特許第5881531号(P5881531)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5881531
(24)【登録日】2016年2月12日
(45)【発行日】2016年3月9日
(54)【発明の名称】巻き爪矯正具
(51)【国際特許分類】
   A61F 5/11 20060101AFI20160225BHJP
【FI】
   A61F5/11
【請求項の数】4
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2012-117553(P2012-117553)
(22)【出願日】2012年5月23日
(65)【公開番号】特開2013-244034(P2013-244034A)
(43)【公開日】2013年12月9日
【審査請求日】2015年3月18日
(73)【特許権者】
【識別番号】391003484
【氏名又は名称】阿蘇製薬株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100133019
【弁理士】
【氏名又は名称】滝澤 智夫
(74)【代理人】
【識別番号】100097766
【弁理士】
【氏名又は名称】大岡 啓造
(72)【発明者】
【氏名】吉川 正徳
【審査官】 今井 貞雄
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−184027(JP,A)
【文献】 特開2008−136633(JP,A)
【文献】 国際公開第2007/129414(WO,A1)
【文献】 特開2007−185203(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61F 5/11
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
前端部を下方に折り返して巻き爪の先端に引っ掛ける係止フックに形成している係止片の後端に後方に向かって斜め上方に傾斜したレバー片を一体に設け、且つ、これらの係止片とレバー片との連接部を支点部に形成してなる弾性的に屈曲変形可能な硬質合成樹脂製矯正具本体と、この矯正具本体を巻き爪に固定する粘着テープとからなる巻き爪矯正具において、上記係止片の前端から下方に折り返している係止フックの一側端面を矯正具本体の長さ方向に平行な端面に形成している一方、他側端面を係止フックの基端側から先端に向かって係止フックが幅狭くなる方向に傾斜した傾斜端面に形成して係止フックをその先端の幅が2〜3mmの先細形状に形成していることを特徴とする巻き爪矯正具。
【請求項2】
前端部を下方に折り返して巻き爪の先端に引っ掛ける係止フックに形成していると共にこの係止片の後端に後方に向かって斜め上方に傾斜したレバー片を一体に形成し、且つ、これらの係止フックとレバー片との連接部を支点部に形成してなる弾性的に屈曲変形可能な硬質合成樹脂製矯正具本体と、この矯正具本体を巻き爪に固定する粘着テープとからなる巻き爪矯正具において、上記係止フックの他側端面を矯正具本体の長さ方向に平行な端面に形成している一方、一側端面を係止フックの基端側から先端に向かって係止フックが幅狭くなる方向に傾斜した傾斜端面に形成して係止フックをその先端の幅が2〜3mmの先細形状に形成していることを特徴とする巻き爪矯正具。
【請求項3】
係止片をレバー片の前端に連なる後端側から前端に向かって徐々に幅狭くなるように形成していると共に、係止片の前端から下方に折り返している係止フックの基端屈曲部を、係止フックにおける矯正具本体の長さ方向に平行な側端面に対向する係止片の側端面側に偏位させていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の巻き爪矯正具。
【請求項4】
横長長方形状の粘着テープの長さ方向に対して矯正具本体の長さ方向を直交する方向に向けて矯正具本体におけるレバー片の上面を粘着テープの粘着層の中央部に固着させていると共に矯正具本体における係止片の前端部と係止フックとを粘着テープの一側端から突出させた状態にして粘着テープの粘着層に剥離紙を貼着していることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の巻き爪矯正具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、足の親指に生じている巻き爪を矯正するための巻き爪矯正具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
巻き爪矯正具としては、従来から種々の形状、構造を有するものが開発され、例えば、特許文献1に記載されているように、弾性を有する細長い薄板の先端部を下方に折り返して巻き爪の先端部に引っ掛ける係止片部に形成してなり、この係止片部を爪の甲部上に粘着テープによって固定して巻き爪の先端部に係止させた状態に保持するように構成した矯正具が開発されている。
【0003】
この巻き爪矯正具によれば、弾性を有する細長い薄板の先端部を下方に折り返して巻き爪の先端部に引っ掛ける係止片部に形成してなるものであるから、使用に際して、この係止片部を巻き爪の先端部に引っ掛けることにより巻き爪に対する装着が容易に行える利点を有するが、係止片部を巻き爪の先端部に引っ掛けた状態にしてこの矯正具を粘着テープによって爪の甲部上に固定しても、係止片部に巻き爪を引き起こそうとする充分な矯正力を生じさせることが困難であり、また、この矯正部を巻き爪の先端を支点として積極的に巻き爪の上面に向かって弾性変形させ、その弾性力によって係止片部に巻き爪を引き起こそうとする矯正力を生じさせようとしても、支点が巻き爪の先端であるため、係止片部を巻き爪の先端から前方に向かって離脱させる方向に作用して巻き爪を矯正する方向には殆ど作用せず、効果的な矯正力を得ることができないといった問題点があった。
【0004】
このため、本願発明者等は、特許文献2に記載しているように、前端中央部に巻き爪に引っ掛ける係止フックを形成している係止片と、この係止片の後端から斜め上方に向かって傾斜しているレバー片とからなり、前端の係止フックを巻き爪に引っ掛け、爪の甲部上に係止片とレバー片との連接部を当接させ、この連接部を支点としてレバー片を下方に押圧し、この状態にして粘着テープによりレバー片を爪の甲部上に固定することにより、テコの原理でもって係止フックを上方に付勢して巻き爪矯正力を効果的に発生させるように構成した弾性的に屈曲変形可能な硬質合成樹脂製の巻き爪矯正具を開発した。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】実用新案登録第3091516号公報
【特許文献2】特開2011−24776号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記特許文献2に記載の巻き爪矯正具によれば、係止フックの先端の左右方向の幅寸法が比較的幅広い5mm程度に形成されているため、親指の肉部に食い込んでいる巻き爪に対して的確に引っ掛けることが困難な事態が生じるばかりでなく、係止片の先端中央部に上記係止フックを設け、この係止フックの左右両側端縁に対してレバー片の左右両側端部を外側方に略等しい幅寸法でもって突出させた左右対称の平面形状に形成しているため、係止フックを巻き爪の先端に係止させると、巻き爪が爪の右側端縁部に生じている場合には、レバー片の右側端縁部が親指の右側側面から外側方に突出した状態となり、巻き爪が爪の左側端縁部に生じている場合には、レバー片の左側端縁部が親指の左側側面から外側方に突出した状態となると共に、レバー片が巻き爪の甲部上で爪の幅方向に右端縁から左端縁に向かって、或いは左端縁から右端縁に向かって傾斜した状態に配設されることになる。そのため、粘着テープによるレバー片の固定作業が困難になると共に固定が行えても不安定となり、係止フックによる巻き爪矯正力が充分に得られなくなるといった問題点がある。
【0007】
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、巻き爪の先端に容易に係止させることができるばかりでなく、巻き爪が爪の左右いずれの側端縁に生じていても、それぞれに対応して正確に装着でき、その状態で粘着テ−プにより安定した固定を可能にし、且つ、正確にして充分な巻き爪矯正力を得ることができる巻き爪矯正具を提供するにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明の巻き爪矯正具は、請求項1に記載したように、前端部を下方に折り返して巻き爪の先端に引っ掛ける係止フックに形成している係止片の後端に後方に向かって斜め上方に傾斜したレバー片を一体に設け、且つ、これらの係止片とレバー片との連接部を支点部に形成してなる弾性的に屈曲変形可能な硬質合成樹脂製矯正具本体と、この矯正具本体を巻き爪に固定する粘着テープとからなる巻き爪矯正具において、上記係止片の前端から下方に折り返している係止フックの一側端面を矯正具本体の長さ方向に平行な端面に形成している一方、他側端面を係止フックの基端側から先端に向かって係止フックが幅狭くなる方向に傾斜した傾斜端面に形成して係止フックをその先端の幅が2〜3mmの先細形状に形成していることを特徴とする。
【0009】
また、請求項2に係る発明は、上記係止フックの他側端面を矯正具本体の長さ方向に平行な端面に形成している一方、一側端面を係止フックの基端側から先端に向かって係止フックが幅狭くなる方向に傾斜した傾斜端面に形成して係止フックをその先端の幅が2〜3mmの先細形状に形成していることを特徴とする。
【0010】
上記請求項1又は請求項2に記載の巻き爪矯正具において、請求項3に係る発明は、係止片をレバー片の前端に連なる後端側から前端に向かって徐々に幅狭くなるように形成していると共に、係止片の前端から下方に折り返している係止フックの基端屈曲部を、係止フックにおける矯正具本体の長さ方向に平行な側端面に対向する係止片の側端面側に偏位させていることを特徴とする。
【0011】
請求項4に係る発明は、横長長方形状の粘着テープの長さ方向に対して矯正具本体の長さ方向を直交する方向に向けて矯正具本体におけるレバー片の上面を粘着テープの粘着層の中央部に固着させていると共に矯正具本体における係止片の前端部と係止フックとを粘着テープの一側端から突出させた状態にして粘着テープの粘着層に剥離紙を貼着していることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
請求項1に係る発明によれば、前端部に係止フックを有する係止片とこの係止片の後端に支点部を介して連設しているレバー片とからなる弾性的に屈曲変形可能な硬質合成樹脂製の矯正具本体において、係止フックの一側端面を矯正具本体の長さ方向に平行な端面に形成している一方、他側端面を係止フックの基端側から先端に向かって係止フックが幅狭くなる方向に傾斜した傾斜端面に形成しているので、矯正具本体を巻き爪の甲部上に配設すると、係止フックの先端を巻き爪の先端側に向けることができ、巻き爪を正確に捉えることができると共に、係止フックの先端の幅を2〜3mm幅に形成しているので、巻き爪の下面側に係止フックの先端を確実に挿入することができて的確な係止が可能となり、さらに、巻き爪の先端に係止している係止フックの先端に対して係止片及びレバー片を巻き爪が生じている指の中央部寄りに片寄らせた状態で配設することができ、そのため、レバー片の側端縁部が指の側面から外側方に殆ど突出することなく爪の甲部上に配置することができて、粘着テープにより確実且つ安定した状態で固定することができ、レバー片によるテコの作用を効果的に発揮させて所定の巻き爪矯正力を得ることができる。
【0013】
請求項2に係る発明によれば、係止フックの他側端面を矯正具本体の長さ方向に平行な端面に形成している一方、一側端面を係止フックの基端側から先端に向かって係止フックが幅狭くなる方向に傾斜した傾斜端面に形成しているので、上記請求項1に記載の巻き爪矯正具が爪の左側端縁部に生じている巻き爪矯正用として使用した場合、この請求項2に記載の巻き爪矯正具が爪の右側端縁部に生じている巻き爪矯正用として使用して上記同様な作用効果を奏することができる。
【0014】
さらに、請求項3に係る発明によれば、係止片をレバー片の前端に連なる後端側から前端に向かって徐々に幅狭くなるように形成していると共に、係止片の前端から下方に折り返している係止フックの基端屈曲部を、係止フックにおける矯正具本体の長さ方向に平行な側端面に対向する係止片の側端面側に偏位させているので、矯正具本体を巻き爪の長さ方向に向けて巻き爪が生じている爪の甲上に配設した状態にして係止フックの先端を巻き爪に確実に係止させることができると共にレバー片を係止片と共に指から外側方に殆ど突出させることなく爪の甲上に正確に且つ安定した状態で載置することができ、所定の巻き爪矯正力が得られるように粘着テープによって簡単且つ確実に固定することができる。
【0015】
また、請求項4に係る発明によれば、横長長方形状の粘着テープの長さ方向に対して矯正具本体の長さ方向を直交する方向に向けて矯正具本体におけるレバー片の上面を粘着テープの粘着層の中央部に固着させていると共に矯正具本体における係止片の前端部と係止フックとを粘着テープの一側端から突出させた状態にして粘着テープの粘着層に剥離紙を貼着しているので、使用に際して粘着テープの一側端から突出している係止フックを巻き爪に係止させれば、粘着テープの長さ方向を巻き爪が生じている親指の周方向に正確に指向させることができると共に剥離紙を剥離しながら粘着テープを指に巻き付けることによって矯正具本体を正確な位置に確実且つ容易に固定することができ、粘着テープの巻付力によってレバー片を爪の甲上に押し付けた状態を保持して長時間に亘って優れた巻き爪矯正作用を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明巻き爪矯正具の斜視図。
図2】剥離紙の一部を剥離した状態の下面側から見た斜視図。
図3】矯正具本体の斜視図。
図4】その下面図。
図5】側面図。
図6】使用状態を示す簡略斜視図。
図7】本発明の別な矯正具本体の斜視図。
図8】その下面図。
図9】使用状態を示す簡略斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の具体的な実施の形態を図面について説明すると、巻き爪矯正具Aは、前端部を下方に折り返して巻き爪B(図6に示す)の先端に引っ掛ける係止フック3に形成している係止片2の後端に後方に向かって斜め上方に、係止片2の後端部に対して略5〜15度の角度でもって緩やかに傾斜したレバー片4を一体に設けてなる矯正具本体1と、この矯正具本体1を取り付けている粘着テープ10とから構成されている。
【0018】
矯正具本体1はポリカーボネート、ABS樹脂、アクリル樹脂等の弾性的に屈曲変形可能な硬質合成樹脂からなり、全体が1mm程度の厚みに形成されていると共に矯正具本体1の後半部を形成しているレバー片4の長さ及び横幅が9〜12mm程度に形成され、このレバー片4の前端から前方に向かって突設して矯正具本体1の前半部を形成している上記係止片2の長さが8〜10mm程度に形成されている。さらに、この係止片2と係止片2の後端から斜め上方に向かって傾斜しているレバー片4との連接部の横幅が同一幅であり、且つ、図5に示すように、断面が緩やなV字状に屈折しているこの連接部を支点部5に形成している。
【0019】
係止片2は、図4図5に示すように、レバー片4の前端に連設している後端から前端に向かってその幅を徐々に幅狭くなるように形成していると共に、この係止片2の後半部はレバー片4の平坦な面の前端から前方に向かって斜め上方に緩やかな凸円弧状に湾曲していると共に前半部はレバー片4の前端延長上に対して略平行になるように形成されてあり、さらに、この係止片2の前端に連なる上記係止フック3の基端部を係止片2の前から下方にコ字状に折り返してなる屈曲部6に形成していると共に後方に向かって屈曲している係止フック3の先端部をレバー片4の前端に対して対向状態となるように向けている。なお、上記屈曲部6の幅は5mm程度に形成されている。
【0020】
さらに、屈曲部6を介して後方に向けている係止フック3の一側端面3aを矯正具本体1の長さ方向に平行な端面に形成している一方、他側端面3bを係止フックの基端側、即ち、屈曲部6の屈曲下端から先端に向かって係止フック3が幅狭くなる方向に傾斜した傾斜端面に形成して、係止フック3をその先端の幅が2〜3mm、好ましくは2.5mm 幅の先細形状に形成している。
【0021】
また、上記屈曲部6の一側端面に連なる係止片2の一側端面2aをその後端から前端に向かって内側方に緩やかに傾斜した緩傾斜端面に形成している一方、屈曲部6の他側端面に連なる該係止片2の他側端面2bをその後端から前端に向かって内側方に上記一側端2aよりも大きく傾斜した急傾斜端面に形成して、屈曲部6を含む係止フック3を、この係止フック3の一側端面3aに対向する係止片2の一側端面2a側に偏位させている。即ち、屈曲部6を含む係止フック3を、レバー片4の幅方向の中央を通る矯正具本体1の中心線Xに対して屈曲部6の幅方向の中央を通る該屈曲部6の中心線X1が係止片2の一側端面2a側に所定幅だけ偏位させて係止フック3の先端を巻き爪Bの先端に係止させた時に、矯正具本体1の一側端部が爪の甲部から外側方にできるだけはみ出さないように形成している。
【0022】
なお、矯正具本体1の一側端は巻き爪Bが生じている親指の左側側面に対応しているものであり、従って、上記のように、一側端面3aを矯正具本体1の長さ方向に平行な端面に形成している一方、他側端面3bを係止フック3の基端側から先端に向かって係止フック3が幅狭くなる方向に傾斜した傾斜端面3bに形成している係止フック3を備えた矯正具本体1は、爪の左側端縁部に生じている巻き爪Bの矯正用として使用される。
【0023】
爪の右側端縁部に生じている巻き爪B'の矯正具本体1'としては、図7図9に示すように、屈曲部6を介して後方に向けている係止フック3の一側端面3aを係止フック3の基端側、即ち、屈曲部6の屈曲下端から先端に向かって係止フック3が幅狭くなる方向に傾斜した傾斜端面に形成している一方、他側端面3bを矯正具本体1の長さ方向に平行な端面に形成してあり、この係止フック3をその先端の幅が2〜3mmの先細形状に形成している。
【0024】
さらに、上記屈曲部6の一側端面に連なる係止片2の一側端面2aをその後端から前端に向かって内側方に大きく傾斜した急傾斜端に形成している一方、屈曲部6の他側端面に連なる該係止片2の他側端面2bを、その後端から前端に向かって内側方に緩やかに傾斜した緩傾斜端に形成して、屈曲部6を含む係止フック3を、この係止フック3の他側端面3aに対向する係止片2の他側端2a側に偏位させている。即ち、屈曲部6を含む係止フック3を、レバー片4の幅方向の中央を通る矯正具本体1'の中心線Xに対して屈曲部6の幅方向の中央を通る該屈曲部6の中心線X2が係止片2の他側端面2b側に所定幅だけ偏位させて係止フック3の先端を巻き爪B'の先端に係止させた時に、矯正具本体1'の他側端部が爪の甲部から外側方(右側方)に出来るだけはみ出さないように形成している。その他の形状については上記矯正具本体1と同じであるので、同一部分には同一符号を付して詳細な説明を省略する。このように、矯正具本体1、1'は左右対称となる形状に形成されている。
【0025】
上記のように構成した矯正具本体1(1')は、図1図2に示すように、その長さ方向を長方形状の粘着テープ10の長さ方向に対して直交する方向に向けてレバー片4の上面を粘着テープ10の粘着層11の中央部に接着することにより固着していると共に、矯正具本体1(1')における係止片2の前端部と係止フック3とを粘着テープ10の一側端から外方に突出させた状態にして剥離紙12、12を粘着層11に剥離可能に貼着することにより巻き爪矯正具A(A') を構成している。
【0026】
次に、このように構成した巻き爪矯正具Aを使用して巻き爪Bを矯正する使用態様を説明すると、巻き爪Bが爪の左側端縁部に生じている場合には、巻き爪矯正具Aを爪の甲上に配設した際に、矯正具本体1の長さ方向に平行な端面に形成している一側端面3aが、巻き爪Bが生じている親指の左側端面に向くように形成している係止フック3を有する巻き爪矯正具Aを使用し、この巻き爪矯正具Aを図6に示すように、その係止フック3の先端部を巻き爪Bの先端に引っ掛けて係止させる。
【0027】
この際、係止フック3は、矯正具本体1の長さ方向に平行に形成している一側端面3aを巻き爪Bが生じている親指の左側端面側に向けていると共に、他側端面3bを係止フック3の基端側から先端に向かって係止フック3が幅狭くなる方向に傾斜した傾斜端面に形成しているので、矯正具本体1を爪の甲部上にその長さ方向を爪の長さ方向に向けた状態にして配置しても、その係止フック3の先端部を巻き爪Bの先端に正確に向けることができると共に、係止フック3をその先端が2〜3mm幅の先細形状に形成しているので、巻き爪Bの下面に容易に且つ確実に挿入、介在させて確実に係止させることができる。さらに、矯正具本体1はその長さ方向を爪の長さ方向に平行となるように向けて爪の甲部上に配置させることができるので、この矯正具本体1の長さ方向にその長さ方向を直交させて矯正具本体1を固定させている粘着テープ10を、巻き爪Bが生じている親指の周方向に正確に指向させることができる。
【0028】
さらに、粘着テープ10の剥離紙12、12を剥離すると共に、巻き爪Bが生じている爪の甲部上に配置したレバー片4を支点部5を中心として弾性的に撓ませながら下方に押し下げて巻き爪Bの甲部上に押し付けることにより、テコ原理で係止フック3を上方に付勢して巻き爪矯正力を発生させ、この状態にして粘着テープ10を親指に巻着することによって矯正具本体1を固定し、支点部5を中心とするテコの作用による上記巻き爪矯正力をそのまま保持させる。
【0029】
また、上述したように、レバー片4の幅方向の中央を通る矯正具本体1の中心線Xに対して、係止フック3の基端屈曲部6の幅方向の中央を通る中心線X1が係止片2の一側端面2a側に所定幅だけ偏位させて係止フック3の先端を巻き爪Bの先端に係止させた時に、矯正具本体1の一側端部が爪の甲部から外側方に出来るだけはみ出さないように形成しているので、矯正具本体1を妄動させることなく粘着テープにより所定の位置に確実且つ安定した状態で固定することができる。
【0030】
次に、巻き爪B'が爪の右側端縁部に生じている場合には、巻き爪矯正具A'を爪の甲上に配設した際に、矯正具本体1'の長さ方向に平行な端面に形成している他側端面3bが、巻き爪Bが生じている親指の右側端面に向くように形成した係止フック3を有する巻き爪矯正具A'を使用し、この巻き爪矯正具A'を図9に示すように、その係止フック3の先端部を巻き爪B'の先端に引っ掛けて係止させる。
【0031】
この際、係止フック3は、矯正具本体1'の長さ方向に平行に形成している他側端面3bを巻き爪B'が生じている親指の右側端面側に向けていると共に、一側端面3aを係止フック3の基端側から先端に向かって係止フック3が幅狭くなる方向に傾斜した傾斜端面に形成しているので、矯正具本体1'を爪の甲部上にその長さ方向を爪の長さ方向に向けた状態にして配置しても、その係止フック3の先端部を巻き爪B'の先端に正確に向けることができると共に、係止フック3をその先端が2〜3mm幅の先細形状に形成しているので、巻き爪B'の下面に容易に且つ確実に挿入、介在させて確実に係止させることができる。さらに、矯正具本体1'はその長さ方向を爪の長さ方向に平行となるように向けて爪の甲部上に配置させることができるので、この矯正具本体1'の長さ方向にその長さ方向を直交させて矯正具本体1'を固定させている粘着テープ10を、巻き爪B'が生じている親指の周方向に正確に指向させることができる。
【0032】
さらに、粘着テープ10の剥離紙12、12を剥離すると共に、巻き爪B'が生じている爪の甲部上に配置したレバー片4を支点部5を中心として弾性的に撓ませながら下方に押し下げて巻き爪B'の甲部上に押し付けることにより、テコ原理で係止フック3を上方に付勢して巻き爪矯正力を発生させ、この状態にして粘着テープ10を親指に巻着することによって矯正具本体1'を固定し、支点部5を中心とするテコの作用による上記巻き爪矯正力をそのまま保持させる。
【0033】
また、上述したように、レバー片4の幅方向の中央を通る矯正具本体1'の中心線Xに対して、係止フック3の基端屈曲部6の幅方向の中央を通る中心線X2が係止片2の他側端面2b側に所定幅だけ偏位させて係止フック3の先端を巻き爪B'の先端に係止させた時に、矯正具本体1の他側端部が爪の甲部から外側方に出来るだけはみ出さないように形成しているので、矯正具本体1を妄動させることなく粘着テープにより所定の位置に確実且つ安定した状態で固定することができる。
【符号の説明】
【0034】
A、A' 巻き爪矯正具
B、B' 巻き爪
1、1' 矯正具本体
2 係止片
3 係止フック
4 レバー片
5 支点部
6 屈曲部
10 粘着テープ
12 剥離紙
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9