この上分割容器31は合成樹脂を射出成形してなるものであり、左端面と右端面と下面のそれぞれが開口する半円筒状をなしている。この上分割容器31は軸心線が左右方向へ水平に指向する横長なものであり、前上プレート32および後上プレート33を有している。これら前上プレート32および後上プレート33のそれぞれは上分割容器31を射出成形するときに上分割容器31に一体に成形されたものであり、前上プレート32は上分割容器31の表面から前に向けて突出する水平な平板状をなし、後上プレート33は上分割容器31の表面から後に向けて突出する水平な平板状をなしている。
【0017】
外箱1内には、
図2に示すように、下分割容器34が収納されている。この下分割容器34は合成樹脂を射出成形してなるものであり、左端面と右端面と上面のそれぞれが開口する半円筒状をなしている。この下分割容器34は軸心線が左右方向へ水平に指向する横長なものであり、前下プレート35および後下プレート36を有している。これら前下プレート35および後下プレート36のそれぞれは下分割容器34を射出成形するときに下分割容器34に一体に成形されたものであり、前下プレート35は下分割容器34の表面から前に向けて突出する水平な平板状をなし、後下プレート36は下分割容器34の表面から後に向けて突出する水平な平板状をなしている。
【0018】
上分割容器31の前上プレート32には、
図2に示すように、ネジ37が挿入されている。このネジ37は下分割容器34の前下プレート35に螺合されており、前上プレート32および前下プレート35相互間はネジ37で締結されている。上分割容器31の後上プレート33にはネジ37が挿入されている。このネジ37は下分割容器34の後下プレート36に螺合されており、後上プレート33および後下プレート36相互間はネジ37で締結され、上分割容器31は前上プレート32の前下プレート35に対する締結力および後上プレート33の後下プレート36に対する締結力で下分割容器34に接合されている。
【0019】
上分割容器31の前上プレート32および下分割容器34の前下プレート35相互間には、
図2に示すように、ゴム製のパッキン38が介在されている。このパッキン38はネジ37の締結力で弾性的に押しつぶされたものであり、弾性的な復元力で前上プレート32および前下プレート35のそれぞれに接触することで前上プレート32および前下プレート35相互間を水密状態に閉鎖している。上分割容器31の後上プレート33および下分割容器34の後下プレート36相互間にはパッキン38が介在されている。このパッキン38はネジ37の締結力で弾性的に押しつぶされたものであり、弾性的な復元力で後上プレート33および後下プレート36のそれぞれに接触することで後上プレート33および後下プレート36相互間を水密状態に閉鎖している。
【0020】
上分割容器31および下分割容器34相互間には、
図3に示すように、左端部および右端部のそれぞれに位置して蓋39が固定されている。これら2つの蓋39のそれぞれは栓40および端板41を有するものであり、2つの蓋39のそれぞれには栓40および端板41を左右方向に貫通する円形状の貫通孔42が形成されている。これら2つの蓋39のそれぞれの栓40は円柱状をなすものであり、上分割容器31の内周面および下分割容器34の内周面相互間に面接触状態で嵌め込まれている。これら2つの蓋39のそれぞれの端板41は栓40に比べて直径寸法が大きな円板状をなすものであり、一方の端板41は上分割容器31および下分割容器34のそれぞれの左端面に接触し、他方の端板41は上分割容器31および下分割容器34のそれぞれの右端面に接触している。即ち、上分割容器31と下分割容器34と2つの蓋39は左右方向へ水平に指向する円筒状の除菌容器43を構成するものである。この除菌容器43は左端面および右端面のそれぞれが水密に閉鎖された円筒状をなすものであり、外箱1内に給水ポンプ13の下方に位置して固定されている。
【0021】
除菌容器43には、
図3に示すように、下分割容器34の右端部に位置して入口23が固定され、上分割容器31の右端部に位置して出口24が固定されている。これら入口23および出口24のそれぞれは上下方向へ鉛直に指向する円筒状をなすものであり、内径寸法および外径寸法のそれぞれが相互に同一に設定されている。これら入口23および出口24のそれぞれは上下方向に相互に対向するものであり、給水ポンプ13の出口15から吐出された風呂水は除菌容器43内に入口23を通して下から上へ注入され、除菌容器43内の風呂水は出口24を通して下から上へ排出される。
【0022】
除菌容器43内には、
図3に示すように、保護容器44が収納されている。この保護容器44は紫外線を透過可能なPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)を射出成形することで成形されたものであり、左右方向へ水平に指向する円筒状をなしている。この保護容器44の左端部は一方の蓋39の貫通孔42内に面接触状態で嵌め込まれ、保護容器44の右端部は他方の蓋39の貫通孔42内に面接触状態で嵌め込まれており、保護容器44は左端部および右端部のそれぞれが蓋39で支持されることで固定されている。この保護容器44は保護管に相当する。
【0023】
保護容器44の外周面には、
図3に示すように、左端部および右端部のそれぞれに位置して円環状のシール板45が固定されており、2つのシール板45のそれぞれは凹部46内に嵌め込まれている。これら2つの凹部46のそれぞれは蓋39の栓40に形成されたものであり、2つのシール板45のそれぞれは保護容器44の外周面および蓋39の内周面相互間を水密状態に閉鎖している。
【0024】
保護容器44は、
図4に示すように、前仕切板47および後仕切板48を有している。これら前仕切板47および後仕切板48のそれぞれは保護容器44を射出成形するときに保護容器44に一体に成形されたものであり、前仕切板47は保護容器44の表面から前に向けて突出する水平な板状をなし、後仕切板48は保護容器44の表面から後に向けて突出する水平な板状をなしている。これら保護容器44と前仕切板47と後仕切板48は仕切部材49を構成するものである。この仕切部材49は上下方向から見た場合に左右方向の長さ寸法が前後方向の長さ寸法に比べて大きな長方形状をなすものであり、前端面と後端面と左端面と右端面を有している。この仕切部材49を上下方向から見た場合の前端面は第1の端面に相当し、後端面は第2の端面に相当し、右端面は第3の端面に相当し、左端面は第4の端面に相当する。
【0025】
除菌容器43内には、
図3に示すように、下除菌室50および上除菌室51の2つが形成されている。上除菌室51は除菌容器43内のうち仕切部材49に比べて上方の空間を称するものである。この上除菌室51は左右方向へ水平に指向する横長なものであり、上除菌室51の右端部には出口24が接続されている。下除菌室50は除菌容器43内のうち仕切部材49に比べて下方の空間を称するものである。この下除菌室50は左右方向へ水平に指向する横長なものであり、上除菌室51に仕切部材49を介して隣接している。この下除菌室50の右端部には入口23が接続されており、給水ポンプ13の出口15から吐出された風呂水は入口23を通って下除菌室50内の右端部に注入される。この下除菌室50は入口側除菌室に相当し、上除菌室51は出口側除菌室に相当する。
【0026】
前仕切板47および後仕切板48のそれぞれの右端面は右方のシール板45および右方の栓41の双方に面接触しており、給水ポンプ13の出口15から入口23を通して下除菌室50内の右端部に注入された風呂水は前仕切板47の右端面および右方のシール板45相互間と前仕切板47の右端面および右方の栓40相互間と後仕切板48の右端面および右方のシール板45相互間と後仕切板48の右端面および右方の栓40相互間のそれぞれを通って上除菌室51内に進入することなく保護容器44と前仕切板47と後仕切板48のそれぞれに沿って下除菌室50内を右から左へ流れる。
【0027】
除菌容器43には、
図2に示すように、前凹部52および後凹部53が形成されており、前仕切板47の前端部は前凹部52内に面接触状態で嵌め込まれ、後仕切板48の後端部は後凹部53内に面接触状態で嵌め込まれている。前凹部52は前仕切板47の前端部および除菌容器43の内周面相互間の接触面積を増やすことで両者のシール性を高めるものであり、風呂水が前仕切板47の前端面および除菌容器43の内周面相互間を通って下除菌室50内および上除菌室51内相互間で流通することを防止する。後凹部53は後仕切板48の後端部および除菌容器43の内周面相互間の接触面積を増やすことで両者のシール性を高めるものであり、風呂水が後仕切板48の後端面および除菌容器43の内周面相互間を通って下除菌室50内および上除菌室51内相互間で流通することを防止する。
【0028】
除菌容器43内には、
図4に示すように、前通水口54および後通水口55が形成されている。前通水口54は前仕切板47の左端面に比べて左方の空間を称するものであり、後通水口55は後仕切板48の左端面に比べて左方の空間を称するものであり、下除菌室50内を右から左へ流れる風呂水は前通水口54および後通水口55のそれぞれを通って上除菌室51内の左端部に進入する。この上除菌室51は前通水口54および後通水口55のそれぞれのみを介して下除菌室50に通じるものであり、上除菌室51内の左端部に進入した風呂水は保護容器44と前仕切板47と後仕切板48のそれぞれに沿って上除菌室51内を左から右へ流れることで出口24から排出される。これら前通水口54および後通水口55は通水口56を構成するものであり、前通水口54および後通水口55を上下方向から見た場合の両者の合計の面積は入口23および出口24のそれぞれの水平方向の内側の断面積に比べて大きく設定されている。
【0029】
保護容器44内には、
図3に示すように、紫外線投射器に相当するUVランプ57が収納されている。このUVランプ57は左右方向へ指向する円筒状のガラス管を有するものであり、ガラス管は紫外線を透過可能な石英ガラスを材料に成形されている。このガラス管は軸心線が保護容器44の軸心線に重なるものであり、ガラス管内にはアルゴン等の不活性ガスおよび水銀が封入され、ガラス管の左端部および右端部のそれぞれには電極58が固定されている。これら2つの電極58のそれぞれは電源にリード線を介して電気的に接続されたものであり、2つの電極58相互間に電圧が印加された場合にはガラス管内で放電が発生することでガラス管を通して紫外線が照射される。このUVランプ57のガラス管は保護容器44と共に下除菌室50および上除菌室51相互間に配置されたものであり、UVランプ57のガラス管を通して照射された紫外線は保護容器44を通して下除菌室50内および上除菌室51内のそれぞれに照射される。即ち、UVランプ57は風呂水が下除菌室50内を右から左へ流れる場合および上除菌室51内を左から右へ流れる場合のそれぞれに風呂水に紫外線を照射するものであり、風呂水は除菌容器43内で紫外線が照射されることで除菌される。
【0030】
除菌容器43には、
図3に示すように、下反射層59および上反射層60が形成されている。下反射層59は下分割容器34の内周面にクロムメッキを施してなるものである。この下反射層59は下分割容器34の基材に比べて紫外線の反射率が高いものであり、UVランプ57から下除菌室50内に投射された紫外線を保護容器44の軸心線に向けて反射する。上反射層60は上分割容器31の内周面にクロムメッキを施してなるものである。この上反射層60は上分割容器31の基材に比べて紫外線の反射率が高いものであり、UVランプ57から上除菌室51内に投射された紫外線を保護容器44の軸心線に向けて反射する。これら下反射層59および上反射層60のそれぞれは反射層に相当する。
【0031】
次の演算式はAを演算するためのものである。
図5の(a)は次の演算式のうちWとlkとlとLとαとcとCのそれぞれを固定し、rの大きさに応じてAの大きさが変化する様子を演算したものであり、rはAを極大Amaxとする値rgに設定されている。
A={(W・lk・r)/(2・l・L・exp(αcr))}
−{(W・lk・C
2 )/(2・r・l・L・exp(αcr))}
但し、Aは下除菌室50内および上除菌室51内の紫外線の照射量であり、照射量Aの単位は(Wmin/cm
2 )である。WはUVランプ57が紫外線を投射する強度(放射束)であり、強度Wの単位は(W)である。溶質濃度cの単位は(mol/L)であり、吸光係数αには単位がない。lkは除菌容器43のうち左方の栓40の右端面から右方の栓40の左端面までの長さ寸法であり、長さ寸法lkの単位は(cm)である。lはUVランプ57の左方の電極58の右端面から右方の電極58の左端面までの長さ寸法であり、長さ寸法lの単位は(cm)である。Lは除菌反応容器43の出口24から排出される風呂水の流量であり、流量Lの単位は(L/min)である。Cは保護容器44の軸心線から外表面までの半径であり、半径Cの単位は(cm)である。rはUVランプ57の軸心線から除菌容器43の内表面までの距離であり、距離rの単位は(cm)である。
図5の(b)は長さ寸法lkと長さ寸法lと半径Cと距離rのそれぞれを示すものである。
【0032】
上記実施例1によれば次の効果を奏する。
給水ポンプ13の運転状態では風呂水が下除菌室50内を右から左へ流れた後に通水口56から上除菌室51内に進入し、風呂水が上除菌室51内に進入した場合には上除菌室51内を左から右へ流れた後に出口24から水槽2内に注入される。このため、風呂水が除菌容器43内をU字状の経路で流れるので、風呂水が除菌容器43内に留まる滞留時間が長くなる。従って、除菌容器43内での風呂水に対する紫外線の照射量が増えるので、風呂水がオゾンおよび金属イオンのそれぞれを用いることなく十分に殺菌される。
【0033】
UVランプ57を保護容器44内に収納した。このため、UVランプ57が風呂水で濡れることがなくなり、UVランプ57に衝撃力が直接的に作用することでUVランプ57のガラス管が破損することが防止される。しかも、保護容器44を紫外線が透過可能な樹脂を材料に成形したので、保護容器44に衝撃力が作用することで保護容器44が破損することも防止される。
【0034】
上分割容器31の内周面に上反射層60を設けたので、UVランプ57から上除菌室51内に照射された光が上反射層60で反射される。このため、風呂水が上除菌室51内を左から右へ流れる場合に風呂水に照射される紫外線の照射量が増えるので、殺菌能力が向上する。しかも、紫外線が上分割容器31に直接的に照射されることがなくなるので、上分割容器31が紫外線で劣化することも防止される。
【0035】
下分割容器34の内周面に下反射層59を設けたので、UVランプ57から下除菌室50内に照射された光が下反射層59で反射される。このため、風呂水が下除菌室50内を右から左へ流れる場合に風呂水に照射される紫外線の照射量が増えるので、殺菌能力が向上する。しかも、紫外線が下分割容器34に直接的に照射されることがなくなるので、下分割容器34が紫外線で劣化することも防止される。
【0036】
仕切部材49の前端面と後端面と右端面のそれぞれを除菌容器43の内面に接触させたので、下除菌室50内の風呂水が通水口56を通ることなく仕切部材49および除菌容器43相互間から上除菌室51内に進入することがなくなる。従って、風呂水が除菌容器43内をU字状の経路で確実に流れるようになるので、殺菌能力が向上する。
【0037】
通水口56を上下方向から見た場合の通水口56の面積を入口23および出口24のそれぞれを上下方向から見た場合の入口23および出口24のそれぞれの面積に比べて大きく設定した。このため、風呂水が通水口56を通過することで風呂水の流量が低下することがなくなるので、除菌浄化装置22の影響で目標水位の風呂水を水槽2内に貯留するための所要時間が長くなることが防止される。
【0038】
紫外線の照射量Aが極大Amaxとなるように距離rを設定したので、距離rが過小となることで風呂水の流速が過大に速くなることなく、距離rが過大となることでUVランプ57から風呂水までの距離が過大に長くなることがなくなる。従って、UVランプ57から風呂水に対する紫外線の照射量Aが最大限に増えるので、除菌能力が最大限に高められる。
【0039】
保護容器44と前仕切板47と後仕切板48相互間を一体に成形したので、保護容器44および前仕切板47相互間に隙間が生じることがなくなり、保護容器44および後仕切板48相互間に隙間が生じることがなくなる。従って、風呂水が除菌容器43内をU字状の経路で確実に流れるので、殺菌能力が向上する。
【0040】
上記実施例1においては、除菌容器43を入口23および出口24のそれぞれが通水口56に対して高所となる縦向きに配置しても良い。
上記実施例1においては、上分割容器31の内周面および下分割容器34の内周面のそれぞれにアルミニウムを蒸着することで反射層を形成しても良い。
【0041】
上記実施例1においては、上分割容器31の内周面および下分割容器34の内周面のそれぞれにステンレス製の板を接合することで反射層を形成しても良い。
上記実施例1においては、保護容器44を石英ガラスまたはPFA(ペルフルオロアルコキシフッ素樹脂)または四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン共重合体)を材料に成形しても良い。
【0042】
上記実施例1においては、前通水口54および後通水口55のそれぞれを上下方向から見た場合の合計の面積を入口23および出口24のそれぞれを上下方向から見た場合の面積と同一に設定しても良い。
【0043】
上記実施例1においては、水を除菌することで飲料水とする除菌浄化装置に本発明を適用しても良い。
上記実施例1においては、除菌の対象として風呂水を例に説明したが、一度すすぎに使用した水や雨水等であっても良い。
【0044】
以上に説明した除菌浄化装置22は上記実施例にのみ限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施し得る。実施例は例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この新規な実施例はその他の様々な例で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施例やその変形例は発明の範囲や要旨に含まれると共に特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。