特許第5881566号(P5881566)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5881566ナビゲーション装置およびナビゲーション情報の表示制御方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5881566
(24)【登録日】2016年2月12日
(45)【発行日】2016年3月9日
(54)【発明の名称】ナビゲーション装置およびナビゲーション情報の表示制御方法
(51)【国際特許分類】
   G01C 21/36 20060101AFI20160225BHJP
   G09B 29/10 20060101ALI20160225BHJP
【FI】
   G01C21/36
   G09B29/10 A
【請求項の数】10
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2012-198593(P2012-198593)
(22)【出願日】2012年9月10日
(65)【公開番号】特開2014-52345(P2014-52345A)
(43)【公開日】2014年3月20日
【審査請求日】2015年2月27日
(73)【特許権者】
【識別番号】000101732
【氏名又は名称】アルパイン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105784
【弁理士】
【氏名又は名称】橘 和之
(72)【発明者】
【氏名】松野 暢子
【審査官】 根本 徳子
(56)【参考文献】
【文献】 特開2005−098916(JP,A)
【文献】 特開2010−181363(JP,A)
【文献】 国際公開第2007/129382(WO,A1)
【文献】 特開2007−206014(JP,A)
【文献】 特開平10−177699(JP,A)
【文献】 特開平07−105493(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01C 21/00−21/36
G09B 29/00−29/10
B60K 35/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヘッドアップディスプレイに対してナビゲーション情報を表示させるようになされたナビゲーション装置であって、
地図データに基づいて、車両が案内交差点から所定距離手前に近づいたか否かを検出する車両位置検出部と、
上記車両位置検出部により上記車両が上記案内交差点から所定距離手前に近づいたことが検出された場合、その地点から上記案内交差点を運転者が目視できる状況にあるか否かを判定する目視可否判定部と、
上記目視可否判定部により上記案内交差点を運転者が目視できる状況にあると判定された場合に、上記ヘッドアップディスプレイに上記案内交差点に関する上記ナビゲーション情報を表示させるように制御する表示制御部とを備えたことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項2】
上記目視可否判定部は、上記地図データに含まれる道路リンクのデータに基づいて、上記車両の前方にある上り坂の頂上の先に案内交差点があるか否かを判定することにより、上記案内交差点を運転者が目視できる状況にあるか否かを判定することを特徴とする請求項1に記載のナビゲーション装置。
【請求項3】
上記目視可否判定部は、上記地図データに含まれる道路リンクのデータに基づいて、上記車両の前方にある曲り道の先に案内交差点があるか否かを判定することにより、上記案内交差点を運転者が目視できる状況にあるか否かを判定することを特徴とする請求項1に記載のナビゲーション装置。
【請求項4】
上記目視可否判定部は、上記車両の前方に設置された撮像装置により撮影された画像を認識処理し、上記画像内に上記案内交差点が写っているか否かに基づいて、上記案内交差点を運転者が目視できる状況にあるか否かを判定することを特徴とする請求項1に記載のナビゲーション装置。
【請求項5】
上記表示制御部は、上記目視可否判定部により上記案内交差点を運転者が目視できる状況にないと判定された場合に、上記案内交差点に関する上記ナビゲーション情報とは別の情報として上記案内交差点までの距離を含む第1のナビゲーション情報を上記ヘッドアップディスプレイに表示させる一方、上記目視可否判定部により上記案内交差点を運転者が目視できる状況にあると判定された場合に、上記案内交差点に関する上記ナビゲーション情報として走行方向の案内矢印を含む第2のナビゲーション情報を上記ヘッドアップディスプレイに表示させるように制御することを特徴とする請求項1に記載のナビゲーション装置。
【請求項6】
上記車両位置検出部は、上記車両が上記案内交差点から第1の所定距離手前に近づいたか否かを検出し、その時点で上記目視可否判定部により上記案内交差点を運転者が目視できる状況にないと判定された場合、上記第1の所定距離より短い第2の所定距離手前に近づいたか否かを更に検出することを特徴とする請求項1に記載のナビゲーション装置。
【請求項7】
上記表示制御部は、上記目視可否判定部により上記案内交差点を運転者が目視できる状況にないと判定された場合に、上記案内交差点に関する上記ナビゲーション情報とは別の情報として上記案内交差点までの距離を含む第1のナビゲーション情報を上記ヘッドアップディスプレイに表示させる一方、上記目視可否判定部により上記案内交差点を運転者が目視できる状況にあると判定された場合に、上記案内交差点に関する上記ナビゲーション情報として走行方向の案内矢印を含む第2のナビゲーション情報を上記第1のナビゲーション情報に加えて上記ヘッドアップディスプレイに表示させるように制御することを特徴とする請求項6に記載のナビゲーション装置。
【請求項8】
上記表示制御部は、上記第1のナビゲーション情報および上記第2のナビゲーション情報を、上記車両が上記案内交差点を通過するまでの間、上記ヘッドアップディスプレイに表示させるように制御することを特徴とする請求項7に記載のナビゲーション装置。
【請求項9】
上記表示制御部は、上記ヘッドアップディスプレイに対して上記案内交差点に関する上記ナビゲーション情報を表示させるまでの間、上記車両のインストルメントパネルに設けられたインパネディスプレイに対して次の案内交差点に関するナビゲーション情報を表示させるように制御することを特徴とする請求項1に記載のナビゲーション装置。
【請求項10】
ヘッドアップディスプレイに対するナビゲーション情報の表示状態を制御する表示制御方法であって、
ナビゲーション装置の車両位置検出部が、地図データに基づいて、車両が案内交差点から所定距離手前に近づいたか否かを検出する第1のステップと、
上記ナビゲーション装置の目視可否判定部が、上記第1のステップで上記車両が上記案内交差点から所定距離手前に近づいたことが検出された場合、その地点から上記案内交差点を運転者が目視できる状況にあるか否かを判定する第2のステップと、
上記ナビゲーション装置の表示制御部が、上記第2のステップで上記案内交差点を運転者が目視できる状況にあると判定された場合に、上記ヘッドアップディスプレイに上記案内交差点に関する上記ナビゲーション情報を表示させるように制御する第3のステップとを有することを特徴とするナビゲーション情報の表示制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ナビゲーション装置およびナビゲーション情報の表示制御方法に関し、特に、ヘッドアップディスプレイに対してナビゲーション情報を表示させるようになされたナビゲーション装置に用いて好適なものである。
【背景技術】
【0002】
近年、運転者の視線移動を最少とし、運転中に必要な情報を見やすく表示するためのヘッドアップディスプレイ(HUD)の普及が進んでいる。ヘッドアップディスプレイは、車両のフロントガラスへ画像を投影するようにしたものである。運転者は、運転中にフロントガラス越しに見る前方の実世界からわずかに視線を移動させるだけで、フロントガラス上に画像として映し出された様々な情報を見ることができる。車両のフロンガラス側に「コンバイナー」と呼ばれる半透明のスクリーンを設置し、運転情報をこのコンバイナーに反射させて運転者の視界に入れるようにしたものもある。
【0003】
ヘッドアップディスプレイによりフロントガラスまたはコンバイナーに表示される情報の一例として、ナビゲーション装置の経路案内情報がある。従来、ダッシュボードあるいはセンターコンソールに設置された表示装置に詳細なナビゲーション情報を常時表示させる一方、車両が案内交差点の所定距離手前に近づいたときに簡易的なナビゲーション情報をヘッドアップディスプレイに表示させるようにしたナビゲーション装置が提案されている(例えば、特許文献1,2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平7−146154号公報
【特許文献2】特開平9−178506号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記特許文献1,2に記載の技術によれば、車両が案内交差点に近づくと、そこで曲がるべき方向を示す簡易ナビゲーション情報(右左折の矢印など)がヘッドアップディスプレイに表示されるので、運転者は視線を殆ど動かすことなく走行案内を受けることができる。この場合、フロントガラス越しに見える実際の案内交差点に関する簡易ナビゲーション情報がフロントガラス上に表示されるので、運転者にとって直感的に分かりやすい走行案内となる。
【0006】
しかしながら、例えば、車両の前方が上り坂になっていてその頂上の先に案内交差点がある場合や、車両の前方が曲り道になっていてその先に案内交差点がある場合など、フロントガラス越しに実際の案内交差点を目視することができないときがある。このような場合は、実世界に見えるものとヘッドアップディスプレイに表示された情報とにギャップがあるため、運転者に違和感あるいは混乱を与えてしまうことになる。この違和感あるいは混乱を解消するために運転者は、ヘッドアップディスプレイに表示されている簡易ナビゲーション情報に相当する地点を確認するために、ダッシュボード等に設置された表示装置の方に視線を変えて詳細ナビゲーション情報を見る必要があった。
【0007】
本発明は、このような問題を解決するために成されたものであり、車両が案内交差点に近づいたときにヘッドアップディスプレイに表示されるナビゲーション情報と運転者が実際に目視できる外界とのギャップをなくし、運転者に違和感や混乱を与えることがないようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記した課題を解決するために、本発明では、車両が案内交差点から所定距離手前に近づいたことが検出され、かつ、その地点から案内交差点を運転者が目視できる状況にあると判定された場合に、ヘッドアップディスプレイにその案内交差点に関するナビゲーション情報を表示させるようにしている。
【発明の効果】
【0009】
上記のように構成した本発明によれば、車両が案内交差点から所定距離手前に近づいても、その地点から案内交差点を運転者が目視できない状況にある場合には、その案内交差点に関するナビゲーション情報はヘッドアップディスプレイに表示されない。案内交差点から所定距離手前の地点において運転者が案内交差点を目視できる状況にあるときに限り、その案内交差点に関するナビゲーション情報がヘッドアップディスプレイに表示されるので、車両が案内交差点に近づいたときにヘッドアップディスプレイに表示されるナビゲーション情報と運転者が実際に目視できる外界とのギャップがなくなり、運転者に違和感や混乱を与えることを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】第1の実施形態によるナビゲーション装置の機能構成例を示すブロック図である。
図2】第1の実施形態によるHUD表示制御部によってHUDに表示される情報の一例を示す図である。
図3】第1の実施形態によるナビゲーション装置の動作例(HUDに対する簡易ナビゲーション情報の表示制御方法)を示すフローチャートである。
図4】第1の実施形態によるナビゲーション装置の変形例を示すブロック図である。
図5】第2の実施形態によるナビゲーション装置の機能構成例を示すブロック図である。
図6】第2の実施形態によるHUD表示制御部によってHUDに表示される情報およびIPD表示制御部によってIPDに表示される情報の一例を示す図である。
図7】第2の実施形態によるナビゲーション装置の動作例(HUDに対する簡易ナビゲーション情報およびIPDに対する近未来ナビゲーション情報の表示制御方法)を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
(第1の実施形態)
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、第1の実施形態によるナビゲーション装置100の機能構成例を示すブロック図である。図1に示すように、第1の実施形態によるナビゲーション装置100には、液晶表示装置(LCD)200およびヘッドアップディスプレイ(HUD)300が接続されている。LCD200は、車両のダッシュボードあるいはセンターコンソールに設置されている。
【0012】
第1の実施形態によるナビゲーション装置100は、その機能構成として、地図データ記憶部1、読出制御部2、地図データメモリ3、現在位置測定装置4、目的地設定部5、誘導経路探索部6、誘導経路メモリ7、走行案内部8、車両位置検出部9および目視可否判定部10を備えている。また、走行案内部8は、その具体的な機能構成として、LCD表示制御部8aおよびHUD表示制御部8bを備えている。
【0013】
なお、読出制御部2、目的地設定部5、誘導経路探索部6、走行案内部8、車両位置検出部9および目視可否判定部10の各機能は、ハードウェア、DSP(Digital Signal Processor)、ソフトウェアの何れによっても実現することが可能である。例えばソフトウェアによって実現する場合、上記各機能は、実際にはナビゲーション装置100が備えるCPUまたはMPU、RAM、ROMなどを備えて構成され、RAMやROMに記憶されたプログラムが動作することにより実現される。
【0014】
上記プログラムを記録する記録媒体としては、RAMやROMの他に、ハードディスクや半導体メモリ等を用いることができる。また、上記プログラムをインターネット等のネットワークを介してナビゲーション装置100にダウンロードするようにしてもよい。
【0015】
地図データ記憶部1は、地図表示や経路探索などに必要な地図データを記憶するものであり、例えばハードディスクにより構成される。なお、地図データ記憶部1を構成する記録媒体としては、ハードディスクの他に、DVD、CD−ROM、半導体メモリなどを用いても良い。
【0016】
地図データ記憶部1に記録された地図データには、地図表示に必要な各種の描画データと、マップマッチングや経路探索、経路案内等の各種の処理に必要な道路データとが含まれている。道路データの中には、道路や車線等に対応する道路リンクに関するデータと、各道路リンクの両端に位置するノードに関するデータとが含まれている。道路リンクに関するデータの中には、その道路の勾配を表す勾配データと、道路の実際の形状を表す道路形状要素点のデータとが含まれている。
【0017】
読出制御部2は、地図データ記憶部1から地図データを読み出して地図データメモリ3に一時的に格納させる制御を行う。車両の現在位置周辺の地図をLCD200に表示する場合、読出制御部2は、現在位置測定装置4から車両の現在位置情報を入力し、その車両現在位置を含む所定範囲の地図データを地図データ記憶部1から読み出して地図データメモリ3に格納する。また、誘導経路を探索する場合、読出制御部2は、現在地から目的地までを含む所定範囲の地図データを地図データ記憶部1から読み出して地図データメモリ3に格納する。
【0018】
現在位置測定装置4は、車両の現在位置を測定するものであり、自立航法センサ、GPS受信機、位置計算用CPU等で構成されている。自立航法センサは、所定走行距離毎に1個のパルスを出力して車両の移動距離を検出する車速センサ(距離センサ)と、車両の回転角度(移動方位)を検出する振動ジャイロ等の角速度センサ(相対方位センサ)とを含む。自立航法センサは、これらの車速センサおよび角速度センサによって車両の相対位置および方位を検出する。
【0019】
位置計算用CPUは、自立航法センサから出力される自車の相対的な位置および方位のデータに基づいて、絶対的な自車位置(推定車両位置)および車両方位を計算する。また、GPS受信機は、複数のGPS衛星から送られてくる電波をGPSアンテナで受信して、3次元測位処理あるいは2次元測位処理を行って車両の絶対位置および方位を計算する(車両方位は、現時点における自車位置と1サンプリング時間ΔT前の自車位置とに基づいて計算する)。
【0020】
目的地設定部5は、図示しない操作部に対するユーザの操作に応じて、誘導経路の目的地を設定する。誘導経路探索部6は、地図データメモリ3に格納された地図データを用いて、現在位置測定装置4により測定された車両の現在地から目的地設定部5により設定された目的地までを結ぶ最もコストが小さな誘導経路を探索する処理を行う。誘導経路メモリ7は、誘導経路探索部6により探索された誘導経路のデータを一時的に格納する。
【0021】
走行案内部8は、地図データメモリ3に記憶された地図データや誘導経路メモリ7に記憶された誘導経路データを用いて、車両の走行案内を行う。例えば、走行案内部8のLCD表示制御部8aは、地図データメモリ3に記憶された地図データを用いて、現在位置測定装置4により測定された車両現在位置の周辺における詳細ナビゲーション情報をLCD200に常時表示させることにより、車両が現在どこを走行しているのかを運転者が一目で分かるようにする。
【0022】
また、誘導経路が設定されている場合、LCD表示制御部8aは、誘導経路メモリ7に記憶された誘導経路データを更に用いて、誘導経路を他の道路とは色を変えて太く描画する。また、LCD表示制御部8aは、車両が誘導経路上の案内交差点の所定距離手前に近づいたときに、LCD200に交差点拡大画像を表示して進行方向の交差点案内を行うことにより、運転者を目的地まで案内する。
【0023】
また、走行案内部8のHUD表示制御部8bは、本発明の表示制御部に相当するものであり、所定のタイミングで簡易ナビゲーション情報(本発明の第2のナビゲーション情報に相当)をHUD300に表示させるように制御する。第1の実施形態において、簡易ナビゲーション情報は、案内交差点における進行方向を表す矢印と、案内交差点を通過した後に走行する道路の名称である。なお、簡易ナビゲーション情報をHUD300に表示させる所定のタイミングは、車両位置検出部9および目視可否判定部10によって検出する。
【0024】
車両位置検出部9は、地図データメモリ3に記憶された地図データ、誘導経路メモリ7に記憶された誘導経路データおよび現在位置測定装置4により測定された車両現在位置の情報に基づいて、車両が案内交差点から所定距離手前に近づいたか否かを検出する。
【0025】
目視可否判定部10は、車両位置検出部9により車両が案内交差点から所定距離手前に近づいたことが検出された場合、その地点から案内交差点を運転者が目視できる状況にあるか否かを判定する。具体的には、目視可否判定部10は、地図データメモリ3に記憶された地図データに含まれる道路リンクの勾配データに基づいて、車両の現在位置前方に上り坂があって、その頂上の先に案内交差点があるか否かを判定することによって、案内交差点を運転者が目視できる状況にあるか否かを判定する。ここで、車両の現在位置前方にある上り坂の頂上の先に案内交差点がある場合は、運転者が案内交差点を目視できないと判定する。
【0026】
また、目視可否判定部10は、地図データメモリ3に記憶された地図データに含まれる道路リンクの道路形状要素点データに基づいて、車両の現在位置前方に曲り道があって、その先に案内交差点があるか否かを判定することによって、案内交差点を運転者が目視できる状況にあるか否かを判定する。ここで、車両の現在位置前方にある曲り道の先に案内交差点がある場合は、運転者が案内交差点を目視できないと判定する。
【0027】
HUD表示制御部8bは、車両位置検出部9により車両が案内交差点から所定距離手前に近づいたことが検出され、かつ、目視可否判定部10により案内交差点を運転者が目視できる状況にあると判定された場合に、案内交差点に関する簡易ナビゲーション情報をHUD300に表示させるように制御する。図2は、HUD表示制御部8bによってHUD300に表示される情報の一例を示す図である。
【0028】
図2(a)は、車両が案内交差点から第1の所定距離(例えば500メートル)手前に近づいたが、そこから前方の道路が登り坂または曲り道になっていて、案内交差点を運転者がまだ目視できない状況であると判定された場合の表示例を示している。この例では、案内交差点までの距離と、現在走行中の道路の名称とが表示されていて、簡易ナビゲーション情報である進行方向の矢印および案内交差点通過後の道路の名称は表示されていない。
【0029】
この図2(a)の状況で表示される案内交差点までの距離および現在走行中の道路名称は、運転者が案内交差点を目視できなくても、運転者に違和感や混乱を与えずに運転者の走行を支援できる情報であり、本発明の第1のナビゲーション情報に相当する。以下ではこの情報を「最少ナビゲーション情報」と呼ぶことにする。
【0030】
図2(b)は、車両が案内交差点から第2の所定距離(例えば100メートル)手前に近づいた状況で、かつ、そこから前方の案内交差点を運転者が目視できる状況であると判定された場合の表示例を示している。この例では、最少ナビゲーション情報である案内交差点までの距離および現在走行中の道路名称に加えて、簡易ナビゲーション情報である進行方向の矢印および案内交差点通過後の道路名称が表示されている。
【0031】
図2(c)は、車両が案内交差点に進入したときの表示例を示している。車両が案内交差点に実際に進入しているときに、その案内交差点を運転者が目視できない状況ということはあり得ない。よって、この場合は必ず、最少ナビゲーション情報に加えて簡易ナビゲーション情報が表示される。なお、図2(c)の状況では図2(b)の状況よりも車両が案内交差点に近づいているので、その臨場感を出すために、簡易ナビゲーション情報の表示のし方が変わっている。具体的には、簡易ナビゲーション情報が少し拡大して強調表示されている。
【0032】
なお、図2では、車両が案内交差点から第1の所定距離手前に近づいたときに案内交差点を運転者が目視できない状況であるという例を示したが、この段階で既に案内交差点を運転者が目視できる状況であると判定された場合は、その時点ですぐに最少ナビゲーション情報に加えて簡易ナビゲーション情報も表示される。この場合、車両位置検出部9は、車両が第2の所定距離手前に近づいたか否かを判定する必要はない。すなわち、HUD表示制御部8bは、第1の所定距離手前の地点から案内交差点を通過するまでの間、簡易ナビゲーション情報をHUD300に表示させるように制御する。
【0033】
また、図2の例では、車両が案内交差点から第1の所定距離手前に近づいた時点で、案内交差点を運転者が目視できるか否かにかかわらず、車両現在位置から案内交差点までの距離および現在走行中の道路名称を最少ナビゲーション情報としてHUD300に表示させるようにしているが、この例に限定されるものではない。例えば、案内交差点までの距離および現在走行中の道路名称も簡易ナビゲーション情報の構成要素として捉え、案内交差点を運転者が目視できる状況になったときに限り表示させるようにしてもよい。
【0034】
図3は、上記のように構成した第1の実施形態によるナビゲーション装置100の動作例(HUD300に対する簡易ナビゲーション情報の表示制御方法)を示すフローチャートである。なお、図3に示すフローチャートは、誘導経路を設定して走行を始めたときに開始する。
【0035】
まず、車両位置検出部9は、車両が案内交差点から第1の所定距離手前に近づいたか否かを検出する(ステップS1)。ここで、車両が案内交差点から第1の所定距離手前にまだ近づいていない場合は、ステップS1の判定を繰り返し行う。一方、車両が案内交差点から第1の所定距離手前に近づいた場合、目視可否判定部10は、その第1の所定距離手前の地点から案内交差点を運転者が目視できる状況にあるか否かを判定する(ステップS2)。
【0036】
ここで、運転者が案内交差点を目視できる状況にないと判定された場合、HUD表示制御部8bは、最少ナビゲーション情報のみをHUD300に表示させるように制御する(ステップS3)。その後、車両位置検出部9は、車両が案内交差点から第2の所定距離手前に近づいたか否かを検出する(ステップS4)。ここで、車両が案内交差点から第2の所定距離手前にまだ近づいていない場合、処理はステップS3に戻る。
【0037】
一方、車両が案内交差点から第2の所定距離手前に近づいた場合、目視可否判定部10は、その第2の所定距離手前の地点から案内交差点を運転者が目視できる状況にあるか否かを判定する(ステップS5)。ここで、運転者が案内交差点を目視できる状況にないと判定された場合、車両位置検出部9は、車両が案内交差点に進入したか否かを検出する(ステップS6)。ここで、車両が案内交差点にまだ進入していない場合は、ステップS6の判定を繰り返し行う。
【0038】
上記ステップS2または上記ステップS5で運転者が案内交差点を目視できる状況にあると判定された場合、または、ステップS6で車両が案内交差点に進入したと判定された場合、HUD表示制御部8bは、最少ナビゲーション情報に加えて、案内交差点に関する簡易ナビゲーション情報をHUD300に表示させるように制御する(ステップS7)。
【0039】
その後、車両位置検出部9は、車両が案内交差点を通過したか否かを判定する(ステップS8)。案内交差点をまだ通過していない場合、処理はステップS7に戻る。一方、案内交差点を通過した場合、HUD表示制御部8bは、HUD300に表示されている最少ナビゲーション情報および簡易ナビゲーション情報を消去する(ステップS9)。
【0040】
最後に、車両位置検出部9は、車両が誘導経路の目的地に到着したか否かを判定する(ステップS10)。まだ目的地に到着していない場合、処理はステップS1に戻る。一方、目的地に到着した場合は、図3に示すフローチャートの処理を終了する。
【0041】
以上詳しく説明したように、第1の実施形態では、車両が案内交差点から所定距離手前に近づいたことが検出され、かつ、その地点から案内交差点を運転者が目視できる状況にあると判定された場合に、HUD300にその案内交差点に関する簡易ナビゲーション情報を表示させるようにしている。
【0042】
このように構成した第1の実施形態によれば、案内交差点から所定距離手前の地点において運転者が案内交差点を目視できる状況にあるときに限り、その案内交差点に関する簡易ナビゲーション情報がHUD300に表示されるので、車両が案内交差点に近づいたときにHUD300に表示される簡易ナビゲーション情報と運転者が実際に目視できる外界とのギャップがなくなり、運転者に違和感や混乱を与えることを防止することができる。
【0043】
なお、上記第1の実施形態では、道路リンクのデータに基づいて運転者が案内交差点を目視できる状況にあるか否かを判定する例について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、図4に示すように、車両の前方に設置した撮像装置400により撮影された画像を認識処理することにより、運転者が案内交差点を目視できる状況にあるか否かを判定するようにしてもよい。
【0044】
図4に示す例では、ナビゲーション装置100は、その機能構成として、画像入力部11を更に備える。画像入力部11には、撮像装置400が接続されている。また、図1に示した目視可否判定部10に代えて、目視可否判定部10’を備えている。
【0045】
目視可否判定部10’は、撮像装置400により撮影され画像入力部11により入力された画像を認識処理し、画像内に案内交差点が写っているか否かに基づいて、運転者が案内交差点を目視できる状況にあるか否かを判定する。案内交差点であるか否かは、例えば、信号機や横断歩道など一般的に交差点に存在するものが写っているか否か、信号機等に取り付けられた標識板に書かれている交差点名が、地図データに記憶されている案内交差点の交差点名と一致するか否かなどの観点から判定することが可能である。
【0046】
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態を図面に基づいて説明する。図5は、第2の実施形態によるナビゲーション装置100の機能構成例を示すブロック図である。なお、この図5において、図1に示した符号と同一の符号を付したものは同一の機能を有するものであるので、ここでは重複する説明を省略する。
【0047】
図5に示すように、第2の実施形態によるナビゲーション装置100には、車両のインストルメントパネルに設けられたインパネディスプレイ(IPD)500が更に接続されている。IPD500は、HUD300ほど視線移動の量が少なくないものの、LCD200ほど多くの視線移動を要することなく、比較的少ない量の視線移動で情報を見ることができる位置に設置されている。
【0048】
第2の実施形態によるナビゲーション装置100は、走行案内部8の機能構成として、図1に示したLCD表示制御部8aおよびHUD表示制御部8bに加えて、IPD表示制御部8cを備えている。このIPD表示制御部8cも、本発明の表示制御部に相当する。
【0049】
IPD表示制御部8cは、HUD表示制御部8bがHUD300に対して案内交差点に関する簡易ナビゲーション情報を表示させるまでの間、次の案内交差点に関するナビゲーション情報をIPD500に表示させるように制御する。なお、簡易ナビゲーション情報を表示させるまでの間というのは、次の案内交差点を運転者がまだ目視できていないものの、これから先の直近で必ず通過する案内交差点の近傍に到達するまでの間ということである。そこで、この間に表示するナビゲーション情報のことを「近未来ナビゲーション情報」と呼ぶことにする。
【0050】
図6は、HUD表示制御部8bによってHUD300に表示される情報およびIPD表示制御部8cによるIPD500に表示される情報の一例を示す図である。なお、図6において、上の段に示したものがHUD300の表示例であり、下の段に示したものがIPD500の表示例である。HUD300の表示例は、図2に示した第1の実施形態と同様である。
【0051】
図6(a)は、車両が案内交差点から第1の所定距離手前に近づいたが、そこから前方の道路が登り坂または曲り道になっていて、案内交差点を運転者がまだ目視できない状況であると判定された場合の表示例を示している。この例では、HUD300には最少ナビゲーション情報のみが表示されていて、簡易ナビゲーション情報は表示されていない。
【0052】
これに対して、IPD500には、次の案内交差点に関する近未来ナビゲーション情報が表示されている。この場合における次の案内交差点とは、現在位置から第1の所定距離(500メートル)先にある案内交差点のことである。また、近未来ナビゲーション情報とは、例えば、案内交差点の簡易図形(デフォルメ図形)、走行方向の矢印、案内交差点の通過前後に走行する道路の名称、ランドマーク等により構成される情報であるとする。
【0053】
運転者が視線を殆ど動かさなくても見られるフロントガラス上のHUD300には、最少ナビゲーション情報しか表示されない。そのため、運転者が、HUD300に表示されている簡易ナビゲーション情報に相当する案内交差点を確認したいと考えるかもしれない。その場合でも、運転者が視線を大きく移動させてLCD200の詳細ナビゲーション情報を確認する必要はなく、必要最小限の視線移動で、IPD500に表示された近未来ナビゲーション情報によって次の案内交差点を確認することができる。
【0054】
図6(b)は、車両が案内交差点から第2の所定距離手前に近づいた状況で、かつ、そこから前方の案内交差点を運転者が目視できる状況であると判定された場合の表示例を示している。この例では、HUD300には最少ナビゲーション情報と簡易ナビゲーション情報との両方が表示されている。
【0055】
また、IPD500には、次の案内交差点に関する近未来ナビゲーション情報が表示されている。この場合における次の案内交差点とは、まだ簡易ナビゲーション情報が表示されていない次の案内交差点のことである。すなわち、現在位置から第2の所定距離(100メートル)先にある案内交差点のことではなく、その次の案内交差点のことである。
【0056】
図6(c)は、車両が案内交差点に進入したときの表示例を示している。案内交差点に進入した場合は、HUD300には最少ナビゲーション情報と簡易ナビゲーション情報とが引き続き表示され、IPD500には近未来ナビゲーション情報が引き続き表示されている。図6(d)は、案内交差点を通過した後の表示例を示している。案内交差点を通過した場合は、HUD300からは最少ナビゲーション情報と簡易ナビゲーション情報の表示が消去されるが、IPD500には次の案内交差点に関する近未来ナビゲーション情報が引き続き表示される。
【0057】
このように、第2の実施形態によれば、IPD500には次の案内交差点に関する近未来ナビゲーション情報が表示され続ける。これにより、運転者は、HUD300に簡易ナビゲーション情報が表示されていないときに次の案内交差点を確認しておきたいと考える場合には、必要最小限の視線移動で、IPD500に表示された近未来ナビゲーション情報によって確認することができる。
【0058】
また、第2の実施形態によれば、次のようなメリットもある。すなわち、1つの案内交差点を通過してから次の案内交差点の手前に到達するまでの間は、LCD200の詳細ナビゲーション情報を見ても次の案内交差点に関する情報は表示されておらず、これを確認することができない。これに対して、IPD500を見れば、いつでも次の案内交差点に関する情報を確認することができる。次の案内交差点の近傍に到達したときにHUD300に表示される簡易ナビゲーション情報の予備知識をあらかじめ得ておくこともできる。
【0059】
図7は、上記のように構成した第2の実施形態によるナビゲーション装置100の動作例(HUD300に対する簡易ナビゲーション情報およびIPD500に対する近未来ナビゲーション情報の表示制御方法)を示すフローチャートである。なお、図7に示すフローチャートは、誘導経路を設定して走行を始めたときに開始する。
【0060】
まず、IPD表示制御部8cは、次の案内交差点に関する近未来ナビゲーション情報をIPD500に表示させる(ステップS11)。次に、車両位置検出部9は、車両が案内交差点から第1の所定距離手前に近づいたか否かを検出する(ステップS12)。ここで、車両が案内交差点から第1の所定距離手前にまだ近づいていない場合は、ステップS12の判定を繰り返し行う。一方、車両が案内交差点から第1の所定距離手前に近づいた場合、目視可否判定部10は、その第1の所定距離手前の地点から案内交差点を運転者が目視できる状況にあるか否かを判定する(ステップS13)。
【0061】
ここで、運転者が案内交差点を目視できる状況にないと判定された場合、HUD表示制御部8bは、最少ナビゲーション情報のみをHUD300に表示させるように制御する(ステップS14)。その後、車両位置検出部9は、車両が案内交差点から第2の所定距離手前に近づいたか否かを検出する(ステップS15)。ここで、車両が案内交差点から第2の所定距離手前にまだ近づいていない場合、処理はステップS14に戻る。
【0062】
一方、車両が案内交差点から第2の所定距離手前に近づいた場合、目視可否判定部10は、その第2の所定距離手前の地点から案内交差点を運転者が目視できる状況にあるか否かを判定する(ステップS16)。ここで、運転者が案内交差点を目視できる状況にないと判定された場合、車両位置検出部9は、車両が案内交差点に進入したか否かを検出する(ステップS17)。ここで、車両が案内交差点にまだ進入していない場合は、ステップS17の判定を繰り返し行う。
【0063】
上記ステップS13または上記ステップS16で運転者が案内交差点を目視できる状況にあると判定された場合、または、ステップS17で車両が案内交差点に進入したと判定された場合、IPD表示制御部8cは、IPD500に表示中の近未来ナビゲーション情報を次の案内交差点に関するものに更新させる(ステップS18)。さらに、HUD表示制御部8bは、最少ナビゲーション情報に加えて、案内交差点に関する簡易ナビゲーション情報をHUD300に表示させるように制御する(ステップS19)。
【0064】
その後、車両位置検出部9は、車両が案内交差点を通過したか否かを判定する(ステップS20)。案内交差点をまだ通過していない場合、処理はステップS9に戻る。一方、案内交差点を通過した場合、HUD表示制御部8bは、HUD300に表示されている最少ナビゲーション情報および簡易ナビゲーション情報を消去する(ステップS21)。
【0065】
最後に、車両位置検出部9は、車両が誘導経路の目的地に到着したか否かを判定する(ステップS22)。まだ目的地に到着していない場合、処理はステップS12に戻る。一方、目的地に到着した場合は、図7に示すフローチャートの処理を終了する。
【0066】
以上詳しく説明したように、第2の実施形態においても第1の実施形態と同様に、車両が案内交差点から所定距離手前に近づいたことが検出され、かつ、その地点から案内交差点を運転者が目視できる状況にあると判定された場合に、HUD300にその案内交差点に関する簡易ナビゲーション情報を表示させるようにしている。これにより、車両が案内交差点に近づいたときにHUD300に表示される簡易ナビゲーション情報と運転者が実際に目視できる外界とのギャップがなくなり、運転者に違和感や混乱を与えることを防止することができる。
【0067】
また、第2の実施形態では、HUD300に対して案内交差点に関する簡易ナビゲーション情報を表示させるまでの間、IPD500に対して次の案内交差点に関する近未来ナビゲーション情報を表示させるようにしている。これにより、運転者は、HUD300に簡易ナビゲーション情報が表示されていない場合で、次の案内交差点を確認しておきたいと考えるときにはいつでも、必要最小限の視線移動で、IPD500に表示された近未来ナビゲーション情報によって確認を行うことができる。
【0068】
なお、上記第2の実施形態では、図1の構成に対してIPD表示制御部8cおよびIPD500を加える構成例について説明したが、本発明はこれに限定されない。すなわち、図4の構成に対してIPD表示制御部8cおよびIPD500を加える構成としてもよい。
【0069】
また、上記第1および第2の実施形態では、案内交差点における進行方向の矢印と案内交差点通過後の道路の名称とを簡易ナビゲーション情報として表示する例について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、簡易ナビゲーション情報は進行方向の矢印表示のみであってもよい。
【0070】
その他、上記実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の一例を示したものに過ぎず、これによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその要旨、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
【符号の説明】
【0071】
8 走行案内部
8a LCD表示制御部
8b HUD表示制御部(表示制御部)
8c IPD表示制御部(表示制御部)
9 車両位置検出部
10,10’ 目視可否判定部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7