(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
作業機に関するデータを取得するデータ通信装置と、 前記データ通信装置の前記データを無線通信によって受信可能な携帯端末と、ユーザの携帯端末とユーザに販売した作業機とを関連付けて登録されたユーザ管理データベースを有する第1管理サーバと、前記データ通信装置で取得したデータを前記携帯端末を介して取得して当該データを記憶する作業機情報データベースを有する第2管理サーバとを備え、
前記第1管理サーバは、前記ユーザ管理データベース内においてユーザが所有する携帯端末とユーザが所有する作業機とが関連付けられている場合に、前記データ通信装置と携帯端末との無線通信を行うか否かの認証を行うための第1許可キーの出力を前記第2管理サーバに行うと共に、前記携帯端末における前記作業機情報データベースへの接続を行うか否かの認証を行うための第2許可キーの出力を第2管理サーバに行い、
前記第2管理サーバは、前記第1管理サーバから受信した第1許可キーを前記携帯端末に出力すると共に、前記第1管理サーバから受信した第2許可キーを前記携帯端末に出力することを特徴とする作業機のデータ通信システム。
前記ユーザ管理データベースは、ユーザの管理を行うユーザ管理コードと、少なくとも作業機の管理を行う機械管理コードとを、前記携帯端末及び作業機に関連付けて記憶しており、
前記携帯端末は、前記第2許可キーにより作業機情報データベースへの接続後に、前記データ通信装置から取得したデータと前記ユーザ管理コードと前記機械管理コードとを当該作業機情報データベースに出力することを特徴とする請求項1に記載の作業機のデータ通信システム。
前記ユーザ管理データベースは、前記ユーザ管理コードと前記機械管理コードとから、少なくとも作業機と携帯端末との関連性を抽出するための管理データテーブルを有していることを特徴とする請求項2に記載の作業機のデータ通信システム。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に、図面を参照しながら、本発明の各実施形態による作業機のデータ通信システムを説明する。なお、以下に説明する各実施形態及び図面において、作業機のデータ通信システムにおける同一の構成部材には、同一の符号及び同一の名称を付すこととする。従って、同一の符号及び同一の名称が付された構成部材については、同じ説明を繰り返さない。
[第1実施形態]
図1は、本実施形態による作業機のデータ通信システム10aの概略構成を示す図である。
【0014】
図1に示すように、作業機のデータ通信システム10aでは、作業機に関する様々なデータを取得可能なデータ通信装置30を作業機に設け、このデータ通信装置30で取得したデータを、外部の携帯端末40aに簡単に送信できるようにしたものである。ここで、データ通信装置30で取得したデータを、携帯端末40aに送信するにあたっては、必ず、データ通信装置30と携帯端末40aとの認証(ペアリング)を必要とし、ペアリングが成立した場合のみ、データを送信することとしている。データ通信装置30と携帯端末40aとのペアリングを行うための許可キー(第1許可キーということがある)は、管理サーバ(第1管理サーバ)50aが発行することとなっている。ペアリング成立後に、データ通信装置30から携帯端末40aに出力されたデータは、携帯端末40aに記憶(保存)することができるようになっている。
【0015】
作業機としては、トラクタ、コンバイン、田植機等の作業機、バックホー等の建設機械が考えられるが、まず、トラクタ1を例にとり作業機について説明する。
図16に示すように、トラクタ1は、前後に車輪が取り付けられた走行車両(走行車体)2に、エンジン3、変速装置4等を搭載して構成されている。エンジン3の後方には、独立搭載型のキャビン7が設けられており、キャビン7内には運転席8が設けられている。また、走行車両2の後部には、3点リンク機構5が昇降可能に設けられると共に、エンジン3からの動力を伝達するPTO軸が設けられている。3点リンク機構5には、肥料散布装置、耕耘装置、農薬散布装置、播種散布装置、収穫装置などの作業装置9が着脱自在となっている。本実施形態では、
図16に示すように肥料散布装置が3点リンク機構5に取りつけられている。
【0016】
図1に示すように、制御装置20とデータ通信装置30は、車両用通信ネットワーク(例えば、Controller Area NetworkやFlexRayなど)N1により接続されている。制御装置20は、トラクタ1の走行系制御や作業系制御等を行うものであって、走行系制御として、エンジンの動作を制御したり、作業系制御として、運転席の周囲に設けられた操作レバーや操作スイッチなどの操作具からの入力を受けると、入力値に従って3点リンク機構5の昇降、PTO軸の出力(回転数)などの動作を制御する。トラクタ1の走行系制御や作業系制御を行うときの制御信号や制御を行うための各種検出信号(例えば、センサが検出した信号)は、車両用通信ネットワークに出力されて、トラクタ1の各部に伝達される。なお、制御装置20による走行系制御や作業系制御は、上述したものに限定されない。
【0017】
データ通信装置30は、車両用通信ネットワークN1を介してトラクタに関する様々なデータを取得するものであり、例えば、車両用通信ネットワークN1に出力された様々な信号(各種センサが検出した検出信号、制御するための制御信号、異常などを示す警告信号など)で示されたデータを取得する。また、データ通信装置30は、取得した様々なデータを外部に出力するため、トラクタ側のネットワーク(車両用通信ネットワークN1)と、トラクタの外部のネットワーク(例えば、ワイドエリアネットワーク)との接続を行うことができるものである。
【0018】
例えば、車両用通信ネットワークN1に属する制御装置20及びデータ通信装置30などの搭載機器と、ワイドエリアネットワークに属する携帯端末40aとの間でデータの送受信を実行するために、データ通信装置30は、異なるネットワークの通信プロトコルの変換等や様々な通信処理を行うものである。
データ通信装置30は、様々な通信処理を行う通信処理部32を備えている。この通信処理部32は、Wi-Fi(登録商標)等の近距離の無線通信の処理を行う。この実施形態では、通信処理部32は、通信規格であるIEEE802.11シリーズに対応したWi-Fi(Wireless Fidelity、登録商標)により無線通信を行うための処理を行う。
【0019】
一方、携帯端末40aは、例えば、比較的演算能力の高いスマートフォン(多機能携帯電話)やタブレットPC等の携帯型コンピュータなどである。携帯端末40aは、Wi-Fi(登録商標)等の近距離の無線通信を行う。この携帯端末40aは、通信に関する処理を行う通信部(通信処理部41)を備えている。
第1管理サーバ50aは、主に、データ通信装置30と携帯端末40aとの認証(ペアリング)を許可する許可キーを管理するものである。
【0020】
図2に示すように、データ通信装置30と携帯端末40aとのペアリングを行うには、まず、携帯端末40aから第1管理サーバ50aへ当該携帯端末40aを特定する携帯端末特定情報を送信すると共に、ペアリングを行いたいデータ通信装置30と関連付けられた作業機を特定する作業機特定情報を送信する(第1ステップ)。
次に、携帯端末40aから出力された携帯端末特定情報及び作業機特定情報と、第1管理サーバ50aのユーザ管理データベース60に登録された情報に基づいて、第1管理サーバ50aが第1許可キーを携帯端末40aに出力するか否かの判定を行う(第2ステップ)。
【0021】
第1管理サーバ50aにて、携帯端末40aへの第1許可キーの出力が許されると、当該第1管理サーバ50aから携帯端末40aに第1許可キーの出力がなされる(第3ステップ)。
携帯端末40aは、第1管理サーバ50aから第1許可キーを取得すると、当該携帯端末40aは第1許可キーをデータ通信装置30に出力する(第4ステップ)。データ通信装置30が第1許可キーを受信すると、当該データ通信装置30は自己に予め格納されている許可キー(第1許可キー)と、第1許可キーとの認証を行い、第1許可キーの正当性を判断する(第5ステップ)。
【0022】
第1許可キーの正当性が認められると、データ通信装置30は、当該データ通信装置30から携帯端末40aへデータを出力(送信)することを許可し(ペアリング成立)、データ通信装置30から携帯端末40aへデータを送信することができる。
このように、第1ステップから第5ステップまでの処理、即ち、携帯端末40aと第1管理サーバ50aとの間での処理と、携帯端末40aとデータ通信装置30との間での処理とを経ることによって、データ通信装置30と携帯端末40aとのペアリングを行うことができる。
【0023】
なお、データ通信装置30と携帯端末40aとのペアリングを行う際、携帯端末特定情報及び作業機特定情報を、第1管理サーバ50aに送信することにより、携帯端末40aが第1許可キーを取得するようになっているが、1度でも第1許可キーによってペアリングを成立させたことがある場合、2回目以降は、携帯端末40aから携帯端末特定情報及び作業機特定情報を第1管理サーバ50aに送信することなく、既に取得した第1許可キーをデータ通信装置30に送信することによりペアリングを行っても良い。
【0024】
まず、第1管理サーバ50aについて詳しく説明する。
第1管理サーバ50aが有するユーザ管理データベース60は、ユーザ(ユーザ)が所有する作業機に関する情報と、ユーザが所有する携帯端末に関する情報と、ユーザに関する情報を記憶するものである。
これら作業機に関する情報、携帯端末に関する情報及びユーザに関する情報は、ユーザが作業機をデータ通信装置30と合わせて販売会社等から購入したとき、或いは、ユーザが作業機の購入後にデータ通信装置30を別に購入したときなどに、記憶(登録)される。
【0025】
例えば、ユーザが作業機(トラクタなど)及びデータ通信装置30を購入すると、
図3に示すように、ユーザ管理データベース60に、ユーザに関する情報として、ユーザの住所、氏名、パスワードやユーザID等が登録(記憶)される。ユーザの住所、氏名、パスワード、ユーザIDは、ユーザ特定情報である。ユーザ特定情報は、ユーザを識別するためのものであればどのようなものであってもよい。
【0026】
また、ユーザ管理データベース60に、携帯端末に関する情報として、ユーザが所有する携帯端末40aの電話番号等が記憶されている。電話番号は、携帯端末40aを特定するための携帯端末特定情報である。携帯端末特定情報は、携帯端末40aを識別するためのユニークなものであればどのようなものであってもよい。
さらに、作業機に関する情報として、ユーザが購入したトラクタ1を識別するためのトラクタの製造番号及び機種、制御装置20を識別するための製造番号、データ通信装置30を識別するための製造番号等が登録される。なお、トラクタの製造番号及び機種、制御装置20の製造番号、データ通信装置30の製造番号は、それぞれ作業機側を特定するための作業機特定情報である。作業機特定情報は、トラクタ1、制御装置20、データ通信装置30を識別するためのユニークなものであればどのようなものであってもよい。
【0027】
以降、ユーザ管理データベース60に記憶された携帯端末特定情報及び作業機特定情報と、携帯端末40aから出力された携帯端末特定情報及び作業機特定情報とを区別するため、ユーザ管理データベース60に記憶された携帯端末特定情報のことを「記憶携帯情報」といい、ユーザ管理データベース60に記憶された作業機特定情報のことを「記憶作業機情報」といい、携帯端末40aから出力された携帯端末特定情報のことを「出力携帯情報」といい、携帯端末40aから出力された作業機特定情報のことを「出力作業機情報」という。
【0028】
さて、ユーザ管理データベース60への各種情報(作業機に関する情報、携帯端末に関する情報及びユーザに関する情報)の登録方法は、主に、販売会社等が作業機の販売時に販売会社に設置したコンピュータを用いて登録する第1方法と、ユーザが作業機の購入後に直接第1管理サーバ50aにアクセスして登録する第2方法とがある。
このように、第1方法や第2方法のいずれであっても、各種情報が第1管理サーバ50aに入力されたとき、第1管理サーバ50aに設けられた登録部52により各種情報の登録が行われる。この登録部52は、第1管理サーバ50aに格納されたプログラム等から構成されている。
【0029】
具体的には、トラクタの製造番号及び機種、制御装置20の製造番号、データ通信装置30の製造番号、携帯端末の電話番号、住所、氏名等が第1管理サーバ50aに送信されて当該第1管理サーバ50aに入力されると、登録部52は、トラクタの製造番号及び機種、制御装置20の製造番号、データ通信装置30の製造番号、携帯端末の電話番号、住所、氏名をそれぞれ関連付けて、これらをユーザ管理データベース60に記憶(登録)する。
【0030】
また、登録部52は、携帯端末40aとデータ通信装置30(トラクタ)とが対応付けられる程度の情報が揃ったとき、ペアリングに用いる第1許可キーを発行して、この第1許可キーを、各種情報に関連付けてユーザ管理データベース60に記憶する。
例えば、ユーザが所有する携帯端末40aの携帯端末特定情報(例えば、電話番号)と、ユーザが所有する作業機を特定するための作業機特定情報(トラクタの製造番号及び機種、制御装置20の製造番号、データ通信装置30の製造番号の少なくとも1つ以上)とがユーザ管理データベース60内に揃うと、登録部52は、携帯端末特定情報及び作業機特定情報に対応する第1許可キーを発行して、この第1許可キー、携帯端末特定情報、作業機特定情報を関連付けてユーザ管理データベース60に登録する。なお、携帯端末特定情報及び作業機特定情報に加えて、ユーザに関する情報であってユーザIDやパスワードが、第1管理サーバ50aに入力されたときに、登録部52は、第1許可キーの発行を行ってもよい。
【0031】
図1に示すように、ユーザが所有する携帯端末40aへの第1許可キーの出力の可否は、第1管理サーバ50に設けられたユーザ登録判定部53により行う。このユーザ登録判定部53は、第1管理サーバ50aに格納されたプログラム等から構成されている。
例えば、ユーザが作業機(トラクタ)を用いて圃場内で農作業を行う際、ユーザが所有する携帯端末40aから第1管理サーバ50aに出力携帯情報及び作業機特定情報を出力した場合、ユーザ登録判定部53は、まず、携帯端末40aから出力された出力携帯情報と、携帯端末40aから出力された出力作業機情報とが、互いに関連付けられてユーザ管理データベース60に記憶されているか否かを判定する。
【0032】
図3に示すように、ユーザ管理データベース60に各種情報が登録されている状態において、例えば、出力携帯情報として「012-9354-2973」が第1管理サーバ50aに出力され、出力作業機情報として「10013(トラクタの製造番号,M115A(トラクタの機種)」が第1管理サーバ50aに出力されたとする。
この場合、出力携帯情報である「012-9354-2973」と、出力作業機情報である「10013,M115A」とは、互いに関連付けられてユーザ管理データベース60に記憶されているため、ユーザ登録判定部53は、「012-9354-2973」及び「10013,M135A」に対応する第1許可キーの出力を許可する。
【0033】
図1に示すように、ユーザが所有する携帯端末40aへの第1許可キーの出力は、第1管理サーバ50に設けられた許可情報出力部54により行う。この許可情報出力部54は、第1管理サーバ50aに格納されたプログラム等から構成されている。
許可情報出力部54は、ユーザ登録判定部53によって第1許可キーの出力を許可した場合に、出力携帯情報及び出力作業機情報に対応した第1許可キーをユーザ管理データベース60から読み出し、第1許可キーを携帯端末40aに出力する。許可情報出力部54は、ユーザ登録判定部53が第1許可キーの出力を行わないと判断した場合には、第1許可キーを出力しない。
【0034】
次に、携帯端末40aについて説明する。
携帯端末40aは、機械情報要求部43と、情報出力部44と、許可キー出力部45とを備えている。機械情報要求部43、情報出力部44及び許可キー出力部45は、携帯端末40aに格納されたプログラム等から構成されている。
機械情報要求部43は、携帯端末40aとデータ通信装置30とのペアリングを行う際に、データ通信装置30に対して当該データ通信装置30に予め記憶された作業機特定情報を要求するものである。
【0035】
情報出力部44は、第1管理サーバ50aから第1許可キーを取得する際、携帯端末特定情報と、機械情報要求部43によって取得した作業機特定情報等を第1管理サーバ50aに送信するものである。
例えば、ペアリングを行う際、携帯端末40aのペアリング用のプログラムを起動し、携帯端末40aに、ユーザIDやパスワードが入力されると、情報出力部44は、入力されたユーザID、パスワードを第1管理サーバ50aに出力する。また、ユーザID及びパスワードによって、第1管理サーバ50aと携帯端末40aとのログインが許可されると、自動的に、携帯端末40aに格納された携帯端末特定情報や予めデータ通信装置30から取得した作業機特定情報を第1管理サーバ50aに出力する。
【0036】
また、携帯端末40aは、許可キー出力部45を備えている。許可キー出力部45は、携帯端末40aに格納されたプログラム等から構成されている。
携帯端末40aは、第1管理サーバ50aから第1許可キーを取得すると、第1許可キーを記憶する。許可キー出力部45は、ペアリングを行う際、携帯端末40aに記憶された第1許可キーをデータ通信装置30に送信する。
【0037】
許可キー出力部45は、第1管理サーバ50aから出力された第1許可キーを取得後、携帯端末40aとデータ通信装置30とのペアリングを行う際に、第1管理サーバ50aから出力された第1許可キーをデータ通信装置30に出力するものである。
次に、データ通信装置30においてペアリングに関する構成について説明する。
データ通信装置30は、当該データ通信装置30と携帯端末40aとのペアリングを行うために必要な第1許可キーを記憶している。データ通信装置30に記憶されている第1許可キーは、当該データ通信装置30の製造時などに予め記憶されている。
【0038】
また、データ通信装置30の通信処理部32は、通信許可部37を備えている。通信許可部37は、データ通信装置30に格納されたプログラム等から構成されている。
通信許可部37は、携帯端末40aから出力された第1許可キーを受信すると、予めデータ通信装置30に記憶された第1許可キーとの認証を行い、携帯端末40aから送信された第1許可キーの正当性を判断する。そして、通信許可部37は、携帯端末40aから出力された許可キーの正当性を認めた場合に、データ通信装置30と携帯端末40aとの間でのペアリングの許可を行う。即ち、通信許可部37は、データ通信装置30で収集したデータを携帯端末40aに送信することを許可し、携帯端末40aへの収集したデータを携帯端末40aに送信する。一方、通信許可部37は、第1許可キーの正当性が認められない場合、データ通信装置30から携帯端末40aへのデータの送信を許可しない。
【0039】
図4は、データ通信装置、携帯端末、第1管理サーバの動作をまとめたものである。
図4に基づいて、作業機のデータ通信システム10aの動作について説明する。
データ通信装置30と携帯端末40aとのペアリングを行う前に、ユーザが第1管理サーバ50aにログインするための情報(ユーザIDやパスワード)をユーザ管理データベース60に登録する。また、ペアリングを行う前に、ユーザが所有する作業機特定情報やユーザが所有する携帯端末特定情報をユーザ管理データベース60に登録する。
【0040】
そして、データ通信装置30と携帯端末40aとのペアリングを行うにあたっては、第1段階として、携帯端末40aから自動的に、当該携帯端末40aに記憶されたネットワークキーをデータ通信装置30に出力する(ステップS100)。
データ通信装置30がネットワークキーを受信すると、当該データ通信装置30は、自己に予め設定されたネットワークキーと、携帯端末40aから送信されたネットワークキーとの認証を行う(ステップS101)。
【0041】
なお、データ通信装置30と携帯端末40aとの間で行われるネットワークキーの認証は、データ通信装置30と携帯端末40aとの間でペアリングを行うために事前に行われるもので、ネットワークキーの認証が成立すると、データ通信装置30と携帯端末40aとの間で無線通信が確立する。ネットワークキーによる無線通信が確立した状態では、データ通信装置30と携帯端末40aとの間で無線通信ができるものの、データ通信装置30が収集したデータは、携帯端末40aへ送られない状態となっている。具体的には、ネットワークキーによる認証が成立すると、携帯端末40aの機械情報要求部43によって作業機特定情報をデータ通信装置30に要求できるようになる。
【0042】
携帯端末40aは、機械情報要求部43によってデータ通信装置30に記憶された作業機特定情報の要求を行う(ステップS102)。
携帯端末40aから作業機特定情報の要求を受信すると、データ通信装置30は、作業機特定情報を携帯端末40aに出力する(ステップS103)。携帯端末40aは、作業機特定情報を取得すると、当該作業機特定情報を記憶する。
【0043】
次に、携帯端末40aに、ユーザIDやパスワードを入力すると、情報出力部44はユーザID及びパスワードを第1管理サーバ50aに出力する(ステップS200)。
第1管理サーバ50aは、携帯端末40aから出力されたユーザID及びパスワードが関連付けてユーザ管理データベース60に記憶されている場合、携帯端末40aのログインを許可する(ステップS201)。第1管理サーバ50aは、ログインが許可された携帯端末40aの携帯端末特定情報の要求及び作業機特定情報の要求をする(ステップS202)。携帯端末40aの情報出力部44は、第1管理サーバ50aからの携帯端末特定情報の要求及び作業機特定情報の要求を受けて、自己の携帯端末特定情報(出力携帯情報)を第1管理サーバ50aに出力すると共に、データ通信装置30から取得した作業機特定情報(出力作業機情報)を第1管理サーバ50aに出力する(ステップS203)。
【0044】
第1管理サーバ50aに出力携帯情報及び出力作業機情報が入力されると、第1管理サーバ50aのユーザ登録判定部53は、ユーザ管理データベース60に記憶された記憶携帯情報の中に、出力携帯情報に一致する記憶携帯情報があるか否かの判定を行うと共に、出力作業機情報に一致する記憶作業機情報があるか否かの判定を行う(ステップS204)。
【0045】
また、第1管理サーバ50aのユーザ登録判定部53は、ユーザ管理データベース60に記憶された記憶携帯情報の中に、出力携帯情報と一致する記憶携帯情報が存在すると共に出力作業機情報と一致する記憶作業機情報があると、記憶携帯情報と記憶作業機情報との関連付けがなされているか否かの判定を行う(ステップS205)。
ユーザ登録判定部53は、記憶携帯情報と記憶作業機情報との関連付けがなされている場合、出力携帯情報に対応する携帯端末40aに許可キーの出力許可を行う(ステップS206)。許可情報出力部54は、ユーザ登録判定部53による出力許可を受けて、第1許可キーを携帯端末40aに出力する(ステップS207)。
【0046】
携帯端末40aの許可キー出力部45は、第1管理サーバ50aから送信された第1許可キーを受信すると、当該第1許可キーをデータ通信装置30に送信する(ステップS208)。
データ通信装置30が第1許可キーを受信すると、当該データ通信装置30の通信許可部37は、自己に記憶された第1許可キーを読み出して、受信した第1許可キーとの認証を行う(ステップS209)。第1許可キーの認証が成立すると(第1許可キーの正当性が認められると)、通信許可部37は、データ通信装置30が取得したデータを携帯端末40aに出力することを許可する(ステップS210)。データ通信装置30へのデータの送信許可がなされるとデータ通信装置30は携帯端末40aにデータを送信する(ステップS211)。なお、データ通信装置30と携帯端末40aとのペアリングが過去に第1許可キーによってなされている場合、2回目以降のペアリングでは、上述したステップS200〜ステップS207が省略される。この場合、ペアリングを実行するプログラムが起動されると、携帯端末40aの第1許可キー出力部45は、データ通信装置30に当該携帯端末40aに記憶されている第1許可キーを出力し、データ通信装置30は、携帯端末40aから送信された第1許可キーを用いてペアリングを行うか否かの認証を行う。
【0047】
以上、本発明によれば、第1管理サーバ50aに携帯端末特定情報と作業機特定情報とを出力して、これら携帯端末特定情報及び作業機特定情報と、ユーザ管理データベース60に記憶された携帯端末特定情報及び作業機特定情報とに基づいて、ペアリングのための第1許可キーの出力を行っているため、データ通信装置30(作業機)からデータを取得するためには、販売された作業機と、作業機とに紐付けされた携帯端末40aとをユーザ管理データベース60に登録しておき、データ取得時などには、作業機及び携帯端末40aの登録を第1管理サーバ50aから証明してもらう必要がある。このように、作業機からのデータの取得を行うために、携帯端末40aと、データ通信装置30(作業機)との登録を証明してからデータの取得を行っているため、不正なデータ取得を防止できるだけでなく、取得したデータの信頼性を向上させることができる。
【0048】
近年、圃場で農作業を行うにあたって、農作業中の作業データを取得したいという要望がある。しかしながら、従来のシステムでは、安全且つ適正に農作業を行ったときの作業データを取得する方法が構築されていなかった。
例えば、ユーザがトラクタなどの農業機械と、この農業機械に付属するデータ通信装置30とを購入した時点で、ユーザ特定情報と、作業機特定情報及び携帯端末特定情報をユーザ管理データベース60に登録をしておく。そして、トラクタを用いて農作業を行う場合には、ユーザが自身の所有する携帯端末40aを用いて、第1管理サーバ50aにログインした後、第1管理サーバ50aから取得した第1許可キーを用いて、携帯端末40aとデータ通信装置30とのペアリングを成立させる。ペアリングを成立後は、データ通信装置30から携帯端末40aへデータが送信されるようになるため、農作業を行ったときのトラクタの情報を携帯端末40aに保存(記憶)することが可能となる。
【0049】
これから分かるように、ユーザが所有する携帯端末40aと、ユーザが農作業を行う農業機械(データ通信装置30)との組み合わせることではじめて、農作業中の作業データを取得することができ、作業データと、農業機械を操作したユーザと農業機械との3者が関連付けらたデータ構造とすることができる。ユーザは、携帯端末40aに保存した農作業時の作業データを、例えば、携帯端末40aとは別のコンピュータに送信して、コンピュータを用いて作業データを整理することにより、例えば、圃場毎の作業計画や作業報告に活用することができる。特に、本発明では、データを取得したときの実際に動かした農業機械と、データを取得した携帯端末(農業機械を動かしたオペレータ)との対応関係が明らかであるため、どのように農業機械を動作させれば圃場での収穫量を向上させることができるかの分析を実態に合わせて行うことができる。
【0050】
上述した実施形態では、ユーザ管理データベース60において、既に出力携帯情報(記憶携帯情報)と出力作業機情報(記憶作業機情報)との関連付けがなされている場合に第1許可キーの発行及び出力が行われていたが、出力携帯情報及び出力作業機情報が第1管理サーバ50aに入力された時点で、これらが関連付けなされていない場合でも、第1許可キーの発行及び出力を行っても良い。言い換えれば、ユーザ管理データベース60への出力携帯情報及び出力作業機情報の登録と、第1許可キーの発行及び出力を同時に行うようにしてもよい。
【0051】
図5は、第1の変形例(第1変形例)における作業機のデータ通信システム10bを示したものである。
図5に示す第1管理サーバ50bの登録部52は、携帯端末40bから管理サーバ50bに携帯特定情報(出力携帯情報)や作業機特定情報(出力作業機情報)が出力された場合、既に、出力携帯情報と出力作業機情報とが関連付けされて記憶されている場合を除き、出力携帯情報及び出力作業機情報を関連付けてユーザ管理データベース60に記憶する。
【0052】
また、登録部52は、出力携帯情報及び出力作業機情報をユーザ管理データベース60に記憶するのと同時に、これら出力携帯情報及び出力作業機情報に対応する第1許可キーを発行して、第1許可キーをユーザ管理データベース60に記憶する。
ユーザ登録判定部53は、登録部52によって第1許可キーが発行されるのを受けて(登録部52による第1許可キーが発行されたときに)、出力携帯情報と出力作業機情報とが関連付けられていると判定する。許可情報出力部54は、ユーザ登録判定部53が関連付けが行われていると判定した場合に、関連付けが行われていると判定された出力携帯情報に対応した第1許可キーをユーザ管理データベース60から読み出し、第1許可キーを携帯端末40bに出力する。即ち、登録部52によって第1許可キーが発行されたときに、この第1許可キーを出力する。
【0053】
図6は、作業機のデータ通信システム10bにおけるデータ通信装置、携帯端末、管理サーバの動作をまとめたものである。同一の動作については説明を省略する。
第1管理サーバ50bへのログイン許可後、管理サーバ50bは、ログインが許可された携帯端末40bの携帯端末特定情報の要求及び作業機特定情報の要求をする(ステップS400)。携帯端末40bの情報出力部44は、第1管理サーバ50bからの携帯端末特定情報の要求及び作業機特定情報の要求を受けて、自己の携帯端末特定情報(出力携帯情報)を第1管理サーバ50bに出力すると共に、データ通信装置30から取得した作業機特定情報(出力作業機情報)を第1管理サーバ50bに出力する(ステップS401)。
【0054】
第1管理サーバ50bに出力携帯情報及び出力作業機情報が入力されると、第1管理サーバ50bの登録部52は、ユーザ管理データベース60に記憶された記憶携帯情報の中に、出力携帯情報に一致する記憶携帯情報があるか否かの判定を行うと共に、出力作業機情報に一致する記憶作業機情報があるか否かの判定を行う(ステップS402)。
また、第1管理サーバ50bの登録部52は、ユーザ管理データベース60に記憶された記憶携帯情報の中に、出力携帯情報と一致する記憶携帯情報が存在すると共に出力作業機情報と一致する記憶作業機情報があると、記憶携帯情報と記憶作業機情報との関連付けがなされているか否かの判定を行う(ステップS403)。
【0055】
ここで、記憶携帯情報と記憶作業機情報との関連付けがなされている場合は、既に、出力携帯情報と出力作業機情報とが関連付けされているため、第1管理サーバ50bの登録部52は、第1許可キーの発行はせずに、処理をユーザ登録判定部53に移行させて、ユーザ登録判定部53は関連付けがなされたと判定する。
一方、記憶携帯情報と記憶作業機情報との関連付けがなされていない場合、第1管理サーバ50bの登録部52は、出力携帯情報と出力作業機情報とを、関連付けして(ステップS404)、これらをユーザ管理データベース60に記憶させると共に、出力携帯情報及び作業機特定情報に対応する第1許可キーの発行を行う(ステップS405)。
【0056】
例えば、
図7(a)に示すように、ユーザ管理データベース60には、記憶携帯情報及び記憶作業機情報が記憶されていたとする。ここで、携帯端末40bから出力携帯情報として「012-9354-2973」が管理サーバ50bに出力され、出力作業機情報として「20891(トラクタの製造番号,M115A(トラクタの機種)」が管理サーバ50bに出力されたとする。
ユーザ管理データベース60内(
図7(a))を見てみると、携帯端末40bから出力された出力携帯情報である「012-9354-2973」及び出力作業機情報である「20891,M115A」は、既に、ユーザ管理データベース60にそれぞれ記憶されているものの、「012-9354-2973」は、別の記憶作業機情報である「10013,M115A」と関連付けられている。
【0057】
つまり、携帯端末40bから出力された出力携帯情報(「012-9354-2973」)と、出力作業機情報(「20891,M115A」)とは、ユーザ管理データベース60内において、互いに関連付けられていない。
そのため、
図7(b)に示すように、管理サーバ50bの登録部52は、出力携帯情報である「012-9354-2973」と出力作業機情報である「20891,M115A」とを関連付けしてユーザ管理データベース60に記憶すると共に、これらに対応する第1許可キーを発行する。
【0058】
許可情報出力部54は、登録部52によって第1許可キーが発行されると、出力携帯情報である「012-9354-2973」と出力作業機情報「20891,M115A」との関連付けが登録時になされているため、第1許可キーの出力を行う(ステップS406)。第1許可キーの正当性を判断する認証等は、ステップS208〜ステップS210と同様であるため説明を省略する。
【0059】
図6及び
図7の場合では、携帯端末40bとデータ通信装置30との認証と同時に、許可認証情報(例えば、携帯特定情報、作業機特定情報)との登録を行うことができるため、登録及び認証のための許可キーの取得作業を簡素化することができる。
図8は、上述した実施形態を変形した第2の変形例(第2変形例)における作業機のデータ通信システム10cの全体図を示したものである。この作業機のデータ通信システム10cでは、第1管理サーバ50a、50bにおけるユーザ管理データベース60のデータ構造、携帯端末40a、40bと第1管理サーバ50a、50bとのアクセス方法、携帯端末40a、40bで取得したデータの保存方法等が異なる。
【0060】
まず、第2変形例におけるユーザ管理データベース60のデータ構造について説明する。
図9(a)に示すように、作業機のデータ通信システム10cのユーザ管理データベース60には、作業機に関する情報として、トラクタ1を識別するためのトラクタの製造番号及び機種、制御装置20の製造番号、データ通信装置30の製造番号等が登録されている。また、ユーザ管理データベース60には、少なくとも作業機(トラクタ)を管理するための機械管理コードが、作業機に関連付けられて記憶されている。この機械管理コードは、ユニークなものであって、当該機械管理コードは、作業機の他に、作業機に装着した制御装置20、作業機に装着したデータ通信装置30等の機械(機器)を管理するためのものであってもよい。また、上述した作業機特定情報を機械管理コードとして用いてもよい。
【0061】
また、
図9(b)に示すように、ユーザ管理データベース60には、ユーザに関する情報として、ユーザの住所、氏名、パスワード、ユーザID等が記憶され、携帯端末に関する情報として、ユーザが所有する携帯端末40a、40bの電話番号等が記憶されている。また、ユーザ管理データベース60には、少なくともユーザを識別(特定)するためのユーザ管理コードが記憶されている。なお、ユーザ管理コードは、ユーザの他に、ユーザが所有している携帯端末40a、40bと関連付けて割り振られてもよい。この実施形態では、ユーザ管理コードは、住所、氏名、パスワード、ユーザID、携帯番号とは別に、管理を行うために独自に割り振られたもので、ユニークなものとなっている。
【0062】
この実施形態では、ユーザ管理データベース60は、作業機を管理するために独自に割り振られた機械管理コードと、ユーザを管理するために独自に割り振られたユーザ管理コードとを記憶している。
図9(c)に示すように、ユーザ管理データベース60は、機械管理コードと、ユーザ管理コードとから、作業機(トラクタ)と、作業機を所有するユーザとを抽出するための管理データテーブルを備えている。この管理テーブルでは、マトリックス状に、割り振られた機械管理コードと、割り振られたユーザ管理コードとが並べられており、両者のコードが分かると、
図9(a)に示した作業機に関する情報(トラクタの製造番号及び機種、制御装置20の製造番号、データ通信装置30の製造番号)と、
図9(b)に示した携帯端末に関する情報(電話番号)及びユーザ特定情報(住所、氏名、パスワード、ユーザID)が抽出することができるようになっている。
【0063】
次に、第2変形例における携帯端末40a、40bと第1管理サーバ50a、50bとのアクセス方法について説明する。
上述した実施形態では、第1管理サーバ50a、50bと携帯端末40a、40bとが直接アクセスすることとなっていたが、この第2変形例では、第1管理サーバ50a、50bと携帯端末40a、40bとのアクセスは、第1管理サーバ50a、50bとは別に設けられた第2管理サーバ71を介して行う。
【0064】
具体的には、携帯端末40a、40bが第1許可キーを得るために、第1管理サーバ50a、50bへ出力(送信)する情報(ユーザID、パスワード、携帯端末特定情報、作業機械特定情報)は、第2管理サーバ71を経由して、第1管理サーバ50a、50bに送信される。また、第1管理サーバ50a、50bから携帯端末40a、40bへ送信する第1許可キーも、第2管理サーバ71を経由して携帯端末40a、40bに送信される。
【0065】
加えて、第1管理サーバ50a、50bは、第1許可キーを、第2管理サーバ71を介して携帯端末40a、40bを送信する際、当該第1許可キーを受け取る携帯端末40a、40bが、第2管理サーバ71へアクセスできるように、当該第2管理サーバ71へのアクセス(接続)を許可するか否かの認証時に使用する許可キー(第2許可キー)を、第2管理サーバ71を介して携帯端末40a、40bに送信する。なお、第1管理サーバ50a、50bは、第1許可キーを発行したときなど、第1許可キーとは異なる第2許可キーを生成する。この第2許可キーは、初めにユーザが第1管理サーバ50a、50bに登録したときに発行されたユーザIDやパスワードとは別のもので、携帯端末40a、40bが、第1管理サーバ50a、50bとは別に配置され、且つ当該第1管理サーバ50a、50bから見て権限が下位となる第2管理サーバ71にログインするためのものである。また、第2許可キーは、第2管理サーバ71にアクセスするためだけでなく、第2管理サーバ71に設けられた作業機情報データベース70への接続を行うためにも用いられる。
【0066】
つまり、携帯端末40a、40bと第1管理サーバ50a、50bとのアクセス方法についてまとめると、ユーザが所有する携帯端末40a、40bの携帯端末情報と、ユーザが所有する作業機の作業機械特定情報とを第1管理サーバ50a、50bが受信し、受信した携帯端末情報及び作業機械特定情報が、ユーザ管理データベース60に関連付けられて保存されている場合には、第1管理サーバ50a、50bは、第1許可キーを第2管理サーバ71に出力する。また、第1管理サーバ50a、50bは、第2許可キーも第2管理サーバ71に出力する。
【0067】
第2管理サーバ71は、第1許可キーを受信すると、第1許可キーを受け取る携帯端末40a、40bに当該第1許可キーを送信(出力)すると共に、当該携帯端末40a、40bに、第2許可キーも送信(出力)する。
さて、第1許可キーを第2管理サーバ71を経由して携帯端末40a、40bに送信する際、第1管理サーバ50a、50bは、第1許可キーだけでなく、ユーザ管理コード及び機械管理コードも送信する。例えば、第1管理サーバ50a、50bは、第1許可キーに関連付けられた携帯端末特定情報や作業機特定情報を基に、これらに対応するユーザ管理コード及び機械管理コードをユーザ管理データベース60から抽出し、抽出したユーザ管理コード及び機械管理コードを第1許可キーと共に、第2管理サーバ71を介して携帯端末40a、40bに送信する。
【0068】
次に、携帯端末40a、40bで取得したデータの保存方法について説明する。
上述した実施形態では、データ通信装置30から送信されたデータは携帯端末40a、40bに記憶するようになっていたが、第2変形例では、携帯端末40a、40bが取得したデータは、第2管理サーバ71の作業機情報データベース70に記憶するようになっている。
【0069】
具体的には、携帯端末40a、40bは、第1管理サーバ50a、50bから発行された第2許可キーを用いて、第2管理サーバ71にアクセスする(ログインする)。第2管理サーバ71は、携帯端末40a、40bから送信された第2許可キーが正当であれば、当該携帯端末40a、40bの接続許可をする。
携帯端末40a、40bは、第2管理サーバ71へのログインが完了後(接続後)に、当該携帯端末40a、40bが取得したデータを、第2管理サーバ71の作業機情報データベース70に送信する。また、携帯端末40a、40bは作業機情報データベース70にデータを送信する際、第1管理サーバ50a、50bから発行された機械管理コード及びユーザ管理コードも、当該作業機情報データベース70に送信する。
【0070】
第2管理サーバ71(作業機情報データベース70)が、携帯端末40a、40bからのデータを受信すると、
図10に示すように、当該作業機情報データベース70には、ユーザ管理コードと機械管理コードとデータとが関連付けられて、携帯端末40a、40bからの情報が蓄積されるようになっている。
図11は、作業機のデータ通信システム10cにおけるデータ通信装置、携帯端末、第1管理サーバ及び第2管理サーバの動作をまとめたものである。
図11は、第1管理サーバ50a、50bが第1許可キーを発行後の動作(処理)を示している。第1管理サーバ50a、50bが、第1許可キーを発行するまでの処理は、携帯端末40a、40bから第1管理サーバ50a、50bへ出力する情報が第2管理サーバ71を経由して行うことを除き、
図6で示したS200〜S405までの処理と同じであるため説明を省略する。即ち、第2変形例では、
図6に示したS200〜S405までの携帯端末40a、40bと第1管理サーバ50a、50bとのやりとりの中で、ユーザID及びパスワードの送信、携帯端末特定情報及び作業機械特定情報の要求、携帯端末特定情報及び作業機械特定情報の送信を、携帯端末40a、40bから第1管理サーバ50a、50bに直接行うのではなく、第2管理サーバ71を経由して行うと読み替えれば、第2変形例における第1許可キーの発行までの動作となる。
【0071】
図11に示すように、第1許可キーの発行を完了すると、第1管理サーバ50a、50bは、第1許可キーを第2管理サーバ71に出力する(ステップS500)。第2管理サーバ71は、第1許可キーを受信すると、第1許可キーを受け取る携帯端末40a、40bに第1許可キーを送信(出力)する(ステップS501)。
また、第1管理サーバ50a、50bは、第1許可キーを受け取る携帯端末40a、40bを所有しているユーザに関連付けられたユーザ管理コードと、当該携帯端末40a、40bに関連付けられた機械管理コード(ユーザ管理コードに関連付けられた機械管理コード)を、第2管理サーバ71に送信する(ステップS502)。第2管理サーバ71は、ユーザ管理コード及び機械管理コードを、携帯端末40a、40bに送信する(ステップS503)。
【0072】
さらに、第1管理サーバ50a、50bは、第2許可キーを第2管理サーバ71に送信する(ステップS504)。第2管理サーバ71は、第2許可キーを受信すると、当該第2許可キーを保存し(ステップS505)、当該第2許可キーを携帯端末40a、40bに送信する(ステップS506)。なお、第1管理サーバ50a、50bが第2許可キーを発行したとき、当該第2許可キーを第2管理サーバ71に保存する代わりに、第1管理サーバ50a、50bに発行した第2許可キーを保存してもよい。この場合は、第2許可キーの認証時に、第2管理サーバ71が第1管理サーバ50a、50bに第2許可キーの問い合わせをすればよい。
【0073】
携帯端末40a、40bは、第2許可キー、ユーザ管理コードを受信すると、受信した第2許可キーを記憶する(ステップS507)と共に、ユーザ管理コードを記憶する(ステップS508)。
また、携帯端末40a、40bは、機械管理コードを受信すると、当該機械管理コードをデータ通信装置30に送信する(ステップS509)。データ通信装置30は、機械管理コードを受信すると、当該機械管理コードを記憶する(ステップS510)。
【0074】
次に、第2管理サーバ71(作業機情報データベース70)に、携帯端末40a、40bのデータを保存する場合は、携帯端末40a、40bは、自己に保存された第2許可キーを第2管理サーバ71に送信する(ステップS511)。第2管理サーバ71は、携帯端末40a、40bから送信された第2許可キーを受信すると、当該携帯端末40a、40bに対応する第2許可キーを記憶しているか否かを判断し(ステップS512)、第2許可キーが記憶されている場合、第2管理サーバ71は、携帯端末40a、40bの作業機情報データベース70へのアクセスを許可(接続許可)する(ステップS513)。
【0075】
携帯端末40a、40bの作業機情報データベース70へのアクセス許可後(ログイン許可後)、携帯端末40a、40bは、データ通信装置30に機械管理コードの要求を行う(ステップS514)。機械管理コードをデータ通信装置30から取得する(ステップS515)と、携帯端末40a、40bは、自己に記憶したユーザ管理コードと、取得した機械管理コードと、データとを、第2管理サーバ71へ送信する(ステップS516)。第2管理サーバ71は、ユーザ管理コード、機械管理コード及びデータを取得すると、
図10に示すように、これらを関連付けて作業機情報データベース70に保存する。
【0076】
このように、携帯端末40a、40bと、第2管理サーバ71とのアクセスを行うことにより、ユーザ管理コード及び機械管理コードを関連付けたデータを作業機情報データベース70に保存することができる。
図10に示すように、作業機情報データベース70に保存されたユーザ管理コードは、ユーザに関する情報をコード化したもの(例えば、数値化、記号化)であるため、当該ユーザ管理コードを直接見たとしても、ユーザが誰であるか、ユーザの氏名、ユーザの住所、ユーザの電話番号を把握することはできない。また、作業機情報データベース70に保存された機械管理コードも、作業機に関する情報をコード化したもの(例えば、数値化、記号化)にしておけば、当該機械管理コードを直接見たとしても、どのうな機械であるか、作業機の製造番号、機種、データ通信装置の製造番号などを把握することができないようにすることが望ましい。
【0077】
つまり、作業機情報データベース70には、ユーザに関する情報や携帯端末に関する情報をコード化したユーザ管理コードと、作業機に関する情報をコード化した機械管理コードとに関連付けてデータを保存しているため、これらの情報の機密性を確保することができる。
さて、作業機情報データベース70に保存されたデータについて、どのユーザのデータであるか、また、どの作業機のデータであるかを視認する場合は、第2管理サーバ71から第1管理サーバ50a、50bにユーザ管理コード及び機械管理コードを送信する(ステップS517)。第1管理サーバ50a、50bは、第2管理サーバ71から送信されたユーザ管理コード及び機械管理コードを受信すると、管理データテーブル等を用いて、ユーザ管理コードに対応するユーザに関する情報(例えば、ユーザの氏名、住所など)、携帯端末に関する情報(電話番号など)、作業機に関する情報(作業機の製造番号、データ通信装置の製造番号など)を抽出し(ステップS518)、抽出した様々な情報を第2管理サーバ71に送信する(ステップS519)。
【0078】
このように、第1管理サーバ50a、50bのユーザ管理データベース60と、第2管理サーバ71の作業機情報データベース70とを連携させることにより、データ通信装置30を介して作業機に関して収集したデータを、ユーザ及び機械(作業機や作業機に装着した機器)と共に関連付けて管理することができる。また、作業機情報データベース70に保存したデータを整理することにより、例えば、農作業における作業計画や作業報告、或いは、作業機のメンテナンス等に活用することができる。
[第2実施形態]
第2実施形態では、ユーザ管理データベース60に、携帯端末40a、40bから出力された携帯端末特定情報(出力携帯情報)が既に登録されている場合でも、当該出力携帯情報に対応する出力作業機情報の登録を追加できるようにしたものである。出力作業機情報の登録の追加は、上述した第1管理サーバ50a、50bに設けられた登録部52により行う。なお、第2実施形態では、構成の異なる点を説明する。他の構成は、上述した実施形態と同じである。
【0079】
例えば、
図12(a)に示すように、携帯端末特定情報及び作業機特定情報が記憶された状態において、出力携帯情報として「012-3456-7890」が第1管理サーバ50a、50bに出力され、出力作業機情報として「20112,M115A」が第1管理サーバ50a、50bに出力されたとする。この場合、出力携帯情報である「012-3456-7890」は、ユーザ管理データベース60に、既に、記憶携帯情報として記憶されているが、出力作業機情報である「20112,M115A」が記憶されていないことになる。即ち、「012-3456-7890」が既にユーザ管理データベース60に登録されているものの、「20112,M115A」は、ユーザ管理データベース60に登録されていない。
【0080】
登録部52は、出力携帯情報である「012-3456-7890」に対して既に第1許可キーの発行がなされている場合に限り、
図12(b)に示すように、出力携帯情報である「012-3456-7890」と、出力作業機情報である「20112,M115A」とを関連付けて保存すると共に、「012-3456-7890」と、「20112,M115A」と、第1許可キーとを対応させて、「20112,M115A」をユーザ管理データベース60に追加登録する。
【0081】
以上、本発明によれば、作業機にデータ通信装置30を追加して装着したとしても、追加したデータ通信装置と携帯端末40a、40bとがあれば、新たに追加したデータ通信装置を用いて簡単に作業機のデータを取得することができる。例えば、作業機のメンテナンスのために、データ通信装置を一時的に追加することができ、追加したデータ通信装置を用いてメンテナンスを行うためのデータを取得することができる。
[第3実施形態]
第3実施形態では、第2実施形態とは異なり、ユーザ管理データベース60に、携帯端末40a、40bから出力された作業機特定情報(出力作業機情報)が既に登録されている場合に、この出力作業機情報に対応する出力携帯情報の登録を追加できるようにしたものである。出力携帯情報の登録の追加は、第1管理サーバ50a、50bに設けられた登録部52により行う。なお、第3実施形態では、構成の異なる点を説明する。他の構成は、上述した実施形態と同じである。
【0082】
例えば、
図13(a)に示すように、携帯端末特定情報及び作業機特定情報が記憶された状態において、出力携帯情報として「012-9472-3000」が第1管理サーバ50cに出力され、出力作業機情報として「10006,M135A」が第1管理サーバ50cに出力されたとする。この場合、出力携帯情報である「012-9472-3000」は、ユーザ管理データベース60に、記憶携帯情報として記憶されてない一方で、出力作業機情報である「10006,M135A」は記憶されていることになる。即ち、「10006,M135A」が既にユーザ管理データベース60に登録されているものの、「012-9472-3000」は、ユーザ管理データベース60に登録されていない。
【0083】
登録部52は、出力作業機情報である「10006,M135A」に対して既に第1許可キーの発行がなされている場合に限り、
図13(b)に示すように、出力携帯情報である「012-9472-3000」と、出力作業機情報である「10006,M135A」とを関連付けて保存すると共に、「012-9472-3000」と、「10006,M135A」と、第1許可キーとを対応させて、「012-9472-3000」をユーザ管理データベース60に追加登録する。
【0084】
以上、本発明によれば、既に、携帯端末とデータ通信装置(作業機)とを関連付けしている場合であっても、追加した携帯端末を用いてデータ通信装置からのデータを簡単に取得することができる。例えば、作業機のサービスマンの携帯端末を用いてデータを取得することが可能となる。また、1台の作業機を複数のオペレータが使用する場合でも、各オペレータの携帯端末を用いてデータを取得することができる。
【0085】
なお、上述したデータ通信装置30は、作業機のデータを取得するものであればよいが、データ通信装置30は、作業機(例えば、トラクタ1)が動作しているときの様々なデータ(トラクタ1に関するデータ)を、自動的に収集して記憶するものであれば好ましい。
例えば、トラクタ1の後部に作業装置9として耕耘装置が連結されてトラクタ1が動作したときは、ロータリーの回転数、ロータリーの負荷、エンジン回転数、車速、耕深などのデータが車両用通信ネットワークに出力され、データ通信装置30は、ロータリーの回転数、ロータリーの負荷、エンジン回転数、車速、耕深などのデータを車両用通信ネットワークを介して取得する。
【0086】
また、作業装置9が肥料散布装置、農薬散布装置、播種散布装置である場合は、車速、エンジン回転数、散布量(肥料散布量、農薬散布量、播種散布量)などのデータが車両通信ネットワーク上に出力され、データ通信装置30は、車速、エンジン回転数、肥料散布量、農薬散布量、播種散布量を取得する。或いは、作業装置9が収穫装置である場合は、車速、エンジン回転数、収穫量などのデータが車両通信ネットワーク上に出力され、データ通信装置30は、車速、エンジン回転数、収穫量を取得する。
【0087】
収集したデータは、データ通信装置30に記憶されるようになっている。データ通信装置30と携帯端末40a、40bとのペアリングが成立後(データの送信許可が出た後)に、データ通信装置30に記憶されているデータを、携帯端末40a、40bに出力するようにすることが好ましい。データ通信装置30を、作業装置9を装着したトラクタ、コンバイン、田植機の農業機械に装着した場合、農業機械で農作業を行った作業データを取得することができる。
[第4実施形態]
上述した第2変形例では、ユーザ管理コード及び機械管理コードと、携帯端末40a、40bが取得したデータとを、第1管理サーバ50a、50bとは別に配置した第2管理サーバ71の作業機情報データベース70に保存するようにしていたが、第4実施形態の作業機のデータ通信システムでは、
図14に示すように、ユーザ管理コード及び機械管理コードと、携帯端末40a、40bが取得したデータとを、第1管理サーバ50a、50bに設けた作業機情報データベース70に保存するようにしたものである。
【0088】
第1管理サーバ50a、50bに設けた作業機情報データベース70も
図9と同様に、ユーザに関する情報及び携帯端末に関する情報に関連付けられてユーザ管理コードが割り振られていると共に、作業機に関する情報に関連付けられて機械管理コードが割り振られている。また、作業機情報データベース70は、ユーザ管理コード及び機械管理コードからユーザに関する情報、携帯端末に関する情報、作業機に関する情報を抽出するための管理データテーブルが保存されている。
【0089】
図15は、第4実施形態における作業機のデータ通信システムの動作をまとめたものである。なお、上述した実施形態と同様である動作(処理)は、説明を省略する。
図15に示すように、第1許可キーの発行を完了すると、第1管理サーバ50a、50bは、第1許可キーを携帯端末40a、40bに出力する(ステップS600)。また、第1管理サーバ50a、50bは、第1許可キーを受け取る携帯端末40a、40bに対して当該携帯端末40a、40bのMACアドレス(携帯端末40a、40bに割り当てられたネットワーク上の物理アドレス)を要求する(ステップS601)。
【0090】
さらに、第1管理サーバ50a、50bは、第1許可キーを受け取る携帯端末40a、40bが接続されるデータ通信装置30に対しても当該データ通信装置30のMACアドレス(データ通信装置30に割り当てられたネットワーク上の物理アドレス)を、携帯端末40a、40bを介して要求する(ステップS602)。
携帯端末40a、40bは、第1管理サーバ50a、50bのMACアドレスの要求に応じて自己の携帯端末40a、40bのMACアドレスを第1管理サーバ50a、50bに送信する(ステップS603)。データ通信装置30は、第1管理サーバ50a、50bのMACアドレスの要求に応じて自己のデータ通信装置30のMACアドレスを携帯端末40a、40bを介して第1管理サーバ50a、50bに送信する(ステップS604)。
【0091】
なお、携帯端末40a、40bが第1管理サーバ50a、50bにアクセスしたとき、既に、第1管理サーバ50a、50bが携帯端末40a、40bのMACアドレスやデータ通信装置30のMACアドレスを取得できる場合は、ステップS601〜ステップS604までの処理を省略してもよい。
第1管理サーバ50a、50bは、携帯端末40a、40bのMACアドレスを取得すると、携帯端末40a、40bのMACアドレスをユーザ管理コードとし、当該ユーザ管理コードをユーザ管理データベース60に記憶する(ステップS605)。また、第1管理サーバ50a、50bは、データ通信装置30のMACアドレスを取得すると、データ通信装置30のMACアドレスを機械管理コードとし、当該機械管理コードをユーザ管理データベース60に記憶する(ステップS606)。
【0092】
さらに、第1管理サーバ50a、50bは、第1許可キーの出力後、作業機情報データベース70にアクセスするための第2許可キーを発行して(ステップS607)、当該第1管理サーバ50a、50bに記憶する(ステップS608)。第1管理サーバ50a、50bは、携帯端末40a、40bに第2許可キーを送信する(ステップS609)。携帯端末40a、40bは、第2許可キーを受信すると、当該第2許可キーを記憶する(ステップS610)。
【0093】
次に、作業機情報データベース70に、携帯端末40a、40bのデータを保存する場合は、携帯端末40a、40bは、自己に保存された第2許可キーを第1管理サーバ50a、50bに送信する(ステップS611)。第1管理サーバ50a、50bは、携帯端末40a、40bから送信された第2許可キーを受信すると、当該携帯端末40a、40bに対応する第2許可キーを記憶しているか否かを判断し(ステップS612)、第2許可キーが記憶されている場合、第1管理サーバ50a、50bは、携帯端末40a、40bの作業機情報データベース70へのアクセスを許可(接続許可)する(ステップS613)。
【0094】
携帯端末40a、40bの作業機情報データベース70へのアクセス許可後(ログイン許可後)、携帯端末40a、40bは、データ通信装置30にMACアドレス(機械管理コード)の要求を行う(ステップS614)。そして、携帯端末40a、40bは、データ通信装置30のMACアドレス(機械管理コード)を取得する(ステップS615)と、携帯端末40a、40bは、自己のMACアドレス(ユーザ管理コード)と、データ通信装置30のMACアドレス(機械管理コード)と、データとを、第1管理サーバ50a、50bに送信する(ステップS616)。第1管理サーバ50a、50bは、ユーザ管理コード、機械管理コード及びデータを取得すると、
図10と同様に、これらを関連付けて作業機情報データベース70に保存する。
【0095】
作業機情報データベース70に保存されたデータについて、どのユーザのデータであるか、また、どの作業機のデータであるかを視認する場合は、第1管理サーバ50a、50bがユーザ管理データベース60内のユーザ管理コード及び機械管理コードを参照し(ステップS617)、参照したユーザ管理コード及び機械管理コードと、管理データテーブル等を用いて、ユーザ管理コードに対応するユーザに関する情報、携帯端末に関する情報、作業機に関する情報(作業機の製造番号、データ通信装置の製造番号など)を抽出する(ステップS618)。
【0096】
以上、本発明によれば、ユニークであるMACアドレスをユーザ管理コードや機械管理コードとして用いているため、ユーザや機械等が管理し易くなると共に、MACアドレスの使用によってデータベースの簡素化や通信処理を簡素化することができる。
なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。上述した実施形態では、作業機の1つであるトラクタを例にあげて説明したが、作業機はトラクタ、コンバイン、田植機等の作業機に限定されず、バックホー等の建設機械であってもよい。